JPH08173805A - 酸化チタン担持紙 - Google Patents

酸化チタン担持紙

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JPH08173805A
JPH08173805A JP6325142A JP32514294A JPH08173805A JP H08173805 A JPH08173805 A JP H08173805A JP 6325142 A JP6325142 A JP 6325142A JP 32514294 A JP32514294 A JP 32514294A JP H08173805 A JPH08173805 A JP H08173805A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化チタンの光触媒的分解作用を利用した悪
臭等の有害物質の除去能に優れる酸化チタン担持紙の製
造方法を提供することにある。更に詳しくは、紙支持体
に強固に担持されるばかりでなく、保存性の良好な酸化
チタン担持紙が得られる酸化チタン担持紙の製造方法を
提供することにある。 【構成】 支持体の少なくとも一方の面に少なくとも酸
化チタンを含有する層を設けてなる酸化チタン担持紙に
於て、セルロースパルプに水溶性無機物を作用させた後
に前記無機物を水不溶化して担持せしめたパルプ繊維か
らなる支持体に酸化チタン含有層を設けたことを特徴と
する酸化チタン担持紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙支持体上に酸化チタ
ン含有層を設けた酸化チタン担持紙に関し、詳しくは脱
臭能及び耐候性等に優れた酸化チタン担持紙に関する。
【0002】
【従来の技術】世界規模での地球環境の見直し及び改善
努力がなされるなか、民度の向上や生活環境に対する関
心の高揚に伴い、環境破壊物質の社会的排出抑止だけで
なく自助努力による生活改善の気運が高まっている。日
常生活に於て、例えば悪臭の消散は、芳香剤のび漫によ
る消極的消臭だけではなく、活性炭等のガス吸着物質に
よる脱臭、更には吸着ガスの分解に到る積極的消臭等へ
要求が移行しつつある。また、殺菌或は抗菌に関しても
水処理等の工業規模から、MRSA院内感染や老人介護
等身近な問題として要求が増加している。
【0003】この様な脱臭及び殺菌等の要求に対し、近
年酸化チタンが注目を集めている。酸化チタンは従来か
ら、適度な硬度と無毒性から歯磨剤等に、また卓越した
着色力及び隠蔽力を有する白色顔料として古くから塗料
等に利用されている他、紫外線吸収剤として化粧品等に
使用されているが、酸化チタンの光触媒能力の研究も古
くから行なわれており、J.Oil.Chem.Assoc.,61,351(197
8)には、水アルコール混合溶液中で懸濁した酸化チタン
微粉末によるアルコールの光分解が記載されている。更
に、特開昭61−135669号公報では硫化物の分
解、特公平2−62297号公報では窒素酸化物の光分
解、特開平3−69695号公報には脱臭の他に抗
(殺)菌作用、特開平6−256540号公報には大腸
菌等の殺菌の他に水苔等の活性抑制能を有することが開
示されている。
【0004】日常生活に於ける卑近な脱臭剤としては活
性炭に代表されるガス吸着剤等が挙げられ、また殺菌剤
には強酸や強塩基の他に所謂殺菌剤等が挙げられる。脱
臭剤としてのガス吸着剤は、異臭物質を吸着するだけで
やがては飽和して吸着能力(即ち脱臭能力)が失活して
しまう。また、強酸や強塩基或は殺菌剤は程度の差こそ
あれ劇毒性を有しており、人体に対しても多少の悪影響
を及ぼす。これらの欠点に対し、酸化チタンは効果の即
時性に劣るものの、本質的に異臭物質や菌等の光触媒的
分解作用を有するため、効果は失活することなく永続性
に富み、更に先に記した様に無毒性である利点を有す
る。
【0005】酸化チタンの有害物質分解効果は、少なく
とも有害物質が酸化チタンとの接触によって分解が誘引
されるから、単純には酸化チタンの担持量が多い程良
