JPH0818235A - 積層セラミック回路基板の製造方法 - Google Patents
積層セラミック回路基板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0818235A JPH0818235A JP6148279A JP14827994A JPH0818235A JP H0818235 A JPH0818235 A JP H0818235A JP 6148279 A JP6148279 A JP 6148279A JP 14827994 A JP14827994 A JP 14827994A JP H0818235 A JPH0818235 A JP H0818235A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductor
- face
- laminated
- wiring pattern
- face electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】生産性に優れ、且つ、隣接する端面電極間の短
絡を完全に防止でき、端面電極の密着性が向上する端面
電極を有する積層セラミック回路基板の製造方法を提供
する。 【構成】複数のセラミック層1a〜1gが積層した積層
体1の内部に配線パターン11を配置するとともに、積
層体1の端面に端面電極2を形成して成る積層セラミッ
ク回路基板10の製造方法であり、前記内部の配線パタ
ーン11となる導体膜を有し、且つ積層体1の端面電極
2となる端面電極用貫通孔に形成した端面電極2となる
導体を有する未焼成状態の大型積層体基板を形成する工
程と、前記大型積層体基板に、前記積層体1の形状に対
応して前記端面電極2となる導体を横切るように分割溝
を形成する工程と、前記大型積層体基板を焼成処理する
工程と、前記大型積層体基板を前記分割溝に沿って分割
処理する工程と、を含む積層セラミック回路基板の製造
方法である。
絡を完全に防止でき、端面電極の密着性が向上する端面
電極を有する積層セラミック回路基板の製造方法を提供
する。 【構成】複数のセラミック層1a〜1gが積層した積層
体1の内部に配線パターン11を配置するとともに、積
層体1の端面に端面電極2を形成して成る積層セラミッ
ク回路基板10の製造方法であり、前記内部の配線パタ
ーン11となる導体膜を有し、且つ積層体1の端面電極
2となる端面電極用貫通孔に形成した端面電極2となる
導体を有する未焼成状態の大型積層体基板を形成する工
程と、前記大型積層体基板に、前記積層体1の形状に対
応して前記端面電極2となる導体を横切るように分割溝
を形成する工程と、前記大型積層体基板を焼成処理する
工程と、前記大型積層体基板を前記分割溝に沿って分割
処理する工程と、を含む積層セラミック回路基板の製造
方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層セラミック回路基
板の製造方法、特に積層体の端面に端面電極を有する積
層セラミック回路基板の製造方法に関するものである。
板の製造方法、特に積層体の端面に端面電極を有する積
層セラミック回路基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に積層セラミック回路基板の入出力
端子の導出構造は、積層体の表裏両主面や積層体の端面
から導出していた。
端子の導出構造は、積層体の表裏両主面や積層体の端面
から導出していた。
【0003】積層セラミック回路基板を、例えばマザー
基板に半田接合しようとする場合には、後者の積層体の
端面から導出する構造が、その端面部分の端面電極とマ
ザー基板との半田接合状態を目視できること、マザー基
板と積層セラミック回路基板の端面電極との間で半田フ
レットが形成されることなどから有利点である。
基板に半田接合しようとする場合には、後者の積層体の
端面から導出する構造が、その端面部分の端面電極とマ
ザー基板との半田接合状態を目視できること、マザー基
板と積層セラミック回路基板の端面電極との間で半田フ
レットが形成されることなどから有利点である。
【0004】また、積層セラミック回路基板は生産性を
向上するために、積層セラミック回路基板の本体を成す
積層体が複数抽出できる大型積層体基板でもって形成し
ていた。即ち、積層体となる複数の領域に所定内部の配
線パターンを有する大型積層体基板を形成し、各領域の
形状に応じて分割溝を形成し、焼成処理を行い、最終工
程で分割処理していた。従って、積層体の端面に端面電
極を形成しようとすれば、当然分割処理をおこなった後
に分割によって現れる端面に電極を形成しなければ成ら
なかった。
向上するために、積層セラミック回路基板の本体を成す
積層体が複数抽出できる大型積層体基板でもって形成し
ていた。即ち、積層体となる複数の領域に所定内部の配
線パターンを有する大型積層体基板を形成し、各領域の
形状に応じて分割溝を形成し、焼成処理を行い、最終工
程で分割処理していた。従って、積層体の端面に端面電
極を形成しようとすれば、当然分割処理をおこなった後
に分割によって現れる端面に電極を形成しなければ成ら
なかった。
【0005】これを達成するためには、例えば、図7の
(a)の工程として、未焼成状態の大型積層体基板を作
成する。例えば、積層セラミック回路基板のセラミック
層となるグリーンシートの各積層体の領域に、内部配線
パターン間を接続するための又は内部配線パターンと表
面配線パターンとを接続するためのビアホールとなる貫
通穴を形成して、その後、貫通穴に導電性ペーストを充
填し、同時にグリーンシート上に内部配線パターンとな
る導体膜を印刷形成し、その後、積層順序に応じて、積
層熱圧着を行う。これにより、内部配線パターンとなる
導体膜、ビアホール導体となる導体が形成された複数の
領域から成る未焼成の大型積層体基板が形成されること
になる。
(a)の工程として、未焼成状態の大型積層体基板を作
成する。例えば、積層セラミック回路基板のセラミック
層となるグリーンシートの各積層体の領域に、内部配線
パターン間を接続するための又は内部配線パターンと表
面配線パターンとを接続するためのビアホールとなる貫
通穴を形成して、その後、貫通穴に導電性ペーストを充
填し、同時にグリーンシート上に内部配線パターンとな
る導体膜を印刷形成し、その後、積層順序に応じて、積
層熱圧着を行う。これにより、内部配線パターンとなる
導体膜、ビアホール導体となる導体が形成された複数の
領域から成る未焼成の大型積層体基板が形成されること
になる。
【0006】次に、図7の(b)の工程として、未焼成
の大型積層体基板の両主面に分割溝を形成する。例え
ば、最終的な積層体(領域)の形状に応じて、スナップ
刃等によって縦横の分割溝を形成する。
の大型積層体基板の両主面に分割溝を形成する。例え
ば、最終的な積層体(領域)の形状に応じて、スナップ
刃等によって縦横の分割溝を形成する。
【0007】次に、図7の(c)の工程として、この分
割溝を形成した未焼成の大型積層体基板を焼成処理を行
う。これにより、内部配線パターン、ビアホール導体を
有する焼成された大型積層体基板が達成する。
割溝を形成した未焼成の大型積層体基板を焼成処理を行
う。これにより、内部配線パターン、ビアホール導体を
有する焼成された大型積層体基板が達成する。
【0008】次に、図7の(d)の工程として、表面処
理を行う。具体的には、表面配線パターンを導電性ペー
ストの印刷・焼きつけにより形成し、必要に応じて、厚
膜抵抗体膜を印刷・焼きつけを行い、保護膜を印刷・焼
きつけを行い、さらに、各種電子部品を半田接合等を行
う。
理を行う。具体的には、表面配線パターンを導電性ペー
ストの印刷・焼きつけにより形成し、必要に応じて、厚
膜抵抗体膜を印刷・焼きつけを行い、保護膜を印刷・焼
きつけを行い、さらに、各種電子部品を半田接合等を行
う。
【0009】次に、図7の(e)の工程として、大型積
層体基板に形成した分割溝に沿って、分割処理を行う。
これにより大型積層体基板は、個々の領域に分割されて
所定形状の積層体となる。
層体基板に形成した分割溝に沿って、分割処理を行う。
これにより大型積層体基板は、個々の領域に分割されて
所定形状の積層体となる。
【0010】最後に、図7の(f)の工程として、分割
処理した各積層体の端面に、端面電極を導電性ペースト
の印刷・焼きつけによって形成する。これにより、積層
