JP2868936B2 - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

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JP2868936B2 JP3227442A JP22744291A JP2868936B2 JP 2868936 B2 JP2868936 B2 JP 2868936B2 JP 3227442 A JP3227442 A JP 3227442A JP 22744291 A JP22744291 A JP 22744291A JP 2868936 B2 JP2868936 B2 JP 2868936B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浮上式鉄道用の超電導磁
石の輻射シールドに関する。
【0002】
【従来の技術】図2、図3を参照して浮上式鉄道の構成
及び超電導磁石を説明する。
【0003】浮上式鉄道の車両1に搭載の超電導磁石2
は車両1下部の台枠3の左右両側に支持筒4により取付
け、車両の走行する断面U字形の軌道5の両側壁に超電
導磁石1に対向して地上コイル6を配置して、車両の走
行速度に見合つた周波数で交流通電して車両を走行させ
ている。
【0004】超電導磁石1は、電気抵抗が零となる極低
温状態に保つため液体ヘリウムの冷媒中に超電導コイル
7を収容する内槽容器8と、外部からの熱浸入と交流磁
界を抑えるため超電導コイル7を収容する内槽容器8を
取囲んで配置された輻射シールド9、更に、これら内槽
容器8及び輻射シールド9を収容して真空状態に保持す
る外槽容器10により構成されている。
【0005】輻射シールド9には輻射シールド板の冷却
管11が接合されており、又台枠3には注液ポート12
を設けた車上配管13が配置され冷媒補給タンク14に
連結されている。
【0006】従来、輻射シールド9は、磁場中に曝され
且空間的にも制約が厳しい条件下で冷却用の配管と共に
輻射シールド板で構成され配置されている。
【0007】輻射シールド9は、超電導コイル7を収容
する内槽容器8に対する外部からの交流磁界と、輻射に
よる熱侵入を阻止することが主目的であり、その機能面
から部材には熱伝導率が高く、且、軽量であることが要
求され、通常アルミニューム合金、銅合金等が適用され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような部
材による輻射シールド板9は、熱伝導率の高い反面、電
気抵抗も高いので、磁場中で輻射シールド板9に振動が
起きると、超電導コイル7を収容する内槽容器の近くで
輻射シールド板が相対変位するため、良導体である輻射
シールド板に渦電流が生じ、その発生磁界の作用で内槽
容器8にも渦電流が生じ、ジュール熱が発生する。
【0009】又、車両の走行で浮上、推進の他に高調波
の電磁変動が超電導磁石に加わり、内槽容器の共振周波
数帯で超電導磁石が加振される場合には、内槽容器8と
輻射シールド板9の相対振動が激しくなる。輻射シール
ド板9での磁界変動が激しくなると、内槽容器に対する
誘導成分も大きくなり、輻射シールド板9に平行に対向
する内槽容器8への熱侵入量が急激に増加し、その結果
液体ヘリウム等の冷媒の蒸発量が急激に増加する。
【0010】更に、この輻射シールド板に発生する渦電
流損による超電導コイルの内槽容器の負荷増現象が激し
くなり、冷媒の冷凍能力を超える事態になると超電導磁
石がコイルクェンチしてしまう恐れがある。
【0011】そこで、輻射シールド板の磁場中での相対
振動を抑え、渦電流による発熱を低く抑えるためには、
輻射シールド板を補強して剛性を大きくすることが考え
られるが、超電導磁石の構造上、基本的にその配置スペ
ースの余裕が少ない上に、重量的にも軽量化するという
制約があるので、実機対応上、この方法では不適当であ
る。
【0012】又、前記渦電流の抑制に輻射シールド板を
高抵抗化するため、軽量で高電気抵抗、高熱伝導率の部
材として、炭素繊維に樹脂を含浸した強化プラスチック
材があるが、その輻射率は金属等に比し著しく大きいの
で、部材自体をその儘輻射シールド板には適応すること
