JPH081845B2 - 超電導コイル - Google Patents

超電導コイル

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JPH081845B2
JPH081845B2 JP4237120A JP23712092A JPH081845B2 JP H081845 B2 JPH081845 B2 JP H081845B2 JP 4237120 A JP4237120 A JP 4237120A JP 23712092 A JP23712092 A JP 23712092A JP H081845 B2 JPH081845 B2 JP H081845B2
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JP
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superconducting coil
coating layer
inner tank
tank container
cooling
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達視 山根
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば超電導磁気浮
上車(リニアモーターカー)等に使用される超電導コイ
ル、特に内槽容器に収納される超電導コイル部材を液体
ヘリウム等の冷媒で冷却する構造を有する超電導コイル
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、将来的な交通機関の一つとして開
発が進められているリニアモーターカーに使用される超
電導コイルは、通常、超電導コイル部材が収納された内
槽容器を、真空の外槽容器内に支持し、かつその内槽容
器を液体ヘリウム等により極低温状態に冷却保持してな
る構成を有するものが一般的となっている。ところで、
このような超電導コイルにあっては、極低温の内槽容器
に対して、外部熱の侵入をできるだけ遮断する必要があ
る。
【0003】すなわち、第4図に示すように、車両Aが
軌道B上を走行する時、軌道B上に設けられた案内用地
上コイル1に、車両Aに取付けた超電導コイル2を対向
配置して、これら両コイル1,2間に誘導反発力を生じ
させることにより車両Aを浮上させて推進力を得るもの
である。
【0004】その従来の超電導コイル2では、第5図及
び第6図に示すように、ステンレス鋼からなる内槽容器
3を偏平断面でもってレーストラック形状の環状に形成
し、かつその内径部間を補強材3aで補強してなる構成
を有するものが採用されている。この内槽容器3内の中
央部に配設される超電導コイル部材4は、ニオブチタン
合金からなる超電導線材を複数回巻回した後、その層間
及び外周部を絶縁層5で絶縁含浸することにより剛性の
強化を図ってなるもので、該内槽容器3内にスペーサ6
を介して支持固定されている。なお、その超電導コイル
部材4とスペーサ6との間には強化プラスチック(FR
P)などの図示しない絶縁板を介在している。
【0005】また、そのスペーサ6に通気孔7及び切欠
溝8を設けて、内槽容器3内の超電導コイル部材4の周
囲を冷却槽33としている。この冷却槽33内に液体ヘ
リウム等の冷媒を封入させることにより、超電導コイル
部材4をいわゆる周囲浸漬冷却方式(直接方式)によっ
て効率良く冷却するようにしている。
【0006】他の従来例として、第7図に示すようにス
ペーサを用いない断面構造を有するものが考えられてい
る。すなわち、内槽容器3を第1及び第2のチャンネル
部材31,32によって囲まれる閉断面の内側冷却槽3
3と断面H型の外側溝状コイル巻線部34との互いに隣
接する2室断面構造にし、外側溝状巻線部34に超電導
コイル部材4を巻回した後、第3のチャンネル部材35
を覆せて溶接し組立てている。これは、前記第5図及び
第6図の浸漬冷却方式のものと比較して、間接一面冷却
方式となって全体をコンパクトで軽量化できる利点を有
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の超電導コイル2は直接冷却方式のものでも間接冷却
方式のものでも、内槽容器3がステンレス鋼を用いて構
成されている場合が多いので、そのステンレス鋼の表面
粗さがむきだしで、熱輻射率が高く、外部からの熱侵入
が多い。
【0008】つまり、一般に、内槽容器3とこれを収納
する外槽容器(輻射熱シールド板など)の間に輻射熱伝
達が発生し、その内槽容器3への熱侵入量は両者の温度
差と内槽容器3の表面状態に伴う輻射率に比例する。そ