体の端面に端面電極が形成された積層セラミック回路基
板が完成する。
処理した各積層体の端面に、端面電極を導電性ペースト
の印刷・焼きつけによって形成する。これにより、積層
体の端面に端面電極が形成された積層セラミック回路基
板が完成する。
【0011】また、積層体端面の端面電極の形状を、積
層体の端面から半円形状に窪んだ形状にすることより、
図8に示す製造方法で積層セラミック回路基板が形成さ
れる。
層体の端面から半円形状に窪んだ形状にすることより、
図8に示す製造方法で積層セラミック回路基板が形成さ
れる。
【0012】まず、図8の(a)の工程として、上述の
ように内部配線パターンとなる導体膜、ビアホール導体
となる導体とが形成された未焼成の大型積層体基板を作
成する。この時、各端面電極となる位置に、端面電極用
貫通孔を形成する。この端面電極用貫通孔は、未焼成の
大型積層体基板をプレス成型などの打ち抜き加工、ドリ
ルなどの穿孔加工などによって、予め1枚つつのグリー
ンシートに形成した貫通孔を合わせることなどによって
形成する。
ように内部配線パターンとなる導体膜、ビアホール導体
となる導体とが形成された未焼成の大型積層体基板を作
成する。この時、各端面電極となる位置に、端面電極用
貫通孔を形成する。この端面電極用貫通孔は、未焼成の
大型積層体基板をプレス成型などの打ち抜き加工、ドリ
ルなどの穿孔加工などによって、予め1枚つつのグリー
ンシートに形成した貫通孔を合わせることなどによって
形成する。
【0013】次に、図8の(b)の工程として、端面電
極用貫通孔を形成した未焼成大型積層体基板に分割溝を
形成する。最終的な積層体の形状に応じて、スナップ刃
等によって縦横に分割溝を形成する。この分割溝は、端
面電極用貫通孔を横断することになる。
極用貫通孔を形成した未焼成大型積層体基板に分割溝を
形成する。最終的な積層体の形状に応じて、スナップ刃
等によって縦横に分割溝を形成する。この分割溝は、端
面電極用貫通孔を横断することになる。
【0014】次に、図8の(c)の工程として、この分
割溝を形成した大型積層体基板を焼成処理を行う。これ
により、内部配線パターン、ビアホール導体が形成され
た大型積層体基板が達成する。
割溝を形成した大型積層体基板を焼成処理を行う。これ
により、内部配線パターン、ビアホール導体が形成され
た大型積層体基板が達成する。
【0015】次に、図8の(d)の工程として、表面処
理を行うとともに、端面電極となる導体膜を形成する。
理を行うとともに、端面電極となる導体膜を形成する。
【0016】具体的には、表面配線パターンとなる導体
膜を導電性ペーストの印刷するとともに、端面電極用貫
通孔の一方開口から吸引しながら、端面電極となる導体
膜を導電性ペーストを印刷する。これにより、端面電極
用貫通孔の壁面には、その端面に沿って導電性ペースト
が付着され、端面電極となる導体膜が安定して付着され
ることになる。続いて、表面配線となる導体膜、端面電
極となる導体膜を焼きつけ処理を行う。
膜を導電性ペーストの印刷するとともに、端面電極用貫
通孔の一方開口から吸引しながら、端面電極となる導体
膜を導電性ペーストを印刷する。これにより、端面電極
用貫通孔の壁面には、その端面に沿って導電性ペースト
が付着され、端面電極となる導体膜が安定して付着され
ることになる。続いて、表面配線となる導体膜、端面電
極となる導体膜を焼きつけ処理を行う。
【0017】尚、必要に応じて、その後、厚膜抵抗体膜
を印刷・焼きつけを行い、保護膜を印刷・焼きつけを行
い、さらに、各種電子部品の半田接合等を行う。
を印刷・焼きつけを行い、保護膜を印刷・焼きつけを行
い、さらに、各種電子部品の半田接合等を行う。
【0018】最後に、図8の(e)の工程として、端面
電極となる導体膜が形成された大型積層体基板に形成し
た分割溝に沿って分割処理を行う。これにより、積層体
の端面に端面電極が形成された積層セラミック回路基板
が完成する。
電極となる導体膜が形成された大型積層体基板に形成し
た分割溝に沿って分割処理を行う。これにより、積層体
の端面に端面電極が形成された積層セラミック回路基板
が完成する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7に示す製
造方法において、分割処理した後に、端面電極となる導
体膜を形成するために、端面電極となる導体膜を印刷す
るにあたり、分割処理した個々の積層体を整列させて、
端面印刷しなくてはならず、製造工程が非常に煩雑とな
ってしまう。また、印刷後、焼きつけ処理するために焼
成数が増加してしまい、合計3回の焼成工程(積層体の
焼成、表面配線パターンの焼きつけ、端面電極の焼きつ
け)になってしまう。
造方法において、分割処理した後に、端面電極となる導
体膜を形成するために、端面電極となる導体膜を印刷す
るにあたり、分割処理した個々の積層体を整列させて、
端面印刷しなくてはならず、製造工程が非常に煩雑とな
ってしまう。また、印刷後、焼きつけ処理するために焼
成数が増加してしまい、合計3回の焼成工程(積層体の
焼成、表面配線パターンの焼きつけ、端面電極の焼きつ
け)になってしまう。
【0020】図8に示す製造方法では、表面配線パター
ンの焼きつけと端面電極の焼きつけ工程を同一工程でき
るため、生産性に関しては若干簡略化する。しかし、端
面電極となる導体膜は、分割溝を有する大型積層体基板
に形成された後に形成される。即ち、端面電極の導体膜
は、分割溝を一様に覆うように形成され、その後に分割
溝に沿って分割処理される。
ンの焼きつけと端面電極の焼きつけ工程を同一工程でき
るため、生産性に関しては若干簡略化する。しかし、端
面電極となる導体膜は、分割溝を有する大型積層体基板
に形成された後に形成される。即ち、端面電極の導体膜
は、分割溝を一様に覆うように形成され、その後に分割
溝に沿って分割処理される。
【0021】従って、端面電極用貫通孔の内壁面に形成
された一様の導体膜は、半円形状に分割されることにな
り、端面電極となる導体膜が、分割された何れか積層体
の端面に取られることがあり、また、実際には、端面電
極となる導体膜は、引き裂かれることとなり、分割溝に
沿って分割された積層体に分割されたとしても、端面電
極に非常に応力がかかり、その密着性は低下する。
された一様の導体膜は、半円形状に分割されることにな
り、端面電極となる導体膜が、分割された何れか積層体
の端面に取られることがあり、また、実際には、端面電
極となる導体膜は、引き裂かれることとなり、分割溝に
沿って分割された積層体に分割されたとしても、端面電
極に非常に応力がかかり、その密着性は低下する。
【0022】また、分割溝内に端面電極を形成するため
の導電性ペーストが流れ込み、隣接する端面電極となる
導体膜との間に短絡を発生させることもある。
の導電性ペーストが流れ込み、隣接する端面電極となる
導体膜との間に短絡を発生させることもある。
【0023】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、生産性に優れ、且つ、隣接す
る端面電極間の短絡が防止でき、密着性が向上した端面
電極を有する積層セラミック回路基板の製造方法を提供
するものである。
ものであり、その目的は、生産性に優れ、且つ、隣接す
る端面電極間の短絡が防止でき、密着性が向上した端面
電極を有する積層セラミック回路基板の製造方法を提供
するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のセラミ
ック層を積層した積層体の内部に配線パターンを配置す
るとともに、積層体の端面に端面電極を形成して成る積
層セラミック回路基板の製造方法において、前記内部配
線パターンとなる導体膜を有し、且つ積層体の端面電極
となる端面電極用貫通孔に形成した端面電極となる導体
を有する未焼成状態の大型積層体基板を形成する工程
と、前記大型積層体基板に、前記積層体の形状に対応し
て前記端面電極となる導体を横切るように分割溝を形成
する工程と、前記大型積層体基板を焼成処理する工程
と、前記大型積層体基板を前記分割溝に沿って分割処理
する工程とを含むことを特徴とする積層セラミック回路
基板の製造方法である。
ック層を積層した積層体の内部に配線パターンを配置す
るとともに、積層体の端面に端面電極を形成して成る積
層セラミック回路基板の製造方法において、前記内部配
