JPH08180262A - 金銭登録装置およびそのカード取引処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カード利用の客の取引の処理時間を短縮す
る。 【構成】 金銭登録装置は、カード処理装置１１と電子
レジスタ２０とによって構成されており、電子レジスタ
２０の処理装置２７は、メニューキー２４の操作によっ
て商品を指定するコードが入力される毎に、そのコード
に対応した商品の単価、税区分およびカード種別毎の値
引額を商品情報メモリ２８から読み出し、その商品情報
に基づいて、この商品のカードによる取引額を全てのカ
ード種別毎に算出して、その商品の税区分に対応するカ
ード取引メモリ３１にそれぞれ記憶する。客の買上げた
全ての商品の指定操作の終了を示す機能キー２５が操作
され、客が挿入したカードのカード種別が読み取られる
と、カード取引メモリ３１に記憶されている取引金額の
うち、客のカードのカード種別に対応した取引金額のみ
の合計が算出されて、第１、第２の表示器２２、２３に
表示される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、種別の異なるカードに
よる取引が可能な金銭登録装置およびそのカード取引処
理方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】金銭登録装置には、客の買上げ商品の合
計金額を容易に行なうために、各商品の単価や税区分等
が予め記憶されている商品情報メモリが設けられてお
り、オペーレータが商品に対応するキーを操作すると、
そのキーに対応する商品の情報が商品情報メモリから読
み出して、その税区分と単価とによって商品の取引金額
を計算している。

【０００３】例えば、単価１００円の商品の場合、その
商品が非課税品あるいは内税品のときには取引金額が１
００円となり、外税品の場合には、その税率が３パーセ
ントであれば取引金額が１０３円と算出される。

【０００４】このように、従来の金銭登録装置では、商
品が指定される毎にその単価と税区分とから各商品の現
金取引金額を計算してゆき、客の買上げた全ての商品に
取引金額の合計を、商品指定操作の完了後に表示装置等
に表示して、客およびオペレータに取引合計金額を知ら
せるようにしていた。客は、表示された金額を見て現金
をオペレータに支払い、オペレータは、客からの現金を
受け取り、釣銭の処理を行い、この客との取引を完了さ
せる。

【０００５】ところが、会社等の売店に設置される金銭
登録装置では、現金取引の他にプリペイドカードや社員
カード等の識別カードによる取引が行なわれており、こ
のようなカードによって取引を行なう場合において、現
金取引の合計金額に対して一定の割引率で取引を行なっ
ていることがある。

【０００６】このようなカード利用およびカード利用時
の割引取引に対処するために、従来の金銭登録装置で
は、カード処理装置を外付けできるようにするととも
に、一定の割引率を予め記憶しておき、前記同様に客が
買上げた商品の取引金額を現金取引を前提にして計算し
て、商品の入力操作が終了したときにその合計金額を表
示し、客がカードによる取引を希望して、カード処理装
置にカードを挿入した場合には、その合計金額に対して
一定の割引計算を行い、その計算結果を表示するように
していた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように、買上げ商品の指定操作の完了後に、カードが挿
入されたときにカード取引用の金額の計算を行なう金銭
登録装置において、各商品毎およびカードの種別（例え
ば、社員用カード、取引業者用カード等）毎に、それぞ
れ異なる値引金額を設定しようとすると、カード処理装
置に挿入されたカードの種別が判明してから、そのカー
ドによる取引金額が算出されるまでの処理時間が非常に
長くなるという問題が生じる。

【０００８】即ち、従来の金銭登録装置では、買上げ商
品の指定操作の完了後に、商品の単価から税金分を減算
し、この減算結果から客のカード種別に対応する値引額
を減算し、この減算結果に対する税金を加算することに
よって一つの商品の取引金額を算出するという処理を、
客の買上げた全ての商品について行なわなければなら
ず、買上げ商品の数が多いとこの処理時間が極めて長く
なってしまい、客一人当りの取引時間が長くなり、次の
客の取引にすぐに移行できないという問題が生じる。

