JP3268047B2 - 超電導磁石装置 - Google Patents

超電導磁石装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導磁石装置に係り、
特に超電導コイルを収納した内槽を覆う輻射熱シールド
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導磁石装置について図4〜図
6を参照して説明する。
【0003】図5に示すように、超電導磁石装置1は
超電導コイル2を超電導状態に保持するためこれを収
納した内槽3に液体ヘリウム(以下LHeと称す)など
の冷却剤を満たして冷却し、さらに、外部からの熱侵入
を低減させるために、液体窒素(以下LN2 と称す)温
度レベルの輻射熱シールド板4で覆って、内部を真空断
熱した外槽5に内槽支持装置6を介して収納する構造
となっている。
【0004】射熱シールド板4は、超電導コイル2を
収容した内槽3に対する外部からの交流磁界と、輻射に
よる熱侵入を抑えるためのもので、通常アルミニューム
合金や銅合金などが使用されている。
【0005】しかし、このような材料による輻射熱シー
ルド板4は、熱伝導率高い反面、電気電導性も高いこ
とから、一度磁場中で輻射シールド板4に振動が起こ
ると超電導コイル2を含む内槽3の近くで輻射熱シー
ルド板4が相対変位するため、良導体である輻射熱シー
ルド板に渦電流が生じ、その発生磁界の作用として内
槽3にも渦電流が生じ、ジュール熱が発生する。
【0006】又、内槽支持装置6は内槽3、輻射熱シー
ルド板4および外槽5を結合支持するもので、これを磁
気浮上式鉄道のように高速で走行する車両などに搭載す
る場合は、走行中に発生する振動、電磁力などに耐える
ような構造としなければならない。
【0007】このような超電導磁石装置1を磁気浮上式
鉄道の車両に搭載した場合について、その構成を説明す
る。
【0008】磁気浮上式鉄道の走行システムは、図6に
示すように、車両7に搭載されている超電導磁石装置1
に対応して、その断面がU字形のガイドウェイ8に設置
されている地上コイル9に車両の走行速度に見合った周
波数で交流通電を行い、車両7を浮上走行させるもので
ある。このとき、浮上、推進力の他に地上コイル9のピ
ッチと走行速度によって決まる高調波の電磁振動が
載された超電導磁石装置1に加わる。
【0009】このようなことから、前述の如く、超電導
コイル2を含む内槽3の共振周波数帯で、超電導磁石装
置1が加振されると、内槽3と輻射熱シールド板4の相
対振動は格段に激しくなる。こうして、輻射熱シールド
板4での磁界変動が激しくなり、内槽3に対する誘導成
分も大きくなる。このため輻射熱シールド板4に平行に
対応して液体ヘリウムなどの冷媒により低温に保たれ
ている内槽3に対する熱侵入量が急激に増加し、内槽
の温度は著しく上昇する。その結果冷媒の液体ヘリウ
ムの蒸発量が急激に増加してしまう問題が生じる。
【0010】更に、この輻射熱シールド板に発生する
渦電流損により内の熱負荷増現象が激しくなり、冷
媒の冷凍能力を超えてしまう事態となり、超電導磁石が
コイルクエンチしてしまう恐れがある。
【0011】そこで、輻射熱シールド板4に、磁場中で
相対振動を抑えて、渦電流による発熱を低く抑える工夫
が必要となる。
【0012】輻射シールド板での渦電流による発熱
を抑制する解決方法として、輻射熱シールド板を高抵
抗化するという方法がある。
【0013】軽量で電気抵抗が高く、熱伝導率が高い材
質の代表的な材料としては炭素繊維に樹脂を含浸した強
化プラスチック材がある。これを使用して輻射熱シール
ド板を構成するのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような強化
プラスチック材を用いた輻射熱シールド板4も、LN2
冷却配管10の施工上の問題、冷却配管10を設けた
部分の剛性確保と熱伝導の点から冷却配管10の取付
部分はアルミニューム或いは銅などの合金を用いた構
成にしている。
