JP4683584B2 - 缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法 - Google Patents

缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接缶胴の接合部の内面側をテープ状の熱可塑性樹脂フィルムによって被覆するための方法に関し、特に、テープ状樹脂フィルムの溶融により接合部の段差に起因する隙間を埋めて充分に被覆することができ、しかも、テープ状樹脂フィルム自体のガスバリアー性を損なわないようにした缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属板のブランクの両端部同士を抵抗シーム溶接により接合することで筒体に形成される溶接缶胴では、通常、金属板に平板の状態で印刷や塗装を施してから、一缶分のブランクに切断して筒体の缶胴に成形しているが、ブランクの接合予定部にまで印刷や塗装を施してしまうと溶接の際に通電不可能となって抵抗シーム溶接が出来なくなることから、接合予定部とその近傍部分には印刷や塗装を施しておらず、そのため、ブランクから溶接で筒体に形成された溶接缶胴に対して、接合部とその近傍部分に保護塗装を施すことが必要となってくる。
【0003】
ところが、溶接缶胴の接合部は、ブランクの両端部を重ねた重合部であって、薄板の小型缶でも、その部分では段差(例えば、ブランクの板厚が0.18mmの場合、0.072mmの段差)が形成されており、厚板の大型缶では、そのような段差が更に大きなもの(例えば、ブランクの板厚が0.32mmの場合、0.13mmの段差)となっていて、何れにしても、そのような段差のある接合部の金属面を塗装により被覆する場合、この段差を塗料で埋めるにはかなりの厚塗りが必要となる。
【0004】
そのため、厚塗りした塗料が流れてしまわないための塗料自体の工夫や、塗膜内部に泡を発生させないための工夫等が必要となって、塗料コストや設備コストが増大すると共に、幾ら厚塗りしても段差の角部の金属面が突出した部分ではどうしても塗膜が薄くなり、特に、常に内容物と接触する缶の内面側では、段差の角部で金属面が露出して腐食するような虞もある。
【0005】
そこで、そのような間題を解決するために、塗膜と比べて比較的厚い熱可塑性樹脂フィルムのテープを接合部に貼着することで、厚く均一に保護被膜を施すようにするための様々な技術が従来から提案されている。
【0006】
すなわち、例えば、特公昭62−49132号公報には、縦列に搬送される複数の缶胴の接合部に、テープ状樹脂フィルム(補正フィルム)を、弾性体の貼着ロールと支持ロールとにより連続的に圧着して、缶胴間でカッターやレーザやフィルムの溶融等により切断する方法について、隣接する缶胴の距離を貼着ロールと支持ロール間の接触部の長さより短くして、先行する缶胴の接合部の尾端部が貼着ロールと支持ロールの間で押圧されている間に、後続する缶胴の接合部の頭端部を該貼着ロールと支持ロールの間に進入させることで、貼着ロールに缶胴を常時接触させるようにするという技術が開示されている。
【0007】
さらに、上記の公報中には、更に、熱融着層とバリアー層を含む複層構造のテープ状樹脂フィルムを使用することや、テープ状樹脂フィルムを貼着する前の缶胴接合部を、高周波誘導加熱によりテープ状樹脂フィルムの樹脂の軟化点よりも高い温度(160〜200℃)に前加熱すると共に、テープ状樹脂フィルムを貼着後の缶胴接合部を、テープ状樹脂フィルムの樹脂の融点よりも高い温度(270〜280℃)に後加熱するという技術が開示されている。
【0008】
また、特開昭61−74742号公報には、接合部を一直線上に揃えた状態で缶胴を連続搬送しながら、テープ状樹脂フィルムの溶融温度以上となるように前加熱した缶胴接合部の内面側に、缶胴の搬送作用により自動的に繰り出されるテープ状樹脂フィルムを、缶胴の内外に配置された上下一対の押圧ロールにより貼着した後、更に、接合部を前加熱温度以下の温度条件で再加熱するのに対して、前加熱までの搬送速度よりもテープ状樹脂フィルムの貼着工程を経て再加熱工程完了までの搬送速度の方を若干遅くし、フィルム貼着時における缶胴の間隔を短縮すると共に、再加熱完了後の缶胴の搬送速度を再加熱完了までの搬送速度よりも速くして、缶胴間隔を強制的に拡大することで、連結状態にあるテープ状樹脂フィルムを自動的に切断するという技術が開示されている。
【0009】
また、特公平2−32060号公報には、押圧バーによりテープ状樹脂フィルムの全長を缶胴の接合部(溶接部)の内側に押圧した押圧状態で、テープ状樹脂フィルムの温度を、第1工程で軟化温度+20℃以上とし、第1工程の後に、押圧状態を維持して、第2工程で軟化温度+20℃以下としてから、第2工程の後に、第3工程で上記の押圧状態を解除するという技術が開示されている。
【0010】
また、特開昭63−192525号公報には、直径が150mm以上の比較的大型の溶接缶を製造するのに適した技術が開示されており、金属板から溶接によって溶接缶胴を形成する溶接工程と、溶接缶胴の接合部にテープ状樹脂フィルムを熱貼着する熱貼着工程と、熱貼着されたテープ状樹脂フィルムを押圧した状態で加熱する加熱工程と、加熱されたテープ状樹脂を冷却する冷却工程とを含む製造工程において、その加熱工程でテープ状樹脂に対して押圧体(ロール)により何回も押圧を繰り返すという技術が開示されていて、具体的には、テープ状樹脂フィルムとして熱融着層とバリアー層により構成される複層フィルムを使用することや、熱貼着時の温度を熱融着層の樹脂の融点以上の230℃とし、その後の後加熱コイルによる加熱工程で230℃から100℃に下降するまで加熱するということも開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来公知の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法のうち、特公昭62−49132号公報と特開昭61−74742号公報に開示されている方法では、缶胴接合部の加熱温度について、フィルム貼着前の加熱温度よりもフィルム貼着後の加熱温度の方を高くしている場合と、フィルム貼着前の加熱温度をフィルム貼着後の加熱温度よりも高くしている場合との何れにおいても、一度はテープ状樹脂フィルムの融点よりも高い温度(熱融着樹脂層とバリアー樹脂層で構成される複層フィルムではバリアー樹脂層の樹脂の融点よりも高い温度)に加熱されている。
【0012】
