JPH08183847A - ポリカーボネートの製造法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造法

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JPH08183847A
JPH08183847A JP32855494A JP32855494A JPH08183847A JP H08183847 A JPH08183847 A JP H08183847A JP 32855494 A JP32855494 A JP 32855494A JP 32855494 A JP32855494 A JP 32855494A JP H08183847 A JPH08183847 A JP H08183847A
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polycarbonate
mol
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aluminum
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Mitsuyo Tanigawa
充代 谷川
Tadashi Teranishi
直史 寺西
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エステル交換反応により、色相、熱安定性等
に優れたポリカーボネートを効率的に得る。 【構成】 エステル交換法により、ビスフェノールAな
どの2価フェノールと、ジフェニルカーボネートなどの
炭酸ジエステルとからポリカーボネートを製造する際、
触媒として、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化
合物および含窒素塩基性化合物の中から選ばれる1種以
上の化合物を用い、アルミニウム原子を含む化合物を存
在させることを特徴とするポリカーボネートの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネートの製
造法に関し、さらに詳しくは、色相、熱安定性等に優れ
たポリカーボネートの効率的な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリカ
ーボネートは、2価フェノールのナトリウム塩の水溶液
又は懸濁液に塩化メチレンなどの溶媒を添加し、ホスゲ
ンを吹き込んで反応させる界面重縮合法(ホスゲン
法)、2価フェノールとジフェニルカーボネートなどの
炭酸ジエステルとを加熱溶融し、高温減圧下でのエステ
ル交換反応により重縮合させるエステル交換法より製造
されている。
【0003】エステル交換法は毒性の強いホスゲンが不
要であること、残存塩素イオンの除去工程が必要でない
ことなどの利点を有する。エステル交換法は、一般に触
媒を必要とし、これまでに数多くの化合物がポリカーボ
ネートの製造に有効であると提案されている。しかし、
エステル交換法では界面重縮合法とは異なり、一般に高
分子量のポリカーボネートを得るのは困難であり、触媒
の存在下で高温減圧下で反応を行うためポリマーが着色
する。
【0004】例えば、特開平6−271661号公報には、ア
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物とAl(OR)
3 で表されるアルミニウム化合物よりなる触媒からポリ
カーボネートを製造する方法が提案されている。また、
特開平6−329783号公報には、(A) アルカリ金属及び/
又はアルカリ土類金属化合物、(B) Al(OR)3 で表される
アルミニウム化合物、(C) 含窒素塩基性化合物、含
リン塩基性化合物、ならびにホウ酸化合物よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の化合物よりなる触媒の存
在下、ポリカーボネートを製造する方法が提案されてい
る。これらの触媒を用いれば比較的高分子量のポリカー
ボネートが得られる。しかし、この方法では成形加工時
に分子量が低下し易く、また、着色し易いという欠点が
あった。
【0005】従って、本発明の目的は、溶融エステル交
換法により、色相、熱安定性等に優れたポリカーボネー
トを効率的に製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、エステル交換法に
よるポリカーボネートの製造において、特定の条件下で
反応を行うと、色相、熱安定性等に優れたポリカーボネ
ートを効率的に製造することが可能なことを見出し、本
発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、2価フェノールと炭
酸ジエステルとから溶融エステル交換法によってポリカ
ーボネートを製造する際、触媒として、アルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物および含窒素塩基性化合
物の中から選ばれる1種以上の化合物を用い、アルミニ
ウム原子を含む化合物を存在させることを特徴とするポ
リカーボネートの製造法である。
【0008】上記の化合物を組み合わせて用いない場
合、成形加工時にポリカーボネートの分子量が低下し易
く、また、物性が低下し易い。
【0009】本発明で使用するアルミニウム原子を含む
化合物の使用量は、使用する触媒1モルに対し、0.01〜
500 モル、好ましくは 0.1〜200 モルである。この使用
量が0.01モル未満であると生成するポリカーボネートに
対する熱安定化の効果が小さく、成形時の分子量低下及
び着色が無視できない程度になる。また、 500モルを超
えると、生成するポリカーボネート中に残存する量が多
くなるので、ポリカーボネートの物性が低下し易くな
る。
【0010】2価フェノールとしては、ビスフェノール
A(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)が
