JPH08181984A - 画像圧縮装置および画像圧縮方法 - Google Patents

画像圧縮装置および画像圧縮方法

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JPH08181984A
JPH08181984A JP32330194A JP32330194A JPH08181984A JP H08181984 A JPH08181984 A JP H08181984A JP 32330194 A JP32330194 A JP 32330194A JP 32330194 A JP32330194 A JP 32330194A JP H08181984 A JPH08181984 A JP H08181984A
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JP32330194A
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Kenji Kawahara
健児 川原
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Sharp Corp
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/007Transform coding, e.g. discrete cosine transform

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像圧縮結果に対して画像伸長処理を適用し
た時に、処理時間が長くならずブロック歪が小さい復元
画像を得る。 【構成】 画像補正部11は原画像信号aに対して補正
画像信号e’および復元画像信号g’を参照して画像補
正処理を適用し補正画像信号eを出力する。画像圧縮部
12は補正画像信号eに対して所定の画像圧縮処理を適
用して圧縮結果信号fを出力する。画像伸長部14はこ
の圧縮結果信号fに対して画像伸長処理を適用し復元画
像信号gを出力する。これら補正画像信号eおよび復元
画像信号gを、以後の原画像信号aに対して画像補正処
理を適用する際に参照するために、それぞれ補正画像メ
モリ13および復元画像メモリ15に蓄積する。画像補
正部11では処理済ブロックとのブロック境界付近にあ
る画素に対して処理済補正画像e’と復元画像g’を参
照して補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロック分割手法の画
像圧縮処理技術を用いた画像圧縮装置および画像圧縮方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像の圧縮方式では、1枚の画像
を固定サイズの複数のブロックに分割し、おおむね画像
の左上ブロックから順にブロック単位で画像圧縮処理を
行うブロック分割手法の画像圧縮処理技術が多く採用さ
れている。
【0003】図23に上記ブロック分割手法の一例を示
しており、1枚の画像を水平方向に10個、垂直方向に
6個の合計60のブロックに分割し、番号の小さい左上
ブロックから順に画像圧縮処理を行う様子を示してい
る。
【0004】この画像圧縮に関する国際標準、例えば
H.261(テレビ電話/テレビ会議向け動画圧縮)、
MPEG(Moving Picture Experts Group:蓄積媒体向
け動画圧縮)、JPEG(Joint Photographic Coding
Experts Group:静止画圧縮)などにおいてもブロック
分割手法が採用されている。
【0005】図24にH.261規格のQCIF(Quar
ter Common Intermediate Format)モードの時のブロッ
ク分割の様子を示している。図24においては、176
×144画素からなる1枚の画像を8×8画素単位のブ
ロック396個に分割し、おおむね画像の左上ブロック
から番号の小さい順に処理を行う様子を示している。こ
れらの国際標準では、ブロック分割を行った後、各ブロ
ック毎に直交変換の一種である離散余弦変換を用いた処
理を適用している。これら画像圧縮に関する国際標準に
ついては、文献「安田浩編”マルチメディア符号化の国
際標準”(丸善、1991年6月)」にその概要が述べ
られている。
【0006】このブロック分割手法を採用すると、1つ
の処理を行う時に必要とされるデータ量が少なく処理の
実現が容易になるという一方で、画像を圧縮/伸長した
際に生じる誤差のためにブロック境界付近で復元画像に
ブロック歪が観測されるという欠点がある。
【0007】図25は上記ブロック歪が生じる様子を示
した模式図である。図25に示すように、一点鎖線で示
したブロック境界Aを挟んで2個のブロックDとブロッ
クXが隣接しているとき、原画像の画素I,J,Kの画
素値がそれぞれPi,Pj,Pkである場合を考える。
この原画像を圧縮/伸長した際にブロックDに対しては
画素値を増加させる誤差、また、ブロックXに対しては
画素値を減少させる誤差が生じたために、画像伸長後の
復元画像の画素I,J,Kの画素値がそれぞれQi,Q
j,Qkとなったとすると、ブロック境界A付近におけ
る画素値の変化が原画像の画素値Pi,Pj,Pkでは
なめらかであるが、復元画像の画素値Qi,Qj,Qk
では大きく変化して不連続となり、その不連続性がブロ
ックDとブロックXのブロック境界Aにおけるブロック
歪として観測されることになる。このブロック歪を除去
するために従来から種々の技術が実施されている。
【0008】まず、ブロック歪を除去するための第1の
従来技術としては、ブロック歪除去を画像伸長装置にお
いて行うものである。この技術では、画像伸長装置にお
いて復元画像を一旦作成し、その後さらに復元画像にブ
ロック歪除去フィルタを適用してブロック歪の少ない画
像を得るものである。
【0009】図26は上記第1の従来技術のブロック歪
除去フィルタを用いて構成したH.261準拠のテレビ
電話システムの構成を示すブロック図である。
【0010】図26において、画像圧縮装置1は、次段
