JPH05265316A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH05265316A
JPH05265316A JP4351338A JP35133892A JPH05265316A JP H05265316 A JPH05265316 A JP H05265316A JP 4351338 A JP4351338 A JP 4351338A JP 35133892 A JP35133892 A JP 35133892A JP H05265316 A JPH05265316 A JP H05265316A
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JP
Japan
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developer
toner
developing roller
developing device
roller
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Application number
JP4351338A
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English (en)
Inventor
Hiroharu Suzuki
弘治 鈴木
Katsuhiro Aoki
勝弘 青木
Yuichi Ueno
祐一 上野
Akira Sawada
彰 沢田
Naotaka Iwata
尚貴 岩田
Takatsugu Fujishiro
宇貢 藤城
Shigeki Sawa
茂樹 沢
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE4300467A priority patent/DE4300467A1/de
Priority to KR93000330A priority patent/KR0123912B1/ko
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無帯電トナーが少なく所望の帯電量をもつト
ナー層を現像剤担持体上に形成して潜像担持体に供給す
る。 【構成】 現像ローラー4として表面に誘電体部41と
接地された導電体部42とが微小面積で混在露出すよう
に構成されているものを用いる。この現像ローラー4に
圧接するトナー供給ローラー5を、スポンジ状のローラ
やファーブラシが多数植設されたローラで構成し、現像
ローラー4との接触部Bで表面が現像ローラー4表面と
同方向に移動するように回転させる。装置のケーシング
3を、トナー供給ローラー5下方の内面部分がアジテー
ター6によるトナー供給個所A近傍から現像ローラー4
との接触部B近傍までにわたるトナー供給ローラー5表
面部分に接触するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置に採用される現像装置
に係り、詳しくは、一成分系現像剤を用いた現像装置に
おけるトナー帯電の安定化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を潜像担持体上に形成し、これ
を現像剤によって可視化する画像形成装置において、現
像装置の小型化、低コスト化、高信頼性等の点から一成
分系現像剤(以下、トナーという)を用いた現像装置が
有利である。またカラー化を行うには透明度が高いこと
から非磁性トナーを用いることが有利である。そして、
トナーに所定の電荷を与えて、潜像担持体との対向部で
ある現像領域に供給するために、潜像担持体との対向部
を表面が移動するように駆動される現像剤担持体と、こ
の現像剤担持体表面にトナーを供給する現像剤供給部材
を有する現像装置が知られている。例えば、特開昭61
ー42672号公報には、現像剤担持体としてのフロー
ト電極を有する中抵抗(109〜1011Ωcm)の現像ローラ
ーと、現像剤供給部材としての例えばポリウレタンから
なるスポンジローラーとを圧接させるように配置し、両
者の圧接部で互いの表面が逆方向に移動するようにそれ
ぞれ回転させるものが開示されている。この現像装置に
は、現像ローラー上のトナー付着量を所定量に規制する
ために所定の当接力で現像ローラーに圧接する層形成部
材としてのブレードも設けられている。この現像装置に
おいて、スポンジローラーの回転で両者の圧接部に搬送
したトナーを、該圧接部で摩擦帯電して現像ローラー表
面に付着させる。そして、表面に付着したトナーからな
るトナー層の層厚をブレードで規制して現像ローラー上
に所定量のトナー層を形成する。そして、現像ローラー
の回転でトナー層を潜像担持体としての感光体との接触
部に搬送して感光体上の静電潜像を現像する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、一成分現像方
式、例えば非磁性一成分現像方式での最適なトナー帯電
量とトナー付着量について説明する。トナー帯電量は平
均帯電量で5〜10μc/gが望ましく、しかもトナー帯
電量分布がシャープ性及び解像度の低下や地汚れを生じ
させる比較的低帯電のトナーが少ない安定した分布であ
ることが望ましい。一方、現像ローラー上のトナー付着
量は、潜像担持体上で0.6〜1.0mg/cm2程度のトナ
ー付着量、転写紙上で0.5〜0.7mg/cm2程度のトナ
ー付着量が得られるものであることが望ましい。この潜
像担持体上及び転写紙上のトナー付着量は、現像ローラ
ー上のトナー付着量のみならず、現像領域における潜像
担持体と現像ローラーとの相対速度によっても左右され
る。
【0004】ところが、従来の現像装置によれば、現像
ローラー上のトナー層が1層と付着量が少ないために現
像領域に搬送されるトナーの帯電量は平均帯電量で5〜
15μc/g程度であるが、現像ローラー上でのトナー付
着量は0.2〜0.8mg/cm2であり、上記の潜像担持体
上等での所望のトナー付着量を得るためには、現像ロー
ラーのスピードを潜像担持体のスピードの2〜4倍に設
定する必要がある。このように現像ローラー上でのトナ
ー付着量不足をカバーするために現像ローラーの回転を
高く設定する場合には、画像形成スピードの高速化が困
難であるばかりでなく、ベタ部を現像したときに画像の
後端部の濃度が高くなる“トナー後端より”という現象
も発生する。この現象は白黒画像では大きな問題はない
が、カラー画像ではトナーを透過して色を視覚するため
後端部で濃度が濃くなり、特に重ね画像の場合は色違い
になってしまうという不具合がある。
【0005】従って、このような“トナー後端より”と
いう現象を発生させずに、かつ、潜像担持体上等で所望
のトナー付着量を得るためには、現像ローラーのスピー
ドを潜像担持体のスピードに近づける、つまり、等速現
像に近づけるとともに、現像ローラー上でのトナー付着
量を従来に比して多くすることが必要である。具体的に
は、潜像担持体や転写紙上での充分なトナー付着量を、
ほぼ等速現像で確保するためには、現像ローラー上のト
ナー付着量を、現像効率の良い接触現像法で少なくとも
0.8mg/cm2、現像効率の悪い非接触現像法で少なくと
も1.0mg/cm2にする必要がある。このような現像ロー
ラー上のトナー付着量を得るためには、2層以上のトナ
ー層厚にしなければならない。
【0006】ここで、2層以上のトナー層厚にするため
だけであれば上記ブレードの当接圧を弱めに設定すば良
い。しかし、上記の従来例に係る現像装置においては、
現像ローラーとスポンジローラーの回転方向が両者の圧
接部で互いの表面が逆方向に移動するものであることか
ら、該圧接部を通過した現像ローラー表面部分にはトナ
ー収容部からの無帯電トナーもスポンジローラーで供給
される。このためブレード当接部に侵入してくる現像ロ
ーラー上のトナー層の上層部には帯電していないトナー
が多く含まれている。従ってブレード当接部を通過した
現像ローラー上のトナーの帯電量分布は10μc/g以下
の範囲で、しかも無帯電トナーや逆帯電トナーを含んだ
ものになる。この無帯電トナー等は現像転移が悪く、地
肌汚れや解像度劣化の原因にもなる。
【0007】このように、現像ローラー上のトナー層の
上層部のトナーも全て帯電し無帯電トナーがない帯電分
布の安定した平均帯電量5〜10μc/gの二層以上の多
層のトナー層を現像ローラー上に形成することが、画像
形成スピードの高速化や“トナー後端より”防止のため
の等速現像を可能にする上での最大の課題になってい
る。
【0008】本発明は以上のような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、無帯電トナー
が少なく所望の帯電量をもつトナー層を現像剤担持体上
