JPH0817725B2

JPH0817725B2 - 太陽電池歯ブラシ

Info

Publication number: JPH0817725B2
Application number: JP61055836A
Authority: JP
Inventors: 博福場
Original assignee: 博福場
Priority date: 1986-03-12
Filing date: 1986-03-12
Publication date: 1996-02-28
Anticipated expiration: 2011-02-28
Also published as: JPS62211006A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、歯ブラシに電池を設置し、通常のブラッ
シング効果にプラスして、電位傾斜により、ムシ歯及び
歯槽ノーローの予防を一層効果的に行うイオン歯ブラシ
に関するものである。

（従来の技術）従来、ムシ歯予防の方法として、歯面に弗化物を塗布
したり、弗化物を成分とする歯磨剤を使用することが広
く行われている。しかしながら、口中の歯髄血液のpHは
7.8、歯髄組成のpHは7.3、唾液のpHは６、８位であるた
め、（＋）イオンは歯の表面から歯髄組織に向かうが、
（−）イオンは歯髄組織から歯の表面に向かう傾向にあ
る。このため、口中では、（−）イオンである弗素イオ
ンは歯髄組織には浸透しにくく、その使用効果をあげる
には良くない環境にある。

従来から、弗素イオンの使用効果をあげるため、歯ブ
ラシ柄の中に1.5V位の電池を入れ、その先端植毛部の植
毛間に導電性材料による端子を設置し、該端子を電池の
（−）電極に接続し、柄部を金属製とし、この部を
（＋）電極としたイオン歯ブラシ（電気歯ブラシ、通電
歯ブラシあるいは電子歯ブラシ）が数多く提案されてい
る（例えば特公昭48−27390号、実公昭43−5092号参
照）。このイオン歯ブラシで、弗化物の混入した歯磨剤
を用いて歯を磨くと、電流は柄を握る手から歯髄組織等
を経て歯の表面に向かって流れ、弗素イオンは逆に歯の
表面から浸透して内部に沈着して歯の健康増進に大きな
効果があることは従来公知である。

（発明が解決しようとする課題）しかし、従来、発表されてきたイオン歯ブラシは構造
が複雑、従ってコスト高、取扱い不便等で一般に普及に
難があった。即ち、ブラシ植毛間に（−）端子が設置さ
れ、この端子はブラシ台の内部から柄の内部を通って電
池に接続される構造で高価なものになっている。

また、ブラシ毛が使用によってブラシ台より外側に毛
先が広がってくればこれを廃棄して、新しいブラシを使
用するのが、十分なブラッシング効果を得るための必要
条件とされている。しかし、従来のイオン歯ブラシは、
柄とブラシ部が一体のもの、あるいは柄とブラシ部が分
離されているがブラシ部にも比較的高価な導電材が設け
られているもの等であり、いづれも頻繁に廃棄しいて新
品に取り替え使用するには余りにも効果であり、普及上
大変な障害となっている。

また、従来のブラシ柄は金属製筒状体で、内部全体が
電池を収容するため複雑な構造になっているものが多
く、柄の太さも大きめとなり、取扱いも不便、コストも
高いものとなっている。そこで構造が複雑でコスト高と
なるのであれば、柄部を長期間使用できるように、ブラ
シ部と柄部を分離し、電池も取り替え使用することが考
えられ、そのような構成のものも従来多い。しかし、電
動歯ブラシのように、目に見えるブラシの動きがあっ
て、それなりの機能が内蔵されているものは別として、
イオン歯ブラシのように全く動く部分がないものの場合
は、電池が消耗したか否かは使用者が歯ブラシの外部か
ら認識することができず、このため、電池を取り替えて
使用するという方法は使用者の感覚になじまない。

この発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的とするところは、イオン歯ブラシ
の機能を十分に発揮させながらブラシ毛の部分を必要に
応じて廃棄交換可能とするとともに、このブラシ毛の部
分の廃棄交換に伴うコストの増大を極力抑制し、さらに
電池の取り替えを不要とすることによりイオン歯ブラシ
の普及を可能ならしめることにある。

