JPH08174820A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH08174820A
JPH08174820A JP32070394A JP32070394A JPH08174820A JP H08174820 A JPH08174820 A JP H08174820A JP 32070394 A JP32070394 A JP 32070394A JP 32070394 A JP32070394 A JP 32070394A JP H08174820 A JPH08174820 A JP H08174820A
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JP
Japan
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liquid chamber
ink
jet head
supply port
ink jet
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Pending
Application number
JP32070394A
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English (en)
Inventor
Osamu Naruse
修 成瀬
Yoichiro Miyaguchi
耀一郎 宮口
Shinichi Tsunoda
慎一 角田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェットヘッドにおける液室へのゴミ
等の混入を確実に防止して画像品質を向上する。 【構成】 インク供給口26を覆う感光性樹脂からなる
下側液室形成部材20及び中間液室形成部材21には、
フォトリソプロセスでインク供給口26に対応する部分
に多数の微細孔30、31をそれぞれ形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットヘッド
に関し、特にオンデマンド型マルチノズルインクジェッ
トヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、ヘッドを記
録紙上に接触することなく記録することができると共
に、記録プロセスが非常に単純であることやカラー記録
にも適することなどから注目されている。従前、このイ
ンクジェット記録方式として種々の方式が提案されてい
るが、現在では、記録信号が入力されたときにのみイン
クを吐出する所謂ドロップオンデマンド(DOD)方式
が主流になっている。そして、DOD方式の中には、所
謂バブルジェット方式とピエゾアクチュエータ方式があ
る。
【0003】ところで、インクジェット記録装置におい
ては、インク滴を吐出するノズルが詰るとインク滴を噴
射できなくなるが、この目詰りの原因としては、第1に
ノズル周辺に付着したインクの染料が乾燥して詰ること
と、第2にインク供給系の構成部品に付着しているゴミ
や、インク中のゴミが液室へのインク供給口から液室、
ノズルに流入して詰ることの2つが推定されている。
【0004】そこで、第1の原因に対しては、インクが
乾燥し難いようにインクの成分の湿潤剤の成分比を高く
したり、機械的に乾燥防止のためにノズル面にキャップ
を装着するなどの対策が講じられている。また、第2の
原因に対しては、インク供給系の一部にフィルタを装着
して外部からのゴミの侵入を遮断する方策が講じられて
いるが、ヘッドへのインク供給系にフィルタを配設する
と、構成部品が増えたり、小型化が難しくなるし、ヘッ
ドの脱着の際にフィルタと分離されると分離箇所からゴ
ミが侵入するなどの不都合がある。
【0005】そのため、第2の原因対策として、インク
ジェットヘッドにフィルタを設けることが知られてい
る。例えば、特開平5−193134号公報に記載され
ているように、シリコンによって共通液室を形成して、
共通液室の壁面の一部にフィルタを形成したもの、ある
いは、特開平5−254120号公報に記載されている
ように、高分子樹脂を用いて液室を形成して、エキシマ
レーザーで微細な孔加工を施してフィルタを形成したも
のがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た前者のインクジェットヘッドにあっては、シリコンを
用いてフィルタを形成するために、シリコンにマスキン
グ、露光、エッチングを数回にわたって繰返さなければ
ならないため、加工プロセスが複雑で、しかも材料、製