線パターンとなる導体膜を有し、且つ積層体の端面電極
となる端面電極用貫通孔に形成した端面電極となる導体
を有する未焼成状態の大型積層体基板を形成する工程
と、前記大型積層体基板に、前記積層体の形状に対応し
て前記端面電極となる導体を横切るように分割溝を形成
する工程と、前記大型積層体基板を焼成処理する工程
と、前記大型積層体基板を前記分割溝に沿って分割処理
する工程とを含むことを特徴とする積層セラミック回路
基板の製造方法である。
【0025】
【作用】本発明によれば、端面電極は、未焼成の大型積
層体基板に導電性ペーストの選択的な印刷し、大型積層
体基板と一体的に焼成処理されることによって形成され
るため、端面電極の形成だけを目的とする焼成がなくな
り、焼成回数が減少し、生産性が低下することはない。
層体基板に導電性ペーストの選択的な印刷し、大型積層
体基板と一体的に焼成処理されることによって形成され
るため、端面電極の形成だけを目的とする焼成がなくな
り、焼成回数が減少し、生産性が低下することはない。
【0026】また、分割溝は、未焼成状態の大型積層体
基板及び端面電極となる導体に形成されることになる。
即ち、端面電極となる導体の表面は、少なくとも基板に
まで達する分割溝が形成されることになる。
基板及び端面電極となる導体に形成されることになる。
即ち、端面電極となる導体の表面は、少なくとも基板に
まで達する分割溝が形成されることになる。
【0027】従って、大型積層体基板と同時に一体的に
焼成された後に、最終の分割処理で大型積層体基板を分
割するととも、端面電極となる導体を分割した時、端面
電極となる表面側の分割溝から簡単に、且つ確実に分割
されるため、分割処理された積層体の何れか一方側に端
面電極が取られることがなく、また、導体膜を過度な応
力でもって引き裂かれた状態で分割されることがないた
め、分割処理された端面電極の密着性は安定的に維持さ
れることになる。
焼成された後に、最終の分割処理で大型積層体基板を分
割するととも、端面電極となる導体を分割した時、端面
電極となる表面側の分割溝から簡単に、且つ確実に分割
されるため、分割処理された積層体の何れか一方側に端
面電極が取られることがなく、また、導体膜を過度な応
力でもって引き裂かれた状態で分割されることがないた
め、分割処理された端面電極の密着性は安定的に維持さ
れることになる。
【0028】さらに、端面電極となる導体を形成した後
に、分割溝を形成するため、端面電極となる導体材料
が、分割溝内を流れ、隣接する端面電極となる導体材料
との短絡が一切起こらない。
に、分割溝を形成するため、端面電極となる導体材料
が、分割溝内を流れ、隣接する端面電極となる導体材料
との短絡が一切起こらない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の積層セラミック回路基板の製
造方法を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係
る積層セラミック回路基板の平面図であり、図2はその
断面である。
造方法を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係
る積層セラミック回路基板の平面図であり、図2はその
断面である。
【0030】積層セラミック回路基板10は、積層体1
とその端面に形成された端面電極2、その表面に形成さ
れた表面の配線パターン3、電子部品4などから構成さ
れている。
とその端面に形成された端面電極2、その表面に形成さ
れた表面の配線パターン3、電子部品4などから構成さ
れている。
【0031】積層体1は、例えば7層のセラミック層1
a〜1gが積層一体化されて構成されており、この積層
体1の内部には所定回路が配置されている。具体的に
は、セラミック層1a〜1gの各層間には、所定回路網
を達成する導体、容量成分を発生するため電極、インダ
クタンス成分を発生する導体などの配線パターン11が
配置されている。また、セラミック層1a〜1gには、
異なる層間の配線パターン11どうしを接続するため、
配線パターン11と表面の配線パターン3と接続するた
めにそ厚み方向に貫いたビアホール導体12が形成され
ている。
a〜1gが積層一体化されて構成されており、この積層
体1の内部には所定回路が配置されている。具体的に
は、セラミック層1a〜1gの各層間には、所定回路網
を達成する導体、容量成分を発生するため電極、インダ
クタンス成分を発生する導体などの配線パターン11が
配置されている。また、セラミック層1a〜1gには、
異なる層間の配線パターン11どうしを接続するため、
配線パターン11と表面の配線パターン3と接続するた
めにそ厚み方向に貫いたビアホール導体12が形成され
ている。
【0032】また、積層体1の端面には、端面電極2が
形成されている。この端面電極2は、積層体1の端面に
おいて、積層方向に一段凹んだ半円形の凹部21の内壁
面に形成されている。
形成されている。この端面電極2は、積層体1の端面に
おいて、積層方向に一段凹んだ半円形の凹部21の内壁
面に形成されている。
【0033】また、積層体1の表面には、所定配線パタ
ーン3が形成され、この配線パターン3上に電子部品4
などが接合されている。
ーン3が形成され、この配線パターン3上に電子部品4
などが接合されている。
【0034】ここで、積層体1を構成するセラミック層
1a〜1gは、窒化珪素、ジルコニア、アルミナ、石
英、窒化アルミなどの絶縁性セラミック、チタン酸バリ
ウムなどの誘電体セラミック、やこれらセラミックを無
機物フィラーとガラス成分との混合材料などが例示でき
る。
1a〜1gは、窒化珪素、ジルコニア、アルミナ、石
英、窒化アルミなどの絶縁性セラミック、チタン酸バリ
ウムなどの誘電体セラミック、やこれらセラミックを無
機物フィラーとガラス成分との混合材料などが例示でき
る。
【0035】また、内部配線パターン11、ビアホール
導体12、端面電極2は、積層体1の焼成温度を考慮し
て用いられ、例えば、金系、銀系、銅系などの低抵抗材
料、タングステン、モリブデンなどの高融点金属材料な
どが例示できる。尚、内部配線パターン11には、これ
ら材料の他に積層体の焼結挙動と合致させるように、ガ
ラス成分を含んで形成される。また、端面電極2におい
ては、必要に応じて、メッキ処理を施して、半田濡れ性
を向上させても構わない。
導体12、端面電極2は、積層体1の焼成温度を考慮し
て用いられ、例えば、金系、銀系、銅系などの低抵抗材
料、タングステン、モリブデンなどの高融点金属材料な
どが例示できる。尚、内部配線パターン11には、これ
ら材料の他に積層体の焼結挙動と合致させるように、ガ
ラス成分を含んで形成される。また、端面電極2におい
ては、必要に応じて、メッキ処理を施して、半田濡れ性
を向上させても構わない。
【0036】表面の配線パターン3は、金系、銀系、銅
系などの低抵抗材料、タングステン、モリブデン、マン
ガンなどの高融点金属材料などが例示できる。
系などの低抵抗材料、タングステン、モリブデン、マン
ガンなどの高融点金属材料などが例示できる。
【0037】電子部品4は、コンデンサ、抵抗などのチ
ップ状電子部品やICチップやトランジスタ、発振器な
どの表面実装可能な電子部品が例示でき、所定配線パタ
ーン3との接合は、半田接合、ワイヤボンディング接合
などである。
ップ状電子部品やICチップやトランジスタ、発振器な
どの表面実装可能な電子部品が例示でき、所定配線パタ
ーン3との接合は、半田接合、ワイヤボンディング接合
などである。
【0038】このような積層セラミック回路基板10
は、図示していないが、所定配線パターンが形成された
マザー基板上に載置され、積層セラミック回路基板10
の端面電極2とマザー基板の所定配線パターンとの間で
半田接合される。具体的には、マザー基板の所定配線パ
ターン上にクリーム半田などを塗布し、そのクリーム半
田を塗布した配線パターン上に積層セラミック回路基板
10の端面電極2の底面が接触するようにマザー基板上
に積層セラミック回路基板10を載置し、約200℃前
後のリフロー炉に投入して、クリーム半田を溶融し、徐
冷して半田を硬化させる。この時、溶融したクリーン半
田は、表面張力によって積層セラミック回路基板10の
端面電極2上にせり上がり、半田フレットが形成され、
強固な機械的な接合と確実な電気的な接続が達成され
る。
