JP3896108B2 - 溶接缶用ストライプラミネート鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面処理鋼板の片面の長手方向に複数条の熱可塑性樹脂膜を形成した溶接缶用ストライプラミネート鋼板およびその製造方法に関する。
近年、容器用鋼板として、塗装鋼板に代わって、電気ぶりき、TFS、その他の表面処理鋼板にポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性樹脂をラミネートした鋼板(以下ラミネート鋼板という)が使用されるようになっている。
このラミネート鋼板を用いて缶材料を製缶する場合は、樹脂の自己融着性を利用して缶の接着を行うもの、接着剤を用いてラミネート層同士を融着するものがあるが、ラミネート鋼板を溶接缶用素材として適用するには、通電加熱により溶接接合するためにラミネート鋼板の長手方向に複数条の非ラミネート部を確保する必要がある。
特に、飲料缶、食缶、エアソ゛ール缶、塗料缶等の小径缶、18リットル缶、ヘ゜ール缶等の大径缶は表面処理鋼板の幅方向に複数条の非ラミネート部を有するストライプラミネート鋼板から、1〜5mmの非ラミネート部を両端部に有し、かつ1缶に相当するブランクを切出した後、鋼板を筒状に成形し、非ラミネート部同士を溶接接合し、溶接後の非ラミネート部に樹脂または樹脂フィルムを溶融または熱融着させ補修することにより製造される。
ラミネート鋼板を製造する方法としては、予め成形された熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着により表面処理鋼板に接着させる熱ラミネート法と、予熱した表面処理鋼板と圧接ロールとの間に、高温の熱可塑性樹脂膜をTダイから流下させてラミネートするTダイラミネート法とがある。
このTダイラミネート法を用いて、予熱してある表面処理鋼板と高温の熱可塑性樹脂膜の間に、フィルムを挿入しラミネートした後、ラミネート鋼板の冷却前あるいは冷却後に熱可塑性樹脂膜とともにフィルムを引き剥がすことにより非ラミネート部を形成する方法に関する従来技術としては、例えば、特開平10−16132号公報に、高価な装置を用いること無く、鋼板の幅方向の両端部、これに加えて鋼板内側のラミネート不要部に非ラミネート部を形成する方法が開示されている。
しかしながら、特開平10−16132号公報に開示された方法を用いて錫メッキ層を有する表面処理鋼板を例えば160℃程度まで予熱すると、鋼板表面にスマッジと呼ばれる酸化錫の粉が生成し、ラミネートを行う際に、このスマッジが巻付ロールとの摩擦によって掻き取られ、さらに鋼板に転写されることによりラミネート鋼板の外観を損ねるという問題点があった。
また特開平10−16132号公報に開示された方法を用いて鋼板最端側のブランクのラミ抜き部を形成する際に、以下のような問題点があった。
図6は、従来のラミネート鋼板の製造方法を示す鋼板幅方向の断面図である。
図6において、1は鋼板、2は熱可塑性樹脂膜、3は細幅フィルム、4は広幅フィルム、6は樹脂ヒゲを示す。
図6の上段に示すように、鋼板1と熱可塑性樹脂膜2との間に、複数の細幅フィルム3を挿入し、これを引き剥がすことにより、図6の下段に示すような鋼板の長手方向に複数条の熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板を製造する。
この際、図6の上段に示すように、鋼板の両端部にオーバーコートを除去するための幅広フィルム4を挿入し、これを引き剥がすことによって、鋼板1の両端におけるブランクのラミネート部を除去するラミ抜きを行うとともに、鋼板を巻き付ける巻付ロールに熱可塑性樹脂が付着することを防止する。
しかし、幅広フィルム4の引き剥がしをラミネート鋼板の冷却後に行なうと、幅広フィルム4は鋼板とのラップ代以外固定されていないため通板中のばたつき、強制冷却過程での外力により折れ込む場合があり、剥離させようとしても時々フィルムが破断してしまう操業トラブルが発生する。このため、安定的に鋼板最端側のブランクのラミ抜き部を形成できなかった。一方、ラミネート鋼板の冷却前に行なうと上記トラブルなく引き剥がしできるが、この幅広フィルム4を引き剥がす際に、図6の下段に示すように樹脂が延伸して、鋼板の最エッジのラミ抜き部にヒゲ状の樹脂残り(以下樹脂ヒゲ6という)ができてしまう場合がある。特に熱可塑性樹脂樹脂がポリエチレンテレフタレートであると樹脂ヒゲ6ができ易い。
