JPH0219131Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電気泳動の原理を利用して歯を清掃す
る歯清掃器に関する。

（従来の技術） コロイド溶液中に電極を置きこれに電圧を加え
ると、コロイド粒子が陰極に移動するという電気
泳動の原理を利用して口腔中、特に歯に付着した
歯垢を分解除去する所謂電気歯ぶらしが従来考案
されている。この電気歯ぶらしは普通の歯ぶらし
の植毛部分に電極を設置したものであり、その電
極と人体との間に電源により電圧が印加されて歯
磨きを行うことにより歯垢を電気泳動で吸着す
る。

（考案が解決しようとする問題点） 上記電気歯ぶらしでは植毛部分で歯磨きを行う
ので、歯肉炎や歯槽膿漏等で歯肉部が痛い時は歯
肉部が植毛部分で刺激されるため痛くて使用でき
ない。また口腔内および歯の部分が植毛部分およ
び柄を介して手で感知されるので、歯磨きや歯肉
のマツサージにおいてこまかい作業が充分にでき
ない。

（問題点を解決するための手段） 本考案は歯を清掃する手にはめられた電気絶縁
性を有する手袋と、この手袋の指袋に着脱自在に
はめられ歯に当てられて歯垢を電気泳動で吸着す
る導電性ゴムよりなる指袋と、人体に接続される
電極と、この電極と前記導電性ゴムよりなる指袋
との間に電圧を印加する電源とを備えている。

（作用） 導電性ゴムよりなる指袋は歯を清掃する者に対
して電源により電圧が印加され、歯に当てられた
際に歯垢を電気泳動で吸着することによつて歯を
清掃する。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示し、第２図はそ
の一部を示す。

手袋１は歯を清掃する者が歯の清掃作業を行う
一方の手２にはめるものであり、薄い電気絶縁性
ゴムより構成されている。指袋３は手２における
歯の清掃作業を行う指に手袋１の上から着脱自在
にはめられるものであり、導電性スポンジゴムに
より構成されている。マイナス電極４は手袋１上
に接着され、指袋３が接触して電気的に接続され
る。プラス電極５は歯を清掃する者の他方の手で
握られて電気的に接続されるものであり、筒状に
形成されてケースを兼ねている。このプラス電極
５の内部には第３図に示すように電池６、出力設
定回路７及び電流制限回路８が収容され、電池６
の出力は出力設定回路７により人体に影響のない
低い電圧及び微小な電流の出力に変換される。こ
の電流は例えば数10〜300μA程度に設定される。
出力設定回路７の出力は電流制限回路８及び絶縁
被覆電線９を介してマイナス電極４及びプラス電
極５の間に印加され、電流制限回路８は電流を人
体に影響のない範囲に制限する。

指袋３は歯を清掃する者に対して出力設定回路
７の出力電圧が電流制限回路８を介して印加され
ることになり、口腔内の歯等に摺接されて歯垢を
電気泳動で吸着することによつて口腔内を清掃す
る。この指袋３は清掃終了後には手袋１から外し
て吸着した歯垢が洗い落とされ、再び使用され
る。

（考案の効果） 以上のように本考案よれば導電性ゴムよりなる
指袋で歯の清掃を行うので、歯肉炎や歯槽膿漏等
で歯肉部が痛い時でも歯肉部をあまり刺激せずに
歯を清掃することができる。また口腔内を手袋及
び指袋を介して手で感知できるので、歯の清掃や
歯肉のマツサージをこまかく行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同実施例の一部を示す側面図、第３図は同実
施例の回路構成を示すブロツク図である。 １……手袋、３……指袋、５……電極、６……
電源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 歯を清掃する手にはめられ電気絶縁性を有する
   手袋と、この手袋の指袋に着脱自在にはめられ歯
   に当てられて歯垢を電気泳動で吸着する導電性ゴ
   ムよりなる指袋と、人体に接続される電極と、こ
   の電極と前記導電性ゴムよりなる指袋との間に電
   圧を印加する電源とを備えた歯清掃器。