に形成して潜像担持体に供給できる一成分系現像装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、表面が移動するように駆動され
る現像剤担持体と、表面が現像剤担持体表面に接触して
移動するように駆動される現像剤供給部材とを有し、現
像剤供給部材で現像剤担持体上に供給された現像剤によ
り潜像担持体上の潜像を可視像化する現像装置におい
て、現像剤担持体として表面に接地された導電部と誘電
部とが規則的又は不規則に微小面積で分布したものを用
い、現像剤供給部材表面の移動方向を現像剤担持体表面
との接触部で互いに同方向に移動するように設定し、現
像剤供給部材による現像剤担持体表面の摺擦で現像剤担
持体表面近傍に多数の微小電界を形成し、かつ、該接触
部で摩擦帯電した現像剤を該微小電界により現像剤担持
体上に積層状態で担持することを特徴とするものであ
る。
【0010】そして、上記現像剤供給部材表面の移動方
向を、現像装置ケーシング下壁の内面上で該表面が現像
剤担持体側へ移動するように設定する場合には、現像剤
担持体下部表面と現像装置ケーシング下壁の内面との間
に現像剤供給部材によって過剰な現像剤が搬入され、こ
れにより、現像装置ケーシング外へ現像剤が漏出する恐
れがある。そこで、請求項2の発明は、上記目的に加
え、このような現像剤の漏出を防止するために、該ケー
シング下壁の内面を、現像剤供給部材への現像剤供給個
所近傍から上記現像剤担持体表面との接触個所近傍まで
にわたって現像剤供給部材表面に接触するように形成し
たことを特徴とするものである。また、請求項3の発明
は、更に上記現像剤の漏出を良好に防止するために、下
端縁が上記ケーシング下壁に固定され、かつ、上端縁が
上記接触個所近傍の、上記現像剤担持体表面あるいは上
記現像剤供給部材表面に接触するシール部材を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0011】また、請求項4の発明は、上記目的に加
え、現像剤供給部材への現像剤の供給を容易にするため
に、上記現像剤供給個所における上記ケーシング下壁の
内面を、上記現像剤供給部材表面との間隙が上記現像剤
供給部材表面の移動方向下流側ほど狭くなる楔状になる
ように形成したことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項5の発明は、上記目的に加
え、上記現像剤供給部材の駆動負荷が過度にならない範
囲で上記現像剤担持体への良好な現像剤の供給を行なう
のに、上記接触部において、上記現像剤供給部材表面が
上記現像剤担持体表面の移動速度の1.5倍以下の移動
速度で移動するように、上記現像剤供給部材及び上記現
像剤担持体表面の移動速度を設定したことを特徴とする
ものである。
【0013】また、請求項6の発明は、上記目的に加
え、上記現像剤担持体上の現像剤の帯電量を安定させる
ために、上記接触部よりも上記現像剤担持体表面の移動
方向下流側の上記現像剤担持体表面に向けて、トナー収
容部内の現像剤が直接進行しないように、下端縁部が上
記現像剤供給部材表面に接触する現像剤規制部材を設け
たことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項7の発明は、上記目的に加
え、上記現像剤担持体表面の移動方向を、現像装置ケー
シング下壁の内面上で該表面が上記像担持体側へ移動す
るように設定した場合にも、現像剤担持体上の上記現像
剤の帯電量が安定するように、上記接触部よりも現像剤
担持体表面の移動方向下流側の現像剤担持体表面に当接
する現像剤ならし部材を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0015】また、請求項8の発明は、上記目的に加え
て、更に上記現像剤担持体上の上記現像剤の帯電量が安
定するように、上記現像剤ならし部材を低抵抗材料で構
成し、上記現像剤と同極性で、上記現像剤担持体表面と
の間に所定の電位差を形成するような電圧を、該現像剤
ならし部材に印加する電圧印加手段を設けことを特徴と
するものである。
【0016】また、請求項9の発明は、上記目的に加え
て、更に上記現像剤担持体上の上記現像剤の付着量が安
定するように、上記現像剤供給部材を低抵抗材料で構成
し、上記現像剤が現像剤供給部材から現像剤担持体表面
へ転移するような電界を形成する電圧を、現像剤供給部
材に印加する電圧印加手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0017】
【作用】請求項1乃至9の現像装置においては、現像剤
担持体の接地された導電部と誘電部とが規則的又は不規
則に微小面積で分布した表面を現像剤供給部材で摩擦帯
電し、これにより、現像剤担持体表面近傍に多数の微小
電界を形成する。また、現像剤供給部材表面の移動で現
像剤を現像剤担持体表面との接触部へ搬送して、該接触
部で現像剤を摩擦帯電する。このとき、現像剤供給部材
表面と現像剤担持体表面との移動方向は、両者の接触部
で両表面が同方向に移動するものであるので、該接触部
を通過した現像剤担持体表面に現像剤供給部材によりト
ナー収容部からの無帯電現像剤が直接供給されることは
ない。従って該接触部を通過した該現像剤担持体表面上
には該接触部における摩擦帯電で充分に帯電した現像剤
のみが現像剤担持体表面近傍の微小電界により該表面上
に積層状態で担持される。
【0018】更に請求項2の現像装置においては、ケー
シング下壁の内面を、現像剤供給部材への現像剤供給個
所近傍から現像剤担持体表面との接触個所近傍までにわ
たって現像剤供給部材表面上の現像剤に接触するように
形成し、これにより、現像剤供給部材への現像剤供給個
所近傍から現像剤担持体表面との接触個所近傍までにわ
たって現像剤供給部材表面と現像装置ケーシング下壁の
内面との間に間隙が生じないないようにしている。この
ため、このような間隙が存在する場合と異なり、現像剤
担持体下部表面と現像装置ケーシング下壁の内面との間
に現像剤供給部材によって過剰な現像剤が搬入されて現
像装置ケーシング外へ現像剤が漏出することがない。
【0019】更に請求項3の現像装置においては、下端
縁が上記ケーシング下壁に固定され、かつ、上端縁が上
記接触個所近傍の、上記現像剤担持体表面あるいは上記
現像剤供給部材表面に接触するシール部材で、現像剤供
給部材表面の移動によって搬送される現像剤が現像剤担
持体下部表面と現像装置ケーシング下壁の内面との間に
搬入されのを防止する。
【0020】更に請求項4の現像装置においては、上記
現像剤供給個所における上記ケーシング下壁の内面と上
記現像剤供給部材表面との間隙が比較的広い入り口部に
存在する現像剤を、上記現像剤供給部材表面の移動によ
って次第に狭くなる間隙に搬入し、更にケーシング下壁
の内面と現像剤供給部材とが接触している領域に侵入さ
せる。
【0021】更に請求項5の現像装置においては、上記
現像剤供給部材の過度の駆動負荷の増大を伴うことなく
上記現像剤担持体表面への供給現像剤の増大を図ること
ができる、上記現像剤供給部材表面の上記現像剤担持体
表面に対する相対速度の範囲の上限を超えないように、
上記現像剤供給部材表面の移動速度を設定し、これによ
り、無用な駆動負荷の増大を防止する。
【0022】更に請求項6の現像装置においては、下端
縁部が上記現像剤供給部材表面に接触する現像剤規制部
材を設け、これにより、上記接触部よりも上記現像剤担
持体表面の移動方向下流側の上記現像剤担持体表面に向
けて、帯電していないトナー収容部内の現像剤が直接進
行しないようにする。
【0023】更に請求項7の現像装置においては、上記
接触部よりも上記現像剤担持体表面の移動方向下流側の
該現像剤担持体表面に当接する現像剤ならし部材を設
け、これにより、現像剤担持体上の現像剤の厚みが均一
にならされ、かつ、現像剤担持体の下方に溜った現像剤
が現像剤が現像装置外に漏れないようになる。また、上
記現像剤担持体表面の移動方向を、現像装置ケーシング
下壁の内面上で該表面が上記潜像担持体側に移動し、か
つ、現像剤供給部材表面の移動方向を現像剤担持体表面
との接触部で互いに同方向に移動するように設定してい
るので、現像剤供給部材の回転により、現像剤担持体の
下方に蓄積する現像剤がトナー収容部に戻され、循環す
るようになる。
【0024】更に請求項8の現像装置においては、上記
電圧印加手段により、上記現像剤と同極性で、上記現像
剤担持体表面との間に所定の電位差を形成するような電
圧を、低抵抗材料で構成した上記現像剤ならし部材に印
加する。例えば、反転現像の場合には、現像剤と同極性
で、現像剤担持体に印加する現像バイアス電圧より絶対
値で大きい電圧を該現像剤ならし部材に印加する。これ
により、該現像剤ならし部材から現像剤に所定極性の電