この樹脂ヒゲ6は鋼板端部の外側に突出していないので、図7に示すような製缶工程における印刷などにおいて、鋼板をガイドロールに押し当てて位置合わせを行う際に、樹脂が削られて塗料の受けパンに混入したり、直接鋼板表面に付着したりすることによって、鋼板表面が汚れるという問題点はない。
しかしながら、図8に示すように、印刷後のラミネート鋼板は、ラミ無し部を切断して1ブランク毎に端部を溶接して缶胴部を形成した後、溶接部の耐食性を確保するために、この溶接部にパウダーもしくは樹脂テープによる補修・焼付けを行うが、ブランクの端部に前述のような樹脂ヒゲ6が突出していると、図9に示すように樹脂ヒゲ6の下面に空気が噛んでしまい、補修し焼き付ける際に空気が膨脹し補修膜を破裂させ、ピンホールとなってしまうという問題点があった。
また、特開平4−325251号公報には、前述のオーバーコート樹脂が巻付ロールに付着することを防止するために巻付ロールへの塗油を行う方法が開示されている。
しかし、本発明が課題とするスマッジの掻き取りおよび転写を防止するためにストライプラミネート鋼板に塗油層を設けるという技術思想は全く開示されていない。
特開平10−16132号公報 特開平4−325251号公報
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、溶接缶(飲料缶、食缶、エアソ゛ール缶、塗料缶、18リットル缶、ヘ゜ール缶等)に用いられるラミネート鋼板の鋼板表面に生成する酸化錫の粉であるスマッジがラミネートを行う際に巻付ロールとの摩擦によって掻き取られ、鋼板に転写されることを防止するとともに、溶接缶胴の溶接部補修工程でのピンホール発生を防止することのできる溶接缶用ストライプラミネート鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討の結果、ラミネート面の裏面に一定範囲の厚さを有する塗油層を設け、さらに、樹脂ヒゲを生成させないことにより、溶接缶(飲料缶、食缶、エアゾール缶、塗料缶、18リットル缶、ペール缶等)に用いられるラミネート鋼板の鋼板表面に生成する酸化錫の粉であるスマッジがラミネートを行う際に巻付ロールとの摩擦によって掻き取られ、鋼板に転写されることを防止するとともに、溶接缶胴の溶接部補修工程でのピンホール発生を防止することができる溶接缶用ストライプラミネート鋼板およびその製造方法を提供するものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)表面処理鋼板の片面の長手方向に複数条のポリエチレンテレフタレートよりなる熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板であって、
前記表面処理鋼板は、鋼板の表裏面に、錫量0.7〜2.0g/m2,フリー錫量0.2〜0.8g/m2の錫メッキ層と、金属クロム量5〜15mg/m2,酸化クロム量5〜15mg/ m2クロメート処理層とを有し、
前記可塑性樹脂膜を形成したラミネート面の裏面側に、油量0.1〜10mg/ m2の塗油層を有し、
前記表面処理鋼板の幅方向両端部に形成された耳屑部における前記熱可塑性樹脂膜の外側端面に発生する樹脂ヒゲが該鋼板の幅方向端面から突出しておらず、かつ、前記鋼板の幅方向中央部の製品部における熱可塑性樹脂膜の両端面に樹脂ヒゲがないことを特徴とする溶接缶用ストライプラミネート鋼板。
(2)(1)に記載のストライプラミネート鋼板の製造方法であって、
前記錫メッキ層とクロメート処理層を有する予熱した鋼板と高温の前記熱可塑性樹脂膜との間に複数条の細幅フィルムを挿入してラミネートした後、細幅フイルムを引き剥がすことにより鋼板の長手方向に複数条の前記熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板を製造するに際し、
該鋼板の両端部に、細幅フィルムとオーバーコート樹脂除去用の広幅フィルムとを近接してラミネート面側に挿入して、ラミネート後、広幅フイルムを鋼板の冷却前に引き剥がし、前記細幅フイルムを鋼板の冷却後に引き剥がすことにより、前記鋼板の幅方向両端部に形成された耳屑部における前記熱可塑性樹脂膜の外側端面に発生する樹脂ヒゲが該鋼板の幅方向端面から突出せず、かつ、前記鋼板の幅方向中央部の製品部における熱可塑性樹脂膜の両端面に樹脂ヒゲをなくし、