【０００９】本発明は、この問題を解決して、カード利
用の客の取引の処理時間を短縮できる金銭登録装置およ
びそのカード取引処理方法を提供することを特徴として
いる。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の金銭登録装置は、商品を指定するコードを
入力するための商品指定操作部と、客が買上げた商品に
対する指定操作が完了したときに操作するための指定完
了操作部と、客のカードに記録されているカード種別情
報を読み取るカード情報読取手段と、客毎の買上商品の
合計金額を表示するための表示手段と、単価、税区分お
よびカード種別毎の値引額を一組とする商品情報を、前
記コードに対応づけて予め記憶している商品情報メモリ
と、前記カード種別毎の取引額を税区分別にそれぞれ記
憶するためのカード取引メモリと、前記商品指定操作部
の操作によってコードが入力されたとき、該コードに対
応する商品の商品情報を前記商品情報メモリから読み出
す商品情報読出手段と、前記商品情報読出手段によって
商品情報が読み出される毎に、該商品の単価、税区分お
よびカード種別毎の値引額に基づいて、該商品のカード
による取引額を全てのカード種別毎に算出して、該税区
分に対応した前記カード取引メモリにそれぞれ記憶する
カード取引計算手段と、前記カード情報読取手段によっ
て客のカードから読み取られたカード種別情報を前記指
定完了操作部が操作された後に受け、該カード種別に対
応するカード取引メモリに記憶されている金額の合計を
算出し、該合計金額を前記表示手段に表示させるカード
取引合計計算手段とを備えている。

【００１１】また、本発明の金銭登録装置のカード取引
処理方法では、商品を指定するコードを入力するための
商品指定操作部と、客のカードに記録されているカード
種別情報を読み取るカード情報読取手段と、客が買上げ
た商品に対する指定操作が完了したときに操作するため
の指定完了操作部と、単価、税区分およびカード種別毎
の値引額を一組とする商品情報を前記コードに対応づけ
て予め記憶している商品情報メモリと、前記カード種別
毎の取引額を税区分別にそれぞれ記憶するためのカード
取引メモリとを備えた金銭登録装置のカード取引処理方
法において、前記商品指定操作部の操作によってコード
が入力されたコードに対応する商品の商品情報を前記商
品情報メモリから読み出す第１の段階と、前記商品情報
メモリから読み出された商品情報の単価、税区分および
カード種別毎の値引額に基づいて、該商品のカードによ
る取引額を全てのカード種別毎に算出して、該税区分に
対応した前記カード取引メモリにそれぞれ記憶する第２
の段階と、前記商品操作部が操作される毎に前記第１、
第２の段階を繰り返す第３の段階と、前記指定完了操作
部が操作されたとき、前記カード情報読取手段によって
客のカードから読み取られたカード種別に対応するカー
ド取引メモリに記憶されている金額の合計を算出する第
４の段階とを含んでいる。

【００１２】

【作用】このように構成したため、本発明によれば、商
品指定操作部の操作によってコードが入力されると、そ
のコードに対応した商品の単価、税区分およびカード種
別毎の値引額とが一組の商品情報として読み出され、そ
の商品情報に基づいて、この商品のカードによる取引額
が全てのカード種別毎に算出されて、その商品の税区分
に対応するカード取引メモリにそれぞれ記憶される。客
の買上げた全ての商品について、全てのカード種別毎の
取引金額が記憶されてから、指定完了操作部が操作され
て、客のカードのカード種別が読み取られると、そのカ
ード種別に対応するカード取引メモリに記憶されている
金額の合計が算出される。

【００１３】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図１は、売店等の載置台１上に設置された一実
施例の金銭登録装置１０の外観を示す図である。

【００１４】この金銭登録装置１０は図１に示すよう
に、カード処理装置１１と、金銭登録装置の本体となす
電子レジスタ２０とによって構成されている。

【００１５】カード処理装置１１は、この実施例のカー
ド情報読取手段を形成するもので、プリペイド式のカー
ドおよび識別カードに記録されている情報を読み取って
電子レジスタ２０に送出し、電子レジスタ２０からの情
報を受けて挿入されているカードに対する情報の書き換
え処理や排出処理等を行なう。なお、ここで使用される
カードには、社員や取引業者を区別するためのカード種
別情報が、残額情報あるいは社員コード情報等とともに
記録されているものとする。

