JPH08179608A - 画像形成装置の現像装置 - Google Patents

画像形成装置の現像装置

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JPH08179608A
JPH08179608A JP6317057A JP31705794A JPH08179608A JP H08179608 A JPH08179608 A JP H08179608A JP 6317057 A JP6317057 A JP 6317057A JP 31705794 A JP31705794 A JP 31705794A JP H08179608 A JPH08179608 A JP H08179608A
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Yasuo Imai
康雄 今井
Eiichi Kido
栄一 木戸
Toshihiro Ota
敏博 太田
Shigeyuki Wakata
茂之 若田
Toshitaka Yui
勇飛 油井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 現像カートリッジ20は、非磁性一成分トナ
ー24を用いて現像して画像形成する画像形成装置に備
えられる。トナー24を感光体ドラムに供給するための
現像ローラ22と、現像ローラ22に非接触に設けられ
て現像ローラ22にトナー24を搬送供給するためのト
ナー供給ローラ23と、現像ローラ22のトナー24の
層厚を規制するトナー層厚規制部材27とが、現像槽4
9に備えられている。トナー供給ローラ23は、正多角
柱に形成されている。 【効果】 円形断面のトナー供給ローラに比べてトナー
搬送能力が向上する。また、正多角柱の表面には凹部が
ないため、トナー24を掻き出す際のトルク上昇がない
ので、駆動が安定し易い。この結果、画質の向上を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性一成分現像剤を
用いて現像して画像形成する例えば電子写真複写機、レ
ーザプリンタ及びFAX等の画像形成装置に備えられ、
現像剤を感光体に供給するための現像ローラと、この現
像ローラに非接触に設けられて現像ローラに現像剤を搬
送供給するための現像剤供給ローラと、現像ローラの現
像剤の層厚を規制するトナー層厚規制部材とを現像槽に
有する画像形成装置の現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、非磁性一成分現像剤を用いて
電子写真方式で画像を形成する画像形成装置としての例
えばプリンタにおいては、感光体ドラムにおける静電潜
像にトナーを供給するための現像器が設けられている。
【0003】この種の現像器には、例えば、特開平2−
101485号公報に開示されたものがある。この公報
に記載された現像器100は、図110に示すように、
回転しながら外周部に付着したトナーを感光体ドラム1
01に供給するスリーブ102と、このスリーブ102
の近傍に非接触状態に設けられ、外周に凹部を形成した
トナー供給ローラ103と、このトナー供給ローラ10
3における上記外周凹部104のトナーを掻き出す掻き
出し部材105等とを有している。そして、現像器10
0内のトナー106は、トナー供給ローラ103の回転
によって外周凹部104に充填され、掻き出し部材10
5にて掻き出されてトナー供給室107に収容される。
そして、トナー供給室107に収容されたトナー106
は、スリーブ102に付着し、スリーブ102の回転に
よって感光体ドラム101との付着部108にて感光体
ドラム101に付着される。
【0004】また、同公報には、外周に凹部を形成した
他のトナー供給ローラとして、図111に示すように、
湾曲凹部111を有するトナー供給ローラ110や、図
112に示すように、トナー供給ローラ120の表面が
スポンジ121にて形成されたものや、図113に示す
ように、トナー供給ローラ130の表面がブラシ131
にて形成されたものが開示されており、いずれも掻き出
し部材105にてトナー供給ローラ103・110・1
20・130の表面のトナー106を掻き出すようにな
っている。
【0005】また、他のこの種の現像器には、例えば、
エプソン社製のもので、図114に示すものがある。こ
の現像器は、円形のトナー供給ローラ201を現像ロー
ラ202と逆方向に回転させる一方、このトナー供給ロ
ーラ201の下部にトナーの掻き出し部材203を設け
てトナーを現像ローラ202に搬送するようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置の現像装置において、図110及び図
111に示すトナー供給ローラ103・110では、掻
き出し部材105が外周凹部104や湾曲凹部111の
トナー106を掻き出す時とトナー供給ローラ103・
110の凸部のトナー106を掻き出す時とでは、トナ
ー供給ローラ103・110にトルク変動を生じがちと
なる。すなわち、凸部を掻き出すときには、トナー供給
ローラ103・110に加わる負荷が大きくなり、外周
凹部104や湾曲凹部111の場合には、トナー供給ロ
ーラ103・110に加わる負荷が小さくなる。この結
果、このトルク変動がトナー供給ローラ103・110
を駆動するモータの回転に駆動変動等の悪影響を及ぼ
し、画質ムラを生じさせるという問題点を有している。
【0007】また、図112に示すトナー供給ローラ1
20では、スポンジ121に詰まったトナー106を掻
き出す際に、掻き出し部材105をスポンジ121に食
い込ませる必要があり、やはりトナー供給ローラ120
のトルクが増大する。また、スポンジローラは、樹脂に
て形成したローラに比較するとコストアップになる。
【0008】さらに、スポンジ121から掻き出したト
ナー106が再度直ちにスポンジ121に詰まるおそれ
があり、トナー106の搬送力が低下する。
【0009】一方、図113に示すブラシ131を有す
るトナー供給ローラ130では、掻き出し部材105の
食い込み量を大きくする必要があるので、トナー供給ロ
ーラ130のトルクが増大する。
【0010】また、上記スポンジ121のトナー供給ロ
ーラ120と同様に、ブラシ131の中のトナー106
を掻き出した後に、再びブラシ131の中にトナー10
6が入り込むので、やはりトナー106の搬送力が低下
する。さらに、材料費としてもコスト高となるという問
題点を有している。
【0011】さらに、図114にも示す円形のトナー供
給ローラ201では、回転してもトナーを移動させる能
力が小さく、これによってトナーを供給する能力が小さ
いという問題点を有している。このため、特に、黒ベタ
印字をした後に、現像ローラ202にトナーの無い部分
が発生し、次の黒ベタ印字の際に白い抜けが発生しがち
になるという問題点を有している。
【0012】これらの問題は、小型のプリンタで特に重
要である。すなわち、小型のプリンタにおいては、小型
化やコストダウンのためにトルクの小さい小型モータが
使用されるため、上記のトナー供給ローラ103等の構
成では、トルク変動が生じ易く駆動回転ムラとなり、良
質な画像が得られないという問題点を有している。
【0013】また、上記を解決する過程において、現像
装置の未使用における現像剤の漏出を防止するために、
例えば特開昭59−107560に開示された図115
(a)(b)に示すように、新しく、未だ使用前の状態
では、現像剤貯蔵部301と現像ローラ302の領域を
シート状の封止部材303で分離し、現像剤貯蔵部30
1に封入した現像剤が運搬中に現像ローラ302の間か
ら外に漏出して周りを汚染しないように形成する一方、
使用時は開封部材304で上記シート状の封止部材30
3を観音開きに切り開いて現像剤を現像ローラ302の
領域に供給するように構成したのでは、装置が複雑とな
り、コスト高になる。
【0014】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、現像剤供給ローラ及び現
像ローラによる現像剤の搬送を安定させることにより、
画質の向上を図り、かつコストダウンを図り得る画像形
成装置の現像装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る画像形成装置の現像装置は、上記課題を解決するた
めに、非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置に備え
られる画像形成装置の現像装置において、現像剤を感光
体に供給する現像ローラと、この現像ローラに非接触に
設けられ、回転しながら現像ローラに現像剤を搬送供給
するための現像剤供給ローラと、上記現像剤、現像ロー
ラおよび現像剤供給ローラを格納する現像槽であって、
少なくとも現像剤供給ローラに対向する内面に、現像剤
の摩擦帯電を促す凹凸が形成された現像槽とを備えてい
ることを特徴としている。
【0016】請求項2に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項1の
構成に加えて、上記凹凸の十点平均粗さRzと、上記現
像剤の平均粒径rとの間に、 1/2×r≦Rz≦10×r となる関係が成立することを特徴としている。
【0017】請求項3に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項1ま
たは2の構成に加えて、上記現像剤供給ローラが、正多
角柱に形成されていることを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、非磁性一成
分現像剤を用いる画像形成装置に備えられる画像形成装
置の現像装置において、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、感光体に供給される現像剤の搬送方向の上流
で、現像ローラに付着した現像剤の層厚を規制する規制
部材と、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロー
ラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、
現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により上記規
制部材の方へ搬送される現像剤の搬送方向に沿って延設
されると共に、現像ローラの表面との間隔が狭くなるよ
うに、現像剤供給ローラおよび現像ローラの近傍におい
て現像ローラの軸方向にも延設された現像剤塗布部材と
を備えていることを特徴としている。
【0019】請求項5に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項4の
構成に加えて、上記現像剤塗布部材が、弾性的な復元力
を有する素材で形成されていることを特徴としている。
【0020】請求項6に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項4ま
たは5の構成に加えて、上記現像剤塗布部材と現像ロー
ラとの間を搬送される現像剤の圧力上昇を規制する調圧
弁を、現像剤塗布部材に設けたことを特徴としている。
【0021】請求項7に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、非磁性一成
分現像剤を用いる画像形成装置に備えられる画像形成装
置の現像装置において、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロ
ーラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により搬
送される現像剤の搬送方向に沿って、現像ローラの表面
との間隔が狭くなるように延設されると共に、現像剤供
給ローラおよび現像ローラの近傍において現像ローラの
軸方向にも延設された現像剤塗布部材とを備えると共
に、上記現像剤供給ローラに付着した現像剤を掻き取る
ために、現像剤供給ローラに当接する掻き取り部材が、
上記現像剤塗布部材に固定され、現像ローラ表面、現像
剤塗布部材および掻き取り部材によって囲まれる空間
が、搬送される現像剤の圧力を高める加圧室となってい
ることを特徴としている。
【0022】請求項8に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、非磁性一成
分現像剤を用いる画像形成装置に備えられる画像形成装
置の現像装置において、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロ
ーラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、少なくとも、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤
供給ローラを格納する現像槽と、現像槽の内壁面から現
像ローラと対面しながら現像剤供給ローラに達すること
で現像槽を仕切ると共に、現像剤供給ローラに達する端
部が現像剤供給ローラに当接して、現像剤供給ローラに
付着した現像剤を掻き取る現像剤塗布部材とを備え、上
記現像剤塗布部材は、現像ローラおよび現像剤供給ロー
ラの回転により、現像剤が現像剤塗布部材と現像ローラ
との間隙に搬送される位置に設けられると共に、現像剤
塗布部材と現像ローラとの間に搬送された現像剤の通り
抜ける孔が形成されていることを特徴としている。
【0023】請求項9に記載の発明に係る画像形成装置
の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項8の
構成に加えて、上記現像剤塗布部材が、現像剤供給ロー
ラに達する端部の近傍を除いて、剛性を有する素材で形
成されていることを特徴としている。
【0024】請求項10に記載の発明に係る画像形成装
置の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項8
または9の構成に加えて、上記現像剤塗布部材に形成さ
れた孔の形状が、現像ローラ側に拡開していることを特
徴としている。
【0025】請求項11に記載の発明に係る画像形成装
置の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項1
または8の構成に加えて、上記現像剤の搬送経路におけ
る上記現像剤供給ローラの上流に、現像剤を撹拌しなが
ら現像剤供給ローラに搬送する現像剤撹拌ローラが設け
られ、現像剤供給ローラの1回転あたりの搬送量S1
現像剤撹拌ローラの1回転あたりの搬送量S2 と現像剤
供給ローラの回転数に対する現像剤撹拌ローラの回転数
の比bとの間に、 S1 ≦b×S2 という関係が成り立つことを特徴としている。
【0026】請求項12に記載の発明に係る画像形成装
置の現像装置は、上記課題を解決するために、請求項8
の構成に加えて、上記現像剤供給ローラの現像剤搬送面
積をSt 、回転数をRt 、現像ローラの現像剤搬送面積
をSd 、回転数をRd とし、(St ・Rt )/(Sd
d )を定数kと置くと、現像剤供給ローラの長さと現
像ローラの長さとが等しい場合に、 1≦k≦20 という関係が成り立つことを特徴としている。
【0027】請求項13に記載の発明に係る画像形成装
置の現像装置は、上記課題を解決するために、非磁性一
成分現像剤を用いる画像形成装置に備えられる画像形成
装置の現像装置において、現像剤を感光体に供給する現
像ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像
ローラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給ローラを
格納する現像槽と、現像槽の内壁面から現像ローラと対
面しながら現像剤供給ローラに達することで現像槽を仕
切る現像剤塗布部材であって、現像剤供給ローラに達す
る端部が現像剤供給ローラに当接して、現像剤供給ロー
ラに付着した現像剤を掻き取ると共に、現像ローラおよ
び現像剤供給ローラの回転により、現像剤が現像剤塗布
部材と現像ローラとの間に搬送される位置に設けられた
現像剤塗布部材とを備え、長辺が現像ローラの軸方向に
平行な長方形の開口に、一方の長辺から他方の長辺に斜
めにわたる平行四辺形の仕切りを形成することによっ
て、複数の開口部を現像剤塗布部材に設け、一方の長辺
の任意の位置から他方の長辺に垂線を降ろしたときに、
上記仕切りと垂線とが交叉する長さが常に一定となるよ
うに、上記仕切りを形成したことを特徴としている。
【0028】
【作用】請求項1の構成によれば、非磁性一成分現像剤
は、回転する現像剤供給ローラとの摩擦や、現像槽の内
面との摩擦によって、ある程度の予備的な帯電が行われ
る。現像ローラでの本格的な帯電の前に、この予備的な
帯電量を増やしておくと、感光体に現像剤を良好に静電
吸着させることができる。
【0029】請求項1の構成では、現像剤供給ローラに
対向する現像槽の内面に、現像剤の摩擦帯電を促す凹凸
が形成されている。したがって、現像剤供給ローラの回
転によって、非磁性一成分現像剤が現像剤供給ローラと
現像槽の対向する内面との間を搬送される際に、現像槽
の内面と現像剤との摩擦が大きくなる。さらに、現像剤
の流れが、凹凸によって乱される結果、撹拌作用も加わ
る。したがって、現像槽の内面が鏡面に近い場合に比べ
て、摩擦の増大によって現像剤の帯電量がより増大し、
撹拌作用によって帯電もより均一化する。
【0030】こうして、現像剤は回転する現像剤供給ロ
ーラとの摩擦による帯電ばかりではなく、現像槽の内面
との摩擦による帯電が加わるので、現像剤の予備的な帯
電量を増やすことができる。
【0031】なお、現像剤供給ローラを現像槽の内面に
接近させる程、間隙を通過する現像剤の圧力が高まり、
現像槽の内面と現像剤との摩擦が大きくなるため、摩擦
帯電を効果的に行わせることができる。
【0032】請求項2の構成によれば、上記凹凸の十点
平均粗さRzと、上記現像剤の平均粒径rとの間に、 1/2×r≦Rz≦10×r となる関係が成立するときに、現像槽の内面と現像剤と
の摩擦が最も効果的に行われる。すなわち、十点平均粗
さRzが現像剤の平均粒径rより小さ過ぎると、現像槽
の内面は鏡面に近い状態となり、現像槽の内面の近くを
流れた現像剤のみが、現像槽の内面との摩擦によって帯
電し、現像槽の内面から隔たって流れる現像剤は帯電し
にくくなる。これは、現像剤の摩擦帯電を促すように現
像槽の内面に形成された凹凸による撹拌作用が、現像槽
の内面が鏡面に近い状態では起きにくいためである。し
たがって、十点平均粗さRzが現像剤の平均粒径rより
小さ過ぎると、現像剤の予備的な帯電量にばらつきが生
じ、現像ローラでの現像剤の帯電量にもばらつきが生ず
ることになる。
【0033】一方、十点平均粗さRzが現像剤の平均粒
径rより大き過ぎると、凹凸内に入り込んだ現像剤が出
てこれなくなるので、現像槽の内面近くを流れる現像剤
と凹凸内に入り込んだ現像剤とが摩擦する結果、逆極性
に帯電した現像剤が増大する。したがって、この場合に
も、現像剤の予備的な帯電量にばらつきが生じ、現像ロ
ーラでの現像剤の帯電量にもばらつきが生ずることにな
る。
【0034】よって、十点平均粗さRzに、適切な上限
および下限を設定しなければならないことがわかる。請
求項2で与えた十点平均粗さRzの範囲は、現像剤の帯
電量のばらつきを測定した結果、適切に設定されたもの
である。
【0035】請求項3の構成によれば、現像剤供給ロー
ラが、正多角柱に形成されているので、現像剤が正多角
柱の側面で搬送されるため、円柱に比べて現像剤を搬送
する能力が向上する。したがって、黒ベタ印字を行って
現像剤の消費量が増えても、現像ローラに対して現像剤
を確実に搬送できる。
【0036】また、現像剤供給ローラの側面は、正多角
柱ゆえに平面であり、凹面になっていないので、凹面に
溜まる現像剤を掻き出すための部材が不必要となるの
で、低コスト化が図れる。さらに、掻き出し部材を設け
た場合でも、凹部がないため、現像剤供給ローラのトル
ク変動もないので、駆動が安定し易い。さらに、現像剤
の搬送が安定するので、カブリのない安定した画像を得
ることができる。
【0037】請求項4の構成によれば、現像剤供給ロー
ラによって現像ローラの周りに搬送された現像剤は、現
像剤供給ローラの搬送力により現像ローラ側に押圧さ
れ、この搬送による押圧力によって、現像剤が現像ロー
ラ表面に付着する。付着した現像剤の層厚は、規制部材
によって均一に薄くなるように規制される。しかし、搬
送による押圧力のみでは、現像剤の現像ローラへの付着
は必ずしも十分ではない。これに対し、本発明では、規
制部材の方へ搬送される現像剤の搬送方向に沿って、現
像ローラの表面との間隔が狭くなるように、現像剤塗布
部材を設けている。しかも、現像剤塗布部材は現像ロー
ラの軸方向に延設されている。これにより、現像剤が現
像剤塗布部材に沿って搬送されると、現像剤の圧力が高
まり、現像ローラの表面に現像剤を押しつける力は強く
なる。このため、現像剤は現像ローラ表面に蜜に塗布さ
れるので、規制部材による層厚の均一化が容易となり、
印字画像の濃度のバラツキやカブリを大幅に減少するこ
とができる。
【0038】請求項5の構成によれば、現像剤塗布部材
が弾性的な復元力を有する素材で形成されているので、
搬送される現像剤の動きの中で生ずる圧力の変動や、現
像剤供給ローラおよび現像ローラの偏心によって生ずる
圧力の変動を現像剤塗布部材が吸収することができる。
これにより、現像剤は現像ローラ表面に、安定した圧力
で塗布されるので、規制部材による層厚の均一化がさら
に容易となり、印字画像の濃度のバラツキやカブリを大
幅に減少させることができる。
【0039】請求項6の構成によれば、上記現像剤塗布
部材と現像ローラとの間を搬送される現像剤の圧力が上
昇し過ぎたときに、調圧弁が開くことにより、現像剤の
圧力は一定に保たれる。したがって、請求項5の構成よ
り一層安定した圧力で、現像剤は現像ローラ表面に塗布
される。
【0040】請求項7の構成によれば、現像剤塗布部材
に固定された掻き取り部材が、現像剤供給ローラに当接
しているので、現像剤供給ローラによって現像ローラに
搬送供給される現像剤は、現像剤塗布部材と現像剤供給
ローラとの間から逃げることができない。しかも、現像
剤塗布部材は、現像ローラの表面との間隔が狭くなるよ
うに、現像ローラの軸方向に延設されているので、現像
ローラ表面、現像剤塗布部材および掻き取り部材によっ
て囲まれる空間が形成される。
【0041】この空間内に、現像剤供給ローラおよび現
像ローラの回転によって、現像剤が順次搬送されるの
で、現像剤は現像剤塗布部材と現像ローラとの間に集め
られる。したがって、上記の空間は、搬送される現像剤
の圧力を高める加圧室として機能する。さらに、掻き取
り部材によって掻き取られる現像剤は、上記の空間内に
溜まるので、この空間内の現像剤の圧力が一層高まる。
【0042】この空間内の現像剤の圧力が一層高まる
と、現像ローラの表面に現像剤を押しつける力が強くな
るため、現像剤は現像ローラ表面に蜜に塗布される。こ
れにより、現像剤塗布部材の下流に、現像ローラに付着
した現像剤の層厚を規制する規制部材を設けた場合、規
制部材による層厚の均一化が容易となり、画像濃度のバ
ラツキやカブリを大幅に減少させることができる。
【0043】請求項8の構成によれば、現像剤塗布部材
が現像ローラの円筒状の表面、すなわち凸面に対面して
いるので、現像剤塗布部材と現像ローラの表面との間隔
は、現像剤供給ローラから現像ローラに近づく程接近
し、現像ローラから現像槽の内壁面に近づく程広がる。
すなわち、現像剤塗布部材と現像ローラの表面との間
に、間隔が一旦狭くなる狭隘路が形成される。
【0044】また、現像剤塗布部材は、現像ローラおよ
び現像剤供給ローラの回転により、現像剤が現像剤塗布
部材と現像ローラとの間に搬送される位置に設けられて
いるから、現像剤が上記狭隘路に送り込まれることによ
って、現像剤の圧力が高まる。これにより、現像ローラ
の表面に現像剤を押しつける力が強くなるため、現像剤
は現像ローラ表面に蜜に塗布される。この結果、現像剤