前記錫メッキ層とクロメート処理層を有する鋼板の片面にラミネートを行う際に該表面処理鋼板を巻き付けるゴム製の巻付ロールに、防錆油を染み込ませておくことにより前記ラミネート面の裏面側に塗油層を形成することを特徴とする溶接缶用ストライプラミネート鋼板の製造方法。
本発明によれば、ラミネート面の裏面に一定範囲の厚さを有する塗油層を設け、さらに、樹脂ヒゲを生成させないことにより、溶接缶(飲料缶、食缶、エアソ゛ール缶、塗料缶、18リットル缶、ヘ゜ール缶等)に用いられるラミネート鋼板の鋼板表面に生成する酸化錫の粉であるスマッジがラミネートを行う際に巻付ロールとの摩擦によって掻き取られ、鋼板に転写されることを防止するとともに、溶接缶胴の溶接部補修工程でのピンホール発生を防止することのできる溶接缶用ストライプラミネート鋼板およびその製造方法を提供することができるなど、産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明を実施するための最良の実施形態を、図1乃至図5を用いて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態を例示する図である。
図1において、2は熱可塑性樹脂膜、5は耳屑、6は樹脂ヒゲを示す。
本実施形態においては、ストライプラミネート鋼板の下地の表面処理鋼板として、炭素量が0.1質量%程度の低炭素鋼または炭素量が0.04質量%以下の極低炭素鋼板の表裏面に、錫量0.7〜2.0g/m2,フリー錫量0.2〜0.8g/m2の錫メッキ層と金属クロム量5〜15mg/m2,酸化クロム量5〜15mg/m2のクロメート処理層を有する錫メッキ鋼板(以下、薄錫メッキ鋼板という)を使用することによって、安価で溶接性の優れた溶接缶用ストライプラミネート鋼板とすることができる。
また、例えば160℃程度の予熱によって鋼板表面に発生した酸化錫の粉であるスマッジが多くなった状態で、巻付ロールとの摩擦により掻き取られたスマッジが鋼板に転写して、缶外面としての外観を損ねるという問題の解決策として、ラミネート面の裏面側に防錆油からなる0.1〜10mg/m2の塗油層を形成するこことにより巻付けロールとの摩擦抵抗を低減し、スマッジの掻き取り・転写を防止すると共に、製缶工程におけるスマッジ起因の汚れ発生を防止することができる。
鋼板表面の塗油量が少ないと摩擦抵抗が大き過ぎるため、摩擦抵抗を十分下げてスマッジを掻き取らないようにするために0.1mg/m2以上必要であり、また、塗油量が多すぎると製缶工程における塗装印刷をはじいてしまうので、10mg/m2を上限とする必要がある。
本発明においては、鋼板表面への塗油方法については問わないが、巻付ロールとして防錆油が染み込むゴム製、例えばシリコンゴム製の巻付ロールを用い、巻付ロールの鋼板接触部全面に予め油を染み込ませておく方法や、ラミネート前の鋼板の非ラミネート面側のみにロールコーター方式、静電方式、直接塗布方式等により油膜を形成する方法があり、防錆油を染み込ませた布を回転するシリコンゴム製の巻付ロールに押し当てて、巻付ロールに防錆油を染み込ませておき、塗油する方法が格別の装置を要せず簡易で好ましい。
このとき、一定時間おきに同様の操作を繰返すことにより、鋼板への塗油量を0.1〜10mg/m2の範囲に調整することができる。
本発明においては防錆油の種類は問わないが、防錆性能および入手の容易性の観点から鉱物油(DOS)、綿実油(CSO)、合成油(ATBC)が好ましい。
<第2の実施形態>
図2乃至図4は、本発明における第2の実施形態を例示する図である。
図2乃至図4において、1は薄錫メッキ鋼板、2は熱可塑性樹脂膜、3は細幅フィルム、4は広幅フィルム、5は耳屑、6は樹脂ヒゲを示す。
図2の上段に示すように、予熱した鋼板1と高温の熱可塑性樹脂膜2との間に、複数条の細幅フィルム3を挿入してラミネートした後、前記細幅フィルム3を引き剥がすことにより、図2の下段に示すように鋼板1の長手方向に複数条の熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板を製造することができる。
