JPH0818336B2 - 成形用部材およびその製造方法 - Google Patents

成形用部材およびその製造方法

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JPH0818336B2
JPH0818336B2 JP3038132A JP3813291A JPH0818336B2 JP H0818336 B2 JPH0818336 B2 JP H0818336B2 JP 3038132 A JP3038132 A JP 3038132A JP 3813291 A JP3813291 A JP 3813291A JP H0818336 B2 JPH0818336 B2 JP H0818336B2
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小川  一文
規央 美濃
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/56Coatings, e.g. enameled or galvanised; Releasing, lubricating or separating agents
    • B29C33/60Releasing, lubricating or separating agents
    • B29C33/62Releasing, lubricating or separating agents based on polymers or oligomers

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形、各種窯業物
体の成形やセラミックス成形等に用いられる金型等の成
形用部材に関するものである。さらに詳しくは、離型性
効果、撥水撥油効果、防汚効果、防錆効果等の高い高性
能成形用部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形、陶磁器などの各種窯業物体の
成形やセラミックス成形等には、プレス成形用金型、注
型成形用金型、射出成形用金型、トランスファー成形用
金型、真空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し
成形用ダイ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用
口金、カレンダー加工用ロールなど多くの部材が用いら
れる。
【0003】従来、成形用部材の汚れを防止したり離型
性を向上するためには、表面をできるだけ滑らかにする
か、シリコン系やフッ素系の離型剤を塗布するしか方法
がなかった。本発明に関連する公知例として、特開平2
−125708号公報にRf−SiX 3 で表される界面
活性剤を、有機溶媒に溶解し、これをレンズキャスト型
基材に接触させた後ただちに加熱乾燥することが提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術においては、離型剤を塗布しても長期間離型効果が
あるわけではなく、ある一定の時間ないしはサイクルで
離型剤を塗布することが必要になる。したがって耐久性
に問題があるという課題があった。また特開平2−12
5708号公報に提案されている方法は、基材に接触さ
せた後ただちに加熱乾燥しているので、被膜の厚さが不
均一となって微細な凹凸を転写することができず、また
フッ素が表面に配向していないので防汚性に問題があっ
た。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、耐久性に優れ、汚れが付着しないか、付着しても
簡単に除去されるような防汚効果が高く離型性能の優れ
た高性能成形用部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の成形用部材は、基材表面に薄膜が形成され
た成形用部材であって、前記薄膜は分子を配向させた膜
であり、表面に−CF 3 基が並んでいる化学吸着単分子
膜からなり、かつ前記薄膜は基材と化学結合によって形
成されてなることを特徴とする。
【0007】前記構成においては、化学吸着単分子膜か
らなる薄膜が、基材側に少なくともシロキサン系単分子
膜が介在して形成され、フッ素を含む基が表層側に位置
していることが好ましい。
【0008】前記構成においては、成形用部材が、プレ
ス成形用金型、注型成形用金型、射出成形用金型、トラ
ンスファー成形用金型、真空成形用金型、吹き込み成形
用金型、押し出し成形用ダイ、インフレーション成形用
口金、繊維紡糸用口金、カレンダー加工用ロール等を代
表的なものとして選ぶことができる。
【0009】本発明の第1番目の製造方法は、成形用部
材を洗浄した後、一端にクロルシリル基(SiCln
3-n 基、n=1、2、3、Xは官能基)を有し、他の一
端にフッ化炭素基を有するクロロシラン系界面活性剤を
溶かした有機溶媒を、前記部材と接触させ、表面に−C
3 基が並びかつ分子配向した化学吸着単分子膜を前記
部材表面全体に亘り形成する工程(化学吸着単分子膜形
成工程)を含むことを特徴とする。
【0010】また本発明の第2番目の製造方法は、成形
用部材を洗浄した後、クロル基を複数個含むシリル化合
物からなる物質を混合した非水系溶媒に接触させて、前
記部材表面の水酸基と前記シリル化合物のクロロシリル
基とを反応させ、前記物質を前記部材表面に析出させる