【００１６】電子レジスタ２０には、レシート排出口２
１、オペレータ用の第１の表示器２２、客用の第２の表
示器２３、商品を指定するコードを入力するための商品
指定操作部としてのメニューキー２４、および機能キー
２５等が設けられている。

【００１７】各メニューキー２４には、それぞれ異なる
キーコードが割当てられており、各メニューキー２４の
表面には商品名が表示されている。

【００１８】また、機能キー２５には、図２に示すよう
に、客の買い上げた全ての商品の指定操作が完了したと
きに操作する指定操作完了操作部としての小計キー２５
ａ、商品を現金で取引するための現金キー２５ｂ、商品
をカードで取引するためのカードキー２５ｃ、メニュー
キー２４で直前に入力した商品の登録を取り消すための
直前取消キー２５ｄ、既に入力した商品のうち、指定し
た商品の登録を取り消すための指定取消キー２５ｅ、取
引をすべて中止するための中止キー２５ｆ、カードの残
額が不足したときに、その不足分を追加カードによって
精算するためのカード追加キー２５ｇ、カードの残額が
不足したときに、その不足分を現金によって精算するた
めの現金追加キー２５ｈ、不足分カード残額が不足した
ときにカードによる取引を取り消すためのカード取消キ
ー２５ｉ等が設けられている。

【００１９】図３は、電子レジスタ２０内部の構成を含
めた金銭登録装置１０全体の構成図である。この図にお
いて、電子レジスタ２０には、前記第１、第２の表示器
２２、２３、メニューキー２４および機能キー２５の他
に、レシートを印字してレシート排出口２１から出力す
るレシートプリンタ２６、処理装置２７、商品情報メモ
リ２８、買上商品メモリ２９、現金取引合計メモリ３
０、カード取引メモリ３１および集計用メモリ３２が設
けられている。

【００２０】商品情報メモリ２８には、図４に示すよう
に、商品コード、商品名、単価、税区分コード（非課税
の場合０、内税の場合１、外税の場合２）、およびカー
ド種別（０〜７）毎の値引額等を一組とする商品情報
が、メニューキー２４の各キーコードに対応づけて記憶
されている。なお、この商品情報は、図示しない通信手
段によって外部から登録できるようになっており、ま
た、機能キー２５の前記した各キー以外のキー操作によ
っても登録できるようになっている。

【００２１】また、カード取引メモリ３１は、図５に示
すように、各税区分（０〜２）にそれぞれ対応して非課
税領域３１ａ、内税領域３１ｂ、外税領域３１ｃに大き
く分けられ、各領域３１ａ〜３１ｃ内は、それぞれカー
ド種別（０〜７）毎にそれぞれ複数の金額を記憶できる
ように区別されている。

【００２２】処理装置２７は、マイクロコンピュータお
よびインタフェース等によって構成されており、カード
処理装置１１との間の通信処理、メニューキー２４や機
能キー２５の操作に対する各メモリへの情報の書込み処
理、読出処理および計算処理、プリンタへの印字情報の
送出処理等をプログラムにしたがって実行する。

【００２３】図６は、処理装置２７の処理手順の全体を
示すフローチャート、図７は、その精算処理の詳細を示
すフローチャートである。以下、これらの図に基づいて
金銭登録装置１０の動作を説明する。

【００２４】金銭登録装置１０のオペレータは、客がト
レイ等に入れてきた商品および口頭で指定した商品の商
品名が表示されているメニューキー２４を操作する。

【００２５】オペレータによってメニューキー２４が操
作されて、そのキーコードが処理装置２７へ入力される
と、このキーコードに対応した商品情報が商品情報メモ
リ２８から読み出され、その単価、税区分に基づいて現
金取引金額が算出され、その商品名および現金取引金額
が第１、第２の表示器２２、２３に表示され、そして、
算出された現金取引金額は現金取引合計メモリ３０に累
積記憶される（Ｓ１〜５）。

