JP2931168B2 - 超電導磁石装置 - Google Patents
超電導磁石装置Info
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- JP2931168B2 JP2931168B2 JP4309163A JP30916392A JP2931168B2 JP 2931168 B2 JP2931168 B2 JP 2931168B2 JP 4309163 A JP4309163 A JP 4309163A JP 30916392 A JP30916392 A JP 30916392A JP 2931168 B2 JP2931168 B2 JP 2931168B2
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- Japan
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- heat shield
- electromagnetic force
- shield plate
- superconducting
- magnet device
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば超電導磁気浮
上列車に利用される超電導磁石装置に関するものであ
る。
上列車に利用される超電導磁石装置に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】図３は例えば特開昭６４ー１３７０９号
公報に記載された従来の超電導磁石装置の一例を示す全
体構成の断面図であり、図において１は超電導線材を巻
回してなる超電導コイル、２は超電導コイル１を収納す
るとともに液体ヘリウムが満たされた内槽容器であり、
この内槽容器２は、超電導コイル１を収納する収納部と
してのレーストラック部２ａと超電導コイル１に働く電
磁力を支える電磁力サポート部２ｂとから構成されてい
る。３は内槽容器２を包囲して設けられた熱シールド板
であり、この熱シールド板３は、通常液体窒素または蒸
発したヘリウムガスによって冷却され、外部から内槽容
器２への輻射熱の侵入を防止している。４は熱シールド
板３を包囲して設けられた外槽容器であり、この外槽容
器４は真空に維持され、内槽容器２、熱シールド３を外
部と真空断熱している。５は内槽容器２を熱シールド板
３を介して外槽容器４に支持させる荷重支持材である。
公報に記載された従来の超電導磁石装置の一例を示す全
体構成の断面図であり、図において１は超電導線材を巻
回してなる超電導コイル、２は超電導コイル１を収納す
るとともに液体ヘリウムが満たされた内槽容器であり、
この内槽容器２は、超電導コイル１を収納する収納部と
してのレーストラック部２ａと超電導コイル１に働く電
磁力を支える電磁力サポート部２ｂとから構成されてい
る。３は内槽容器２を包囲して設けられた熱シールド板
であり、この熱シールド板３は、通常液体窒素または蒸
発したヘリウムガスによって冷却され、外部から内槽容
器２への輻射熱の侵入を防止している。４は熱シールド
板３を包囲して設けられた外槽容器であり、この外槽容
器４は真空に維持され、内槽容器２、熱シールド３を外
部と真空断熱している。５は内槽容器２を熱シールド板
３を介して外槽容器４に支持させる荷重支持材である。
【０００３】つぎに、上記従来の超電導磁石装置の動作
について説明する。超電導コイル１は、内槽容器２に満
たされた液体ヘリウムによって極低温にまで冷却され
る。この状態で超電導コイル１に電流を流すことによ
り、強力な磁界を発生する超電導磁石装置となる。外槽
容器４内は真空に維持され、収納されている各設備を外
部と断熱状態にし、熱シールド板３は液体窒素または蒸
発したヘリウムガスによって冷却されて輻射熱の侵入を
防止し、超電導コイル１を冷却する液体ヘリウムの消費
を低減している。
について説明する。超電導コイル１は、内槽容器２に満
たされた液体ヘリウムによって極低温にまで冷却され
る。この状態で超電導コイル１に電流を流すことによ
り、強力な磁界を発生する超電導磁石装置となる。外槽
容器４内は真空に維持され、収納されている各設備を外
部と断熱状態にし、熱シールド板３は液体窒素または蒸
発したヘリウムガスによって冷却されて輻射熱の侵入を
防止し、超電導コイル１を冷却する液体ヘリウムの消費
を低減している。
【０００４】ここで、地上コイル（図示せず）からの高
調波磁界が外槽容器４、熱シールド３および内槽容器２
に鎖交することにより、外槽容器４、熱シールド３およ
び内槽容器２に渦電流が発生する。さらに、外槽容器４
および熱シールド３に流れる渦電流には、超電導コイル
１が作る直流磁場により電磁力が働き、外槽容器４およ
び熱シールド３が超電導コイル１に対して振動する。こ
のことは、直流磁場中で導電体である外槽容器４および