は、図示していないが、所定配線パターンが形成された
マザー基板上に載置され、積層セラミック回路基板10
の端面電極2とマザー基板の所定配線パターンとの間で
半田接合される。具体的には、マザー基板の所定配線パ
ターン上にクリーム半田などを塗布し、そのクリーム半
田を塗布した配線パターン上に積層セラミック回路基板
10の端面電極2の底面が接触するようにマザー基板上
に積層セラミック回路基板10を載置し、約200℃前
後のリフロー炉に投入して、クリーム半田を溶融し、徐
冷して半田を硬化させる。この時、溶融したクリーン半
田は、表面張力によって積層セラミック回路基板10の
端面電極2上にせり上がり、半田フレットが形成され、
強固な機械的な接合と確実な電気的な接続が達成され
る。
【0039】尚、図2において、5は製造工程で分割処
理するための分割溝の跡である。
理するための分割溝の跡である。
【0040】次に、図3の積層セラミック基板の製造方
法の工程図を用いて、製造方法を説明する。その製造方
法は、グリーンシート多層方法を用いた製造方法であ
る。
法の工程図を用いて、製造方法を説明する。その製造方
法は、グリーンシート多層方法を用いた製造方法であ
る。
【0041】まず、図3の(a)の工程として、大型グ
リーンシートの作成する。この大型グリーンシートは最
終的に焼成されて一体化したセラミック層1a〜1gと
なる。
リーンシートの作成する。この大型グリーンシートは最
終的に焼成されて一体化したセラミック層1a〜1gと
なる。
【0042】具体的には、上述のセラミック材料粉末と
必要に応じてガラスフリットと、有機ビヒクルとを均質
混合して、スリップ材を作成し、ドクターブレード法な
どでテープ化を行い、さらに、最終的に複数の積層体1
が抽出できる寸法に裁断して、大型グリーンシートを作
成する。例えば、850〜1050℃前後の比較的低い
温度で焼成可能にするため、セラミック材料としてアル
ミナ粉末が、ガラスフリットとしてコージェライト、ム
ライト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナ
イト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその置
換誘導体の結晶を少なくとも1種類を析出する、B2 O
3 、SiO2 、Al2 O3 、ZnO、アルカリ土類酸化
物を含むガラスフリットが用いられ、セラミック材料と
ガラス材料との構成比率は、セラミック材料が10〜6
0wt%、好ましくは30〜50wt%であり、残部が
ガラス成分となる。
必要に応じてガラスフリットと、有機ビヒクルとを均質
混合して、スリップ材を作成し、ドクターブレード法な
どでテープ化を行い、さらに、最終的に複数の積層体1
が抽出できる寸法に裁断して、大型グリーンシートを作
成する。例えば、850〜1050℃前後の比較的低い
温度で焼成可能にするため、セラミック材料としてアル
ミナ粉末が、ガラスフリットとしてコージェライト、ム
ライト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナ
イト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその置
換誘導体の結晶を少なくとも1種類を析出する、B2 O
3 、SiO2 、Al2 O3 、ZnO、アルカリ土類酸化
物を含むガラスフリットが用いられ、セラミック材料と
ガラス材料との構成比率は、セラミック材料が10〜6
0wt%、好ましくは30〜50wt%であり、残部が
ガラス成分となる。
【0043】尚、大型グリーンシート中の1の積層体1
に対応する部分を領域といい、各領域に対して同時に以
下の処理を行う。
に対応する部分を領域といい、各領域に対して同時に以
下の処理を行う。
【0044】次に、図3の(b)の工程として、ビアホ
ール導体12となる貫通穴の形成する。具体的には、大
型グリーンシートの各領域にビアホール導体12となる
位置にパンチ加工などによって貫通穴を形成する。この
貫通穴の開口径は例えば100〜200μmである。
ール導体12となる貫通穴の形成する。具体的には、大
型グリーンシートの各領域にビアホール導体12となる
位置にパンチ加工などによって貫通穴を形成する。この
貫通穴の開口径は例えば100〜200μmである。
【0045】次に、図3の(c)の工程として、内部配
線パターン11となる導体膜、ビアホール導体12とな
る導体を形成する。具体的には、上述の金属導体材料粉
末と、必要に応じて低融点ガラスフリット、有機ビヒク
ルとを均質混合した導電性ペーストが用いられ、スクリ
ーン印刷法などによって貫通穴に導電性ペーストを充填
するとともに、さらに、大型グリーンシートの各領域に
所定形状の内部配線パターン11となる導体膜を印刷形
成する。
線パターン11となる導体膜、ビアホール導体12とな
る導体を形成する。具体的には、上述の金属導体材料粉
末と、必要に応じて低融点ガラスフリット、有機ビヒク
ルとを均質混合した導電性ペーストが用いられ、スクリ
ーン印刷法などによって貫通穴に導電性ペーストを充填
するとともに、さらに、大型グリーンシートの各領域に
所定形状の内部配線パターン11となる導体膜を印刷形
成する。
【0046】導電性ペーストは、例えば、比較的に低温
で焼成するために、Ag系(Ag単体、Ag−Pdなど
のAg合金)、Cu系(Cu単体、Cu合金)など金属
導体材料粉末が用いられる。低融点ガラス成分はグリー
ンシートとの焼結挙動を近似するために用いられるもの
であり、導体膜の抵抗値が上がることから、ガラス成分
の添加は極力避けることが望ましい。
で焼成するために、Ag系(Ag単体、Ag−Pdなど
のAg合金)、Cu系(Cu単体、Cu合金)など金属
導体材料粉末が用いられる。低融点ガラス成分はグリー
ンシートとの焼結挙動を近似するために用いられるもの
であり、導体膜の抵抗値が上がることから、ガラス成分
の添加は極力避けることが望ましい。
【0047】次に、図3の(d)の工程として、大型グ
リーンシートの積層する。これにより、未焼成状態の大
型積層体基板となる。具体的には、上述のまでの工程で
形成されたグリーンシートを積層順序を考慮して、積層
を行い、熱圧着を行う。
リーンシートの積層する。これにより、未焼成状態の大
型積層体基板となる。具体的には、上述のまでの工程で
形成されたグリーンシートを積層順序を考慮して、積層
を行い、熱圧着を行う。
【0048】次に、図3の(e)の工程として、端面電
極2となる位置に端面電極用貫通孔の形成する。この端
面電極用貫通孔は分割処理することによって、図1〜図
2の凹部21となる。具体的には、内部配線パターン1
1、表面配線パターン3等から成る所定回路網に応じ
て、各領域の境界部分に跨がるようにパンチ加工等によ
って形成する。この端面電極用貫通孔の開口径は、積層
セラミック回路基板10の形状、端面電極数などによっ
ても異なるが、マザー基板と強固な接合を達成するため
には、0.3〜2mm程度が好ましい。
極2となる位置に端面電極用貫通孔の形成する。この端
面電極用貫通孔は分割処理することによって、図1〜図
2の凹部21となる。具体的には、内部配線パターン1
1、表面配線パターン3等から成る所定回路網に応じ
て、各領域の境界部分に跨がるようにパンチ加工等によ
って形成する。この端面電極用貫通孔の開口径は、積層
セラミック回路基板10の形状、端面電極数などによっ
ても異なるが、マザー基板と強固な接合を達成するため
には、0.3〜2mm程度が好ましい。
【0049】次に、図3の(f)の工程として、端面電
極2となる導体膜を形成する。具体的には、端面電極2
となる導体膜は、大型積層体基板に形成した端面電極用
貫通孔の、例えば底面側の開口から減圧処理して、空気
を表面側開口から底面側開口に流入させながら、開口周
囲及び端面電極用貫通孔の内壁面に導電性ペーストの選
択的な印刷処理を行う。この減圧処理によって、導電性
ペーストが端面電極用貫通孔の内壁面に沿って効率よ
く、且つ全面に塗布することができ、確実に導体膜を形
成できる。尚、大型積層体基板を裏返して、両方主面側
から同一処理をしても構わない。
極2となる導体膜を形成する。具体的には、端面電極2
となる導体膜は、大型積層体基板に形成した端面電極用
貫通孔の、例えば底面側の開口から減圧処理して、空気
を表面側開口から底面側開口に流入させながら、開口周