そのため、テープ状樹脂フィルムの樹脂の溶融により缶胴接合部の段差を大きな隙間を作ることなく埋めることができるものの、引き延ばされて二軸延伸されているテープ状樹脂フィルムの二軸配向を消滅させることになって、特に金属箔によるバリアー層を備えたようなものでないと、テープ状樹脂フィルムのガスバリアー性が低下することとなる。
【0013】
一方、特公平2−32060号公報に開示されている方法では、缶胴接合部を加熱する温度として、この接合部と接触する樹脂の融点よりも高い温度の場合とそれよりも低い温度の場合との何れでも良いことになっているが、何れにしても押圧バーによってテープ状樹脂フィルムを缶胴接合部に貼着する方法であって、間欠的にテープ状樹脂フィルムを缶胴接合部に貼着するので、実際の製缶工程で連続的に行うには非現実的な方法である。
【0014】
また、特開昭63−192525号公報に開示されている方法では、缶胴接合部にテープ状樹脂フィルムを貼着した後、接合部と接着している樹脂が未だ溶融状態にある間に、段差のある接合部を押圧体(押圧ロール)によって何回も繰り返して押圧する(段差があるため押圧力が斜めに働くことがある)ため、本発明者の実験によると、最初に貼着された位置からテープ状樹脂フィルムがずれ易いという問題のあることが判明した。
【0015】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、缶胴の接合部内面側をテープ状樹脂フィルムで被覆するに際して、テープ状樹脂フィルムを接合部に正しく貼着できると共に、接合部の段差を隙間なく埋めることができて充分に金属露出面を被覆することができ、しかも、テープ状樹脂フィルム自体のガスバリアー性が必要以上に損なわれないようにすることを課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、筒体に形成された溶接缶胴を所定間隔で連続して缶胴軸線方向に一列に搬送しながら、缶胴の接合部を前加熱する工程と、供給された一連のテープ状樹脂フィルムを圧着ロールにより各缶胴の接合部の内面側に連続して熱貼着する工程と、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する工程を行った後で、更に、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程を行うことにより、缶胴接合部の内面側をテープ状樹脂フィルムで被覆する方法において、
テープ状樹脂フィルムとして、缶胴接合部への貼着面となる融点が175〜225℃の熱可塑性樹脂による下層と、融点が195〜255℃で二軸配向された熱可塑性樹脂による上層とを備え、上層樹脂の融点が下層樹脂の融点よりも20〜60℃高く、下層樹脂の厚さがフィルム全体の厚さの60%を超えるような複層フィルムを使用して、
缶胴の接合部を前加熱する工程での加熱温度を、下層樹脂の粘着開始温度から融点までの温度範囲内とし、
また、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する工程では、缶胴外面側に位置して加熱されている加熱圧着ロールと、缶胴内面側に位置する押圧ロールとにより、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を、押圧ロールで押し付けて加熱圧着ロールに貼り付けることで、各缶胴から切り離して排除すると共に、各缶胴の接合部内面側とテープ状樹脂フィルムとの接着を強化し、
さらに、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程での加熱温度を、下層樹脂の融点以上で上層樹脂の融点未満の温度とすると共に、この後加熱する工程を貼着されたテープ状樹脂フィルムに対して非押圧状態で行うことを特徴とするものである。
【0017】
なお、上記のような方法を実施するに当たって、缶径が40mm〜100mmで板厚が0.10mm〜0.25mmである小型缶の缶胴に対しては、幅が5〜15mmで全体の厚さが15〜40μmであるテープ状樹脂フィルムを使用するのが効果的であり、また、缶径が100mm〜400mmで板厚が0.25mm〜0.40mmである大型缶の缶胴に対しては、幅が15〜35mmで全体の厚さが40〜70μmであって、下層樹脂の厚さがフィルム全体の厚さの80%を超えるようなテープ状樹脂フィルムを使用するのが効果的である。
【0018】
上記のような缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法によれば、テープ状樹脂フィルムを複層構造として、上層樹脂の融点を下層樹脂の融点よりも高くしていることにより、テープ状樹脂フィルムを缶胴接合部に熱貼着する際に、缶胴接合部には熱接着し易くしても、圧着ロールに樹脂フィルムが付着して作業性を阻害する(樹脂フィルムが粘着して圧着ロールに付着すると、缶胴接合部から樹脂フィルムが剥離されてしまう。)ということが起きることはない。
【0019】
また、テープ状樹脂フィルムを缶胴接合部に熱貼着する工程において、テープ状樹脂フィルムを溶融させていない(融点の低い下層を溶融させていない)ことで、次の工程でテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する際に、テープ状樹脂フィルムの切断が良好に行われ、溶融させた状態の樹脂フィルムを切断する場合のように(例えば、溶融した樹脂が糸を引くように延びる等により)その切断端部が見苦しくなるようなことはない。しかも、缶胴の搬送スピードや、使用するテープ状樹脂フィルムの幅や厚さにかかわりなく、テープ状樹脂フィルムの余分な部分を一度で綺麗に全て除去することができる。
【0020】
また、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程では、テープ状樹脂フィルムの上層を溶融させることなく、缶胴接合部への貼着面となっている下層だけを溶融させていることにより、下層の樹脂の溶融により缶胴接合部の段差を隙間なく埋めることができ、テープ状樹脂フィルムと缶胴接合部との密着性を高めることができて、缶胴接合部の被覆を充分に行うことができる。
【0021】
そして、この後加熱の工程では、上層の樹脂の温度はその融点にまで達していないことから、二軸延伸されている上層樹脂の二軸配向をそのまま維持することができて、テープ状樹脂フィルムのガスバリアー性を必要以上に低下させることもない。しかも、下層の樹脂を溶融状態にした後に、テープ状樹脂フィルムに対してロールで押圧するような工程を有していないことから、一旦貼着された位置からテープ状樹脂フィルムがずれて接合部の被覆が不完全になるようなことはない。