塗布部材の下流に、現像ローラに付着した現像剤の層厚
を規制する規制部材を設けた場合、規制部材による層厚
の均一化が容易となり、画像濃度のバラツキやカブリを
大幅に減少させることができる。
【0045】さらに、現像剤塗布部材には、現像剤塗布
部材と現像ローラとの間に搬送された現像剤が通り抜け
る孔が形成されているので、現像剤が孔を通して現像剤
供給ローラに戻る循環路が形成される。これにより、現
像剤の圧力が過度に上昇することが防止され、孔の開口
面積の設定によって、常に適度な圧力で現像ローラの表
面に現像剤を押しつけることができる。したがって、現
像ローラに塗布される現像剤の付着量が、圧力変動によ
らず安定となるので、画像濃度のバラツキやカブリを大
幅に減少させる効果を高めることができる。
【0046】請求項9の構成によれば、上記現像剤塗布
部材の端部が現像剤供給ローラに当接して現像剤を掻き
取るときに、端部は揺動する。しかし、現像剤塗布部材
が、この端部の近傍を除いて剛性を有する素材で形成さ
れているので、現像剤塗布部材と現像ローラとの間隔
は、端部の揺動の影響を受けることなく常に一定に保持
される。したがって、現像ローラの表面に現像剤を押し
つける圧力は、端部の揺動の影響を受けることがなく安
定するので、請求項9の構成は、請求項8の構成による
効果をさらに高めることができる。
【0047】請求項10の構成によれば、上記現像剤塗
布部材に形成された孔の形状が、現像ローラ側に拡開し
ていることによって、現像剤と孔の壁面との摩擦抵抗が
減少し、現像剤は孔をスムーズに通り抜けることができ
る。したがって、現像剤塗布部材と現像ローラとの間に
搬送された現像剤が、孔を通り抜けて現像剤供給ローラ
に戻る循環が円滑に行われ、現像剤の搬送圧力の変動や
現像剤供給ローラのトルク変動を招来しない。これによ
り、現像装置を駆動するモータの小型化を図ることがで
きる。
【0048】請求項11の構成によれば、現像剤供給ロ
ーラの1回転あたりの搬送量S1 と現像剤撹拌ローラの
1回転あたりの搬送量S2 と現像剤供給ローラの回転数
に対する現像剤撹拌ローラの回転数の比bとの間に、 S1 ≦b・S2 という関係が成り立つということは、現像剤供給ローラ
から下流の現像ローラへ搬送される現像剤の量に比べ
て、上流の現像剤撹拌ローラから現像剤供給ローラへ搬
送される現像剤の量が等しいか上回るということであ
る。
【0049】これにより、現像剤供給ローラの周辺は、
現像剤撹拌ローラから供給される現像剤で満たされてい
る状態を保つことができるので、黒ベタ印字において、
画像上の黒ベタ部の濃度が画像形成枚数の増大と伴に徐
々に低下する問題や、1枚の画像の先端部と後端部とで
黒ベタ部の濃度に差が生ずるといった問題を回避するこ
とができる。
【0050】請求項12の構成によれば、上記現像剤供
給ローラの現像剤搬送面積をSt 、回転数をRt 、現像
ローラの現像剤搬送面積をSd 、回転数をRd とし、
(St・Rt )/(Sd ・Rd )を定数kと置くと、現
像剤供給ローラの長さと現像ローラの長さとが等しい場
合に、 1≦k という関係が成り立つということは、Sd ・Rd ≦St
・Rt という関係が成り立つということである。この関
係は、現像ローラから感光体に搬送される現像剤の量に
比べて、現像剤供給ローラから現像ローラに搬送される
現像剤の量が等しいか上回ることを意味する。
【0051】これにより、現像ローラに供給される現像
剤の量の安定化を図ることができ、請求項11の構成に
よる効果と同じ効果を奏することができる。
【0052】また、定数kが20を超える程大きくなり
過ぎることは、現像ローラから感光体に搬送される現像
剤の量に比べて、現像剤供給ローラから現像ローラに搬
送される現像剤の量が遙かに大きくなることを意味す
る。こうなると、現像ローラに付着する現像剤の量が多
くなり過ぎ、印字画像にカブリが発生する弊害が生まれ
る。したがって、定数kには適度な上限が設定されるこ
とになる。
【0053】請求項13の構成によれば、請求項8の現
像剤塗布部材に形成する孔の形状にさらに工夫を加えた
ものとなっている。
【0054】すなわち、仕切りを設けないとすれば長方
形となる開口に、次の3つの条件を全て満足するよう
に、仕切りを形成している。
【0055】(1) 長方形をなす開口の一方の長辺から他
方の長辺に斜めにわたる平行四辺形の形状とする。
【0056】(2) 一方の長辺の任意の位置から他方の長
辺に垂線を降ろしたとき、仕切りと垂線とは必ず交叉す
る。
【0057】(3) 交叉する長さは常に一定となる。
【0058】なお、上記の3条件は、仕切りを複数設け
る場合にもそのまま適用される。また、仕切りは、現像
剤塗布部材に開口部を形成することによって、現像剤塗
布部材の強度が脆弱になるのを回避する役割がある。
【0059】ところで、交叉する長さが常に一定という
ことは、現像剤の通り抜けを阻止する非開口部の幅が、
現像ローラの軸方向の任意の位置で常に一定ということ
である。長方形をなす開口の長辺同士の幅自体が一定で
あるのは、幾何学的に当然だから、長方形の幅から非開
口部の幅を差し引くと、現像剤が通り抜けることのでき
る開口部の幅が求まることになる。長方形の幅および非
開口部の幅が現像ローラの軸方向の任意の位置で一定で
あれば、それらの差である開口部の幅も一定となるの
は、明らかである。現像剤塗布部材に設けられた複数の
開口部は、このような仕切りを境としている。
【0060】したがって、上記の開口部を通り抜ける現
像剤の量は、現像剤の通り抜けが仕切りで阻止されたと
しても、現像ローラの軸方向の任意の位置で一定とな
る。この結果、現像剤の通り抜けが仕切りで阻止される
ことによる現像剤の圧力上昇の影響が無くなるため、現
像ローラの表面に現像剤を押しつける圧力は、現像ロー
ラの軸方向の任意の位置で一定となる。このように、請
求項13の構成は、請求項8の構成による効果をさらに
高めることができる。
【0061】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図2
1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0062】図2に示すように、本実施例に係る画像形
成装置としてのレーザービームプリンタ装置(以下、単
に「プリンタ」と称する)は、装置本体1の側部に、シ
ート状の記録紙(図示せず)を挿入するための給紙トレ
ー2を備えている。そして、この給紙トレー2における
出紙側である下部側には給紙ローラ3が設けられ、給紙
ローラ3の出紙側には、用紙搬送路4がほぼ水平方向に
設けられている。用紙搬送路4のほぼ中央位置には、感
光体としての感光体ドラム5aを有するドラムカートリ
ッジ5と転写ローラ6とが配設されている。
【0063】また、転写ローラ6のさらに出紙側には、
定着ローラ7aを有する定着ユニット7が設けられてい
る。定着ユニット7の出紙側には、記録紙を上方に排出
させるためのUターンガイド8が設けられ、このUター
ンガイド8を通して記録紙が装置本体1の前カバー9上
に排出されるようになっている。
【0064】一方、上記ドラムカートリッジ5の上方に
は、感光体ドラム5aの表面にトナーを供給する現像装
置としての現像カートリッジ20が設けられ、現像カー
トリッジ20の上方には感光体ドラム5aに光を照射す
るための光学系ユニット10が設けられている。
【0065】上記光学系ユニット10には、半導体レー
ザ装置10a、反射ミラー10b・10b及びポリゴン
ミラー10c等が内蔵されており、この光学系ユニット
10からの出射光が感光体ドラム5aの表面に照射され
て感光体ドラム5aが露光されることによって、この感
光体ドラム5a表面に所定の静電潜像が形成される。
【0066】この静電潜像が、現像カートリッジ20か
ら供給されるトナーにより、感光体ドラム5aに付着さ
れて現像され、このトナー像が感光体ドラム5aの回転
に伴って、この感光体ドラム5aと転写ローラ6との当
接部に向かって右回りに送られる。
【0067】一方、このとき、上記給紙トレー2からは
給紙ローラ3によって記録紙が供給され、この記録紙は
用紙搬送路4に沿って上記感光体ドラム5aと転写ロー
ラ6との当接部である転写領域に搬送される。
【0068】この領域を記録紙が通過する際に、感光体
ドラム5aの表面に形成されているトナー像が、その電
荷と記録紙表面の電荷との電位差によって、記録紙に転
写される。
【0069】次いで、記録紙は定着ローラ7aを有する
定着ユニット7へと送られ、定着ユニット7では加熱及
び圧着が行われる。このとき、記録紙上のトナーは定着
ローラ7aの温度と圧力により記録紙に融着される。そ
して、定着ユニット7から送り出された記録紙は、Uタ
ーンガイド8に沿って上方へと案内され、装置本体1を
覆う前カバー9上に排出される。
【0070】ところで、本実施例のレーザービームプリ
ンタ装置における現像カートリッジ20のカートリッジ
本体21には、図1に示すように、現像槽49内に現像
ローラ22、現像剤供給ローラとしてのトナー供給ロー
ラ23及び現像剤攪拌ローラとしてのトナー攪拌ローラ
26等が設けられている。上記の現像ローラ22、トナ
ー供給ローラ23及びトナー攪拌ローラ26は、図示し
ない各軸部が、カートリッジ本体21に設けられた軸受
けにより軸支され、図示しない駆動ギアにてそれぞれ矢
印方向に回転されるようになっている。
【0071】また、現像カートリッジ20には、現像ロ
ーラ22の表面に付着する現像剤としてのトナー24の
層厚を規制するトナー層厚規制部材27、スプリング2
8、上部シール材29、下部シール材30及びカートリ
ッジカバー31等が設けられている。上記スプリング2
8は、トナー層厚規制部材27を現像ローラ22に押圧
当接するように付勢するためのものである。また、上部
シール材29は、トナー24が側方から漏れないよう
に、例えばスポンジ等の弾性部材にてカートリッジカバ
ー31とトナー層厚規制部材27との間に設けられてい
るものであり、下部シール材30は、現像ローラ22の
下部からトナー24が漏れないようにするために現像ロ
ーラ22に接触状態で設けられているものである。
【0072】上記の構成を有する現像カートリッジ20
の内部では、現像槽49内のトナー24が、トナー攪拌
ローラ26によりトナー供給ローラ23側に搬送され、
トナー供給ローラ23とカートリッジ本体21における
対向内壁面21aとの間を通って、現像ローラ22側に
搬送され、さらに、現像ローラ22に付着した後、トナ
ー層厚規制部材27にて均一な厚みにされ、上記感光体
ドラム5aに付着することにより感光体ドラム5aの静
電潜像が現像されるようになっている。
【0073】また、現像カートリッジ20は取外し可能
となっており、現像カートリッジ20を取り付けるとき
には、図3に一点鎖線で示すように、前記装置本体1に
形成されたガイド溝35に上方から現像カートリッジ2
0における現像ローラ22の軸部22a両端を挿入し、
次いで、矢印A方向に現像カートリッジ20を回転させ
る。これによって、現像カートリッジ20の上部に形成
された凹部20aが上方に設けられたドラム圧接用スプ
リング36に係合し、このドラム圧接用スプリング36
にて現像カートリッジ20は感光体ドラム5a側に付勢
される。このとき、現像ローラ22と感光体ドラム5a
とは接触状態となる。
【0074】次に、上記現像カートリッジ20の細部に
ついて以下に詳細に述べる。上記の現像ローラ22は、
非磁性一成分現像剤を使用した場合には、上記感光体ド
ラム5aと所定のニップ幅で接触しており、体積抵抗が
例えば1×108 Ωcmのポリウレタンゴムにて形成さ
れている。なお、現像ローラ22と感光体ドラム5aと
を所定のニップ幅で接触させるために、現像ローラ22
の素材としては、導電性と弾性とを有するゴム材料から
選択するとよい。例えば、ウレタン系ゴム、シリコン系
ゴム、NBR(Nitrile-Butadiene Rubber) 系ゴムを挙
げることができる。
【0075】また、現像ローラ22の硬度は、アスカー
Cで50〜90度が好ましく、体積抵抗は、104 〜1
8 Ωcmが好ましく、106 〜107 Ωcmのときの
現像ローラ22の特性が最も良くなる。なお、アスカー
Cとは、日本ゴム協会における硬度の規格であり、先端
形状が球になっている硬度測定用の針をスプリングの力
で試料の表面に押しつけ、試料の抗力とスプリングの力
とがバランスしたときに、針が試料を押し込んでいる深
さ(押し込み深さ)で硬度を表したものである。アスカ
ーCの規格では、55gの荷重をスプリングに与えたと
きの針の押し込み深さが、その針の最大変位と等しくな
るような試料の硬度を0度とし、855gの荷重をスプ
リングに与えたときの針の押し込み深さが0となるよう
な試料の硬度を100度に定めている。
【0076】上記の現像ローラ22の近傍には、この現
像ローラ22に現像剤としてのトナー24を搬送供給す
るための現像剤供給ローラとしてのトナー供給ローラ2
3が上記現像ローラ22に非接触に設けられている。上
記のトナー24は、スチレンアクリル又はポリエステル
樹脂から構成される非磁性トナーからなっている。
【0077】上記のトナー供給ローラ23は正多角柱と
なっている。上記の正多角柱は、例えば、正3角柱以上
正8角柱以下にするのが搬送量の点で好ましく、本実施
例では正6角柱を採用している。
【0078】すなわち、トナー24は、図4に示すよう
に、トナー供給ローラ23の正多角柱の側面で搬送され
る。このときのトナー供給ローラ23によって搬送され
るトナー量は、正多角形に外接する円柱と正多角形で形
成される角柱との体積の差として算出される。この算出
法に基づけば、正3角柱以上の各正多角柱におけるトナ
ー搬送量は、図5で示される。図5における縦軸は、1
分当たりのトナー搬送量である。測定時間は1分毎の5
分であり、トナー搬送量として5分間の5個のデータを
平均したものである。
【0079】この図5に示す関係から、正多角柱は、正
3角柱以上正8角柱以下にするのが搬送量の点で好まし
いことがわかる。この理由はトナー24が正多角形の面
に対して垂直な力を受けるので、図6に示す回転方向に
対する面の角度θが小さくなった場合には、トナー24
を外側に押す力の回転方向への分力が小さくなり、トナ
ー24を回転方向に持って行けなくなり、搬送力が低下
するためである。上記の回転方向に対する面の角度θ
は、正3角柱で60°、正8角柱で22.5°となるの
で、回転方向に対する面の角度θを60°〜22.5°
の範囲にすることによって、所望の搬送量を得ることが
できる。さらに、正3角柱または正4角柱の場合には、
搬送量のむらが生ずるので、正5角柱ないし正8角柱が
トナー24の安定した搬送のために好ましい。
【0080】ここで、トナー24を安定して搬送するた
めの現像ローラ22およびトナー供給ローラ23に関す
る具体的な設計値の組合せを例示する。第1の例とし
て、非磁性一成分現像剤を使用する場合であって、現像
ローラ22の直径を20mm、周速度を25mm/秒に
設定し、感光体ドラム5aと現像ローラ22とを0.15
mmのニップ幅で圧接させるとすると、トナー供給ロー
ラ23を正7角柱とし、直径を15mm、周速度を40
mm/秒に設定することができる。
【0081】第2の例として、非磁性一成分現像剤を使
用する場合であって、現像ローラ22をウレタンの導電
性ゴムで形成し、直径を20mm、周速度を45mm/
秒に設定し、感光体ドラム5aと現像ローラ22とを0.
2mmのニップ幅で圧接させるとすると、トナー供給ロ
ーラ23を正4角柱とし、直径を10mm、周速度を2
5mm/秒に設定することができる。
【0082】第3の例として、非磁性一成分現像剤を使
用する場合であって、現像ローラ22をEPDM(Ethy
lene Propylene Diene Methylene)の導電性ゴムで形成
し、直径を15mm、周速度を45mm/秒に設定し、
感光体ドラム5aと現像ローラ22とを0.2mmのニッ
プ幅で圧接させるとすると、トナー供給ローラ23を正
6角柱、直径を12mm、周速度を50mm/秒に設定
することができる。
【0083】第4の例として、磁性一成分現像剤を使用
する場合であって、磁石を内蔵したアルミニウム製の現
像ローラ22の直径を20mm、周速度を50mm/秒
に設定し、光導電層にセレンを用いた感光体ドラム5a
と現像ローラ22との間に200μmのギャップを設け
るとすると、トナー供給ローラ23を正7角柱とし、直
径を15mm、周速度を40mm/秒に設定することが
できる。
【0084】次に、トナー供給ローラ23を正6角柱に
したときの搬送量を従来の円柱のトナー供給ローラ及び
凹凸を形成したトナー供給ローラと比較して検討する。
すなわち、図7に示すように、正6角柱のトナー供給ロ
ーラ23とすることによって、円柱のトナー供給ローラ
よりも搬送量が多く、かつ、凹凸を形成したトナー供給
ローラよりも安定してトナー24を搬送できることがわ
かる。また、掻き出し部材が無いと搬送量が十分ではな
いが、正6角柱のトナー供給ローラ23の場合には、搬
送量が十分であることが判明した。
【0085】なお、図7に示すデータは、最外径10m
mの正6角柱のトナー供給ローラ23を使用すると共
に、円柱のトナー供給ローラについても外径10mmの
ものを使用した場合のものである。また、凹凸を形成し
たトナー供給ローラは、最外径10mmの角柱における
横方向に幅2mm、深さ1mmの溝を6個形成したもの
である。
【0086】さらに回転数はいずれも10rpmにて行
っている。また、凹凸を形成したトナー供給ローラにつ
いては、掻き出し部材の有無についてのデータを求めて
検討したものである。搬送量の測定は、現像ローラ22
を除外しその取り付け部分に落下するトナー24の落下
量を測定したものである。
【0087】次に、上記種類のトナー供給ローラについ
ての駆動トルク変化についても調査した。ローラ等の条
件は図7の場合と同じである。その結果、図8に示すよ
うに、凹凸を形成したトナー供給ローラについての掻き
出し部材有りの場合には、トルク変動が大きいのに対し
て正6角柱のトナー供給ローラ23のトルクは安定して
いることがわかった。
【0088】次に、凹凸を形成したトナー供給ローラに
おける掻き出し部材の長さを±1mm変化させたときの
搬送量の変化を調査した。その結果を図9に示す。縦軸
は、掻き出し部材の長いものの搬送量aと短いものの搬
送量bとの差の絶対値|a−b|をとり、横軸は時間を
秒で表したものである。したがって、絶対値|a−b|
が大きい程、掻き出し部材の精度が必要であることを示
している。この結果、凹凸を形成したトナー供給ローラ
は、掻き出し部材の長さの差が大きく出るのに対して、
正6角柱のトナー供給ローラ23は掻き出し部材の差が
出にくいことがわかる。
【0089】一方、トナー供給ローラ23によるトナー
搬送量と現像ローラ22のトナー消費量との関係につい
て検討すると、トナー供給ローラ23によって単位時間
に搬送されるトナー量Vs は、 Vs =St ・Lt ・Rt (St :トナー搬送面積、Rt :回転数、Lt :ローラ
長さ)と表すことができ、また現像ローラ22が単位時
間に消費するトナー量Vd は、 Vd =Sd ・Ld ・Rd (Sd :トナー搬送面積、Rd :回転数、Ld :ローラ
長さ)と表すことができる。
【0090】したがって、現像ローラ22に供給される
トナー量の安定化を図るためには、少なくとも、 Vs ≧V すなわち、 S・Lt ・Rt ≧Sd ・Ld ・Rd という関係が成り立つ必要がある。いま、各ローラ22
・23の長さLd 、Ltは互いに等しいから、 St ・Rt ≧Sd ・Rd すなわち、 (St ・Rt )/(Sd ・Rd )≧1 という関係が満足されればよい。上式の左辺を定数kと
置くと、kは1以上となることが必要である。
【0091】この定数kとカブリの発生率との関係を示
したものが図10である。これによると、定数kは20
以下が好ましいことがわかる。これは、定数kが大きく
なるに伴って、トナー供給ローラ23による搬送量が多
くなり過ぎ、上記トナー層厚規制部材27では規制しき
れなくなり、その結果、トナー層厚規制部材27通過後
にトナー24が通常に比べて多量に付着して印字画像に
カブリが発生するからである。また、定数kが1以下の
場合には、現像ローラ22の消費量が搬送量に比較して
多くなり、黒ベタ印字への追従ができなくなる。この結
果、1 ≦k≦20の関係が必要となる。
【0092】次に、図1に示すように、トナー供給ロー
ラ23と現像カートリッジ20の対向内壁面21aとの
距離Uについて検討する。
【0093】上記距離Uとトナー密度との関係は、図1
1にて示される。これによると、距離Uが大きい程、ト
ナー密度が小さくなることがわかる。また、トナー24
を現像槽49に入れた直後(黒丸で示す)とトナー24
を現像槽49に入れてしばらく放置したもの(白丸で示
す)とでは、距離Uが小さい程、放置によるトナー密度
の変化を抑えることができ、上記kの値を安定させるこ
とができる。このため、距離Uが小さいほど安定した画
質を供給することができるのがわかる。すなわち、距離
Uが小さい程、多角柱のトナー供給ローラ23の外周に
トナー24を詰め込むことができるので、トナー密度が
上昇し安定し易くなる。図11の結果によれば、0<U
≦2mmが距離Uの最適範囲であることがわかる。
【0094】一方、トナー供給ローラ23は、負の極性
に帯電されるトナー24とは、帯電系列上離れた例えば
アルミニウムやガラス繊維を使用している。すなわち、
トナー24は、本実施例では、上述したように、スチレ
ンアクリルからなり、負の極性に帯電される。このと
き、トナー供給ローラ23の帯電系列が同じで負の極性
に帯電され易い材質である場合には、トナー24が帯電
されにくくなり、予備帯電や摩擦帯電が十分行われなく
なる。すなわち、図12に示すように、トナー供給ロー
ラ23の帯電系列を+側にする程、トナー24が負に帯
電し易くなる。これによって、黒ベタのヌケの面積比
(ヌケの面積/黒ベタの面積)は小さくなる。また、ト
ナー24が正の極性に帯電されるとカブリの原因とな
る。したがって、負極性のトナー24の帯電系列とは異
なっている部材にて摩擦帯電された場合には、トナー2
4は十分に負極性に帯電され、カブリのない良好な画質
を得ることが可能になる。
【0095】なお、本実施例においては、トナー供給ロ
ーラ23は、アルミニウム等を使用しているが、必ずし
もこれに限らず、例えば、トナー24と逆極性のCCA
(Charge Control Agent:帯電制御剤)をトナー供給ロー
ラ23中に添加することにより、トナー供給ローラ23
の帯電系列をトナー24の帯電極性と逆極性にすること
ができるので、低コストで加工し易い材料を選択するこ
とができる。例えば、トナー24の帯電極性より正極性
側のCCAとして4級アンモニウム塩をテフロン系の樹
脂に2%以上混合することにより、トナー24を負の極
性に帯電させることが可能である。また、ガラス繊維等
を他の樹脂に混入させても、上記のCCAを添加した場
合と同様の効果が得られる。
【0096】次に、トナー供給ローラ23と現像ローラ
22との距離について検討する。上記トナー供給ローラ
23と現像ローラ22との距離Tは、0.5mm〜2m
m程度にするのが好ましい。すなわち、図13に示すよ
うに、トナー供給ローラ23と現像ローラ22との距離
Tが近い程、トナー帯電量が多くなり黒ベタのヌケが小
さい。なお、図13のデータの測定に際しては、トナー
供給ローラ23としてアルミニウムを使用した。また、
図13において、トナー供給ローラ23と現像ローラ2
2との距離Tが0.5mm以下の場合にデータが無いの
は、距離Tを0.5mm以下にするとトルクが上昇し過
ぎて使用不可能になるためである。
【0097】また、本実施例のトナー供給ローラ23に
は、トナー24と同極性のバイアス電圧が印加されてい
る。すなわち、トナー供給ローラ23におけるバイアス
電圧とトナー24の帯電量との関係は、図14にて示さ
れる。図14からわかるように、|トナー供給ローラ2
3の印加電圧−現像ローラ22の印加電圧|が大きくな
る程、トナー24の帯電量が増加し、黒ベタを安定して
印字できるようになる。この理由は、トナー供給ローラ