荷が注入される。
【0025】更に請求項9の現像装置においては、上記
電圧印加手段により、上記現像剤が上記現像剤供給部材
から上記現像剤担持体表面へ転移するような電界を形成
する電圧を低抵抗材料で構成した現像剤供給部材に印加
している。例えば、反転現像の場合には、現像剤と同極
性で、現像剤担持体に印加する現像バイアス電圧より絶
対値で大きい電圧を該現像剤ならし部材に印加する。こ
れにより、現像剤担持体と現像剤供給部材との上記接触
部又はその近傍における間隙に発生した該電界によっ
て、該間隙内の現像剤が現像剤担持体表面側に向かって
移動し、該現像剤担持体表面への供給現像剤の増大を図
ることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を電子写真複写機の現像装置に
適用した一実施例について説明する。図1(a)は本実
施例に係る現像装置の概要構成を示す正面図である。潜
像担持体としての感光体ドラム1は例えば周速120mm
/Secで、矢印時計方向に回転駆動される。感光体ドラ
ム1の右側方に現像装置2が配設されている。感光体ド
ラム1の周囲には、電子写真プロセスを実施するため
に、周知の帯電装置、露光光学系、転写分離装置、クリ
ーニング装置、除電装置(いずれも不図示)が配設され
ている。本実施例の現像装置2は、感光体ドラム1表面
に向けた開口を備えたケーシング3と、該開口から一部
が露出して所定の周速で矢印反時計方向に回転駆動され
る現像ローラー4と、該現像ローラー4の右側方部に圧
接した状態で矢印時計方向に回転駆動される現像剤供給
部材としてのトナー供給ローラー5と、ケーシング3内
の右側方部に構成されたホッパー部に収容されている非
磁性トナー(以下、トナーという)を該供給ローラー5
表面に供給するとともにホッパー部内のトナーを撹拌す
るアジテーター6と、ホッパー部内のトナーが現像ロー
ラー4表面近傍まで直接侵入するのを制限する現像剤規
制部材としての隔壁板7と、現像ローラー4の回転で感
光体ドラム1との対向部である現像領域に搬送される現
像ローラー4上のトナー層の厚みを均一にならす現像剤
ならし部材としての層厚ならし板8とを有している。
【0027】上記ケーシング3は、トナー供給ローラー
5下方の内面部分が、トナー供給ローラー5の表面と所
定の間隙を保持するような形状に構成されている。
【0028】上記現像ローラー4は、図1(a)に示す
ように感光体ドラム1表面と所定間隙をおいて配置して
非接触現像を行うようにしても良いし、現像ローラー4
上のトナー層が感光体ドラム1表面に接触するように配
置して接触現像を行うようにしても良い。いずれの場合
においても、前述の後端トナー寄りの現象を防止するた
めには、現像ローラー4の回転を、現像領域における表
面移動方向が感光体ドラム1と同方向で、かつ、その周
速が感光体ドラム1の周速とほぼ等速、即ちこの例の場
合には約120mm/secになるようにする。但し、接触
現像においては、まったくの等速現像であると、感光体
ドラム1表面と現像ローラー4表面との間に速度差がな
いために、感光体ドラム1表面の電位に拘らず物理的な
トナー付着がおこる恐れがある。これを防止するために
は、現像ローラー4の周速の方が少し速くなるように設
定する。例えば周速比(感光体ドラム1周速:現像ロー
ラー4周速)で1:1.05〜1.1が好ましい。この
程度の速度比であれば前述した後端トナー寄りは目だた
ない。また、現像ローラー4には適当な現像バイアス電
圧、例えば直流、交流、直流重畳の交流、パルス電圧な
どを印加する。特に非接触現像の場合には、飛翔条件の
良い交番成分を有する電圧(交流、直流重畳の交流、又
は、パルス電圧など)を印加することが望ましい。
【0029】なお、この例の現像ローラー4は、付着ト
ナー量を増大させる等の目的で、図1(b)、(c)に
示すように、表面に誘電体部41と接地された導電体部
42とが微小面積で混在露出すように構成されている。
図1(b)は現像ローラー4表面の平面図、図1(c)
は図1(b)のa−a切断線で切断した場合の断面図で
ある。この誘電体部41の大きさは、例えば径が50〜
200μm 程度になるようにする。このような誘電体部
41がランダムに、又はある規則に従って分散している
ようにする。両部の面積比は誘電体部41の面積が40
〜70%の範囲になるようにするのが好ましい。そし
て、この誘電体部41の材料としては、上記トナー供給
ローラー5による摩擦帯電で電荷が蓄積されない程度の
抵抗値を有するものを用いる。このような材料の具体例
については後述する。
【0030】上記トナー供給ローラー5は、表面近傍の
内部にトナーを保持できるように、スポンジ層を備えた
ローラ、多数のファーブラシが植設されたローラ等の構
造を採用することが好ましい。また、少なくとも表面の
材質は、現像ローラー4と接触してトナーと現像ローラ
ー4に所望の摩擦帯電を与えることのできるように、摩
擦帯電系列上トナー材料と現像ローラー4材料との中間
にあるものを採用する。また、このトナーや現像ローラ
ー4の微小な誘電体部41の摩擦帯電におけるカウンタ
ーチャージが蓄積されない程度の抵抗値、例えば106
Ωcm以下の抵抗値を有するものが好ましい。好ましい材
料の具体例については後述する。そして、トナー供給ロ
ーラー5の回転は、表面が現像ローラー4との接触部B
において現像ローラー4表面と同方向に移動する順方向
の回転にする。周速は例えば現像ローラー4の周速の約
0.5〜1.5倍に設定することが望ましい。また、ト
ナー供給ローラー5の芯金にも上記現像ローラー4に印
加するのと同様の電圧を印加しても良い。
【0031】上記アジテーター6は、ホッパー部内の収
容トナーをトナー供給ローラー5表面に供給するととも
に、該収容トナーを撹拌するものであるが、ホッパー部
の形状やトナーの流動性によってトナーの自重でトナー
供給ローラー5表面への供給が可能である場合等には、
省略しても良い。
【0032】上記隔壁板7は、上端縁部がケーシング3
上壁部に固定され、下端縁がトナー供給ローラー5表面
近傍に位置するように設けられている。これは、例え
ば、図21及び図22に示すように、ホッパー部内の収
容トナーが、トナー供給ローラー5との接触部Bを通過
した現像ローラー4表面部分にまで直接進行するのを制
限するためのものである。但し、ホッパー部の形状等に
よってホッパー部内の収容トナーが現像ローラー4表面
近傍まで直接侵入する恐れがない場合には省略しても良
い。
【0033】上記層厚ならし板8は10〜20g/cm程
度の軽い当接圧で現像ローラー4に当接するように配置
する。これはトナー層の厚みを均一にならすものである
が、上記のトナー供給ローラー5と現像ローラー4との
接触部Bを通過した現像ローラー4上のトナー層で、充
分な厚みの均一性を実現できる場合等には省略しても良
い。
【0034】以上の構成において、隔壁板7の下端縁と
ケーシング3下壁内面との間である供給部Aでホッパー
部側に露出しているトナー供給ローラー5表面に、アジ
テータ6によってホッパー部内の収容トナーが供給され
る。ここで、隔壁板7によって帯電されていないホッパ
ー部内の収容トナーが直接現像ローラー4表面に供給さ
れるのが防止されている。トナー供給ローラー5に供給
されたトナーはスポンジやブラシの空隙及び表面に付着
し、トナー供給ローラー5の時計方向の回転によってト
ナー供給ローラー5と現像ローラー4との接触部に向け
て搬送される。一方、トナー供給ローラー5との接触部
Bには、現像ローラー4の矢印反時計方向の回転により
現像領域を通過した現像ローラー4表面部分も侵入して
くる。
【0035】この接触部Bにおいて、トナー供給ローラ
ー5表面と現像ローラー4表面とが相対速度差をもって
移動するので、現像領域通過時に感光体ドラム1表面に
付着せずに現像ローラー4表面に残留している非画像部
の残トナーは、トナー供給ローラー5(例えばスポンジ
ローラー)により機械的、電気的に掻き取られ、また、
現像ローラー4上の電荷もトナー供給ローラー5による
摩擦帯電により一定化され、これにより、現像ローラー
4表面は初期化される。そして、現像ローラー4とトナ
ーとトナー供給ローラー5の摩擦により現像ローラー4
の誘電体部41に所望のトナー帯電極性と逆極性の帯電
(正規現像(P/P)においては感光体電荷と同極性の
帯電であり、反転現像(N/P)においては感光体電荷
と逆極性の帯電である)を与え、図1(c)に電気力線
Eで示すように現像ローラー4上にマイクロフィールド
(閉電界)を作る。一方、トナー供給ローラは現像ロー
ラー4に対して順方向に回転しているためトナー供給ロ
ーラー5に付着したトナーは現像ローラー4とトナー供
給ローラー5間で摺察され、ほとんどが所望の極性(正
規現像においては感光体電荷と逆極性であり、反転現像