作コストが高くなって量産性が乏しい。また、後者のイ
ンクジェットヘッドにあっては、エキシマレーザーによ
って液室形成後フィルタを加工する後加工であるため
に、加工環境からのゴミの侵入やレーザー加工による材
料からの塵埃発生によってゴミが液室に混入するという
課題がある。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、マルチノズルインクジェットヘッドにおける液
室へのゴミ等の混入を確実に防止して画像品質を向上す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1のインクジェットヘッドは、複数のノズル
が臨む複数の液室を形成する液室形成部材が感光性樹脂
からなるインクジェットヘッドにおいて、前記液室にイ
ンクを供給するインク供給口を感光性樹脂で覆い、この
感光性樹脂にはフォトリソプロセスで複数の微細孔を形
成した。
【0009】請求項2のインクジェットヘッドは、上記
請求項1のインクジェットヘッドにおいて、前記インク
供給口を覆う感光性樹脂を複数の積層し、各層に前記複
数の微細孔を形成した。
【0010】請求項3のインクジェットヘッドは、上記
請求項2のインクジェットヘッドにおいて、前記各層の
感光性樹脂は前記液室に近い層の感光性樹脂ほど前記微
細孔の開口径を小径に形成した。
【0011】請求項4のインクジェットヘッドは、複数
のノズルが臨む複数の液室を形成する液室形成部材が感
光性樹脂からなるインクジェットヘッドにおいて、前記
液室にインクを供給するインク供給口から前記液室への
流路中に、複数の微細な間隙を形成するフォトリソプロ
セスで形成した感光性樹脂からなるパターンを配置し
た。
【0012】請求項5のインクジェットヘッドは、上記
請求項4のインクジェットヘッドにおいて、前記複数の
微細な間隙を前記インク供給口から前記液室への流路の
高さ方向に形成した。
【0013】請求項6のインクジェットヘッドは、上記
請求項4又は5のインクジェットヘッドにおいて、前記
パターンで形成する複数の微細な間隙は前記液室に近い
ほど小さく形成した。
【0014】請求項7のインクジェットヘッドは、上記
請求項4又は5のインクジェットヘッドにおいて、前記
パターンを前記インク供給口から前記液室に至る流路中
に複数配置し、各パターンで形成する複数の微細な間隙
は前記液室に近いほど小さく形成した。
【0015】請求項8のインクジェットヘッドは、複数
のノズルが臨む複数の液室を形成する液室形成部材が感
光性樹脂からなるインクジェットヘッドにおいて、前記
液室にインクを供給するインク供給口を形成する部材に
複数の微細孔を形成した。
【0016】請求項9のインクジェットヘッドは、上記
請求項1、4及び5のいずれかのインクジェットヘッド
において、前記液室にインクを供給するインク供給口を
形成する部材に複数の微細孔を形成した。
【0017】
【作用】請求項1のインクジェットヘッドは、液室にイ
ンクを供給するインク供給口を感光性樹脂で覆い、この
感光性樹脂にはフォトリソプロセスで複数の微細孔を形
成したので、液室へのゴミ等の混入を確実に防止して画
像品質を向上できると共に、微細孔の形成プロセスが容
易で、微細孔形成時のゴミ等の混入も防止できる。
【0018】請求項2のインクジェットヘッドは、上記
請求項1のインクジェットヘッドにおいてインク供給口
を覆う感光性樹脂を複数積層して各層に複数の微細孔を
形成したので、フィルタ面積を大きく確保できてフィル
タとしての寿命が向上する。
【0019】請求項3のインクジェットヘッドは、上記
請求項2のインクジェットヘッドにおいて各層の感光性
樹脂は液室に近い層の感光性樹脂ほど微細孔の開口径を
小径に形成したので、上流側で大きなゴミを捕獲し、下
流側で小さなゴミを捕獲することができて、フィルタと
して機能が向上すると共に寿命が長くなる。
【0020】請求項4のインクジェットヘッドは、液室
にインクを供給するインク供給口から液室への流路中
に、複数の微細な間隙を形成するフォトリソプロセスで
形成した感光性樹脂からなるパターンを配置したので、
液室へのゴミ等の混入を確実に防止して画像品質を向上
することができると共に、微細孔の加工プロセスが容易
で、微細孔形成時のゴミ等の混入も防止できる。
【0021】請求項5のインクジェットヘッドは、上記
請求項4のインクジェットヘッドにおいて流路の高さ方
向に微細な間隙を形成したので、フィルタとして立体的
な構成ができて、フィルタとしての寿命が向上する。
【0022】請求項6のインクジェットヘッドは、上記
請求項4又は5のインクジェットヘッドにおいて、複数