23からの電荷注入によって帯電したトナー24が、現
像ローラ22との電位差により現像ローラ22に押し付
けられ、現像ローラ22の搬送力が増大するためであ
る。
【0098】一方、本実施例では、図1に示すトナー供
給ローラ23の対向内壁面21aには、表面に十点平均
表面粗さRZ =10μm程度の凹凸が形成されている。
ここで、十点平均表面粗さとは、日本工業規格で定めら
れた工業製品の表面粗さの表示法の1つであり、次のよ
うに求められる。まず、所定の長さの被測定部位を選
び、その断面曲線を求める。次に、断面曲線の平均線を
求め、平均線に対して最高から5番目までの山頂と、最
深から5番目までの谷底とを選ぶ。そして、山頂と谷底
との落差を1番目同士、2番目同士のように5点求め、
その5点の数値の平均を取ることによって十点平均表面
粗さRZ を求めることができる。
【0099】このRZ の適性範囲をトナー粒径との関係
で表すと、 1/2×(トナー平均粒径)≦RZ ≦10×(トナー平
均粒径) となる。すなわち、対向内壁面21aを鏡面に仕上げる
よりも凹凸に仕上げることによって、トナー24が均一
に帯電し、カブリのない安定した画像を提供することが
できる。この理由は、対向内壁面21aに凹凸があるこ
とにより、トナー24がこの凹凸によって攪拌されて帯
電し、その部分にあるトナー24が均一にトナー供給ロ
ーラ23に接触するためである。
【0100】図15は、対向内壁面21aに凹凸仕上げ
を施すことにより、トナー24の帯電量分布がシャープ
になることを示している。したがって、凹凸仕上げをす
ることにより、トナー24が均一に帯電することが把握
できる。ここで、図16に示すように、十点平均表面粗
さRZ が小さい場合には、トナー24の帯電のバラツキ
は大きくなる。これは、トナー24が対向内壁面21a
に引っ掛かって出てこなくなり、トナー24同士で接触
帯電することにより、逆の極性に帯電したトナー24が
増加するためである。
【0101】なお、対向内壁面21aにアゾ系のCCA
を使用した場合には、図17に示すように、Q/m(ト
ナー単位質量当たりの帯電量)が0.5μC/g増加し
て帯電量が増加し、これによって、カブリがなく、黒ベ
タの均一な画像を供給することも可能である。
【0102】また、本実施例では、単一色の現像カート
リッジ20について説明しているが、例えば、複数の現
像槽49を設けるカラープリンタの場合であって、図1
8(a)に示すように、現像ローラ22と感光体ドラム
5aとの間隔が、現像ローラ22上のトナー層の厚みよ
り広く、現像ローラ22上のトナー24を掻き取るため
の掻き取り部材22aを有する場合には、現像ローラ2
2に隣合う搬送ローラの回転を停止することも可能であ
る。
【0103】すなわち、搬送ローラの回転を停止するこ
とにより、トナー24が現像ローラ22に供給されなく
なる。このとき、現像ローラ22のみを回転させること
により、現像ローラ22に当接した掻き取り部材22a
によって、現像ローラ22に残留したトナー24は掻き
取られる。ただし、掻き取り部材22aには、図18
(b)に示すように、掻き取ったトナー24を現像槽に
戻す通路22bが形成されている。
【0104】これによって、他の色のトナー24を現像
しており、その色のトナー24の非現像時には、トナー
24が感光体ドラム5aに付着することがなくなるの
で、混じりのない色の再現を図ることができる。例え
ば、図19に示すように、現像ローラ22の回転を停止
したときには、現像ローラ22の回転を停止しない場合
に比較して、鮮明な黄色等の単一色が印字された。な
お、図19は、黄色及び黒色の印字について比較したも
のであり、黄色を10枚連続で印字し続けたときの10
枚目のサンプルと色混じりの無い黄色とをガムチャート
にて比較したものである。縦軸は、ガムチャートにおけ
る黄色トナー単体と出力サンプルとの距離ΔEを示して
いる。そして、ΔEが大きい程、トナーが混じり合って
いること示している。
【0105】また、カラープリンタの場合には、トナー
供給ローラ23のバイアス電圧を非現像時に逆にするこ
とが可能である。これによって、トナー24は、トナー
供給ローラ23に引き寄せられて搬送されなくなり、現
像ローラ22上のトナー24が無くなり、上記と同様
に、混じりのない色の再現を図ることが可能となる。
【0106】一方、図1に示すように、現像ローラ22
の上側には、トナー層厚規制部材27が設けられてい
る。このトナー層厚規制部材27は、スプリング28に
よって、現像ローラ22側に押圧されている。
【0107】本実施例では、トナー層厚規制部材27を
導体にて形成することにより、トナー24の帯電を安定
させるようになっている。すなわち、正多角柱のトナー
供給ローラ23を使用した場合には、トナー24の帯電
の約90%は、トナー層厚規制部材27によって行われ
る。一方、トナー24の帯電は、トナー層厚規制部材2
7の電位に影響を受ける。したがって、トナー層厚規制
部材27を導体にて形成することによって、正多角柱の
トナー供給ローラ23を使用した場合の帯電量が安定
し、カブリのない画質が得られる。
【0108】すなわち、図20に示すように、トナー層
厚規制部材27が導体の場合には、トナー層厚規制部材
27の電位が直ちに均一になって安定するのに対し、ト
ナー層厚規制部材27が絶縁体の場合には、トナー24
との摩擦により、発生した電位が逃げずにその場に居続
けるために、電位が部分的に上昇し、これによって、帯
電が安定しないためである。なお、図18のデータ測定
に際しては、トナー層厚規制部材27の導体としてアル
ミニウムを使用し、絶縁体としてはナイロンを使用し
た。
【0109】なお、トナー層厚規制部材27を絶縁体で
形成するとしたら、耐摩耗特性の良い材料を選択した方
が好ましい。例えば、表面をアルマイト加工したアルミ
ニウム、表面を酸化処理した鉄、セラミックまたはガラ
ス等を挙げることができる。
【0110】また、上記のトナー層厚規制部材27に
は、現像ローラ22との接触部に凹凸が形成されてい
る。これによって、トナー24がトナー層厚規制部材2
7を通過する時に、トナー24が攪拌されてトナー層厚
規制部材27に均一に付着するため、図21に示すよう
に、トナー24の帯電量が均一になる。なお、トナー2
4の攪拌に際して、現像ローラ22によって帯電され過
ぎたトナー24は、トナー層厚規制部材27にてリーク
する一方、帯電していないトナー24は、トナー層厚規
制部材27によって帯電されるようになっている。
【0111】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー供給ローラ23は、正多角
柱に形成されているので、トナー24が正多角柱の側面
で搬送されるため、円柱に比べてトナー24を搬送する
能力が向上し、黒ベタ印字を行っても、現像ローラ22
にトナー24を搬送できないことがなく、確実に搬送で
きる。
【0112】また、トナー供給ローラ23の凹部のトナ
ー24を掻き出すための部材が不要となるので、低コス
ト化が図れる。さらに、掻き出し部材を設けた場合に
は、凹部がないため、掻き出し部材の加工に高い精度が
必要でなくなり、低コスト化が図れる。
【0113】また、凹部がないため、凹部のトナー24
を掻き出す際のトルク上昇もないので、駆動が安定し易
い。さらに、トナー24の供給を均一に行うことができ
るので、カブリのない安定した画像を得ることができ
る。したがって、トナー供給ローラ23による現像剤の
搬送を安定させることにより、画質の向上を図ることが
できる。
【0114】また、本実施例では、トナー供給ローラ2
3における正多角柱の角数を3以上8以下にすることに
より、回転方向に対する面の角度を22.5°〜60°
にすることができ、多くのトナー24を搬送できる。こ
のため、トナー供給ローラ23の径を小さくでき、少ス
ペース化が図れる。また、回転数を落とせるため、エネ
ルギーの消費を抑えることができる。
【0115】また、トナー供給ローラ23の材質をトナ
ー24とは逆極性に帯電させることにより、トナー24
が付着帯電し易くなる。したがって、トナー層厚規制部
材27によって、根こそぎトナー24が排除されること
がなくなり、黒ベタ部印字中に現像ローラ22のトナー
24が無くなり、白ヌケが発生するということがなくな
る。
【0116】また、トナー供給ローラ23と対向内壁面
21aとの距離Uを0.5〜2mmとすることによっ
て、定数kの値を1〜8にすることができるので、トナ
ー24の供給量が安定し、カブリが無く、かつ黒ベタの
安定した画像を出力することができる。さらに、トナー
密度αが安定することにより、定数kの値のフレ幅が小
さくなり、正多角柱のトナー供給ローラ23の回転数を
落とすことができ、エネルギーを節約することができ
る。
【0117】また、トナー供給ローラ23と現像ローラ
22との距離Tを0.5〜2mmとすることによって、
トナー24が付着帯電し易くすることができる。
【0118】また、トナー供給ローラ23を導電性に
し、現像ローラ22に対してトナー24と同極性にバイ
アスを印加することによって、トナー24をさらに付着
帯電し易くすることができる。
【0119】また、トナー供給ローラ23の形成材料に
トナー24と逆極性のCCAを添加することによって、
さらに、トナー24を付着帯電し易くすることができ
る。トナー供給ローラ23の形成材料としては、例えば
ABS(Acrylonitrile-butadien-styrene)樹脂、POM
(Polyoxymethylen 、ポリオキシメチレン) を用いるこ
とができる。
【0120】また、トナー供給ローラ23に近接する対
向内壁面21aを十点平均表面粗さRZ 10μm〜10
0μmの凹凸にしているので、トナー24の帯電が均一
になり、カブリが減少する。
【0121】また、対向内壁面21aの形成材料にCC
Aを添加することによって、トナー24の帯電が均一に
なり、カブリが減少する。対向内壁面21aの形成材料
としては、例えばABS樹脂、ポリスチレン樹脂を用い
ることができる。
【0122】また、カラープリンタの場合には、トナー
供給ローラ23の回転を停止することによって、非現像
時に現像ローラ22にトナー24を供給しないようにす
ることができるので、色が混じり合わなくなり、鮮明な
画像を安定して出力できる。
【0123】また、カラープリンタの場合には、トナー
供給ローラ23のバイアス電圧を逆転できるようにし、
非現像時に現像ローラ22にトナー24を供給しないの
で、色が混じり合わなくなり、鮮明な画像を安定して出
力できる。また、バイアスの切り換えのみで上記の動作
を行えるため、コスト低減が図れる。
【0124】また、トナー層厚規制部材27は導体にて
形成されているので、トナー24の帯電が安定し、常に
トナー24の濃度低下が抑えられ、またカブリの発生が
抑えられる。
【0125】また、トナー層厚規制部材27の現像ロー
ラ22に当接する部分に凸凹を形成しているので、上記
同様、トナー24の帯電が安定し、常にトナー24の濃
度低下が抑えられ、またカブリの発生が抑えられる。
【0126】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図22
ないし図41に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施例1の図面に示し
た部材と同一の機能を有する部材については、同一の符
号を付し、その説明を省略する。
【0127】本実施例においては、図22に示すよう
に、現像ローラ22における中流に位置する部分に、ホ
ルダー41に取り付けられたトナー塗布部材40が設け
られている。そして、このトナー塗布部材40によっ
て、現像ローラ22に付着するトナー24に押圧力を作
用させるようになっている。すなわち、従来において
は、トナー塗布部材40は設置されていなかったので、
現像ローラ22にトナー24が不均一に付着しがちとな
り、これによって印字画像に濃度ムラが生じがちであっ
た。しかし、本実施例においては、このトナー塗布部材
40によって現像ローラ22のトナー24を押圧して付
着させるので、現像ローラ22の表面のトナー24を均
一に付着させることができ、かつ、現像ローラ22のト
ナー層の厚みも十分確保できるようになる。
【0128】上記トナー塗布部材40は、現像ローラ2
2上のトナー24に押圧力を与える程度に現像ローラ2
2から離して設けることができる一方、図23(a)
(b)に示すように、トナー塗布部材40を例えば板厚
1〜3mm程度のSUS板等の剛体で形成し、そのエッ
ジと現像ローラ22との間隔を例えば20〜30μm程
度の近傍に設けることが可能である。これによって、現
像ローラ22表面への線圧が増加し、トナー24の現像
ローラ22への接触面が安定するため、トナー24の塗
布性能が向上し、トナー層厚の均一性を向上させること
ができる。また、エッジは、トナー層を掻き取る効果も
あるため、現像ローラ22における接触面でのトナー2
4は、掻き取りと塗布とが連続的に行われていると考え
られる。このため、同図においてトナー24の動きを矢
印で示すように、トナー層は接触面にて一度攪拌されて
トナー24が効率良く循環されるので、トナー24の帯
電の均一化を図ることができる。
【0129】一方、上記トナー塗布部材40をPET(P
olyethylene Terephthalate)等の弾性体で形成し、図2
4(a)(b)に示すように、現像ローラ22にその先
端部が弾性力によって圧接されるようにすることも可能
である。これによって、一定圧力にてトナー24を塗布
できるので、確実に現像ローラ22の表面にトナー24
を付着させることが可能である。このときの、トナー塗
布部材40の先端部の圧接する圧力は、例えば、0.4
〜1.0kgが好ましい。すなわち、図25に実線で示
すように、トナー塗布部材40の圧接力と現像ローラ2
2のトルクとの関係は比例関係にあるが、BG(Backgro
und 、地肌カブリ) は、同図の破線で示すように、トナ
ー塗布部材40の圧接力が小さいと増加する傾向にあ
る。そこで、上記の圧接力に設定することによって、現
像ローラ22への均一なトナー塗布を行うと共に、トル
クが軽くBGを良くすることが可能となる。
【0130】さらに、図26に示すように、トナー塗布
部材40の先端部をL字状に折曲し、その角部を現像ロ
ーラ22に圧接させることも可能である。トナー塗布部
材40は、例えばPET等の樹脂系材料等の弾性体を使
用している。そして、トナー塗布部材40の厚さが例え
ば0.5〜1.0mm程度であり、その先端が例えば2
〜3mm程度のL字状に折曲加工されている。これによ
って、トナー塗布部材40の強度を大きくすることがで
きるので、トナー塗布部材40に作用するトナー圧力が
大きくなってもこのトナー圧力に耐えることができ、現
像ローラ22への接触線圧が安定し、現像ローラ22の
トナー層厚の均一性を向上させることができる。また、
長時間の使用によるトナー塗布部材40の変形も減少す
る。
【0131】また、トナー塗布部材40の先端部をL字
状に折曲する代わりに、図27(a)(b)に示すよう
に、その先端部をU字状に折曲して、このU字の凸部を
現像ローラ22に圧接することも可能である。これによ
って、上記同様、現像ローラ22への接触線圧が安定
し、現像ローラ22のトナー層厚の均一性を向上させる
ことができると共に、接触面が曲面であるため、トナー
24の移動性が良くなり、トナー24に対するストレス
を減少させることができる。
【0132】ところで、トナー塗布部材40は、上述の
ように、例えばPET等の樹脂系材料等の弾性体にて形
成されているが、必ずしもこれに限らず、例えばポリエ
チレンやアクリル或いはナイロン等の樹脂系材料やゴム
や鋼体等における板バネ等の弾性体で形成することも可
能である。また、弾性体は、シート状のものの他、図2
8(a)(b)に示すように、ゴム体のように多少厚み
のあるものでも良い。また、上記のナイロンについて
は、ナイロンシートでなくナイロン繊維を使用すること
も可能である。さらに、これらのPETやナイロン等の
材料の単一平板を使用するのでなく、例えば、図29
(a)(b)に示すように、同一材料の平板を2枚以上
重ね合わせて使用することも可能である。これによっ
て、図30に示すように、長時間の使用においてもトナ
ー塗布部材40の歪みがなくなり、長期間に渡って均一
なトナー塗布を行うことが可能になる。
【0133】特に、ナイロンを2枚重ねにした場合に
は、トナー24を負の極性に帯電し易くさせるため、B
Gの減少に効果があり、かつ均一なトナー塗布が可能に
なる。
【0134】また、トナー塗布部材40は、単体で形成
されているが、必ずしもこれに限らず、例えば、図31
(a)(b)に示すように、PETの先端にポリウレタ
ンフォームの当接部材40aを現像ローラ22と同一幅
に貼着して現像ローラ22に圧接させたり、図32
(a)(b)に示すように、PETの先端に現像ローラ
22と同一幅のブラシ40bを取り付けて現像ローラ2
2に圧接させたりすることも可能である。これによって
も、均一に現像ローラ22にトナー24を付着させるこ
とができる。特に、ブラシ40bを使用した場合には、
ブラシ40bの一本一本が現像ローラ22に添接し、ト
ナー24を塗布できるので、トナー24の厚みを均一化
する効果が大きい。
【0135】さらに、トナー塗布部材40の先端に取り
付ける部材を正の極性の帯電系列を有する材料にするこ
とによって、トナー24を負の極性に帯電させ易くさ
せ、現像ローラ22におけるトナー層の均一化をさらに
図ることも可能である。
【0136】また、上記のトナー塗布部材40は、絶縁
性材料となっているが、必ずしもこれに限らず、例え
ば、図33に示すように、導電性部材を使用して現像ロ
ーラ22に接触させ、かつバイアス電圧42を印加する
ことも可能である。すなわち、トナー塗布部材40を例
えば、厚み0.3〜0.7mm程度のアルミニウムやS
US等の導電性部材からなる弾性体で形成する。ただ
し、上記のように、導電性部材として金属である必要は
なく、例えば、樹脂の内部にカーボンブラック等の導電
化剤を分散させて導電性を持たせたものでもよい。
【0137】そして、トナー24の塗布及び供給を効果
的に行うためにトナー塗布部材40と現像ローラ22と
の間に高圧のバイアス電圧42を印加する。ここでは、
負の極性のトナー24を使用するので、例えば、現像バ
イアス電圧=−300V、トナー塗布部材40のトナー
塗布バイアス電圧=−450Vに設定している。
【0138】このように、トナー24がトナー塗布部材
40から現像ローラ22の表面に供給されるように、ト
ナー24の極性に対応したバイアス電圧を印加している
ので、トナー塗布部材40から現像ローラ22の表面に
円滑にトナー塗布部材40が搬送され、トナー24の追
従性が向上する。したがって、トナー塗布部材40と現
像ローラ22との接触面にトナー24が沈滞することが
ないので、トナー24の帯電性が向上し、カブリ等の画
像の不具合が減少する。
【0139】一方、トナー塗布部材40の一部に孔を穿
設しておくことも可能である。すなわち、トナー塗布部
材40におけるトナー24の上流側に、図34(a)に
示すように、孔40cを部分的に穿設したり、図34
(b)に示すように、2〜3mm幅のスリット40dを
例えば1本以上穿設する。これによって、トナー供給ロ
ーラ23から搬送されてトナー塗布部材40の先端部分
に運ばれ、現像ローラ22の表面に塗布されるトナー2
4が過剰となり、トナー塗布部材40の圧力が上昇した
場合においても、この過剰のトナー24を孔40cやス
リット40dを通して逃がしてやることができる。この
結果、トナー塗布部材40の塗布圧力を一定に保持する
ことができ、安定したトナー塗布を行うことができる。
また、トナー供給ローラ23のトルクの上昇や過剰のト
ナー塗布によるトナー24の帯電不良等の不具合も解消
することができる。
【0140】なお、図34(c)に示すように、トナー
塗布部材40における孔40cやスリット40dを開閉
可能な調圧弁40eを設けて、所定圧力になれば開いて
過剰のトナー24を逃がしてやれば、圧力管理が適正に
行われ、さらに安定してトナー塗布を行うことができ
る。
【0141】また、現像ローラ22とトナー塗布部材4
0との間のトナー24の圧力管理を適正に行うために、
例えば、図35(a)(b)に示すように、トナー塗布
部材40をバネ43にて付勢することも可能である。す
なわち、図35(a)においては現像ローラ22側から
トナー塗布部材40に引張力を与えるように付勢する一
方、図35(b)においては、トナー塗布部材40の背
面側からトナー塗布部材40に押圧力を与えるように付
勢する。これにより、現像ローラ22の表面へのトナー
塗布部材40の圧接力が安定し、均一性を向上させるこ
とができる。また、このバネ43の張力を変更すること
によって、現像ローラ22の表面のトナー層厚やトナー
24の帯電性を制御することができる。
【0142】また、トナー24の帯電性の向上を図る方
法として、例えば、トナー塗布部材40の形成材料にア
ゾ系の色素等のCCAを含有しておくことが可能であ
る。例えば、図36に黒丸で示すように、トナー塗布部
材40にCCAを含有させることによって、CCAを含
有しない場合(同図において白丸で示す)に比較して、
トナー24の帯電量が増加すると共に、帯電性も安定す
る。すなわち、トナー塗布部材40の帯電能力はトナー
24の帯電性に大きく依存しており、トナー塗布部材4
0の帯電性が安定しないとトナー24の帯電がばらつく
原因となる。そこで、トナー塗布部材40の帯電性をC
CAによって制御することでトナー24への帯電付与も
安定するようになる。
【0143】さらに、トナー24の帯電性の向上を図る
他の方法として、例えば、トナー塗布部材40に正極性
の帯電系列のものを使用することも可能である。すなわ
ち、トナー24は負極性の帯電性を有するため、ここで
は、例えば、トナー24に対して正極性の帯電系列を有
するシリコンコートをトナー塗布部材40の表面に施し
ている。その結果、図37に示すように、トナー24の
帯電量が増加し、トナー24の帯電の立ち上がりが向上
し、トナー24への帯電付与も安定する。
【0144】また、トナー24の帯電性の向上を図る他
の方法として、例えば、トナー塗布部材40の表面をサ
ンドブラスト処理をすることも可能である。すなわち、
図38(a)(b)に示すように、トナー塗布部材40
の現像ローラ22側の表面をサンドブラスト処理して十
点平均表面粗さRZ =5μm程度の凹凸を形成する。
【0145】これによって、図38(c)に示すよう
に、トナー24との摩擦能力が増加するため、トナー2
4の帯電量が向上すると共に、トナー層厚の均一性を増
大させることができる。
【0146】また、後述の実施例3にて詳述するよう
に、例えば、図39に示すように、ホルダー41にトナ
ー塗布部材40と掻き出し部材45とを取り付けた場合
には、ホルダー41の長手方向の中央部に撓みが生じが
ちとなる。ホルダー41に撓みが生じると、掻き出し部
材45によるトナー24の掻き取りが不均一となり、現
像ローラ22側へのトナー24の供給量が不均一にな
る。また、トナー塗布部材40においても現像ローラ2
2への押圧力が変化して現像ローラ22におけるトナー
層厚が不均一になる。このため、ホルダー41の撓みは
できるだけ小さくする必要がある。これを防止するため
に、例えば、ホルダー41に補強部材を取り付けたり、
ホルダー41の肉厚を厚くする方法があるが、部品点数
が増加し高価なものになると共に、肉厚を厚くするだけ
では撓みを抑えられないこともある。
【0147】そこで、本実施例のホルダー41は、ホル
ダー41における長手方向の1か所以上、例えば図40
に示すように2か所に位置決めリブ46を設けると共
に、図39に示すように、これら位置決めリブ46をカ
ートリッジ本体21の内壁面に固定している。これによ
って、図41に示すように、位置決めリブ46が無い場
合には撓みが0.8mm程度生じていたものを、撓み
0.1mm以下に抑えることができるようになった。
【0148】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー供給ローラ23によって現
像ローラ22の周りに搬送されたトナー24は、現像ロ