【0022】
なお、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去するという点について、高速に溶接できる小型缶の缶胴の場合には、搬送速度を50m/分以上の高速にすると、従来のカッターやレーザによる切断ではタイミング的に困難であり、また、搬送速度を変えて缶胴間隔を強制的に拡大することによる切断では、缶胴のエッジで綺麗に切断できず後工程でエッジ処理が必要となるが、上記のような方法を採用することにより、高速で搬送していても各缶胴の間からテープ状樹脂フィルムの余分な部分を一度で綺麗に全て除去することができる。
【0023】
一方、溶接速度が30m/分以下となる大型缶の缶胴の場合には、従来のカッターやレーザによる切断でもタイミング的には可能であるが、幅が広く厚さが厚いテープ状樹脂フィルムを使用するために、前後の缶胴エッジに沿って一度に切断するのは実際上は困難となり、やはり缶胴のエッジで綺麗に切断できず後工程でエッジ処理が必要となる、上記のような方法を採用することにより、各缶胴の間からテープ状樹脂フィルムの余分な部分を一度で綺麗に全て除去することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の方法の一実施形態について、図1は、本実施形態の方法を実施するための缶胴製造ラインを概略的に示し、図2は、缶胴製造ラインのフィルム除去工程でテープ状樹脂フィルムの余分な部分を除去する各段階(A)〜(C)をそれぞれ示し、図3は、テープ状樹脂フィルムについて(A)フィルムの断面構造,(B)缶胴接合部に貼着されたフィルムの後加熱前の状態,(C)缶胴接合部に貼着されたフィルムの後加熱後の状態をそれぞれ示すものである。
【0025】
本実施形態の方法は、各缶胴を所定間隔で連続して缶胴軸線方向に一列に搬送している缶胴製造ラインにおいて実施されるものであり、この缶胴製造ラインでは、図1に示すように、略筒状に成形されたブランクを一対の溶接ロール3,4によるシーム溶接で筒体の溶接缶胴1にする缶胴溶接工程から、缶胴搬送路の進行方向に沿って、缶胴1の接合部を高周波誘導加熱装置5によって加熱する前加熱工程と、供給された一連のテープ状樹脂フィルム2を一対の圧着ロール6,7により各缶胴1の接合部の内面側に連続して熱貼着するフィルム貼着工程と、一連のテープ状樹脂フィルム2の各缶胴1の間に繋がった余分な部分を加熱圧着ロール8と押圧ロール9により切り離してスクレーパー10と吸引装置11で排除するフィルム除去工程とが順次設けられている。
【0026】
なお、一対の圧着ロール6,7に至るまでの搬送路には、図示していないボビンから繰り出されるテープ状樹脂フィルム2を案内するためのガイドロール12,13が設けられ、加熱圧着ロール8と押圧ロール9から下流側に続く搬送路には、缶胴1を保持するための保持ロール14,15が設けられている。
【0027】
そのような缶胴製造ラインの各工程では、先ず、略筒状(円筒状或いは角筒状)に成形されてその両端部が重ね合わされた缶胴ブランクが、図示していないガイドアームにより、各缶胴ブランクの重合部が搬送方向で同一線上となるように、互に一定の間隔を置いた状態で、連続的に溶接ロール(電極ロール)3,4に供給されており、この溶接ロール3,4による缶胴溶接工程で缶胴ブランクの重合部がシーム溶接されて筒体の缶胴1とされている。
【0028】
重合部がシーム溶接された缶胴1は、図示していない両サイドからのベルト搬送により、各缶胴1の接合部(溶接シーム部)が搬送方向で同一線上となり、互に一定の間隔を置いた状態で一定の速度により連続して搬送されており、高周波誘導加熱装置(高周波誘導加熱コイル)5の下方を通過する際の前加熱工程で、缶胴1の接合部とその近傍が高周波誘導加熱装置5による誘導加熱によって加熱されている。
【0029】
なお、缶胴1の搬送速度(即ち、溶接速度)については、190g缶や350g缶のような小型缶の缶胴の場合には、搬送速度を50m/分以上の高速にすることができるが、ガロン缶のような大型缶の缶胴の場合には、30m/分以下の速度となっている。
【0030】
一方、図示していないボビンから繰り出される一連のテープ状樹脂フィルム2が、缶胴1の搬送速度と略同じ速度で連続して繰り出されて、ガイドロール12,13により案内された状態で、缶胴1の接合部の内面側に案内されている。
【0031】
なお、ボビンから繰り出される一連のテープ状樹脂フィルム2は、図示していないが、例えば特公平5−49373号公報中に記載されているように、略筒状に成形された缶胴ブランク及びシーム溶接された缶胴の搬送路内に形成されているガイドアームの底部に搬送方向に沿って形成された凹溝内を通して、該ガイドアームの搬送方向下流端に軸支されたガイドロール12に案内されており、このガイドロール12から缶胴内の上部に位置するガイドロール13を経て、缶胴1の接合部の近傍にまで誘導されている。
【0032】
そして、缶胴1の内側と外側の一対の圧着ロール6,7によるフィルム貼着工程において、缶胴1の接合部の近傍にまで誘導されたテープ状樹脂フィルム2は、間隔を置いて連続して搬送されている各缶胴1の接合部の内面側に各圧着ロール6,7で圧着されて熱貼着されてから、各缶胴1は、互いの間がテープ状樹脂フィルム2で繋がった状態のまま、加熱圧着ロール8と押圧ロール9とスクレーパー10と吸引装置11とによって各缶胴1の間のテープ状樹脂フィルムの余分な部分を切り離して除去するためのフィルム除去工程に搬送されている。
【0033】
なお、一対の圧着ロール6,7、及び加熱圧着ロール8と押圧ロール9については、それぞれにおける圧着力は100〜200Nであり、圧着ロール6,7及び押圧ロール9は加熱されておらず、加熱圧着ロール8は下層樹脂の融点を超える温度から上層樹脂の融点を超えない温度範囲内(具体例は、下層樹脂の融点+10℃)に加熱されている。
【0034】
テープ状樹脂フィルムの余分な部分を除去するためのフィルム除去工程では、金属製で加熱されている加熱圧着ロール8と、ゴム,合成ゴム,合成樹脂などの耐熱性のある弾性材料により形成された押圧ロール9とにより、各缶胴1の間に繋がっているテープ状樹脂フィルムの余分な部分を切り離してから、切り離されて加熱圧着ロール8に貼着された樹脂フィルム片を、スクレーパー10で剥ぎ取って吸引装置11で吸引することにより排除している。
【0035】
