JPH08175698A - 現金自動取引装置 - Google Patents

現金自動取引装置

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JPH08175698A
JPH08175698A JP6319843A JP31984394A JPH08175698A JP H08175698 A JPH08175698 A JP H08175698A JP 6319843 A JP6319843 A JP 6319843A JP 31984394 A JP31984394 A JP 31984394A JP H08175698 A JPH08175698 A JP H08175698A
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益夫 古殿
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙幣入出金口の入金紙幣の分離性能に影響を
与えずに、紙幣分離前に、混入した硬貨、クリップ等の
異物を排除する現金自動取引装置を提供する。 【構成】 紙幣入出金口3の分離ガイド36に開口部3
6aを設け、紙幣押圧手段の押板35にスライダー39
を連結し、スライダー39のカム面39aに沿って移動
し、先端に軸受42を設けたリンク40と、先端を前板
34と回転自在に支持されたリンク41を設けて、押板
35と前板34を同位相に移動可能とする。モータによ
りスライダー39を駆動し、スライダー39をガイドシ
ャフト38に沿って正逆に動作することにより、押板3
5と前板34を揺動させる。 【効果】 紙幣分離手段を変更せずに異物排除できるた
め、分離性能に影響を与えず、分離用ローラの劣化、装
置のダウンを未然に防止でき、又、セット不良紙幣の姿
勢を矯正でき、利用客への返却紙幣が減少し、サービス
向上につながる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現金自動取引装置に係
り、特に、硬貨を含む異物が混入した紙幣の入金を行う
のに好適な現金自動取引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現金自動取引装置は、利用客が銀行員の
介在なしにキャッシュカード、通帳、振込みカードを用
いて入金、出金、振込み等の取引を行う装置である。な
お、装置により、入出金等の機能が異なるだけでなく、
取り扱う媒体も異なる。入金は、紙幣、硬貨の双方を取
り扱う装置と、紙幣のみを取り扱う装置があり、紙幣、
硬貨の双方を取り扱う装置では、通常、紙幣用、硬貨用
として別々の入金口がある。しかし、入金口が別であっ
ても、利用客が硬貨を入金する場合に、誤って紙幣の入
金口に硬貨を投入する場合のほか、紙幣に混入した硬貨
やクリップ等の異物が紙幣の入金口に投入される場合が
ある。
【0003】紙幣の入金口に投入された硬貨等の異物
は、利用客が誤投入に気が付けば排除可能であるが、誤
投入に気が付かない場合がほとんどであり、そのまま入
金処理が行われれば、異物は紙幣とともに分離されるた
め、分離部のローラに傷を付けるだけでなく、搬送ジャ
ムを誘発し、ひいては装置ダウン等の障害となる可能性
がある。
【0004】硬貨の誤投入に対処するために、各種の装
置が提案されている。紙幣の入金口で誤投入に対処した
装置として関連するものには、例えば、特開昭63−8
2236号公報、特開平2−282122号公報があ
る。また、紙幣と硬貨の入金口を一体化し、誤投入をな
くした装置として関連するものには、例えば、特公平5
−42711号公報、特開昭62−125490号公
報、特開昭64−35683号公報がある。
【0005】上記の従来技術は、本発明の分離ガイドに
相当するフロアや紙幣受け止めバーを上下に振動させ、
硬貨を紙幣と分離し落下させる方式、あるいは、紙幣受
入れ部を傾倒させて紙幣の上端から分離し、硬貨を下方
に落下させようとする方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フロアや紙幣受け止め
バーを上下に振動させるためには、専用の駆動源が必要
になるばかりでなく、紙幣分離時の位置決めが困難とな
るため、折りぐせのある紙幣や財布入りカール紙幣等の
分離性能が低下する。紙幣の分離性能の低下は、利用客
への返却紙幣の増加やジャムとなる可能性がある。ま
た、紙幣受入れ部を傾倒させて紙幣の上端から分離する