ーラ22側に搬送力により押圧される。そして、この搬
送による押圧力のみでは、トナー24の現像ローラ22
への付着は必ずしも十分ではないが、本実施例では、ト
ナー塗布部材40が設けられており、このトナー塗布部
材40が現像ローラ22の周りに搬送されたトナー24
にさらに押圧力を与えて現像ローラ22の表面にトナー
24を塗布して付着させる。このため、現像ローラ22
上のトナー24は、一定圧力により均一に塗布されるの
で、濃度のバラツキやBGを大幅に減少することができ
る。
【0149】そして、トナー塗布部材40を剛体にて形
成した場合には、現像ローラ22の表面のトナー層をよ
り薄層にすることができ高画質の画像を得ることができ
る一方、トナー24の掻き取り能力も高く均一なトナー
帯電が促進されるので、カブリやトナー24の飛散もな
くなり、安定したトナー塗布を行うことができる。
【0150】また、トナー塗布部材40をPET等の弾
性体にて形成し、かつ現像ローラ22に圧接することに
よって、現像ローラ22に一定圧力をかけてトナー24
を塗布するができ、均一なトナー塗布を行うことがで
き、これによって、濃度バラツキやBGを大幅に減少す
ることができる。
【0151】さらに、上記の一定圧力を0.4kg〜
1.0kgとすることによって、軽いトルクで均一なト
ナー塗布を行うことができ、これによって、印字におけ
る濃度のバラツキやBGを減少することができる。
【0152】また、トナー塗布部材40の先端部をL字
状に折曲し、その角部を現像ローラ22に圧接させるこ
とによって、現像ローラ22の表面とトナー塗布部材4
0との接触面を均一にして現像ローラ22表面への圧接
力を安定させることができ、かつ、トナー塗布部材40
にも強度をもたせることが可能となる。したがって、ト
ナー塗布部材40の材質の特性に影響することなく、ト
ナー塗布を均一に安定して行うことができる。さらに、
トナー塗布部材40の先端部をU字状に折曲して、この
U字の凸部を現像ローラ22に圧接した場合には、さら
に、接触面が曲面であるため、トナー24の移動性が良
くなり、トナー24に対するストレスを減少させること
ができる。この結果、安定して高画質を得ることができ
ると共に、トナー塗布部材40の取り付け精度を抑える
ことができるので、コスト低減も可能となる。
【0153】また、トナー塗布部材40を、ゴム材を使
用した場合には、均一幅で一定圧力をかけて現像ローラ
22へトナー24を塗布することができるので、均一な
トナー塗布を行うことができる。この結果、濃度バラツ
キやBGを減少することができる。
【0154】さらに、PET等からなるトナー塗布部材
40を2枚以上重ね合わせて使用することも可能であ
り、これによって、永久的に歪みがなくなるため、長期
間に渡って均一なトナー塗布を行うことができる。ま
た、ナイロンやナイロン繊維を2枚重ねにした場合に
は、特に、ナイロンの材質がトナー24を帯電し易くす
るのでトナー塗布が安定する。
【0155】また、トナー塗布部材40を、PETの先
端にモルト40aを貼着して現像ローラ22に圧接させ
たり、PETの先端にブラシ40bを取り付けて現像ロ
ーラ22に圧接させたりすることも可能である。これに
より、均一の幅で一定圧力をかけてトナーを塗布するこ
とができ、均一なトナー塗布を行うことができる。
【0156】また、トナー塗布部材40の先端に取り付
ける掻き出し部材を正の極性の帯電系列を有する材料に
することによって、トナー24を負の極性に帯電させ易
くさせ、現像ローラ22におけるトナー層の均一化をさ
らに図ることも可能である。
【0157】さらに、トナー塗布部材40を導電性部材
にて形成し、トナー24が現像ローラ22表面の方向に
塗布されるように、現像ローラ22とトナー塗布部材4
0との間にバイアス電圧を印加することによって安定し
たトナー層を得ることができる。
【0158】また、トナー塗布部材40の一部に孔40
cやスリット40dを穿設しておくことによって、過剰
なトナー24を逃がすことができるので、塗布圧力を一
定に保ち、安定したトナー塗布を行うことができる。ま
た、トナー24へのストレスも少なくできるので、トナ
ー24の寿命が伸び、ランニングコストの低減が図れ
る。
【0159】また、トナー塗布部材40を現像ローラ2
2側にバネ43にて付勢することによって、トナー塗布
部材40の材質及び特性の如何によらず、塗布圧力を調
整変更することができ、トナー塗布能力を変更すること
ができる。この結果、装置の取り付け精度を抑えること
ができ、コストの低減を図ることができる。
【0160】また、トナー塗布部材40にアゾ系の色素
等のCCAを含有しておくことが可能である。これによ
り、トナー24の帯電を促進させ、安定したトナー塗布
を行うことができ、画像上でカブリなどの不具合がなく
なり、高画質を安定的に得ることができる。
【0161】また、トナー塗布部材40に正極性の帯電
系列のものを使用することも可能である。これにより、
トナー24の帯電効率を増大して安定したトナー塗布を
行うことができる。
【0162】さらに、トナー塗布部材40の表面をサン
ドブラスト処理をすることも可能である。これにより、
トナー塗布部材40とトナー24との接触面が増加し、
トナー24の動きが良くなり帯電性も促進され、現像ロ
ーラ22上のトナー層が安定する。
【0163】また、トナー塗布部材40と掻き出し部材
45とを保持するホルダー41における長手方向の例え
ば2か所に位置決めリブ46・46を設けると共に、こ
れら位置決めリブ46・46をカートリッジ本体21に
固定することができる。これによって、46・46のな
い状態ではホルダー41の撓み量約0.8mmであるの
に対し、位置決めリブ46・46を形成した状態でのホ
ルダー41の撓み量は0.1mmに減少すると共に、現
像ローラ22の全域にわたってトナー量を均一にするこ
とができ、良好な画像を作ることができる。
【0164】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図42
ないし図60に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施例1および実施例
2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につい
ては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0165】本実施例においては、図42に示すよう
に、現像カートリッジ20のほぼ中央位置に設けられた
金属製のホルダー41に、前記トナー塗布部材40が現
像ローラ22に向けて設けられる一方、トナー供給ロー
ラ23に向けてトナー供給ローラ23のトナー24を掻
き取るための掻き出し部材45が設けられている。
【0166】すなわち、上記の掻き出し部材45は、図
43(a)(b)に示すように、カートリッジ本体21
に取り付けられたホルダー41にトナー塗布部材40と
共に貼着して取り付けられており、その先端は、トナー
供給ローラ23に当接している。この掻き出し部材45
は、図44に示すように、例えばPETを使用した場合
には、トナー供給ローラ23における長手方向のトナー
掻き取り位置によって寸法バラツキが発生するので、寸
法バラツキが発生しても掻き取り性能に影響しにくい例
えばポリウレタンフォーム等の弾力性のある材料にて形
成するのが好ましい。
【0167】また、掻き出し部材45として、ポリウレ
タンフォームを使用した場合には、ポリウレタンフォー
ムが帯電系列上、トナー24よりも正の極性を有する。
このため、負極性を帯びたトナー24とポリウレタンフ
ォームとの摩擦帯電により、トナー24がさらに負の極
性の方向に予備帯電される。この結果、トナー24はト
ナー層厚規制部材27にてさらに良好に帯電される。
【0168】一般に、掻き出し部材45にトナー24が
静電的に付着するのを防止するには、トナー24の帯電
極性がマイナスであれば、掻き出し部材45の帯電極性
はトナー24の帯電極性と同極性の材料を選択するのが
好ましい。一方、トナー24の帯電極性がプラスであれ
ば、掻き出し部材45の帯電極性はプラスの方が好まし
い。したがって、トナー24の帯電極性がプラスの場
合、掻き出し部材45はトナー24の帯電極性と同極性
のポリウレタンを使用すると、トナー24が静電的に付
着するのを防止することができる。
【0169】上記掻き出し部材45を設けたときの動作
について簡単に説明する。図45に示すように、現像カ
ートリッジ20内部のトナー24は、トナー攪拌ローラ
26の回転によって下方のトナー供給ローラ23側に搬
送される。次いで、トナー24はトナー供給ローラ23
の回転によってトナー供給ローラ23と対向内壁面21
aとの間を通って現像ローラ22側に搬送される。ま
た、トナー供給ローラ23の上側では、掻き出し部材4
5によってトナー供給ローラ23上のトナー24が掻き
取られる。次いで、現像ローラ22側に搬送されたトナ
ー24及び上記掻き出し部材45によって掻き取られた
トナー24は、一緒になってトナー塗布部材40にて現
像ローラ22に塗布される。そして、現像ローラ22が
回転することによって、やがてトナー層厚規制部材27
に到達すると余分のトナー24がこのトナー層厚規制部
材27にて掻き取られ、均一なトナー層となる。そし
て、さらに現像ローラ22が回転することによって、図
示しない感光体ドラムの静電潜像を現像する。
【0170】ここで、ポリウレタン等の気泡を有する掻
き出し部材45におけるトナー供給ローラ23上のトナ
ー24の掻き取り量は、掻き出し部材45の材料である
ポリウレタンフォームの単位距離当たりのセル(連続気
泡以外のポリウレタン粒子にて形成される網目の1つ1
つ)の大きさに左右される。すなわち、ポリウレタンの
単位距離当たりの掻き出し量は、図46(a)に示すセ
ルの大きい場合のトナー24の掻き出し量Aの合計と、
図46(b)に示すセルの小さい場合のトナー24の掻
き出し量Bの合計とを比較すると、図46(b)に示す
セルの小さい場合のトナー24の掻き出し量Bの合計の
方が多くなる。そして、例えば、単位距離25mm当た
りのセル数と掻き出し量との関係は、図47で示され
る。この図47により、ポリウレタンフォーム等の気泡
を有する掻き出し部材45のセル数は25個/25mm
以上にすることが好ましい。
【0171】また、図48に示すように、掻き出し部材
45のトナー供給ローラ23への当接角度θは、図49
に示す掻き取り性能から判断すると45°≦θ≦135
°の範囲が好ましく、90°付近が最適である。
【0172】さらに、図50ないし図52に示すよう
に、トナー供給ローラ23に対する掻き出し部材45の
位置は、トナー供給ローラ23の右端部と掻き出し部材
45の右端部との距離L1 が、L1 ≧2mmとなるのが
好ましい。この理由は、図53に示すトナーの掻き取り
量を多くすると共に、トナー24が固まるブロッキング
を防止し、追従性を向上させることができるためであ
る。
【0173】一方、図54に示すように、掻き出し部材
45のトナー供給ローラ23への食い込み量L2 は、
0.5mm≦L2 ≦2mmとするのが好ましい。すなわ
ち、図55に示すように、食い込み量L2 が多くなるに
伴ってトナー供給ローラ23の回転トルクは上昇する。
逆に、食い込み量L2 が少ないと掻き取り性能が低下す
る。そこで、上記の掻き取り性能、回転トルク及び寸法
バラツキ等から、上記食い込み量L2 にするのが好まし
い。
【0174】また、上記のトナー供給ローラ23の回転
トルクを考慮する場合には、ポリウレタンフォーム等の
気泡を有する掻き出し部材45における密度も影響す
る。すなわち、ポリウレタンフォームの密度が高い程弾
力性が低下し、トナー供給ローラ23への回転トルクを
増加させることになる一方、逆に、ポリウレタンフォー
ムの密度が低い程弾力性が増加し回転トルクが減少す
る。また、エステル系とエーテル系とでは、図56に示
すように、材質の弾力性が異なる。そこで、エステル系
では40kg/m3 以下及びエーテル系では50kg/
3 以下の密度にするのが回転トルクを考慮すると好ま
しい。
【0175】一方、図57に示すように、現像ローラ2
2に例えば−550Vの現像バイアス電圧46を印加す
る一方、トナー供給ローラ23をアルミニウムやSUS
等の導電性部材にて形成し、かつ例えば−750Vのロ
ーラバイアス電圧47を印加することも可能である。こ
れによって、200Vの電圧差を生じさせることができ
るので、負の極性を帯びたトナー24は、電気的に現像
ローラ22の方向に集まるので、トナー塗布部材40に
よって効率良く塗布される。なお、上記の導電性部材は
金属である必要はなく、例えば、樹脂の内部にカーボン
ブラック等の導電化剤を分散させて導電性を持たせたも
のでもよい。
【0176】また、上記の掻き出し部材45は、必ずし
もポリウレタンフォーム等の気泡を有する弾性体に限ら
ず、例えば、図58に示すように、クロロプレンゴム等
のゴム材やPET等の樹脂材からなる弾性体を使用する
ことも可能である。これによって、トナー供給ローラ2
3における正6角柱の側面を摺接する際に正6角柱の平
面部と稜線部との段差を吸収させ、かつポリウレタンフ
ォーム等のように目詰まりすることなくトナー供給ロー
ラ23のトナー24を掻き取ることができる。
【0177】さらに、掻き出し部材45として、例え
ば、図59に示すように、ホルダー41にまず弾性力の
弱いエーテル系ポリウレタンフォーム45aを取り付
け、その先端にクロロプレンゴムやPET等の弾性体か
らなる摺接部45bを設けたものとすることも可能であ
る。これによって、トナー供給ローラ23における正6
角柱の側面を摺接する際に正6角柱の平面部と稜線部と
の段差をエーテル系ポリウレタンフォーム45aにて吸
収することができるので、トナー供給ローラ23のトル
ク変動がさらに少ないトナー24の掻き取りを行うこと
ができる。
【0178】また、図60(a)に示すように、ポリウ
レタンフォームやクロロプレンゴム等のゴム材で掻き出
し部材45を形成した場合や、図60(b)に示すよう
に、PET等の樹脂材にて掻き出し部材45をシート状
に形成した場合に、例えば、掻き出し部材45に貫通孔
45cを穿設することも可能である。これによって、現
像ローラ22とトナー塗布部材40との間の過剰のトナ
ー24をこの貫通孔45cを通して戻してやることによ
り、特に印字量が少ない場合に生じやすいトナー供給ロ
ーラ23のトルク上昇を防止することができる。
【0179】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー供給ローラ23が正6角柱
等の正多角柱に形成されると共に、トナー供給ローラ2
3のトナー24を掻き出すための掻き出し部材45が設
けられている。そして、この掻き出し部材45は、ポリ
ウレタンフォーム等の弾性体が使用されているので、部
材の寸法バラツキが生じても掻き取り性能を低下させな
いようにすることができる。また、部品精度及び組立て
精度を高める必要がなくなり、製造を容易にしてコスト
ダウンを図ることができる。
【0180】また、掻き出し部材45として、ポリウレ
タンフォーム等の帯電系列上トナー24よりも正の極性
を有する部材を使用することによって、トナー24が負
の極性に予備帯電され易くなる。
【0181】また、掻き出し部材45をポリウレタンフ
ォーム等のように気泡を有する場合には、セル数を25
個/25mm以上にすることが好ましい。このように、
セルの大きさを小さくすることで、掻き取り領域が多く
なり、掻き取り性能を十分に確保することができる。
【0182】また、掻き出し部材45における多角形の
トナー供給ローラ23へ当接角度θは、45°≦θ≦1
35°とするのが良い。これによって、掻き取り性能を
十分に確保することができる。
【0183】また、トナー供給ローラ23に対しての掻
き出し部材45の位置のずれ、つまり右端部同士のずれ
た距離L1 を、L1 ≧2mmとするのが好ましい。これ
によって、掻き出し量を確保し、トナー24のブロッキ
ングを防止し、追従性を向上させることができる。ま
た、別途にトナー24を送り込むローラを必要としない
ので、構造の簡素化、小型化及びコストダウンを図るこ
とが可能になる。
【0184】また、掻き出し部材45のトナー供給ロー
ラ23へのくい込み量L2 を、0.5mm≦L2 ≦2m
mとすることによって、掻き取り性能を十分確保しつ
つ、回転負荷トルクを最小限に抑えることができる。
【0185】また、掻き出し部材45をポリウレタンフ
ォームにて形成する場合には、エステル系であれば密度
40kg/m3 以下、エーテル系であれば密度50kg
/m3 以下にすることによって、掻き取り性能を十分確
保しつつ、回転負荷トルクを下げることができる。ま
た、これによって、モータの小型化を図ることができる
ため、コストダウンになる。
【0186】また、トナー供給ローラ23の導電性部材
にて形成し、現像ローラ22とトナー供給ローラ23と
にバイアス電圧を印加することによって、負の極性のト
ナー24を電気的に現像ローラ22の方向へ集めて効率
良く塗布することができる。
【0187】また、掻き出し部材45としてゴムや樹脂
等の気泡のない弾性体を使用することも可能であり、こ
れによって、掻き取りの際の目詰まりの発生を防止し、
トルクアップの発生を防止することができる。
【0188】また、掻き出し部材45として弾性の大き
いものの先端にこれより弾性の小さい部材を使用するこ
とによって、多角形からなるトナー供給ローラ23の角
部のトルク変動を弾性の大きい部材で吸収することがで
き、トルク変動を防止することができる。
【0189】また、掻き出し部材45にトナー粒径より
大きな穴又はスリット等の貫通孔45cを穿設すること
によって、トナー塗布部材40によるトナー圧が増加し
たときに、トナー24をこの貫通孔45cから逃がし、
トナー供給ローラ23のトルクの上昇を防止することが
できる。
【0190】〔実施例4〕本発明の他の実施例を図4
2、及び図61ないし図66に基づいて説明すれば、以
下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施例1
ないし実施例3の図面に示した部材と同一の機能を有す
る部材については、同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0191】本実施例においては、図42に示す現像カ
ートリッジ20のトナー攪拌ローラ26について、搬送
量の観点から説明する。
【0192】まず、本実施例の現像カートリッジ20
は、トナー24の搬送を円滑に行うことができるよう
に、トナー24の重力を利用する縦型となっており、上
部にトナー24を貯蔵するためのホッパがあり、その下
側にトナー攪拌ローラ26を有し、さらにその下側にト
ナー供給ローラ23を配置している。そして、トナー供
給ローラ23を正6角柱に形成すると共に、トナー塗布
部材40と掻き出し部材45とを設け、トナー攪拌ロー
ラ26、トナー供給ローラ23及び現像ローラ22を回
転させることにより、図61において実線で示すよう
に、流動性の大きいトナー24及び流動性の小さいトナ
ー24共、一定量のトナー24の搬送が行われ、現像槽
内のトナー量が減少しても安定した搬送性能が得られ
る。この結果、トナー24の流動性の変化や残量等につ
いてトナー24の物性に左右されずに、常に安定したト
ナー24の送り込みを行うことができる。
【0193】この点で、従来の円柱のトナー供給ローラ
による搬送では、図61に破線と黒丸で示すように、ト
ナー24の流動性が小さい場合には、最初のトナー搬送
量は小さく、徐々にしか増加しない。したがって、追従
性能をよくするためには、トナー24の流動性を大きく
する必要がある。しかし、トナー24の流動性を大きく
すると、トナー供給ローラ23から現像ローラ22への
トナー24の搬送量は多くなるが、現像ローラ22の表
面のトナー24はトナー層厚規制部材27にて20μm
程度の層厚さに裁断及び均一化されるため、トナー24
がトナー層厚規制部材27で受ける圧力が増加し、トナ
ー層厚規制部材27へのトナー24の融着が発生しがち
になっていた。
【0194】そして、従来例においては、2000〜5
000枚程度でトナー層厚規制部材27へのトナー融着
により現像ローラ22のトナー層の形成不良が発生し、
画像抜け及びカブリ増加が生じていたが、本実施例にお
いては、5000枚程度の印字を行っても、上記の不都
合は発生しなかった。
【0195】次に、トナー攪拌ローラ26によるトナー
24の搬送量とトナー供給ローラ23によるトナー24
の搬送量との関係について、図42及び図62に基づい
て説明する。
【0196】まず、図42に示すトナー供給ローラ23
の1回転あたりのトナー24の搬送量をS1 、トナー攪
拌ローラ26の1回転あたりのトナー24の搬送量をS
2 とし、かつ、トナー攪拌ローラ26とトナー供給ロー
ラ23との回転比b(=トナー攪拌ローラの回転数/ト
ナー供給ローラの回転数)とし、搬送量S1 およびS2
を一定にして回転比bを変化させた場合に、 S1 >b・S2 のとき、すなわち、トナー攪拌ローラ26による搬送量
2 が不足すると、図62に白三角印で示すように、黒
ベタ印字において、画像上の黒ベタ部の濃度が徐々に低
下してくる。また、図63に示すように、黒ベタ画像の
先端部と後端部との濃度差も大きくなる。
【0197】したがって、黒ベタ画像等の高濃度、高消
費の場合においては、現像ローラ22の表面のトナー2
4の追従性を安定させるためには、図62に白丸で示す
ように、 S1 <b・S2 の関係を満たすことによって、トナー供給ローラ23の
周辺が常にトナー24にて満たされている状態を保つこ
とが必要である。
【0198】S1 =b・S2 の関係が成り立つ場合には、図62に白四角で示すよう
に、S1 <b・S2 の場合に比べて黒ベタ部の濃度がや
や低下するものの、許容範囲である。
【0199】また、トナー供給ローラ23の回転速度を
1 、トナー攪拌ローラ26の回転速度をv2 とする
と、トナー攪拌ローラ26による搬送量S2 がトナー供
給ローラ23による搬送量をS1 を上回るように、 v2 ≧v1 と設定するとよい。
【0200】また、トナー攪拌ローラ26の搬送量S1
を増加させるために、例えば、図64(a)(b)に示
すように、トナー攪拌ローラ26の先端にPET等の弾
性材料のブレード材38をカートリッジ本体21の壁面
に当接可能に設けることが可能である。
【0201】これによって、従来技術と比較して、現像
槽に使用されないで残る残留トナー24の量を約20%
程度減少させることが可能となる。
【0202】一方、上述したように、図42に示すよう
に、トナー層厚規制部材27は、現像ローラ22の表面
のトナー24を裁断して、トナー24の薄層を形成す
る。このため、トナー層厚規制部材27の上流側の近傍
には、掻き取られた余分のトナー24が存在する。そし
て、この余分のトナー24がトナー層厚規制部材27の
近傍に溜まると、トナー供給ローラ23から搬送された
トナー24がトナー層厚規制部材27の部分に侵入する
のを妨げたり、逆に、トナー層厚規制部材27へのトナ
ー24の量が極端に増加し、侵入するトナー圧力が増大
することになる。
【0203】その結果、トナー層厚規制部材27でのト
ナー24への帯電付与が妨げられて、トナー層厚規制部
材27の下流側へのトナー24の飛散等の不具合を生
じ、トナー層厚規制部材27のトナー融着を促進する。
このように、トナー層厚規制部材27の近傍に、一度裁
断されたトナー24が溜まることは、現像ローラ22の
表面のトナー層を形成する上で、好ましくない。
【0204】そこで、図65(a)(b)に示すよう
に、トナー攪拌ローラ26に、例えば、回収ブレード2
6a・26aをブレード材38の回動端に回動可能に軸
支しておき、この回収ブレード26a・26aにてトナ
ー層厚規制部材27の上流側に溜まったトナー24を現
像槽の内部に回収する構造とすればよい。これによっ
て、トナー24がトナー層厚規制部材27の上流側付近
で沈滞することがなくなり、現像ローラ22表面のトナ
ー層は、トナー供給ローラ23から搬送されたトナー2
4のみで形成される。この結果、トナー層のトナー量を