すなわち、このフィルム除去工程では、圧着ロール6,7により接合部の内面側にテープ状樹脂フィルム2が貼着された各缶胴1について、図2(A)に示すように、ある缶胴1Bとそれに先行する缶胴1Aとの間にあるテープ状樹脂フィルム2が、先ず、先行する缶胴1Aの後端エッジに押圧ロール9で押し付けられた状態で切り離されて、押圧ロール9により加熱圧着ロール8に押し付けられることで、加熱圧着ロール8に熱貼着で貼り付けられる。
【0036】
次いで、加熱圧着ロール8や押圧ロール9の回転と各缶胴1A,1Bの進行により、図2(B)に示すように、テープ状樹脂フィルム2の各缶胴1A,1Bの間の部分の殆どが加熱圧着ロール8に貼り付けられた状態において、各缶胴1A,1Bの間のテープ状樹脂フィルム2が、後続する缶胴1Bの前端エッジに押圧ロール9で押し付けられた状態で切り離される。
【0037】
そして、各缶胴1A,1Bの間から切り離されて加熱圧着ロール8に貼り付けられた余分なテープ状樹脂フィルム片2aは、図2(C)から図2(A)の順に示すように、加熱圧着ロール8の回転によってスクレーパー10の位置まで運ばれ、図2(B)に示すように、スクレーパー10により加熱圧着ロール8から剥ぎ取られて、吸引装置11により吸引されることで排除される。
【0038】
一方、先行する缶胴1Aとの間のテープ状樹脂フィルム2がテープ状樹脂フィルム片2aとして除去された缶胴1Bでは、図2(C)に示すように、搬送方向への移動に連れて、接合部に圧着されたテープ状樹脂フィルム2は、加熱圧着ロール8による熱と、加熱圧着ロール8と押圧ロール9による圧着とによって、缶胴1Bの接合部との接着が強化されることとなる。
【0039】
そのようにテープ状樹脂フィルム2の接着が強化された缶胴1Bは、後続する缶胴1Cとの間のテープ状樹脂フィルム2が、既に述べたような先行する缶胴1Aとの間のテープ状樹脂フィルム2の場合と同様に除去されてから、図1に示すように、缶胴の接合部とは反対側を缶胴保持ロール14,15によって保持された状態で装置から搬出される。
【0040】
なお、フィルム除去工程については、190g缶や350g缶のような小型缶の缶胴で溶接速度(搬送速度)を50m/分以上とした場合には、カッターやレーザによる切断ではタイミング的に対応できないことから、上記のような方法を採用することが必要となり、また、ガロン缶のような大型缶の缶胴で溶接速度(搬送速度)が30m/分以下である場合には、カッターやレーザによる切断でもタイミング的には可能であるが、後で述べるように幅が広く厚さの厚いテープ状樹脂フィルムを使用することで、一度で綺麗に切断するのが困難になることから、上記のような方法を採用することが望ましい。
【0041】
そのようなフィルム除去工程よりも搬送下流側の缶胴製造ラインには、更に、具体的な装置の配置状態は図示していないが、印字装置により製造ロットマーク(製造工場名、製造ライン名、製造年月日と10分単位以下の時間)を缶胴接合部の外面側にインクジェットで印字する工程と、缶胴接合部の外面側にスプレー塗装装置で周知の熱硬化性樹脂から成る透明な塗料を塗布する工程と、オーブン内での熱風加熱により、缶胴接合部の外面側に塗布された塗膜を乾燥すると共に、缶胴接合部の内面側に貼着されたテープ状樹脂フィルムを後加熱する工程と、後加熱の後で各缶胴の接合部を急冷する工程が順次設けられている。
【0042】
そのような搬送下流側の各工程において、印字工程で接合部の外面側に印字され、塗装工程で接合部の外面側に透明塗料がスプレー塗装された各缶胴は、それまでの缶胴軸線方向で一列の搬送路から、搬送コンベアにより上方に搬送されてネットコンベア上に正置され、その状態でオーブン内に導入されて、正立状態で搬送されている間に、缶胴接合部の外面側の塗膜を乾燥すると共に、缶胴接合部の内面側のテープ状樹脂フィルムの下層樹脂を溶融するために、オーブン内で熱風により加熱され、その後、オーブンから搬出された各缶胴は、直ちに冷風(20℃以下、好ましくは15℃以下)が吹き付けられることで下層樹脂を融点以下の温度に急冷されている。
【0043】
上記のような各工程による缶胴製造ラインで実施される本実施形態のテープ状樹脂フィルム被覆方法について、先ず、缶胴を形成するためのブランクと、そのようなブランクから形成される溶接缶胴の接合部(溶接シーム部)の内面側を被覆するためのテープ状樹脂フィルム自体について以下に説明する。
【0044】
缶胴溶接工程に供給される缶胴用のブランクについては、溶接予定部とその近傍部分を除く部分の両面にポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂フィルムを貼着したものであって、缶胴用のブランクに貼着するポリエステル樹脂フィルムとして、フィルムの一方の面に、幅方向に1〜10mmの間隔を置いて、商標デザインを長手方向に繰り返し印刷した印刷インキ層を、その上に接着剤層を塗布した状態で、缶胴の円周幅よりも僅かに狭い幅で複数条となるように形成し、他方の面に熱硬化性塗膜層を形成した多層構成のポリエステル樹脂フィルムを準備すると共に、更に、片面に接着剤だけを塗布したポリエステル樹脂フィルムを準備する。
【0045】
そして、帯状の極薄錫メッキ鋼板を、ポリエステル樹脂フィルムに塗布した接着剤の熱接着温度より少し高い温度に予め加熱しておき、この鋼板の一方の面に、印刷インキ層と接着剤層とを有する多層構成のポリエステル樹脂フィルムを、印刷インキ層等が施されていない1〜10mmの幅の非印刷フィルム部分を切断して除去しながら、その接着剤層側を鋼板に向けた状態で、一組の貼着ロールによりこの鋼板に押圧して接着させると共に、更に、この鋼板の他方の面に、接着剤だけを塗布したポリエステル樹脂フィルムを、1〜10mm幅の部分を切断除去しながら、接着剤側を鋼板に向けた状態で、一組の貼着ロールにより鋼板に押圧して接着させる。なお、その際、両方のポリエステル樹脂フィルムの非貼着部が鋼板の裏と表で一致するように調整して貼着する。
【0046】
上記のように両面にポリエステル樹脂フィルムが貼着された鋼板は、切断工程で一缶毎の大きさに切断することにより缶胴用のブランクが形成され、この缶胴ブランクは、印刷インキ層のある面が外側となるように、両端部を重ね合わせるように略筒状(円筒状或いは角筒状)に成形された状態で、缶胴溶接工程に供給される。
【0047】
溶接缶胴の接合部内面側を被覆するためのテープ状樹脂フィルムについては、使用する樹脂として、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂も使用可能であるが、上記のように内面保護被膜としてポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂を使用している場合には、ポリエステル樹脂を使用するのが好ましい。
