JPH08183037A

JPH08183037A - タイヤ成形用金型及びその金型を用いて成形した空気入りタイヤ

Info

Publication number: JPH08183037A
Application number: JP13926395A
Authority: JP
Inventors: Akira Mizawa; 朗見澤; Koji Takeuchi; 浩司竹内; 悌二 ▲真▼田; Teiji Sanada; Masamichi Kiyoyanagi; 正道清柳
Original assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Current assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date: 1994-10-31
Filing date: 1995-06-06
Publication date: 1996-07-16

Abstract

(57)【要約】【目的】加硫故障を発生することなくベントホールの
数を減少し、それに伴ってベントホールバリの除去作業
を簡略にすると共にタイヤ外観も良好にすることができ
るタイヤ成形用金型及びその金型を用いて成形した空気
入りタイヤを提供する。【構成】本発明のタイヤ成形用金型は、タイヤ成形面
3a,3b に、サイプ32,45 を成形するサイプ成形刃3cを複
数枚配列すると共に、サイプ成形刃3cの近傍にエアー抜
き用のベントホール3eを配置したタイヤ成形用金型にお
いて、サイプ成形刃3cにそのサイプ成形刃3cを横断する
スリット3fを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、グリーンタイヤを加硫
成形するのに用いられる金型及びそれを用いて成形した
空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤのショル
ダー部やトレッド部にサイプを成形するようにした金型
において、サイプ間にエアーが残留する加硫故障を発生
することなく、サイプ用のベントホール数を低減するよ
うにしたタイヤ成形用金型及びその金型を用いて成形し
た空気入りタイヤに関する。

【０００２】

【従来の技術】耐轍ワンダリング性能を高めるためにシ
ョルダー部に、或いは凍結路面での駆動制動や横滑りを
改善するためにトレッド部に、サイプを設けるようにし
たタイヤがある。このようなタイヤを加硫成形するのに
用いられる金型は、ショルダー部成形面にタイヤ径方向
に延びるサイプ成形刃を多数枚並設したり、或いはトレ
ッド部成形面にタイヤ幅方向や周方向に延在するサイプ
成形刃を多数枚配列し、更に、少なくとも隣接し合うサ
イプ成形刃に挟まれた空間毎にベントホールを配置する
構成になっている。

【０００３】そのため、上記金型は、サイプ間にエアー
が残留する加硫故障の発生を防ぐことができる反面、各
ベントホールに流れこんだゴムによって多数本のヒゲ状
のベントホールバリができるために、加硫後これらベン
トホールバリを切除するタイヤ仕上げ加工が煩雑とな
り、その上、タイヤ外観も悪化するという問題があっ
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加硫
故障を発生することなくベントホールの数を減少し、そ
れに伴ってベントホールバリの除去作業を簡略にすると
共にタイヤ外観も良好にすることができるタイヤ成形用
金型及びその金型を用いて成形した空気入りタイヤを提
供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のタイヤ成形用金型は、タイヤ成形面に、サイプを成
形するサイプ成形刃を複数枚配列すると共に、該サイプ
成形刃の近傍にエアー抜き用のベントホールを配置した
タイヤ成形用金型において、前記サイプ成形刃にそのサ
イプ成形刃を横断するスリットを設けたことを特徴とす
る。また、本発明の空気入りタイヤは、複数配列したサ
イプ内にそのサイプを横断する連絡壁を設けたことを特
徴とする。

【０００６】

【作用】上述のようにサイプ成形刃にスリットを設けた
ので、隣接し合うサイプ成形刃間の空所をスリットを介
して連通することができ、そのため、加硫時にサイプ成
形刃間の空所に残留しようとするエアーをスリットを介
して隣接するサイプ成形刃間の空所に逃がすことができ
る。そのため、ベントホールを従来のようにほとんど全
てのサイプ成形刃間の空所に設けることなく、その数を
減らしてもエアーを外部に放出することが可能となり、
加硫故障を起こすことがない。従って、ベントホールの
数の減少に伴い、ベントホールバリが少なくなるため、
これらを切除する仕上げ加工作業を簡略化することがで
きる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の構成について添付の図面を参
照しながら詳細に説明する。図１は本発明のタイヤ成形
用金型の一例であるセクショナル型の金型を示す。１は
タイヤの一方のサイドウォール部を成形する環状の上
型、２は他方のサイドウォール部を成形する環状の下
型、３はタイヤのトレッド部と両ショルダー部とを一体
的に成形するセクターである。これら上下一対の環状の
上型１と下型２とがそのサイドウォール部成形面１ａ，
２ａとを互いに対向させて上下に配設され、その外周側
に、トレッド部成形面３ａと両ショルダー部成形面３ｂ
とを内周側にもつセクター３が周方向に複数に分割され
て配置された構成になっている。Ｂは、タイヤのビード
部分を成形するリングで、上型１と下型２との内周部に
それぞれ配置されている。