汎用されるが、他に、例えば、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルペンタン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメ
タン、4,4'−ジヒドロキシ− 2,2,2−トリフェニルエタ
ン、 2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、 2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)プロパン、 2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、 2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3− sec−ブチルフェニル)
プロパン、 2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3
−tert−ブチルフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、 1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、 1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジエチルベンゼ
ン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイ
ソプロピルベンゼンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アレーン類、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロペンタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロオクタンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエー
テル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジフェニル
エーテルなどのジヒドロキシジアリールエーテル類、4,
4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒド
ロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルフィドなどのジ
ヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4'−ジヒドロキ
シジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'
−ジメチルジフェニルスルホキシド、などのジヒドロキ
シジアリールスルホキシド類、4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチル
フェニルスルホンなどのジヒドロキシアリールスルホン
類などが使用できる。これらの2価フェノールは単独ま
たは2種以上混合して使用できる。
【0011】炭酸ジエステルとしては、例えば、ジフェ
ニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロ
ロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネー
ト、ジナフチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、ジブチルカーボネートなどが使用できる。これらの
炭酸ジエステルのなかでジフェニルカーボネートが汎用
される。これらの炭酸ジエステルは単独または2種以上
混合して使用できる。
【0012】炭酸ジエステルの使用量は、通常、2価フ
ェノール1モルに対して0.90〜1.50モル、好ましくは、
0.95〜1.25モル程度である。
【0013】なお、必要に応じて、炭酸ジエステルの一
部に代えてジカルボン酸、ジカルボン酸エステルを用い
てもよい。この場合、ポリエステルカーボネートが得ら
れる。ジカルボン酸及びジカルボン酸エステルとして
は、例えば、テレフタル酸、テレフタル酸ジフェニル、
イソフタル酸、イソフタル酸ジフェニルなどが挙げられ
る。ジカルボン酸及びジカルボン酸エステルの使用量
は、例えば、炭酸ジエステルの50モル%以下、好ましく
は30モル%以下である。
【0014】アルカリ金属化合物としては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、
ホウ酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素カリウム、水素化ホウ素リチウム、安息香酸ナトリウ
ム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウムなどが挙げら
れる。これらのアルカリ金属化合物の中で、リチウム原
子を含む化合物を用いることが好ましい。これらのアル
カリ金属化合物は単独または2種以上混合して使用でき
る。
【0015】アルカリ土類金属化合物としては、例え
ば、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸
バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなど
が挙げられる。これらのアルカリ土類金属化合物は単独
または2種以上混合して使用できる。
【0016】含窒素塩基性化合物は、電子供与性を有し
ている限りその種類は特に限定さない。含窒素塩基性化
合物としては、例えば、ピリジン、4−アミノピリジ