の微細な間隙を液室に近いほど小さく形成したので、上
流側で粗いゴミ等を捕獲し、下流側で細かいゴミ等を捕
獲することができて、フィルタとして機能が向上すると
共に寿命が長くなる。
【0023】請求項7のインクジェットヘッドは、上記
請求項4又は5のインクジェットヘッドにおいて、パタ
ーンをインク供給口から液室に至る流路中に複数配置
し、各パターンで形成する複数の微細な間隙は液室に近
いほど小さく形成したので、上流側で粗いゴミ等を捕獲
し、下流側で細かいゴミ等を捕獲することができて、フ
ィルタとして機能が向上すると共に寿命が長くなる。
【0024】請求項8のインクジェットヘッドは、液室
にインクを供給するインク供給口を形成する部材に複数
の微細孔を形成したので、インク供給口を形成する部材
に液室形成部材の基板、ゴミ等捕獲用のフィルタなどの
複数の機能を効果的にもたせることができる。
【0025】請求項9のインクジェットヘッドは、上記
請求項1、4及び5のいずれかのインクジェットヘッド
において、前記液室にインクを供給するインク供給口を
形成する部材に複数の微細孔を形成したので、微細孔を
多層化することができて、微細孔の開口径の漸次的小径
化が容易になり、フィルタとしての機能及び耐久性も向
上し、しかもインク供給口を形成する部材が感光性樹脂
に微細孔を形成するときの受圧面となって微細孔を精度
良く形成することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1は本発明の一実施例を示すインクジェッ
トヘッドの外観斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3
は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1のB−B線
に沿う断面図である。
【0027】このインクジェットヘッドは、アクチュエ
ータユニット1と、このアクチュエータユニット1上に
接合された液室ユニット2とからなる。アクチュエータ
ユニット1は、基板3上に複数の積層型圧電素子を列状
に配置(列設)してなる2列の圧電素子列4,4及びこ
れら2列の圧電素子列4,4の周囲を取り囲むフレーム
部材5を接合している。圧電素子列4は、インクを液滴
化して飛翔させるための駆動パルスが与えられる複数の
圧電素子(これを「駆動部圧電素子」という。)7,7
…と、駆動部圧電素子7,7間に位置し、駆動パルスが
与えられずに単に液室ユニット固定部材となる複数の圧
電素子(これを「固定部圧電素子」という。)8,8…
とを交互に配置したバイピッチ構造としている。
【0028】液室ユニット2は、ダイアフラム部11を
形成した振動板12上に、加圧液室、共通流路及び微細
孔等を形成する感光性樹脂からなる液室形成部材13を
接着し、この液室形成部材13上にノズル15を形成し
たノズルプレート16を接着してなる。これら振動板1
2、液室形成部材13及びノズルプレート16によっ
て、圧電素子列4の各駆動部圧電素子7,7…に対向す
るダイヤフラム部11を有するそれぞれ略独立した複数
の加圧液室17,17…からなる2列の加圧液室列17
A,17Bを形成し、ノズルプレート16には各加圧液
室列17A,17Bの各加圧液室17に臨む複数のノズ
ル15を列設した2列のノズル列15A,15Bを設け
ている。
【0029】ここで、液室ユニット2の液室形成部材1
3は、上記のように振動板12上面とノズルプレート1
6との間に位置して加圧液室17や流路等を形成するも
のであるが、その製造工程上、振動板12上面にドライ
フィルムレジスト(感光性樹脂フィルム)を用いて液室
パターンを形成した下側液室形成部材20と、ドライフ
ィルムレジストを用いて液室パターンを形成した下側液
室形成部材21と、ノズルプレート16下面に同じくド
ライフィルムレジストを用いて液室パターンを形成した
上側液室形成部材22とを接合した3層構造としてい
る。
【0030】この液室ユニット2の液室構成及びインク
供給部について図5乃至図8をも参照して説明する。こ
こで、図5は液室構成の平面図、図6は図5のC−C線
に沿うインク供給口部の断面図、図7は図6のインク供
給口部の詳細平面図、図8は図7のF部の拡大図であ
る。
【0031】この液室ユニット2では、各加圧液室列1
7A,17Bの各加圧液室17に両側からインクを供給
する流体抵抗部23,23を設け、更に流体抵抗部2
3,23の両側、即ち加圧液室列17A,17Bの列方
向と直交する方向の両側には流体抵抗部23,23に連
通する共通流路である外側共通液室24a及び内側共通
液室24bをそれぞれ設け、各列の内側共通液室24