ここに、熱可塑性樹脂膜とは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる薄膜をいう。
本実施形態においては、前記ラミネート面側に細幅フィルム3を挿入し、前記ラミネート面側における鋼板の両端部に広幅フィルム4を挿入し、該広幅フィルム4は鋼板の冷却前に引き剥がし、前記細幅フィルム3は鋼板の冷却後に引き剥がすことを特徴とする。
前述の図6に示す従来方法では、鋼板端部のラミ抜きを広幅のフィルム4で、ラミネート鋼板の冷却後、或いは冷却前に引き剥がして行なっていたため、前者では鋼板とのラップ代以外固定されていないため通板中のばたつき、強制冷却過程での外力により折れ込む場合があり、剥離させようとしても時々フィルムが破断してしまう操業トラブルが発生し、また後者では特に熱可塑性樹脂樹脂がポリエチレンテレフタレートであると上記樹脂が伸びて製品として使用するブランクの端部に樹脂ヒゲが発生していたが、本発明においては、鋼板端部のラミ抜きを細幅のフィルム3で行い、冷却後に引き剥がすため樹脂が伸びにくいので、図2の下段に示すように鋼板端部のブランクにおいても美麗なラミ抜き断面を形成することができる。
また、オーバーコート除去用の幅広フィルム4は、図2の上段に示すようにラミネート面における鋼板の両端部に挿入し、鋼板の冷却前に引き剥がすことにより、通板中のばたつき、強制冷却過程での外力により折れ込みがなく、この折れ込みによる剥離時のフィルム破断を防止することができる。
細幅フィルム3および広幅フィルム4を引き剥がすことによって、図2の下段および図4に示すように、耳屑部における熱可塑性樹脂膜の端面に発生する樹脂ヒゲが、鋼板両端の端面から外側に突出せず、また、製品部における全てのブランクの熱可塑性樹脂膜の端部を樹脂ヒゲのない美麗な形状にすることができるので、溶接缶胴の溶接部補修工程でのピンホール発生を防止することができる。
なお、図2の下段および図4に示すように、鋼板1の両端部に樹脂ヒゲの付いた耳屑5ができるが、この部分は製缶工程でトリミングして切り捨てる。
図3は、本発明を18L缶に適用した場合の実施形態を例示する図である。
18L缶の場合には、2条の細幅フィルム3と、2条の広幅フィルム4を使用することによって、美麗なラミ抜き端面を有するラミネート鋼板を製造することができる。
これらの実施形態では耳屑部を小さくするために、鋼板の両端部の細幅フィルム3と広幅フィルム4とを近接してラミネート面側に挿入することが好ましい。
図5は、本発明の実施例を示す図である。
鋼板1は、ターンダウンロール7を介してシリコンゴム製の巻付けロール8および圧接ロール9の間に供給され、押出機10およびTダイ11から供給される高温の熱可塑性樹脂膜2によりラミネートされる。
本実施例においては、細幅フィルム3および広幅フィルム4の双方をラミネート面に挿入しており、薄錫メッキ鋼板1の端部において、細幅フィルム3と広幅フィルム4とが近接している。
本実施例においては、上記巻付けロール8に防錆油を染み込ませた塗油布22を1日に1回程度押し付け、シリコンゴムロールに防錆油を染み込ませておくことにより、鋼板表面の油量を0.1〜10mg/m2の範囲に調整することができる。これにより巻付けロールとの摩擦抵抗を低減し、スマッジの掻き取り・転写を防止すると共に、製缶工程におけるスマッジ起因の汚れ発生を防止することができる。
また、本実施例においては、細幅フィルム3および広幅フィルム4の双方をラミネート面に挿入しており、鋼板1の端部において、細幅フィルム3と広幅フィルム4とが近接しているため、耳屑部を小さくできる。また耳屑部における熱可塑性樹脂膜の端面に発生する樹脂ヒゲが、鋼板両端の端面から外側に突出せず、また、製品部における全てのブランクの熱可塑性樹脂膜の端部を樹脂ヒゲのない美麗な形状にすることができるので、溶接缶胴の溶接部補修工程でのピンホール発生を防止することができる。
熱可塑性樹脂膜2の樹脂として、ポリエチレンテレフタレートを用い、厚み12μm、幅4mmで、その引張強度が22kgf/mm2の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる細幅フィルム3を用い、高温の熱可塑性樹脂膜2と鋼板1の間に、鋼板幅方向に略等間隔に挿入した。
さらに、鋼板幅方向エッジ近傍にも細幅フィルム3を挿入することにより、耳屑部を新たに設けた。
