JPH0817990B2 - 塗装用焼付炉 - Google Patents

塗装用焼付炉

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JPH0817990B2
JPH0817990B2 JP10850989A JP10850989A JPH0817990B2 JP H0817990 B2 JPH0817990 B2 JP H0817990B2 JP 10850989 A JP10850989 A JP 10850989A JP 10850989 A JP10850989 A JP 10850989A JP H0817990 B2 JPH0817990 B2 JP H0817990B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塗装用焼付炉に関する。
[従来の技術] 塗装作業は、吹付,電着等による塗着工程と、塗着さ
れた製品(以下、ワークと称する。)を乾燥焼付けする
焼付工程とからなる。
高品質塗装製品を得るには塗着工程における塗膜均一
性,密着性を高めることはもとより、焼付工程において
その基本条件としての焼付温度と焼付時間とを均一で安
定に維持することが重要である。例えば、カチオン塗料
を塗着させた自動車車体の場合、焼付温度180℃,焼付
時間20分である。
したがって、従来の塗装用焼付炉は、かかる高温で長
時間処理を必要とすることから、実公昭60−7814号公報
や実公昭62−43264号公報に示される如く、トンネル型
炉体の長手方向に搬送手段でワークを移動させつつ熱風
発生装置から熱風を循環させる構造とされているのが一
般的である。
ここに、ワークに対る熱風の吹付方法は、ワークの移
動、熱風の循環等のレイアウト的便宜から、熱風吹出口
をワークの側方に設け、また、ワークの高さ変更の観点
から排気用の吸込口は熱風吹出口の上方に設けられてい
る。
このため、吹出口からの熱風は炉体内を一定温度に維
持しつつも大局的には上昇気流を形成することになるの
で、ワークの底部を所定温度に維持することが困難な場
合が多い。
すなわち、第4図に示す如く、ワークが焼付領域に入
ると、その側部Wsの温度は速やかに上昇し所定の焼付温
度Tに達するが、その底部Wbの温度は緩慢に立上がりか
つ焼付温度よりも△だけ低いものとなる。したがって、
焼付領域長とワークの移動速度が一定であるから、側部
Wsは所定の焼付時間BTを満すが、底部Wbは上記△が許容
範囲のものであるとしても焼付時間BT′となり不十分で
ある。一方、所定焼付時間をBT′、所定焼付温度をT′
とすると側部Wsはオーバーベイキングとなり本末転倒で
ある。
そこで、上記実公昭60−7814号公報に提案された如
く、ワーク(1)の側部に向けた吹出口(4A,4B)の他
に、熱風廻込不足を解消させるための底部に向けた吹出
口(ノズル21A,21B)を設け、底部の温度維持を補完す
る方法が試みられている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記補完方法は、熱風発生装置(7)から
の熱風を分流させて両吹出口(4A,4Bと21A,21B)に導い
ている。すなわち、ワーク底部への単位時間当りの熱風
量を強制的に増大させることにより間接的に温度上昇を
図ろうとするものである。
しかし、炉体内空間を占めるワークの大きさ・形状か
ら依然として上昇気流となるので、熱風量を増大する割
には底部Wbへの温度維持効果が低い。しかも、真に温度
維持を図ろうとする箇所はワークの全底面でなくてその
一部であることから設備大型化に見合うほどの効果を期
待することができない。
また、実際運用に際しては、その熱風量を妥当性ある
ものとする調整が難しいばかりか、焼付温度の設定変更
があるとオーバーベイキングや焼付不完全を生じさせる
虞れがあった。
さらに従来構造では、一層の高品質と多様化が求めら
れる現今要請を満たすことができなくなってきた。
すなわち、ワークが自動車車体である場合、底部を形
成するいわゆるボディーフロア部は形状複雑で熱容量も
大きいから間接的温度上昇では焼付温度不足となり易
い。また、ボディーフロア部の塗膜が他に比較して耐蝕
性向上等の点から一段と厚い場合には、最早上記補完方
法では追従できなくなってきた。
なお、かかる問題は熱風をワークに直接的に吹付ける
上記吹付方法のみならず、例えば炉体の両内側に加熱ダ
クトを設け、この加熱ダクトに熱風を導き輻射熱を利用
して行ういわゆる輻射加熱方式の場合にも同様に生ずる