【0048】
使用可能なポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなる飽和ポリエステルであって、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸,イソフタル酸,フタル酸,ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸,アジピン酸,セバシン酸,アゼライン酸等の脂肪族カルボン酸を挙げることができ、また、ジオール成分としては、エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ブタンジオール,へキサンジオール,デカメチレングリコール,ネオペンチルグリコール,1.4−シクロヘキサンジメタノールを挙げることができる。
【0049】
本実施形態の方法では、190g缶や350g缶のような小型缶用で、缶径が40mm〜100mmで板厚が0.10mm〜0.25mmである缶胴に対しては、フィルム厚さが15〜40μmでフィルム幅が5〜15mmのテープ状樹脂フィルムを使用しており、ガロン缶のような大型缶用で、缶径が100mm〜400mmで板厚が0.25mm〜0.40mmである缶胴に対しては、フィルム厚さが40〜70μmでフィルム幅が15〜35mmのテープ状樹脂フィルムを使用している。
【0050】
この樹脂フィルムは、図3(A)に示すように、融点が175〜225℃の熱可塑性樹脂による下層21と、融点が195〜255℃で二軸配向された熱可塑性樹脂による上層22とからなる2層構造の樹脂フィルム2であって、上層樹脂22の融点が下層樹脂21の融点よりも20〜60℃高いものになっていて、缶胴接合部の内面側への貼着面となる下層21は、その厚さがフィルム2全体の厚さの60%を超えるように形成されており、特に、ガロン缶のような大型缶の缶胴に対しては、下層21の厚さがフィルム2全体の厚さの80%を超えるように形成されている。
【0051】
なお、上層樹脂22と下層樹脂21の融点は、20〜60℃の差を付ける必要があるが、特に前加熱と後加熱での温度制御を容易にし、しかも缶胴接合部への樹脂フィルムの接着を容易にし、樹脂フィルムを切断し易くすると共に、樹脂フィルムの接着性を向上させるという観点からは、両層の樹脂の融点差は30〜50℃にするのが好ましい。
【0052】
樹脂の融点について、ポリエステル(2個のアルコール成分〔−OH基〕を有するアルコールと2個のカルボン酸成分〔−COOH基〕を有するカルボン酸を重合して出来る)樹脂は、特定の融点を有するが、ポリエチレンテレフタレート(エチレンテレフタレートを構成成分とする)樹脂やポリブチレンテレフタレート(ブチレンテレフタレートを構成成分とする)樹脂のような単一な樹脂(ホモポリマー)の構成を僅かに変更することで、樹脂の融点を変化させることができる。
【0053】
例えば、エチレンテレフタレートを単独構成成分とするポリエチレンテレフタレート樹脂は、融点が約255℃であるが、エチレンテレフタレートが90%でエチレンイソフタレートが10%であるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体は融点が235℃となり、その共重合体の構成比が80:20になれば融点が211℃になり、更に、構成比が70:30になれば融点が170℃になる。
【0054】
また、ブチレンテレフタレートを単独構成成分とするポリブチレンテレフタレート樹脂の融点は約225℃であるが、ブチレンテレフタレートが90%でイソフタレートが10%であるポリブチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体の融点は208℃となり、その共重合体の構成比が80:20になれば融点は190℃になる。さらに、ポリエチレンテレフタレート/アジペート共重合体の場合には、エチレンテレフタレートとエチレンアジペートとの構成比が90:10ならば融点は238℃であり、構成比が70:30であれば融点は180℃となる。
【0055】
なお、テープ状樹脂フィルムの上層樹脂の二軸配向については、結晶性の樹脂からフィルムを製造する際に、通常は、均一な厚さで薄くしかも所定の強度を保つために、樹脂の融点未満でガラス転移点以上の温度で縦方向と横方向へ引き延ばしている(延伸させている)ことから、必然的に2軸延伸されることとなり、そのような場合には、2層構造のテープ状樹脂フィルムでは、当然、上下両層共に2軸配向しているが、本発明の方法ではテープ状樹脂フィルムの製造方法まで特定するものではないため、下層の配向は関係なく、上層が2軸配向してさえいれば良いものである。
【0056】
上記のような2層構造のテープ状樹脂フィルムの使用による本実施形態のテープ状樹脂フィルム被覆方法について以下に説明すると、本実施形態の方法では、高周波誘導加熱装置5により缶胴接合部を加熱する前加熱工程で、その加熱温度をテープ状樹脂フィルムの下層樹脂の粘着開始温度(軟化開始温度)から融点までの温度範囲内としており、また、加熱圧着ロール8により缶胴接合部を加熱するフィルム除去工程で、加熱圧着ロール8の温度を下層樹脂の融点を超える温度から上層樹脂の融点を超えない温度範囲としており、更に、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部をオーブン内で熱風により加熱する後加熱工程で、その加熱温度をテープ状樹脂フィルムの下層樹脂の融点以上で上層樹脂の融点未満の温度としている。
【0057】
すなわち、具体的には、テープ状樹脂フィルムの下層の融点が175〜225℃(具体例は205℃)で、下層の粘着開始温度が130〜190℃(具体例は165℃)で、上層の融点が195〜255℃(具体例は245℃)で、上層樹脂の融点が下層樹脂の融点よりも20〜60℃(具体例は40℃)高いものとなっているのに対して、前加熱工程では、缶胴接合部の温度が130〜225℃(具体例は185℃)となるように加熱し、後加熱工程では、缶胴接合部の温度が175〜255℃(具体例は225℃)となるように加熱している。
【0058】
上記のような2層構造のテープ状樹脂フィルムと各工程での加熱条件による本実施形態のテープ状樹脂フィルム被覆方法によれば、テープ状樹脂フィルムを2層構造として、上層樹脂の融点を下層樹脂の融点よりも高くしていることにより、樹脂フィルムを缶胴接合部に熱貼着する際に、缶胴接合部には熱接着し易く、且つ、圧着ロールには付着し難くすることができて、樹脂フィルムが圧着ロールに付着して作業性を阻害する(樹脂フィルムが粘着して圧着ロールに付着すると、缶胴接合部から樹脂フィルムが剥離されてしまう)ようなことが起きるのを防止することができる。