熱シールド３が運動することになり、外槽容器４および
熱シールド板３には新たな渦電流が流れることになる。
したがって、内槽容器２には、地上コイルからの高調波
磁界と、外槽容器４および熱シールド板３に流れる渦電
流の作る反作用磁界との和が内槽容器２に鎖交すること
により、渦電流が誘起される。
調波磁界が外槽容器４、熱シールド３および内槽容器２
に鎖交することにより、外槽容器４、熱シールド３およ
び内槽容器２に渦電流が発生する。さらに、外槽容器４
および熱シールド３に流れる渦電流には、超電導コイル
１が作る直流磁場により電磁力が働き、外槽容器４およ
び熱シールド３が超電導コイル１に対して振動する。こ
のことは、直流磁場中で導電体である外槽容器４および
熱シールド３が運動することになり、外槽容器４および
熱シールド板３には新たな渦電流が流れることになる。
したがって、内槽容器２には、地上コイルからの高調波
磁界と、外槽容器４および熱シールド板３に流れる渦電
流の作る反作用磁界との和が内槽容器２に鎖交すること
により、渦電流が誘起される。
【０００５】図４に上記超電導磁石装置を搭載した超電
導磁気浮上列車が、側壁浮上方式によって浮上走行した
場合に内槽容器２の電磁力サポート部２ｂに発生する渦
電流の流線を示している。図４の矢印で示すように、荷
重支持材５は内槽容器２の材質（例えばステンレス等の
金属）に比べて非常に高抵抗の材料で形成されているの
で、荷重支持材５にはほとんど渦電流が流れず、一方電
磁力サポート部２ｂには荷重支持材５を取り巻くように
大きな渦電流が流れる。
導磁気浮上列車が、側壁浮上方式によって浮上走行した
場合に内槽容器２の電磁力サポート部２ｂに発生する渦
電流の流線を示している。図４の矢印で示すように、荷
重支持材５は内槽容器２の材質（例えばステンレス等の
金属）に比べて非常に高抵抗の材料で形成されているの
で、荷重支持材５にはほとんど渦電流が流れず、一方電
磁力サポート部２ｂには荷重支持材５を取り巻くように
大きな渦電流が流れる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導磁石装置
は以上のように構成されているので、地上コイルからの
高調波磁界や、超電導コイル１に対する外槽容器４ある
いは熱シールド板３の相対振動等に起因して内槽容器２
の電磁力サポート部２ｂに大きな渦電流が発生し、内槽
容器２の渦電流損失が大きくなり、内槽容器２内の超電
導コイル１を冷却するための液体ヘリウムの蒸発量が増
加するという課題があった。
は以上のように構成されているので、地上コイルからの
高調波磁界や、超電導コイル１に対する外槽容器４ある
いは熱シールド板３の相対振動等に起因して内槽容器２
の電磁力サポート部２ｂに大きな渦電流が発生し、内槽
容器２の渦電流損失が大きくなり、内槽容器２内の超電
導コイル１を冷却するための液体ヘリウムの蒸発量が増
加するという課題があった。
【０００７】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、地上コイルからの高調波磁界
や、超電導コイルに対する外槽容器あるいは熱シールド
板の相対振動等に起因して内槽容器に渦電流が発生して
も、これによる渦電流損失を小さく抑えることができ、
超電導コイルを冷却する液体ヘリウムの蒸発量の増加を
抑え、安定した超電導磁石装置を得ることを目的とす
る。
ためになされたもので、地上コイルからの高調波磁界
や、超電導コイルに対する外槽容器あるいは熱シールド
板の相対振動等に起因して内槽容器に渦電流が発生して
も、これによる渦電流損失を小さく抑えることができ、
超電導コイルを冷却する液体ヘリウムの蒸発量の増加を
抑え、安定した超電導磁石装置を得ることを目的とす
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明に係る超電導磁
石装置は、超電導線材を巻回してなる超電導コイルと、
超電導コイルを収納する収納部と超電導コイルに働く電
磁力を支える電磁力サポート部とを有する内槽容器と、
輻射熱の侵入を防止するように内槽容器を包囲して設け
られた熱シールド板と、真空断熱するように熱シールド
板を包囲して設けられた外槽容器と、内槽容器を熱シー
ルド板を介して外槽容器に支持している荷重支持材とを
備え、上記電磁力サポート部にスリットを設けたもので
ある。
石装置は、超電導線材を巻回してなる超電導コイルと、
超電導コイルを収納する収納部と超電導コイルに働く電
磁力を支える電磁力サポート部とを有する内槽容器と、
輻射熱の侵入を防止するように内槽容器を包囲して設け
られた熱シールド板と、真空断熱するように熱シールド
板を包囲して設けられた外槽容器と、内槽容器を熱シー
ルド板を介して外槽容器に支持している荷重支持材とを
備え、上記電磁力サポート部にスリットを設けたもので
ある。
【０００９】
【作用】この発明においては、電磁力サポート部に設け