の画像伸長装置2で発生する画像伸長後のブロック歪を
考慮することなく、原画像信号aに対して画像圧縮部3
で所定の画像圧縮処理を適用して圧縮結果としての画像
圧縮信号bを出力する。一方、画像伸長装置2は画像転
送の通信路4を介して受け取った画像圧縮信号bに対し
て画像伸長部5において画像伸長処理を適用して復元画
像信号cを作成し、その後さらにこの復元画像信号cに
対してブロック歪除去フィルタ6を適用して、ブロック
歪除去フィルタ適用後の復元画像信号dを出力する。こ
のブロック除去フィルタ6としては、ブロック境界付近
の画素値の不連続性を小さくするため、低域通過型のフ
ィルタを採用している。例えば、特開昭62−1969
90号公報では「画像データの直交変換符号化方法」と
して復元画像のブロック境界付近の画素については隣接
ブロックからの外挿予測データに漸近的に近づくような
補正処理を適用し、ブロック歪を除去する方法が示され
ている。なお、画像圧縮信号bが入力される画像伸長部
7が復元画像メモリ8を介して画像圧縮部3に接続され
ているのは、画像圧縮処理を適用する際に復元画像メモ
リ8からの復元画像データと原画像信号aとの差分を取
ることによって行っているからである。
【0011】次に、ブロック歪を除去するための第2の
従来技術としては、ブロック歪除去を画像圧縮装置にお
いて行うものである。例えば、特開平5−211612
号公報では「データ圧縮および伸長装置」として画像圧
縮処理を行った後に原画像と復元画像との間の誤差を求
め、その誤差が充分小さくなるまで量子化パラメータを
変化させて画像圧縮処理を繰り返して行う画像圧縮装置
が示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術の
ブロック歪除去フィルタ6を用いた画像伸長装置2で
は、作成した復元画像のブロック境界付近に生じていた
画素値の不連続性が、ブロック歪であるのか、また、例
えばブロック境界付近で輝度が大きく変化している場合
など原画像の特性であるのかを判断できないという原理
的な欠点がある。このために、ブロック歪除去の効果が
充分ではないという問題があった。例えば、1枚の復元
画像に対して一様なブロック歪除去フィルタ6を適用す
ると、ある画像部分についてはフィルタの強度が弱くブ
ロック歪が十分に除去されず、一方、ある画像部分につ
いてはフィルタの強度が強すぎるためにブロック境界付
近がぼけるという状況が起こっている。このことは、復
元画像の画質を改善するための大きな障害となってい
た。
【0013】また、上記第2の従来技術を用いた画像圧
縮装置では、原画像と復元画像の誤差が充分小さくなる
まで画像圧縮処理を繰り返し行うために処理時間が長く
なり、また、原画像により処理時間が変化する。このた
め、テレビ電話/テレビ会議システムのように処理の即
時性が要求される装置には適用できないという問題があ
った。
【0014】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、画像圧縮結果に対して画像伸長処理を適用した時
に、従来のように処理時間が長くならず原画像により処
理時間が変化することもなく、ブロック歪が小さい復元
画像を得ることができる画像圧縮装置および画像圧縮方
法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の画像圧縮装置
は、原画像を複数のブロックに分割して、各ブロック毎
に画像圧縮処理を行う画像圧縮装置において、該画像圧
縮処理が施された圧縮画像を画像伸長する際に、該画像
伸長後の復元画像に発生する各ブロック境界部のブロッ
ク歪を小さくするように、該ブロック境界部の画像圧縮
処理済ブロックの該復元画像の復元画素値と原画像の原
画素値または補正画像の補正画素値とを参照して演算し
該画像圧縮処理済ブロックとのブロック境界部の画像圧
縮被処理ブロックの原画素値に補正を行った該補正画素
値を出力する画像補正部を有するものであり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0016】この画像圧縮装置の具体的な構成は、好ま
しくは、処理済みブロックとのブロック境界部でブロッ
ク歪が小さくなるように原画像に対して画像補正処理し
た補正画像および、該ブロック境界部外で原画像を選択
出力する画像補正部と、該補正画像に対して画像圧縮処
理をして圧縮結果を出力する画像圧縮部と、該圧縮結果
に対して画像伸長処理をして復元画像を出力する画像伸
長部と、該補正画像または原画像を蓄積する画像データ
記憶部と、該復元画像を蓄積する復元画像データ記憶部
とを備え、該画像補正部は該原画像に対して、該画像デ
ータ記憶部に蓄積された処理済みの補正画像または原画
像と該復元画像データ記憶部に蓄積された処理済みの復
元画像とを参照して該ブロックの境界部で歪が小さくな
るように演算した補正画像を出力する。また、好ましく
は、この画像圧縮装置における画像補正部が、処理済み
の補正画像または原画像と復元画像との差分値を求める
減算器と、パラメータ値を保持するレジスタと、該差分
値とパラメータ値を乗算して乗算結果を出力する乗算器
と、該原画像と乗算結果を加算する加算器と、該原画像
と加算結果を切り変えて選択出力する出力セレクタとを
有する。さらに、好ましくは、この画像圧縮装置におけ
る画像補正部は、処理済みブロックとの境界に接する画
素に対しては加算結果として補正画像を、それ以外の画
素に対しては原画像を選択出力する。さらに、好ましく
は、この画像圧縮装置における画像補正部が、処理済み
の補正画像または原画像と復元画像との差分値を求める
減算器と、異なるパラメータ値をそれぞれ保持する複数
個のレジスタと、該各パラメータ値を選択するパラメー
タセレクタと、該差分値と選択されたパラメータ値を乗
算して乗算結果を出力する乗算器と、原画像と該乗算結
果を加算する加算器と、該原画像と加算結果を切り換え
て選択出力する出力セレクタとを有する。さらに、好ま
しくは、この画像圧縮装置における画像補正部は、処理
済みブロックとの境界付近にある画素に対しては処理済