【０００８】セクター３のタイヤ成形面を構成するトレ
ッド部成形面３ａには、タイヤ周方向となる複数の主溝
用突起部３ａ₁とタイヤ幅方向となる横溝用突起部３ａ
₂とが形成され、また、タイヤ構成面を構成する両ショ
ルダー部成形面３ｂには、タイヤ径方向となるように延
びる複数枚のサイプ成形刃３ｃが設けられている。この
サイプ成形刃３ｃは、図３にその詳細を示すように、タ
イヤのショルダーラグを成形するショルダーラグ成形用
突起部３ｄ間にそれぞれ複数（この実施例では４本）タ
イヤ周方向に沿って所定の間隔を置いて連続して配置さ
れた構成になっている。サイプ成形刃３ｃの近傍の両シ
ョルダー部成形面３ｂには、エアー抜き用のベントホー
ル３ｅが分散配置されている。

【０００９】４は上型１を保持する上型ガイドプレート
で、鉄板５、断熱板６を介してボルスタープレート７に
支持されている。８は下型２の下側に配置された下型ガ
イドプレートである。９はセクター３を保持しているセ
グメントで、その外周側を傾斜面を介してコンテナリン
グ１０と係合し、そのコンテナリング１０はボルスター
プレート７に連結している。また、ボルスタープレート
７には、加硫成形時に上型１を押圧固定するアクチュエ
ータ１１が設けられている。

【００１０】上記ボルスタープレート７を上昇させる
と、コンテナリング１０が上昇し、このコンテナリング
１０とセグメント９との係合を介して、セクター３を図
の左側へ摺動させる。一方、加硫する際には、ボルスタ
ープレート７を下降させることにより、上記とは逆の作
動をさせ、コンテナリング１０を図１の下方に移動させ
ながら、各セグメント９を図の右方向に押圧移動させ、
セクター３を上型１と下型２に型締めするようになって
いる。

【００１１】上記のような構成において、本発明では、
各サイプ成形刃３ｃに、タイヤ周方向に沿ってその突起
部３ｃを横断するようにスリット３ｆを形成してある。
また、上記ベントホール３ｅは、隣接するサイプ成形刃
３ｃ間の全ての空所には設けられず、１つ置きに配置さ
れている。このようにスリット３ｆをサイプ成形刃３ｃ
毎に設けることにより、隣接するサイプ成形刃３ｃ間の
空所が連通する状態になるため、加硫時にサイプ成形刃
３ｃ間に残留するエアーをスリット３ｆを介して隣接す
るサイプ成形刃３ｃ間の空所に逃がすことができる。そ
のため、ベントホール３ｅを従来のように全てのサイプ
成形刃に対応した数だけ設ける必要がない。また、ベン
トホール３ｅの数を減少したため、ベントホールバリの
数も低減し、これを切除するための仕上げ加工作業を改
善することができると共に、タイヤ外観も良好にするこ
とができる。また、ベントホール３ｅの数を減らすこと
により、ベントホール３ｅから外部に流出する無駄なゴ
ム量を低減することができるため、ゴム材料を節減する
ことが可能である。

【００１２】また、切込みが浅く加工が容易な上記スリ
ット３ｆに比べて、金型を貫通するベントホール３ｅ
は、その形成がスリット３ｆよりも煩雑で時間が大幅に
かかるが、そのベントホールの数を従来よりも減少でき
るため、金型製作費の低減と製作期間の短縮を図ること
ができる。上記スリットの深さとしては、図４に示すよ
うに、ショルダー部成形面３ｂとスリット３ｆの底面と
の距離ａを０≦ａ≦０．５mmとするのが好ましい。距離
ａが０．５mmを越えると、サイプ成形刃３ｃ間に残留す
るエアーを隣接するサイプ成形刃３ｃ間に十分に逃がす
ことが困難となり、加硫故障を起こし易くなる。

【００１３】また、スリット３ｆの幅ｂとしては、ｂ≦
１．５mmにするのがよい。スリット３ｆの幅ｂが１．５
mmよりも大きいと、加硫後に金型からタイヤを抜く時
や、走行時における路面との摩擦力により、スリット３
ｆによって形成された後述する連絡壁３３を容易に破断
することが困難となり、成形されたサイプの機能が損な
われる恐れがある。幅ｂの下限値としては、エアーが通
過可能であり、かつ加工可能な範囲であれば特に限定さ
れるものではないが、好ましくは、０．５mmがよい。