一定に保つことができ、トナー24の帯電も安定させる
ことができ、上述の不具合が解消される。
【0205】なお、上記回収ブレード26a・26a
は、トナー攪拌ローラ26の回転に伴って現像槽の内壁
面やトナー層厚規制部材27の側面を這うように自在に
開閉するようになっており、トナー攪拌ローラ26の回
転を妨げることはない。
【0206】また、上記の回収ブレード26a・26a
は、トナー攪拌ローラ26にブレード状の回収機構を設
けているが、必ずしもこれに限らず、例えば、同様な機
能を有するものであれば、トナー攪拌ローラ26と連動
するその他の部材にて形成することも可能である。例え
ば、図66(a)に示すように、トナー層厚規制部材2
7の近傍にくの字状の掻き取りブレード26bを形成
し、中央にて回動自在となるようにしておく。また、一
端には、図66(b)に示すように、バネ26cにて掻
き取りブレード26bに押圧力を与えるべく付勢し、他
端には、ブレード材26dを設けておく。そして、図6
6(c)に示すように、トナー攪拌ローラ26が回転す
ることによって、この掻き取りブレード26bに当接し
て押圧する。このとき、くの字状の掻き取りブレード2
6bが中央部を中心として回動し、このときに、トナー
層厚規制部材27近傍のに溜まったトナー24を掻き出
して現像槽に回収するようになっている。これによっ
て、トナー攪拌ローラ26に連動した部材のみでトナー
24を回収することができるので、部品点数が増加する
ことなくコストアップを回避することができる。
【0207】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー24を現像ローラ22に搬
送するためのトナー供給ローラ23の上方に、トナー攪
拌ローラ26を有するトナー貯蔵部が設けられている。
このため、トナー24の流動性や、現像槽内のトナー残
存量等のトナー24の状況に左右されず、安定したトナ
ー24の搬送が得られ、安定して高画質が得られると共
に、余分な他の送り機構が省略でき、現像カートリッジ
20全体を簡単で小型にできるため、コスト的にも低減
化を図ることができる。
【0208】また、本実施例では、トナー供給ローラ2
3によるトナー24の搬送量をS1、トナー攪拌ローラ
26によるトナー24の搬送量をS2 とし、かつ、トナ
ー攪拌ローラ26とトナー供給ローラ23との回転比b
(=トナー攪拌ローラの回転数/トナー供給ローラの回
転数)としたときに、 S1 ≦b・S2 の関係を満たすように構成されているのが好ましい。ま
た、回転比bは、 b≧1 の関係を満たすように構成されているのが好ましい。こ
れによって、トナー供給ローラ23に、常に安定したト
ナー24の送り込みが可能となり、現像ローラ22表面
のトナー24が消費されても、トナー供給ローラ23か
らのトナー搬送を確実に行うことができるので、高濃度
の印字画像においても安定して良好な画像を得ることが
できる。
【0209】また、トナー攪拌ローラ26の先端部分に
ブレード材38をカートリッジ本体21の壁面に当接可
能に設けることによって、現像槽内に残留するトナー2
4をを効率良くトナー攪拌ローラ26からトナー供給ロ
ーラ23へ搬送して現像槽内のトナー残量を減少するこ
とができる。この結果、現像槽に充填したトナー24を
使い尽くすことができるので、トナー消費におけるコス
トの低減を図ることができる。
【0210】また、トナー攪拌ローラ26に、トナー層
厚規制部材27によって裁断されたトナー24をトナー
層厚規制部材27の近傍から回収するための回収ブレー
ド26a・26aを設けることによって、トナー24が
トナー層厚規制部材27の上流側付近で沈滞することは
なく、トナー層のトナー量を一定に保つことができ、ト
ナー24の帯電も安定させることができ、長期的に安定
した画質を得ることができる。
【0211】〔実施例5〕本発明の他の実施例を図67
ないし図81に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施例1ないし実施例
4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につい
ては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0212】本実施例においては、図67に示すよう
に、トナー塗布部材50は、例えばPET等の樹脂系材
料のシート状の弾性体にて形成されており、一方の端部
がカートリッジカバー31に貼着される一方、他の先端
部がトナー供給ローラ23に当接して押圧することによ
って、トナー供給ローラ23の表面に付着したトナー2
4をトナー供給室32に掻き出すようになっている。し
たがって、本実施例では、トナー塗布部材50が掻き出
し部材を兼ねている。
【0213】なお、トナー塗布部材50は、本実施例で
は、例えばPET等の樹脂系材料の弾性体にて形成され
ているが、必ずしもこれに限らず、例えばポリエチレン
やアクリル或いはナイロン等の樹脂系材料やゴムや鋼体
等における板バネ等の弾性体で形成することも可能であ
る。
【0214】また、トナー塗布部材50は、現像ローラ
22に向けて凸となるように円弧状に形成されており、
現像槽49をトナー層厚規制部材27及び現像ローラ2
2と他の側とで仕切っている。そして、現像ローラ22
と最も近接したトナー供給室32のポイントQにてトナ
ー24を押圧して現像ローラ22に予備付着及び予備帯
電させるようになっている。これによって、後述するト
ナー層厚規制部材27を通過したときにトナー24の安
定した帯電が行われるようになっている。
【0215】ここで、現像ローラ22とトナー塗布部材
50の最も近接位置におけるその距離は、図68に示す
帯電量と隙間dとの関係において、帯電量が10μC/
g以上であるとカブリのない良好な画像が得られるた
め、上記の隙間dは、2mm以下(0<d≦2)が最適
である。また、このときの予備帯電量は、図69に示す
予備帯電量と隙間との関係より、2.5μC/g以上と
なる。
【0216】ところで、トナー塗布部材50の材質は、
トナー24の帯電系列とは異なっていることが望まし
い。このため、トナー塗布部材50の材質は、上記の点
でナイロンやアクリル樹脂からなるシートが最適であ
る。すなわち、トナー24は、前述したように、スチレ
ンアクリルからなり、負の極性に帯電される。このと
き、トナー塗布部材50の帯電系列が同じで負の極性に
帯電され易い材質である場合には、トナー24が帯電さ
れにくくなり、予備帯電や摩擦帯電が十分行われなくな
る。そして、トナー24が正の極性に帯電されるとカブ
リの原因となる。したがって、負極性のトナー24の帯
電系列とは異なっている部材にて摩擦帯電された場合に
は、トナー24は十分に負極性に帯電され、カブリのな
い良好な画質が得られる。なお、上記のトナー24の帯
電系列とは異なっていることが望ましいのは、トナー供
給ローラ23の材質についても当てはまる。
【0217】また、本実施例のトナー塗布部材50に
は、現像ローラ22側の表面に十点平均表面粗さRZ
5μm程度の凹凸が形成されている。なお、図70に示
す予備帯電量と表面粗さとの関係により、この十点平均
表面粗さRZ が1μm以下又は15μm以上になると予
備帯電は却って悪くなる傾向がある。
【0218】すなわち、トナー24の粒子径は8〜10
μm程度であり、トナー塗布部材50の表面粗さが細か
すぎる場合(RZ ≦1μm)には、トナー24がトナー
塗布部材50の表面を滑る状態となってトナー24とト
ナー塗布部材50との摩擦帯電が十分に行われず、予備
帯電が十分に行われない。また、トナー塗布部材50の
表面粗さが粗すぎる場合(RZ ≧15μm)には、図7
1に示すように、凹凸の間をトナー24がすり抜け易く
なり、やはり摩擦帯電が十分に行われず、予備帯電が十
分に行われなくなる。
【0219】一方、本実施例では、トナー層厚規制部材
27は、図67に示すように、現像ローラ22からの立
設面27aがほぼ鉛直方向若しくは鋭角になるように設
定されている。この理由は、トナー層厚規制部材27の
立設面27aが鉛直方向に対して鈍角に傾斜している
と、図72(a)に示すように、トナー層厚規制部材2
7によるトナー層厚の規制による余剰のトナー24が立
設面27aに沿って上昇しこの立設面27aに沿って溜
まるためである。このように立設面27aに沿って溜ま
ったトナー24は、一旦、予備帯電されたものである
が、立設面27aに付着している間に除電され帯電率が
小さくなっている。このため、このトナー24が時々崩
れると、トナー塗布部材50にて予備帯電されたトナー
24と混合されて一緒になるので、帯電が不均一にな
り、印字画像にカブリが発生し易くなる。これを防止す
るため、本実施例のトナー層厚規制部材27では、図7
2(b)に示すように、現像ローラ22からの立設面2
7aがほぼ鉛直方向になるように設定されている。この
ため、トナー供給室32のトナー24は、トナー層厚規
制部材27にて掻き取られた後矢印で示すようにトナー
供給室32に直ちに戻され、立設面27aに沿って溜ま
ることがない。この結果、上述のようにカブリが発生す
るのを防止できるようになっている。
【0220】また、上記トナー層厚規制部材27は、詳
細には、図73に示すように、前記現像ローラ22との
当接部27bが交換可能に形成されており、長手方向に
引き抜き可能になっている。すなわち、トナー層厚規制
部材27における現像ローラ22との当接部27bは、
当接により磨耗するものであため、当接部27bがすり
減ったときには、トナー層厚規制部材27の全体を交換
する必要がある。一方、この交換時期の引延しを図るべ
くトナー層厚規制部材27を耐磨耗性の優れた材料にて
形成するとコストが高くなる。そこで、本実施例では、
当接部27bを交換可能に形成することによって、コス
ト高になるのを防止している。
【0221】なお、本実施例の当接部27bは、長手方
向に引き抜き可能となっているが、必ずしもこれに限ら
ず、長手方向と直交する方向に引き抜き可能に形成する
ことも可能である。
【0222】また、上記トナー塗布部材50に施された
表面粗さの調整は、トナー層厚規制部材27における現
像ローラ22に接する部分にも形成されている。
【0223】すなわち、トナー層厚規制部材27におけ
る現像ローラ22に接する部分の表面粗さと帯電量との
関係は図74で示される。この図74の関係により、こ
の部分についても十点平均表面粗さRZ =5μm程度の
凹凸を形成している。
【0224】一方、本実施例においては、図67に示す
ように、トナー供給ローラ23とトナー供給ローラ23
の対向面であるカートリッジ本体21の対向内壁面21
aとの間隔Uは例えば約1mm程度に設定されている。
すなわち、この間隔Uとトナー供給室32のトナー充填
率との関係は、図75に示すように、間隔Uが0.5m
m以下になるとトナー供給室32へのトナー供給量が低
下するため、トナー供給室32のトナー充填率が低下す
る。一方、間隔Uが2mmを越えるとトナー攪拌ローラ
26からトナー供給ローラ23へのトナー圧力が低下す
るためトナー供給室32へのトナー充填率が低下する。
したがって、本実施例では、上述したように、間隔Uを
約1mm程度に設定している。なお、本実施例における
間隔Uの設定値は約1mm程度であるが、必ずしもこれ
に限らず、図75に示す関係により、間隔Uを0.5〜
2mmにするのが好ましく、0.5〜1.5mmにする
のが最適である。
【0225】また、対向内壁面21a及びトナー供給ロ
ーラ23の表面には、上記のトナー塗布部材50やトナ
ー層厚規制部材27と同様に、表面に十点平均表面粗さ
=5μm程度の凹凸が形成されている。なお、図7
6に示す予備帯電量と表面粗さとの関係により、この十
点平均表面粗さRが3μm以下又は15μm以上に
なると予備帯電は却って悪くなる傾向がある。
【0226】すなわち、トナー24の粒子径は8〜10
μm程度であり、対向内壁面21aやトナー供給ローラ
23の表面粗さが細かすぎる場合(RZ ≦3μm)に
は、トナー24が対向内壁面21aやトナー供給ローラ
23の表面を滑る状態となってトナー24と対向内壁面
21aやトナー供給ローラ23との摩擦帯電が十分に行
われず、予備帯電が十分に行われない。また、対向内壁
面21aやトナー供給ローラ23の表面粗さが粗すぎる
場合(RZ ≧15μm)には、凹凸の間をトナー24が
すり抜け易くなり、やはり摩擦帯電が十分に行われず、
予備帯電が十分に行われなくなる。
【0227】上記の構成を有する現像カートリッジ20
の動作について説明する。まず、図67に示すように、
カートリッジ本体21の内部に収容されたトナー24
は、トナー攪拌ローラ26が左回転して攪拌されること
により下側のトナー供給ローラ23の上側に搬送され
る。
【0228】次いで、上記のトナー24は、トナー供給
ローラ23の右回転によりトナー供給ローラ23の対向
面であるカートリッジ本体21の対向内壁面21aとト
ナー供給ローラ23との間を通して、現像ローラ22側
のトナー供給室32に加圧状態で搬送供給される。
【0229】ここで、上記トナー攪拌ローラ26による
トナー搬送量とトナー供給ローラ23によるトナー搬送
量との関係について説明する。
【0230】本実施例においては、トナー攪拌ローラ2
6及びトナー供給ローラ23の軸方向の長さは共に同じ
217mmとなっている。そして、トナー攪拌ローラ2
6の回転数を58rpmとしトナー供給ローラ23の回
転数を50rpmとし、さらに、トナー攪拌ローラ26
のトナー搬送量を45.6g/minとしトナー供給ロ
ーラ23のトナー搬送量を58g/minとした。
【0231】すなわち、トナー搬送比I(=トナー攪拌
ローラの搬送量/トナー供給ローラの搬送量)と印字率
との関係は、図77によって示される。そして、実際に
は、トナー搬送比Iが1以上、好ましくは1.5以上に
おいて良好な印字画質が得られる。
【0232】次に、トナー供給ローラ23によるトナー
24の搬送量について説明する。図78に示すように、
トナー供給ローラ23が直径8mmの6角形の場合に
は、トナー供給ローラ23が1回転することにより約
0.76gのトナー24がトナー供給室32に搬送され
る。すなわち、トナー供給ローラ23の搬送量は、図7
8の斜線部に付着する量で表され、斜線部断面(c
2 )×トナー供給ローラの長さ(cm)×見掛け比重
(=0.32g/cm3 )=0.76gとなる。
【0233】一方、現像ローラ22に付着するトナー量
は、1回転当たり0.05gである。そして、トナー供
給ローラ23が回転することによるトナー24の搬送量
とトナー塗布部材50の先端にて掻き出されるトナー2
4の量との合計が十分でないと、高印字率に対して白ヌ
ケが発生する。すなわち、トナー供給ローラ23のトナ
ー搬送量は、図79に示すように、現像ローラ22上の
トナー量の約15倍は必要であり、好ましくは20倍以
上である。
【0234】上記の場合には、トナー搬送比H(=トナ
ー供給ローラの搬送量/現像ローラの付着量)は0.7
6/0.05=15.2倍となり、トナー供給室32の
トナー24は安定した圧力となり、良好な印字が可能と
なる。しかし、印字率の高い場合には、さらにトナー供
給ローラ23の回転を上げるか又はトナー供給ローラ2
3の径を大きくし、トナー搬送比Hを20倍以上とした
ときに、良好な印字結果を得ることができる。
【0235】次いで、図67に示すように、上記のトナ
ー供給ローラ23によって、加圧状態でトナー供給室3
2に充填されたトナー24は、トナー供給室32におけ
るポイントPから最狭所であるポイントQに搬送され、
トナー塗布部材50の押圧力によって現像ローラ22の
表面に付着する。そして、現像ローラ22の左回転によ
って上側のトナー層厚規制部材27の位置に到達したと
きに、このトナー層厚規制部材27にて余分なトナー2
4が取り除かれる。また、このとき、現像ローラ22に
付着しているトナー24は、トナー層厚規制部材27及
び現像ローラ22並びにトナー24同士の摩擦により帯
電され、現像ローラ22の表面に均一な薄いトナー層が
形成される。
【0236】この現像ローラ22の表面に形成されたト
ナー層は、現像ローラ22がさらに回転することによ
り、現像ローラ22に対向配置された感光体ドラム5a
に接触し、このときにトナー24が感光体ドラム5aに
吸着され感光体ドラム5aに形成されていた静電潜像が
現像される。
【0237】なお、トナー層厚規制部材27によって削
り取られた余分のトナー24は、トナー供給室32のポ
イントRの部分からトナー攪拌ローラ26側に戻すため
に、図80(a)(b)に示すように、トナー塗布部材
50にスリット33又は孔34を穿設しておくのが最も
好ましい。これによって、トナー供給室32の圧力が一
定以上に大きくならないようにすることができる。
【0238】磁性一成分現像剤を用いる場合には、トナ
ー塗布部材50を導電性の材料で形成すると帯電したト
ナーがトナー塗布部材50に静電気的に付着するのを防
止することができる。例えば、カーボン等の導電性物質
を内添した樹脂や、鉄、アルミニウム、SUS材のよう
な金属材料を使用し、さらにトナー塗布部材50を接地
すれば、トナーが上記スリット33又は孔34に詰まる
ことが無くなる。すなわち、トナー供給室32の圧力を
一定に保ち、現像ローラ22の表面に均一なトナー層を
形成することができる。
【0239】一方、非磁性一成分現像剤を用いる場合に
は、トナー塗布部材50を導電性の材料で形成し、トナ
ー24の帯電極性と同じ極性の電圧をトナー塗布部材5
0に印加しても、トナー24が上記スリット33又は孔
34に詰まることが無くなる。印加電圧は、例えば−5
00Vに設定するとよい。
【0240】トナー供給室32の圧力(現像ローラ22
の駆動トルク)と空転時間との関係は、図81に示すよ
うに、スリット33が無い場合には初期トルクは0.7
kgfcmであるが、10分間の空転を行うと1.3k
gfcmまで上昇する。また、スリット33を5本穿設
した場合には、10分間の空転により1.0kgfcm
となり、スリット33を10本穿設した場合には、10
分間の空転により0.8kgfcmとなる。したがっ
て、スリット33の個数が多いほど現像ローラ22の駆
動トルクの増加は小さくなるのがわかる。
【0241】なお、実際には、印字していると現像ロー
ラ22に付着したトナー24が消費されるため、このデ
ータよりも現像ローラ22の駆動トルクは少し小さくな
る。
【0242】逆に、上記のことから、印字率が小さい場
合には、トナー24の消費量が少ないため、トナー供給
室32のトナー圧力は上昇しがちとなる。このため、印
字率が小さい場合には、これらスリット33又は孔34
を穿設しておくと効果が大きい。
【0243】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20は、トナー塗布部材50が、現像ローラ
22に向けて凸となるように円弧状に形成されて現像槽
49をトナー層厚規制部材27及び現像ローラ22側と
他の側とで仕切っているので、トナー供給ローラ23に
て現像ローラ22側に搬送されたトナー24は、現像ロ
ーラ22とトナー塗布部材50との間の狭い部分を通過
するときに、トナー24の圧力が高くなり、これによっ
て、現像ローラ22に塗布される。次いで、現像ローラ
22に塗布されたトナー24は、トナー層厚規制部材2
7によって層厚が規制され、余剰のトナー24が掻き出
される。このとき、トナー塗布部材50は円弧状に形成
されており、トナー層厚規制部材27の手前では広い空
間となっているので、トナー層厚規制部材27の手前に
戻ってくるトナー24が多くなってもこの部分でトナー
24が詰まるということを防止することができる。
【0244】また、トナー塗布部材50は、弾性部材に
て形成されている。このため、一般に、印字率の大小の
印字を交互に行った場合にはトナー供給室32のトナー
圧力が不安定になりがちであるが、本実施例では、この
トナー圧力がトナー塗布部材50の弾力性によって緩和
されるので、トナー供給室32のトナー圧力を安定させ
ることが可能である。すなわち、印字率が小さい場合に
は、現像ローラ22上のトナー24が殆ど消費されずに
再度トナー供給室32に戻ってくるため、この箇所での
トナー量が多くなる。しかし、トナー塗布部材50に弾
性があるために、トナー塗布部材50が現像ローラ22
側から離れてトナー供給室32の空間が広くなる。した
がって、トナー圧力が増加しないため、トナー24の詰
まりを生じることがない。
【0245】また、トナー塗布部材50の帯電系列とト
ナー24の帯電系列とは離れていることによって、トナ
ー塗布部材50とトナー24との摩擦帯電を十分に行
い、予備帯電を十分に実施することができる。この結
果、その後安定した帯電をトナー層厚規制部材27にて
行うことができ、カブリのない安定した画質を得ること
ができる。さらに、トナー供給ローラ23の帯電系列と
トナー24の帯電系列とが離れていることによって、ト
ナー塗布部材50におけるトナー供給ローラ23の掻き
取りの際にトナー24との摩擦帯電を十分に行い、予備
帯電を十分に実施することができる。
【0246】また、トナー塗布部材50の少なくとも現
像ローラ22側の面にトナー24の粒径よりも小さな凹
凸が形成されているので、トナー24がこの凹凸部を通
過するときに摩擦帯電されて予備帯電される。この結
果、カブリのない安定した画質を得ることができる。
【0247】一方、トナー層厚規制部材27は、現像ロ
ーラ22の中心軸を通る水平面とトナー層厚規制部材2
7の立設面27aとの間に形成される角度が90度以下
となっているので、トナー層厚規制部材27により掻き
取られたトナー24がトナー層厚規制部材27の立設面
27aに沿って溜まることがない。したがって、トナー
層厚規制部材27の立設面27aに沿った部分のトナー
24の流れが円滑になり、この部分にトナー24が固ま
った状態で付着することがなくなり、カブリのない良好
な画質を得ることができる。
【0248】また、トナー層厚規制部材27の現像ロー
ラ22との当接部27bは交換可能に形成されているの
で、トナー層厚規制部材27が摩耗してもこの当接部2
7bのみを交換することができる。この結果、トナー層
厚規制部材27におけるランニングコスト及びイニシャ
ルコストの低減を図ることが可能になる。
【0249】また、トナー層厚規制部材27の現像ロー
ラ22との当接面にトナー24の粒径よりも小さな凹凸
が形成されているので、この凹凸部分にてトナー24が
摩擦帯電される。このため、トナー24に安定した帯電
を与えるため、カブリのない安定した画質を得ることが
できる。また、現像ローラ22上の表面層のみ帯電され
る、すなわち現像ローラ22上トナー層において下層と
上層とによって帯電量が異なるのを防止することができ
る。
【0250】一方、本実施例では、トナー供給ローラ2
3と対向内壁面21aとの間隔Uは、0.5mm<U<
2mmとなっている。すなわち、間隔Uが0.5mmよ
り小さ過ぎるとトナー供給室32への十分なトナー供給
を行われず、また間隔Uが2mmを超えるとこの部分の
トナー24がトナー供給ローラ23によって全てトナー
供給室32に搬送されなくなる。しかし、本実施例で
は、間隔Uを0.5mm<U<2mmに設定しているた
め、トナー24をトナー供給室32へ安定して供給する
ことができ、安定した画質を得ることができる。
【0251】また、トナー供給ローラ23の外周面及び
対向内壁面21aにトナー粒径より細かい凹凸を形成す
ることによって、トナー塗布部材50での掻き出しの際
又は対向内壁面21aの通過の際に、トナー24は摩擦
帯電され予備帯電される。このため、カブリのない安定
した画質を得ることができる。
【0252】一方、トナー攪拌ローラ26におけるトナ
ー24の搬送量は、トナー供給ローラ23におけるトナ
ー24の搬送量よりも多く設定することにより、トナー
供給室32に十分なトナー24を供給することができ
る。この結果、印字率の大小に関わらず安定した画質を
得ることができる。
【0253】また、トナー供給ローラ23におけるトナ
ー24の搬送量は、現像ローラ22におけるトナー24
の搬送量よりも多く設定することにより、トナー層厚規
制部材27の手前に十分なトナー24を供給することが