には、傾倒させる機構が複雑になるばかりでなく、位置
決めも困難となるため、上記と同様に紙幣の分離性能が
低下する。なお、多数枚の紙幣を投入した後に硬貨を入
れた場合には、硬貨が紙幣束の上、あるいは紙幣間に挾
まって落下しないことがある。このような状態では、紙
幣の上端から分離しても紙幣を押圧しているため、紙幣
と共に硬貨は分離部まで運ばれ、ジャムを誘発する可能
性がある。
【0007】紙幣と硬貨の入金口が同一であれば、誤投
入は避けられるものの機構が複雑になり、紙幣の分離性
能にも悪影響を与えることになる。また、紙幣と、硬
貨、クリップ、ボタン等の異物を完全に分離するのは困
難であるから、紙幣と硬貨の入金口を一体化することは
障害を減らす意味では得策でない。
【0008】本発明の目的は、紙幣の分離性能に影響を
与えずに、紙幣分離前に紙幣に混入した硬貨、クリップ
等の異物を排除する手段を備えた現金自動取引装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る現金自動取引装置は、紙幣を一枚ずつ
に分離する紙幣分離手段の上流側に、ほぼ鉛直に立てて
載置された入金紙幣を、水平方向へ揺動させる手段が設
けられていることを特徴とするものである。
【0010】また、入金紙幣を一枚ずつに分離して繰り
出す紙幣分離手段および紙幣繰り出し手段を備え、前記
紙幣分離手段の上流側に、入金紙幣をほぼ鉛直に立てて
載置する分離ガイドを設け、前記分離ガイド上の入金紙
幣を、前後面から挾むように設けられた前板および移動
可能な押板からなる紙幣押圧手段を備えてなる現金自動
取引装置において、前記分離ガイドの底部に開口部を設
けるとともに、前記押板または前板を水平方向へ揺動さ
せる揺動手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、上記目的は、入金紙幣を一枚ずつに
分離する紙幣分離手段と、出金紙幣を集積する紙幣集積
手段とを備え、前記紙幣分離手段は、繰り出しローラ、
フィードローラおよびゲートローラからなる紙幣繰り出
し手段からなり、前記紙幣分離手段の上流側の紙幣入出
金口に、前記入金紙幣を立てて載置する分離ガイドを設
け、前記分離ガイド上の入金紙幣を、前後面から挾むよ
うに設けられた前板および移動可能な押板からなる紙幣
押圧手段を備えてなり、前記入金紙幣に混在した硬貨等
の異物を排除する現金自動取引装置の紙幣入出金口異物
排除装置において、前記分離ガイドの底部に開口部を設
けるとともに、前記押板および前板を同位相に連動させ
るリンク手段を設け、前記押板に連結したスライダーが
水平方向へ正逆に動作することにより、前記押板および
前板を揺動させて、前記入金紙幣中の異物を落下させる
ことを特徴とする現金自動取引装置の紙幣入出金口異物
排除装置により達成される。
【0012】また、上記目的は、入金紙幣を一枚ずつに
分離して繰り出す紙幣分離手段および紙幣繰り出し手段
の上流側に、ほぼ鉛直に立てて載置した入金紙幣を、水
平方向へ揺動させ、前記入金紙幣中に混在する硬貨等の
異物を落下させることを特徴とする現金自動取引装置の
異物排除方法により達成される。
【0013】
【作用】上記構成によれば、利用客が現金自動取引装置
に対してキャッシュカード、通帳などを用いて入金取引
を選択し、紙幣入出金口に紙幣とともに硬貨やクリップ
等の異物を誤投入したまま取引を行っても、現金自動取
引装置は、入金紙幣を分離前に揺動し躍らせることがで
きるので、紙幣中に混入された硬貨やクリップ等の異物
を入金紙幣から排除して、紙幣のみを分離搬送すること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例として現金自動取引装
置を例にとって、図面を参照して説明する。図1は、本
発明の現金自動取引装置の一実施例を示す斜視図であ
る。図1に示すように、現金自動取引装置1は、紙幣を
処理する紙幣取扱手段60と、硬貨を処理する硬貨取扱
手段70と、利用客が現金自動取引装置1に、取引に必
要な情報を入力したり、現金自動取引装置1から利用客
に操作案内および取引項目を表示する表示操作部2と、
利用客の取引媒体であるキャッシュカード等の情報の読
み取り、書き込み、および取引明細票の発行処理等を行
うカード伝票取扱手段90と、通帳記帳等の処理を行う
通帳取扱手段80と、取引項目を表示する案内表示部8
と、各取扱手段の制御を行う制御部7とを備えた構成で