【0059】
しかも、テープ状樹脂フィルムを缶胴接合部に熱貼着する工程では、テープ状樹脂フィルムを溶融させていない(融点の低い下層を溶融させていない)ことにより、次の工程でテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する際に、テープ状樹脂フィルムの切断を良好に行うことができて、溶融された状態の樹脂フィルムを切断する場合のように(例えば、溶融した樹脂が糸を引くように延びる等により)その切断端部が見苦しくなるようなことはない。
【0060】
また、テープ状樹脂フィルムの余分な部分を除去するためのフィルム除去工程では、テープ状樹脂フィルムは加熱圧着ロールと押圧ロールとの間に挟まれる状態となるが、加熱圧着ロールを下層樹脂の融点を超える温度から上層樹脂の融点を超えない温度範囲に加熱させ、一方、押圧ロールは加熱させないことにより、加熱圧着ロールと接触する下層樹脂を溶融させて、押圧ロールと接触する上層樹脂は溶融させないようにすることができ、樹脂フィルムを押圧ロールに付着させることなく、樹脂フィルムの余分な部分を加熱圧着ロールに確実に付着させることができる。
【0061】
一方、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程では、テープ状樹脂フィルムの上層を溶融させることなく、缶胴接合部への貼着面となっている下層だけを溶融させていることにより、図3(B)に示すような状態から図3(C)に示すような状態となって、下層の樹脂の溶融により缶胴接合部の段差を隙間なく埋めることができ、テープ状樹脂フィルムと缶胴接合部との密着性を高めることができて、缶胴接合部の金属露出面を被覆を充分に行うことができる。
【0062】
そして、そのような後加熱の工程では、上層の樹脂の温度はその融点にまで達していないことから、二軸延伸されている上層樹脂の二軸配向をそのまま維持することができて、テープ状樹脂フィルムのガスバリアー性を必要以上に低下させることもなく、しかも、テープ状樹脂フィルムをロール等で押圧しないので、下層の樹脂が溶融しても、貼着した位置からテープ状樹脂フィルムがずれてしまうようなことはない。
【0063】
また、本実施形態では、190g缶や350g缶のような小型缶用の缶胴に対しては、テープ状樹脂フィルムの全体の厚さを15〜40μmとして、缶胴接合部を被覆したときに厚くなり過ぎないように樹脂フィルム全体の厚さを抑えているが、樹脂フィルムの下層を全体の厚さの60%を超える厚さとしていることで、溶融させた下層樹脂によって缶胴接合部の段差を充分に埋めることができるようになっている。
【0064】
一方、ガロン缶のような大型缶用の缶胴に対しては、テープ状樹脂フィルムの全体の厚さを40〜70μmにすることで、板厚が厚く、缶胴接合部の段差が大きくても、1回の圧着で缶胴接合部の段差を充分に埋めることができるようにしており、更に、下層樹脂の厚さがフィルム全体の厚さの80%を超えるようにすることで、溶融させた下層樹脂による段差の埋めを一層確実に行うことができて、しかも、樹脂フィルム全体の厚さを厚くしても、樹脂フィルムの余分な部分を除去する際に、樹脂フィルムが切断され易いようにしている。なお、図3(B),(C)では、図面上で判り易くするために、缶胴の厚さに対する樹脂フィルムの厚さの比率が実際とは異なったものになっている。
【0065】
また、本実施形態の方法では、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程の後に、更に、各缶胴の接合部を急冷する工程を設けていることにより、溶融させた下層樹脂を急冷して非晶質化することで、缶胴接合部に対する樹脂フィルムの接着性が更に高められることとなる。
【0066】
さらに、本実施形態の方法では、缶胴製造ラインにおいて、各缶胴の間に繋がったテープ状樹脂フィルムの余分な部分の切り離しを、缶胴の搬送路に配置された加熱圧着ロールと押圧ロールにより行っていることで、小型缶について、缶胴の搬送が50m/分以上のスピードに高速化されても、タイミング取りの必要がなく、樹脂フィルムの余分な部分を一度で綺麗に全て除去することができ、また、大型缶について、使用するテープ状樹脂フィルムの幅が広く厚さが厚くなっても、樹脂フィルムの余分な部分を一度で綺麗に全て除去することができる。
【0067】
すなわち、押圧ロールの押し付けでテープ状樹脂フィルムの余分な部分を加熱圧着ロールに貼り付けていることにより、加熱圧着ロールへの貼り付けの開始時点と終了時点のそれぞれで、樹脂フィルムが押圧ロールにより缶胴のエッジに押し付けられた状態で切断されるため、樹脂フィルムの缶胴への貼着に対して悪影響を与えることなく、樹脂フィルムの余分な部分をきれいな状態で切断して切り離すことができる。
【0068】
この点に関して、従来から公知の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法では、複数個の缶胴を連続的に搬送しながら、それらの缶胴接合部に一連のテープ状樹脂フィルムを貼着した後、各缶胴の間に繋がったテープ状樹脂フィルムの余分な部分を取り除くために、カッター又はレーザーにより樹脂フィルムを切断したり、フィルム貼着後に缶胴の搬送スピードを上げて樹脂フィルムを切断したり、或いは、フィルム貼着後の軟化した樹脂フィルムの余剰部分を各缶胴の間で真空吸引するというような各種の方法が採用されている。
【0069】
しかしながら、カッター又はレーザーにより切断する方法は、缶胴の搬送速度が30m/分や35m/分の低速度で間欠的に搬送されている場合に可能な方法であって、缶胴の搬送速度が50m/分以上の高速製缶では、190g缶では450回/分以上、350g缶でも380回/分以上の切断を缶胴の搬送方向に対して垂直に行わなければならないことから、タイミング取りが難しく実施するのは困難であり、また、そのような高速での切断の場合は、缶胴間隔の略中央での切断となって、後工程でテープ状樹脂フィルムを缶胴の端部(エッジ)に合わせて切り揃えるエッジ処理が必要になってしまう。
【0070】
また、缶胴の搬送速度が低速度であっても、テープ状樹脂フィルムの幅が広く厚さが厚い場合には、前後の缶胴エッジに沿って一度に切断を行うのは実際上は困難であって、缶胴エッジからはみ出すことなく完全に切り取ることができず、後工程でテープ状樹脂フィルムを缶胴エッジに合わせて切り揃えるエッジ処理が必要になってしまう。
