JPH08174753A - 密着性の良い樹脂ラミネート金属板および樹脂ラミネート用金属板 - Google Patents

密着性の良い樹脂ラミネート金属板および樹脂ラミネート用金属板

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JPH08174753A
JPH08174753A JP33688894A JP33688894A JPH08174753A JP H08174753 A JPH08174753 A JP H08174753A JP 33688894 A JP33688894 A JP 33688894A JP 33688894 A JP33688894 A JP 33688894A JP H08174753 A JPH08174753 A JP H08174753A
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Hirobumi Nakano
寛文 中野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂フィルムを高速でラミネートしても気泡
巻き込みが防止できる樹脂ラミネート金属板を提供す
る。 【構成】 金属板の表面凹凸の山谷間の最大高低差をR
maxとし、0.6μm以上の高低差を有する山の平面
距離1インチ当たりの数をPPIとしたとき、500≧
Rmax×PPIを満足する樹脂ラミネート金属板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密着性の良い樹脂ラミ
ネート金属板およびそのための金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】容器材料分野では、めっき鋼板あるいは
アルミ板に塗装を施したものが現在主流となっている
が、溶剤による環境汚染に対し法規制化の方向にあり、
また塗装・焼き付け工程の能率アップ及び省エネルギー
に限界がある事から、塗装の代わりに溶剤を用いない方
法として樹脂フィルムを平板にラミネートし、その後製
缶加工して使用する方法が今後の趨勢になると考えられ
ている。今まで包装材料としてのフィルムと金属箔のラ
ミネートあるいは樹脂フィルムの多層ラミネートはすで
に技術的に完成し、今日多くの需要に答えている。ま
た、食品缶の分野にも使用され始めている。
【0003】従来のラミネート法として、特公昭61−
3676号公報には、有機樹脂フィルムを鋼帯にはりつ
ける方法が開示されている。この方法においては、錫め
っきされた鋼帯を予熱し、そこに樹脂フィルムを圧着ロ
ールで仮圧着し、次いで鋼帯を昇温して樹脂フィルムを
さらに圧着ロールで本圧着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように樹脂フィル
ムを鋼帯表面に向けて送給すると、樹脂フィルムの表面
近傍にある空気が樹脂フィルムの走行に随伴されて圧着
部に持ち込まれる事がある。持ち込まれた空気は鋼帯と
樹脂フィルムの間に気泡として残留し、大きい気泡の場
合はふくれとなる。このふくれは積層鋼帯の商品価値を
下げるが、外観に感じない程度の微小な気泡であっても
絞り・しごき加工等の製缶加工を受けると加工後のフィ
ルム密着性が著しく劣る事となり、缶用素材として用を
なさない。
【0005】図2に気泡を示す。(a)はラミネート板
の平面顕微鏡組織(倍率50)を示し、気泡1が多く見
られる。(b)は(a)と同一位置のラミネート皮膜剥
離後の金属板の3次元粗度プロフィールを示す。(b)
中の気泡発生部2は気泡1に相当する位置である。これ
より、気泡は金属板の凹凸の谷間に存在することが分か
る。
【0006】この様な局部的な気泡があると、特に絞り
しごき加工缶の様なきびしい成形加工が加わる場合に気
泡部のラミネート皮膜が破裂し、金属板に達する孔を生
じる。そして金属板と内容物とが接して缶体腐食の起点
となる。
【0007】この様な気泡巻き込みを防止するため、特
開昭63−233824号公報には、鋼帯と樹脂フィル
ム間の角度を30〜90度に維持しながら樹脂フィルム
を鋼帯に向けて送給して圧着ロールにより圧着する方法
が開示されている。この方法は、空気流体のくさび効果
を防止するものと理解されるが、鋼帯の走行速度200
m/min以上で高速ラミネートを行うとやはり気泡巻
き込みが発生し、この対策では不十分である。
【0008】また、金属板の表面粗度を平均粗さ(R
a)で0.5μm以下とすれば、気泡の巻き込み量を減
少させることが可能である。しかし、これでも必ずしも
図2に示すような局部的な気泡巻き込みは防止できな
い。
【0009】本発明は高速ラミネート時であっても気泡
の巻き込みを防止できる樹脂ラミネート金属板およびそ
のための金属板を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂ラミネート
金属板は、樹脂フィルムを金属板にラミネートした樹脂
ラミネート金属板において、該金属板の表面凹凸の山谷
間の最大高低差をRmaxとし、0.6μm以上の高低
差を有する山の平均距離1インチ当たりの数をPPIと
したとき、500≧Rmax×PPIを満足することを
特徴とする密着性の良い樹脂ラミネート金属板である。
また、本発明の樹脂ラミネート用金属板は、金属板の表
面凹凸の山谷間の最大高低差をRmaxとし、0.6μ
m以上の高低差を有する山の平均距離1インチ当たりの
数をPPIとしたとき、500≧Rmax×PPIを満
足することを特徴とする樹脂ラミネート用金属板であ
る。
【0011】
【作用】高速走行する鋼帯あるいはアルミ帯に対してラ
ミネートを行う場合の気泡巻き込みを防止するために、
本発明では金属板の表面凹凸を規定する。
【0012】気泡巻き込み部位と金属帯表面の位置関係
を特定した結果、金属板表面の山谷の高低差が大きく、
かつ山−山間の水平距離が小さい部分に気泡が存在する
ことが判明した。この条件を定量化するために、山谷の
最大高低差をRmax、山−山間の水平距離の逆数とし
て0.6μm以上の高低差を有する山の平均1インチ当
たり数をPPIとして、Rmax×PPIと気泡面積率
の関係を示したのが図1である。図1から、数1の条件
のとき気泡面積率が1%未満となることが分かる。