【００２６】また、読み出された商品情報の単価、税区
分およびカード種別毎の値引額に基づいて、全てのカー
ド種別毎のカード取引金額が算出され、その算出金額
が、この商品の税区分に対応するカード取引メモリ３１
の領域に、カード種別毎に記憶される。（Ｓ６、７）。

【００２７】即ち、読み出された商品の税区分が非課税
の場合には、単価から各カード種別毎の値引額をそれぞ
れ減じた金額を、カード取引メモリ３１の非課税領域３
１ａに各カード種別毎に記憶する。また、読み出された
商品の税区分が内税の場合には、単価から税金分を除い
た金額に対して、各カード種別毎の値引額を減じて、そ
の値引結果に税金を加えた金額を、カード取引メモリ３
１の内税領域３１ｂに各カード種別毎に記憶する。ま
た、読み出された商品の税区分が外税の場合には、単価
から各カード種別毎の値引額をそれぞれ減じて、その値
引結果に税金を加えた金額を、カード取引メモリ３１の
外税領域３１ｃに各カード種別毎に記憶する。

【００２８】また、商品情報メモリ２８から読み出され
た商品情報は買上商品メモリ２９へ登録され、メニュー
キー２４による指定操作が再度行われると、前記Ｓ２の
処理に戻る（Ｓ８、９）。

【００２９】このような商品の指定操作中に、オペレー
タ自身の操作ミスや、客からの取消要求があった場合、
オペレータは、直前取消キー２５ｄまたは指定取消キー
２５ｅを操作する。

【００３０】直前に入力した商品の登録を取り消すため
に、直前取消キー２５ｄが操作されると、直前取消処理
に移る（Ｓ１０、１１）。直前取消処理では、買上商品
メモリ２９に最後に登録された商品情報を消去するとと
もに、現金取引合計メモリ３０の金額をその商品の現金
取引金額分だけ減額更新し、さらに、この商品の全ての
カード種別毎のカード取引金額を、カード取引メモリ３
１から消去する。

【００３１】また、指定取消キー２５ｅが操作された場
合には指定取消処理に移る（Ｓ１２、１３）。指定取消
処理では、取り消したい商品に対応したメニューキー２
４が操作されると、そのキーコードに対応した商品情報
を商品情報メモリ２８から読み出し、この読み出された
商品情報が買上商品メモリ２９に登録されているか否か
を判定し、登録済みの場合にはその商品情報を買上商品
メモリ２９から消去するとともに、現金取引合計メモリ
３０の金額をその商品の現金取引金額分だけ減額更新
し、さらに、この商品の全てのカード種別毎のカード取
引金額を、カード取引メモリ３１から消去する。また、
商品情報メモリ２８から読み出された商品情報が買上商
品メモリ２９に登録されていない場合には、未登録であ
ることを表示する。

【００３２】また、商品の指定操作中に中止キー２５ｆ
が操作された場合には、中止処理に移り、買上商品メモ
リ２９、現金取引合計メモリ３０およびカード取引メモ
リ３１に記憶された情報がすべて消去される（Ｓ１４、
１５）。

【００３３】このようにして、客の買上げた全ての商品
に対するメニューキー２４の指定操作が完了すると、オ
ペレータは小計キー２５ａを操作する。小計キー２５ａ
が操作されると、精算処理に移行する（Ｓ１６、１
７）。精算処理は、図７に示すフローチャートにしたが
って行われる。

【００３４】即ち、小計キー２５ａが操作されると、現
金取引合計メモリ３０に記憶されている現金取引合計金
額が第１、第２の表示器２２、２３に表示される（Ｓ１
７１）。オペレータは、現金による取引かカードによる
取引かを客に尋ね、客が現金による取引を希望した場合
には、表示されている金額分の現金を客から受け取り、
現金キー２５ｂを操作する。