【0071】
一方、フィルム貼着後に缶胴の搬送スピードを上げて切断する方法では、テープ状樹脂フィルムを引きちぎるために、テープ状樹脂フィルムが引かれることで缶胴への貼着に悪影響を与える可能性があり、しかも、缶胴間隔の何処か一カ所で切断されるために、やはり後工程でのテープ状樹脂フィルムのエッジ処理が必要になる。また、フィルム貼着後の軟化した樹脂フィルムの余剰部分を各缶胴の間で真空吸引する方法についても、軟化したテープ状樹脂フィルムを缶胴の端部で結局は吸引によって引きちぎることとなるため、テープ状樹脂フィルムがきれいな状態では切断されない。
【0072】
ところで、上記のような本実施形態の方法に使用される2層構造のテープ状樹脂フィルムに関して、既に述べたような種々のジカルボン酸成分とジオール成分とを重合したポリエステル樹脂(ホモポリマー及び共重合体)を使用して、板厚が0.18mmの小型缶用の缶胴と、板厚が0.30mmの大型缶用の缶胴とのそれぞれに対し、以下の表1に示す小型缶用の樹脂フィルムのグループと、以下の表2に示す大型缶用の樹脂フィルムのグループとのそれぞれについて、上層樹脂と下層樹脂とで融点が異なる各種の2層構成の二軸配向フィルム(各グループ毎にNo1〜No18)を作成した。
【0073】
【表1】
Figure 0004683584
【0074】
【表2】
Figure 0004683584
【0075】
なお、上記の表1および表2中の粘着開始温度とは、同一樹脂のフィルム面を重ね合わせて圧力(約100MPa)を掛け、温度を上昇させていき、重ね合わせ面のTピール強度が10N/15mm以上になる温度である。
【0076】
上記の表1および表2に示した各グループのそれぞれの2層フィルム(各グループ毎のNo1〜No18)を使用して、溶接缶胴の接合部を被覆する実験を行った。なお、この実験では、溶接缶胴の接合部に対して、2層フィルムを被覆する条件として、缶胴接合部を2層フィルムの下層樹脂の融点と粘着開始温度の中央値の温度に加熱し、表1に示したグループでは缶胴を60m/分の速度で搬送しながら、また、表2に示したグループでは缶胴を20m/分の速度で搬送しながら、何れも、図1に示す装置により、一連になったテープ状の2層フイルムを缶胴接合部に貼着し、2層フィルムの各缶胴の間に繋がった部分を切断して除去し、その後、接合部を熱風により、2層フィルムの下層樹脂の融点以上で上層樹脂の融点未満の温度(下層樹脂の融点と上層樹脂の融点のほぼ中央値)に90秒間後加熱し、直ちに、20℃の冷風で急冷した。
【0077】
その結果(各フィルム毎に10個の缶胴の接合部を観察した結果)、表1のグループと表2のグループとで同様の結果が得られたことから、両方のグループの結果を纏めてそれぞれ以下の表3および表4に示す。
【0078】
【表3】
Figure 0004683584
【0079】
なお、上記の表3のフィルム貼付性とは、フィルム貼着時及び貼着状態の評価である。
温度適性については、貼着するのに適性温度範囲があるか否かを判断し、ある場合を○とし、無い場合を×とした。即ち、2層フィルムの上層と下層との融点差が少ないと、貼着時の温度(接合部の前加熱温度)が高い場合には、上層フィルムの粘着により缶胴内面側に配置されている圧着ロールに上層フィルムが付着して、接合部へのフィルム貼着がうまくいかない。一方、貼着時の温度を下げて行くと缶胴接合部にフィルムが貼着しないようになる。従って、2層フィルムの上層が圧着ロールに付着せず、下層が缶胴接合部に貼着する温度が適性温度である。
カット性については、缶胴間に繋がった余分なフィルムを切断除去した後、缶胴に残ったフィルムの長さの程度を評価した。○は0.5mm以内で、△は0.5〜1.0mmで、×は1mm以上である。
シワの有無については、フィルムを切断除去する際に、押圧ロールによってフィルムにシワの発生(下層の凝集破壊)があった場合を×とし、シワ無しを○とした。
【0080】
【表4】
Figure 0004683584
【0081】
なお、上記の表4の被覆フィルムの性能とは、缶胴接合部を後加熱した後の評価である。
段差埋込性については、後加熱後の溶接段差のフィルム被覆状態を、溶接部をエポキシ樹脂に埋め込み、溶接部に直交する方向に切断した後、研磨して段差の埋め込み状態を観察した。○は溶接段差を完全に被覆しており、△は溶接段差とフィルム間に断続的に空隙があり、×は溶接段差とフィルム間に連続的な空隙がある。
上層縮みについては、後加熱において上層フィルムが収縮する程度を評価した。上層樹脂と下層樹脂との融点差が大きい程顕著となる。○は収縮が0〜0.5mmであり、△は収縮が0.5〜1.0mmであり、×は収縮が1.0mm以上である。
付着性については、後加熱後にフィルム面にカッターによりクロスカットを入れ、セロハンテープを貼り付けた後に、引き剥がすというセロハンテープ剥離テストを行った。剥離が無い場合を○とし、部分的又は全面的に剥離がある場合を×とした。
加工性については、接合部をフィルムで被覆した缶胴に対して、二段のネック加工を行い、加工部のフィルムが割れたり、鋼板からフィルムが浮いた場合を×とし、それ以外を○とした。
レトルト性については、レトルト釜に入れて、125℃で30分間の加熱加圧処理を行い、フィルムの剥離や白化の有無を調ベ、剥離又は白化が見られたら×で、無かったら○とした。
耐食性については、接合部をフィルムで被覆した缶胴に底蓋を巻き締めた後、この缶に、リンゴ酸,クエン酸,食塩の各1%水溶液を充填し、上蓋を巻き締めて密封してから、38℃で一週間恒温槽に保管した後、開缶して缶胴接合部の腐食状態を観察した。腐食無しを○とし、腐食有りを×とした。
【0082】
上記の表3および表4に示した実験結果から見て、表1に示したグループと表2に示したグループの各フィルムの何れにおいても、フィルムの上層樹脂と下層樹脂の融点差は、温度適性とカット性の観点から、20℃以上が好ましく、一方、上層縮みを少なくするという観点からは60℃以下であることが好ましいということが判り、また、下層樹脂の融点は、温度適性とカット性とレトルト性と耐食性及びシワ発生を防止するという観点から、175〜225℃が好ましく、上層樹脂の融点は、レトルト性と耐食性の観点から195〜255℃が好ましいということが判る。
【0083】
また、フィルム全体の厚さについては、表1に示したグループ(小型缶用)では、カット性と段差埋込性と加工性と耐食性の観点から、10μmより厚く50μmより薄いことが必要であり、特に15〜40μmが好ましく、そのうち下層の厚さは、段差埋込性と付着性と耐食性の観点から、12μm以上は必要で、ほぼフィルム全体の厚さの60%超であるのが好ましいということが判る。