（問題を解決するための手段）以上の課題を解決するために本発明は、ブラシ毛が植
毛されたブラシヘッド部と、把持用柄部と、電源と、を
備え、前記電源が太陽電池であって光の受ける位置に配
置され、把持用柄部に対してブラシヘッド部を着脱可能
に構成し、把持用柄部には、導電性材料からなる支軸を
突設するとともに該支軸を太陽電池の一方の電極に接続
し、かつ把持用柄部の少なくとも一部外表面に太陽電池
の他方の電極に接続された導電性材料からなる端体を装
着し、ブラシヘッド部には、該ブラシヘッド部の長手方
向に延在し、前記柄部に突設された前記支軸を受領する
支軸挿入部と、前記ブラシ毛と支軸挿入部との間を連結
し、液体を媒体として前記ブラシ毛と前記支軸を電気的
に導通可能とする液路と、を形成してある太陽電池歯ブ
ラシである。

（作用）この構成により、使用者が把持用柄部を把持して歯を
ブラシ毛でブラッシングすると、液体、例えば唾液等が
ブラシ毛を濡らすとともに液路を浸し、さらに光によっ
て太陽電池から電流が発生し、これにより電源→把持用
柄部の端体→手→身体→歯→ブラシ毛→液路→支軸→電
源という電気回路が形成され、電子の流れが発生して歯
垢等を歯面から除去し易くし、ブラシ毛によるブラッシ
ングの刷掃効果をさらに向上させる。

ここで、導電性材料の支軸や端体等の比較的高価な部
材は全て把持用柄部側に設けられており、従ってブラシ
ヘッド部は、ブラシ毛を植毛するとともに支軸挿入部や
液路を一体成形すれば足り、例えば合成樹脂等を使用す
れば極めて安価に製造することができる。よって、把持
用柄部に対して着脱可能なブラシヘッド部は必要に応じ
廃棄、交換してもそのコストは低く抑えられる。

また、本発明においては、電源として太陽電池を使用
しているため、電池の交換をする必要はなく、このため
比較的高価な部材で構成された把持用柄部を半永久的に
使用することができ、イオン歯ブラシの普及に貢献する
ことができる。

（実施例）次に本発明の実施例について説明する。符号６は把持
用柄部であり、その一端に形成された凸状端部19に導電
支軸７が固着されている。この導電支軸７は、導電性材
料で形成されており、その先端が把持用柄部６から該把
持用柄部６の長手方向外方に突出して延在するとともに
その基端は把持用柄部６内にまで延在している。

図１または２に示すように把持用柄部６の表面には電
源である太陽電池８が設置されており、この太陽電池８
は透明なカバー９によってシールされている。このよう
に太陽電池８は太陽光等の光が当たり易い位置にあり、
光が当たっている場合には、常に太陽電池８は光エネル
ギーを電気エネルギーに変換している。また、太陽電池
８の上端部の（−）端子部10には、前記導電支軸７の基
端が接続されており、太陽電池８の下端部の（＋）端子
部11には、導電支軸７と同質の材料で形成された連結部
材12が接続されている。この連結部材12の把持用柄部６
の基端側の端部付近には、小孔13が設けられ、小孔13よ
り把持用柄部６の表面側には大孔14が設けられている。
この小孔13および大孔14内には、前記連結部材２に接続
されている導電性材料からなるばね16が設置されてお
り、大孔14内にはＯリング17が設けられている。さら
に、把持用柄部６の表面には、この大孔14を覆うように
導電性材料からなる端体15が設けられており、この端体
15は常時ばね16によって押圧されている。これにより、
端体15は連結部材12およびばね16を介して太陽電池８の
（＋）端子部11に接続されている。

符号１は、プラシヘッド部であり、プラシヘッド部１
の先端部近傍にはブラシ毛２が植毛されている。また、
ブラシヘッド部１の基端部近傍には、アーム部３、３が
対になって形成され、各アーム部３、３の間には、凹状
溝部５が形成されている。この凹状溝部５には、前記導
電支軸７を挿入可能な溝孔４が形成されており、ブラッ
シング時において溝孔４は唾液等の液体で浸されて装着
時の導電支軸７とブラシ毛２とを電気的に接続させる液
路の一部として機能する。従って、ブラシヘッド部１自
体は必ずしも導電性材料を含む必要はないが、その材質
は使用態様、用途に応じて適宜選択すれば良い。好まし
くは、ブラシヘッド部１は合成樹脂で一体成形し、これ
により製造のコストを極力低減させるのが良い。また、
前記アーム部３、３は、把持用柄部６をブラシヘッド部
１に対して押し込むことにより、前記凹状溝部５に把持
用柄部６の凸状端部19を節度感をもって嵌めることがで
き、これにより把持用柄部６にブラシヘッド部１が嵌着
する。