【００３５】現金キー２５ｂが操作されると、買上商品
メモリ２９に登録されている商品情報と取引金額情報等
が集計用情報として集計用メモリ３２へ集計登録されて
から、その商品名、単価および現金取引合計金額等の情
報および現金取引であることを示す情報等が、印字情報
としてレシートプリンタ２６へ送出され、買上商品メモ
リ２９、現金取引合計メモリ３０およびカード取引メモ
リ３１の内容がすべてリセットされる（Ｓ１７２〜１７
５）。

【００３６】処理装置２７からの情報を受けたレシート
プリンタ２６は、客の買上げた商品名、金額および合計
金額および現金取引を示す情報等を印字したレシートを
出力する。

【００３７】また、客が例えばプリペイドカードによる
取引を希望してカードをカード処理装置１１に挿入した
場合、オペレータはカードキー２５ｃを操作する（この
順次は逆でもよい）。カードキー２５ｃが操作それ、且
つ客の挿入したカードの残額情報とカード種別情報をカ
ード処理装置１１から受けると、処理装置２７は、カー
ド取引メモリ３１のなかから、このカード種別に対応す
る全てのメモリに記憶されている金額を読出しその合計
を算出する（Ｓ１７６、１７７）。

【００３８】ここで、例えば、図８のようにカード取引
メモリ３１内に、非課税品Ａ、内税品Ｂ、外税品Ｃ、Ｄ
の買上げ商品についてその税区分に対応した各カード種
別毎のカード取引金額ａ₀ 〜ａ₇ 、ｂ₀ 〜ｂ₇ 、ｃ₀ 〜
ｃ₇ 、ｄ₀ 〜ｄ₇ が、それぞれ記憶されている状態で、
カード種別情報３のカードが挿入された場合には、カー
ド種別３の領域に記憶されている全てのカード取引金額
ａ₃ 、ｂ₃ 、ｃ₃ 、ｄ₃ の合計金額がカード取引合計額
として第１、第２の表示器２２、２３に表示される。

【００３９】そして、このカード取引合計金額がカード
残額以下の場合には、その差額がカード処理装置１１へ
送信されてから、前記同様に集計用情報が集計用メモリ
３２へ出力され、買上げ商品メモリ２９に登録されてい
る商品の商品名と、カード取引メモリ３１から読み出さ
れた各金額、その合計およびカード取引を示す情報等
が、印字情報としてレシートプリンタ２６へ送出され、
レシートが印字出力される（Ｓ１７８、１７９）。

【００４０】また、カードの残額がカード取引合計金額
より少ない場合には、残額不足および不足金額を表示す
る（Ｓ１８０）。この表示を確認したオペレータは、客
にカードの取引を取り消すか、不足金額を現金で精算す
るか、カードの追加で不足金額を精算するかを尋ね、客
がカード取引の取り消しを希望した場合には、オペレー
タは、カード取消キー２５ｉを操作する。カード取消キ
ー２５ｉが操作されると、受信した残額情報をそのまま
カード処理装置１１へ送り返して、客の挿入したカード
を元の残額のまま返却させ、処理Ｓ１７１へ戻り現金に
よる取引に移る（Ｓ１８１、１８２）。

【００４１】また、客が不足金額の現金精算を希望した
場合には、オペレータは、不足金額を客から現金で受け
取り、現金追加キー２５ｈを操作する。現金追加キー２
５ｈが操作されると、零の残額情報がカード処理装置１
１に送信され、処理Ｓ１７３の集計処理に移る（Ｓ１８
３、１８４）。零の残額情報を受けたカード処理装置１
１は、挿入されているカードの残額を零に書き換えて排
出する。

【００４２】また、客がカードの追加を希望した場合に
は、オペレータはカード追加キー２５ｇを操作する。カ
ード追加キー２５ｇが操作されると、零の残額情報がカ
ード処理装置１１に送信されて、カード処理装置１１に
挿入されているカードをその残額を零に書き換えて排出
させ、その後に挿入されるカードの残額情報とカード種
別情報がカード処理装置１１から送信されるか、あるい
は客の希望変更により、現金追加キー２５ｈが操作され
るのを待つ（Ｓ１８５〜１８８）。