においては感光体電荷と同極性である)に帯電する。そ
して、トナー供給ローラー5上の帯電トナーは現像ロー
ラー4上のマイクロフィールドの電界により静電的に吸
引され現像ローラー4表面に多層に付着する。これによ
り、現像ローラー4は充分に帯電したトナーを多層に担
持した状態でこの接触部Bを出ていく。なお、本実施例
においては、トナー供給ローラー5と現像ローラー4と
を順回転させていることから、前述の従来例に係る現像
装置と異なり、トナー供給ローラー5の回転によって接
触部Bを通過した現像ローラー4上にホッパー部からの
無帯電トナーを供給することがない。この点については
後に詳述する。
【0036】接触部Bを通過した現像ローラー4上のト
ナー層は、現像ローラー4上に軽く当接している層厚な
らし板8で厚みを均一に制御された後、現像領域に搬送
される。現像領域では、接触又は非接触現像法で最適な
現像バイアスが印加された現像ローラー4の表面と感光
体ドラム1表面とがほぼ等速で移動しながら現像が行わ
れる。この現像領域では現像ローラー4の導電体部42
が電極効果を発揮して現像ローラー4上のトナーが感光
体ドラム1に付着し易い電界も形成されている。
【0037】ここで、トナー供給ローラー5と現像ロー
ラー4とが順回転することによる現像ローラー4担持ト
ナー層のトナー帯電分布の安定化について詳述する。図
2と図3は、トナー供給ローラー5(図示の例ではスポ
ンジローラ)と現像ローラー4とが順回転するの場合と
逆回転するの場合それぞれの、現像ローラー4へのトナ
ー付着及び帯電状況を模式的に表したものである。図
中、○はトナーを示し、帯電しているものにのみ、○中
に+を記入して帯電の有無を表している。図2に示すよ
うに、トナー供給ローラー5と現像ローラー4とが順回
転するの場合には、トナー供給ローラー5に既に付着し
ている帯電トナーと新たにホッパー部から供給された不
帯電トナーの両方がトナー供給ローラー5によって現像
ローラー4との接触部に搬送され、この接触部において
両ローラー4,5の摩擦により全トナーが帯電されて現
像ローラー4上に付着する。トナー供給ローラー5と現
像ローラー4とを順回転させていることから、トナー供
給ローラー5の回転によってこの接触部を通過した現像
ローラー4上にホッパー部からの無帯電トナーが供給さ
れることはない。従って、接触部を通過した現像ローラ
ー4上のトナー付着量は現像ローラー4の電界、トナー
供給ローラー5としてのスポンジローラの空隙率等で決
定されるため比較的安定している。一方、図3に示すよ
うに、トナー供給ローラー5と現像ローラー4とが逆回
転する場合にも、トナー供給ローラー5に既に付着して
いる帯電トナーと新たにホッパー部から供給された不帯
電トナーの両方がトナー供給ローラー5によって現像ロ
ーラー4との接触部に搬送される。特に図示の例のよう
にホッパー部から供給された新たなトナー(白抜きの矢
印でトナー供給ローラー5表面への供給路を示す)がト
ナー供給ローラー5上に乗ったままの状態で現像ローラ
ー4との接触部まで搬送されるような場合には、比較的
多量の無帯電トナーが接触部の入り口まで搬送される。
そして、この接触部へ侵入して両ローラー4,5の摩擦
により充分帯電されたトナーは積極的に現像ローラー4
表面に付着してこの接触部から搬出される。これに加え
この接触部の入り口までトナー供給ローラー5上に乗っ
て搬送された帯電の充分でないトナーも、現像ローラー
4上の電界による静電的な力(グラディエント力)やト
ナー凝集力等によって接触部通過後の現像ローラー4上
に付着する。このトナー凝集力等により物理的に付着す
るトナーの量は環境などで大きく変化する。特に、本実
施例の現像ローラー4のように表面にマイクロフィール
ドの電界を形成して多層にトナーを形成する場合には、
この無帯電トナーの付着量も大くなり、現像ローラー4
に担持されるトナーの帯電量分布が一層不安定なものに
なってしまう。
【0038】図4(a)と(b)は、トナー供給ローラ
ー5と現像ローラー4とが逆回転する場合と順回転する
場合それぞれの、現像ローラー4担持トナー層における
トナーの帯電量分布を示すしたものである。このトナー
の帯電量分布は、図5に示すように、現像ローラー4表
面との距離を変えながら吸引ノズル9で現像ローラー4
上の担持トナーを吸引して複数回サンプリングし、各サ
ンプリングにおける吸引ノズル9内のフィルター91に
捕獲された吸引トナーの帯電量と付着量を求め、これを
現像ローラー4上の担持トナーにおける帯電量分布とし
てグラフ化したものである。このグラフからも逆回転す
る場合には(図4(a))無帯電トナーが多いのに対
し、順回転する場合には(図4(b))無帯電トナーが
激減していることが判る。
【0039】以上のように、トナー供給ローラー5と現
像ローラー4とが順回転する場合には、現像ローラー4
へのトナーの付着量が環境変動に左右されにくく、また
無帯電トナーが少ないトナーの帯電量分布を得ることが
できるので、現像特性の安定性にきわめて有利である。
なお、上記実施例では、図1(a)に示すようにトナー
供給ローラー5を時計方向、現像ローラー4を反時計方
向にそれぞれ回転させることにより、両者を順回転にし
ているが、これに代え、トナー供給ローラー5を反時計
方向、現像ローラー4を時計方向にそれぞれ回転させる
ことによって、両者を順回転にしても良い。この場合に
等速現像を行うためには感光体ドラム1を反時計方向に
回転駆動する。
【0040】以上、本実施例によれば、現像ローラー4
として、表面に誘電体部41と接地された導電体部42
とが微小面積で混在するように構成されているものを用
い、かつ、トナー供給ローラー5でこの誘電体部41を
摩擦帯電して多数の微小電極を形成し、これにより、現
像ローラー4の表面に容易に充分に帯電した多量のトナ
ーを吸引できるようにしているので、現像ローラー4上
に充分帯電した多層のトナー層を容易に形成することが
できる。また、トナー供給ローラー5と現像ローラー4
とを順回転させ、これにより、トナー供給ローラー5の
回転によって接触部Bを通過した現像ローラー4上にホ
ッパー部からの無帯電トナーを供給しないようにしてい
るので、現像ローラー4へのトナーの付着量が環境変動
に左右されにくく、また無帯電トナーが少ないトナーの
帯電量分布を得ることができ、現像特性を安定させるこ
とができる。従って、無帯電トナーが少なく所望の帯電
量をもつ多層のトナー層を現像ローラー4上に安定して
形成できるので、等速現像も可能になる。
【0041】また、現像ローラー4上のトナー層の上層
部の無帯電トナーを除去するためのブレード等を設ける
必要がなく、その分だけ現像装置の構成を簡素化するこ
とができる。
【0042】また、滑らかな画像を得る目的で層厚なら
し板を設ける場合にも、層厚ならし板の現像ローラー4
への圧接力を従来の上記ブレード等に比して低圧に設定
することができるので、層厚ならし板の材質も従来のよ
うにPFAなどの離型性に優れた材料に限定されること
がない。従って、ポリウレタンゴム、弗素ゴム、シリコ
ンゴム等の弾性ゴム等の樹脂材料やSUS等の金属材料
も使用することができ、材料選択の幅が広がる。例え
ば、従来A4コピー1000枚程度でトナー固着が生じ
て画像上の縦スジが発生した金属からなるブレードを用
いた場合にも、本実施例によれば比較的低圧で現像ロー
ラー4に圧接させることができ、この結果、20000
枚のコピーによってもトナー固着が発生せずに初期と同
様の画像を形成することができた。
【0043】また、現像ローラー4を現像領域において
感光体ドラム1とほぼ等速度で移動するように回転して
いるので、“トナー後端より”が発生せず、カラー画像
でも後端部での濃度過多や重ね画像の色違いといった不
具合がない、良好な画像を得ることができる。
【0044】また、現像ローラー4上のトナー層に無帯
電トナーが含まれていないので、地肌汚れや解像度劣化
もない良好な画質を得ることができる。
【0045】また、トナー供給ローラー5との接触部B
を通過した現像ローラー4表面部分に軽く当接する層厚
ならし板8を設け、これにより、ローラ上のトナー厚み
を均一に制御して、現像領域に搬送するトナー層の厚み
を均一にしているので、現像像の濃度均一性を向上さ
せ、良質なベタ画像を得ることができる。特に、現像ロ
ーラー4として、表面に誘電体部41と接地された導電
体部42とが微小面積で混在するように構成されている
ものを用いていることから、現像ローラー4で多少の付
着量ムラを生じる恐れがあり、この付着量ムラによる画
像品質の劣化を防止するのに有効である。
【0046】以下、本実施例のより具体的な態様を以下
に説明する。 (1)現像ローラー4 ・径が25mmの芯金ローラー表面にローレット加工によ
り、深さ0.1mm、溝巾0.13mmの溝を、ピッチ0.