b,24bは隔壁部25にて独立させている。
【0032】そして、振動板12に形成したインク供給
口26から供給されるインクを各加圧液室列17A,1
7Bに分配する分配路27を設け、この分配路27の分
配部27aを各加圧液室列17A,17Bの外側共通液
室24a及び内側共通液室24bの一端側に連通させて
いる。そのインク供給口26には、図6に示すように基
板3のインク供給孔3a、フレーム部材5のインク供給
孔5aに挿入されたインク供給パイプ29を通じてイン
クが供給される。
【0033】そこで、この振動板12のインク供給口2
6を覆う感光性樹脂からなる下側液室形成部材20及び
中間液室形成部材21には、インク供給口26に対応す
る部分に複数(多数)の微細孔30、31をそれぞれ形
成している。この微細孔30、31の形成は、フォトリ
ソプロセスによって各下側液室形成部材20及び中間液
室形成部材21による所定の液室パターンを形成すると
きに同時に形成する。
【0034】例えば、振動板12のフラットな面上に下
側液室形成部材20を形成するための感光性樹脂である
所定の厚さのドライフィルムレジストを熱及び加圧によ
ってラミネートし、微細孔パターンに応じたマスクを用
いて紫外線露光をして、露光部分を硬化させ、未露光部
分を除去できる溶剤を用いて現像して、多数の微細孔3
0を形成し、水洗い、乾燥の後、再度紫外線露光と熱に
よって本硬化する。更に、下側液室形成部材20上に中
間液室形成部材21を形成するための感光性樹脂である
所定の厚さのドライフィルムレジストを熱及び加圧によ
ってラミネートし、微細孔パターン及び液室パターンに
応じたマスクを用いて紫外線露光をして、露光部分を硬
化させ、未露光部分を除去できる溶剤を用いて現像し
て、多数の微細孔31及び所定の液室パターンを形成
し、水洗い、乾燥の後、再度紫外線露光と熱によって本
硬化する。
【0035】ここで、下側液室形成部材20の微細孔3
0の径φD1及び中間液室形成部材21の微細孔31の
径φD2は、図8にも示すように、加圧液室17に近い
(インクが流入する下流側)中間液室形成部材21の微
細孔31の径φD2をインク供給口26に近い(インク
が流入する上流側)下側液室形成部材20の微細孔30
の径φD1よりも小径(φD2<φD1)に形成してい
る。また、中間液室形成部材21の微細孔31の径φD
2はノズル15の径よりも小径に形成している。例え
ば、ノズル15の径がφ30μmとすると、微細孔31
の径φD2は約25μmに形成することが好ましい。
【0036】以上のように構成したインクジェットヘッ
ドにおいては、記録信号に応じて選択的に圧電素子列
4,4の駆動部圧電素子7,7…に20〜50Vの駆動
パルス電圧を印加することによって、パルス電圧が印加
された駆動部圧電素子7が積層方向に伸びて振動板12
の対応するダイアフラム部11をノズル15方向に変形
させ、これにともなって加圧液室17の容積が縮小して
加圧液室17内のインクが加圧され、インクがノズルプ
レート16のノズル15から液滴となって噴射され、記
録を行うことができる。
【0037】そして、インク滴の吐出に伴って加圧液室
17内のインク圧力が低下し、このときのインク流れの
慣性によって加圧液室17内には若干の負圧が発生す
る。この状態の下において、駆動部圧電素子7への電圧
の印加をオフ状態にすることによって、振動板12のダ
イアフラム部11が元の位置に戻って加圧液室17が元
の形状になるため、さらに負圧が発生する。
【0038】このとき、図示しないインクタンクに通じ
るインク供給パイプ29から入ったインクは、振動板1
2インク供給口26から下側液室形成部材20の微細孔
30を通り、更に中間液室形成部材21の微細孔31を
通って分配路27を経て外側共通液室24a,24bに
供給されているので、これら外側共通液室24a,24
bから流体抵抗部23,23を通って加圧液室17内に
両側から充填される。そこで、ノズル15のインクメニ
スカス面の振動が減衰して安定した後、次のインク滴吐
出のために駆動部圧電素子7にパルス電圧を印加する。
この動作を繰返すことで所要の画像を記録することがで
きる。
【0039】このインク供給口26から外側共通液室2
4a,24bにインクが供給されるとき、インクが下側
液室形成部材20の微細孔30及び中間液室形成部材2
1の微細孔31を通過することによって、インクに含ま
れているゴミ等が捕獲されるので、加圧液室17にゴミ
等が混入することが防止される。その上、微細孔30,
31を感光性樹脂を用いたフォトリソプロセスで形成す
るので、その加工プロセスが容易で、微細孔形成時にゴ