工程と、非水系有機溶媒を用い前記部材上に残った余分
なクロロシリル基を複数個含む物質を洗浄除去した後、
水と反応させて、前記部材上にシラノール基を複数個含
む物質よりなる単分子膜を形成する工程と、一端にクロ
シリル基(SiCln 3-n 基、n=1、2、3、X
は官能基)を有し他の一端に直鎖状フッ化炭素基を含む
クロロシラン系界面活性剤を前記部材上に化学吸着し単
分子吸着膜を累積する工程(化学吸着単分子膜累積工
程)とを含むことを特徴とする。
【0011】また、前記第2番目の製造方法において、
クロル基を複数個含むシリル化合物がSiCl4 、Si
HCl3 、SiH2 Cl2 、またはCl−(SiCl2
O)n −SiCl3 (nは整数)を用いることが好まし
い。
【0012】前記両製造方法において、一端にクロルシ
ラン基を有し他の一端に直鎖状フッ化炭素基を含むクロ
ロシラン系界面活性剤として、CF3 −(CF2 n
R−SiXp Cl3-p (nは0または整数、Rはアルキ
レン基、エチレン基、アセチレン基、Si−基または酸
素原子を含む置換基を表わすがなくとも良い、XはHま
たはアルキル基等の置換基、pは0または1または2)
を用いることが好ましい。
【0013】
【作用】前記本発明によれば、薄膜はフッ素を含む化学
吸着単分子膜を少なくとも含み、かつ前記薄膜は基材と
化学結合によって形成されているので、耐久性に優れ、
汚れが付着しないか、付着しても簡単に除去されるよう
な防汚効果の高い離型性能の優れた高性能成形用部材と
することができる。また、きわめて薄いナノメータレベ
ルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を成形用部材表面に形
成するため、成形用部材本来の形状を損なうことがな
い。さらに、この薄膜はフッ化炭素系単分子膜は撥水撥
油性にも優れており、表面の防汚効果を高めることが可
能となる。また、耐熱性も300℃以上ある。従って、
撥水撥油防汚効果が高く離型性能の優れた高性能成形用
部材を提供することができる。
【0014】また本発明方法は、前記薄膜を合理的に効
率よく製造することができる。
【0015】
【実施例】一般の成形用部材は、金属であるため表面に
水酸基を含む自然酸化膜がある。そこで、一端にクロル
シラン基(SiCln 3-n 基、n=1、2、3、Xは
官能基)を有する直鎖状炭素鎖を含む分子、例えばフッ
化炭素基及びクロロシラン基を含むクロロシラン系界面
活性剤混ぜた非水系溶媒に接触させて前記成形用部材表
面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個含む物質のク
ロロシリル基を反応させて前記物質よりなる単分子膜を
前記成形用部材表面に析出させる化学吸着単分子膜形成
工程、あるいはクロロシリル基を複数個含む物質を混ぜ
た非水系溶媒に接触させて前記成形用部材表面の水酸基
と前記クロロシリル基を複数個含む物質のクロロシリル
基を反応させて前記物質を前記成形用部材表面に析出さ
せる工程と、非水系有機溶媒を用い前記成形用部材表面
に残った余分なクロロシリル基を複数個含む物質を洗浄
除去し、前記成形用部材上にクロロシリル基を複数個含
む物質よりなるシロキサン系単分子内層膜を形成する工
程と、一端にクロルシラン基を有する直鎖状炭素鎖を含
むシラン系界面活性剤を前記内層膜上に化学吸着し単分
子吸着膜を累積する工程(化学吸着単分子膜累積工程)
とにより成形用部材表面にフッ化炭素系化学吸着単分子
累積膜を形成できる。
【0016】以下に本発明に関する成形用部材として、
プレス成形用金型、注型成形用金型、射出成形用金型、
トランスファー成形用金型、真空成形用金型、吹き込み
成形用金型、押し出し成形用ダイ、インフレーション成
形用口金、繊維紡糸用口金、カレンダー加工用ロール等
で代表される離型性の高い高性能部材があるが、代表例
としてプレス用金型を取り上げ順に説明する。
【0017】実施例1 まず、加工の終了した鋼鉄性金型(Crメッキしてあっ
ても同じ)1を用意し(図1)、有機溶媒で洗浄した
後、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質を混ぜ
た非水系の溶媒、例えば、CF3 (CF2 7 (C
2 2 SiCl3 を用い、1重量%程度の濃度で溶か
した80重量%n−ヘキサデカン(トルエン、キシレ
ン、ジシクロヘキシルでもよい)、12重量%四塩化炭
素、8重量%クロロホルム溶液を調整し、前記金型を2
時間程度浸漬すると、金型の表面は自然酸化膜が形成さ
れており、その酸化膜表面には水酸基が多数含まれてい
るので、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質の
SiCl基と前記水酸基が反応し脱塩酸反応が生じ金型
表面全面に亘り、CF3 (CF2 7 (CH2 2 Si
(O−)3 の結合が生成され、フッ素を含む単分子膜2
が金型の表面と化学結合した状態で15オングストロ
ーム(1.5nm)の膜厚で形成できた。なお、単分子
膜はきわめて強固に化学結合しているので全く剥離する
ことがなかった。なお、材質の異なる金型、例えばアル
ミニウムやステンレス製でも、表面は自然酸化膜でおお
われていたので当然水酸基が含まれおり、上述と同様の
単分子膜を吸着時間を調整するのみで同様の方法を用い
形成できた。
【0018】この金型を用い実使用を試みたが、処理し
ないものに比べ汚物の付着を大幅に低減できた、またた