ある。また、紙幣、硬貨、通帳およびカード伝票の各取
扱手段には、利用客との接点として、それぞれ紙幣入出
金口3と、硬貨入出金口4と、通帳入出口5と、カード
伝票入出口6とが設けられている。
【0015】図2は、図1に示す紙幣取扱手段60の一
実施例の内部の概略構成を示す側面図である。図2に示
すように、紙幣の入金口と出金口とを兼ねる紙幣入出金
口3の下部に、紙幣を1枚ずつ分離する入金紙幣分離手
段11と、入金紙幣分離手段11の近傍に出金紙幣また
は入金返却紙幣を集積する集積手段12と、紙幣を搬送
する搬送路13と、紙幣の真偽、正損、搬送状態等を判
別する鑑別器14と、入金紙幣を一時保留する一時集積
手段15と、入金紙幣を出金紙幣として金種別に収納す
る還流収納庫16、17、18と、出金に適さない紙幣
を収納する着脱可能なリジェクトボックス19と、回
収、補充のための紙幣を収納する着脱可能な金庫20
と、誤って紙幣入出金口3に投入された異物を受け止め
る異物受け手段21とから構成されている。
【0016】図3は、紙幣入出金口3の一実施例の内部
構造を示す側面図である。図3に示すように、入金紙幣
分離手段11は、繰り出しローラ31、フィードローラ
32、およびゲートローラ33からなる紙幣繰り出し手
段と、前板34、押板35、および分離ガイド36から
なる紙幣押圧手段により構成され、集積手段12は、主
に羽根車37から構成されている。
【0017】紙幣押圧手段の押板35は、押板35の移
動方向と平行に、且つ紙幣入出金口3の操作部の両外側
にガイドシャフト38を設け、ガイドシャフト38に沿
って移動可能なカム形状をしたスライダー39を押板3
5に連結し、図示しないモータの回転を図示しないタイ
ミングベルトによりスライダー39に伝え、押板35を
移動させる。なお、スライダー39を移動させる駆動力
の伝達は、タイミングベルトに限るものではなく、ワイ
ヤやチェーンであってもよく、また、ガイドシャフト3
8がボールねじであってもよい。
【0018】押板35と連動して前板34を動作させる
ため、リンク40とリンク41を一体化して軸43を中
心に回転可能に支持する。一方、リンク40の先端に設
けられ、回転自在に支持された軸受42の外周面をスラ
イダー39の下部のカム面39aに当接させる。軸受4
2がカム面39aに当接することは、前板34側に重心
があることを意味する。重心位置に無関係に当接させる
ためには、前板34あるいはリンク41を繰り出しロー
ラ31側にバネで引っ張ればよい。また、リンク41の
先端側に設けた穴部から、軸44を前板34の全幅まで
貫通させる構成とする。
【0019】分離ガイド36の開口部36aの下部に設
けられた異物受け手段21は、分離ガイド36の全幅に
わたって設けられ、分離ガイド36の開口部36aから
落下してきた硬貨やクリップなどの異物を受け止める。
異物受け手段21は、受け皿方式として受け皿を直接装
置から出し入れする方法の他、異物受け手段21に傾斜
を設け、装置の硬貨返却口へ導く返却路方式であっても
よい。なお、後述するように、図3における符号46は
前板34の回転軸、符号47は入出金口3のシャッタ
ー、符号48は分離紙幣の搬送プーリ、符号49は搬送
ベルトである。
【0020】次に、図4および図5を用いて押板35と
前板34の動作を詳述する。図4は、異物排除用駆動手
段の一実施例を示す側面図で、押板35と前板34を駆
動する手段である。図5は、異物排除動作を示す入出金
口手段の側面図で、図4の手段の動きにともなう押板3
5と前板34の動きを示している。
【0021】図4に示すように、図示しないモータの駆
動力により、スライダー39がガイドシャフト38に沿
って、A方向の想像線の位置に移動すると、スライダー
39の下部のカム面39aに当接した軸受42は、スラ
イダー39の移動により回転し、カム面39aに沿って
移動する。軸受42の移動は、リンク40の軸43を中
心とするC方向への回動運動となり、リンク41の軸4
3を中心とするE方向への回動運動となる。
【0022】図5に示す押板35は、スライダー39に
連結されているため、スライダー39のA方向と同様に
G方向に同じ距離だけ移動する。一方、図4に示すリン
ク41は、軸44を介して前板34と回転自在に支持さ
れているため、リンク41の軸43を中心とするE方向
への回動運動は、前板34の軸46を中心とするI方向
への回動運動となる。
【0023】図4および図5に示す各手段の想像線の位