【0015】すなわち、図5に示すように、輻射熱シー
ルド板4はLN2 冷却配管10、プラスチック製熱シ
ールド板11及び金属製熱シールド板12から構成
、プラスチック製熱シールド板1金属製熱シー
ルド板12からの熱伝導により均一な温度分布が形成さ
れるように構成されている。
【0016】ところで、磁気浮上式鉄道においては、車
両走行上の強度を考慮した内槽支持装置6、6…が設け
られており、これが常温である外槽5、LN2 温度レベ
ルの輻射熱シールド板4及びLHe温度レベルの内
を結合支持している。また、輻射熱シールド板4を構
成したプラスチック製熱シールド板11には、図4に示
すように、内槽支持装置6、6…が貫通する箇所に切欠
き穴13が形成されている。従って、この内槽支持装置
から内槽3への熱侵入を低減させるためには、プラス
チック製熱シールド板11の切欠き穴13部分をもLN
2 温度レベルに冷却することが必要となる。
【0017】かし、炭素繊維に樹脂を含浸した強化プ
ラスチックでは、繊維方向の熱伝導率は高いが、それ
炭素繊維自身によるところが大で、含浸剤はあまり寄
与していない。
【0018】したがって図4のように内部に切欠き穴
13がある場合は、繊維方向の熱流速のパスが絶たれる
ことになり、プラスチック製熱シールド板11による内
槽支持装置6、6…の冷却が十分に行われないこととな
る。
【0019】すなわち強化プラスチックを用いた輻射
熱シールド板4では、このように内槽支持装置6から
熱侵入量が大きいか或いは内槽支持装置6、6…の数
が多い場合は冷却不足という状態になり、内槽支持装置
6、6…から内槽3への熱侵入が増加し、内槽3内
却剤である液体ヘリウムの蒸発量が多くなるという事態
が発生する恐れがある。
【0020】本発明はこのような問題を解消するために
なされたものであって輻射熱シールド板4による内槽
支持装置6、6…の冷却性能すなわち熱伝導性を向上
させることにより、輻射熱シールド板4の温度を均一に
保ち、内槽への熱侵入量を低減させることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明はプラスチック
積層材を用いた輻射熱シールド板が、その一部に内槽支
持装置などの被冷却体が接触している場合に、輻射熱シ
ールド板を、プラスチック製熱シールド板からなる主板
と、前記被冷却体に接触し、強化プラスチックの繊維
方向の配列方向を熱流束の方向、すなわち、内槽支持
装置取付け用の切欠き穴の周囲から最短の周縁に到達す
る方向に合わせた副板との組合せにより構成し、輻射熱
シールド板全体の温度分布を均一にする。
【0022】或いは輻射熱シールド板を、プラスチック
製熱シールド板からなる主板と、前記被冷却体に接触し
、主板に蒸着或いは接着させた金属製の薄膜からなる
副板と構成する。
【0023】
【作用】このような構成の輻射熱シールド板によれば
その一部分に被冷却体が接触している場合においても、
LN2 冷却配管からの熱流束のパスが切れることなく被
冷却体に流れるようになり、輻射熱シールド板全体の温
度分布を均一に保つこととなって、内槽への熱侵入量を
低減さ、液体ヘリウムなどの冷却剤の蒸発量抑制
る。
【0024】
【実施例】本発明を図1〜図3に示す実施例に基づいて
説明する。
【0025】実施例1(図1、2参照方)輻射 熱シールド板4は、強化プラスチック製積層材を用
いた熱シールド板を主板16とし、その主板16は、
域が均一な繊維方向(図2では45度直交配列としてい
るが0度或いは任意な角度でも良い)に形成し、このな
かに設けた切欠き穴13の外側部分には、繊維方向の配
列を、金属製熱シールド板12と切欠き穴13との間を
流れる熱流束の方向に合わせたCFRP材からなる副板
17を配置して主板16にキュア(cure)構成す
る。すなわち、図2に示すように、CFRP材からなる
副板17は、内槽支持装置6、6…取付け用の切欠き穴
13の周囲から、最短の周縁に到達する方向に繊維方向
が配列されている。
【0026】このことにより、LN2 冷却配管10を用