とえ付着した場合にもブラシでこする程度で簡単に除去
できた。また、離型剤を用い無くとも、離型性に全く問
題はなかった。さらにまた、傷は全く付かなかった。ま
た、油脂分汚れでも除去は水洗のみで可能であった。
【0019】実施例2 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ないステンレス
製金型の場合、クロル 基を複数個含むシリル化合物から
なる物質(例えば、SiCl4 、またはSiHCl3
SiH2 Cl2 、Cl−(SiCl2 O)n −SiCl
3 (nは整数)。特に、SiCl4 を用いれば、分子が
小さく水酸基に対する活性も大きいので、金型表面を均
一に親水化する効果が大きい)を混ぜた非水系溶媒、例
えばクロロホルム溶媒に1重量パーセント溶解した溶液
に30分間程度浸漬すると、ステンレス製金型表面11
には親水性のOH基12が多少とも存在するので(図
3)、表面で脱塩酸反応が生じ、クロル基を複数個含む
シリル化合物からなる物質のシラン単分子内層膜13
形成される。
【0020】例えば、クロル基を複数個含むシリル化合
物からなる物質としてSiCl4 を用いれば、金型11
表面には少量の親水性のOH基が露出されているので、
表面で脱塩酸反応が生じ、下記式(化1)や(化2)の
ように分子が−SiO−結合を介して表面に固定され
る。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】 その後、非水系の溶媒例えばクロロホルムで洗浄して、
さらに水で洗浄すると、金型表面と反応していないSi
Cl4 分子は除去され、金型表面に下記式(化3)や
(化4)等のシロキサン単分子内層膜13が得られる
(図4)。
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】 なお、このときできたシロキサン単分子内層膜13は金
型とは−SiO−の化学結合を介して完全に結合されて
いるので剥がれることが全く無い。また、得られた単分
子膜は表面にSiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基
3倍程度の数が生成される。
【0025】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロ
リル基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 9 (CH2 2 SiCl3 を用い、1重量
%程度の濃度で溶かした80重量%n−ヘキサデカン、
12重量%四塩化炭素、8重量%クロロホルム溶液を調
整し、前記表面にSiOH結合を数多く持つ単分子膜の
形成された金型を1時間程度浸漬すると、金型表面にC
3 (CF2 9 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が
生成され、フッ素を含む単分子累積膜14が下層のシロ
キサン単分子膜と化学結合した状態で金型表面全面に亘
15オングストローム(1.5nm)の膜厚で形成
できた(図5)。なお、単分子累積膜は剥離試験を行な
っても全く剥離することがなかった。
【0026】さらにまた、上記実施例では、フッ化炭素
系界面活性剤としてCF3 (CF29 (CH2 2
iCl3 を用いたが、アルキル鎖部分にエチレン基やア
セチレン基を付加したり組み込んでおけば、単分子膜形
成後5メガラド程度の電子線照射で架橋できるのでさら
に単分子膜の硬度を向上させることも可能である。
【0027】なお、フッ化炭素系界面活性剤として上記
のもの以外にも (1) CF3 CH2 O(CH2 15SiCl3 (2) CF3 (CH2 2 Si(CH3 2 (CH2 15SiCl3 (3) F(CF2 8 (CH2 2 Si(CH3 2 (CH2 9 SiCl3 (4) CF3 COO(CH2 15SiCl3 等が利用できる。
【0028】以上実施例で説明した通り、きわめて薄い
ナノメータレベルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を成形
用部材表面に形成するため、成形用部材本来の形状を損
なうことがない。また、このフッ化炭素系単分子膜は撥
水撥油性にも優れており、表面の防汚効果を高めること
が可能となる。従って、きわめて離型効果の高い高性能
成形用部材を提供することができる。さらにこのことに
より、メンテナンスを大幅に削減できる効果も大きい。
また、耐熱性は、300℃以上あり、1万回以上の使用
でも離型性は劣化することがなかった。さらに本発明に
おいては、適用できる成形用部材として、プレス成形用
金型、注型成形用金型、射出成形用金型、トランスファ
ー成形用金型、真空成形用金型、吹き込み成形用金型、
押し出し成形用ダイ、インフレーション成形用口金、繊
維紡糸用口金、カレンダー加工用ロールなどを例示した
が、離型性効果を利用するものであればいかなる部材に
も応用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、基材表面に
薄膜が形成された成形用部材であって、前記薄膜は分子
を配向させた膜であり、表面に−CF 3 基が並んでいる
化学吸着単分子膜からなり、かつ前記薄膜は基材と化学
結合によって形成されているので、耐久性に優れ、汚れ
が付着しないか、付着しても簡単に除去されるような防
汚効果の高い離型性能の優れた高性能成形用部材とする