3mm、角度45度でアヤメ状に形成した。 ・この芯金ローラの表面に、弗素系樹脂(旭硝子ルミフロンL
F200)をコーティングし、100℃で約30分乾燥させ
て誘電層コートを施した。 ・このローラーの表面を切削加工して、芯金部を導電体
部42として表面に露出させ、ローレット加工の溝に充
填されて残っている弗素系樹脂部を誘電体部41とし
た。このときの導電体部42面積は全体の36%で、誘
電体部41は全体の64%にした。なお、表面粗さはR
3乃至20μm、好ましくは5乃至10μm程度。 (2)トナー供給ローラー5 ・発泡ポリウレタンカーボン含浸処理した体積抵抗10
6Ωcmで径14mmのスポンジローラーを食い込み量1mm
で現像ローラー4に当接させて配置した。 ・このスポンジローラーの芯金に所定のバイアスを印加
した。 (3)ケーシング3 ・上記のトナー供給ローラーのバイアス(DC成分)+
(100〜200V)のバイアスを印加した。 (4)層厚ならし板8 ・厚さ2mmのウレタンゴムからなる弾性板を、現像ロー
ラー4に対して10〜20g/cmの接触圧で接触配置し
た。 (5)現像バイアス、現像ギャップ ・現像ローラー4に直流-500Vを重畳したピーク・ツウ
・ピーク1000V、250HZの交流バイアスを印加した(こ
れに代え、-50〜150Vの直流バイアスを印加しても良
い) ・現像ギャップを150μmに設定した。 (6)感光体 ・OPC ・一様帯電電位をー900Vに設定した。 (7)トナー ・非磁性スチレンアクリル系プラス帯電トナー ・極性制御剤として:ニグロシンを用い、外添剤として
SiO2微粉末0.5wt%を外添した。
【0047】以上の条件で現像ローラー4上に付着して
担持されたトナー層の付着量等を測定したところ、付着
量1.0〜1.5mg/cm2、平均帯電量5〜8μc/g、無
帯電トナーの少ない帯電量分布のトナー層を形成するこ
とができた。なお、現像ギャップ0mmの接触現像を、現
像バイアスとして直流-250Vを重畳したピーク・ツウ・
ピーク500V、250HZの交流バイアス(これに代え、-100
〜250Vの直流バイアスを印加しても良い)を用い、他
の条件は上記と同じにして、現像ローラー4上に付着し
て担持されたトナー層の付着量等を測定したところ同様
に良好なトナーを形成することができた。なお、このよ
うに接触現像を行う場合には、感光体としてベルト状の
ものを用いるか、又はゴムなど弾性体の層が形成された
弾性ローラを用いることが望ましい。
【0048】また、以上の具体的な実施の条件は、負帯
電感光体での正帯電トナーで正規現像する場合のもので
あるが、トナーとして正帯電トナーを用いたり、反転現
像にしたりしても良い。トナーについては、一般的にポ
リエステル、アクリル、ポリスチレン、エポキシ、フェ
ノール、などの樹脂が基本となるが、添加する極性制御
剤で極性及び帯電量は制御できることは良く知られてい
るので、ここではトナーの処方に付いては省略する。現
像装置の部品についても多くの種類の物が使用できる
が、トナーとの離型性、耐久性等から好ましい材料のみ
に絞って表1に記載する。 (以下、余白)
【0049】
【表1】
【0050】なお、上記の実施例においては、トナー供
給ローラー5をケーシング3の下壁内面との対向部で現
像ローラー4側にトナーを搬送する様に回転させ、か
つ、トナー供給ローラー5とその下方のケーシング3下
壁内面との間に間隙が存在するるので、ホッパー部の形
状等の具体的な設定によってはホッパー部からトナーを
現像ローラー4とその下方のケーシング3の下壁内面と
の間に送りこみ、これにより、ケーシング3開口からの
トナー漏出を発生させる恐れが残されている。このよう
なケーシング3開口からのトナー漏出を防止するには、
図6乃至9に示す例のように、トナー供給ローラー5下
方の上記ケーシング3内面部分を、上記アジテーター6
によるトナー供給個所A近傍から現像ローラー4との接
触部B近傍までにわたるトナー供給ローラー5表面部分
に接触するような形状に構成することが望ましい。これ
によれば、トナー供給ローラー5の上記アジテーター6
によるトナー供給個所A近傍から現像ローラー4との接
触部B近傍までにわたるトナー供給ローラー5表面部分
に、トナー供給ローラー5下方のケーシング3内面部分
が接触するので、トナー供給箇所Aで供給されたトナー
を保持したトナー供給ローラー5がケーシング3内面部
に接触しながら搬送することになる。このため、トナー
供給ローラー5とケーシング3内面との間にトナーの溜
る余地がなく、トナー供給ローラー5の回転で過剰なト
ナーを現像ローラー4の下方に搬送することがない。従
って、トナー供給ローラー5で現像ローラー4表面とケ
ーシング3の下壁との間にトナーを過剰に押し込んで、
ケーシング3の開口部からトナーを漏出させることもな
い。
【0051】更に、図7、図8、図9に示す各例では、
下端縁が上記ケーシング3下壁に固定され、かつ、上端
縁が上記接触部B近傍の、現像ローラー4及び/又はト
ナー供給ローラー5表面に接触する、ゴムやフイルム等
からなるシール部材31,32を設けている。これによ
り、トナー供給ローラー5によって搬送されるトナーが
現像ローラー4とケーシング3内面との間に搬入される
のを防止する。従って、トナーがケーシング3の開口部
から漏出するのをより効果的に防止することができる。
このシール部材は、図7や図8に示すようにケーシング
3から現像ローラー4周面に沿うように延在するように
設けても良いし、図9に示すようにケーシングからトナ
ー供給ローラー周面に沿うように延在するように設けて
も良い。更にその先端縁を、図7や図8に示すように接
触部B近傍の現像ローラー4表面に接触するように設け
ても良いし、図9に示すように現像ローラー4とトナー
供給ローラー5とに挟まれるように設けても良い。
【0052】更に、図6、図8、図9に示す各例では、
トナー供給個所A近傍のケーシング3内面を、トナー供
給ローラー5表面とケーシング3との間隙が、トナー供
給ローラー5表面移動方向下流側ほど狭い楔状の間隙C
になるように形成している。このため、アジテーター6
によりこの楔状間隙Cの入り口部に供給されたトナーが
トナー供給ローラー5の回転に従ってスムーズにトナー
供給ローラー5とケーシング3内面との接触部に進入す
る。従って、トナー供給ローラー5表面へのトナー供給
を安定して行うことができる。この楔状間隙Cは、ホッ
パー部からのトナーがこの楔状間隙Cに進入しやすいよ
うに、図示の例のように、この楔状間隙Cが入り口部が
上向きになるように形成することが望ましい。
【0053】更に、以上の図6乃至図9の例のように、
トナー供給ローラー5下方の上記ケーシング3の内面部
分を、トナー供給ローラー5の上記アジテーター6によ
るトナー供給個所A近傍から現像ローラー4との接触部
B近傍までにわたるトナー供給ローラー5表面部分に接
触するような形状にする場合には、トナー供給ローラー
5の周速を、現像ローラー4の周速の約1.0〜1.5
倍に設定することが望ましい。約1.0倍以上にするの
は、これより遅いと現像ローラー4上のトナーがトナー
供給ローラー5で掻き落され、この掻き落されたトナー
が現像ローラー4下方のケーシング3内面上に溜ってケ
ーシング3開口からのトナー漏出につながるからであ
る。また、1.5倍以下にするのは、現像ローラー4の
周速の1.5倍を超える周速でトナー供給ローラー5を
回転させても、現像ローラー4の周速の1.5倍で回転
させる場合に比して現像ローラー4へのトナー供給量が
増加することはなく、かえってトナー供給ローラー5の
駆動のための負荷が大きくなるという副作用が発生する
からである。
【0054】また、上記の図1(a)に図示の例の現像
剤規制部材としての隔壁板7は、その下端縁がトナー供
給ローラー5表面近傍に位置するように設けられている
が、この下端縁部に図10に示すように、下端縁がトナ
ー供給ローラー5表面に接触するシール補助部材71を
取り付けても良い。このシール補助部材71としては、
例えば厚さ1mm程度のウレタンゴムからなる硬度30乃
至80程度の弾性板を用いることができる。これを例え
ば下端縁がトナー供給ローラー5表面から1乃至5mmの
位置まで伸びた隔壁板7の下端縁部に、トナー供給ロー
ラー5表面に0乃至50g/cm程度の接触圧で腹当て状
態で接触するように取り付ける。このような弾性板でシ
ール補助部材71を構成すれば、トナーホッパー部内か
ら現像ローラー4側への無帯電トナーの進入を有効に防
止でき、また、トナー供給ローラー5の回転によるトナ
ーホッパー部側へのトナー搬送を阻害することもない。
更に、シール補助部材を上記のような弾性板で構成する
のに代え、図11(a),(b)に示すような、ナイロ
ン(商標)、アクリルなどの樹脂等からなるブラシ72
でシール補助部材を構成しても良い。また、図12
(a),(b)に示すように、隔壁板7のよりもトナー