できる。このため、高印字の場合でもトナー層厚規制部
材27の下流側で、現像ローラ22に十分な層厚を確保
させることができる。
【0254】また、トナー塗布部材50には、トナー2
4が通過し得るスリット33又は孔34が穿設されてい
るので、トナー供給室32のトナー圧が印字率の大小に
より異常に上昇することが防止できる。
【0255】〔実施例6〕本発明の他の実施例を図82
ないし図90に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施例1ないし実施例
5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につい
ては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0256】前記実施例5においては、トナー塗布部材
50は、トナー供給室32のトナー24を現像ローラ2
2に塗布するためのトナー塗布部材しての機能と、トナ
ー供給ローラ23の表面のトナー24を掻き出すための
機能とを共有していた。
【0257】本実施例においては、図82に示すよう
に、カートリッジカバー31の端部には、シート状のト
ナー塗布部材60が貼着されており、その先端に掻き出
し部材45がトナー供給ローラ23に当接して設けられ
ている。そして、実施例5と同様に、トナー塗布部材6
0は、現像ローラ22に向けて凸となるように円弧状に
形成されており、現像槽49をトナー層厚規制部材27
及び現像ローラ22と他の側とで仕切っている。
【0258】また、上記のトナー塗布部材60は、前記
実施例5で示したトナー塗布部材50と同じ弾性体材料
で形成されている一方、トナー供給ローラ23の表面の
トナー24を掻き出すための掻き出し部材45は、トナ
ー粒子径よりも小さな単発泡からなるスポンジにて直方
体に形成されている。この掻き出し部材45のトナー供
給ローラ23への食い込み量は、例えば0.5mm〜1
mmに設定されている。このように、掻き出し部材45
を直方体のスポンジにて形成することによって、掻き出
し部材45が正6角柱の側面に位置するときには、図8
2に示す状態でトナー24を掻き出す一方、掻き出し部
材45が正6角柱の角部の稜線に位置するときには、図
83に示す状態でトナー24を掻き出す。
【0259】このため、トナー供給ローラ23上のトナ
ー24を効率良く掻き出すことができる。また、スポン
ジはトナー粒子径よりも小さな単発泡からなっているの
で、スポンジ内にトナー24が侵入することもなく、確
実にトナー供給ローラ23上のトナー24を掻き出すこ
とが可能である。なお、スポンジがトナー粒子径よりも
大きな連続気泡からなっている場合には、トナー24が
この気泡に侵入し、スポンジの重量が増大するので、ト
ナー供給ローラ23の回転におけるトルク上昇を招来す
ることになる。
【0260】また、図84に示すように、トナー塗布部
材60を剛性を有する金属で形成する一方、掻き出し部
材45をPETにて形成することも可能である。このよ
うにトナー塗布部材60を剛性を有する金属で形成する
ことにより、トナー塗布部材60と現像ローラ22との
距離を常に一定に保持することが可能になり、常に安定
した予備帯電が可能となる。なお、トナー塗布部材60
は、必ずしも剛性を有する金属で形成することはなく、
例えば、剛性を有する樹脂にて形成することも可能であ
る。
【0261】また、掻き出し部材45をPETにて形成
することにより、確実にトナー供給ローラ23のトナー
を掻き出し、トナー供給室32にと安定して供給するこ
とが可能である。
【0262】一方、図85(a)に示すように、トナー
塗布部材60に孔61若しくはスリットを穿設すると共
に、その孔61を覆う弾性部材からなる弁体62をトナ
ー攪拌ローラ26側に設けることも可能である。この弁
体62は、図85(b)に示すように、一端が支持され
ており、トナー供給室32のトナー圧力が大きくなる
と、孔61を通ったトナー24が弁体62を押圧し、弁
体62の自由端を押し上げることにより、トナー24が
トナー攪拌ローラ26側に移動できるようになってい
る。したがって、特に低印字率の場合に、トナー24が
トナー供給室32からトナー攪拌ローラ26側に流出す
るので、トナー供給室32のトナー圧力を一定に保つこ
とが可能になる。
【0263】また、図86に示すように、トナー塗布部
材60をカートリッジカバー31を延長して形成するこ
とも可能である。これによって、部品点数の削減を図り
コストダウンを図ることが可能となる。
【0264】しかし、トナー塗布部材60をカートリッ
ジカバー31を延長して形成した場合、トナー塗布部材
60が剛性を有しているため、以下の問題が生ずる。す
なわち、トナーがトナー供給ローラ23によってトナー
供給室32に送り込まれる結果、トナー供給室32のト
ナー圧力が上昇し、トナー供給ローラ23や現像ローラ
22のトルクが上昇するという不都合が生ずる。また、
現像を繰り返す内に、トルクが上昇し、現像カートリッ
ジ20の動作がロックされてしまう事態が発生するおそ
れもある。
【0265】そこで、このような問題点を解消するため
に、図87に示すように、延長したカートリッジカバー
31に孔31aを穿設するとよい。これにより、上述し
たように、トナー供給室32のトナー24をトナー攪拌
ローラ26側に流出させることができるので、特に低印
字の場合に、トナー供給室32のトナー圧力を一定に保
持することが可能である。
【0266】なお、孔31aを形成する位置としては、
図87では孔31aがトナー層厚規制部材27寄りに形
成されているように図示しているが、実際には、図87
中に破線で示すように、トナー供給ローラ23寄りに孔
31aを形成した方が、トナー供給室32のトナー圧力
を一定に保持する効果が高いことがわかっている。ただ
し、孔31aの上端部が、トナー層厚規制部材27と現
像ローラ22との当接部より上に位置していることが、
トナー24が孔31aを容易に通り抜けるために必要で
ある。
【0267】また、図88に示すように、上記孔31a
を覆う弾性体の弁体43を設けることも可能である。
【0268】さらに、図89に示すように、トナー塗布
部材としてのカートリッジカバー31に掻き出し部材4
5を設け、さらにその先端にスポンジからなる接触部4
5aを設けることも可能である。これによっても、トナ
ー供給ローラ23のトナー24を十分に掻き出すことが
可能である。
【0269】一方、図90に示すように、現像ローラ2
2に例えば−550Vの電圧を印加する一方、トナー供
給ローラ23に例えば−750Vの電圧を印加すること
も可能である。これによって、負の極性を帯びたトナー
24は、電気的にトナー供給ローラ23から現像ローラ
22に付着する方向に移動するため、現像ローラ22へ
のトナー24の付着を向上させることが可能である。
【0270】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー塗布部材60を剛体にて形
成することにより、トナー塗布部材60と現像ローラ2
2との距離を一定に保つことができ、安定した予備帯電
を行うことができる。
【0271】また、トナー塗布部材60の先端には、ト
ナー供給ローラ23に当接する弾性体からなる掻き出し
部材45が設けられているので、掻き取りの際に、トナ
ー供給ローラ23のトルクを上昇させることもない。
【0272】また、トナー塗布部材60の先端に設けら
れた掻き出し部材45を、トナー粒子径よりも小さな単
発泡からなるスポンジにて直方体に形成することによっ
て、トナー供給ローラ23が正6角柱ローラの場合、ス
ポンジが角部に少し食い込むため、正6角柱の平面部で
も角部でもスポンジが変形してトナー供給ローラ23上
のトナー24を全て掻き取ることができる。
【0273】また、トナー供給ローラ23の表面のトナ
ー24を掻き出すための掻き出し部材60は、トナー粒
子径よりも小さな単発泡からなるスポンジにて直方体に
形成されているので、目詰まりを防止してトナー供給ロ
ーラ23のトナー24を十分掻き取ることができ、より
安定した画質が得られる。
【0274】また、トナー塗布部材60に、孔61若し
くはスリットを穿設することによって、トナー供給室3
2のトナー圧が印字率の大小により異常に上昇すること
を防止することができる。
【0275】さらに、上記の孔61若しくはスリットを
覆う弾性部材からなる弁体62をトナー攪拌ローラ26
側に設けることによって、印字率の小さい連続プリント
の場合に、トナー供給室32のトナー圧の上昇を孔61
若しくはスリットから開放する際に、弾性を有する弁体
62にて流出を調整することができる。このため、印字
率の大小によらず、さらに精度良くトナー供給室32の
トナー圧を一定にできる。
【0276】一方、現像ローラ22と非接触な鋼性を有
するトナー塗布部材60をカートリッジカバー31等の
カートリッジ本体21の一部の部品で構成することによ
り、部品点数を削減し、コストダウンを図ることができ
る。
【0277】また、トナー供給ローラ23を導電部材に
て形成し、これに電圧を印加することによって、電気的
にトナー24をトナー供給ローラ23から現像ローラ2
2へ付着することができる。この結果、現像ローラ22
上のトナー24が十分付着し、帯電が良好に行なわれ、
カブリのない画質を得ることができる。
【0278】〔実施例7〕本発明の他の実施例を図91
ないし図100、および図109に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施例1ないし実施例6の図面に示した部材と同一の機能
を有する部材については、同一の符号を付し、その説明
を省略する。
【0279】本実施例の現像カートリッジ20は、図9
1に示すように、剛体からなるトナー塗布部材70がカ
ートリッジカバー31から延びて形成されていると共
に、その先端に掻き出し部材45がトナー供給ローラ2
3に当接して設けられている。
【0280】さらに、このトナー塗布部材70には、図
92にも示すように、トナー供給室32から現像槽49
へトナー24が通過し得る循環用の孔70aが穿設され
ている。この種の現像カートリッジ20については、す
でに、前記の実施例1ないし実施例6にて、一部説明し
たが、ここでは孔70aについての変形例等により再度
詳述する。
【0281】上記の孔70aは、図93(a)(b)に
示すように、トナー塗布部材70に複数個設けることが
可能である。孔70aの形成位置は、トナー塗布部材7
0とカートリッジカバー31との境である屈曲部よりや
や下方がよい。屈曲部のすぐそばに孔70aを形成する
と、トナー24が孔70aから現像槽49の上方に向か
って容易に通り抜けてしまい、トナー24の圧力をトナ
ー供給室32に溜めることができなくなるからである。
【0282】さらに、この複数個の孔70aは、現像ロ
ーラ22の軸方向の中央で大きく穿設される一方、現像
ローラ22の軸方向の両端部側で小さく穿設されてい
る。すなわち、トナー供給ローラ23にて現像ローラ2
2側にトナー24を供給すると、現像ローラ22の軸方
向の中央にトナー24が集中する場合がある。しかし、
本実施例のように、トナー塗布部材70に複数個の孔7
0aを設け、さらに、現像ローラ22の軸方向のトナー
密度を一定に保持するために、トナー密度に応じて孔7
0aの大きさを変化させることにより、現像ローラ22
の軸方向に対してトナー圧が均一化し、黒ベタまたは、
ハーフトーンでムラが抑えられ良好な画像が得られる。
また、現像ローラ22に無駄な加圧を行なう必要がない
ため、トルクの小さな小型モータの使用が可能になる。
【0283】また、トナー塗布部材70における孔70
aと孔70aとの間を形成するリブ71の形状は、図9
4(a)(b)に示すように、現像ローラ22側に向か
って先細りとなる断面V字状または断面U字状にするの
が好ましい。これにより、孔70aの断面形状は、現像
ローラ22側に向かって拡開する。
【0284】すなわち、リブ71の断面形状をこのよう
に設定することにより、トナー供給室32に充填された
トナー24をトナー攪拌ローラ26側に循環させる際
に、リブ71とトナー24との摩擦抵抗を少なくできる
ので、トナー24がスムーズに循環され駆動モータのト
ルク変動が生じず、これによって、小型モータの使用が
可能になる。
【0285】また、図95に示すように、孔70aの形
状が三角形となるように、リブ71を、現像ローラ22
の軸方向に対して傾斜させてもよい。これによっても、
トナー供給室32の余剰トナー24をトナー攪拌ローラ
26側に循環させる際、リブ71とトナー24との摩擦
抵抗を少なくでき、この結果、駆動モータのトルク変動
が生じないため、トナー供給室32に充填されたトナー
24は圧力差を生じることなく、スムーズにトナー24
を循環させることができる。したがって、現像ローラ2
2に対するトナー圧が均一化し、黒ベタ又はハーフトー
ンでのムラが抑えられ良好な画像が得られる。
【0286】また、図96(a)(b)(c)に示すよ
うに、図95に示すリブ71の断面形状を現像ローラ2
2側に向かって先細りとなる断面V字状または断面U字
状にすることにより、さらに、トナー24の循環の際
に、リブ71はトナー24との摩擦抵抗を少なくするこ
とができる。
【0287】すなわち、現像ローラ22上でのトナー圧
は、リブ71の断面形状が四角形の場合には、図97に
示すように、リブ71を設けた場所に対応する位置と孔
70aを設けた場所に対応する位置とでは大きな差があ
る。トナー圧が大きいと、現像ローラ22に付着するト
ナー量が増えるため、印字された線が太くなったり、印
字結果が濃くなったりする。これにより、リブ71を設
けた場所に対応して印字結果の濃度や線の太さにすじ状
のムラが発生し良好な画質が得られない。これに対し
て、リブ71の断面形状がV字状またはU字状の場合に
は、図98に示すように、両者の位置で圧力差が非常に
小さくなる。したがって、良好な画像結果が得られる。
【0288】一方、図99(a)(b)に示すように、
トナー塗布部材70の孔70a…のそれぞれにおける前
記トナー攪拌ローラ26側に圧力調整部材としての弾性
部材からなる弁体72を設け、一端を接着し、他端を自
由端にしておくことも可能である。この弾性部材からな
る弁体72は、例えば、ゴム、アクリル、ポリエチレ
ン、リン青銅又はSUS等にて形成されている。
【0289】そして、前記トナー供給室32の圧力が所
定値以下の場合は、弁体72の弾性力により孔70aを
封止し、トナー供給室32の圧力を維持する。一方、ト
ナー供給室32の圧力が所定以上に上昇すると、トナー
24の流出圧力が弁体72の弾性力に打ち勝ち、弁体7
2が開いて孔70aが開口することにより、トナー24
がトナー攪拌ローラ26側に流出する。この後、トナー
供給室32の圧力が低下し所定以下の圧力になると、弁
体72の弾性力により孔70aが再び封止されトナー供
給室32の所定の圧力が維持される。
【0290】なお、図100に示すように、トナー塗布
部材70の各孔70aに、それぞれ弁体72を設けると
共に、弁体72の弾性力を各孔70a…に対して変化さ
せることも可能である。これによって、現像ローラ22
に対してトナー24の圧力を微調整することができる。
すなわち、トナー供給ローラ23によるトナー搬送がア
ンバランスになった際や搬送されたトナー24が現像ロ
ーラ22の中央部に集中した際に、的確に調整できるこ
とにより、トナー供給室32に充填されたトナー24
は、現像ローラ22の軸方向に対して圧力のばらつきを
生じることが抑制される。その結果、現像ローラ22に
対してトナー圧がより均一化し、黒ベタ又はハーフトー
ンでのムラが抑えられより良好な画像が得られる。
【0291】さらに、図109に示すように、リブ71
同士が互いに平行となるように複数のリブ71を現像ロ
ーラ22の軸方向に対して傾斜させ、かつ、次の条件を
満足するように形成してもよい。
【0292】(1) 各リブ71の幅は互いに等しく一定で
ある。
【0293】(2) 隣合う孔70a・70aにおいて、一
方の孔70aの上側の鋭角隅の頂点P1 から降ろした垂
線が、隣の孔70aの下側の鈍角隅の頂点P2 を通る。
【0294】これにより、孔70aの形状は、トナー塗
布部材70の両端部で三角形となる以外は、菱形とな
る。
【0295】リブ71をこのように形成することによっ
て、孔70aの開口面積は、現像ローラ22の軸方向の
任意の位置によらず同じにすることができる。なぜな
ら、頂点P1 と頂点P2 とを結ぶ線分P1 −P2 上で非
開口部の長さをL1 、開口部の長さをL2 とすると、線
分P1 −P2 に平行な任意の線分Q1 −Q2 上での非開
口部の長さと開口部の長さとは、それぞれ常にL1 およ
びL2 に等しくなるからである。
【0296】この結果、孔70aの開口面積が、トナー
供給室32のトナー圧を最適とする値となるように、リ
ブ71を形成したとしても、リブ71に対向する現像ロ
ーラ22上の位置でトナー圧が高くなるという事態が防
止される。すなわち、現像ローラ22に対してトナー圧
がさらに均一化し、黒ベタ又はハーフトーンでのムラが
抑えられさらに良好な画像を得ることができる。
【0297】以下の表1に、図109に示すように孔7
0aを形成した場合に、トナーの残量を変えて画像の均
一性を評価した結果を示す。ただし、非磁性一成分現像
剤を使用し、現像ローラ22の直径を16mm、周速度
を32.5mm/秒に設定し、感光体ドラム5aと現像ロ
ーラ22とを0.3mmのニップ幅で圧接させた。また、
トナー供給ローラ23の直径を12mm、周速度を40
mm/秒に設定した。
【0298】
【表1】
【0299】上記の表1からわかるように、トナー残量
が約30%まで、ハーフトーンの均一性を確保できるこ
とが確認された。
【0300】次に、孔70aの開口面積とリブ71の非
開口面積との合計面積に対する孔70aの開口面積の好
適な比率を測定した。ただし、非磁性一成分現像剤を使
用し、現像ローラ22をウレタンの導電性ゴムで形成す
ると共に、直径を20mm、周速度を45mm/秒に設
定し、有機系の感光体ドラム5aと現像ローラ22とを
0.2mmのニップ幅で圧接させた。また、トナー供給ロ
ーラ23を正4角柱とし、直径を10mm、周速度を2
5mm/秒に設定した。
【0301】上記の条件で、孔70aの開口面積を60
〜95%、より好ましくは70〜90%に設定すること
で、トナーが孔70aに詰まることなく、現像ローラ2
2上に均一なトナー層を形成することができた。
【0302】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20では、トナー供給ローラ23によって現
像ローラ22に搬送された余剰のトナー24やトナー層
厚規制部材27にて掻き取られた余剰トナー24がトナ
ー層厚規制部材27の手前に溜まり、圧力が高くなった
ときに、トナー塗布部材70に穿設された孔70aを通
してトナー24をトナー攪拌ローラ26側に戻すことが
できる。
【0303】この結果、トナー層厚規制部材27手前の
トナー24の圧力が低減するので、現像ローラ22への
トナー圧力が均一に保持され、現像ローラ22に均一な
トナー層を形成させることができる。したがって、黒ベ
タ又はハーフトーンでのムラが抑えられ良好な画像が得
られる。また、現像ローラ22に無駄な加圧を行なうこ
とがないため、トルクの小さな小型モータの使用が可能
になる。
【0304】また、トナー塗布部材70における孔70
aと孔70aとの間に形成されるリブ71が、トナー2
4の流れに対して抵抗とならないように、現像ローラ2
2側が先細りとなる断面V字状または断面U字状になっ
ている。このため、トナー24の循環の際に、トナー2
4との摩擦抵抗を少なくすることができるので、現像ロ
ーラ22へのトナー圧力が均一に保持され、現像ローラ
22に均一なトナー層が得られる。
【0305】また、リブ71を現像ローラ22の軸に対
し、所定の傾斜を有するように形成したので、トナー2
4の循環の際に、トナー24と各リブ71との摩擦力が
小さくなりトナー24の排出がスムーズに行なえ、現像
ローラ22へのトナー圧力が均一に保持され、現像ロー
ラ22に均一なトナー層が得られる。
【0306】また、トナー塗布部材70における孔70
aのトナー攪拌ローラ26側に圧力調整用の弁体72が
設けられている。このため、トナー24の循環の際に、
トナー圧を細かく調整でき現像ローラ22へのトナー圧
力が均一に保持される。
【0307】さらに、弁体72は、弾性部材で形成さ
れ、トナー24の圧力で弾性部材が応動し、所定値以下
では孔70aを封止し、所定値以上ではトナー24を孔
70aから流出させる。このため、トナー24の循環の
際に、トナー圧をさらに細かく調整でき現像ローラ22
へのトナー圧力が均一に保持される。
【0308】また、弁体72は、現像ローラ22の軸方
向に複数設けることにより、個別に圧力調整することが
でき、現像ローラ22の軸方向に対して、均一なトナー
層が得られる。
【0309】〔実施例8〕本発明の他の実施例を図10
1ないし図108に基づいて説明すれば、以下の通りで
ある。なお、説明の便宜上、前記の実施例1ないし実施
例7の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0310】前記実施例1ないし実施例7等のプリンタ
の現像カートリッジ20においては、図101に示すよ
うに、現像カートリッジ20の未使用の状態では、現像
槽49のトナー24が、トナー供給ローラ23と対向内
壁面21aとの間、トナー供給室32、及び現像ローラ
22とトナー層厚規制部材27との間を通して、移動
し、カートリッジ本体21における現像ローラ22の開
口部から漏出する問題がある。そのため、この状態で
は、出荷段階に必要な部品として、上記の開口部に、例
えば、出荷時カバー58を設けると共に、出荷時カバー
58と現像ローラ22との間に緩衝材59を設ける等の
処置が必要となり、コスト高になるという問題点を有し
ている。
【0311】そこで、本実施例ではこの問題を解決する
ために、トナー塗布部材を利用した改良が加えられてい
る。
【0312】すなわち、本実施例の現像カートリッジ2
0では、図102に示すように、未使用の状態において
は、トナー塗布部材80は、現像ローラ22に凸となる
円弧状に形成されると共に、カートリッジカバー31か
らカートリッジ本体21の壁面にまで延びて設けられて
おり、トナー攪拌ローラ26側とトナー供給ローラ23
及び現像ローラ22との間を完全に仕切るように形成さ
れている。
【0313】上記のトナー塗布部材80は、樹脂製の可
撓性シート材から成り、カートリッジカバー31に慴動
可能に設けられる一方、カートリッジカバー31におけ
るトナー塗布部材80の延長上には、一対の係止突起8
1がトナー塗布部材80の乗り上げを可能とすべく断面
ほぼ三角形に設けられている。また、カートリッジ本体
21の壁面には、トナー塗布部材80の先端部を固定す
るための固定部82が形成されている。
【0314】また、トナー塗布部材80には、図103
にも示すように、長手方向の両側に、トナー攪拌ローラ
26と係合し得る2個の突起83・83が設けられ、さ
らに、上記係止突起81が嵌合する一対の係止孔84・
84が穿設されている。
【0315】一方、図104に示すように、現像カート
リッジ20のカートリッジ本体21の両側側面壁には、
上記トナー塗布部材80を摺動可能に支持及び案内する
ガイド部85がトナー塗布部材80の両側に沿って突出
状態に設けられている。したがって、トナー塗布部材8
0は、両端部がガイド部85の間に形成される溝に嵌ま
り込み、この溝内を摺動し得るようになっている。
【0316】そして、トナー塗布部材80がガイド部8
5の溝内を上側に摺動して、上記係止突起81がトナー
塗布部材80の上記係止孔84・84に嵌まり込んだ時
に、トナー塗布部材80が固定されるようになってい
る。また、トナー塗布部材80は、図105に示すよう
に、この固定状態の時にトナー塗布部材80の他の先端
部がトナー供給ローラ23の周面上で停止するように予
め位置決めされている。
【0317】一方、図106に示すように、トナー攪拌
ローラ26の軸26eは、軸受け26fを通してカート