みブロックとの境界からの距離によりパラメタ値を切り
替えて得られた加算結果として補正画像を、それ以外の
画素に対しては原画像を選択出力する。さらに、好まし
くは、この画像圧縮装置において、画像圧縮部および画
像伸長部に直交変換を用いた手法を採用する。さらに、
好ましくは、この画像圧縮装置において、画像圧縮部お
よび画像伸長部に離散余弦変換を用いた手法を採用す
る。さらに、この画像圧縮装置を画像転送装置に用いる
ことができる。
【0017】また、本発明の画像圧縮装置は、原画像を
複数のブロックに分割して、各ブロック毎に画像圧縮処
理を行う画像圧縮装置において、画像圧縮被処理ブロッ
クに隣接する画像圧縮処理済ブロックにおける所定位置
の処理済画素の復元画素値と原画素値または出力補正画
素値とに基づいて所定演算を行い、処理済画素値演算結
果を求める処理済画素値演算手段と、該処理済画素値演
算結果に基づいて、画像圧縮被処理ブロックにおける、
該画像圧縮処理済ブロックとの境界部分に位置する、該
処理済画素に対応する被処理画素の原画素値に所定の補
正を行い、補正画素値を求める画像データ補正手段を含
み、画素位置に対応させて、該原画素値および補正画素
値のいずれか一方を出力補正画素値として出力する画像
補正手段と、該画像補正手段より出力される補正画像デ
ータに対して、所定の画像圧縮処理を行い、圧縮画像デ
ータを出力する画像圧縮手段とを有するものであり、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0018】また、好ましくは、この画像圧縮装置にお
ける画像補正手段は、画素位置に対応させて、被処理画
素の該原画素値および補正画素値のいずれか一方を出力
する出力セレクト手段を有する。また、好ましくは、こ
の画像圧縮装置における画像データ補正手段は、補正係
数Kを設定して出力する補正係数設定手段と、処理済画
素値演算結果に対し、該補正係数Kによる演算をして補
正画素値を求める補正演算手段とを有する。さらに、好
ましくは、この画像圧縮装置における補正演算手段は、
処理済画素値演算結果に対し、補正係数設定手段により
設定された補正係数Kによる第1補正演算をする第1補
正演算手段と、該第1補正演算結果と被処理画素の原画
素値とに対し第2補正演算を行う第2補正演算手段とを
有する。さらに、好ましくは、この画像圧縮装置におけ
る処理済画素値演算手段は、復元画素値と原画素値また
は出力補正画素値との差分値の処理済画素値演算結果を
求める減算器で構成され、第1補正演算手段は該処理済
画素値演算結果と補正係数Kの乗算結果を求める乗算器
で構成され、第2補正演算手段は該乗算結果と被処理画
素の原画素値を加算する加算器で構成され、該補正係数
Kが0<K<1である。さらに、好ましくは、この画像
圧縮装置における原画素値または出力補正画素値を記憶
する画像データ記憶手段と、圧縮画像データを伸長処理
して得られる復元画素値を記憶する復元画像データ記憶
手段とを有する。さらに、好ましくは、この画像圧縮装
置において、処理済画素に対応する被処理画素が、ブロ
ック境界に隣接する所定の複数列の画素のうち少なくと
も1列の画素である。さらに、好ましくは、この画像圧
縮装置において、処理済画素に対応する被処理画素が、
ブロック境界に隣接する所定の複数列の画素であり、該
被処理画素の複数列のそれぞれについて、該ブロック境
界からの距離に応じた補正係数Kを適用して、第1の補
正演算を行う。
【0019】さらに、本発明の画像圧縮方法は、原画像
を複数のブロックに分割して、各ブロック毎に画像圧縮
処理を行う画像圧縮方法において、画像圧縮被処理ブロ
ックに隣接する画像圧縮処理済ブロックにおける復元画
像データと原画像データまたは補正画像データとに基づ
いて、該処理済ブロックにおける境界部分の被処理画素
の画素値を補正することにより、該被処理ブロックの補
正画像データを求め、該補正画像データに対して所定の
画像圧縮処理を行うものであり、そのことにより上記目
的が達成される。
【0020】
【作用】本発明による画像補正処理においては、画像圧
縮処理済ブロックと画像圧縮被処理ブロックの境界部に
位置する画像圧縮被処理ブロックの原画像の画素値を、
画像伸長後の復元画像に発生する各ブロック境界部の画
素値の誤差を小さくするように、画像圧縮処理済ブロッ
クの復元画像と補正画像または原画像とを参照して補正
している。このように、画像圧縮処理済ブロックの復元
画像と補正画像または原画像とを参照して次に圧縮処理
すべき画像圧縮被処理ブロックの原画像の画素値を補正
しているので、画像圧縮結果に対して画像伸長処理を適
用した時に、従来のように、原画像と復元画像の誤差が
充分小さくなるまで画像圧縮処理を繰り返し行うような
ことはなく、このために処理時間が長くならず原画像に
より処理時間が変化するようなこともない。また、各ブ
ロック境界部の原画像の画素値について、ブロック歪で
あるのか、原画像の特性であるのかを判断して、ブロッ
ク歪がある場合にのみ、境界部に隣接する各画素値が急
激に変化するなど不連続にならないように補正している
ので、ブロック歪が小さい復元画像が容易に得られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例における画像圧縮
装置の構成を示すブロック図である。図1において、原
画像信号aが入力される画像補正部11は画像圧縮部1
2および補正画像メモリ13に接続され、原画像信号a
に対して画像補正部11で、本発明による画像補正処理
を適用して補正画像信号eを出力し、この補正画像信号
eに対して画像圧縮部12で画像圧縮処理を適用し、ま
た、補正画像信号eを補正画像メモリ13に蓄積する。
【0023】この画像圧縮部12は画像伸長部14を介
して復元画像メモリ15に接続されており、画像圧縮部
12からの圧縮信号fに対して画像伸長部14で画像伸
長処理を適用し、画像伸長部14からの復元画像信号g
を復元画像メモリ15で蓄積する。これら補正画像メモ
リ13および復元画像メモリ15は画像補正部11に接
続されており、画像補正部11は、原画像信号aに対し