置から、図示しないモータを逆方向に回転することによ
り、スライダー39はB方向の実線の位置に移動する。
スライダー39の移動に伴い、リンク40、リンク41
はそれぞれD方向、F方向に回動運動する。したがっ
て、押板35は、スライダー39と同様にH方向の実線
の位置に移動し、前板34は、J方向の実線の位置に回
動する。
【0024】上述のように、図示しないモータの回転方
向を正逆に切り換えることにより、押板35と前板34
は、それぞれGH方向、IJ方向に揺動することにな
る。なお、図示しないモータは、制御の容易さからもパ
ルスモータが望ましい。
【0025】ここで、図8を用いて、本発明の他の実施
例を示す入出金口手段について説明する。図8は、紙幣
入出金口3の他の実施例の内部構造を示す側面図であ
る。図8では、リンク40とリンク41とを、それぞれ
個別に軸43を中心に回転可能に支持し、リンク41に
設けた突出部41aとリンク40のピン40aとにコイ
ルバネ45を係止する。なお、図示していないが、リン
ク40とリンク41は、図示する位置関係より開くこと
は可能だが、閉じることはできないようにストッパが設
けられている。このような構成にすることにより、押板
35と前板34は前述の実施例と同様に揺動することが
できる。
【0026】ところで、図5に示す前板34の揺動スト
ロークは、硬貨を含む異物が、紙幣分離用のフィードロ
ーラ32とゲートローラ33間に挾まれないように、ま
た、前板34の動きを妨げないように、入金位置から分
離ガイド36の傾斜部の手前までを最大限界とするスト
ロークであり、このストロークよりも短かければ支障は
ない。しかし、異物の排除性能は、ストロークが大きい
方が優れている。
【0027】また、押板35と前板34の揺動速度は、
紙幣間および紙幣上に混入した異物を落下させるため
に、紙幣を躍らせるなどの動作が必要であり、試験結果
によれば、毎秒80ミリ以上が効果的である。なお、ス
ライダー39の下部のカム面39aを始めとする機械要
素の寿命の点から、押板35と前板34の揺動速度は、
毎秒300ミリ以下とするのが望ましい。
【0028】押板35と前板34の揺動により、異物受
け手段21に設けた図示しないセンサにより、硬貨を含
む異物の落下を検知した場合には、紙幣入出金口3に異
物が投入されたことを示しており、異物を完全に排除す
るため、押板35と前板34の揺動回数を通常取引で設
定されている規定値よりも増加する。なお、異物の落下
を検知するセンサは、例えば、光学的にオン・オフする
透過形センサで構成され、センサの個数を減らすためと
検知性能を上げるため、異物受け手段21に傾斜を設
け、異物の集まる異物受け手段21の下流側に設置され
る。
【0029】図6は、入金位置の分離ガイドの一実施例
を示す平面図で、入金状態における紙幣入出金口3を上
から見た場合の分離ガイド36の形状を示す。図に示す
ように、分離ガイド36は、入金位置では櫛歯状ガイド
36bが見えるだけであり、一開口部当たりの寸法は前
後左右の各方向とも、流通している硬貨の中では最大で
ある硬貨(現在の日本では五百円硬貨)の径よりも大き
くなっている。したがって、日本円を扱う装置では、一
万円札の長辺方向の寸法(以下、幅と称す)が160ミ
リであるため、紙幣入出金口3の幅は170ミリ前後と
なり、櫛歯状ガイド36bは5本が上限となる。
【0030】また、入金紙幣を姿勢よく受け入れるため
に、櫛歯状ガイド36bは最低限2本は必要である。一
般的には、図3や図5に示すように、搬送プーリ48、
搬送ベルト49、および羽根車37の本数による制限も
あり、櫛歯状ガイド36bは4本前後となる。また、櫛
歯状ガイド36bは、図に示すように、硬貨等の異物を
積極的に落下させるために、紙幣の分離に影響を与えな
い程度に上端を円弧状にする。
【0031】次に、紙幣を入金する場合の動作を説明す
る。利用客が、図1に示す現金自動取引装置1の表示操
作部2より預け入れ要求をすることにより、通帳を受付
けた後、図3に示すように、紙幣入出金口3のシャッタ
47が開き、紙幣を投入できる状態となる。紙幣のみ投
入の場合は問題がないため、異物を誤投入した場合につ
いて説明する。紙幣を投入する前に異物を誤投入した場
合には、異物は分離ガイド36の開口部36aから、異
物受け手段21に自由落下するため、分離ガイド36上
に異物は残らず、問題は発生しない。
【0032】図7は、異物投入時を示す入出金口手段の
側面図であるが、紙幣を投入した後に異物を誤投入した