ホッパー側(トナー供給ローラー5回転方向下流側)の
位置でトナー供給ローラー5表面に非接触で対向するシ
ール補助部材73を設けても良い。このシール補助部材
73は、隔壁板7の下端縁よりも低い位置で例えば1乃
至5mmの間隔を置いてトナー供給ローラー5表面に対向
するように設ける。図示の例ではシール補助部材73を
隔壁板7に取り付けたが、隔壁板7と別にケーシング3
に取り付けても良い。
【0055】また、上記の図1(a)に図示の例におけ
る層厚ならし板8は、前述のように省略することもでき
る。図13及び図14は層厚ならし板8を省略した例の
概略構成を示す正面図である。そして、図16(a)、
(b)は層厚ならし板8を省略したものにおいて、トナ
ー供給ローラー5を現像ローラー4との接触部で逆方向
に移動するように回転させたとき(図16(a))と同
接触部で順方向に移動するように回転させたとき(図1
6(b))、それぞれの現像ローラー4上のトナー層の
トナー帯電分布を示すものである。また、図17
(a)、(b)は層厚ならし板8を設けたものにおい
て、トナー供給ローラー5を現像ローラー4との接触部
で逆方向に移動するように回転させたとき(図17
(a))と同接触部で順方向に移動するように回転させ
たとき(図17(b))、それぞれの現像ローラー4上
のトナー層のトナー帯電分布を示すものである。これら
から判るように、層厚ならし板8の有無によらず、トナ
ー供給ローラー5を現像ローラー4との接触部でで順方
向に移動するように回転させたときの方が、同接触部で
逆方向に移動するように回転させたときに比して、無帯
電トナーの量が格段に減少するという効果がある。
【0056】しかし、前述のように、現像ローラー4上
のトナー付着ムラによる画像品質の劣化を防止するには
層厚ならし板8を設けることが望ましい。更に次の理由
から層厚ならし板8としては環境変動によらず安定した
トナー層を現像ローラー4上に形成できるものを用いる
ことが望ましい。すなわち、本実施例ではトナー供給ロ
ーラー5を現像ローラー4との接触部で順方向に移動す
るように回転し、これにより、充分に帯電したトナーの
みを現像ローラー4へ供給できるので、トナー供給ロー
ラー5を現像ローラー4との接触部で逆方向に移動する
ものと異なり、現像ローラー4上のトナー層上層部の無
帯電トナーを除去する等のために、比較的強い圧接力で
現像ローラー4に圧接するブレード等を設ける必要はな
く、層厚ならし板8も比較的低い圧接力で現像ローラー
4に圧接させるだけで良い。ところが、一般に例えば1
0°C、15%RHというような低湿環境では通常の湿
度環境における場合に比して、トナー帯電量が上昇して
現像ローラー4表面に強く付着するために現像ローラー
4へのトナー供給量が増える。これにより、現像ローラ
ー4上に担持されるトナー量が適正量の上限(例えば
2.0mg/cm2)を超えた場合には、トナー帯電量に関係
なく、画像の地汚れや解像力の低下が生じてしまう。本
実施例では、トナー供給ローラー5で充分に帯電したト
ナーのみを現像ローラー4に供給し、これにより、現像
ローラー4上へのトナー供給ローラー5によるトナー供
給の絶対量は比較的少ないので、層厚ならし板の圧接力
を比較的低圧に設定していても、上記のような適正トナ
ー量の上限を超える恐れは小さい。しかし、環境変動で
現像ローラー4上に担持されるトナー量が変化すると画
像濃度の変化を生じる恐れがある。従って、このような
環境変化によらず安定したトナー層形成を可能にする層
厚ならし板を用いることが望ましい。
【0057】以下、図15及び図18を用いて、このよ
うな環境変化によらず安定したトナー層形成を可能にす
る層厚ならし板の一例について説明する。図15におい
て、図中の現像ローラー4の中心を通る水平線及び鉛直
線を基準にしてホッパー部側の上部象限を第1象限とし
た場合、層厚ならし板81は、該第1象限にある現像ロ
ーラー4表面に先端部が接触するように設けられてい
る。そして、この層厚ならし板81の基端部は先端部に
比して現像ローラー4回転方向下流側で例えばケーンシ
ング3に固定されている。これによれば、図18に示す
ように、層厚ならし板の先端部(自由端部)を基端部よ
りも現像ローラー4回転方向上流側でケーシング等に固
定した場合に比して、環境変化に対する現像ローラー4
のトナー担持体量の変化を小さくすることができる。こ
れは、層厚ならし板81と現像ローラー4との接触部に
進入してくるトナー量の変動に対する規制力が高くなっ
たためである。具体的に、SUSからなる層厚ならし板
81を用いて現像を行ったところ、環境変化に対して
も、1.0乃至2.0mg/cm2の付着量の範囲で、か
つ、無帯電トナーの少ない平均帯電量5乃至8μc/g
の安定したトナー層を形成することができた。
【0058】また、前述のように、図1(a)では現像
ローラー4を反時計方向に回転させているが、それに代
え、図19の概略構成図に示すように、現像ローラー4
を時計方向に回転させる構成にしてもよい。ところが、
この場合に、図20に示すようにトナー供給ローラー5
を時計方向に、すなわち上記接触部Bで現像ローラー4
表面と逆方向になるように回転させると、層厚ならし板
8によって現像ローラー4の表面から掻き取られたトナ
ー、及びトナー供給ローラー5の回転で搬送されたトナ
ーが、現像ローラー4下方の領域Dに溜り、その溜り量
が増加すると層厚ならし板8の先端部Eからトナーが落
下し、現像ローラー4上には良好なトナー層が形成され
ないという不具合が発生する。そこで、図19に示す現
像装置2では、トナー供給ローラー5を、その表面が現
像ローラー4との接触部Bで順方向に移動するように反
時計方向に回転させている。また、現像ローラー4上の
トナー層の厚みを均一にならす現像剤ならし部材として
の層厚ならし板8は、その一方の端部(先端部)がトナ
ー供給ローラー5との接触部Bよりも現像ローラー4回
転方向下流側で現像ローラー4表面に当接するように、
かつ、他の端部(基端部)がケーシング3等に固定され
るように配置されている。本例によれば、トナー供給ロ
ーラー5を反時計方向に回転させているので、層厚なら
し板8によって現像ローラー4の表面から掻き取られた
トナー、及びトナー供給ローラー5の回転で搬送された
トナーは、現像ローラー4下方の領域Dに溜ることなく
矢印のように流れ、ホッパー部との間で循環する。これ
により、現像ローラー4を時計方向に回転させた場合に
も、層厚ならし板8の先端部Eからのトナー落ちやトナ
ー飛散がなくなり、現像ローラー4上にはさらに安定し
た多層のトナー層が形成できる。なお、図19の現像装
置においては、トナー収容部からトナーが飛散して現像
装置外に漏れないように、現像ローラー4の上方には、
マイラ、ゴム薄板等によるシール部材33が設けられて
いる。
【0059】また、図1(a)又は図19に示す現像装
置において、上記層厚ならし板8をトナーの帯電電荷と
同極性で、現像ローラー4面との間に所定の電位差を形
成するような電圧を層厚ならし板8に印加してもよい。
例えば、図19に示す現像装置では、正帯電トナーを用
いた反転現像方式を採用しているが、このとき現像バイ
アス電源21(直流電圧:500V,交流電圧:100
0Vp-p,1000Hz)と現像ローラー4との間に、安
定して所定の電圧を維持することができるツェナーダイ
オード211(ツェナー電圧:100V)を用いた回路
を接続し、その接続点Fを層厚ならし板8に電気的に接
続し、現像ローラー4と層厚ならし板8との間に100
V程度の電位差を形成している。なお、層厚ならし板8
への電圧印加用電源を上記現像バイアス電源21とは別
に設けてもよい。また、この場合の層厚ならし板8の体
積抵抗は103〜106Ωcm程度であるが、現像ローラー
4と層厚ならし板8との電位差を200〜300Vと大
きく設定した場合は、現像ローラー4との間の電位差に
よるリーク電流が生じない程度の値が必要であり、10
7〜1010Ωcm程度が望ましい。本例によれば、層厚な
らし板8には、現像バイアス電源21により、直流電圧
500Vが重畳された1000Vp-p,1000Hzの交
流バイアス電圧が印加され、一方、現像ローラー4に
は、直流電圧400Vが重畳された1000Vp-p,1
000Hzの交流バイアス電圧が印加された状態で、層厚
ならし板8はトナーを挾んで現像ローラー4面を摺擦す
るので、層厚ならし板8側からトナーへ負極性の電荷が
注入され、さらにトナーの帯電が十分に、かつ安定して
行なわれるようになる。
【0060】また、図1(a)又は図19に示す現像装
置において、接触部Bでトナーがトナー供給ローラー5
から現像ローラー4に転移しやすくなるような電界を両
ローラー間に発生させるために、トナー供給ローラー5
に所定の電圧を印加してもよい。例えば、図19に示す
現像装置では、現像バイアス電源21により、現像ロー