ミ等が混入することも防止できる。
【0040】しかも、微細孔を形成する感光性樹脂を下
側液室形成部材20及び中間液室形成部材21の2層構
造としているので、フィルタとしての面積を大きくとる
ことができて寿命が向上する。
【0041】また、上流側の下側液室形成部材20の微
細孔30の開口径よりも下流側の中間液室形成部材21
の微細孔31の開口径を小径に形成しているので、粗い
ゴミ等は下側液室形成部材20の微細孔30を通過でき
ず、微細孔30を通過した細かいゴミ等は中間液室形成
部材21の微細孔31を通過できずに捕獲されるため、
フィルタとしての機能が向上すると共に長寿命化を図る
ことができる。
【0042】次に、図9及び図10を参照して他の実施
例について説明する。これらの各実施例は、インク供給
口26から加圧液室17に至るインク流路中(各図では
図5の分配路27の部分を示している。)に、インクの
流れる方向に複数の微細の間隙33、35を形成する平
面クランク形状(図8)或いは幾何学形状の感光性樹脂
からなるパターン34、36を配置したものである。各
パターン34,36は前述した微細孔の形成と同様に液
室パターンの形成時に同時にフォトリソプロセスによっ
て形成している。
【0043】このように、インク流路中に複数の微細な
間隙33、35を形成するパターン34、36を配置す
ることによっても、インクがインク供給口26から加圧
液室17に供給される間にゴミ等が微細な間隙33,3
5を通過できずに捕獲され、加圧液室17にゴミ等が混
入することが防止され、しかもパターン34,36をフ
ォトリソプロセスで形成するので、その加工プロセスが
容易で、微細孔形成時にゴミ等が混入することも防止で
きる。
【0044】この場合、前記微細孔と同様に、各パター
ン34,36は加圧液室17に近いほど、即ちインクの
流れの下流側ほど微細な間隙33,35を小さく(流れ
と直交する方向の開口面積を小さく)形成することがで
き、このようにすればフィルタとしての機能向上及び長
寿命化を図ることができる。
【0045】また、微細な間隙33,35を形成するパ
ターン34,36の配置箇所は1ヶ所に限られるもので
はなく、例えば図5で分配路27、分配路27と共通液
室24a,24bとの分配部27a及び共通液室24
a,24bのいずれか2ヶ所以上に配置することもでき
る。このとき、加圧液室17に近い位置に配置した各パ
ターン34,36ほど微細な間隙33,35を小さく形
成することで、上述したと同様にフィルタとしての機能
向上及び長寿命化を図ることができる。
【0046】次に、図11を参照して更に他の実施例に
ついて説明する。この実施例では、インク供給口26か
ら加圧液室17に至るまでのインクの流路中に、この流
路の高さ方向に複数の微細な間隙40を形成するフォト
リソプロセスで形成した感光性樹脂からなるパターン4
1,42を配置したものである。
【0047】この微細な間隙40の形成方法は、例えば
前記実施例の中間液室形成部材21によって複数の隙間
43を形成するパターン41を振動板12側に形成配置
すると共に、上側液室形成部材22によってパターン4
1と交互に複数の間隙43を形成するパターン42をノ
ズルプレート16側に形成配置し、これらを前記実施例
と同様に接合してユニット化することによって、パター
ン41とパターン42とで流路の高さ方向に微細な間隙
40を形成することができる。
【0048】このようにすれば、フィルタとして立体的
な構成となってインクの流れが複雑になり、フィルタと
しての機能が向上すると共に、長寿命化をはかることが
できる。
【0049】次に、図12を参照して更にまた他の実施
例について説明する。この実施例では、感光性樹脂から
なる液室形成部材を接合する振動板12のインク供給口
26となる部分に複数の微細孔46を形成したものであ
る。振動板12に微細孔46を形成する方法は、例えば
エレクトロフォーミング法によってNi(ニッケル)の
金属プレートで振動板12を形成する場合には、レジス
トワーキングで微細孔46を同時に形成することができ
る。また、エッチング工法によっても微細孔46を同時
に形成することができる。この場合、微細孔46からな
るインク供給口の径は、ノズル数やノズル径によっても
異なるが、ここでは約φ1〜φ10μmかそれに相当す
る面積としている。
【0050】このように振動板12に微細孔46を形成
することによって、振動板12に液室形成部材の基板、
ゴミ等捕獲用のフィルタなどの複数の機能を持たせるこ
とができる。
【0051】また、このようにインク供給口26となる
複数の微細孔46を形成した振動板12上に、前記実施