問題である。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、その目
的とするところは、他の部位にオーバーベイキング等の
影響を及ぼすことなく、ワークの底部に熱風を集中的に
吹付けることにより所定焼付温度に迅速に立上げかつそ
れを維持して高品質焼付を確実かつ安定して行える塗装
用焼付炉の提供にある。
[課題を解決するための手段] 請求項第1項記載の発明は、熱風発生装置およびこの
熱風発生装置から導いた熱風をワークの側部に吹付ける
上部吹出口とその底部に吹付ける下部吹出口とを有する
炉体を含み形成された塗装用焼付炉において、 前記ワークを搭載した状態で前記炉体内を移動する台車
に前記下部吹出口に対応させた導風口を設けるとともに
前記底部に対応させた吹付口を設け、かつ該導風口と吹
付口とを台車内で連通させた構内である。
また、請求項第2項記載の発明は、発熱発生装置およ
びこの熱風発生装置から導いた熱風でワークを輻射加熱
する加熱ダクトを有する炉体を含み形成された塗装用焼
付炉において、 前記炉体内に前記熱風発生装置から導いた熱風を前記
ワークの底部に向けて吹付ける吹出口を設け、ワークを
搭載した状態で前記炉体内を移動する台車に該吹出口に
対応させた導風口を設けるとともにワークの底部に対応
させた吹付口を設け、かつ該導風口と吹付口とを台車内
で連通させた構成である。
[作用] 請求項第1項記載の発明では、上部吹出口からの熱風
はワークの側部に吹付けられ、下部吹出口からの熱風は
台車に取付けられた集中吹付手段すなわち導風口、連通
路を介し吹付口から所望の底部へ集中的に効率よく吹付
けられる。
しかも、底部と吹付口との相対位置は、ワーク(台
車)の移動に拘らず一定であるから偏向することなく効
率的に吹付けられる。
したがって、ワーク底部も他の部位と同様に良好焼付
けができ、かつ他の部位にオーバーベイキング等の影響
を及ぼすことなく、全体として熱効率が高く迅速で高品
質の塗装を達成することができる。
また、請求項第2項記載の発明では、ワーク全体は一
義的に加熱ダクトからの輻射熱で加熱される。と同時
に、吹出口からの熱風は台車に取付けられた集中吹付手
段すなわち導風口、連通路を介し吹付口から所望の底部
へ集中的に効率よく吹付けられる。
しかも、底部と吹付口との相対位置は、ワーク(台
車)の移動に拘らず一定であるから偏向することなく効
率的に吹付けられる。
したがって、ワーク底部も他の部位と同様に良好焼付
けができ、かつ他の部位にオーバーベイキング等の影響
を及ぼすことなく、請求項第1項記載の発明の場合と同
様に迅速に高品質の塗装を達成することができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(第1実施例) 本塗装用焼付炉は、第1図(全体構成図)に示す如
く、大別してトンネル型炉体1と搬送手段2と集中吹付
手段3と熱風発生装置10と循環系統20と制御手段30とか
ら構成されている。
まず、炉体1は、周囲が熱絶縁され、その内部には自
動車車体からなるワークWを長手方向(第1図で紙面に
直交する方向)に一定速度で移動する搬送手段2が設け
られている。搬送手段2は、車輪2c,2c付の台車2a、台
車2aにワークWを固定するキャリア2b、レール2dおよび
図示しない駆動機構からなり、台車2aにワークWを搭載
した状態でレール2dに沿って炉体1内を移動可能に構成
されている。
そして、炉体1の両側には一対の上吹付ダクト6,6と
下吹付ダクト8,8とこれらの上方に排気用の吸込ダクト2
3,23が配設されている。また、上部吹出口7は上吹付ダ
クト6に設けられワークWの側部Nsに臨み、下部吹出口
9は下吹付ダクト8に設けられ、集中吹付手段3に熱風
を吹込むように形成されている。
ここに、集中吹付手段3は、ワークWの底部Wbに熱風
を集中的、効率的に吹付ける手段であって、第1図、第
2図に示す如く、導風口3a、導風口3cおよび吹付口3dか
ら形成され、前記台車2に一体的に取付けられている。
導風口3aは、第2図に示したように複数の下部吹出口
9に対応させた複数からなり、その端部の開口部3bは導
風能率向上のために拡径されている。開口部3bと対応下
部吹出口9とは、搬送便宜,ワークWの種別交換適応性
を許容する限りにおいて、より接近配設するべきであ
る。但し、両者3b,9は完全密封連通させる必要はない。
下部吹出口9に対して台車2aが移動し導風口3aと相対位