また、高温の熱可塑性樹脂膜2と鋼板1の間に、このフィルムの幅方向の端部と鋼板の幅方向の端部が5mmラップするように細幅フィルムと同じ材質と厚みで幅100mmの広幅フィルム4を挿入した。この広幅フィルム4と隣接する細幅フイルム3との間は耳屑部を小さくするため、4mmとした。
細幅フィルム3は冷却装置12の後、一定の速度でラミネート樹脂ごと剥離させた(テーブルロール19の位置)。剥離位置におけるラミネート鋼板の温度は50℃とした。
広幅フィルム4は、鋼板と5mmラップするのみであるため、通板中のばたつき、冷却装置8での水スプレー・ドライヤーの圧力により折れ込む場合があり、テーブルロール19位置で剥離させようとしても時々フィルムが破断してしまう。このため、幅広フィルム4は、冷却装置12の前段に設置したガイドロール17を介して巻取機18で巻き取った。
本実施例の場合は樹脂ヒゲ6が発生しても、樹脂ヒゲは耳屑部に相当し、製品部には樹脂ヒゲ6が発生しないので溶接部補修時のピンホール発生が防止できる。
本発明における第1の実施形態を例示する鋼板幅方向の断面図である。 本発明における第2の実施形態を例示する鋼板幅方向の断面図である。 本発明を18L缶に適用した場合の実施形態を例示する図である。 本発明における第2の実施形態を例示する鋼板端部の詳細図である。 本発明の実施例を例示する図である。 従来のラミネート鋼板の製造方法を示す図である。 ラミネート鋼板の印刷工程を例示する図である。 ラミネート鋼板を用いた製缶工程を例示する図である。 ラミネート鋼板を用いた製缶工程における補修方法を例示する図である。
符号の説明
1 鋼板
2 熱可塑性樹脂膜
3 細幅フィルム
4 広幅フィルム
5 耳屑
6 樹脂ヒゲ
7 ターンダウンロール
8 巻付ロール
9 圧接ロール
10 押出機
11 Tダイ
12 冷却装置
13 払出リール
14 払出リール
17 フィルムガイドロール
18 巻取リール
19 テーブルロール
20 フィルムガイドロール
21 巻取リール
22 塗油布

Claims (2)

  1. 表面処理鋼板の片面の長手方向に複数条のポリエチレンテレフタレートよりなる熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板であって、
    前記表面処理鋼板は、鋼板の表裏面に、錫量0.7〜2.0g/m2,フリー錫量0.2〜0.8g/m2の錫メッキ層と、金属クロム量5〜15mg/m2,酸化クロム量5〜15mg/ m2クロメート処理層とを有し、
    前記可塑性樹脂膜を形成したラミネート面の裏面側に、油量0.1〜10mg/ m2の塗油層を有し、
    前記表面処理鋼板の幅方向両端部に形成された耳屑部における前記熱可塑性樹脂膜の外側端面に発生する樹脂ヒゲが該鋼板の幅方向端面から突出しておらず、かつ、前記鋼板の幅方向中央部の製品部における熱可塑性樹脂膜の両端面に樹脂ヒゲがないことを特徴とする溶接缶用ストライプラミネート鋼板。
  2. 請求項1に記載のストライプラミネート鋼板の製造方法であって、
    前記錫メッキ層とクロメート処理層を有する予熱した鋼板と高温の前記熱可塑性樹脂膜との間に複数条の細幅フィルムを挿入してラミネートした後、細幅フイルムを引き剥がすことにより鋼板の長手方向に複数条の前記熱可塑性樹脂膜を形成したストライプラミネート鋼板を製造するに際し、
    該鋼板の両端部に、細幅フィルムとオーバーコート樹脂除去用の広幅フィルムとを近接してラミネート面側に挿入して、ラミネート後、広幅フイルムを鋼板の冷却前に引き剥がし、前記細幅フイルムを鋼板の冷却後に引き剥がすことにより、前記鋼板の幅方向両端部に形成された耳屑部における前記熱可塑性樹脂膜の外側端面に発生する樹脂ヒゲが該鋼板の幅方向端面から突出せず、かつ、前記鋼板の幅方向中央部の製品部における熱可塑性樹脂膜の両端面に樹脂ヒゲをなくし、
    前記錫メッキ層とクロメート処理層を有する鋼板の片面にラミネートを行う際に該表面処理鋼板を巻き付けるゴム製の巻付ロールに、防錆油を染み込ませておくことにより前記ラミネート面の裏面側に塗油層を形成することを特徴とする溶接缶用ストライプラミネート鋼板の製造方法。
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