て補正画像メモリ13に蓄積された補正画像信号e’と
復元画像メモリ15に蓄積された復元画像信号g’とを
参照して、1枚の原画像が分割された複数のブロックの
各境界部で歪が小さくなるように演算した補正画像eを
出力することで、本発明による画像補正処理を実行す
る。以上により、本発明の画像圧縮装置16が構成され
る。なお、復元画像メモリ15が画像圧縮部12に接続
されているのは、画像圧縮処理を適用する際に復元画像
メモリ15からの復元画像データ信号zと原画像信号a
または補正画像信号eとの差分を取ることによって行っ
ているからである。また、復元画像メモリ15が画像伸
長部14に接続されているのは、画像伸長処理を適用す
る際に復元画像メモリ15からの信号zと圧縮信号fと
の和分を取ることによって行っているからである。
【0024】上記構成により、以下、その動作を説明す
る。
【0025】まず、原画像信号aは、例えば図2に示す
ように、1枚の画像を複数のブロックに分割し、このブ
ロック単位で順次入力される。この原画像信号aが入力
される画像補正部11は、原画像信号aに対して補正画
像信号e’と復元画像信号g’を参照して、各ブロック
の境界部で歪が小さくなるように演算する画像補正処理
を適用し補正画像信号eを出力する。この補正画像信号
eが入力される画像圧縮部12は、補正画像信号eに対
して所定の画像圧縮処理を適用して圧縮結果信号fを出
力する。この圧縮信号fが入力される画像伸長部14
は、圧縮信号fに対して所定の画像伸長処理を適用して
復元画像信号gを出力する。これら補正画像信号eおよ
び復元画像信号gは、以後の原画像信号aに対して画像
補正処理を適用する際に補正画像信号e’および処復元
画像信号g’として参照するためにそれぞれ、補正画像
メモリ13および復元画像メモリ15にそれぞれ蓄積す
る。画像圧縮装置16からの出力としては、画像圧縮部
12から出力される圧縮信号fであり、この圧縮信号f
の状態で通信路を電送させた後、次段の画像伸長装置
(図示せず)で伸長されてブロック歪の少ない復元画像
となる。
【0026】このように、本発明による画像補正処理に
おいては、画像圧縮処理済ブロックと画像圧縮被処理ブ
ロックの境界部に位置する画像圧縮被処理ブロックの原
画像の画素値を、画像伸長後の復元画像に発生する各ブ
ロック境界部のブロック歪を小さくするように、画像圧
縮処理済ブロックの復元画像と補正画像とを参照して補
正している。このように、画像圧縮処理済ブロックの復
元画像と補正画像とを参照して次に圧縮処理すべき画像
圧縮被処理ブロックの原画像の画素値を補正しているの
で、画像圧縮結果に対して画像伸長処理を適用した時
に、従来のように、原画像と復元画像の誤差が充分小さ
くなるまで画像圧縮処理を繰り返し行うようなことはな
く、このために処理時間が長くならず原画像により処理
時間が変化するようなこともない。また、各ブロック境
界部の原画像の画素値について、ブロック歪であるの
か、原画像の特性であるのかを判断して、ブロック歪が
ある場合にのみ、境界部に隣接する各画素値が急激に変
化するなど不連続にならないように補正しているので、
ブロック歪が小さい復元画像を容易に得ることができ
る。
【0027】以下に、本発明の画像圧縮装置の各回路お
よびその動作をさらに詳しく説明する。なお、図2の分
割ブロックに示す順序で画像圧縮処理を行い、図2の任
意の隣接する9個の分割ブロックを、図3に示すように
取り出したときに、これら9個のブロックのうち中央の
ブロックXに対して画像補正処理を施す場合を一例とし
て取り上げて、次の(1)〜(3)に示す各部材毎に説
明する。
【0028】(1)補正画像メモリ13および復元画像
メモリ15について説明する。
【0029】補正画像メモリ13および復元画像メモリ
15はそれぞれ画像を格納するメモリであり、これらの
メモリに所定の形式で画像を格納する。例えば、画像が
8ビット/画素である場合には、8ビット/語のメモリ
を用いて(x,y)位置の画素を(x+w*y)番地に
格納する。ただし、wは画像の水平方向の画素数であ
る。
【0030】図4および図5はそれぞれ、図3のブロッ
クXにおける処理前および処理後の補正画像メモリ13
と復元画像メモリ15の様子をそれぞれ示した模式図で
ある。
【0031】図3に示すように、ブロックXの処理前に
はブロックXに隣接する8個のブロックのうちA,B,
C,Dの4個のブロックについてはすでに画像圧縮処理
が完了しており、図4(a)に示す補正画像メモリ13
内には、A1,B1,C1,D1の4ブロック分の補正画像
が蓄積されており、図4(b)に示す復元画像メモリ1
5内には、A2,B2,C2,D2の4ブロック分の復元画
像が蓄積され、残りの5ブロック分の画像はまだ蓄積さ
れていない様子を表している。さらに、ブロックXの処
理後には、ブロックXに対する補正画像と復元画像が得
られ、それらを蓄積した結果、図5(a)に示す補正画
像メモリ13および、図5(b)に示す復元画像メモリ
15がそれぞれ5ブロック分の画像を蓄積している様子
を表している。この補正画像メモリ13においては、画
像補正部11から順次出力される補正画像を蓄積し、ま
た、復元画像メモリ15においては、画像伸長部14か
らそれぞれ順次出力される復元画像を蓄積し、以後のブ
ロックの画像補正処理において必要とされる処理済み補
正画像および処理済み復元画像を供給する。
【0032】この補正画像メモリ13は、分割ブロック
で2列分、8×8画素値/ブロックで16ライン分だけ
少なくともメモリ容量を持っていればよい。また、復元
画像メモリ15は画像圧縮処理との関係上、1枚の画像
分のメモリ容量が必要である。
【0033】(2)画像補正部11の詳細な構成につい
ては、図6に示している。
【0034】図6は図1の画像補正部11の一例を示す
ブロック図である。
【0035】図6において、画像補正部11は、復元画
像信号g’と補正画像信号e’の差分値hを求める減算
器21と、補正係数Kとしてのパラメータ値を保持する
レジスタ22と、これら差分値hと補正係数Kを乗算し
て乗算結果信号iを出力する乗算器23と、これら原画