ン、2−アミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、4−ジエチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、2−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシピリジ
ン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、ピ
コリン、ピリミジン、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、2−ジメチルアミノ
イミダゾール、2−メトキシイミダゾール、2−メルカ
プトイミダゾール、ピラゾールアミノキノリン、ベンズ
イミダゾール、 N,N−ジメチルアニリン、ピロリジン、
モルホリン、 N−メチルモルホリン、ピペリジン、ピペ
ラジン、 1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0 〕−7−ウンデ
セン(DBU)、 1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0 〕−5−ノ
ネン(DBN) などが挙げられる。これらの含窒素塩基性化
合物は単独でまたは2種以上混合して使用できる。
【0017】本発明の方法では、アルカリ金属化合物と
アルカリ土類金属化合物と含窒素塩基性化合物とは、単
独で触媒系を構成してもよく、2種以上の化合物を組み
合わせて触媒系を構成してもよい。また、2種以上混合
して使用する場合は、モノマー仕込み時に同時に添加し
てもよいし、反応中段階的に添加してもよい。
【0018】アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化
合物及び含窒素塩基性化合物の使用量(2種以上使用す
る場合は合計量)は、重縮合反応を損なわない範囲であ
ればよく、例えば、2価フェノール1モルに対して、10
-8〜10-1モル、好ましくは10-7〜10-2モル程度である。
これらの化合物の使用量が10-8モル未満であると、所望
の重合度、例えば、分子量約5,000 から50,000とするた
めに 220〜300 ℃の高温下で長時間反応させる必要があ
り、ポリカーボネートの工業的な製造法としては有効で
はない。また、10-1モルを超えると、重合中の副反応に
よる着色が無視できない程度になるとともに、生成する
ポリカーボネート中に残存する化合物量が多くなるの
で、加水分解反応による分子量低下が起こり易くなる。
【0019】アルミニウム原子を含む化合物としては、
例えば、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、アル
ミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムベンゾイ
ルアセトネート、アルミニウムアセテート、アルミニウ
ムホルメート、塩化アルミニウム、フッ化アルミニウ
ム、臭素化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、酸化ア
ルミニウムなどが挙げられるがこれらに限定されるもの
ではない。これらのアルミニウム原子を含む化合物は単
独でまたは2種以上混合して使用できる。
【0020】アルミニウム原子を含む化合物は、重合
前、重合中あるいは重合後のいずれの時点で添加しても
よい。
【0021】上記のように、触媒として、アルカリ金属
化合物、アルカリ土類金属化合物および含窒素塩基性化
合物の中から選ばれる1種以上の化合物を用い、アルミ
ニウム原子を含む化合物の存在下、2価フェノールと炭
酸ジエステルとから溶融エステル交換法によってポリカ
ーボネートを得る方法では、色相、熱安定性等に優れた
ポリカーボネートを効率的に得られる点で好ましい。
【0022】エステル交換反応は、溶融重縮合反応に採
用される慣用の方法、例えば、反応初期に80〜250 ℃、
好ましくは 100〜230 ℃程度で反応させた後、減圧しな
がら昇温し、最終的には 250〜320 ℃程度で反応させる
ことにより行うことができる。なお、反応終結時の減圧
度は、例えば、0.3Torr 以下にするのが好ましい。
【0023】上記のような反応は、連続式で行ってもよ
く、バッチ式で行ってもよい。また上記の反応を行うに
際して用いられる反応装置は、槽型であっても管型であ
っても塔型であってもよい。
【0024】本発明では上記のようにして得られるポリ
カーボネートに、本発明の目的を損なわない範囲で通常
の耐熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防
止剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有機
系充填剤、無機系充填剤などを添加してもよい。
【0025】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定さ
れるものではない。
【0026】まず、実施例及び比較例の中で記載した粘
度平均分子量(Mv)、切断数(s) 、色相(YI)の測定方法
及び評価方法について示す。
【0027】粘度平均分子量(Mv) :20℃におけるポリ
マーの塩化メチレン溶液の固有粘度〔η〕を、ウベロー
デ型粘度計を用いて測定し、次式から算出した。
【0028】〔η〕=1.11×10-4 (Mv)0.82 切断数(s) :ポリマーを乾燥した後、ホットプレス急冷
法により0.5mm 厚のシートを作製した。シートを空気中
160℃のオーブン内に放置し、加熱前後のポリマーの粘
度平均分子量から切断数(s) を算出した。t日後の切断
数(st) は、次式で表される。
【0029】st=(M0/Mt) −1 (式中、M0とMtはそれぞれ加熱前とt日後のポリマーの
粘度平均分子量を示す。)色相(YI) ポリマーを乾燥した後、ホットプレス急冷法により2mm
厚のシートを作製した。日本電色工業(株)製のColor
and Color Defference Meter NDJ−1000 DP を用いて透