場合には、図7に示すように、紙幣入出金口3内に異物
が残る可能性が大きい。図7は、異物が硬貨50の場合
を示すが、異物受け手段21に落下したもの以外に、紙
幣51の上に乗ったもの、および紙幣51と押板35の
間に挾まったもの等がある。
【0033】図7の状態からシャッタ47を閉じ、入金
紙幣分離手段11により、紙幣51を分離した場合に
は、硬貨50は異物受け手段21に落下せず、紙幣51
とともに分離され、フィードローラ32、ゲートローラ
33に傷を付けるだけでなく、搬送ジャムを誘発し、引
いては装置ダウン等の障害となる可能性があり、利用客
に多大の迷惑を掛けることになる。硬貨50が紙幣51
の間に挾まっている場合でも、分離状態では、押板35
と前板34により紙幣51は押圧されているために、硬
貨50は異物受け手段21に落下せず紙幣分離部まで運
ばれる。
【0034】しかし、シャッタ47を閉じ、入金紙幣の
分離をする前に、押板35と前板34を同位相に、かつ
硬貨50が分離部に落下しないストロークと適度な速度
で揺動させることにより、紙幣51は押板35側、前板
34側に交互に躍らされ、その結果、紙幣51上の硬貨
50、および紙幣51と押板35の間に挾まった硬貨5
0は、分離ガイド36の開口部36aから異物受け手段
21に落下する。押板35と前板34を揺動させ、異物
を異物受け手段21に落下させた後に、入金紙幣分離手
段11により紙幣51を分離することにより、入金処理
動作は適確に行われる。
【0035】本実施例によれば、紙幣の分離手段を変更
することなく異物排除手段が構成できるため、入金紙幣
の分離性能に影響を与えず、誤投入された異物を排除で
き、分離用ローラの劣化、取引動作の停止等、装置のダ
ウンを未然に防止することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、誤投入された異物を排
除し、装置のダウンを未然に防止できるため、休日無人
運用に対応できてサービスが向上する。また、入金時に
投入されたセット不良の紙幣の姿勢を矯正できるため、
分離性能が向上する。したがって、利用客へ返却するリ
ジェクト紙幣が減少し、また、紙幣ジャムも減少するた
め、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】現金自動取引装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】紙幣取扱手段の概略構成を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す入出金口手段の側面図
である。
【図4】異物排除用駆動手段の一実施例を示す側面図で
ある。
【図5】異物排除動作を示す入出金口手段の側面図であ
る。
【図6】入金位置の分離ガイドの一実施例を示す平面図
である。
【図7】異物投入時を示す入出金口手段の側面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を示す入出金口手段の側面
図である。
【符号の説明】
1 現金自動取引装置 2 表示操作部 3 紙幣入出金口 4 硬貨入出金口 5 通帳入出口 6 カード伝票入出口 7 制御部 8 案内表示部 11 入金紙幣分離手段 12 集積手段 13 搬送路 14 鑑別器 15 一時集積手段 16、17、18 還流収納庫 19 リジェクトボックス 20 金庫 21 異物受け手段 31 繰り出しローラ 32 フィードローラ 33 ゲートローラ 34 前板 35 押板 36 分離ガイド 36a 開口部 36b 櫛歯状ガイド 37 羽根車 38 ガイドシャフト 39 スライダー 39a カム面 40、41 リンク 42 軸受 43、44 軸 45 コイルバネ 46 軸 47 シャッタ 48 搬送プーリ 49 搬送ベルト 50 硬貨 51 紙幣 60 紙幣取扱手段 70 硬貨取扱手段 80 通帳取扱手段 90 カード伝票取扱手段

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙幣を一枚ずつに分離する紙幣分離手段
    の上流側に、ほぼ鉛直に立てて載置された入金紙幣を、
    水平方向へ揺動させる手段が設けられていることを特徴
    とする現金自動取引装置。
  2. 【請求項2】 入金紙幣を一枚ずつに分離して繰り出す
    紙幣分離手段および紙幣繰り出し手段を備え、前記紙幣
    分離手段の上流側に、入金紙幣をほぼ鉛直に立てて載置