【００１４】また、各サイプ成形刃３ｃに設けるスリッ
ト３ｆの数としては、少なくとも１個配置するようにす
ればよい。上限としては、サイプの機能が損なわれない
範囲であれば特に制限されないが、好ましくは５個以下
がよい。金型製作上における経済性を考慮すると、１個
設けるのが望ましい。上記スリット３ｆを設ける位置と
しては、サイプ成形刃３ｃの高さが最も高い中間部であ
ればよい。１個配置する場合は、好ましくは図４に示す
ように中央部に設けるのがよく、また、各サイプ成形刃
３ｃ間における位置関係は、図３に示すように、タイヤ
周方向となる方向において直線上とするのがよい。

【００１５】上記ベントホール３ｅの数としては、ショ
ルダーラグ成形用突起部３ｄ間に設けた複数のサイプ成
形刃３ｃに対して、少なくとも１個形成すればよく、好
ましくは、図４に示すように、複数配列したサイプ成形
刃３ｃのタイヤ周方向における両側のスリット３ｆの外
側側部にそれぞれ１個配置すると共に、中央のサイプ成
形刃３ｃ間でタイヤトレッド部側（トレッド部成形面３
ａ側）となる端部に１個設けるのが望ましい。タイヤ周
方向において直線上となるようにスリット３ｆを配置し
た場合、ベントホール３ｅもその直線上に配置するのが
好ましい。

【００１６】図５，６は、上述した金型を用いて成形し
た空気入りタイヤの一例を示す。図５において、２０は
トレッド部で、このトレッド部２０のトレッド面２１に
タイヤ周方向Ｔに沿って複数の主溝２２を設け、これら
主溝２２間に横溝２３を設けて多数のブロック２４を区
画形成している。トレッド部２０両側のショルダー部３
０には、所定の間隔を置いてショルダーラグ３１が形成
され、これらショルダーラグ３１間に、それぞれタイヤ
径方向に延びるサイプ３２をタイヤ周方向Ｔに沿って複
数並設している。これら各サイプ３２内には、タイヤ周
方向Ｔにそのサイプ３２を横断する前記スリット３ｆに
より形成された連絡壁３３が設けられている。３４は、
仕上げ加工されたベントホール跡である。

【００１７】このように上記金型を使用して製作した空
気入りタイヤは、加硫故障を来すことなく、仕上げ加工
が容易でかつ外観も良好にすることができる。図７は、
本発明のタイヤ成形用金型の他の例を示す。上述した実
施例において、セクター３の両ショルダー部成形面３ｂ
に設けた複数のサイプ成形刃３ｃをトレッド部成形面３
ａに並設したものである。このタイヤ成形面を構成する
トレッド部成形面３ａには、タイヤ幅方向に直線状に延
びるサイプ成形刃３ｃが、タイヤ周方向となる複数の主
溝用突起部３ａ₁とタイヤ幅方向となる横溝用突起部３
ａ₂とからなるブロックを成形するためのブロック成形
用突起部３Ａ間に、それぞれ複数（この実施例では３
本）タイヤ周方向に沿って配置されている。

【００１８】各サイプ成形刃３ｃには、前述と同様に構
成した、タイヤ周方向に沿ってその突起状のサイプ成形
刃３ｃを横断するようにスリット３ｆが設けられてい
る。ベントホール３ｅは、隣接するサイプ成形刃３ｃ間
の全ての空所に面しては配置されておらず、ブロック成
形用突起部３Ａ間における両側のサイプ成形刃３ｃの外
側と、隣接し合うサイプ成形刃３ｃ間の１か所のトレッ
ド形成面３ａにそれぞれ１つ配置した構成になってい
る。

【００１９】このようにトレッド部成形面３ａに配列し
た各サイプ成形刃３ｃにスリット３ｆを形成することに
よっても、ベントホール３ｅの数を減少して、上記と同
様の効果を奏することができるのは言うまでもない。こ
のトレッド部成形面３ａの各サイプ成形刃３ｃに設けた
スリット３ｆの深さや幅ｂ、数、位置も上述と同様に構
成することができ、また、ベントホール３ｅの数として
は、ブロック成形用突起部３Ａ間に設けた複数のサイプ
成形刃３ｃに対して、少なくとも１個配設すればよく、
好ましくは、図７に示すように、複数配列したサイプ成
形刃３ｃのタイヤ周方向における両側のスリット３ｆの
外側側部にそれぞれ１個配置すると共に、中間部でタイ
ヤショルダー部側（ショルダー部成形面３ｂ側）となる
端部に１個設けるのが望ましい。タイヤ周方向において
直線上となるようにスリット３ｆを配置した場合、ベン
トホール３ｅもその直線上に配置するのが好ましい。