【００４３】処理装置２７は、新たにカード処理装置１
１に追加挿入されたカードの情報を受信し、その追加カ
ードの残額が不足金額以上の場合には、その差額をカー
ド処理装置１１へ送信してから処理Ｓ１７３へ移り、追
加カードの残額が不足金額より少ない場合には、その差
額を新たな不足金額とする不足表示を行い、処理Ｓ１８
６に戻り、さらに追加されるカードの情報の受信または
現金追加キー２５ｈの操作を待つ（Ｓ１８９〜１９
１）。

【００４４】なお、客から商品の取引を中止する要求を
受けた場合、オペレータは、中止キー２５ｆを操作す
る。中止キー２５ｆが操作されると、処理Ｓ１７５に移
行して、買上商品メモリ２９、現金取引合計メモリ３０
およびカード取引メモリ３１の内容がリセットされて初
期状態（処理Ｓ１）に戻る（Ｓ１９２）。

【００４５】このように、この金銭登録装置１０では、
装置側からみて速度の遅い商品の指定操作の間を利用し
てその指定された商品の全てのカード種別毎のカード取
引金額を予め求めて記憶し、指定操作の完了後にカード
が挿入されたときには、そのカードのカード種別に応じ
たカード取引金額を読み出してその合計計算のみを行な
うだけの簡単な処理で、カード取引合計金額を得ること
ができ、極めて短い時間で取引を終了することができ、
次の客の取引に速やかに移ることができる。

【００４６】なお、上記説明では、プリペイドカードに
よる取引について説明していたが、社員カードのような
識別カードが、小計キー２５ａの操作後にカード処理装
置１１に挿入された場合、金銭登録装置１０の処理装置
２７は、そのカードの社員コードを図示しない通信手段
を介して会社のセンタコンピュータ等に送り、その照合
処理がなされてから、前記同様にそのカードのカード種
別に対応したカード取引金額をカード取引メモリ３１か
ら読み出してその合計金額を算出し、これをセンタコン
ピュータに送る。センタコンピュータでは、このカード
取引金額をその社員の給与の減額情報として記憶する。

【００４７】

【他の実施例】前記実施例では、商品の指定操作を各商
品に対応したメニューキーの操作によって行なっていた
が、商品に印刷されているバーコードを光学的に読み取
って買上げ商品を指定する指定操作部を用いた金銭登録
装置にも本願発明を同様に適用できる。

【００４８】また、前記実施例では、カード処理装置が
電子レジスタと別体になっていたが、これらが一体化さ
れた金銭登録装置にも本願発明を同様に適用することが
できる。

【００４９】また、前記実施例では、商品が指定される
毎に、その商品のカードによる取引金額をカード種別毎
に順次記憶していたが、同一税区分で同一カード種別の
商品のカード取引金額同士（例えば、図８のａ₀ と
ｂ₀ 、ａ₁ とｂ₁ 、……、ａ₇ とｂ₇ ）を、商品が指定
される毎に順次積算記憶するようにしてもよく、このよ
うにすれば、カード種別が判定した後の計算処理は、税
区分毎の積算額の合計演算だけですむので、その処理時
間をさらに短縮できる。

【００５０】また、前記実施例では、カード取引メモリ
に内税品および外税品の取引金額として、税金を含めた
金額を記憶するようにしていたが、税金分を除いた金額
をカード取引メモリに記憶しておき、指定完了操作後
に、税金を加えた最終のカード取引合計金額を算出する
ようにしてもよい。

【００５１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の金銭登録
装置およびそのカード取引処理方法は、商品指定操作部
の操作によってコードが入力される毎に、そのコードに
対応した商品の単価、税区分およびカード種別毎の値引
額に基づいて、この商品のカードによる取引額を全ての
カード種別毎に予め算出して各カード種別毎にカード取
引メモリに記憶しておき、指定完了操作後に読み出され
る客のカードの種別に対応した取引金額を、カード取引
メモリから読み出してその合計金額を求めるようにして
いる。