    する分離ガイドを設け、前記分離ガイド上の入金紙幣
    を、前後面から挾むように設けられた前板および移動可
    能な押板からなる紙幣押圧手段を備えてなる現金自動取
    引装置において、前記分離ガイドの底部に開口部を設け
    るとともに、前記押板または前板を水平方向へ揺動させ
    る揺動手段を設けたことを特徴とする現金自動取引装
    置。
  3. 【請求項3】 前記分離ガイドは、前記紙幣の入出金口
    に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の現
    金自動取引装置。
  4. 【請求項4】 前記押板と前記前板とを連結し、入金紙
    幣の分離前に前記押板と前記前板を同位相に揺動させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の現金自動取引装置。
  5. 【請求項5】 前記分離ガイドの底部には、流通硬貨の
    径よりも大きい開口部が設けられていることを特徴とす
    る請求項2に記載の現金自動取引装置。
  6. 【請求項6】 前記分離ガイドの底部には、前記押板お
    よび前板間に入金位置で形成される全域にわたり櫛歯状
    のガイドが設けられ、前記櫛歯状ガイドにより形成され
    る各開口部は、流通硬貨の径よりも大きい開口であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の現金自動取引装置。
  7. 【請求項7】 前記前板の揺動ストロークは、前記入金
    紙幣の位置から前記分離手段の手前位置までのストロー
    クより短いことを特徴とする請求項2に記載の現金自動
    取引装置。
  8. 【請求項8】 前記押板および前板の揺動速度は、毎秒
    80ミリ以上で300ミリ以下であることを特徴とする
    請求項2に記載の現金自動取引装置。
  9. 【請求項9】 入金紙幣を一枚ずつに分離する紙幣分離
    手段と、出金紙幣を集積する紙幣集積手段とを備え、前
    記紙幣分離手段は、繰り出しローラ、フィードローラお
    よびゲートローラからなる紙幣繰り出し手段からなり、
    前記紙幣分離手段の上流側の紙幣入出金口に、前記入金
    紙幣を立てて載置する分離ガイドを設け、前記分離ガイ
    ド上の入金紙幣を、前後面から挾むように設けられた前
    板および移動可能な押板からなる紙幣押圧手段を備えて
    なり、前記入金紙幣に混在した硬貨等の異物を排除する
    現金自動取引装置の紙幣入出金口異物排除装置におい
    て、前記分離ガイドの底部に開口部を設けるとともに、
    前記押板および前板を同位相に連動させるリンク手段を
    設け、前記押板に連結したスライダーが水平方向へ正逆
    に動作することにより、前記押板および前板を揺動させ
    て、前記入金紙幣中の異物を落下させることを特徴とす
    る現金自動取引装置の紙幣入出金口異物排除装置。
  10. 【請求項10】 入金紙幣を一枚ずつに分離して繰り出
    す紙幣分離手段および紙幣繰り出し手段の上流側に、ほ
    ぼ鉛直に立てて載置した入金紙幣を、水平方向へ揺動さ
    せ、前記入金紙幣中に混在する硬貨等の異物を落下させ
    ることを特徴とする現金自動取引装置の異物排除方法。
  11. 【請求項11】 前記入金紙幣中に混在する硬貨等の異
    物を検知した場合に、前記入金紙幣の揺動回数を規定値
    より増加することを特徴とする請求項10に記載の現金
    自動取引装置の異物排除方法。
  12. 【請求項12】 前記入金紙幣中から落下する硬貨等の
    異物を検知した場合に、前記入金紙幣の揺動回数を規定
    値より増加することを特徴とする請求項12に記載の現
    金自動取引装置の異物排除方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107195072A (zh) * 2017-07-13 2017-09-22 深圳怡化电脑股份有限公司 纸币存取款装置及自动交易装置
CN107578532A (zh) * 2017-08-21 2018-01-12 昆山古鳌电子机械有限公司 一种纸币处理装置

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