リッジ本体21の壁面の外まで延長して形成されてお
り、その延長部分には第1ギヤ86及び第2ギヤ87が
設けられている。上記の第1ギヤ86は、図107に示
すように、現像カートリッジ20の前記装置本体1への
装着時点で、装置本体1の駆動ギヤ88と歯合され、こ
れによって、トナー攪拌ローラ26が駆動されるように
なっている。
【0318】一方、上記の第2ギヤ87は、現像カート
リッジ20の装置本体1への装着時に装置本体1側に設
けられたラックギヤ89と歯合し、現像カートリッジ2
0の挿入移動に応じて第2ギヤ87が回転し、軸26e
の回転と相俟ってトナー攪拌ローラ26が回転駆動され
る。そして、このときのトナー攪拌ローラ26の回転に
よって、図102に示すように、トナー攪拌ローラ26
がトナー塗布部材80の突起83・83に当接して押し
上げ、図105に示すように、トナー塗布部材80の先
端がトナー供給ローラ23に当接した使用可能状態にま
で移動するようになっている。また、現像カートリッジ
20の装着完了時点では、図107に示すように、第2
ギヤ87は、ラックギヤ89から外れ、代わりに第1ギ
ヤ86が駆動ギヤ88に歯合する。したがって、この構
成によって、現像カートリッジ20を装置本体1に装着
する際にトナー攪拌ローラ26が回転して、トナー塗布
部材80が押し上げられて、使用可能状態にセットされ
るようになっている。
【0319】なお、上記の例においては、トナー攪拌ロ
ーラ26における軸26eの延長部分には、第2ギヤ8
7が設けられており、この第2ギヤ87がラックギヤ8
9に歯合することにより、自動的に、現像カートリッジ
20の装置本体1への装着時に、トナー塗布部材80が
押し上げられるようになっているが、必ずしもこれに限
らない。
【0320】すなわち、例えば、図108に示すよう
に、軸26eの延長部分に第1ギヤ86が設けた後に、
さらに、その延長端部に、回転操作レバー90を係合さ
せるための係合部91を形成しておくことが可能であ
る。
【0321】そして、トナー塗布部材80を押し上げる
時には、上記の係合部91に回転操作レバー90を係合
させて回転させることにより撹拌ローラ3を回転させる
ことができる。
【0322】上記の構成を有する現像カートリッジ20
の動作について説明する。まず、現像カートリッジ20
の未使用状態、すなわち製品の出荷時の状態において
は、図102に示すように、トナー塗布部材80は、カ
ートリッジカバー31からカートリッジ本体21の固定
部82まで延びて設けられている。これによって、トナ
ー塗布部材80によって現像槽49と外部に連通してい
る現像ローラ22とが完全に分離されているので、トナ
ー24が現像カートリッジ20の外に漏れないようにな
っている。
【0323】そして、現像カートリッジ20の装置本体
1への装着時に、図107に示すように、上記トナー供
給ローラ23の第2ギヤ87が、装置本体1のラックギ
ヤ89に歯合し、トナー供給ローラ23を回転させる。
そして、トナー供給ローラ23の最初の回転時に、図1
02に示すように、トナー供給ローラ23がトナー塗布
部材80の突起83・83に当接し、トナー供給ローラ
23の回転に伴って、トナー塗布部材80を図105に
示す位置にまで押し上げる。そして、トナー供給ローラ
23の先端部が突起83・83から外れると同時にトナ
ー塗布部材80の係止孔84・84がカートリッジカバ
ー31に設けられた係止突起81に嵌合してトナー塗布
部材80を固定する。そして、この状態は、トナー塗布
部材80の先端がトナー供給ローラ23に当接している
状態であり、現像カートリッジ20の使用可能状態とな
っている。すなわち、この状態で、トナー攪拌ローラ2
6によって攪拌されたトナー24はトナー供給ローラ2
3によって現像ローラ22側に搬送される。
【0324】このように、本実施例のプリンタの現像カ
ートリッジ20は、現像カートリッジ20の装置本体1
への装着前は、現像カートリッジ20の内部がトナー塗
布部材80によって、トナー攪拌ローラ26を設けた領
域と現像ローラ22及びトナー供給ローラ23を設けた
領域とが完全に仕切られている。このため、トナー24
が現像カートリッジ20から漏出することはない。
【0325】一方、現像カートリッジ20を装置本体1
に装着した後の最初の使用時には、トナー攪拌ローラ2
6の最初の回転に伴ってトナー攪拌ローラ26の先端部
が上記突起83・83に当接して係合することにより、
トナー塗布部材80が上方向に移動し、トナー塗布部材
80をトナー塗布部材80の先端がトナー供給ローラ2
3の周面部に接触する位置まで移動させる。そして、ト
ナー塗布部材80は、この状態で固定され、現像カート
リッジ20の使用可能状態となる。すなわち、この状態
で、トナー攪拌ローラ26によって攪拌されたトナー2
4は、トナー供給ローラ23によって現像ローラ22側
に搬送される。
【0326】したがって、現像カートリッジ20の装置
本体1への装着前に、現像カートリッジ20の内部のト
ナー24が、外部に面する現像ローラ22から漏出する
ことを防止することができると共に、開口部に別途蓋等
を設ける必要がないので、部品点数の削減によりコスト
ダウンを図ることができる。また、現像カートリッジ2
0を装着してトナー攪拌ローラ26を回転させるだけで
自動的に使用可能状態となるので、取扱が容易である。
【0327】また、本実施例の現像カートリッジ20に
は、現像カートリッジ20を装置本体1に挿入する際
に、装置本体1側の回転駆動手段としてのラックギヤ8
9に係合してトナー攪拌ローラ26を一定量だけ回転す
るようになっている。この結果、トナー攪拌ローラ26
の回転開始時は、トナー塗布部材80を移動させるため
に、通常回転時よりも大きな回転トルクを必要とするの
で、トナー攪拌ローラ26の回転トルクを変える操作が
必要となり得るが、この構成によれば現像カートリッジ
20の装着時の押し込みの強さを利用してトナー攪拌ロ
ーラ26を回転させることができる。
【0328】また、トナー攪拌ローラ26を、専用の回
転操作レバー90により、カートリッジ本体21の外部
から回転させることができるので、トナー攪拌ローラ2
6の回転トルクを変えることなく、手動でトナー攪拌ロ
ーラ26を回転させることができる。
【0329】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像形成装置の現
像装置は、以上のように、現像剤を感光体に供給する現
像ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像
ローラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給ローラを
格納する現像槽であって、少なくとも現像剤供給ローラ
に対向する内面に、現像剤の摩擦帯電を促す凹凸が形成
された現像槽とを備えている構成である。
【0330】それゆえ、現像槽の内面に現像剤の摩擦帯
電を促す凹凸を形成したので、現像槽の内面が鏡面に近
い場合に比べて、摩擦の増大によって現像剤の予備的な
帯電量がより増大し、また凹凸が現像剤の流れを乱すこ
とによる撹拌作用によって帯電もより均一化する。これ
により、感光体に現像剤を良好に静電吸着させることが
でき、画質の向上を図ることができるという効果を奏す
る。
【0331】請求項2の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上記
凹凸の十点平均粗さRzと、上記現像剤の平均粒径rと
の間に、 1/2×r≦Rz≦10×rとなる関係が成
立する構成である。
【0332】それゆえ、十点平均粗さRzが現像剤の平
均粒径rより小さ過ぎたために、現像槽の内面近くを流
れた現像剤のみが摩擦帯電し、現像剤の予備的な帯電量
がばらつく問題や、十点平均粗さRzが平均粒径rより
大き過ぎたために、凹凸内に入り込んだ現像剤が出てこ
られなくなり、現像剤同士が摩擦し合うことになる結
果、逆極性に帯電した現像剤が増大して現像剤の予備的
な帯電量がばらつく問題が生じない。これにより、請求
項1の構成による効果を充分に達成するために必要な凹
凸の十点平均粗さRzの許容範囲を提供することができ
るという効果を奏する。
【0333】請求項3の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、請求項1または2の構成に加え
て、上記現像剤供給ローラが、正多角柱に形成されてい
る構成である。
【0334】それゆえ、現像剤が正多角柱の側面で搬送
されるため、円柱に比べて現像剤を搬送する能力が向上
し、黒ベタ印字を行って現像剤の消費量が増えても、現
像ローラに対して現像剤を確実に搬送できる。また、現
像剤供給ローラの側面は、正多角柱ゆえに平面であり、
凹面になっていないので、凹面に溜まる現像剤を掻き出
すための部材が不必要となるので、低コスト化が図れ
る。さらに、掻き出し部材を設けた場合でも、凹部がな
いため、現像剤供給ローラのトルク変動もないので、駆
動が安定し易い。さらに、現像剤の搬送が安定するの
で、カブリのない安定した画像を得ることができるとい
う各種の効果を併せて奏する。
【0335】請求項4の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、感光体に供給される現像剤の搬送方向の上流
で、現像ローラに付着した現像剤の層厚を規制する規制
部材と、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロー
ラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、
現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により上記規
制部材の方へ搬送される現像剤の搬送方向に沿って、現
像ローラの表面との間隔が狭くなるように延設されると
共に、現像剤供給ローラおよび現像ローラの近傍におい
て現像ローラの軸方向にも延設された現像剤塗布部材と
を備えている構成である。
【0336】それゆえ、規制部材の方へ搬送される現像
剤の搬送方向に沿って、現像ローラの表面との間隔が狭
くなるように、現像剤塗布部材を設け、しかも、現像剤
塗布部材を現像ローラの軸方向に延設したことにより、
現像剤塗布部材と現像ローラとの間に搬送される現像剤
の圧力が高まり、現像ローラの表面に現像剤を押しつけ
る力を強めることができる。これにより、現像剤は現像
ローラ表面に蜜に塗布されるので、規制部材による層厚
の均一化が容易となり、印字画像の濃度のバラツキやカ
ブリを大幅に減少することができるという効果を奏す
る。
【0337】請求項5の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、請求項4の構成に加えて、上記
現像剤塗布部材が、弾性的な復元力を有する素材で形成
されている構成である。
【0338】それゆえ、搬送される現像剤の動きの中で
生ずる圧力の変動や、現像剤供給ローラおよび現像ロー
ラの偏心によって生ずる圧力の変動を現像剤塗布部材が
吸収することができる。これにより、現像剤は現像ロー
ラ表面に、安定した圧力で塗布されるので、規制部材に
よる層厚の均一化がさらに容易となり、印字画像の濃度
のバラツキやカブリをさらに減少させることができると
いう効果を奏する。
【0339】請求項6の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、請求項4または5の構成に加え
て、上記現像剤塗布部材と現像ローラとの間を搬送され
る現像剤の圧力上昇を規制する調圧弁を、現像剤塗布部
材に設けた構成である。
【0340】それゆえ、上記現像剤塗布部材と現像ロー
ラとの間を搬送される現像剤の圧力が上昇し過ぎたとき
に、調圧弁が開くことにより、現像剤の圧力は一定に保
たれる。したがって、請求項5の構成より一層安定した
圧力で、現像剤は現像ローラ表面に塗布されるので、規
制部材による層厚の均一化が容易となり、印字画像の濃
度のバラツキやカブリを大幅に減少することができると
いう効果を奏する。
【0341】請求項7の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロ
ーラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により搬
送される現像剤の搬送方向に沿って、現像ローラの表面
との間隔が狭くなるように延設されると共に、現像剤供
給ローラおよび現像ローラの近傍において現像ローラの
軸方向にも延設された現像剤塗布部材とを備えると共
に、上記現像剤供給ローラに付着した現像剤を掻き取る
ために、現像剤供給ローラに当接する掻き取り部材が、
上記現像剤塗布部材に固定され、現像ローラ表面、現像
剤塗布部材および掻き取り部材によって囲まれる空間
が、搬送される現像剤の圧力を高める加圧室となってい
る構成である。
【0342】それゆえ、現像剤供給ローラおよび現像ロ
ーラの回転によって、現像剤が加圧室に順次搬送される
と共に、現像剤供給ローラに付着した現像剤が加圧室に
掻き落とされるので、現像剤は現像剤塗布部材と現像ロ
ーラとの間に集められ、現像ローラに対する現像剤の圧
力を高めることができる。これにより、現像剤は現像ロ
ーラ表面に蜜に塗布され、現像剤塗布部材の下流に、現
像ローラに付着した現像剤の層厚を規制する規制部材を
設けた場合に、規制部材による層厚の均一化が容易とな
り、画像濃度のバラツキやカブリを大幅に減少させるこ
とができるという効果を奏する。
【0343】請求項8の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、現像剤を感光体に供給する現像
ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像ロ
ーラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、少なくとも、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤
供給ローラを格納する現像槽と、現像槽の内壁面から現
像ローラと対面しながら現像剤供給ローラに達すること
で現像槽を仕切ると共に、現像剤供給ローラに達する端
部が現像剤供給ローラに当接して、現像剤供給ローラに
付着した現像剤を掻き取る現像剤塗布部材とを備え、上
記現像剤塗布部材は、現像ローラおよび現像剤供給ロー
ラの回転により、現像剤が現像剤塗布部材と現像ローラ
との間隙に搬送される位置に設けられると共に、現像剤
塗布部材と現像ローラとの間に搬送された現像剤の通り
抜ける孔が形成されている構成である。
【0344】それゆえ、現像剤が上記狭隘路に送り込ま
れることによって、現像剤の圧力が高まり、現像ローラ
の表面に現像剤を押しつける力が強くなるため、現像剤
は現像ローラ表面に蜜に塗布される。この結果、請求項
7の構成による効果と同等の効果を奏することができ
る。
【0345】さらに、現像剤が現像剤塗布部材に形成さ
れた孔を通して現像剤供給ローラに戻る循環路が形成さ
れているので、現像剤の圧力が過度に上昇することが防
止され、現像ローラに塗布される現像剤の付着量が、圧
力変動によらず安定となるので、画像濃度のバラツキや
カブリをさらに減少させることができるという効果を奏
する。
【0346】請求項9の発明に係る画像形成装置の現像
装置は、以上のように、請求項8の構成に加えて、上記
現像剤塗布部材が、現像剤供給ローラに達する端部の近
傍を除いて、剛性を有する素材で形成されている構成で
ある。
【0347】それゆえ、現像剤塗布部材と現像ローラと
の間隔は、現像剤塗布部材の端部の揺動の影響を受ける
ことなく常に一定に保持されるので、現像ローラの表面
に現像剤を押しつける圧力は、端部の揺動の影響を受け
ることがなく安定する。これにより、請求項9の構成
は、請求項8の構成による効果をさらに高めることがで
きるという効果を奏する。
【0348】請求項10の発明に係る画像形成装置の現
像装置は、以上のように、請求項8または9の構成に加
えて、上記現像剤塗布部材に形成された孔の形状が、現
像ローラ側に拡開している構成である。
【0349】それゆえ、現像剤と孔の壁面との摩擦抵抗
が減少し、現像剤は孔をスムーズに通り抜けることがで
きるので、現像剤の搬送圧力の変動や現像剤供給ローラ
のトルク変動を招来しない。これにより、現像装置を駆
動するモータの小型化を図ることができるという効果を
奏する。
【0350】請求項11の発明に係る画像形成装置の現
像装置は、以上のように、請求項1または8の構成に加
えて、上記現像剤の搬送経路における上記現像剤供給ロ
ーラの上流に、現像剤を撹拌しながら現像剤供給ローラ
に搬送する現像剤撹拌ローラが設けられ、現像剤供給ロ
ーラの1回転あたりの搬送量S1 と現像剤撹拌ローラの
1回転あたりの搬送量S2 と現像剤供給ローラの回転数
に対する現像剤撹拌ローラの回転数の比bとの間に、 S1 ≦b×S2 という関係が成り立つ構成である。
【0351】それゆえ、現像剤供給ローラの周辺は、現
像剤撹拌ローラから供給される現像剤で満たされている
状態を保つことができるので、黒ベタ印字において、画
像上の黒ベタ部の濃度が画像形成枚数の増大と伴に徐々
に低下する問題や、1枚の画像の先端部と後端部とで黒
ベタ部の濃度に差が生ずるといった問題を回避すること
ができるという効果を奏する。
【0352】請求項12の発明に係る画像形成装置の現
像装置は、以上のように、請求項1または8の構成に加
えて、上記現像剤供給ローラの現像剤搬送面積をSt
回転数をRt 、現像ローラの現像剤搬送面積をSd 、回
転数をRd とし、(St ・Rt )/(Sd ・Rd )を定
数kと置くと、現像剤供給ローラの長さと現像ローラの
長さとが等しい場合に、1≦k≦20という関係が成り
立つ構成である。
【0353】それゆえ、現像ローラに供給される現像剤
の量の安定化を図ることができ、請求項11の構成によ
る効果と同等の効果を奏する。
【0354】請求項13の発明に係る画像形成装置の現
像装置は、以上のように、現像剤を感光体に供給する現
像ローラと、この現像ローラに非接触に設けられ、現像
ローラに現像剤を搬送供給するための現像剤供給ローラ
と、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給ローラを
格納する現像槽と、現像槽の内壁面から現像ローラと対
面しながら現像剤供給ローラに達することで現像槽を仕
切る現像剤塗布部材であって、現像剤供給ローラに達す
る端部が現像剤供給ローラに当接して、現像剤供給ロー
ラに付着した現像剤を掻き取ると共に、現像ローラおよ
び現像剤供給ローラの回転により、現像剤が現像剤塗布
部材と現像ローラとの間に搬送される位置に設けられた
現像剤塗布部材とを備え、長辺が現像ローラの軸方向に
平行な長方形の開口に、一方の長辺から他方の長辺に斜
めにわたる平行四辺形の仕切りを形成することによっ
て、複数の開口部を現像剤塗布部材に設け、一方の長辺
の任意の位置から他方の長辺に垂線を降ろしたときに、
上記仕切りと垂線とが交叉する長さが常に一定となるよ
うに、上記仕切りを形成した構成である。
【0355】それゆえ、上記の開口部を通り抜ける現像
剤の量は、現像剤の通り抜けが仕切りで阻止されたとし
ても、現像ローラの軸方向の任意の位置で一定となる。
この結果、現像剤の通り抜けが仕切りで阻止されること
による現像剤の圧力上昇の影響が無くなるため、現像ロ
ーラの表面に現像剤を押しつける圧力は、現像ローラの
軸方向の任意の位置で一定となる。これにより、請求項
8の構成による効果をさらに高めることができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るプリンタの現像カー
トリッジを示す構造図である。
【図2】上記の現像カートリッジが装着されるプリンタ
を示す全体構造図である。
【図3】上記の現像カートリッジをプリンタに装着する
状態を示す説明図である。
【図4】上記の現像カートリッジのトナー供給ローラの
トナーの搬送部分を示す説明図である。
【図5】上記のトナー供給ローラにおける多角形の角数
とトナー搬送量との関係を示すグラフである。
【図6】上記の多角形のトナー供給ローラにおける回転
方向に対する面の角度を示す説明図である。
【図7】上記の多角形のトナー供給ローラ及び円形のト
ナー供給ローラにおける搬送量を示すグラフである。
【図8】上記の多角形のトナー供給ローラ及び円形のト
ナー供給ローラにおける回転トルクを示すグラフであ
る。
【図9】上記の多角形のトナー供給ローラ及び凹凸を有
するトナー供給ローラと搬送量の差との関係を示すグラ
フである。
【図10】上記トナー供給ローラにおける定数kとカブ
リの発生率との関係を示すグラフである。
【図11】上記トナー供給ローラと対向内壁面との距離
とトナー密度との関係を示すグラフである。
【図12】トナー供給ローラにおける材質の帯電系列と
黒ベタ印字のヌケの面積比との関係を示すグラフであ
る。
【図13】トナー供給ローラと現像ローラとの距離とト
ナー帯電量との関係を示すグラフである。
【図14】トナー供給ローラと現像ローラとの印加電圧
の差とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
【図15】トナー供給ローラを凹凸仕上げした場合と鏡
面仕上げした場合のトナー帯電量とトナー個数比との関
係を示すグラフである。
【図16】対向内壁面の十点平均表面粗さRZ とトナー
の帯電のバラツキとの関係を示すグラフである。
【図17】対向内壁面にCCAを添加したときのトナー
の帯電量を示すグラフである。
【図18】(a)はカラープリンタの現像ローラ上に掻
き取り部材を設けた現像カートリッジを示す説明図、
(b)は上記掻き取り部材の構造を示す説明図である。
【図19】カラープリンタの現像ローラを停止する場合
としない場合におけるガムチャートの黄色トナー単体と
出力サンプルとの距離ΔEを示す説明図である。
【図20】上記現像カートリッジのトナー層厚規制部材
を導体にした場合と絶縁体にした場合とにおけるトナー
の帯電量とトナー個数比との関係を示すグラフである。
【図21】上記トナー層厚規制部材に凹凸仕上げをした
場合としない場合とにおけるトナーの帯電量とトナー個
数比との関係を示すグラフである。
【図22】本発明の第二実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示す全体構造図である。
【図23】上記現像カートリッジにおいて、剛体からな
るトナー塗布部材を示すものであり、(a)は現像カー
トリッジの全体構造図、(b)はトナー塗布部材と現像
ローラ2との関係を示す要部拡大図である。
【図24】上記現像カートリッジにおいて、弾性体から
なるトナー塗布部材を示すものであり、(a)は現像カ
ートリッジの全体構造図、(b)はトナー塗布部材と現
像ローラとの関係を示す要部拡大図である。
【図25】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材の圧接力と現像ローラのトルクとBGとの関係を示す
グラフである。
【図26】上記現像カートリッジにおいて、トナー塗布
部材をL字状に折曲し、その角部を現像ローラに圧接さ
せた状態を示す全体構造図である。
【図27】上記現像カートリッジにおいて、トナー塗布
部材をU字状に折曲し、その角部を現像ローラに圧接さ
せた状態を示すものであり、(a)は全体構造図、
(b)は要部拡大斜視図である。
【図28】上記現像カートリッジにおいて、厚みのある
弾性体からなるトナー塗布部材を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材と現像ローラとの関係を示す要部拡大図であ
る。
【図29】上記現像カートリッジにおけるシート状のト
ナー塗布部材を2層に積層した状態を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材と現像ローラとの関係を示す要部拡大図であ
る。
【図30】上記現像カートリッジにおける現像ローラの
回転時間とトナー塗布部材の変形量との関係を示すグラ
フである。