像信号aと乗算結果信号iを加算して加算結果信号jを
出力する加算器24と、原画像信号aと加算結果信号j
を切り替えていずれか一方を出力補正画素値である補正
画像信号eとして出力する出力セレクタ25とから構成
されている。これらの回路のうち減算器21、レジスタ
22、乗算器23および加算器24を用いて次の(式
1)の計算を行っている。
【0036】 Rj=Pj+K×(Qi−Pi) (式1) ただし Pi:補正画像信号e’のブロック境界にお
ける画素の画素値 Qi:復元画像信号g’のブロック境界における画素の
画素値 Pj:原画像信号aのブロック境界における画素の画素
値 K :レジスタ22に格納されている補正係数 Rj:加算結果信号jの画素値 さらに、出力セレクタ25を用いて、圧縮処理済ブロッ
クとの境界に接する圧縮被処理ブロックの画素に対して
は加算結果信号jを、それ以外の画素に対しては原画像
信号aを切り替えて出力し、その結果を補正画像信号e
としている。
【0037】この補正処理の切り替えの様子を図7に示
している。
【0038】図7に示すように、例えば1個のブロック
が8×8画素から構成されるものとすれば、出力セレク
タ25は、各画素のアドレスをカウンタにてカウント
し、そのカウント値が、この場合0〜7、8の倍数のと
きに、ブロック境界部に隣接する圧縮被処理ブロックの
画素に相当し、このカウント値のときに出力される制御
信号、例えば”1”の信号によって、加算結果信号jを
選択し、それ以外の画素のカウント値に対しては原画像
信号aを選択する。
【0039】即ち、図7に示すの画素に対しては加算
結果信号jを選択して出力し、○の画素に対しては原画
像信号aを選択して出力する様子を表している。つま
り、の画素に対しては上記(式1)による補正処理を
適用し、○の画素に対してはこの補正処理を適用せずに
原画像信号aをそのまま出力するようにしている。
【0040】ここで、図8を用いて上記(式1)が持つ
意味を説明する。
【0041】図8において、一点鎖線で示すブロック境
界Aを挟んで2個のブロックD、Xが存在し、このブロ
ック境界Aの左側にあるブロックDが圧縮処理済ブロッ
ク、ブロック境界Aの右側にあるブロックXが画像補正
処理対象である圧縮被処理ブロックとする。また、この
ブロックD中でブロック境界Aに接する画素の補正画像
の画素値(この場合、補正画像として出力されている原
画像または補正画像の画素値)、復元画像の画素値をそ
れぞれPi、Qiとし、ブロックX中でブロック境界に
接する画素の原画像の画素値をPjとする。このとき、
原画像に対して画像圧縮処理さらに画像伸長処理を順次
適用した際に、誤差が全く発生せず、復元画像の画素値
がPjとなったとしても、原画像ではPi、Pjのよう
な画素値の変化が復元画像ではQi、Pjとなり、この
画素値の不連続性がブロック歪として認識される。この
ブロック歪を除去するために、本発明による画像圧縮装
置においては、予めPi、QiのK倍をPjに加算した
画素値Rjを補正結果とする。この補正係数Kの値は任
意の値を設定してよいが、特に、0<K<1の範囲の値
を設定するのがよい。この値は装置毎に予め定められた
定数を使用してもよいし、または装置の外部からの使用
条件などに合わせて任意の値を設定できるような構成と
してもよいが、補正係数Kの値は1/2よりも若干少な
目の値とするのが好ましい。
【0042】図9は図1の画像補正部11の他の例を示
すブロック図である。
【0043】図9において、この画像補正部11は、復
元画像g’と補正画像e’の差分値mを求める減算器3
1と、補正係数K1としてのパラメータ値を保持するレ
ジスタ32と、補正係数K2を保持するレジスタ33
と、補正係数K3を保持するレジスタ34と、これら異
なる補正係数K1〜K3のうちからいずれかを選択して、
選択された補正係数Knを出力するパラメータセレクタ
35と、差分値mと選択された補正係数Knを乗算して
乗算結果nを出力する乗算器36と、原画像信号aに乗
算結果nを加算した加算結果sを出力する加算器37
と、原画像信号aと加算結果sを切り替えて補正画像信
号eを出力する出力セレクタ38とから構成されてい
る。
【0044】これらの回路を用いて図6の回路と同様に
上記(式1)の計算を行う。だたし、上記(式1)の計
算においては、圧縮処理済ブロックとの境界からの距離
が離れるほど画素毎に補正係数Kの値を小さくするよう
に、複数個(本実施例では3個)のレジスタ32〜34
からパラメータセレクタ35を用いて切り替えて使用し
ている。さらに、この出力セレクタ38を用いて処理済
みブロックとの境界付近にある画素に対しては加算結果
sに、それ以外の画素に対しては原画像信号aに切り替
えて出力し、その結果を補正画像信号eとする。
【0045】この補正処理の切り替えの様子を図10に
示している。
【0046】図10において、1個のブロックは8×8
画素から構成され、、、の画素に対してはそれぞ
れ補正係数をK1,K2,K3として得られる加算結果s
を選択して出力し、○の画素に対しては原画像信号aを
選択して出力する様子を表している。即ち、、、
の画素に対してはKの値を変化させながら上記(式1)
による補正処理を適用し、○の画素に対しては補正処理
を適用しないようにする。例えば、0<K3<K2<K1
となるように補正係数Kを設定すれば、圧縮処理済ブロ
ックとの境界に近い程強い補正処理を適用する構成を実
現することができる。
【0047】(3)画像圧縮部12および画像伸長部1
3について 画像圧縮部12および画像伸長部13が採用する画像圧
縮/伸長手法は、一般にブロック分割手法を用いた任意
の手法であってよい。例えば、画像圧縮/伸長手法とし
て直交変換を用いた場合の画像圧縮部12、画像伸長部
13構成をそれぞれ図11、図12にそれぞれ示してい
る。
【0048】図11に示すように、画像圧縮部12は、
減算器、直交変換部41およびその次段の量子化部42
から構成されており、減算器は補正画像信号eと信号z
との差分を取り、この直交変換部41はこの差分信号に
対して直交変換処理を施して直行変換結果uを出力し、