【0084】
一方、表2に示したグループ(小型缶用)では、カット性と段差埋込性と加工性と耐食性の観点から、30μmより厚く80μmより薄いことが必要であり、特に40〜70μmが好ましく、そのうち下層の厚さは、段差埋込性と付着性と耐食性の観点から、36μm以上は必要で、ほぼフィルム全体の厚さの80%超であるのが好ましいということが判る。
【0085】
以上、本発明の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、使用するテープ状樹脂フィルムについては、上層と下層だけの2層構造に限らず、上層と下層以外の層を有する多層構造として実施することも可能であり、また、缶胴製造ラインについても、各缶胴の間のテープ状樹脂フィルムを加熱圧着ロールと押圧ロールにより除去するフィルム除去工程を備えた製造ラインに限らず、缶胴の溶接速度(搬送速度)が低速である場合には、カッターやレーザで各缶胴間のテープ状樹脂フィルムの切断するような工程を備えた低速の製造ラインにおいても実施可能であり、後加熱工程の後の急冷工程を省略することで実施することも可能である等、適宜変更可能なものであることは言うまでもない。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法によれば、溶接缶胴の接合部の内面側をテープ状樹脂フィルムで被覆するに際して、樹脂フィルムを接合部に熱貼着する際に、圧着ロールに樹脂フィルムを付着させることなく、接合部に樹脂フィルムを良好に熱貼着させることができ、また、非押圧状態で後加熱を行うことにより、樹脂フィルムを接合部からずらすことなく正しい位置で、樹脂フィルムの下層だけを溶融させて接合部の段差を隙間なく埋めることができて、金属面が露出している接合部を充分に被覆することができると共に、全工程を通して樹脂フィルムの上層を溶融させないことで、テープ状樹脂フィルム自体のガスバリアー性が必要以上に損なわれるのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法を実施するための缶胴製造ラインの一例について概略的に示す説明図。
【図2】図1に示した缶胴製造ラインの装置のフィルム除去工程での各段階の状態(A),(B),(C)をそれぞれ示す断面側面図。
【図3】本発明の方法で使用されるテープ状樹脂フィルムについて、(A)フィルムの断面構造,(B)缶胴接合部に貼着されたフィルムの後加熱前の状態,(C)缶胴接合部に貼着されたフィルムの後加熱後の状態をそれぞれ示す断面図。
【符号の説明】
1 缶胴(溶接缶胴)
2 テープ状樹脂フィルム
21 (テープ状樹脂フィルムの)下層
22 (テープ状樹脂フィルムの)上層
3 溶接ロール(缶胴溶接工程)
4 溶接ロール(缶胴溶接工程)
5 高周波誘導加熱装置(前加熱工程)
6 圧着ロール(フィルム貼着工程)
7 圧着ロール(フィルム貼着工程)
8 加熱圧着ロール(フィルム除去工程)
9 押圧ロール(フィルム除去工程)
10 スクレーパー(フィルム除去工程)
11 吸引フード(フィルム除去工程)

Claims (4)

  1. 筒体に形成された溶接缶胴を所定間隔で連続して缶胴軸線方向に一列に搬送しながら、缶胴の接合部を前加熱する工程と、供給された一連のテープ状樹脂フィルムを圧着ロールにより各缶胴の接合部の内面側に連続して熱貼着する工程と、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する工程を行った後で、更に、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程を行うことにより、缶胴接合部の内面側をテープ状樹脂フィルムで被覆する方法において、
    テープ状樹脂フィルムとして、缶胴接合部への貼着面となる融点が175〜225℃の熱可塑性樹脂による下層と、融点が195〜255℃で二軸配向された熱可塑性樹脂による上層とを備え、上層樹脂の融点が下層樹脂の融点よりも20〜60℃高く、下層樹脂の厚さがフィルム全体の厚さの60%を超えるような複層フィルムを使用して、
    缶胴の接合部を前加熱する工程での加熱温度を、下層樹脂の粘着開始温度から融点までの温度範囲内とし、
    また、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を除去する工程では、缶胴外面側に位置して加熱されている加熱圧着ロールと、缶胴内面側に位置する押圧ロールとにより、一連のテープ状樹脂フィルムの各缶胴の間に繋がった余分な部分を、押圧ロールで押し付けて加熱圧着ロールに貼り付けることで、各缶胴から切り離して排除すると共に、各缶胴の接合部内面側とテープ状樹脂フィルムとの接着を強化し、
    さらに、テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程での加熱温度を、下層樹脂の融点以上で上層樹脂の融点未満の温度とすると共に、この後加熱する工程を貼着されたテープ状樹脂フィルムに対して非押圧状態で行うことを特徴とする缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法。
  2. 缶径が40mm〜100mmで板厚が0.10mm〜0.25mmの缶胴に対して、幅が5〜15mmで全体の厚さが15〜40μmのテープ状樹脂フィルムを使用することを特徴とする請求項1に記載の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法。
  3. 缶径が100mm〜400mmで板厚が0.25mm〜0.40mmの缶胴に対して、幅が15〜35mmで全体の厚さが40〜70μmであって、下層樹脂の厚さがフィルム全体の厚さの80%を超えるようなテープ状樹脂フィルムを使用することを特徴とする請求項1に記載の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法。
  4. テープ状樹脂フィルムが貼着された各缶胴の接合部を後加熱する工程の後に、更に、各缶胴の接合部を急冷する工程が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の缶胴接合部へのテープ状樹脂フィルム被覆方法。
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