【図31】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材の先端にモルトを貼着した状態を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材と現像ローラとの関係を示す要部拡大図であ
る。
【図32】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材の先端にブラシを設けた状態を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材と現像ローラとの関係を示す要部拡大図であ
る。
【図33】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材を導電性部材にて形成し、バイアス電圧を印加した状
態を示すカートリッジの全体構造図である。
【図34】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材に孔やスリットを穿設した状態を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材にスリットを穿設した状態示す要部拡大図、
(c)は孔やスリットに弁体を設けた状態を示す要部拡
大図である。
【図35】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材をバネによって付勢した状態を示すものであり、
(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)はトナ
ー塗布部材と現像ローラとの関係を示す要部拡大図であ
る。
【図36】上記現像カートリッジのトナー塗布部材にC
CAを添加する場合としない場合とにおける現像ローラ
の回転とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
【図37】上記現像カートリッジのトナー塗布部材にシ
リコンコートを施す場合と施さない場合とについて、現
像ローラの回転とトナー帯電量との関係を示すグラフで
ある。
【図38】上記現像カートリッジにおけるトナー塗布部
材にサンドブラスト処理を施した状態を示すものであ
り、(a)は現像カートリッジの全体構造図、(b)は
トナー塗布部材の要部拡大図、(c)はトナー塗布部材
と現像ローラとの関係を示す要部拡大図である。
【図39】上記現像カートリッジのホルダーにリブを形
成した状態を示す側面図である。
【図40】上記現像カートリッジのホルダーにリブを形
成した状態を示す正面図である。
【図41】上記現像カートリッジのホルダーにリブを形
成した場合としない場合とにおける現像ローラ上のトナ
ー量を現像ローラの長手方向の位置との関係において示
したグラフである。
【図42】本発明の第三実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示す全体構造図である。
【図43】上記現像カートリッジのホルダーにトナー塗
布部材と掻き出し部材とを取り付けた状態を示すもので
あり、(a)は要部側面図、(b)は要部正面図であ
る。
【図44】上記掻き出し部材にポリウレタンフォームと
PETとを使用した場合における、トナー攪拌ローラの
トナー掻き取り位置とトナー掻き取り量との関係を示す
グラフである。
【図45】上記トナー塗布部材と掻き出し部材とを設け
た現像カートリッジのトナーの搬送状況を示す説明図で
ある。
【図46】上記掻き出し部材にポリウレタンフォームを
使用した場合におけるセルの大きさとトナー掻き取り量
との関係を示す説明図であり、(a)はセルが大きいと
きのトナー掻き取り量を示すもの、(b)はセルが小さ
いときのトナー掻き取り量を示すものである。
【図47】上記掻き出し部材にポリウレタンフォームを
使用した場合におけるセル数とトナー掻き取り量との関
係を示すグラフである。
【図48】上記掻き出し部材のトナー供給ローラへの当
接角度を示す説明図である。
【図49】上記掻き出し部材のトナー供給ローラへの当
接角度とトナー掻き取り量との関係を示すグラフであ
る。
【図50】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の当接位置が2mmのずれを有している状態を示す要部
拡大図である。
【図51】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の当接位置がずれを有していない状態を示す要部拡大図
である。
【図52】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の当接位置がずれを有していない場合に、別途搬送ロー
ラを設けた状態を示す要部拡大図である。
【図53】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の当接位置とトナー掻き取り量との関係を示すグラフで
ある。
【図54】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の食い込み状態を示す説明図である。
【図55】上記トナー供給ローラに対する掻き出し部材
の食い込み量とトナー掻き取り量との関係を示すグラフ
である。
【図56】上記掻き出し部材にポリウレタンフォームを
使用した場合における、エステル系とエーテル系との違
いによるトナー密度と回転トルクとの関係を示すグラフ
である。
【図57】上記掻き出し部材と掻き出し部材を設けた現
像カートリッジに、さらに現像ローラ及びトナー供給ロ
ーラに電圧を印加した状態を示す全体構造図である。
【図58】上記掻き出し部材にPET等の樹脂材からな
る弾性体を使用した現像カートリッジを示す全体構造図
である。
【図59】上記掻き出し部材に弾性力の大きい部材と小
さい部材とを組み合わせた弾性体を使用した現像カート
リッジを示す全体構造図である。
【図60】上記掻き出し部材に貫通孔を形成した状態に
ついて、(a)はポリウレタンフォームの場合を示す拡
大図であり、(b)はPETの場合を示す拡大図であ
る。
【図61】本発明の第四実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示すものであり、トナーの流動性をトナ
ー搬送量との関係で示すグラフである。
【図62】上記現像カートリッジにおける印字画像の濃
度変化(黒ベタ部測定)をトナー攪拌ローラ及びトナー
供給ローラのトナー搬送量との関係で示すグラフであ
る。
【図63】上記現像カートリッジにおける黒ベタ印字画
像の先端と後端との濃度差の変化をトナー攪拌ローラ及
びトナー供給ローラのトナー搬送量との関係で示すグラ
フである。
【図64】上記トナー攪拌ローラにブレード材を設けた
現像カートリッジを示すものであり、(a)は構造図、
(b)は斜視図である。
【図65】上記トナー攪拌ローラに、トナー層厚規制部
材の上流側に溜まったトナーを現像槽に回収するための
回収ブレードを設けた現像カートリッジを示すものであ
り、(a)は全体構造図、(b)は斜視図である。
【図66】上記トナー層厚規制部材の上流側に溜まった
トナーを現像槽に回収するための回収ブレードをトナー
攪拌ローラと連動する別部材にて設けた現像カートリッ
ジを示すものであり、(a)は全体構造図、(b)は斜
視図、(c)は動作説明図である。
【図67】本発明の第五実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示す全体構造図であり、トナー塗布部材
と掻き出し部材とを一体に設け、かつ現像ローラ側に凸
となる円弧上に設けた状態を示すものである。
【図68】上記トナー塗布部材における現像ローラとの
隙間とトナー層厚規制部材の下流でのトナー帯電量との
関係を示すグラフである。
【図69】上記トナー塗布部材における現像ローラとの
隙間とトナーの予備帯電量との関係を示すグラフであ
る。
【図70】上記トナー塗布部材の表面粗さとトナーの予
備帯電量との関係を示すグラフである。
【図71】上記トナー塗布部材の表面粗さを大きく形成
したときのトナーの状態を示す要部拡大図である。
【図72】上記現像カートリッジのトナー層厚規制部材
における現像ローラに対する当接角度について、(a)
はトナー層厚規制部材を直角又は鋭角に当接したときの
トナーの移動状態を示す説明図であり、(b)はトナー
層厚規制部材を鈍角に当接したときのトナーの移動状態
を示す説明図である。
【図73】上記現像カートリッジのトナー層厚規制部材
における現像ローラへの当接部を取り替え可能に形成し
た状態を示す構造図である。
【図74】上記トナー層厚規制部材の表面粗さとトナー
帯電量との関係を示すグラフである。
【図75】上記現像カートリッジにおけるトナー供給ロ
ーラと対向内壁面との間隔とトナー供給室へのトナー充
填率との関係を示すグラフである。
【図76】上記現像カートリッジにおける対向内壁面の
表面粗さとトナーの予備帯電量との関係を示すグラフで
ある。
【図77】上記現像カートリッジにおけるトナー攪拌ロ
ーラとトナー供給ローラとのトナー搬送比と印字率との
関係を示すグラフである。
【図78】上記現像カートリッジにおけるトナー供給ロ
ーラのトナーの搬送量の算出方法を示すための説明図で
ある。
【図79】上記現像カートリッジにおけるトナー供給ロ
ーラと現像ローラとのトナー搬送比と印字率との関係を
示すグラフである。
【図80】スリットや孔を穿設したトナー塗布部材につ
いて、(a)はスリットを穿設した場合を示す斜視図で
あり、(b)は孔を穿設した場合を示す斜視図である。
【図81】上記トナー塗布部材にスリットを穿設した場
合におけるスリットの個数を、現像ローラの駆動トルク
との関係で示すグラフである。
【図82】本発明の第六実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示す全体構造図であり、トナー塗布部材
と掻き出し部材とを別体に設け、かつ現像ローラ側に凸
となる円弧上に設けた状態を示すものである。
【図83】スポンジからなる掻き出し部材がトナー供給
ローラの角部に当接している状態を示す現像カートリッ
ジの全体構造図である。
【図84】上記トナー塗布部材を剛性を有する金属で形
成し、かつ掻き出し部材をPETにて形成した状態の現
像カートリッジを示す全体構造図である。
【図85】上記トナー塗布部材に孔を形成すると共に、
その孔に弁体を設けた現像カートリッジを示すものであ
り、(a)は全体構造図、(b)は要部拡大図である。
【図86】カートリッジカバーを延長することによりト
ナー塗布部材を形成した現像カートリッジを示す全体構
造図である。
【図87】図86に示すトナー塗布部材に孔を穿設した
現像カートリッジを示す全体構造図である。
【図88】図87に示すトナー塗布部材の孔にさらに弁
体を設けた現像カートリッジを示す全体構造図である。
【図89】カートリッジカバーを延長して形成したトナ
ー塗布部材に、先端にスポンジを有する掻き出し部材を
設けた状態の現像カートリッジを示す全体構造図であ
る。
【図90】カートリッジカバーを延長してトナー塗布部
材を形成すると共に、トナー供給ローラ及び現像ローラ
にバイアス電圧を印加した状態の現像カートリッジを示
す全体構造図である。
【図91】本発明の第7実施例におけるプリンタの現像
カートリッジを示す全体構造図である。
【図92】上記現像カートリッジのトナー塗布部材に一
個の孔を穿設した状態を示す斜視図である。
【図93】上記現像カートリッジのトナー塗布部材に複
数個の孔を穿設した状態を示すものであり、(a)は斜
視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図94】上記現像カートリッジのトナー塗布部材にお
けるリブについて、(a)はリブをV字状に形成した場
合を示す断面図であり、、(b)はリブをU字状に形成
した場合を示す断面図である。
【図95】上記トナー塗布部材におけるリブを傾斜して
形成した状態を示すトナー塗布部材の正面図である。
【図96】上記トナー塗布部材におけるリブを傾斜して
形成すると共に、リブをV字状又はU字状に形成したも
のであり、(a)はトナー塗布部材の正面図、(b)は
V字状リブのY−Y線断面図、(c)はU字状リブのY
−Y線断面図である。
【図97】上記トナー塗布部材のリブを断面四角形に形
成した場合における現像ローラ上のトナー圧力を示すグ
ラフである。
【図98】上記トナー塗布部材のリブをV字状又はU字
状に形成した場合における現像ローラ上のトナー圧力を
示すグラフである。
【図99】上記トナー塗布部材の孔に一個の弁体を設け
た状態を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は側
面図である。
【図100】上記トナー塗布部材における複数の孔のそ
れぞれに弁体を設けた状態を示す斜視図である。
【図101】本発明の第8実施例におけるプリンタの現
像カートリッジを示す全体構造図である。
【図102】上記現像カートリッジの未使用状態を示す
ものであり、トナー塗布部材をカートリッジ本体の壁面
にまで延設した状態の現像カートリッジを示す全体構造
図である。
【図103】上記トナー塗布部材を示す斜視図である。
【図104】上記現像カートリッジの側壁面に形成され
たガイド部を示す現像カートリッジの全体構造図であ
る。
【図105】上記トナー塗布部材が上方移動し、現像カ
ートリッジが使用可能になった状態を示す現像カートリ
ッジの全体構造図である。
【図106】上記現像カートリッジにおけるトナー攪拌
ローラの軸を示す断面図である。
【図107】上記現像カートリッジの装着状況を示す説
明図である。
【図108】上記トナー攪拌ローラを手動にて最初に回
転駆動させるための回転操作レバーを示す断面図であ
る。
【図109】上記トナー塗布部材の開口部におけるリブ
を傾斜して形成する他の実施例を示す正面図である。
【図110】従来例を示すものであり、現像カートリッ
ジを示す構造図である。
【図111】上記現像カートリッジにおける、凹部を有
するトナー供給ローラを示す断面図である。
【図112】上記現像カートリッジにおける、表面をス
ポンジにて形成したトナー供給ローラを有する現像カー
トリッジを示す構造図である。
【図113】上記現像カートリッジにおける、表面をブ
ラシにて形成したトナー供給ローラを有する現像カート
リッジを示す構造図である。
【図114】他の従来例を示すものであり、円形断面を
有するトナー供給ローラを備えた現像カートリッジを示
す構造図である。
【図115】さらに他の従来例を示すものであり、トナ
ーの漏出防止装置を備えた現像カートリッジについて、
(a)は未使用状態を示す構造図であり、(b)は使用
可能状態を示す構造図でる。
【符号の説明】
1 装置本体 5a 感光体ドラム 20 現像カートリッジ(現像装置) 21 カートリッジ本体 21a 対向内壁面 22 現像ローラ 23 トナー供給ローラ(現像剤供給ローラ) 24 トナー(現像剤) 26 トナー攪拌ローラ(現像剤攪拌ローラ) 27 トナー層厚規制部材 31 カートリッジカバー 31a 孔 40 トナー塗布部材 40c 孔 40e 弁体 45 掻き出し部材 49 現像槽 50 トナー塗布部材 60 トナー塗布部材 61 孔 62 弁体 70 トナー塗布部材 70a 孔 80 トナー塗布部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸 栄一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 太田 敏博 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 若田 茂之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 油井 勇飛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置
    に備えられる画像形成装置の現像装置において、 現像剤を感光体に供給する現像ローラと、 この現像ローラに非接触に設けられ、現像ローラに現像
    剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、 上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給ローラを格納
    する現像槽であって、少なくとも現像剤供給ローラに対
    向する内面に、現像剤の摩擦帯電を促す凹凸が形成され
    た現像槽とを備えていることを特徴とする画像形成装置
    の現像装置。
  2. 【請求項2】上記凹凸の十点平均粗さRzと、上記現像
    剤の平均粒径rとの間に、 1/2×r≦Rz≦10×r となる関係が成立することを特徴とする請求項1に記載
    の画像形成装置の現像装置。
  3. 【請求項3】上記現像剤供給ローラが、正多角柱に形成
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    画像形成装置の現像装置。
  4. 【請求項4】非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置
    に備えられる画像形成装置の現像装置において、 現像剤を感光体に供給する現像ローラと、 感光体に供給される現像剤の搬送方向の上流で、現像ロ
    ーラに付着した現像剤の層厚を規制する規制部材と、 この現像ローラに非接触に設けられ、現像ローラに現像
    剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、 現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により上記規
    制部材の方へ搬送される現像剤の搬送方向に沿って、現
    像ローラの表面との間隔が狭くなるように延設されると
    共に、現像剤供給ローラおよび現像ローラの近傍におい
    て現像ローラの軸方向にも延設された現像剤塗布部材と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置の現像装
    置。
  5. 【請求項5】上記現像剤塗布部材が、弾性的な復元力を
    有する素材で形成されていることを特徴とする請求項4
    に記載の画像形成装置の現像装置。
  6. 【請求項6】上記現像剤塗布部材と現像ローラとの間を
    搬送される現像剤の圧力上昇を規制する調圧弁を、現像
    剤塗布部材に設けたことを特徴とする請求項4または5
    に記載の画像形成装置の現像装置。
  7. 【請求項7】非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置
    に備えられる画像形成装置の現像装置において、 現像剤を感光体に供給する現像ローラと、 この現像ローラに非接触に設けられ、現像ローラに現像
    剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、 現像ローラおよび現像剤供給ローラの回転により搬送さ
    れる現像剤の搬送方向に沿って、現像ローラの表面との
    間隔が狭くなるように延設されると共に、現像剤供給ロ
    ーラおよび現像ローラの近傍において現像ローラの軸方
    向にも延設された現像剤塗布部材とを備えると共に、 上記現像剤供給ローラに付着した現像剤を掻き取るため
    に、現像剤供給ローラに当接する掻き取り部材が、上記
    現像剤塗布部材に固定され、 現像ローラ表面、現像剤塗布部材および掻き取り部材に
    よって囲まれる空間が、搬送される現像剤の圧力を高め
    る加圧室となっていることを特徴とする画像形成装置の
    現像装置。
  8. 【請求項8】非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置
    に備えられる画像形成装置の現像装置において、 現像剤を感光体に供給する現像ローラと、 この現像ローラに非接触に設けられ、現像ローラに現像
    剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、 少なくとも、上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給
    ローラを格納する現像槽と、 現像槽の内壁面から現像ローラと対面しながら現像剤供
    給ローラに達することで現像槽を仕切ると共に、現像剤
    供給ローラに達する端部が現像剤供給ローラに当接し
    て、現像剤供給ローラに付着した現像剤を掻き取る現像
    剤塗布部材とを備え、 上記現像剤塗布部材は、現像ローラおよび現像剤供給ロ
    ーラの回転により、現像剤が現像剤塗布部材と現像ロー
    ラとの間隙に搬送される位置に設けられると共に、現像
    剤塗布部材と現像ローラとの間に搬送された現像剤の通
    り抜ける孔が形成されていることを特徴とする画像形成
    装置の現像装置。
  9. 【請求項9】上記現像剤塗布部材が、現像剤供給ローラ
    に達する端部の近傍を除いて、剛性を有する素材で形成
    されていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成
    装置の現像装置。
  10. 【請求項10】上記現像剤塗布部材に形成された孔の形
    状が、現像ローラ側に拡開していることを特徴とする請
    求項8または9に記載の画像形成装置の現像装置。
  11. 【請求項11】上記現像剤の搬送経路における上記現像
    剤供給ローラの上流に、現像剤を撹拌しながら現像剤供
    給ローラに搬送する現像剤撹拌ローラが設けられ、 現像剤供給ローラの1回転あたりの搬送量S1 と現像剤
    撹拌ローラの1回転あたりの搬送量S2 と現像剤供給ロ
    ーラの回転数に対する現像剤撹拌ローラの回転数の比b
    との間に、 S1 ≦b×S2 という関係が成り立つことを特徴とする請求項1または
    8に記載の画像形成装置の現像装置。
  12. 【請求項12】上記現像剤供給ローラの現像剤搬送面積
    をSt 、回転数をRt 、現像ローラの現像剤搬送面積を
    d 、回転数をRd とし、(St ・Rt )/(Sd ・R
    d )を定数kと置くと、現像剤供給ローラの長さと現像
    ローラの長さとが等しい場合に 1≦k≦20 という関係が成り立つことを特徴とする請求項8に記載
    の画像形成装置の現像装置。
  13. 【請求項13】非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装
    置に備えられる画像形成装置の現像装置において、 現像剤を感光体に供給する現像ローラと、 この現像ローラに非接触に設けられ、現像ローラに現像
    剤を搬送供給するための現像剤供給ローラと、 上記現像剤、現像ローラおよび現像剤供給ローラを格納
    する現像槽と、 現像槽の内壁面から現像ローラと対面しながら現像剤供
    給ローラに達することで現像槽を仕切る現像剤塗布部材
    であって、現像剤供給ローラに達する端部が現像剤供給
    ローラに当接して、現像剤供給ローラに付着した現像剤
    を掻き取ると共に、現像ローラおよび現像剤供給ローラ
    の回転により、現像剤が現像剤塗布部材と現像ローラと
    の間に搬送される位置に設けられた現像剤塗布部材とを
    備え、 長辺が現像ローラの軸方向に平行な長方形の開口に、一
    方の長辺から他方の長辺に斜めにわたる平行四辺形の仕
    切りを形成することによって、複数の開口部を現像剤塗
    布部材に設け、 一方の長辺の任意の位置から他方の長辺に垂線を降ろし
    たときに、上記仕切りと垂線とが交叉する長さが常に一
    定となるように、上記仕切りを形成したことを特徴とす
    る画像形成装置の現像装置。
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