られたスリットが、地上コイルからの高調波磁界や、超
電導コイルに対する外槽容器あるいは熱シールド板の相
対振動等に起因して内槽容器の電磁力サポート部に発生
する渦電流の経路を遮断し、この部分に流れる渦電流を
抑制するように作用する。
られたスリットが、地上コイルからの高調波磁界や、超
電導コイルに対する外槽容器あるいは熱シールド板の相
対振動等に起因して内槽容器の電磁力サポート部に発生
する渦電流の経路を遮断し、この部分に流れる渦電流を
抑制するように作用する。
【００１０】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図１はこの発明の一実施例を示す超電導磁石装置の
全体構成の断面図、図２は図１に示す超電導磁石装置の
内槽容器における渦電流の流れを模式的に示す平面図で
あり、図において図３および図４に示した従来の超電導
磁石装置と同一または相当部分には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。図において、６は電磁力サポート部
２ｂに設けられたスリットであり、このスリット６は内
槽容器２を外槽容器４に支持するために設けられた２個
の荷重支持材５間の電磁力サポート部２ｂに細長く形成
されている。
る。図１はこの発明の一実施例を示す超電導磁石装置の
全体構成の断面図、図２は図１に示す超電導磁石装置の
内槽容器における渦電流の流れを模式的に示す平面図で
あり、図において図３および図４に示した従来の超電導
磁石装置と同一または相当部分には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。図において、６は電磁力サポート部
２ｂに設けられたスリットであり、このスリット６は内
槽容器２を外槽容器４に支持するために設けられた２個
の荷重支持材５間の電磁力サポート部２ｂに細長く形成
されている。
【００１１】つぎに、上記実施例の動作について説明す
る。図３に示した従来の超電導磁石装置と同様に、地上
コイルからの高調波磁界や、超電導コイル１に対する外
槽容器４あるいは熱シールド板３の相対振動等に起因し
て内槽容器２の電磁力サポート部２ｂに渦電流が発生す
る。この電磁力サポート部２ｂに発生した渦電流は、図
２に矢印で示すように、２個の荷重支持材５間の電磁力
サポート部２ｂに設けられたスリット６により、渦電流
経路が遮断される。
る。図３に示した従来の超電導磁石装置と同様に、地上
コイルからの高調波磁界や、超電導コイル１に対する外
槽容器４あるいは熱シールド板３の相対振動等に起因し
て内槽容器２の電磁力サポート部２ｂに渦電流が発生す
る。この電磁力サポート部２ｂに発生した渦電流は、図
２に矢印で示すように、２個の荷重支持材５間の電磁力
サポート部２ｂに設けられたスリット６により、渦電流
経路が遮断される。
【００１２】ここで、上記実施例による超電導磁石装置
の他の動作は、図３に示した従来の超電導磁石装置と同
様に動作する。
の他の動作は、図３に示した従来の超電導磁石装置と同
様に動作する。
【００１３】このように上記実施例によれば、電磁力サ
ポート部２ｂにスリット６を設けているので、電磁力サ
ポート部分２ｂに発生した渦電流の経路がスリット６に
より遮断され、電磁力サポート部２ｂに渦電流が流れに
くくなり、内槽容器２に発生する渦電流損失を小さくす
ることができ、渦電流損失にともなう液体ヘリウムの蒸
発量を低減できる。また、スリット６が細く形成されて
いるので、超電導コイル１に働く電磁力に対する耐力を
ほとんど低下させることはない。
ポート部２ｂにスリット６を設けているので、電磁力サ
ポート部分２ｂに発生した渦電流の経路がスリット６に
より遮断され、電磁力サポート部２ｂに渦電流が流れに
くくなり、内槽容器２に発生する渦電流損失を小さくす
ることができ、渦電流損失にともなう液体ヘリウムの蒸
発量を低減できる。また、スリット６が細く形成されて
いるので、超電導コイル１に働く電磁力に対する耐力を
ほとんど低下させることはない。
【００１４】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、超電導
線材を巻回してなる超電導コイルと、超電導コイルを収
納する収納部と超電導コイルに働く電磁力を支える電磁
力サポート部とを有する内槽容器と、輻射熱の侵入を防
止するように内槽容器を包囲して設けられた熱シールド
板と、真空断熱するように熱シールド板を包囲して設け
られた外槽容器と、内槽容器を熱シールド板を介して外
槽容器に支持している荷重支持材とを備え、上記電磁力
サポート部にスリットを設けているので、超電導コイル
に働く電磁力に対する耐力をほとんど低下させることな
く、地上コイルからの高調波磁界や、超電導コイルに対
する外槽容器あるいは熱シールド板の相対振動等に起因
して内槽容器の電磁力サポート部に発生する渦電流によ
