JPH08184075A

JPH08184075A - 建設機械の保護装置

Info

Publication number: JPH08184075A
Application number: JP33752694A
Authority: JP
Inventors: Satoru Nishida; 悟西田; Koshi Hoshi; 幸志星
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1994-12-28
Filing date: 1994-12-28
Publication date: 1996-07-16

Abstract

(57)【要約】【目的】建設機械の対落下物保護装置を、装着時の歪
みにより耐久性が低下したり、ボルトがゆるんだりする
のを防止する。【構成】パイプ材を曲げ加工した左側支柱１０と右側
支柱２０とをクロスパイプ２６、２７で結合し、前脚部
１２、２２および後脚部１３の下端に水平面になるよう
に座板１４、２４、１５を溶着し、後脚部２３の下端に
は鉛直面上に座板２５を溶着する。座板１４、１５、２
４はフレーム４の上面にボルト１６で締着し、座板２５
は側壁７にボルト１７で締着する。座板１４、１５、２
４は３点支持となり、座板１５は鉛直面なので歪むこと
なく装着することができ、耐久性は向上し、ボルトがゆ
るむこともない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建設車両、特には油圧
ショベルの運転室を落下物から保護するために、運転室
を覆うように装着された保護装置の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図１は油圧ショベルの全体側面図であ
り、下部走行体１には上部旋回体２が搭載され、上部旋
回体２には作業機３が装着されている。上部旋回体２の
フレーム４には運転室５および運転室５を覆うように対
落下物保護装置６が装着されている。対落下物保護装置
６は作業中に落下してくる岩石等から運転室を保護する
役目を果たす。

【０００３】図５（ａ）は従来の対落下物保護装置の斜
視図であり、４本の左前支柱４１、右前支柱４２、左後
支柱４３、右後支柱４４と、天井部材４５とにより構成
されている。左前支柱４１、右前支柱４２、左後支柱４
３、右後支柱４４の下端にはそれぞれ座板４１ａ、４２
ａ、４３ａ、４４ａが同一平面になるように固着され、
ボルト４６によりフレーム４の上面に締着されている。
図５（ｂ）は図５（ａ）のＢ−Ｂ断面図であり、支柱の
断面形状を示す。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においてはフレーム取り付け部の平面度のゆがみや、
支柱が４本であるために座板４１ａ、４２ａ、４３ａ、
４４ａの平面度にゆがみが生じ易く、ボルト４６で締着
するときに無理が生じ、保護装置に歪みが発生する。そ
のため支柱に曲げやねじりが加わり、作業中に溶着部に
亀裂が発生するなど、耐久性が低下したり、ボルトがゆ
るむという問題が発生する。

【０００５】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、装着時の歪みにより構造物の耐久性が低下する
ことなく、また、ボルトがゆるむ恐れの無い建設機械の
保護装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る建設機械の保護装置においては、車
両のフレーム４に取着された脚部１２，１３，２２，２
３より立設された複数の支柱１０，２０を相互に連結し
て運転室５を覆うように装着された建設機械の保護装置
であって、前記複数の支柱１０，２０の脚部１２，１
３，２２，２３のうちの少なくとも一つの脚部の取付け
座面が、他の脚部の取付け座面とのなす角度が異なる構
成としたものである。

【０００７】また、上記構成において、前記少なくとも
一つの脚部の取付け座面は鉛直面上にあり、他の脚部の
取付け座面は水平面上にある構成としたものである。

【０００８】更に、上記構成において、前記少なくとも
一つの脚部の取付け座面は鉛直面は前方向、後方向、横
方向のうち、いずれかの方向に向いている構成としたも
のである。

【０００９】そして、上記構成において、前記支柱(10,
20) はパイプ材を曲げ加工して構成したものである。

【００１０】

【作用】上記のような構成としたため、フレームおよび
支柱の取り付け座面の平面度に歪みが生じても、水平面
上にある３本の支柱の取り付け座面は無理なくフレーム
に装着でき、他の一本の支柱は鉛直面上の取り付け座面
により歪みを逃げることができる。また、支柱はパイプ
材であるため溶着部が少なく、亀裂発生の恐れは少な
い。