囲及び端面電極用貫通孔の内壁面に導電性ペーストの選
択的な印刷処理を行う。この減圧処理によって、導電性
ペーストが端面電極用貫通孔の内壁面に沿って効率よ
く、且つ全面に塗布することができ、確実に導体膜を形
成できる。尚、大型積層体基板を裏返して、両方主面側
から同一処理をしても構わない。
【0050】次に、図3の(g)の工程として、大型積
層体基板に分割溝を形成する。具体的には、大型積層体
基板の各領域の境界部分に、スナップ刃等によって分割
溝を形成する。即ち、端面電極2となる導体膜は、境界
部分に跨がるように形成されているため、この分割溝に
よって、少なくとも導体膜の表面側は分断されることに
なる。
層体基板に分割溝を形成する。具体的には、大型積層体
基板の各領域の境界部分に、スナップ刃等によって分割
溝を形成する。即ち、端面電極2となる導体膜は、境界
部分に跨がるように形成されているため、この分割溝に
よって、少なくとも導体膜の表面側は分断されることに
なる。
【0051】分割溝は、分割処理時の分割性を大きく左
右するものであり、分割性を向上するために、大型積層
体基板の両主面に夫々形成することが望ましく、その分
割溝の深さの合計は、大型積層体基板の厚みの25〜5
0%の範囲で形成する。例えば、分割溝の深さの合計
を、大型積層体基板の厚みの50%に設定すれば、同時
に、端面電極用貫通孔の内壁面に形成した端子電極2と
なる導体膜の高さ方向でも実質的に50%の分割溝が形
成されることになる。
右するものであり、分割性を向上するために、大型積層
体基板の両主面に夫々形成することが望ましく、その分
割溝の深さの合計は、大型積層体基板の厚みの25〜5
0%の範囲で形成する。例えば、分割溝の深さの合計
を、大型積層体基板の厚みの50%に設定すれば、同時
に、端面電極用貫通孔の内壁面に形成した端子電極2と
なる導体膜の高さ方向でも実質的に50%の分割溝が形
成されることになる。
【0052】次に、図3の(h)の工程として、大型積
層体基板を焼成処理を行う。具体的には、大気雰囲気中
で、ピーク温度850〜1000℃で焼成処理する。こ
の温度上昇の過程の500〜600℃は、大型積層体基
板内の有機ビヒクル(グリーンシート、導体膜、導体に
含まれる有機ビヒクル)が除去される脱バイダー過程で
ある。また、脱バイ過程からピーク温度までの間は、グ
リーンシートのガラス成分が結晶化し、導体膜、導体の
金属導体材料粉末が焼結凝集する焼結過程である。
層体基板を焼成処理を行う。具体的には、大気雰囲気中
で、ピーク温度850〜1000℃で焼成処理する。こ
の温度上昇の過程の500〜600℃は、大型積層体基
板内の有機ビヒクル(グリーンシート、導体膜、導体に
含まれる有機ビヒクル)が除去される脱バイダー過程で
ある。また、脱バイ過程からピーク温度までの間は、グ
リーンシートのガラス成分が結晶化し、導体膜、導体の
金属導体材料粉末が焼結凝集する焼結過程である。
【0053】これにより、各グリーンシートは焼結一体
化し、グリーンシート上に形成した導体膜は内部配線パ
ターン11となり、貫通穴に充填した導体はビアホール
導体12となり、端面電極用貫通孔の内壁面に形成した
導体膜は焼成処理されることになる。尚、焼成処理され
た導体膜は、最終工程の分割処理によって端面電極2と
なる。
化し、グリーンシート上に形成した導体膜は内部配線パ
ターン11となり、貫通穴に充填した導体はビアホール
導体12となり、端面電極用貫通孔の内壁面に形成した
導体膜は焼成処理されることになる。尚、焼成処理され
た導体膜は、最終工程の分割処理によって端面電極2と
なる。
【0054】次に、図3の(i)の工程として、必要に
応じて、メッキ処理を行う。このメッキ処理は、端面電
極2となる焼成された導体膜の半田接合時に半田食われ
を防止し、半田濡れ性を向上させるためのものであり、
端面電極2となる導体膜の材料によっては、このメッキ
処理を省略することができる。
応じて、メッキ処理を行う。このメッキ処理は、端面電
極2となる焼成された導体膜の半田接合時に半田食われ
を防止し、半田濡れ性を向上させるためのものであり、
端面電極2となる導体膜の材料によっては、このメッキ
処理を省略することができる。
【0055】次に、図3の(j)の工程として、表面処
理を行う。具体的には、焼成した大型積層体基板の表面
に、銀系、銅系、金系の導電性ペーストのスクリーン印
刷して、表面の配線パターン3となる導体膜を形成した
後、焼きつけ処理する。ここで、導体材料は、マイグレ
ーション性を考慮した場合にはCu系が好ましい。但
し、Cu系の場合の焼きつけ条件は難しく、例えば窒素
雰囲気、中性雰囲気で焼成する必要がある。また内部配
線パターン11の材料との共晶反応を防止しなければな
らない。例えば、上述のメッキ処理を施した場合には、
共晶反応は防止できるが、メッキ処理を省略した場合、
内部のAg系配線パターン11(実質的にビアホール導
体12が表面に露出部分)との共晶反応を防止するため
に例えば780℃以下で焼成できるCu系ペーストを用
いる必要がある。
理を行う。具体的には、焼成した大型積層体基板の表面
に、銀系、銅系、金系の導電性ペーストのスクリーン印
刷して、表面の配線パターン3となる導体膜を形成した
後、焼きつけ処理する。ここで、導体材料は、マイグレ
ーション性を考慮した場合にはCu系が好ましい。但
し、Cu系の場合の焼きつけ条件は難しく、例えば窒素
雰囲気、中性雰囲気で焼成する必要がある。また内部配
線パターン11の材料との共晶反応を防止しなければな
らない。例えば、上述のメッキ処理を施した場合には、
共晶反応は防止できるが、メッキ処理を省略した場合、
内部のAg系配線パターン11(実質的にビアホール導
体12が表面に露出部分)との共晶反応を防止するため
に例えば780℃以下で焼成できるCu系ペーストを用
いる必要がある。
【0056】さらに必要に応じて、表面の配線パターン
3上に、厚膜抵抗体膜、保護膜を形成し、また、電子部
品4を搭載する。
3上に、厚膜抵抗体膜、保護膜を形成し、また、電子部
品4を搭載する。
【0057】次に、図3の(k)の工程として分割処理
を行う。上述の図3の(g)の工程で形成した分割溝に
沿って分割処理を行うが、これにより、表面処理した大
型積層体基板は、個々の領域に分割され、積層セラミッ
ク回路基板10となり、同時に、端面電極用貫通孔に形
成した焼成処理された導体膜は、隣接する領域に分断さ
れ、概略半円形状の凹部21の内壁に形成された端面電
極2となる。
を行う。上述の図3の(g)の工程で形成した分割溝に
沿って分割処理を行うが、これにより、表面処理した大
型積層体基板は、個々の領域に分割され、積層セラミッ
ク回路基板10となり、同時に、端面電極用貫通孔に形
成した焼成処理された導体膜は、隣接する領域に分断さ
れ、概略半円形状の凹部21の内壁に形成された端面電
極2となる。
【0058】以上の製造方法において、図3の(e)の
工程で形成した端面電極2となる導体膜が、図3の
(h)の工程の大型積層体基板の焼成工程で、大型積層
体基板と一括的に焼成されるため、全体の焼成回数を減
らすことができ、生産性に優れた端子電極を有する積層
セラミック回路基板10の製造方法となる。
工程で形成した端面電極2となる導体膜が、図3の
(h)の工程の大型積層体基板の焼成工程で、大型積層
体基板と一括的に焼成されるため、全体の焼成回数を減
らすことができ、生産性に優れた端子電極を有する積層
セラミック回路基板10の製造方法となる。
【0059】また、最終の(k)の工程である分割工程
で、焼成処理された端面電極2となる導体膜は、分割溝
によって積層体1の厚み方向の25〜50%の長さに渡
って楔状に分断されているため、分割のための応力が印
加されても、この楔状の分断部分の先端から簡単に導体
膜を分割することができ、分割溝で分割される積層体1
の何れか一方側に取られることがなく、安定した密着性
が安定した端面電極を形成することができる。
で、焼成処理された端面電極2となる導体膜は、分割溝
によって積層体1の厚み方向の25〜50%の長さに渡
って楔状に分断されているため、分割のための応力が印
加されても、この楔状の分断部分の先端から簡単に導体
膜を分割することができ、分割溝で分割される積層体1
の何れか一方側に取られることがなく、安定した密着性
が安定した端面電極を形成することができる。
【0060】また、図4に示す工程で製造することがで