はできない。
【0013】一方、高熱伝導性の基板材とする炭素繊維
に樹脂を含浸した強化プラスチック材には機械的に非常
に脆い面があるので、形状が複雑で、且冷却による熱応
力が大きい構造の輻射シールド板には適用することが困
難である。
【0014】本発明は、輻射シールド板を、炭素繊維に
樹脂を含浸した強化プラスチック材を利用して実用的な
構成とし、輻射シールド板の磁場中での相対振動を抑
え、渦電流による発熱を低減することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため本
発明は、高電気抵抗材で形成した板面に高熱伝導率、低
輻射率薄膜を付着させた輻射シールド板を、超電導コイ
ル面に対向させる輻射シールドの平面部となし、この外
周部に高熱伝導部材の金属板による輻射シールド板を、
超電導磁石外周に沿って接合して構成する。前記接合面
には低融点金属介在物を挟持し、又輻射シールド板冷却
管を高熱伝導部材の金属製輻射シールド板側に接合す
る。
【0016】
【作用】上記構成の輻射シールドは、従来のものに比
し、高熱伝導率で、且低輻射率の薄膜を付着した高電気
抵抗部材の輻射シールド板を超電導コイル面に対向して
配したことにより、共振周波数帯での振動による渦電流
損が著しく低減し、熱負荷増による液体ヘリウム等の冷
媒の蒸発量の増加を抑制することができる。
【0017】更に、輻射シールド板の外周部を強度の安
定した高熱伝導性の金属板、例えばアルミニューム板に
冷却配管を取付けた板で構成するので、輻射シールドの
組立構成作業を容易にし、冷却性の良い強固な構造の超
電導磁石となる。
【0018】
【実施例】図1に示す実施例により本発明の超電導磁石
を説明する。
【0019】超電導コイル7の両面に対向する輻射シー
ルド19の平面部は、低温で破壊しない炭素に樹脂を含
浸した強化プラスチック材等の高電気抵抗材15で形成
した基板の表面に、アルミニューム、銅、銀或いは金等
の高熱伝導率の低輻射率薄膜16を蒸着により付着して
構成する。次に、輻射シールド19の平面部が超電導コ
イル7に沿つた外周部には、アルミニウム合金或いは銅
合金等の薄板からなる高熱伝導の輻射シールド板17を
配置し、この周縁部を折曲げ、前記輻射シールド19の
平面部とリベット等で接合して輻射シールド19を構成
する。前記高電気抵抗部材15の基板と高熱伝導部材1
7の金属板の接合面に、インジウム合金等の低融点介在
物18を挟込み、両部材間の熱伝導の低下を防止する。
【0020】上記のように構成した輻射シールド19
は、超電導コイル7を冷媒中に収容する内槽容器8と外
槽容器10との中間に、内槽容器8を取囲んで配置す
る。
【0021】輻射シールド板冷却管11は、輻射シール
ド19の組立作業の容易性の点から、通常高熱伝導部材
17の金属板側に固定、又は接合する。
【0022】上記構成により、機能面から本輻射シール
ド19の外部よりの熱浸入に対する阻止効果は従来と同
様に確保される。
【0023】次に輻射シールド19に発生する渦電流に
対しては、高電気抵抗部材15により輻射シールド板1
5を形成しているので、従来のものより大幅に低減する
ことが可能となつている。
【0024】このように、この輻射シールドの構成によ
り、内槽容器の熱負荷増による液体ヘリウムの蒸発量の
増大を大幅に抑制するので、安定した冷却ができる実用
的な構造の超電導磁石となる。
【0025】本発明の他の実施例を説明する。
【0026】輻射シールド19の外周部を形成するアル
ミニウム合金、銅合金、超電導部材等の薄板からなる高
熱伝導部材17の金属板を、超電動コイル7外周部に沿
つて分断して区切り部を設けたものとする。
【0027】このように高熱伝導部材17の分断構成に
より、超電導コイル7の外周に沿つた輻射シールド板1
7に発生する渦電流損が低減される。又この構成によ
り、高熱伝導率の高電気抵抗部材15の基板と高熱伝導
部材17の金属板との熱収縮差が緩和される。
【0028】本発明の更に他の実施例を説明する。
【0029】輻射シールド19の外周部を形成する高熱
伝導材17の金属板に接合する輻射シールド板冷却管1
1を、超電導コイル7の外周に沿つたループが形成され