例で述べたような液室形成部材13による微細孔や微細
な間隙を組合わせることもできる。そして、この場合、
振動板12の微細孔46を例えばφ50μmとして、感
光性樹脂からなる液室形成部材13で形成する微細孔や
微細な間隙を前述したように加圧液室17に近いほど、
より小さい開口径或いは開口面積とする。
【0052】このようにすれば、振動板12の比較的大
きな微細孔46で粗いゴミ等を捕獲し、液室形成部材1
3で形成する微細孔や微細な間隙で細かいゴミ等を捕獲
することができる。そして、このようにろ過機構を多層
化することで、ろ過部での流体圧力損失がなくなり、耐
久性のあるフィルタが得られる。それと共に、振動板上
にドライフィルムレジストをラミネートする場合に、振
動板のインク供給孔が単なる開口円であるとドライフィ
ルムレジストの食い込みが生じて微細孔を形成できない
ことがあるのに対して、振動板のインク供給口を多数の
微細孔で形成することによってドライフィルムレジスト
の受圧面ができてラミネート時の食い込みを防止するこ
とができ、感光性樹脂による微細孔を精度よく形成する
ことができる。
【0053】なお、本発明は、圧電素子の電界方向と直
角方向の変位(d33方向の変位)を用いるインクジェ
ットヘッドに限らず、電界方向と同方向の変位(d31
方向の変位)を用いるインクジェットヘッドにも適用す
ることができる。また、上記実施例では、ノズルの開口
方向を圧電素子の変位方向と同軸上にしたサイドシュー
タ方式のインクジェットヘッドに適用した例で説明した
が、ノズルの開口方向を圧電素子の変位方向と直交する
方向にしたエッジシュータ方式のインクジェットヘッド
にも適用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1のインクジ
ェットヘッドによれば、液室にインクを供給するインク
供給口を感光性樹脂で覆い、この感光性樹脂にはフォト
リソプロセスで複数の微細孔を形成したので、液室への
ゴミ等の混入を確実に防止して画像品質を向上できると
共に、微細孔の形成プロセスが容易で、微細孔形成時の
ゴミ等の混入も防止できる。
【0055】請求項2のインクジェットヘッドによれ
ば、インク供給口を覆う感光性樹脂を複数積層して各層
に複数の微細孔を形成したので、フィルタ面積を大きく
確保できてフィルタとしての寿命が向上する。
【0056】請求項3のインクジェットヘッドによれ
ば、複数層の感光性樹脂のうちの液室に近い層の感光性
樹脂ほど微細孔の開口径を小径に形成したので、フィル
タとして機能が向上すると共に寿命が長くなる。
【0057】請求項4のインクジェットヘッドによれ
ば、液室にインクを供給するインク供給口から液室への
流路中に、複数の微細な間隙を形成するフォトリソプロ
セスで形成した感光性樹脂からなるパターンを配置した
ので、液室へのゴミ等の混入を確実に防止して画像品質
を向上することができると共に、微細孔の形成プロセス
が容易で、微細孔形成時のゴミ等の混入も防止できる。
【0058】請求項5のインクジェットヘッドによれ
ば、液室にインクを供給するインク供給口から液室への
流路の高さ方向に複数の微細な間隙を形成したので、フ
ィルタとして立体的な構成ができて効率が向上すると共
に、フィルタとしての寿命も向上する。
【0059】請求項6のインクジェットヘッドによれ
ば、複数の微細な間隙は液室に近いほど小さく形成した
ので、フィルタとして機能が向上すると共に寿命が長く
なる。
【0060】請求項7のインクジェットヘッドによれ
ば、複数の微細な間隙を形成するパターンをインク供給
口から液室に至る流路中に複数配置し、各パターンは液
室に近いほど微細な間隙を小さく形成したので、フィル
タとして機能が向上すると共に寿命が長くなる。
【0061】請求項8のインクジェットヘッドによれ
ば、液室にインクを供給するインク供給口を形成する部
材に複数の微細孔を形成したので、インク供給口を形成
する部材に液室形成部材の基板、ゴミ等捕獲用のフィル
タなどの複数の機能を効果的に持たせることができる。
【0062】請求項9のインクジェットヘッドによれ
ば、上記請求項1、4及び5のいずれかのインクジェッ
トヘッドにおいて、液室にインクを供給するインク供給
口を形成する部材に複数の微細孔を形成したので、微細
孔を多層化することができて、微細孔の開口径の漸次的
小径化が容易になり、フィルタとしての機能及び耐久性
も向上し、しかも感光性樹脂の微細孔を精度良く形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインクジェットヘッド
の外観斜視図
【図2】図1の分解斜視図
【図3】図1のA−A線に沿う断面図