【００２０】図８は、本発明のタイヤ成形用金型の更に
他の例を示す。上述した図７の実施例において、タイヤ
幅方向に直線状に延在するサイプ成形刃３ｃに代えて、
タイヤ幅方向にジグザグ状に延びるサイプ成形刃３ｃを
設けたものである。また、サイプ成形刃３ｃは、図７で
はブロック成形用突起部３Ａに連接することなく離間し
て設けられたが、ここでは少なくとも一方がブロック成
形用突起部３Ａ（主溝用突起部３ａ₁）に連接した構成
になっている。

【００２１】このようなサイプ成形刃３ｃに上記スリッ
ト３ｆを形成することによっても、図９に示す従来配置
していたベントホール３ｅの数を、隣合うサイプ成形刃
３ｃ間において減少することができる。この実施例で
も、ベントホール３ｅの数としては、ブロック成形用突
起部３Ａ間に設けた複数のサイプ成形刃３ｃに対して、
少なくとも１個配設すればよいが、好ましくは、図８に
示すように、複数配列したサイプ成形刃３ｃのタイヤ周
方向における両側のスリット３ｆの外側側部にそれぞれ
１個配設するのに加えて、その外側部と両側のサイプ成
形刃３ｃ間の中間部とに、それぞれサイプ成形刃３ｃが
ブロック成形用突起部３Ａに連接する連接側となる端部
に対応して１個設けるのが望ましい。

【００２２】図１０は、図８のトレッド部成形面３ａに
スリット３ｆを設けたサイプ成形刃３ｃを有する金型を
用いて成形した空気入りタイヤの一例を示す。トレッド
部４０のトレッド面４１にタイヤ周方向Ｔに沿って複数
の主溝４２を設け、これら主溝４２間に横溝４３を設け
て多数のブロック４４を区画形成している。これらブロ
ック４４には、それぞれタイヤ幅方向にジグザグ状に延
びるサイプ４５がタイヤ周方向Ｔに沿って複数並設さ
れ、これら各サイプ４５内には、タイヤ周方向Ｔにその
サイプ４５を横断する前記スリット３ｆにより形成され
た連絡壁４６が設けられている。４７は、仕上げ加工さ
れたベントホール跡である。

【００２３】このようにトレッド部成形面３ａにスリッ
ト３ｆを有するサイプ成形刃３ｃを設けた上記金型を使
用して製作した空気入りタイヤも、加硫故障を来すこと
なく、仕上げ加工が容易でかつ外観も良好にすることが
できる。また、図１０の空気入りタイヤでは、トレッド
部４０両側のショルダー部５０に、所定の間隔を置いて
横溝４３が連通するショルダーラグ５１が形成され、ト
レッド部４０からショルダー部５０にわたって、主溝４
２、横溝４３、及びショルダーラグ５１とで囲まれた多
数のブロック５２が区画形成されている。また、これら
ブロック５２にはタイヤ幅方向から径方向にかけて延在
する複数のサイプ５３が形成されている。

【００２４】このサイプ５３を成形する場合にも、上記
のようなスリット３ｆを有するサイプ成形刃３ｃを用い
ることにより、上述した効果を一層高めることができ
る。また、上記トレッド部成形面３ａにサイプ成形刃３
ｃを設けた実施例では、凍結路面での駆動及び制動を改
善するために、タイヤ幅方向に延びるサイプ成形刃３ｃ
をブロック成形用突起部３Ａ内でタイヤ周方向に複数並
設する場合について説明したが、凍結路面での横滑りを
改善するために、ブロック成形用突起部３Ａ内で、タイ
ヤ周方向に延びるサイプ成形刃３ｃをタイヤ幅方向に複
数配列する場合や、両者を考慮して、タイヤ周方向に傾
斜するようにサイプ成形刃３ｃを並設する場合、或いは
それらを組み合わせるように配列した場合であっても、
本発明を好適に用いることができる。

【００２５】また、トレッド部のリブにサイプを複数並
設したタイヤを成形するようにした金型であってもよ
く、本発明は、タイヤ成形面にサイプ成形刃３ｃを複数
枚配列するようにしたタイヤ成形用金型であれば適用す
ることができることは言うまでもない。なお、本発明で
は、上述した実施例において、セクショナル型の金型に
ついて説明したが、上下一対の上型と下型のみからなる
金型であってもよい。