【0013】
【数1】500≧Rmax×PPI
【0014】気泡面積率が1%未満であれば、実用的に
気泡による問題がないことを表1に示す。表1には、気
泡面積率とラミネート鋼板の圧延後のERV(エナメル
レーター値)を示すが、ERVが0.00であれば皮膜
のピンホールによる通電がなく、皮膜が健全であること
から、気泡面積率の許容限界は1%と評価される。
【0015】
【表1】
【0016】缶用金属板としては、めっき原板、錫めっ
き鋼板、ニッケルめっき鋼板、クロムめっき鋼板(ティ
ンフリースティール)、アルミめっき鋼板やこれらの合
金めっき鋼板等の鋼帯、缶用アルミ板(3000番系合
金)のアルミニウム帯が使用される。熱接着可能な樹脂
フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート
などのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどの酸変成物である酸変成ポリオレフィン樹脂、ナ
イロンなどのポリアミド樹脂等が使用される。熱圧着時
の鋼板温度あるいはアルミ板の温度はラミネートする樹
脂フィルムの融点近傍とし、熱圧着法は鋼帯あるいはア
ルミ帯から樹脂フィルムに向かって熱を与える常法でよ
い。また、接着剤を介してラミネートするいわゆるドラ
イラミネートも可能である。
【0017】鋼板の表面粗度を制御するためには冷延ロ
ールと調圧ロールの表面を制御するが、特に調圧ロール
の表面粗度の影響が大きい。500≧Rmax×PPI
の条件を満たすためには、ショットダル加工でロール表
面に噴射するグリット(鉄粉片)のサイズを調整し、ロ
ール表面の粗度として例えば平均粗さで0.3μ程度と
するのが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例を説明する。
【0019】樹脂ラミネート用金属板として表面粗度が
種々異なる電解クロム酸処理鋼板を用い、板温260℃
に昇温して、樹脂フィルムとしてPET(ポリエチレン
テレフタレート、融点265℃)を用いて熱圧着法によ
りラミネートした。この時、ラミネート圧着ロールの圧
下力は鋼板1cm幅当たり90kgfで、ラミネート速
度は300mpmであった。得られたラミネート板の気
泡面積率および密着性を調べた。密着性の評価は、ラミ
ネート板の皮膜をナイフカットしたものをエリクセン3
mm押し出し加工後、120℃×30分レトルト処理
し、皮膜の剥離状況を観察することにより行った。
【0020】表2に鋼板の表面粗度と気泡面積率、密着
性を示すが、Rmax×PPIが500以下であれば気
泡面積率は1%未満となり、密着性も良好であった。
【0021】
【表2】 注)PPIは0.6μm以上の高低差を有する山の平均距離1インチ当たりの数 を示す。
【0022】本実施例は融点265℃のPETを260
℃で圧着したが、融点230℃のポリブチレンテレフタ
レート、融点215℃のナイロン6、融点188℃の酸
変性ポリプロピレンについて各々の融点マイナス5℃の
圧着温度でラミネートしても、表2と同様の結果を得
た。また、素材として錫めっき鋼帯、めっき原板、ニッ
ケルめっき鋼帯あるいは缶用アルミ帯を用いても表2と
同様の結果であった。
【0023】
【発明の効果】本発明の樹脂ラミネート金属板は、気泡
の巻き込みが抑制されるので樹脂フィルムの密着性に優
れ、製缶工程の能率向上および製缶歩留まりの向上が図
られる。また、本発明のラミネート用金属板を使用する
と、高速ラミネート化が可能となり、大量生産が可能で
安価に安定して製缶素材を供給できると同時に、錫めっ
きやティンフリーめっき(クロムめっき)等のめっきラ
インのライン速度とラミネート速度がマッチングするた
め、めっきライン内にラミネート設備を設置できるた
め、さらに安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気泡面積率とRmax×PPIとの関係を示す
図である。
【図2】ラミネート鋼板の平面顕微鏡組織(50倍)
(a)および同一部位のラミネート皮膜剥離後の鋼板の
3次元粗度プロフィール(b)を示す図である。
【符号の説明】
1 気泡 2 気泡発生部位

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フィルムを金属板にラミネートした
    樹脂ラミネート金属板において、該金属板の表面凹凸の
    山谷間の最大高低差をRmaxとし、0.6μm以上の
    高低差を有する山の平均距離1インチ当たりの数をPP
    Iとしたとき、500≧Rmax×PPIを満足するこ
    とを特徴とする密着性の良い樹脂ラミネート金属板。
  2. 【請求項2】 金属板の表面凹凸の山谷間の最大高低差
    をRmaxとし、0.6μm以上の高低差を有する山の
    平均距離1インチ当たりの数をPPIとしたとき、50
    0≧Rmax×PPIを満足することを特徴とする樹脂
    ラミネート用金属板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023193A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Nippon Steel Corp 打ち抜き絞り製缶作業性に優れた容器用ラミネート鋼板及びそれを製造するためのラミネートロール
JP2013220426A (ja) * 2012-04-12 2013-10-28 Jfe Steel Corp テンションレベラー

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JP2009023193A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Nippon Steel Corp 打ち抜き絞り製缶作業性に優れた容器用ラミネート鋼板及びそれを製造するためのラミネートロール
JP2013220426A (ja) * 2012-04-12 2013-10-28 Jfe Steel Corp テンションレベラー

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