【図4】図1のB−B線に沿う断面図
【図5】液室構成を示す平面図
【図6】図5のC−C線に沿うインク供給口部の断面図
【図7】図5のインク供給口部の詳細平面図
【図8】図7のF部の拡大図
【図9】他の実施例を示す平面図
【図10】他の異なる実施例を示す平面図
【図11】更に他の実施例を示す図5のE−E線に相当
する断面図
【図12】更にまた他の実施例を示す図5のC−C線に
相当する断面図
【符号の説明】
1…アクチュエータユニット、2…液室ユニット、3…
基板、4…圧電素子列、5…フレーム、7…駆動部圧電
素子、8…固定部圧電素子、11…ダイアフラム部、1
2…振動板、13…液室形成部材、15…ノズル、16
…ノズルプレート、17…加圧液室、20…下側液室形
成部材、21…中間液室形成部材、22…上側液室形成
部材、23…流体抵抗部、24a…外側共通液室(共通
流路)、24b…内側共通液室(共通流路)、25…隔
壁部、26…インク供給口、27…分配路、27a…分
配部、29…インク供給パイプ、30,31,46…微
細孔、33,35,40…微細な間隙、34,36…微
細な間隙のパターン、41,42…間隙のパターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 103 H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルが臨む複数の液室を形成す
    る液室形成部材が感光性樹脂からなるインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記液室にインクを供給するインク供給
    口を感光性樹脂で覆い、この感光性樹脂にはフォトリソ
    プロセスで複数の微細孔を形成したことを特徴とするイ
    ンクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、前記インク供給口を覆う感光性樹脂を複数積
    層し、各層に前記複数の微細孔を形成したことを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェットヘッド
    において、前記各層の感光性樹脂は前記液室に近い層の
    感光性樹脂ほど前記微細孔の開口径を小径に形成したこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 複数のノズルが臨む複数の液室を形成す
    る液室形成部材が感光性樹脂からなるインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記液室にインクを供給するインク供給
    口から前記液室への流路中に、複数の微細な間隙を形成
    するフォトリソプロセスで形成した感光性樹脂からなる
    パターンを配置したことを特徴とするインクジェットヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
    において、前記複数の微細な間隙を前記インク供給口か
    ら前記液室への流路の高さ方向に形成したことを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載のインクジェット
    ヘッドにおいて、前記パターンで形成する複数の微細な
    間隙は前記液室に近いほど小さく形成したことを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載のインクジェット
    ヘッドにおいて、前記パターンを前記インク供給口から
    前記液室に至る流路中に複数配置し、各パターンで形成
    する複数の微細な間隙は前記液室に近いほど小さく形成
    したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 複数のノズルが臨む複数の液室を形成す
    る液室形成部材が感光性樹脂からなるインクジェットヘ
    ッドにおいて、前記液室にインクを供給するインク供給
    口を形成する部材に複数の微細孔を形成したことを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1、4及び5のいずれかに記載の
    インクジェットヘッドにおいて、前記液室にインクを供
    給するインク供給口を形成する部材に複数の微細孔を形
    成したことを特徴とするインクジェットヘッド。
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