置づれが生じた場合には、下部吹出口9からの熱風は、
ワークWの比較的温度の低い下部側を全体的に温度上昇
させるために有効利用できるからである。
また、吹付口3dは、導風口3aと対応する数とされ、底
部Wbに向け上向き配設されている。一段と集中吹付けす
るために各吹付口3dには、角度調整可能な整流分配板3e
が設けられている。
なお、導風炉3cは、対応する導風口3aと吹付口3dとを
連結するものであり、ダクトから形成されている。但
し、台車2aの形態により、台車構造自体をもって構成し
てもよい。
したがって、下部吹出口9からの熱風は、ワークWの
移動に拘らず、集中吹付手段3を介して特定の底部Wbへ
効率的・集中的に安定吹付けされる。
さらに、この実施例では、局部的集中吹付けの実行を
図るのみならず、底部Wbの塗膜が厚い場合等に対しても
所定時間内に所定焼付けが行えるよう他部位に比較して
底部Wbへの吹付熱風温度を経済的に高温化するものとし
て、熱風発生装置10と循環系統20と制御手段30とを格別
な構成としている。
この熱風発生装置10は、温度の異なる2種の熱風を発
生する手段であり、この実施例では熱効率向上と設備経
済有利の点から、1台のバーナ装置11を用いたミキシン
グ方式として構成されている。すなわち、バーナ装置11
で発生された温度(Th)の熱風は高温Thの熱風として取
扱われ、低温T1の熱風は、この高温熱風と比較的低温Tc
の排気風とをミキシング部15で混合することにより得る
ものとしている。低温熱風は、手動ダンパー19の開度を
大きくすることにより温度低下できる。
このようにして、発生された温度T1の低温熱風は、フ
ァン14で付勢され、低温供給ダクト21を介して両上吹付
ダクト6,6に導かれ、上部吹出口7,7からワークWの側部
Wsに向けて吹出される。一方、温度Thの高温熱風はファ
ン17、高温供給ダクト22、下吹付ダクト8,8を経て下部
吹出口9,9から集中吹付手段3を介して、その底部Wbに
向けて吹出される。
この実施例では、塗料の性状,ワークW(側部Ws,底
部Wb)の形態・熱容量,焼付時間等に照し、基本的焼付
温度たる低温熱風の温度T1を160℃、補完的焼付温度た
る高温熱風の温度Thを180℃、として20℃の温度差を設
け、かつ高温熱風の流量Q1と低温熱風Qhとの流量比を1:
9と設定している。
ここに、本実施例では、炉体1内の熱風流れが大局と
して上昇気流であり、側部Wsよりも底部Wbの熱容量が大
きくあるいは底部Wbの塗膜が他の部位よりも厚い場合を
考慮し並びに焼付時間を一定の最短時間とすること等に
鑑みて、所定の焼付温度に達するまでに比較的長時間を
必要とする底部Wbに対して、集中吹付手段3による局部
的集中吹付に加えかつ全体の熱風量バランスに大きな変
動を与えることなく、直接的に供給熱エネルギーを増大
させることにより、所定焼付温度と時間でワーク全体を
一段と均一かつ同時に焼付完了させるものであることが
理解される。
次に、熱風の循環系統20は、前記低温供給ダクト21、
高温供給ダクト22と、前記両吸込ダクト23,23と、両吸
込ダクト23,23と熱風発生装置10とを連通させる循環ダ
クト24とから構成されている。したがって、バーナ装置
11での燃焼用空気補給を除き、クローズドループを形成
している。
制御手段30は、焼付温度制御系31と流量制御系35とか
らなり、迅速で的確な運転を約束するものである。焼付
温度制御系31は、上記低温熱風領域の温度を検出する温
度センサ32と図示しない焼付温度設定器が一体に設けら
れた温度コントローラ33とからなる。したがって、設定
器に所定の基本的焼付温度を設定すれば、予め設定され
た手動ダンバー19の開度で規制される流量Qc1とQc2およ
び高温熱風の温度Thとの関係から温度T1の低温熱風を得
ることができる。
なお、以上は、低温T1と高温Thとの温度差を20℃と決
めた場合であるが、該手動ダンパー19を自動調整ダンパ
ーとし、高温Thの値に拘らず、低温T1を設定値として自
動調整したり、あるいは温度差と高温thとを設定値とし
て低温T1と高温Thとをともに自動調整するように構成し
ても実施できる。
また、流量制御系35は、熱風発生装置10のファン17の
上流側に設けられた調整ダンパー18を自動調整して流量
Qhをコントロールする手段で、下吹付ダクト8内の熱風
温度を検出する温度センサ36とコントローラ37とから形
成されている。このコントローラ37には温度設定器が一
体に設けられている。
次に、作用を説明する。