次段の量子化部42はこの直交変換結果uに対して量子
化処理を施して圧縮信号fを出力する。
【0049】また、図12に示すように、画像伸長部1
3は、逆量子化部43、その次段の逆直交変換部44お
よび加算器から構成されており、この逆量子化部43は
圧縮信号fに対して逆量子化処理を施して逆量子化結果
vを出力し、次段の逆直交変換部44では逆量子化結果
vに対して逆直交変換処理を施して画像信号を出力し、
加算器はこの画像信号と信号zとの和分を取り、その和
分信号としての復元画像信号gを出力する。
【0050】特に、これら直交変換部41および逆直交
変換部44においてそれぞれ、離散余弦変換処理および
逆離散余弦変換処理をそれぞれ行う構成とすれば、広く
実用化されている直交変換として離散余弦変換を用いた
画像圧縮装置を容易に構成することも可能である。
【0051】図13は図1の画像圧縮装置16を用いた
H.261規格準拠のテレビ電話システムの構成を示す
ブロック図である。
【0052】図13において、この画像圧縮装置16
は、H.261規格に準拠するため、復元画像メモリ1
5から画像圧縮部12に前画面画像である復元画像を供
給する。また、この画像圧縮装置16は、画像転送の通
信路51を介して次段の画像伸長装置52の画像伸長部
53に接続され、通信路51を介して受け取った画像圧
縮信号f’に対して画像伸長部53において画像伸長処
理を適用して復元画像信号d’を作成する。このとき、
画像圧縮装置16においては、ブロック歪が小さい復元
画像信号d’が得られるように画像圧縮処理を行ってい
るため、画像伸長部53は、図12に示す画像伸長部1
3と同様に、図26で示したブロック歪除去フィルタ6
を設けない構成としている。この画像圧縮装置16は、
図26の画像圧縮装置1に画像補正部11と補正画像メ
モリ13を追加するだけで容易に構成できる。
【0053】以上のように本実施例の画像圧縮装置16
によれば、画像伸長後の復元画像に発生する各ブロック
境界部のブロック歪を小さくするように、ブロック境界
部の画像圧縮処理済ブロックの復元画像と原画像または
補正画像とを参照して画像圧縮処理済ブロックとのブロ
ック境界部の画像圧縮被処理ブロックの原画像に補正を
加えるため、従来の画像圧縮/伸長装置に比べて以下の
ような効果を得ることができる。
【0054】第1の従来技術の図26のようなブロック
歪除去フィルタ6を内蔵した画像伸長装置2と比較する
と、復元画像に生じるブロック歪をブロック境界部にお
いてのみ予め補正するという原理を採用しているので、
ブロック境界部におけるブロック歪除去の効果が大き
く、より良い画像が得られるという効果がある。
【0055】図14〜図17に示す次の2つの事例を比
較することにより、本発明の画像圧縮装置のブロック歪
み除去の効果を説明する。
【0056】(例1) ブロック歪が発生した場合(図
14) (例2) ブロック境界付近で原画像の画素値が不連続
に変化し、画像圧縮/伸長処理で誤差がなくブロック歪
が生じなかった場合(図15) 本実施例の画像圧縮装置16では、ブロック境界に接す
る画素に対して補正処理を適用して、その後、画像圧縮
処理を適用している。上記(例1)の画像に対しては、
図16に示すように、ブロック境界Aに接する画素Jの
原画像の画素値PjをRjに補正したのちに、画像圧縮
/伸長処理を適用する。したがって、ブロックXに対し
て画像圧縮処理を適用した際に、図14と同様に画素値
を減少させる誤差が生じても、復元画像の画素I,J,
Kの画素値は、図16のQi,Qj,Qkとなり、ブロ
ック境界付近で画素値が不連続とならないためブロック
歪が発生しない。
【0057】また、上記(例2)の画像に対しては、図
17に示すように、原画像と復元画像の画素値が同じで
あるので、この差分値をとって補正係数Kを乗算した乗
算結果は0であり、これを原画像の画素値に加算して補
正画像としても原画像の画素値と同じになり、補正画像
の画素Jの画素値はQjとなる。この補正画像に対して
画像圧縮/伸長処理を適用した際に誤差が生じないとす
ると、復元画像の画素I,F,Kの画素値はQi,Q
j,Qkとなり、原画像信号が予め持つ画素値の不連続
性が保存される。これに対して、第1の従来技術のよう
にブロック歪除去を画像伸長装置で行う方法では、復元
画像を基にブロック歪除去処理を行うので、どのような
ブロック歪除去処理を適用しても、上記(例1)と(例
2)のように同じ復元画像に対して同じブロック歪除去
結果を出力してしまう。このように、本発明の画像圧縮
装置は復元画像に生じるブロック歪を予め補正するとい
う原理を採用しているので、第1の従来技術の画像伸長
装置に比べてブロック歪除去の効果が大きく、より良い
画像が得られることになる。
【0058】また、第2の従来技術のように画像圧縮処
理を繰り返して行う画像圧縮装置と比較すると、画像圧
縮処理を繰り返して行う構成ではないので、処理時間は
画像補正を行う時間分わずかに増加するだけであり、ま
た、処理時間は原画像にかかわらず一定であるため、処
理の即時性が要求される装置が構成できるという効果が
ある。
【0059】図18は本発明の画像圧縮装置と第2の従
来技術による画像圧縮装置の処理時間を比較した図であ
る。
【0060】図18において、本発明の画像圧縮装置に
おける処理時間Taは、1回の画像圧縮処理時間T1と
画像補正処理時間T2の和、即ち、Ta=T1+T2に
なる。一方、第2の従来技術による画像圧縮装置の処理
時間Tbは画像圧縮処理を繰り返す回数をn回としたと
き、Tb=n×T1となる。一般に、第2の従来技術に
よる画像圧縮装置では、T1<<T2であるので、n>
1のときTa<Tbとなり、本発明の画像圧縮装置の方
が処理時間が短くなる。また、第2の従来技術による画
像圧縮装置では画像の特性によりnの値が変化し処理時
間が可変となることがシステム構成上の問題になるのに
対して、本発明の画像圧縮装置では処理時間が一定であ
り、この点が問題とならない点においても優れている。
【0061】これらの効果は、高圧縮率であるためにブ
ロック歪が発生し易く、かつ処理の即時性が要求される