過法でシートのX,Y,Zを測定し、黄色度(YI)を求
めた。
【0030】YI=100(1.28X−1.06Z)/Y 実施例1 内容積300ml のフラスコに、 2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン45.66 g(0.2 モル)とジフェニ
ルカーボネート44.99 g(0.21モル)を入れ、水酸化リ
チウム一水和物 8.4×10-5g(2×10-6モル) 、水酸化
アルミニウム 1.6×10-3g(2×10-5モル)を添加した
後、フラスコ内を窒素置換し、 180℃に加熱した。原料
溶融後30分間 180℃、常圧で攪拌し、その後 240℃まで
徐々に昇温しながら系内を5Torrまで徐々に減圧し、フ
ェノールを留出させた。さらに、その後、 270℃、0.2T
orr まで昇温・減圧し、最終的に 270℃、 0.2Torrで
1.5時間重縮合反応させ、無色透明のポリカーボネート
を得た。
【0031】実施例2〜6 触媒及び添加剤を下記に変えた以外は実施例1と同様の
操作を行って、いずれも無色透明のポリカーボネートを
得た。すなわち、実施例2では、水酸化リチウム一水和
物 8.4×10-5g(2×10-6モル)、水酸化アルミニウム
3.1×10-3g(4×10-5モル)、実施例3では、水酸化
リチウム一水和物 8.4×10-5g(2×10-6モル)、アル
ミニウムアセチルアセトネート 6.5×10-3g(2×10-5
モル)、実施例4では、水酸化リチウム一水和物 8.4×
10-5g(2×10-6モル)、酢酸アルミニウム(塩基性)
四水和物 3.8×10-3g(1×10-5モル)、実施例5で
は、ホウ酸リチウム二水和物 1.7×10-4g(2×10-6
ル)、水酸化アルミニウム1.6 ×10-3g(2×10-5
ル)、実施例6では、4−ジメチルアミノピリジン 4.9
×10-3g(4×10-5モル)、酢酸アルミニウム(塩基
性)四水和物 7.6×10-2g(2×10-4モル)を用いた。
【0032】比較例1〜3 触媒を下記に変え、アルミニウム原子を含む化合物を用
いない以外は実施例1と同様の操作を行ってポリカーボ
ネートを得た。すなわち、比較例1では、酢酸カリウム
1.0×10-3g(1×10-5モル)、比較例2では、水酸化
リチウム一水和物 8.4×10-5g(2×10-6モル)、比較
例3では、4−ジメチルアミノピリジン4.9×10-3
(4×10-5モル)を用いた。
【0033】実施例1〜6、及び比較例1〜3で得られ
た全てのポリカーボネートについて、重合後の色相(目
視評価)、粘度平均分子量、空気中160 ℃で30日間放置
した後の切断数(s30)、空気中 160℃で30日間放置する
前後の色相(YI0 及びYI30)を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、実施例で得られ
たポリカーボネートは着色がないことが分かる。また、
比較例で示したポリカーボネートは、空気中 160℃で30
日間放置した後の分子量低下及び着色が顕著であるのに
対し、実施例で示したポリカーボネートでは、分子量低
下及び着色がほとんどなく、熱安定性に優れていること
が分かる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2価フェノールと炭酸ジエステルとから
    溶融エステル交換法によってポリカーボネートを製造す
    る際、触媒として、アルカリ金属化合物、アルカリ土類
    金属化合物および含窒素塩基性化合物の中から選ばれる
    1種以上の化合物を用い、アルミニウム原子を含む化合
    物を存在させることを特徴とするポリカーボネートの製
    造法。
  2. 【請求項2】 触媒として用いるアルカリ金属化合物が
    リチウム原子を含む化合物であることを特徴とする請求
    項1記載のポリカーボネートの製造法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム原子を含む化合物の使用量
    が、使用する触媒1モルに対し、0.01〜500 モルである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のポリカーボネー
    トの製造法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム原子を含む化合物の使用量
    が、使用する触媒1モルに対し、 0.1〜200 モルである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のポリカーボネー
    トの製造法。
JP32855494A 1994-12-28 1994-12-28 ポリカーボネートの製造法 Pending JPH08183847A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011120921A1 (en) 2010-04-01 2011-10-06 Bayer Materialscience Ag Melt polycarbonate having improved heat ageing
EP3838979A1 (de) 2019-12-17 2021-06-23 Covestro Deutschland AG Schmelzepolycarbonat mit verbesserten optischen eigenschaften

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WO2011120921A1 (en) 2010-04-01 2011-10-06 Bayer Materialscience Ag Melt polycarbonate having improved heat ageing
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