ないように往路と復路の両配管を近接して配置するもの
である。
【0030】上記往路と復路の配管を並べて高熱伝導部
材17の金属板に接合した場合には、配管相互に熱交換
が発生して輻射シールド板17が冷却不能となるので、
往路と復路の配管の何れか一方を高熱伝導部材17の金
属板に接合し、他の配管とは熱的に絶縁する。
【0031】上記の構成により、輻射シールド板冷却管
11の配管ルートに沿つて誘導ループが形成されず、配
管に発生する渦電流損が抑制される。
【0032】更に、本発明の別の実施例として、輻射シ
ールド板15を構成する高熱伝導で高電気抵抗部材17
の基板に適用する炭素繊維強化プラスチック材に換え
て、窒化アルミニュームを利用することも可能である。
【0033】更に又、通常、この種の輻射シールド材の
副次的の部分についても、アルミニューム合金、銅合
金、超電導部材等の薄板からなる高熱伝導率の金属板を
適用しても良い。
【0034】尚、上記実施例では、浮上式鉄道用の超電
導磁石に適用した場合について説明したが、本発明は広
く超電導磁石関係の装置に適用することが可能である。
【0035】
【発明の効果】以上の説明のように本発明は、異なる部
材を夫々適用した平面部と外周部とにより構成した輻射
シールドにより、渦電流損を大幅に減少し、熱負荷増に
よる液体ヘリウム等冷媒の蒸発量の増加を抑制すると共
に、輻射シールドの組立製作の作業性を高め、冷却性の
良い強固な構造とすることにより安定した超電導磁石を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超電導磁石の断面斜視図である。
【図2】浮上式鉄道の構成断面図である。
【図3】従来の超電導磁石の断面斜視図である。
【符号の説明】
7 超電導コイル 8 内槽容器 9、19 輻射シールド(輻射シールド板) 10 外槽容器 11 輻射シールド板冷却管 15 高電気抵抗部材(輻射シールド板) 16 低輻射率薄膜 17 高熱伝導部材(輻射シールド板) 18 低融点金属介在物

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導コイルを収納した極低温の内槽容
    器と、これを真空状態に収納する外槽容器からなり、更
    に、外槽容器と内槽容器との間に内槽容器を覆い冷却配
    管を有する輻射シールドを設けた超電導磁石において、 前記超電導コイルの両面に対向する輻射シールドの平面
    部を、表面に低輻射率の金属薄膜を付着した高電気抵抗
    の板材による輻射シールド板で形成し、更に、これら輻
    射シールド板の前記超電導コイルに沿った外周に、高熱
    伝導率の金属板による輻射シールド板を接合して、前記
    超電導コイルを覆う輻射シールドを構成すると共に、こ
    の金属製輻射シールド板に冷却配管を設けたことを特徴
    とする超電導磁石。
  2. 【請求項2】 高電気抵抗の板材を炭素繊維強化プラス
    チック材としたことを特徴とする請求項1の超電導磁
    石。
  3. 【請求項3】 高電気抵抗の板材を窒化アルミニューム
    材としたことを特徴とする請求項1の超電導磁石。
  4. 【請求項4】 アルミニューム、銅、銀或いは金のいず
    れかの金属を高電気抵抗の板材の表面に蒸着、メッキ或
    いはスパッタリングにより付着さたことを特徴とした請
    求項1の超電導磁石。
  5. 【請求項5】 高電気抵抗の板材による輻射シールド板
    と金属製の輻射シールド板との接合部に、インジウム或
    いはインジウム−銅合金による低融点金属の介在物を配
    した事を特徴とする請求項1の超電導磁石。
  6. 【請求項6】 超電導コイル外周に沿つた金属製の輻射
    シールド板を複数に分断して区切部を設け、この区切部
    を高電気抵抗としたことを特徴とする請求項1の超電導
    磁石。
  7. 【請求項7】 金属製の輻射シールド板に接合した冷却
    配管を、無誘導巻きに配管したことを特徴とする請求項
    1の超電導磁石。
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