画像圧縮装置、例えばH.261規格に準拠したテレビ
電話システムなどにおいて特に顕著に現れる。
【0062】なお、本実施例では、図19に示すよう
に、処理済画素値演算手段として減算器21を用いて、
画像圧縮被処理ブロックに隣接する画像圧縮処理済ブロ
ックにおける所定位置の処理済画素の復元画素値の復元
画像信号g’と出力補正画素値の補正画像信号e’との
差分値hの処理済画素値演算結果を求め、さらに、第1
補正演算手段として乗算器23を用いて、補正係数設定
手段としてのレジスタ22からの0<K<1のパラメー
タ値である補正係数Kと処理済画素値演算結果とを乗算
し、さらに、第2補正演算手段として加算器24を用い
て、この乗算結果iと被処理画素の原画素値の原画像信
号aとを加算して補正画素値の加算結果信号jを求め、
画素位置に対応させて、この加算結果信号jと原画像信
号aのいずれか一方を出力補正画素値の補正画像信号e
として出力セレクト手段としての出力セレクタ25で選
択出力していたが、補正画像メモリ13の代わりに、図
20に示すように、原画像信号aが入力される原画像メ
モリ61を設け、画像圧縮被処理ブロックに隣接する画
像圧縮処理済ブロックにおける所定位置の処理済画素の
復元画像信号g’と原画像メモリ61からの原画像信号
a’との差分値h’の処理済画素値演算結果を求めて、
以降同様にして補正画素値の補正画像信号j’を求めて
もよく、本実施例と同様の効果を得ることができる。図
19と図20の構成の相違は、図19の場合、図21に
示すように、ブロック境界部に隣接する画像圧縮処理済
ブロックの縦列最上部の補正用の参照画素Bの画素値は
補正画素値であるが、それ以外の縦列の画素値は原画素
値であるのに対して、図20の構成では、参照画素Bを
含む縦列の画素値は全て原画素値である点が異なってい
る。
【0063】また、本実施例では、画像データ補正手段
として、レジスタ22、乗算器23および加算器24で
構成し、処理済画素値演算結果の差分値hに基づいて演
算して、被処理画素の原画素値に所定の補正を行った
が、これに限らず、処理済画素値演算結果として加算値
を求め、この加算値に、レジスタなどからの例えば補正
係数K=1/2を乗算して補正画素値を求めてもよく、
要は、ブロック歪かどうかを判定し、ブロック歪の場合
に、ブロック境界部において画素値が不連続にならない
ように、被処理画素の原画素値に所定の補正を行うよう
な演算であればよい。
【0064】さらに、本実施例において、図21、図2
2の○印に示すように、画像圧縮処理済ブロックと画像
圧縮被処理ブロックの境界部に位置する画像圧縮被処理
ブロックの原画像の画素値を、画像伸長後の復元画像に
発生する各ブロック境界部のブロック歪を小さくするよ
うに、画像圧縮処理済ブロックの復元画像と補正画像と
の画素値を参照して補正画素値を求めているが、画像圧
縮被処理ブロックの左上角部の原画像の画素値は、隣接
する画像圧縮処理済ブロックの画素値が上部と左部に2
カ所あり、まず、最上列について横方向に1列分補正を
行った後、最も左列の縦1列分の補正を行えば、この左
上角部の原画像の画素値は、上方向にも横方向にもブロ
ック歪を少なくすることができる。このブロック歪に対
する補正は、横方向のブロック歪に対する補正を優先さ
せればよい。図22のように2列の場合も同様であり、
この場合、隣接する画像圧縮処理済ブロックの画素値を
参照するが、画像圧縮被処理ブロックの原画像の第1列
目の画素値に対応する、画像圧縮処理済ブロックの参照
画素値は境界部から第1列目のものでも第2列目のもの
でもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像圧縮
処理済ブロックの復元画像と補正画像または原画像とを
参照して次に圧縮処理すべき画像圧縮被処理ブロックの
原画像の画素値を補正しているため、原画像と復元画像
の誤差が充分小さくなるまで画像圧縮処理を繰り返し行
うようなことはなく、このために処理時間が長くならず
原画像により処理時間が変化するようなこともない。ま
た、各境界部の原画像の画素値について、ブロック歪で
あるのか、原画像の特性であるのかを判断して、ブロッ
ク歪がある場合にのみ、ブロック歪が小さい復元画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における画像圧縮装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1の画像圧縮装置が画像圧縮処理する分割ブ
ロックの一例を示す図である。
【図3】図2の分割ブロックから取り出した9個の隣接
ブロックを示す図である。
【図4】画像圧縮処理前のメモリの内容を示し、(a)
は補正画像メモリ内容の模式図、(b)は復元画像メモ
リ内容の模式図である。
【図5】画像圧縮処理後のメモリの内容を示し、(a)
は補正画像メモリ内容の模式図、(b)は復元画像メモ
リ内容の模式図である。
【図6】図1の画像補正部11の一例を示すブロック図
である。
【図7】図6の出力セレクタ25における補正処理の切
り替え画素位置を示す図である。
【図8】図1の画像補正部11における補正処理を模式
的に示すブロック境界部の画素値と画素位置の関係図で
ある。
【図9】図1の画像補正部11の他の例を示すブロック
図である。
【図10】図9の出力セレクタ38における補正処理の
切り替え画素位置を示す図である。
【図11】図1の画像圧縮部12の構成を示すブロック
図である。
【図12】図1の画像伸長部13の構成を示すブロック
図である。
【図13】図1の画像圧縮装置16を用いたテレビ電話
システムの構成を示すブロック図である。
【図14】ブロック歪が発生した場合を模式的に示すブ
ロック境界部の画素値と画素位置の関係図である。
【図15】ブロック歪が発生しなかった場合を模式的に
示すブロック境界部の画素値と画素位置の関係図であ
る。
【図16】本発明の画像圧縮装置16により図14のブ
ロック歪み除去の効果を模式的に示すブロック境界部の
画素値と画素位置の関係図である。
【図17】本発明の画像圧縮装置16により図15のブ