まず、制御手段30の温度コントローラ33内設定器に基
本的焼付温度160℃を設定し、コントローラ37内設定器
に補完的焼付温度として例えば180℃を設定しておく。
焼付開始に当り熱風発生装置10が図示しない制御装置
によって自動起動される。炉体1内の空気は循環系統20
を通して循環される。
定常状態となると、バーナ装置11から設定焼付温度16
0℃に基づき20℃だけ高い高温(180℃)の熱風が発生さ
れる。高温熱風はダクト12A,12Bに分枝される。
ファン17で付勢された高温熱風は、高温供給ダクト2
2、下吹付ダクト8,8に供給され、ミキシング部15でダク
ト12Aを通した高温熱風と循環ダクト24を介して送られ
た温度Tcの排気熱風とを混合して、温度160℃の低温熱
風が生成される。この低温熱風はファン14で付勢され、
低温供給ダクト21を介して上吹付ダクト6,6に供給され
る。
ここに、焼付領域に入ったワークWの側部Wsには、上
部吹出口7,7から低温熱風が吹付けられ、かつ熱容量の
多きな底部Wbには、下部吹出口9と集中吹付手段3を介
して高温熱風が吹付けられる。したがって、側部Ws、底
部Wbともに同時的に所定の焼付温度で焼付開始される。
この際、集中吹付手段3は、下部吹出口9からの高温
熱風を台車2aの移動に拘らず特定の底部Wbに集中的に吹
付ける構成とされているので、底部Wbを迅速に所定焼付
温度に立上げ焼付けできる。
上方側低温熱風領域の熱風は、吸込ダクト23,23から
循環ダクト24に排気される。
そして、ワークWが存在する間は、焼付温度制御系31
(32,33)によりコントロールされ、上方側低温熱風領
域の熱風温度T1は設定された基本的焼付温度160℃に安
定保持される。下方側高温熱風領域の熱風温度Thは20℃
だけ高い180℃に保持される。この際、温度Thに変動が
あると流量制御系35(36,37)が作用し、調整ダンパー1
8を開度調整してそのエネルギー増減を行ないバックア
ップする。
これにより、ワークWは全体として所定の焼付温度で
所定の焼付時間だけ、均一かつ安定して焼付処理され、
高品質塗装が完成される。
しかして、この実施例によれば、下部吹出口9からの
熱風は台車2aに取付けられた集中吹付手段3を介してワ
ークWの特定の底部Wbに集中的・効率的に吹付けられる
構成であるから、炉内の上昇気流,台車2a(ワークW)
の移動に拘らず、例えば熱容量の大きいあるいは塗膜の
厚い底部Wbをも所定の焼付温度と時間で高品質焼付けで
きる。
また、集中吹付手段3は、下部吹出口9に対応させた
導風口3aと、底部Wbに臨み配設された吹付口3dとこれら
3a,3dとを連通する導風路3cとを台車2aに一体的に取付
けたものであるから、構造簡単・低コストで熱効率を一
段と高めることができる。
さらに、熱風発生装置10を温度の異なる2種の熱風を
発生するよう形成するとともに低温側熱風を上部吹出口
7,7からワークWの側部Wsに直接的に吹付け、かつ高温
側熱風を下部吹出口9,9から集中吹付手段3を介してそ
の底部Wbに直接的に吹付ける構成とされているので、従
来の如く低部Wbの焼付不良又は側部Wsのオーバーベイキ
ング等の不具合を一掃し、所定の焼付温度・時間処理に
よりワーク全体を高品質焼付することができる。
さらに、低温熱風の温度T1と高温熱風の温度Thとを任
意に設定変更できる構成であるから、底部Wbの熱容量が
大きくても、その塗膜が他の部位よりも厚くとも、十分
に対応でき適用性の広いものとなる。ともに底部Wbへの
熱風は、低温熱風の量を増大して間接的に供給エネルギ
ーを増大させるのみならず、単位流量に保有された高エ
ネルギーを供給して直接的に所定焼付温度を確立するも
のであるから、装置全体の熱風量バランスに変動を与え
ることなく、安定した信頼性の高い運転が保障され、取
扱も容易である。
さらに、熱風発生装置10は、1台のバーナ装置11で高
温熱風を発生させ、低温熱風は高温熱風と排気風とのミ
キシング方式により生成するものであるから、熱効率が
高く設備コストが低い。
さらに、高温熱風量Qhと低温熱風量Q1との流量比は、
1:9であるから、バーナ装置11の熱容量は少量の低温熱
風を加熱して高温熱風とするだけでよいので小型で低コ
ストである。
さらにまた、制御手段30の焼付温度制御系31は、基本
的焼付温度たる低温熱風温度T1を設定するフィードバッ
ク制御方式であるから、本来的焼付温度を正確かつ安定
して維持することができる。とともに流量制御系35が設
けられているので本来的焼付温度維持を保障しつつ高温