い、熱伝導により輻射熱シールド板を冷却する構成に
おいて、プラスチック製熱シールド板11に被冷却体
(内槽支持装置)を取付けた場合においても、熱流束
のパスが切欠き穴13のため途中で阻害されることが無
くなり、輻射熱シールド板全体を均一に冷却すること
が可能となる。
【0027】実施例2(図3参照方) 上記のCFRP材の繊維方向を熱流束方向に変えた副板
17の代わりに、熱伝導の良いアルミニューム、銅、銀
或いはセラミックなどの薄膜層からなる副板18を、
板16の表面もしくは裏面に一体成型、蒸着或いは接着
などにより設ける。
【0028】この場合薄膜層からなる副板18は、
電導コイル2と対面する主板16の面においてループを
形成しないようにし、輻射熱シールド板側に渦電流ル
ープが発生しない構成とする。
【0029】輻射熱シールド4の主板16は自身のみ
の温度を冷却し、被冷却体の冷却は熱伝導の良い薄膜層
副板18により積極的に行うことになり、前記副板
17の場合と同様に熱流束のパスを阻害することなく輻
射熱シールド板全体の温度を均一に冷却することにな
る。
【0030】尚、輻射熱シールド板同志、或いは輻射
熱シールド板4と内槽支持装置との接続はボルトまた
はリベットなどにより結合し、接合面は熱伝導が良くな
るようにインジウム合金などの介在物を設けておく。
【0031】
【発明の効果】本発明により、超電導磁石の輻射熱シー
ルド板全体の温度を均一に冷却出来、超電導コイルの内
槽への熱侵入を低減させるので、コイルクエンチの発生
抑えられ、超電導磁石装置の信頼性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による輻射熱シールド板の斜視図、
【図2】図1の部分詳細図、
【図3】図1の他の実施例の場合の部分詳細図、
【図4】従来の輻射熱シールド板の部分図、
【図5】従来の超電導磁石装置の正面断面図、
【図6】磁気浮上式鉄道の概略図である。
【符号の説明】
1…超電導磁石装置 2…超電導コイル 3…内槽 4…輻射熱シールド板 5…外槽 6…内槽支持装置 11…プラスチック製熱シールド板 12…金属製熱シールド板 13…切欠き穴 16…主板(プラスチック製熱シールド板) 17、18…副板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/02 - 39/04 H01L 39/14 - 39/16 H01L 39/20 H01F 6/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導コイルを収納した内槽と、この内槽
    を覆輻射熱シールド板と、この輻射熱シールド板と前
    記内槽とを内槽支持装置を介して宙つりに支持し、内部
    真空断熱状態保持する外槽とからなる超電導磁石装
    置において、 前記輻射熱シールド板前記内槽支持装置取付け用の
    切欠き穴を有して繊維の配列方向を前記切欠き穴の周
    囲から最短の周縁に到達する方向に合わせた繊維強化プ
    ラスチックからなる副板を、CFRP材からなる主板に
    組み込み構成したことを特徴とする超電導磁石装置。
  2. 【請求項2】前記副板前記主板とは、成型キュア又は
    接着により一体に構成されたことを特徴とする請求項1
    記載の超電導磁石装置。
  3. 【請求項3】超電導コイルを収納した内槽と、この内槽
    を覆う輻射熱シールド板と、この輻射熱シールド板と前
    記内槽とを内槽支持装置を介して宙つりに支持し、内部
    を真空断熱状態に保持する外槽とからなる超電導磁石装
    置において、 前記輻射熱シールド板は、前記内槽支持装置取付け用の
    切欠き穴を有して、 アアルミニューム、または銅合金あ
    るいはセラミックスからなる副板を、CFRP材からな
    主板の表面もしくは裏面に蒸着または接着させて構成
    したことを特徴とする超電導磁石装置。
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