ロック歪み除去の効果を模式的に示すブロック境界部の
画素値と画素位置の関係図である。
【図18】本発明の画像圧縮装置と第2の従来技術によ
る処理時間を示した比較図である。
【図19】図1の画像圧縮装置16の詳細な構成を示す
ブロック図である。
【図20】本発明の他の実施例における画像圧縮装置の
構成を示すブロック図である。
【図21】原画像の画像値が1列の場合の補正処理の切
り替え画素位置を示す図である。
【図22】原画像の画像値が2列の場合の補正処理の切
り替え画素位置を示す図である。
【図23】画像圧縮処理技術におけるブロック分割手法
を示す図である。
【図24】H.261規格QCIFモード時のブロック
分割手法を示す図である。
【図25】復元画像にブロック歪が発生する様子を示す
模式図である。
【図26】従来のブロック歪除去フィルタ登載の画像圧
縮装置を用いたテレビ電話システムの構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
11 画像補正部 12 画像圧縮部 13 補正画像メモリ 14 画像伸長部 15 復元画像メモリ 16 画像圧縮装置 21、31 減算器 22、32〜34 レジスタ 23、36 乗算器 24、37 加算器 25、38 出力セレクタ 35 パラメータセレクタ 41 直交変換部 42 量子化部 43 逆量子化部 44 逆直交変換部 61 原画像メモリ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/41 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像を複数のブロックに分割して、各
    ブロック毎に画像圧縮処理を行う画像圧縮装置におい
    て、 該画像圧縮処理が施された圧縮画像を画像伸長する際
    に、該画像伸長後の復元画像に発生する各ブロック境界
    部のブロック歪を小さくするように、該ブロック境界部
    の画像圧縮処理済ブロックの該復元画像の復元画素値と
    原画像の原画素値または補正画像の補正画素値とを参照
    して演算し該画像圧縮処理済ブロックとのブロック境界
    部の画像圧縮被処理ブロックの原画素値に補正を行った
    該補正画素値を出力する画像補正部を有する画像圧縮装
    置。
  2. 【請求項2】 原画像を複数のブロックに分割して、各
    ブロック毎に画像圧縮処理を行う画像圧縮装置におい
    て、 画像圧縮被処理ブロックに隣接する画像圧縮処理済ブロ
    ックにおける所定位置の処理済画素の復元画素値と原画
    素値または出力補正画素値とに基づいて所定演算を行
    い、処理済画素値演算結果を求める処理済画素値演算手
    段と、 該処理済画素値演算結果に基づいて、画像圧縮被処理ブ
    ロックにおける、該画像圧縮処理済ブロックとの境界部
    分に位置する、該処理済画素に対応する被処理画素の原
    画素値に所定の補正を行い、補正画素値を求める画像デ
    ータ補正手段を含み、画素位置に対応させて、該原画素
    値および補正画素値のいずれか一方を出力補正画素値と
    して出力する画像補正手段と、 該画像補正手段より出力される補正画像データに対し
    て、所定の画像圧縮処理を行い、圧縮画像データを出力
    する画像圧縮手段とを有する画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】 前記画像補正手段は、画素位置に対応さ
    せて、前記被処理画素の原画素値および補正画素値のい
    ずれか一方を出力するための出力セレクト手段を有する
    請求項2記載の画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 前記画像データ補正手段は、補正係数設
    定手段と補正演算手段とからなる請求項2記載の画像圧
    縮装置。
  5. 【請求項5】 前記補正演算手段は、前記処理済画素値
    演算結果に対し、前記補正係数設定手段により設定され
    た補正係数Kによる第1補正演算を行う第1補正演算手
    段と、該第1補正演算結果と前記被処理画素の原画素値
    とに対し第2補正演算を行う第2補正演算手段とからな
    る請求項4記載の画像圧縮装置。
  6. 【請求項6】 前記処理済画素値演算手段が減算器であ
    り、前記第1補正演算手段が乗算器、前記第2補正演算
    手段が加算器であって、前記補正係数Kが0<K<1で
    ある請求項5記載の画像圧縮装置。
  7. 【請求項7】 前記原画素値または出力補正画素値を記
    憶する画像データ記憶手段と、前記圧縮画像データを伸
    長処理して得られる復元画素値を記憶する復元画像デー
    タ記憶手段とを有する請求項2記載の画像圧縮装置。
  8. 【請求項8】 前記処理済画素に対応する被処理画素
    が、ブロック境界に隣接する複数列の画素のうち少なく
    とも1列の画素である請求項2記載の画像圧縮装置。
  9. 【請求項9】 前記処理済画素に対応する被処理画素
    が、ブロック境界に隣接する所定の複数列の画素であ
    り、該被処理画素の複数列のそれぞれについて、該ブロ
    ック境界からの距離に応じた補正係数Kを適用して、前
    記第1の補正演算を行う請求項5記載の画像圧縮装置。
  10. 【請求項10】 原画像を複数のブロックに分割して、
    各ブロック毎に画像圧縮処理を行う画像圧縮方法におい
    て、 画像圧縮被処理ブロックに隣接する画像圧縮処理済ブロ
    ックにおける復元画像データと原画像データまたは補正
    画像データとに基づいて、該処理済ブロックにおける境
    界部分の被処理画素の画素値を補正することにより、該
    被処理ブロックの補正画像データを求め、該補正画像デ
    ータに対して所定の画像圧縮処理を行う画像圧縮方法。
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