きる。
きる。
【0061】即ち、本製造方法では、端面電極2が形成
される端面電極用貫通孔を大型グリーンシートの状態で
形成し、また、端面電極2となる導体膜が、内部の配線
パターン11となる導体膜を形成する際に同時に形成す
るものである。
される端面電極用貫通孔を大型グリーンシートの状態で
形成し、また、端面電極2となる導体膜が、内部の配線
パターン11となる導体膜を形成する際に同時に形成す
るものである。
【0062】まず、図4の(a)の工程として、大型グ
リーンシートを形成する。
リーンシートを形成する。
【0063】次に、図4の(b)の工程として、ビアホ
ール導体12となる貫通穴を形成するとともに、同時に
各領域の境界部分の端面電極2が形成される端面電極用
貫通孔を形成する。
ール導体12となる貫通穴を形成するとともに、同時に
各領域の境界部分の端面電極2が形成される端面電極用
貫通孔を形成する。
【0064】次に、図4の(c)の工程として、ビアホ
ール導体12となる貫通穴に導電性ペーストを充填して
ビアホール導体12となる導体を形成すると同時に、端
子電極用貫通孔の内壁面に導電性ペーストを塗布して、
端面電極となる導体膜を形成する。さらにグリーンシー
ト上に内部配線パターン11となる所定パターンの導体
膜を導電性ペーストの印刷により形成する。
ール導体12となる貫通穴に導電性ペーストを充填して
ビアホール導体12となる導体を形成すると同時に、端
子電極用貫通孔の内壁面に導電性ペーストを塗布して、
端面電極となる導体膜を形成する。さらにグリーンシー
ト上に内部配線パターン11となる所定パターンの導体
膜を導電性ペーストの印刷により形成する。
【0065】次に、図4の(d)の工程として、上述の
図4の(a)〜(c)までの工程で形成したグリーンシ
ートを積層順序に応じて位置決め積層し、積層一体化し
て、未焼成状態の大型積層体基板を形成する。
図4の(a)〜(c)までの工程で形成したグリーンシ
ートを積層順序に応じて位置決め積層し、積層一体化し
て、未焼成状態の大型積層体基板を形成する。
【0066】次に、図4の(e)の工程として、大型積
層体基板の各領域の境界部分に分割溝を形成する。この
分割溝は、図4の(b)の工程で形成した端面電極用貫
通孔を横切るように、好ましくは大型積層体基板の両主
面に形成する。この状態を図5に示す。図5において、
50は大型積層体基板、51a、51bは積層体1とな
る領域、52は分割されて端面電極2となる導体膜、5
3は分割溝、54は端面電極用貫通孔である。
層体基板の各領域の境界部分に分割溝を形成する。この
分割溝は、図4の(b)の工程で形成した端面電極用貫
通孔を横切るように、好ましくは大型積層体基板の両主
面に形成する。この状態を図5に示す。図5において、
50は大型積層体基板、51a、51bは積層体1とな
る領域、52は分割されて端面電極2となる導体膜、5
3は分割溝、54は端面電極用貫通孔である。
【0067】即ち、分割溝53の形成によって、大型積
層体基板50を、所定領域51a、51bに区画され、
端面電極用貫通孔54の内壁面に形成した導体膜52が
基板の主面側から所定深さにまで楔状のV溝が形成され
ることになる。
層体基板50を、所定領域51a、51bに区画され、
端面電極用貫通孔54の内壁面に形成した導体膜52が
基板の主面側から所定深さにまで楔状のV溝が形成され
ることになる。
【0068】次に、図4の(f)の工程として、分割溝
53を形成した大型積層体基板50を焼成処理を行う。
これにより、各グリーンシートは焼結一体化し、グリー
ンシート上に形成した導体膜は内部配線パターン11と
なり、導体はビアホール導体12となり、また、端面電
極用貫通孔54の内壁面に形成した導体膜52は、焼成
処理された導体膜となる。
53を形成した大型積層体基板50を焼成処理を行う。
これにより、各グリーンシートは焼結一体化し、グリー
ンシート上に形成した導体膜は内部配線パターン11と
なり、導体はビアホール導体12となり、また、端面電
極用貫通孔54の内壁面に形成した導体膜52は、焼成
処理された導体膜となる。
【0069】次に、図4の(g)の工程として、必要に
応じてメッキ処理を施して、さらに図4の(h)に示す
ように表面処理を行う。具体的には、焼成処理された大
型積層体基板の各領域の主面に、所定形状の導体膜を導
電性ペーストで印刷を行い、焼きつけることによって表
面の配線パターン3を形成する。この時、表面の配線パ
ターン3は内部配線パターン11とビアホール導体12
を介して、また、端子電極2となる導体膜に電気的に接
続する。続いて、必要に応じて、厚膜抵抗体膜、保護膜
を形成し、さらに電子部品4を搭載する。
応じてメッキ処理を施して、さらに図4の(h)に示す
ように表面処理を行う。具体的には、焼成処理された大
型積層体基板の各領域の主面に、所定形状の導体膜を導
電性ペーストで印刷を行い、焼きつけることによって表
面の配線パターン3を形成する。この時、表面の配線パ
ターン3は内部配線パターン11とビアホール導体12
を介して、また、端子電極2となる導体膜に電気的に接
続する。続いて、必要に応じて、厚膜抵抗体膜、保護膜
を形成し、さらに電子部品4を搭載する。
【0070】最後に、図4の(i)の工程として分割処
理を行う。具体的には、上述の図4の(e)の工程で形
成した分割溝53に沿って分割処理を行う。これによ
り、表面処理した大型積層体基板は、個々の領域に分割
れ、積層セラミック回路基板10となる。この時、端面
電極用貫通孔54の内壁面に形成された焼成処理済みの
導体膜は、隣接する領域51a、51bに分断され、概
略半円形状の凹部21に付着した端面電極2となる。
理を行う。具体的には、上述の図4の(e)の工程で形
成した分割溝53に沿って分割処理を行う。これによ
り、表面処理した大型積層体基板は、個々の領域に分割
れ、積層セラミック回路基板10となる。この時、端面
電極用貫通孔54の内壁面に形成された焼成処理済みの
導体膜は、隣接する領域51a、51bに分断され、概
略半円形状の凹部21に付着した端面電極2となる。
【0071】上述の2つの工程から理解できるように、
本発明において、重要なことは、端面電極2となる導体
膜を分割処理する前の大型積層体基板に形成すること、
端面電極2となる導体膜を含めて大型積層体基板に分割
溝を形成すること、端面電極2となる導体膜と大型積層
体基板を一体的に焼成処理することである。
本発明において、重要なことは、端面電極2となる導体
膜を分割処理する前の大型積層体基板に形成すること、
端面電極2となる導体膜を含めて大型積層体基板に分割
溝を形成すること、端面電極2となる導体膜と大型積層
体基板を一体的に焼成処理することである。
【0072】従って、この限りにおいては、メッキ処理
を省略することもできるし、表面処理の一部である表面
配線パターンを焼成前の大型積層体基板上に形成しても
構わない。また、表面処理の一部である電子部品の搭載
を、分割処理した個々の積層体1に対して個々におこな
っても構わない。
を省略することもできるし、表面処理の一部である表面
配線パターンを焼成前の大型積層体基板上に形成しても
構わない。また、表面処理の一部である電子部品の搭載
を、分割処理した個々の積層体1に対して個々におこな
っても構わない。
【0073】図1〜図2に示す構造及び図3、図4に示
す製造工程では、端面電極2は、積層体2の端面の凹部
21の内壁面に形成されている。しかし、図6に示すよ
うに端面電極62を、この凹部21に充填するようにし
ても構わない。尚、図において、61は積層体、62は
凹部21に導体を充填した状態の端面電極、63は分割
溝の跡である。
す製造工程では、端面電極2は、積層体2の端面の凹部
21の内壁面に形成されている。しかし、図6に示すよ
うに端面電極62を、この凹部21に充填するようにし
ても構わない。尚、図において、61は積層体、62は
凹部21に導体を充填した状態の端面電極、63は分割
溝の跡である。
【0074】この構造の端面電極62を達成するために
は、端面電極62となる位置に形成した端面電極用貫通
孔(分割処理されて凹部21となる)に導電性ペースト
を完全に充填することによって形成することができる。
は、端面電極62となる位置に形成した端面電極用貫通
孔(分割処理されて凹部21となる)に導電性ペースト
を完全に充填することによって形成することができる。