ことができる。また、きわめて薄いナノメータレベルの
膜厚のフッ化炭素系単分子膜を成形用部材表面に形成す
るため、成形用部材本来の形状を損なうことがない。さ
らに、この薄膜はフッ化炭素系単分子膜は撥水撥油性に
も優れており、表面の防汚効果を高めることが可能とな
る。また、耐熱性も300℃以上有る。従って、撥水撥
油防汚効果が高く離型性能の優れた高性能成形用部材を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用部材の代表的な例であるプレス
金型の斜視図である。
【図2】本発明のプレス金型の表面を分子レベルまで拡
大した断面概念図である。
【図3】本発明の金型の第2の実施例を説明するために
ステンレス製金型の表面を分子レベルまで拡大した断面
工程概念図である。
【図4】本発明の第2の実施例を説明するための金型の
表面のシロキサン系単分子膜を分子レベルまで拡大した
断面工程概念図である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための金型の
表面のフッ素系単分子膜を分子レベルまで拡大した断面
工程概念図である。
【符号の説明】
1 プレス金型 単分子膜 11 ステンレス製金型 12 水酸基 13 シロキサン単分子内層膜 14 単分子累積膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−125708(JP,A) 特開 昭59−194806(JP,A) 特開 昭60−73816(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に薄膜が形成された成形用部材
    であって、前記薄膜は分子を配向させた膜であり、表面
    に−CF 3 基が並んでいる化学吸着単分子膜からなり、
    かつ前記薄膜は基材と化学結合によって形成されてなる
    ことを特徴とする成形用部材。
  2. 【請求項2】 化学吸着単分子膜からなる薄膜が、基材
    側に少なくともシロキサン系単分子膜が介在して形成さ
    れ、フッ素を含む基が表層側に位置している請求項1の
    成形用部材。
  3. 【請求項3】 成形用部材が、プレス成形用金型、注型
    成形用金型、射出成形用金型、トランスファー成形用金
    型、真空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し成
    形用ダイ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用口
    金、カレンダー加工用ロールから選ばれる請求項1また
    は2記載の成形用部材。
  4. 【請求項4】 成形用部材を洗浄した後、一端にクロル
    シリル基(SiCln3-n 基、n=1、2、3、Xは
    官能基)を有し、他の一端にフッ化炭素基を有するクロ
    ロシラン系界面活性剤を溶かした有機溶媒を、前記部材
    と接触させ、表面に−CF 3 基が並びかつ分子配向した
    化学吸着単分子膜を前記部材表面全体に亘り形成する工
    程を含むことを特徴とする成形用部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 成形用部材を洗浄した後、クロル基を複
    数個含むシリル化合物からなる物質を混合した非水系溶
    媒に接触させて、前記部材表面の水酸基と前記シリル化
    合物のクロロシリル基とを反応させ、前記物質を前記部
    材表面に析出させる工程と、非水系有機溶媒を用い前記
    部材上に残った余分なクロロシリル基を複数個含む物質
    を洗浄除去した後、水と反応させて、前記部材上にシラ
    ノール基を複数個含む物質よりなる単分子膜を形成する
    工程と、一端にクロルシリル基(SiCln 3-n 基、
    n=1、2、3、Xは官能基)を有し他の一端に直鎖状
    フッ化炭素基を含むクロロシラン系界面活性剤を前記部
    材上に化学吸着し単分子吸着膜を累積する工程とを含む
    ことを特徴とする成形用部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 クロル基を複数個含むシリル化合物がS
    iCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 及びCl−
    (SiCl2 O)n −SiCl3 (nは整数)から選ば
    れる少なくとも一つの化合物を用いる請求項4または5
    記載の成形用部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 一端にクロルシリル基を有し他の一端に
    直鎖状フッ化炭素基を含むクロロシラン系界面活性剤と
    して、CF3 −(CF2 n −R−SiXp Cl
    3-p (nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレン
    基、アセチレン基、Si−基または酸素原子を含む置換
    基を表わすがなくとも良い、XはHまたはアルキル基等
    の置換基、pは0または1または2)を用いる請求項4
    または5記載の成形用部材の製造方法。
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