【００２６】

【発明の効果】上述のように本発明のタイヤ成形用金型
は、タイヤ成形面に、サイプを成形するサイプ成形刃を
複数枚配列すると共に、該サイプ成形刃の近傍にエアー
抜き用のベントホールを配置したタイヤ成形用金型にお
いて、前記サイプ成形刃にそのサイプ成形刃を横断する
スリットを設けたので、そのスリットにより隣りのサイ
プ成形刃間を連通した状態にすることができるため、ベ
ントホールを全てのサイプ成形刃間の空所に設けること
なくエアー抜きが可能になる。そのため、加硫故障を発
生することなくベントホールの数を減少させることがで
きるので、ベントホールバリが低減し、これらを切除す
る仕上げ加工作業を簡略化すると共にタイヤ外観も良好
にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のタイヤ成形用金型の一例を示す半断面
図である。

【図２】図１の金型に使用されるセクターの拡大断面図
である。

【図３】図２の要部を示すIII 矢視図である。

【図４】図２のサイプ成形刃の拡大図である。

【図５】図１の金型を用いて成形した空気入りタイヤの
要部展開図である。

【図６】図５のVIーVI矢視拡大断面図である。

【図７】本発明のタイヤ成形用金型の他の例を示し、ト
レッド部成形面に配置したサイプ成形刃にスリットを設
けた一例を示す要部拡大図である。

【図８】本発明のタイヤ成形用金型の更に他の例であっ
て、トレッド部成形面のブロック成形用突起部内に配置
したジグザグ状のサイプ成形刃にスリットを設けた一例
を示す要部拡大図である。

【図９】図８において、スリットを設けない場合に配置
される従来のベントホールの配置例を示す要部拡大図で
ある。

【図１０】図８に示す金型を用いて成形した空気入りタ
イヤの一例を示す要部展開図である。

【符号の説明】

１上型２下型３セクター３ａトレッド部
成形面（タイヤ成形面）３Ａブロック成形用突起部３ａ₁主溝用突起
部３ａ₂横溝用突起部３ｂショルダー部成形面（タイヤ成形面）３ｃサイプ成形刃３ｄショルダー
ラグ成形用突起部３ｅベントホール３ｆスリット２０，４０トレッド部３０，５０ショ
ルダー部３１ショルダーラグ３２，４５サイ
プ３３，４６連絡壁Ｔタイヤ周方向

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｂ２９Ｌ 30:00 (72)発明者清柳正道神奈川県平塚市追分２番１号横浜ゴム株式会社平塚製造所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】タイヤ成形面に、サイプを成形するサイ
プ成形刃を複数枚配列すると共に、該サイプ成形刃の近
傍にエアー抜き用のベントホールを配置したタイヤ成形
用金型において、前記サイプ成形刃にそのサイプ成形刃
を横断するスリットを設けたタイヤ成形用金型。
【請求項２】前記タイヤ成形面がショルダー部成形面
であり、このショルダー部成形面に、タイヤ径方向に延
びる前記サイプ成形刃をタイヤ周方向に沿って複数枚設
けた請求項１に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項３】前記ショルダー部成形面に、ショルダー
ラグを成形するショルダーラグ成形用突起部をタイヤ周
方向に所定の間隔で複数配置し、このショルダーラグ成
形用突起部間に形成した前記サイプ成形刃に対して少な
くとも１個のベントホールを設けた請求項２に記載のタ
イヤ成形用金型。
【請求項４】前記タイヤ成形面がトレッド部成形面で
ある請求項１に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項５】前記トレッド部成形面に、タイヤ幅方向
に延びる前記サイプ成形刃をタイヤ周方向に沿って複数
枚設けた請求項４に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項６】前記トレッド部成形面に、ブロックを成
形するブロック成形用突起部を配置し、このブロック成
形用突起部間に形成した前記サイプ成形刃に対して少な
くとも１個のベントホールを設けた請求項５または６に
記載のタイヤ成形用金型。
【請求項７】前記スリットを前記サイプ成形刃の頂面
から前記タイヤ成形面に向けて形成し、該スリットの底
面と前記タイヤ成形面との距離ａを０≦ａ≦０．５mmに
し、前記スリットの幅ｂをｂ≦１．５mmにした請求項１
乃至６に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項８】複数配列したサイプ内にそのサイプを横
断する連絡壁を設けた空気入りタイヤ。