【0075】この場合においても、端面電極用貫通孔に
充填された端面電極62となる導体には、大型積層体基
板の分割溝の形成によって、大型積層体基板の厚み方向
の25〜50%の分割溝が形成される。このため、焼成
処理された端子電極2とな導体の分割性が優れ、分割処
理により分割された何れか一方の積層体1に導体が取ら
れることがない。
充填された端面電極62となる導体には、大型積層体基
板の分割溝の形成によって、大型積層体基板の厚み方向
の25〜50%の分割溝が形成される。このため、焼成
処理された端子電極2とな導体の分割性が優れ、分割処
理により分割された何れか一方の積層体1に導体が取ら
れることがない。
【0076】また、この積層体61の端面の凹部21に
導体が充填された端面電極2を有する積層セラミック回
路基板10を達成するためには、上述のグリーンシート
多層方法より以外に、印刷多層方法や光硬化モノマーを
含有してスリップ材を用いた選択的露光・現像による塗
布多層方法であっても構わない。
導体が充填された端面電極2を有する積層セラミック回
路基板10を達成するためには、上述のグリーンシート
多層方法より以外に、印刷多層方法や光硬化モノマーを
含有してスリップ材を用いた選択的露光・現像による塗
布多層方法であっても構わない。
【0077】これは、特に、端子電極2となる端面電極
用貫通孔の開口径は、内部配線パターン11間を接続す
るビアホール導体12となる貫通穴の開口径に比較して
遙かに大きくすることが必要である。従って、開口径が
大きい端面電極用貫通孔内に、グリーンシートの厚み全
体に導電性ペーストを充填することは、製造工程上難し
く、グリーンシートの下面に敷いた敷紙などに導電性ペ
ーストが奪われ、ペースト抜けが発生する可能性が高い
からである。
用貫通孔の開口径は、内部配線パターン11間を接続す
るビアホール導体12となる貫通穴の開口径に比較して
遙かに大きくすることが必要である。従って、開口径が
大きい端面電極用貫通孔内に、グリーンシートの厚み全
体に導電性ペーストを充填することは、製造工程上難し
く、グリーンシートの下面に敷いた敷紙などに導電性ペ
ーストが奪われ、ペースト抜けが発生する可能性が高い
からである。
【0078】また、未焼成状態の大型積層体基板に形成
した端面電極用貫通孔に導電性ペーストを充填しようと
しても、比較的厚みのある積層体基板に対して、充填し
た導体中に空隙なく充填することは困難である。
した端面電極用貫通孔に導電性ペーストを充填しようと
しても、比較的厚みのある積層体基板に対して、充填し
た導体中に空隙なく充填することは困難である。
【0079】また、上述の実施例では、セラミックグリ
ーンシートの積層によって形成する方法(グリーンシー
ト多層方法)で説明したか、グリーンシート多層方法に
代えて、印刷多層方法、光硬化可能なモノマーを含有し
てスリップ材を用いた選択的露光・現像による塗布多層
方法であっても構わない。
ーンシートの積層によって形成する方法(グリーンシー
ト多層方法)で説明したか、グリーンシート多層方法に
代えて、印刷多層方法、光硬化可能なモノマーを含有し
てスリップ材を用いた選択的露光・現像による塗布多層
方法であっても構わない。
【0080】ここで、印刷多層方法は、セラミック層と
なる塗布膜をセラミックペーストの選択的な印刷によっ
て形成し、また内部配線パターン11となる導体膜を導
電性ペーストの選択的な印刷によって形成するものであ
る。尚、ビアホール導体12となる導体は、セラミック
ペーストの印刷時に、塗布膜に露出開口部を形成し、導
電性ペーストの印刷時に、この露出開口部に導電性ペー
ストを充填するように導体膜を形成することによって達
成される。即ち、セラミックペーストの選択的な印刷と
導電性ペーストの選択的な印刷とを交互に行うものであ
る。
なる塗布膜をセラミックペーストの選択的な印刷によっ
て形成し、また内部配線パターン11となる導体膜を導
電性ペーストの選択的な印刷によって形成するものであ
る。尚、ビアホール導体12となる導体は、セラミック
ペーストの印刷時に、塗布膜に露出開口部を形成し、導
電性ペーストの印刷時に、この露出開口部に導電性ペー
ストを充填するように導体膜を形成することによって達
成される。即ち、セラミックペーストの選択的な印刷と
導電性ペーストの選択的な印刷とを交互に行うものであ
る。
【0081】尚、端面電極となる導体膜は、上述の印刷
多層による未焼成状態の積層体に分割溝の形成前に、端
面電極用貫通孔を形成して、導電性ペーストの印刷塗布
や充填によって形成してもよいし、また、各塗布膜の形
成時に、選択的に端面電極用貫通孔を形成し、内部配線
パターン11なる導体膜を形成する際に、端面電極用貫
通孔の内壁に導体膜を塗布したり、また充填しても構わ
ない。
多層による未焼成状態の積層体に分割溝の形成前に、端
面電極用貫通孔を形成して、導電性ペーストの印刷塗布
や充填によって形成してもよいし、また、各塗布膜の形
成時に、選択的に端面電極用貫通孔を形成し、内部配線
パターン11なる導体膜を形成する際に、端面電極用貫
通孔の内壁に導体膜を塗布したり、また充填しても構わ
ない。
【0082】また、光硬化可能なモノマーを含有してス
リップ材を用いた選択的露光・現像による塗布多層方法
は、セラミック層となる塗布膜を光硬化可能なモノマー
を含有したスリップ材を塗布・乾燥して塗布膜を形成
し、次にこの塗布膜に、ビアホール導体12となる貫通
穴を形成するために、選択的に露光光を照射して塗布膜
を選択的に露光硬化させ、その後、現像液によってビア
ホール導体12となる部分のみを除去する。その後、こ
の貫通穴が形成された塗布膜上に導電性ペーストの印刷
により、貫通穴に導電性ペーストを充填するとともに、
塗膜上に内部配線パターン11となる導体膜を形成し、
上述の工程を繰り返して、セラミック層となる塗布膜を
前記スリップ材で、先の導体膜を覆うように全面的に塗
布膜を形成し、続いて、この塗布膜に、選択的な露光処
理と現像処理により、ビアホール導体12となる貫通穴
を形成し、ビアホール導体12となる導体、内部配線パ
ターン11となる導体膜を形成するものである。
リップ材を用いた選択的露光・現像による塗布多層方法
は、セラミック層となる塗布膜を光硬化可能なモノマー
を含有したスリップ材を塗布・乾燥して塗布膜を形成
し、次にこの塗布膜に、ビアホール導体12となる貫通
穴を形成するために、選択的に露光光を照射して塗布膜
を選択的に露光硬化させ、その後、現像液によってビア
ホール導体12となる部分のみを除去する。その後、こ
の貫通穴が形成された塗布膜上に導電性ペーストの印刷
により、貫通穴に導電性ペーストを充填するとともに、
塗膜上に内部配線パターン11となる導体膜を形成し、
上述の工程を繰り返して、セラミック層となる塗布膜を
前記スリップ材で、先の導体膜を覆うように全面的に塗
布膜を形成し、続いて、この塗布膜に、選択的な露光処
理と現像処理により、ビアホール導体12となる貫通穴
を形成し、ビアホール導体12となる導体、内部配線パ
ターン11となる導体膜を形成するものである。
【0083】尚、端面電極となる導体膜は、上述の塗布
多層による未焼成状態の積層体に分割溝の形成前に、端
面電極用貫通孔を形成して、導電性ペーストの印刷塗布
や充填によって形成してもよいし、また、各塗布膜にビ
アホール導体12となる貫通穴を形成する際に、端面電
極用貫通孔を形成し、ビアホール導体12となる導体を
形成する際に、端面電極用貫通孔の内壁に導体膜を塗布
したり、また充填しても構わない。
多層による未焼成状態の積層体に分割溝の形成前に、端
面電極用貫通孔を形成して、導電性ペーストの印刷塗布
や充填によって形成してもよいし、また、各塗布膜にビ
アホール導体12となる貫通穴を形成する際に、端面電
極用貫通孔を形成し、ビアホール導体12となる導体を
形成する際に、端面電極用貫通孔の内壁に導体膜を塗布
したり、また充填しても構わない。
【0084】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、端面電極
となる導体は、未焼成状態の大型積層体基板に形成さ
れ、大型積層体基板と一括的に焼成処理されるため、従
来のように端面電極となる導体の専有の焼成・焼きつけ
工程が不要となるため、生産性に優れ、積層体の強固な
密着性を示すことになる。
となる導体は、未焼成状態の大型積層体基板に形成さ