【００１１】

【実施例】以下に本発明に係る建設機械の保護装置の実
施例について、図面を参照して詳述する。

【００１２】図２は保護装置の第１実施例の斜視図であ
る。左側支柱１０は天井部１１、前脚部１２、座板１
４、後脚部１３、座板１５により構成され、天井部１
１、前脚部１２、後脚部１３は一本のパイプ材を曲げ加
工して形成している。右側支柱２０は天井部２１、前脚
部２２、座板２４、後脚部２３、座板２５により構成さ
れ、天井部２１、前脚部２２、後脚部２３は一本のパイ
プ材を曲げ加工して形成している。なお、支柱のパイプ
材は円形でも角形でも差し支えない。右側支柱１０と左
側支柱２０とはクロスパイプ２６、２７により結合され
ている。座板１４、１５および２４は水平面上にあって
フレーム４の上面にボルト１６により締着され、座板２
５は横方向を向いた鉛直面上にあってフレーム４に固着
された側壁７にボルト１７により締着されている。

【００１３】支柱の天井部１１および２１の上部にはプ
ロテクタ３０が装着され、必要に応じて前方にもプロテ
クタ３１が装着される。

【００１４】図３は図１のＡ−Ａ断面図であり、鉛直面
上の座板２５の締着部を示している。すなわち、座板２
５に設けられたボルト穴２８はボルト１７よりも大き
く、隙間Ｓが設けられている。

【００１５】支柱をフレーム４に装着する場合には、座
板１４、１５および２４は３ヶ所であるためフレーム４
の上面や座板の平面度にゆがみが生じても無理なく密着
してボルト１６により締着される。鉛直面上の座板２５
はボルト穴２８に余裕があるため、ゆがみを吸収して側
壁７に無理なくボルト１７により締着される。したがっ
て、保護装置の各部に取り付けによる歪みが生じること
はない。

【００１６】図４は保護装置の第２実施例の斜視図であ
り、図２と同一符号の部品は同一であるので説明は省略
し、異なる部分についてのみ説明する。右側支柱２０の
後脚部２３に固着された鉛直面上の座板３２は後方向に
向けて装着されており、前後方向に向けてフレーム４お
よび側壁７に溶着されたプレート８にボルト３３により
締着されている。装着方法等については第１実施例と同
様なので説明は省略する。なお、鉛直面上の座板は前方
向を向いていてもよい。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上記のような構成としたため、
水平面での取り付けは３点支持となり取り付け時に無理
な歪みが生じることはなく、しかも支柱をパイプ材で構
成したため溶接部が少なく、構造物の耐久性が向上し、
外観も良い。また、取り付けは４ヶ所で行われるため前
後、左右への揺れを防止し、強度も充分な建設機械の保
護装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】油圧ショベルの全体側面図である。

【図２】本発明の保護装置の第１実施例の斜視図であ
る。

【図３】本発明の保護装置の取り付け部の断面図であ
る。

【図４】本発明の保護装置の第２実施例の斜視図であ
る。

【図５】従来の保護装置の斜視図である。

【符号の説明】

４・・・・フレーム、７・・・・側壁、１０・・・・左側支柱、１
２、２２・・・・前脚部、１３、２３・・・・後脚部、１４、１
５、２４、２５・・・・座板、１６、１７・・・・ボルト、２０
・・・・右支柱。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車両のフレーム(4) に取着された脚部(1
2,13,22,23) より立設された複数の支柱(10,20) を相互
に連結して運転室(5) を覆うように装着された建設機械
の保護装置において、前記複数の支柱(10,20) の脚部(1
2,13,22,23)のうちの少なくとも一つの脚部の取付け座
面が、他の脚部の取付け座面とのなす角度が異なること
を特徴とする建設機械の保護装置。
【請求項２】請求項１記載の建設機械の保護装置にお
いて、前記少なくとも一つの脚部の取付け座面は鉛直面
上にあり、他の脚部の取付け座面は水平面上にあること
を特徴とする建設機械の保護装置。
【請求項３】請求項２記載の建設機械の保護装置にお
いて、前記鉛直面は前方向、後方向、横方向のうち、い
ずれかの方向に向いていることを特徴とする建設機械の
保護装置。
【請求項４】請求項１記載の建設機械の保護装置にお
いて、前記支柱(10,20) はパイプ材を曲げ加工して構成
していることを特徴とする建設機械の保護装置。