ラー4には直流電圧400Vが重畳された1000Vp-
p,1000Hzの交流バイアス電圧が印加されているの
で、トナー供給ローラーバイアス電源22により、トナ
ー供給ローラー5の芯金に、上記現像バイアス電圧の直
流分と同極性で絶対値が100V大きい直流電圧、具体
的には直流電圧500Vを印加する。なお、この場合の
トナー供給ローラー5の表面層の体積抵抗は103〜1
6Ωcm程度であり、現像ローラー4とトナー供給ロー
ラー5との電位差を200〜300Vと大きく設定した
場合は、リーク電流を防止するために、トナー供給ロー
ラー5の表面層の体積抵抗は106Ωcmよりも大きい方
が望ましい。本例によれば、現像ローラー4とトナー供
給ローラー5の間に上記所定の電界が形成され、トナー
がトナー供給ローラー5から現像ローラー4に転移しや
すくなり、現像ローラー4上のトナー付着量を増加させ
ることができ、更に安定した多層のトナー層を現像ロー
ラー4上に形成できるようになる。
【0061】以上は非磁性一成分現像装置の例で説明し
たが、磁性トナーをもちいた一成分現像装置等にも同様
に適応できる。
【0062】
【発明の効果】請求項1又は2の現像装置によれば、現
像剤供給部材表面と現像剤担持体表面とを、両者の接触
部で両表面が同方向に移動するようにして現像剤供給部
材上の現像剤を現像剤担持体表面に付着させ、これによ
り、該接触部を通過した現像剤担持体表面にトナー収容
部からの無帯電現像剤を現像剤供給部材表面の移動によ
っては直接供給しないようにし、しかも、現像剤担持体
の接地された導電部と誘電部とが規則的又は不規則に微
小面積で分布した表面を現像剤供給部材で摩擦帯電して
現像剤担持体表面近傍に多数の微小電界を形成し、これ
により、該接触部における摩擦帯電で充分に帯電した現
像剤のみが現像剤担持体表面近傍の微小電界により該表
面上に積層状態で担持されるので、無帯電トナーが少な
く所望の帯電量をもつ多層のトナー層を現像剤担持体上
に形成して潜像担持体に供給することができる。従っ
て、等速現像を行うことにより、“トナー後端より”を
防止してカラー画像でも後端部の濃度過多や重ね画像の
色違いが生じない良好な現像像を得ることが可能にな
る。また、無帯電トナー等が現像領域に搬送されないの
で、地肌汚れや解像度劣化等も生じない良好な現像像を
得ることができる。また、環境によって現像剤担持体へ
の付着量が変動しやすい無帯電現像剤を現像剤担持体上
に担持しないので、現像剤担持体上の安定した現像剤層
の形成を行うことができ、これにより、このような無帯
電現像剤をそのまま現像領域に搬送させないためのブレ
ード等を現像剤担持体表面に当接配置する必要がない。
従って、このようなブレード等を省略して、その分だ
け、現像装置の構成を簡素化することも可能である。
【0063】更に請求項2の現像装置によれば、ケーシ
ング下壁の内面を、現像剤供給部材への現像剤供給個所
近傍から現像剤担持体表面との接触個所近傍までにわた
って現像剤供給部材表面上の現像剤に接触するように形
成し、これにより、現像剤供給部材への現像剤供給個所
近傍から現像剤担持体表面との接触個所近傍までにわた
って現像剤供給部材表面と現像装置ケーシング下壁の内
面との間に間隙が生じないないようにしているので、こ
のような間隙が存在する場合と異なり、現像剤担持体下
部表面と現像装置ケーシング下壁の内面との間に現像剤
供給部材によって過剰な現像剤が搬入されて現像装置ケ
ーシング外へ現像剤が漏出することがない。
【0064】更に請求項3の現像装置においては、下端
縁が上記ケーシング下壁に固定され、かつ、上端縁が上
記接触個所近傍の、上記現像剤担持体表面あるいは上記
現像剤供給部材表面に接触するシール部材で、現像剤供
給部材表面の移動によって搬送される現像剤が現像剤担
持体下部表面と現像装置ケーシング下壁の内面との間に
搬入されるのを防止するので、現像装置ケーシング外へ
の現像剤の漏出をより有効に防止できる。
【0065】更に請求項4の現像装置においては、上記
現像剤供給個所における上記ケーシング下壁の内面と上
記現像剤供給部材表面との間隙が比較的広い入り口部に
存在する現像剤を、上記現像剤供給部材表面の移動によ
って次第に狭くなる間隙に搬入し、更にケーシング下壁
の内面と現像剤供給部材とが接触している領域に侵入さ
せるので、トナー収容部からの現像剤をスムーズに上記
現像剤供給部材へ供給することができる。
【0066】更に請求項5の現像装置においては、上記
現像剤供給部材の過度の駆動負荷の増大を伴うことなく
上記現像剤担持体表面への供給現像剤の増大を図ること
ができる、上記現像剤供給部材表面の上記現像剤担持体
表面に対する相対速度の範囲の上限を超えないように、
上記現像剤供給部材表面の移動速度を設定し、これによ
り、無用な駆動負荷の増大を防止するので、省電力、低
騒音化等を図ることかできる。
【0067】更に請求項6の現像装置においては、下端
縁部が上記現像剤供給部材表面に接触する現像剤規制部
材を設け、これにより、上記接触部よりも上記現像剤担
持体表面の移動方向下流側の上記現像剤担持体表面に向
けて、帯電していないトナー収容部内の現像剤が直接進
行しないようにするので、現像剤の一層の帯電安定化を
図ることができる。
【0068】更に請求項7の現像装置においては、上記
接触部よりも上記現像剤担持体表面の移動方向下流側の
該現像剤担持体表面に当接する現像剤ならし部材を設
け、これにより、現像剤担持体上の現像剤の厚みを均一
にならし、かつ、現像剤担持体の下方に溜った現像剤が
現像剤が現像装置外に漏れないようにしているので、上
記現像剤担持体表面の移動方向を、現像装置ケーシング
下壁の内面上で該表面が上記潜像担持体側に移動するよ
うに設定した場合でも、現像剤担持体上に付着量及び帯
電量の安定した多層の現像剤層を形成することができ
る。また、上記現像剤担持体表面の移動方向を、現像装
置ケーシング下壁の内面上で該表面が上記潜像担持体側
に移動し、かつ、現像剤供給部材表面の移動方向を現像
剤担持体表面との接触部で互いに同方向に移動するよう
に設定しているので、現像剤供給部材の回転により、現
像剤担持体の下方に蓄積する現像剤がトナー収容部に戻
され、循環するようになるので、該現像剤ならし部材の
現像剤担持体との当接部からの現像剤の落ち及び漏れの
ない、さらに安定した現像剤層を形成することができ
る。
【0069】更に請求項8の現像装置においては、上記
現像剤と同極性で、上記現像剤担持体表面との間に所定
の電位差を形成するような電圧を、低抵抗材料で構成し
た上記現像剤ならし部材に印加することにより、該現像
剤ならし部材から現像剤に所定極性の電荷を注入してい
るので、現像剤層の一層の帯電安定化を図ることができ
る。
【0070】更に請求項9の現像装置においては、上記
現像剤が上記現像剤供給部材から上記現像剤担持体表面
へ転移するような電界を形成する電圧を低抵抗材料で構
成した現像剤供給部材に印加し、現像剤担持体と現像剤
供給部材との上記接触部又はその近傍における間隙に発
生した該電界によって、該間隙内の現像剤を現像剤担持
体表面側に向かって移動させ、現像剤担持体表面への供
給現像剤の増大を図ることができるので、さらに安定し
た現像剤層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例に係る現像装置の主要部の正面
図、(b)は同現像装置の現像ローラー4表面の一部を
示す平面図、(c)は(b)中のa−a切断線における
断面図。
【図2】同現像装置のトナー供給ローラー5による現像
ローラー4へのトナー供給作用を説明する説明図。
【図3】トナー供給ローラー5と現像ローラー4との回
転方向の関係を同現像装置と異なるものにした場合の、
トナー供給ローラー5による現像ローラー4へのトナー
供給作用を説明する説明図。
【図4】(a)はトナー供給ローラー5と現像ローラー
4との回転方向の関係を同現像装置と異なるものにした
場合の、現像ローラー4上のトナー層のトナーの帯電量
分布を示すグラフ、(b)は同現像装置における現像ロ
ーラー4上のトナー層のトナーの帯電量分布を示すグラ
フ。
【図5】現像ローラー4上のトナー層のトナーの帯電量
分布を求めるための測定装置の説明図。
【図6】装置ケーシングの変形例を説明するための説明
図。
【図7】装置ケーシングの他の変形例を説明するための
説明図。
【図8】装置ケーシングの更に他の変形例を説明するた
めの説明図。
【図9】装置ケーシングの更に他の変形例を説明するた
めの説明図。
【図10】剤規制部材としての隔壁板の変形例を説明す
るための説明図。
【図11】(a)、(b)は剤規制部材としての隔壁板
の他の変形例を説明するための説明図。
【図12】(a)、(b)は剤規制部材としての隔壁板
の更に他の変形例を説明するための説明図。
【図13】層厚ならし板を省略した変形例を示す正面
図。