【００５２】即ち、装置側からみて速度の遅い商品指定
操作の間を利用してその指定された商品の全てのカード
種別毎のカード取引金額を予め求めて記憶しておき、そ
の指定操作完了後に、カード種別に応じたカード取引金
額を読み出してカード取引合計金額を求めているので、
全ての買上げ商品についてのカード取引金額の値引き計
算をカード種別判明後に改めて行なう必要がなくなり、
極めて短い処理時間で取引金額を算出することができ、
次の客の取引にすぐに移ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の外観を示す斜視図

【図２】一実施例の機能キーの種類を示す図

【図３】一実施例の全体構成を示すブロック図

【図４】一実施例の要部のメモリの記憶内容を示す図

【図５】一実施例の要部のメモリの構成図

【図６】一実施例の要部の処理手順を示すフローチャー
ト

【図７】図６の精算処理の手順を示すフローチャート

【図８】一実施例の処理による取引金額の記憶処理の一
例を示す図

【符号の説明】

１０ 金銭登録装置 １１ カード処理装置 ２０ 電子レジスタ ２２ 第１の表示器 ２３ 第２の表示器 ２４ メニューキー ２５ 機能キー ２６ レシートプリンタ ２７ 処理装置 ２８ 商品情報メモリ ２９ 買上商品メモリ ３０ 現金取引合計メモリ ３１ カード取引メモリ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品を指定するコードを入力するための商
   品指定操作部と、 客が買上げた商品に対する指定操作が完了したときに操
   作するための指定完了操作部と、 客のカードに記録されているカード種別情報を読み取る
   カード情報読取手段と、 客毎の買上商品の合計金額を表示するための表示手段
   と、 単価、税区分およびカード種別毎の値引額を一組とする
   商品情報を、前記コードに対応づけて予め記憶している
   商品情報メモリと、 前記カード種別毎の取引額を税区分別にそれぞれ記憶す
   るためのカード取引メモリと、 前記商品指定操作部の操作によってコードが入力された
   とき、該コードに対応する商品の商品情報を前記商品情
   報メモリから読み出す商品情報読出手段と、 前記商品情報読出手段によって商品情報が読み出される
   毎に、該商品の単価、税区分およびカード種別毎の値引
   額に基づいて、該商品のカードによる取引額を全てのカ
   ード種別毎に算出して、該税区分に対応した前記カード
   取引メモリにそれぞれ記憶するカード取引計算手段と、 前記カード情報読取手段によって客のカードから読み取
   られたカード種別情報を前記指定完了操作部が操作され
   た後に受け、該カード種別に対応するカード取引メモリ
   に記憶されている金額の合計を算出し、該合計金額を前
   記表示手段に表示させるカード取引合計計算手段とを備
   えた金銭登録装置。
2. 【請求項２】商品を指定するコードを入力するための商
   品指定操作部と、客のカードに記録されているカード種
   別情報を読み取るカード情報読取手段と、客が買上げた
   商品に対する指定操作が完了したときに操作するための
   指定完了操作部と、単価、税区分およびカード種別毎の
   値引額を一組とする商品情報を前記コードに対応づけて
   予め記憶している商品情報メモリと、前記カード種別毎
   の取引額を税区分別にそれぞれ記憶するためのカード取
   引メモリとを備えた金銭登録装置のカード取引処理方法
   において、 前記商品指定操作部の操作によってコードが入力された
   コードに対応する商品の商品情報を前記商品情報メモリ
   から読み出す第１の段階と、 前記商品情報メモリから読み出された商品情報の単価、
   税区分およびカード種別毎の値引額に基づいて、該商品
   のカードによる取引額を全てのカード種別毎に算出し
   て、該税区分に対応した前記カード取引メモリにそれぞ
   れ記憶する第２の段階と、 前記商品操作部が操作される毎に前記第１、第２の段階
   を繰り返す第３の段階と、 前記指定完了操作部が操作されたとき、前記カード情報
   読取手段によって客のカードから読み取られたカード種
   別に対応するカード取引メモリに記憶されている金額の
   合計を算出する第４の段階とを含むことを特徴とする金
   銭登録装置のカード取引処理方法。