れ、大型積層体基板と一括的に焼成処理されるため、従
来のように端面電極となる導体の専有の焼成・焼きつけ
工程が不要となるため、生産性に優れ、積層体の強固な
密着性を示すことになる。
【0085】また、端面電極となる導体を形成した後
に、未焼成状態の大型積層体基板の分割溝の形成を行う
ため、分割溝に導電性ペーストを伝って隣接する端面電
極との間に導通が一切発生しないため、端面電極の電気
的な信頼性(短絡現象を防止)が向上する。
に、未焼成状態の大型積層体基板の分割溝の形成を行う
ため、分割溝に導電性ペーストを伝って隣接する端面電
極との間に導通が一切発生しないため、端面電極の電気
的な信頼性(短絡現象を防止)が向上する。
【0086】また、端面電極となる導体は、分割溝によ
って積層体の厚みの20〜50%に相当する深さで分割
されるため、分割処理時において、導体膜の剥離や導体
の不要なクラックなどを低減でき、密着性が向上した端
面電極を有する積層セラミック回路基板を製造方法する
ことができる。
って積層体の厚みの20〜50%に相当する深さで分割
されるため、分割処理時において、導体膜の剥離や導体
の不要なクラックなどを低減でき、密着性が向上した端
面電極を有する積層セラミック回路基板を製造方法する
ことができる。
【図1】本発明に係る積層セラミック回路基板の部分平
面図である。
面図である。
【図2】本発明に係る積層セラミック回路基板の断面図
である。
である。
【図3】本発明に係る積層セラミック回路基板の製造方
法を説明するための工程図である。
法を説明するための工程図である。
【図4】本発明に係る積層セラミック回路基板の他の製
造方法を説明するための工程図である。
造方法を説明するための工程図である。
【図5】本発明に係る積層セラミック回路基板の製造工
程における部分斜視図である。
程における部分斜視図である。
【図6】本発明に係る他の積層セラミック回路基板の部
分斜視図である。
分斜視図である。
【図7】従来の積層セラミック回路基板の製造方法を説
明するための工程図である。
明するための工程図である。
【図8】従来の積層セラミック回路基板の別の製造方法
を説明するための工程図である。
を説明するための工程図である。
10・・・・・・積層セラミック回路基板 1・・・・・・・積層体 1a〜1g・・・セラミック層 11・・・・・・内部配線パターン 12・・・・・・ビアホール導体 2・・・・・・・端面電極 21・・・・・・凹部 3・・・・・・・表面配線パターン 4・・・・・・・電子部品
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のセラミック層を積層した積層体の
内部に配線パターンを配置するとともに、積層体の端面
に端面電極を形成して成る積層セラミック回路基板の製
造方法において、 前記内部配線パターンとなる導体膜を有し、且つ積層体
端面となる位置に形成した貫通孔に端面電極となる導体
を有する未焼成状態の大型積層体基板を形成する工程
と、 前記大型積層体基板に、前記積層体の形状に対応して前
記端面電極となる導体を横切るように分割溝を形成する
工程と、 前記大型積層体基板を焼成処理する工程と、 前記大型積層体基板を前記分割溝に沿って分割処理する
工程と、を含む積層セラミック回路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148279A JPH0818235A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 積層セラミック回路基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148279A JPH0818235A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 積層セラミック回路基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0818235A true JPH0818235A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15449217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6148279A Pending JPH0818235A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 積層セラミック回路基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0818235A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006278760A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Tdk Corp | ガラスセラミック集合基板の製造方法及び装置 |
JP2010109069A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | 配線基板およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP6148279A patent/JPH0818235A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006278760A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Tdk Corp | ガラスセラミック集合基板の製造方法及び装置 |
JP2010109069A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | 配線基板およびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5439732A (en) | Ceramic multi-layer wiring board | |
US4712161A (en) | Hybrid and multi-layer circuitry | |
JP4677991B2 (ja) | 電子部品及びその製造方法 | |
JP3928665B2 (ja) | チップ型電子部品内蔵型多層基板及びその製造方法 | |
JP4111222B2 (ja) | 表面実装型部品 | |
JPH08236936A (ja) | 積層ガラス−セラミック回路基板 | |
JP4329762B2 (ja) | チップ型電子部品内蔵型多層基板 | |
JP2001284808A (ja) | 積層回路基板 | |
EP0193907A2 (en) | Hybrid and multi-layer circuitry | |
JPH0818235A (ja) | 積層セラミック回路基板の製造方法 | |
JP2000277916A (ja) | 基板および分割基板 | |
JP2007067364A (ja) | チップ型電子部品を搭載したセラミック基板及びその製造方法 | |
JPH08298362A (ja) | 表面実装用回路基板 | |
JP2885477B2 (ja) | 多層配線基板及びその製造方法 | |
JPH07326835A (ja) | 低温焼成セラミック回路基板 | |
JP2002141646A (ja) | 回路基板 | |
JPH11284297A (ja) | ハイブリッドモジュール及びその製造方法 | |
JP4199019B2 (ja) | 表面実装型回路モジュール | |
WO2014115358A1 (ja) | モジュールおよびその製造方法 | |
JP2003046253A (ja) | 多層回路基板 | |
JPH0685103A (ja) | 回路基板及び回路基板の電極形成方法 | |
JPH088505A (ja) | 低温焼成セラミック回路基板およびその製造法 | |
JPH06196860A (ja) | 厚膜多層基板 | |
JPS60176296A (ja) | グレ−ズ抵抗素子一体型多層基板の製造方法 | |
JP2842707B2 (ja) | 回路基板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040318 |