こで内槽容器3のステンレス鋼の外表面をバフ研磨仕上
げ等することにより外部からの輻射熱量を低減させる考
えがあるが、そのステンレス鋼をバフ研磨仕上げしても
輻射率εは0.1程度で高く、外部からの熱侵入が多
い。このために超電導コイル部材4の冷却不足を招く虞
れがある。
【0009】本発明は、上記の事情のもとになされたも
ので、超電導コイル部材を収納した極低温の内槽容器に
対する外部からの輻射熱の侵入をできるだけ低減して、
冷却性能を高めることができる超電導コイルを提供する
ことを目的とする。また、誘導電流等による発熱の影響
をも少なくして、安定した冷却性能特性が得られる超電
導コイルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】上記した目的を達
成するために、本発明は、超電導コイル部材並びにこの
超電導コイル部材を冷却する冷媒を収納する内槽容器の
外表面に低熱輻射率の皮膜層を形成したことを特徴とす
る。
【0011】これにて、内槽容器の外表面が皮膜層によ
り平滑な低熱輻射率の面状態となり、外部から侵入する
輻射熱を大幅に低減することができて、超電導コイル部
材の冷却性能を高めることができるようになる。
【0012】また、前記皮膜層として導電性金属材料を
用いた場合、その皮膜層を内槽容器の周方向に分断して
形成することで、誘導電流等による発熱の影響を少なく
して、安定した冷却性能特性が得られるようになる。
らに、内槽容器の外表面に銅メッキからなる皮膜層を形
成した場合、その内槽容器の外表面部に超電導コイルを
冷却するために必要な予冷用配管等を容易に装着するこ
とが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図1から図3に示す一実施例
を参照しながら説明する。ここでは巻枠一体型間接冷却
方式の超電導コイル2を例示するが、周囲浸漬冷却方式
(直接方式)のものに適用しても可である。なお、図示
の実施例において、図7に示す超電導コイルと構成が重
複する部分は同一符号を用い、その説明を簡略する。
【0014】まず、図1から図3に示すように、超電導
コイル2を構成する内槽容器3の超電導コイル部材4が
巻装される超電導コイル巻線部34の内外両表面に銅メ
ッキによる皮膜層11を形成し、特にその内槽容器3の
外表面が該皮膜層11により平滑な低熱輻射率の面状態
とされている。
【0015】また、その内槽容器3の内外表面の皮膜層
11は、導電性金属材料である銅メッキによるものであ
るので、図2に示すように、部分的にマスキング処理す
ることで全周に亘るのを分断回避している。即ち、電気
良導体金属である銅メッキ層等の誘電率の高い材料を設
けると、通電中あるいは走行中に強力な磁場の影響で誘
導電流が流れて自己発熱するので、この発熱が過大にな
るのを防止すべく、内槽容器3の内外表面に施される皮
膜層11を、該内槽容器3の周方向に一定の間隔をもっ
てそれぞれ分断して、誘導電流による発熱の影響を低減
化する構成としている。
【0016】また、被覆層11は図1に示すように、内
槽容器3の第3のチャンネル部材35の接合部分にも、
超電導コイル部材4の巻線後の溶接作業を実施するため
にマスキング処理を施している。
【0017】しかして、一般的には、内槽容器3と、こ
れを収納する外槽容器、例えば輻射熱シールド板間に
は、輻射熱伝達が発生し、その内槽容器3への熱侵入量
は両者の温度差と内槽容器3の表面状態に伴う輻射率に
比例し、従来のようなステンレス鋼の表面をバフ研磨仕
上げ等により輻射熱量を低減させても、その輻射率εは
0.1程度で高い。
【0018】しかしながら、ここでは前述の如く内槽容
器3の外表面に銅メッキからなる皮膜層11を形成して
いるので、内槽容器3の表面状態がステンレス層から銅
層の皮膜層11により平滑な低熱輻射率の面状態とな
る。つまり、銅メッキの平滑な面では輻射率が0.00
5となって、外部からの輻射熱の侵入を約1/20と言
った具合に大幅に低減することが可能になり、超電導コ
イル部材4の冷却性能を高めることができるようにな
る。
【0019】また、このように内槽容器3の外表面に銅
メッキからなる皮膜層11を形成しているので、その内
槽容器3の外表面部に図1に破線で示すような予冷用配
管12等をロウ付け等により容易に装着することが可能
となる。
【0020】さらに、内槽容器3に形成された導電性金
属材料である皮膜層11が該内槽容器3の全周に亘って
いる場合には、電気抵抗が非常に小さい1ターンループ
による励・消磁時の電磁気誘導によって大きな誘導電流
が流れて熱を発生するが、前述の如く該皮膜層11が周