熱風の絶対エネルギーの過不足を流量増減により修正す
ることができ、この点からも底部Wbを良好に焼付けられ
る。
(第2実施例) この第2実施例は第3図に示される。この実施例は、
第1実施例がワークW全体に上吹付ダクト6,6の上部吹
出口7,7から直接的に吹付けた熱風で焼付けるのに対
し、加熱ダクト6a,6aを設けその輻射熱によって焼付け
する焼付炉の場合である。
したがって、集中吹付手段3は第1実施例の場合と同
じとしたので、その説明は省略する。
ここに、加熱ダクト6aは、上記上吹付ダクト6とほぼ
同様の構造とされているが、両側の吹込ダクト23,23を
排して天井まで延びるものとされ、吸込ダクト23aは各
吹付口3dからの熱風量を排気するに十分な比較的小型な
ものとし天井に設けられている。
また、下側のダクト8a、吹出口9aは第1実施例の下部
吹付ダクト8、下部吹付口9と同じである。
なお、熱風発生装置10、制御手段30との関係において
は、輻射加熱の点から前記低温Tlを必要によって高く設
定すべきである。
しかして、この第2実施例によれば、ワークWは一義
的に輻射加熱され、底部Wbは集中吹付手段3によって局
部的、集中的に加熱される。よって、第1実施例の場合
と同様の作用効果を奏する。
因に、一つの焼付炉で上流側を塵付着防止の観点から
輻射加熱方式とし下流側を熱風直接的吹付方式とする場
合であっても集中吹付手段3はそのまま利用することが
できる。
なお、以上の実施例では、導風口3aは下部吹出口9と
水平方向において対応配設されたが、上下方向において
対応配設する構成としても実施できる。また、導風口3
a、導風路3c、吹付口3dの数、形態は上記開示例に限定
されないこと明らかである。
[発明の効果] 本発明は、熱風発生装置に連結された吹出口からの熱
風をワークの底部へ導きかつ吹付ける集中吹付手段を台
車に一体的に設けた構成とされているので、側部のオー
バーベイキングまたは底部の焼付未了を一掃し全体を所
定の温度と時間で安定・確実に焼付けでき、高品質塗装
を達成できる、とともに高熱効率、取扱容易で適用性の
大きな優れた塗装用焼付炉を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す全体構成図、第2図
は集中吹付手段と下部吹出口との関係を示す図、第3図
は第2実施例を示す主要部の構成図および第4図は従来
の塗装用焼付炉の焼付温度ミスマッチを説明するための
図である。 1……炉体、 2……搬送手段、 2a……台車、 3……集中吹付手段、 3a……導風口、 3c……導風路、 3d……吹付口、 6a……加熱ダクト、 7……上部吹出口、 9……下部吹出口、 9a……吹出口、 10……熱風発生装置、 15……ミキシング部、 20……循環系統、 30……制御手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱風発生装置(10)およびこの熱風発生装
    置(10)から導いた熱風をワーク(W)の側部(Ws)に
    向けて吹付ける上部吹出口()とその底部(Wb)に向け
    て吹付ける下部吹出口(9)とを有する炉体(1)を含
    み形成された塗装用焼付炉において、 前記ワーク(W)を搭載した状態で前記炉体(1)内を
    移動する台車(2a)に前記下部吹出口(9)に対応させ
    た導風口(3a)を設けるとともに前記底部(Wb)に対応
    させた吹付口(3d)を設け、かつ該導風口(3a)と吹付
    口(3d)とを台車(2a)内で連通させたことを特徴とす
    る塗装用焼付炉。
  2. 【請求項2】熱風発生装置(10)およびこの熱風発生装
    置(10)から導いた熱風でワーク(W)を輻射加熱する
    加熱ダクト(6a)を有する炉体(1)を含み形成された
    塗装用焼付炉において、 前記炉体(1)内に前記熱風発生装置(10)から導いた
    熱風を前記ワーク(W)の底部(Wb)に向けて吹付ける
    吹出口(9a)を設け、 前記ワーク(W)を搭載した状態で前記炉体(1)内を
    移動する台車(2a)に、該吹出口(9a)に対応させた導
    風口(3a)を設けるとともに前記ワーク(W)の底部
    (Wb)に対応させた吹付口(3d)を設け、かつ該導風口
    (3a)と吹付口(3d)とを台車(2a)内で連通させたこ
    とを特徴とする塗装用焼付炉。
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