【図14】層厚ならし板を省略した他の変形例を示す正
面図。
【図15】層厚ならし板の変形例を説明するための説明
図。
【図16】(a)は層厚ならし板を省略したものにおい
て、トナー供給ローラー5を現像ローラー4との接触部
で逆方向に移動するように回転させたときの現像ローラ
ー4上のトナー層のトナー帯電分布を示すグラフ、
(b)は同接触部で順方向に移動するように回転させた
ときの現像ローラー4上のトナー層のトナー帯電分布を
示すグラフ。
【図17】(a)は層厚ならし板を設けたものにおい
て、トナー供給ローラー5を現像ローラー4との接触部
で逆方向に移動するように回転させたときの現像ローラ
ー4上のトナー層のトナー帯電分布を示すグラフ、
(b)は同接触部で順方向に移動するように回転させた
ときの現像ローラー4上のトナー層のトナー帯電分布を
示すグラフ。
【図18】湿度とトナー帯電量との関係を示すグラフ。
【図19】現像ローラー4を時計方向に回転させ、トナ
ー供給ローラー5を反時計方向に回転させる現像装置の
正面図。
【図20】現像ローラー4及びトナー供給ローラー5を
時計方向に回転させる現像装置の正面図。
【図21】隔離板を有しない現像装置の正面図。
【図22】同現像装置における現像ローラー4へのトナ
ー供給状態を説明するための説明図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 現像装置 3 ケーシング 4 現像ローラー 5 トナー供給ローラー 6 アジテーター 7 隔離板 8 層厚ならし板 31,32,33 シール部材 41 誘電体部 42 導電体部 A トナー供給部 B 接触部 C 楔状間隙 D トナー溜り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 彰 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岩田 尚貴 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 藤城 宇貢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 沢 茂樹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が移動するように駆動される現像剤担
    持体と、表面が現像剤担持体表面に接触して移動するよ
    うに駆動される現像剤供給部材とを有し、現像剤供給部
    材で現像剤担持体上に供給された現像剤により潜像担持
    体上の潜像を可視像化する現像装置において、 現像剤担持体として表面に接地された導電部と誘電部と
    が規則的又は不規則に微小面積で分布したものを用い、 現像剤供給部材表面の移動方向を現像剤担持体表面との
    接触部で互いに同方向に移動するように設定し、 現像剤供給部材による現像剤担持体表面の摺擦で現像剤
    担持体表面近傍に多数の微小電界を形成し、かつ、該接
    触部で摩擦帯電した現像剤を該微小電界により現像剤担
    持体上に積層状態で担持することを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】上記現像剤供給部材表面の移動方向を、現
    像装置ケーシング下壁の内面上で該表面が現像剤担持体
    側へ移動するように設定した請求項1の現像装置におい
    て、 ケーシング下壁の内面を、現像剤供給部材への現像剤供
    給個所近傍から現像剤担持体表面との接触個所近傍まで
    にわたって現像剤供給部材表面に接触するように形成し
    たことを特徴とする請求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】下端縁が上記ケーシング下壁に固定され、
    かつ、上端縁が上記接触個所近傍の、上記現像剤担持体
    表面あるいは上記現像剤供給部材表面に接触するシール
    部材を設けたことを特徴とする請求項2の現像装置。
  4. 【請求項4】上記現像剤供給個所における上記ケーシン
    グ下壁の内面を、上記現像剤供給部材表面との間隙が上
    記現像剤供給部材表面の移動方向下流側ほど狭くなる楔
    状になるように形成したことを特徴とする請求項2の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】上記接触部において、上記現像剤供給部材
    表面が上記現像剤担持体表面の移動速度の1.5倍以下
    の移動速度で移動するように、上記現像剤供給部材及び
    上記現像剤担持体表面の移動速度を設定したことを特徴
    とする請求項2の現像装置。
  6. 【請求項6】上記現像剤供給部材表面の移動方向を、現
    像装置ケーシング下壁の内面上で該表面が現像剤担持体
    側へ移動するように設定した請求項1の現像装置におい
    て、 上記接触部よりも上記現像剤担持体表面の移動方向下流
    側の上記現像剤担持体表面に向けて、トナー収容部内の
    現像剤が直接進行しないように、下端縁部が上記現像剤
    供給部材表面に接触する現像剤規制部材を設けたことを
    特徴とする請求項1の現像装置。
  7. 【請求項7】上記現像剤担持体表面の移動方向を、現像
    装置ケーシング下壁の内面上で該表面が上記潜像担持体
    側に移動するように設定した請求項1の現像装置におい
    て、 上記接触部よりも現像剤担持体表面の移動方向下流側の
    現像剤担持体表面に当接する現像剤ならし部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1の現像装置。
  8. 【請求項8】上記現像剤ならし部材を低抵抗材料で構成
    し、上記現像剤と同極性で、上記現像剤担持体表面との
    間に所定の電位差を形成するような電圧を、該現像剤な
    らし部材に印加する電圧印加手段を設けことを特徴とす
    る請求項7の現像装置。
  9. 【請求項9】上記現像剤供給部材を低抵抗材料で構成
    し、上記現像剤が該現像剤供給部材から上記現像剤担持
    体表面へ転移するような電界を形成する電圧を、該現像
    剤供給部材に印加する電圧印加手段を設けたことを特徴
    とする請求項1又は7の現像装置。
JP4351338A 1992-01-11 1992-12-07 現像装置 Pending JPH05265316A (ja)

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US07/998,667 US5424814A (en) 1992-01-11 1992-12-30 Developing device with microfields formed on developer carrier
GB9300299A GB2263789B (en) 1992-01-11 1993-01-08 Developing device for image forming equipment using a one component type developer
DE4300467A DE4300467A1 (ja) 1992-01-11 1993-01-11
KR93000330A KR0123912B1 (en) 1992-01-11 1993-01-11 Developing device with microfields formed on developer carrier

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JP2207292 1992-01-11
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4856680A (en) * 1985-10-09 1989-08-15 Sitton Robert E Method and apparatus for dispensing beverages
JPH1152640A (ja) * 1997-06-02 1999-02-26 Canon Inc 画像形成装置
US6289194B1 (en) 1999-10-15 2001-09-11 Matsushita Graphic Communication Systems, Inc. Toner cartridge and image forming apparatus
JP2011059505A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Oki Data Corp 現像装置および画像形成装置

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