方向に分断されているので、全周に亘って誘導電流が流
れることができなくなり、仮に誘導電流が発生したとし
ても、極めてわずかな電流となるか、又は皮膜層11の
各々分断された小区域の範囲内で小さなループを作って
流れる程度で、誘導電流による発熱が低減される。
【0021】また、車両が走行中に地上コイルから受け
る変動磁界による誘導電流損失も低減できて、より熱負
荷の低減化が図れ、安定した特性を保持することが可能
になる。
【0022】なお、本発明の実施例においては、内槽容
器3への皮膜層11の形成に銅メッキ処理のみで行った
が、これに限定されることなく、例えば、被覆層11
を、ステンレス鋼と銅またはアルミニウムの爆着または
溶射により形成したり、ステンレス鋼と銅とのクラッド
板により形成したりしても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超電導コイル部材並びにこの超電導コイル部材を冷却す
る冷媒を収納する内槽容器の外表面に低熱輻射率の皮膜
層を形成したので、外部から侵入する輻射熱を大幅に低
減することができて、超電導コイル部材の冷却性能を高
めることができる。
【0024】また、前記皮膜層として導電性金属材料を
用いた場合、その皮膜層を内槽容器の周方向に分断して
形成したので、誘導電流等による発熱の影響を少なくし
て、安定した冷却性能特性が得られる。さらに、内槽容
器の外表面に銅メッキからなる皮膜層を形成した場合、
その内槽容器の外表面部に超電導コイルを冷却するため
に必要な予冷用配管等を容易に装着することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導コイルの一実施例を示す要
部拡大断面図。
【図2】同じく内槽容器への銅メッキ処理状態を示す概
略的斜視図。
【図3】同じく一部切欠した概略的全体構成図。
【図4】超電導磁気浮上車の軌道走行状態の一般的構造
を示す概略的説明図。
【図5】従来の超電導コイルを一部切欠して示す概略構
成図。
【図6】第5図IX−IX線における要部拡大断面図。
【図7】従来の巻枠一体型間接冷却方式の内槽容器の構
造を示す要部拡大断面図。
【符号の説明】
2…超電導コイル、3…内槽容器、4…超電導コイル部
材、11…皮膜層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 39/04 ZAA H01F 7/22 ZAA G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内槽容器内に超電導コイル部材並びにこ
    の超電導コイル部材を冷却する冷媒を収納してなる超電
    導コイルにおいて、低熱輻射率の導電性金属で構成され
    た複数の分割皮膜を前記内槽容器の周方向に亘り互いに
    離間して配設してなる皮膜層を前記内槽容器の外表面に
    形成したことを特徴とする超電導コイル。
  2. 【請求項2】 皮膜層は、銅メッキにより形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の超電導コイル。
  3. 【請求項3】 皮膜層は、ステンレス鋼と銅またはアル
    ミニウムの爆着または溶射により形成したことを特徴と
    する請求項1記載の超電導コイル。
  4. 【請求項4】 皮膜層は、ステンレス鋼と銅とのクラッ
    ド板により形成したことを特徴とする請求項1記載の超
    電導コイル。
JP4237120A 1992-09-04 1992-09-04 超電導コイル Expired - Lifetime JPH081845B2 (ja)

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JPH05198429A JPH05198429A (ja) 1993-08-06
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2003068520A (ja) * 2001-08-23 2003-03-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 冷凍機冷却型超電導マグネット装置

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JPS6042171A (ja) * 1983-08-16 1985-03-06 Honda Motor Co Ltd 自動車の台上センタリング装置

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