ここで、特にこの実施例では導電支軸７はブラシヘッ
ド部１の溝孔４内に受領されているので、ブラシヘッド
部１は導電支軸７によって支持されることにもなり、そ
の場合はブラシヘッド部１と把持用柄部６の連結は強固
なものとなり、従ってブラッシング時にブラシヘッド部
１がガタついたり、ブラシヘッド部１に大きな力が作用
してもブラシヘッド部１が容易に把持用柄部６からはず
れるようなことは防止できることにもなる。逆に導電支
軸７はブラシヘッド部１の溝孔４に包持される関係とな
り、導電支軸７が直接歯以外の部分に接触して短絡する
ようなことを防止するできる。

また、把持用柄部６の中間部付近には突起18が形成さ
れており、例えばこの突起18に使用者の親指の先を置く
ことにより親指の位置を安定させることができる。

次に、本実施例の作用について説明する。先ず、把持
用柄部６をもち、口中にブラシヘッド部１を入れて、ブ
ラッシングすると、ブラシ毛２は唾液水分で濡れ、ブラ
シ毛２間に水分が入り込むとともに、溝孔４にも水分が
入り込む。従って、この水分によってブラシ毛２と導電
支軸７とは溝孔４を介して連通されている。

把持用柄部６を持つ手は、太陽電池８の（＋）端子部
11に連結部材12およびばね16を介して連結された端体15
に接触し、太陽電池８の（−）端子部10に接続する導電
支軸７は水分を媒体として歯に接触するので、弗化物の
混入した歯磨剤を用いてブラッシングすると閉回路構成
して、太陽電池８に光が当たることにより変換された電
気エネルギーの電流は手から歯髄組織等を経て歯の表面
に向かって流れることとなり、（−）イオンである弗素
イオンは逆に歯の表面から浸透して内部に沈着し、歯質
の強化およびムシ歯、歯槽ノーローの予防に大きな貢献
をするものである。なお、本実施例に弗化物を全く使用
せず、イオンはブラシのみの場合でも大変有用である。

（発明の効果）以上のように、本発明の太陽電池歯ブラシは、ブラシ
毛の交換が必要な場合でも歯ブラシ全体を交換する必要
はなく、比較的安価なブラシヘッド部のみを把持用柄部
から取り外して新しいものと交換すれば良く、さらに太
陽電池を電源として使用しているので、イオン歯ブラシ
においては馴染みにくい電池交換を必要とせず、このた
め取り扱いが簡単で、経済的で、広く社会に普及させ、
歯の健康増進、歯質の強化等に大きく貢献できる大変有
用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の太陽電池歯ブラシの一実施例の背面
図、図２は同実施例の長手方向に沿った断面図である。１……ブラシヘッド部、２……ブラシ毛、３……ブラシ
毛、４……溝孔、５……凹状溝部、６……把持用柄部、
７……導電子軸、８……太陽電池、９……カバー、10…
…（−）端子部、11……（＋）端子部、12……連通部
材、13……小孔、14……大孔、15……端体、16……ば
ね、17……Ｏリング、18……突起、19……凸状端部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ブラシ毛が植毛されたブラシヘッド部と、
把持用柄部と、電源と、を備え、前記電源が太陽電池で
あって光の受ける位置に配置され、把持用柄部に対して
ブラシヘッド部を着脱可能に構成し、把持用柄部には、
導電性材料からなる支軸を突設するとともに該支軸を太
陽電池の一方の電極に接続し、かつ把持用柄部の少なく
とも一部外表面に太陽電池の他方の電極に接続された導
電性材料からなる端体を装着し、ブラシヘッド部には、
該ブラシヘッド部の長手方向に延在し、前記柄部に突設
された前記支軸を受領する支軸挿入部と、前記ブラシ毛
と支軸挿入部との間を連結し、液体を媒体として前記ブ
ラシ毛と前記支軸を電気的に導通可能とする液路と、を
形成してある太陽電池歯ブラシ。