る渦電流損失を低減し、液体ヘリウムの消費量を抑え、
安定した超電導磁石装置が得られる効果がある。
線材を巻回してなる超電導コイルと、超電導コイルを収
納する収納部と超電導コイルに働く電磁力を支える電磁
力サポート部とを有する内槽容器と、輻射熱の侵入を防
止するように内槽容器を包囲して設けられた熱シールド
板と、真空断熱するように熱シールド板を包囲して設け
られた外槽容器と、内槽容器を熱シールド板を介して外
槽容器に支持している荷重支持材とを備え、上記電磁力
サポート部にスリットを設けているので、超電導コイル
に働く電磁力に対する耐力をほとんど低下させることな
く、地上コイルからの高調波磁界や、超電導コイルに対
する外槽容器あるいは熱シールド板の相対振動等に起因
して内槽容器の電磁力サポート部に発生する渦電流によ
る渦電流損失を低減し、液体ヘリウムの消費量を抑え、
安定した超電導磁石装置が得られる効果がある。
【図１】この発明の一実施例を示す超電導磁石装置の全
体構成の断面図である。
体構成の断面図である。
【図２】図１に示すこの発明の超電導磁石装置の内槽容
器における渦電流の流れを模式的に示す平面図である。
器における渦電流の流れを模式的に示す平面図である。
【図３】従来の超電導磁石装置の一例を示す全体構成の
断面図である。
断面図である。
【図４】図３に示す従来の超電導磁石装置の内槽容器に
おける渦電流の流れを模式的に示す平面図である。
おける渦電流の流れを模式的に示す平面図である。
１ 超電導コイル ２ 内槽容器 ２ａ レーストラック部分（収納部） ２ｂ 電磁力サポート部 ３ 熱シールド板 ４ 外槽容器 ５ 荷重支持材 ６ スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 忍 正壽 名古屋市中村区名駅一丁目１番４号 東 海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 岩松 勝 東京都国分寺市光町二丁目８番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 池下 浩司 尼崎市塚口本町８丁目１番１号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01F 6/00 ZAA
Claims (1)
- 【請求項１】 超電導線材を巻回してなる超電導コイル
と、前記超電導コイルを収納する収納部と前記超電導コ
イルに働く電磁力を支える電磁力サポート部とを有する
内槽容器と、輻射熱の侵入を防止するように前記内槽容
器を包囲して設けられた熱シールド板と、真空断熱する
ように前記熱シールド板を包囲して設けられた外槽容器
と、前記内槽容器を前記熱シールド板を介して前記外槽
容器に支持している荷重支持材とを備え、前記電磁力サ
ポート部にスリットを設けたことを特徴とする超電導磁
石装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4309163A JP2931168B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 超電導磁石装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4309163A JP2931168B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 超電導磁石装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06163244A JPH06163244A (ja) | 1994-06-10 |
| JP2931168B2 true JP2931168B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=17989691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4309163A Expired - Lifetime JP2931168B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 超電導磁石装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2931168B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP4309163A patent/JP2931168B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06163244A (ja) | 1994-06-10 |
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