く、更には支持体の表層にあって支持体との結着剤から
酸化チタンが露出している程向上する。そこで、酸化チ
タンを活性炭や多孔質無機顔料等のガス吸着物質と併用
したり、特開平1−111100号及び同1−1565
76号公報には、酸化チタンを包含する脱臭剤を支持体
或は支持体形成材からエッチングによって露出させるこ
とが記載されている。
【0006】また、酸化チタン全てが有害物質分解能を
有する訳ではなく、その特性は酸化チタン種により大き
く変化する。例えば、従来より塗料用やプラスチック練
込み用に用いられている酸化チタンは一般に粒径の大き
く、かつ耐光性や耐候性を向上させるために表面処理等
により酸化チタンの光活性を低下させてあり、担持量や
受光効率等を向上させても最良の効果を誘引することは
出来ないことが判明した。そこで、本発明者らは有害物
質分解能の観点から酸化チタンの選定を行ない、硫酸法
酸化チタンの製造工程に於ける中間生成物である酸性含
水酸化チタンを最終的にアルカリで析出させた酸化チタ
ンが最も上記目的に適したものの1種であることを見出
した。
【0007】これら酸化チタンを含有する有害物質分解
材の形態としては、酸化チタン単独では実用構造強度を
有する皮膜を形成させることが困難なため、酸化チタン
を紙料、紡糸原料、及び発泡原料等の支持体形成材と混
合して成型するか、予め形成された紙、不織布、織布、
及びスポンジ等の支持体に含浸または塗設させたシート
状のもの及びその加工品が殆どである。これらの内、紙
を支持体として用いると、酸化チタン担持前後の加工性
だけでなく、コストからも有利である。
【0008】しかしながら、酸化チタンをパルプ繊維ま
たはパルプ繊維からなる紙支持体にに吸着担持させるに
は、そう高くない上限がある。紙支持体に酸化チタン吸
着性の担体を併用することで多少は向上するが、担体の
量を多くすると乾燥粉体を塗した場合の如く担体自体が
支持体からに落ちてしまう。更に、有害物質分解能を示
す酸化チタンは、当然のことながら分解は有害物質に留
まらず、この酸化チタンを担持した支持体が有機性であ
れば、遅速の差こそあれ酸化チタンによって劣化が促進
される。従って、単に酸化チタンを紙に担持しただけで
は、やがては酸化チタンによってパルプ繊維が侵されて
担持紙としての構成を維持できず、折角の有害物質分解
能の永続性を有効に活かし切れない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、セル
ロースパルプを構成成分とする支持体上の少なくとも一
方の面に酸化チタン含有層を設けてなる酸化チタン担持
紙に於て、酸化チタンの光触媒的分解作用を利用した有
害物光分解能を有する酸化チタン担持紙を提供すること
にある。更に詳しくは、光分解能が最適に発現する状態
に酸化チタンが配置されて支持体に強固に担持されるば
かりでなく、酸化チタンの光分解作用を被り難い支持体
を用いた酸化チタン担持紙を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、支持体の少なくとも一
方の面に少なくとも酸化チタンを含有する層を設けてな
る酸化チタン担持紙に於て、セルロースパルプに水溶性
無機物を作用させた後に前記無機物を水不溶化して担持
せしめたパルプ繊維からなる支持体に酸化チタンを担持
させた酸化チタン担持紙により上記課題を解決した。
【0011】本発明に係わる水不溶化無機物は、最初水
溶状態でパルプスラリーと混在させるので、パルプ繊維
の内部及び表面の充分近傍にあり、そこで無機物が水不
溶化すれば、パルプ繊維と物理的及び化学的に強固な相
互作用をもたらし、水不溶化無機物の担持量も必然的に
増加させることができる。酸化チタンはこの水不溶化無
機物表面に凝集析出させることができるから、結果とし
て酸化チタンはこの無機物を核として支持体上に強固に
保持されるばかりでなく、この無機物の介在によってパ
ルプ繊維の酸化チタンによる劣化が抑止される。
【0012】以下に本発明の酸化チタン担持紙の構成要
素及びその製造工程を詳細に説明する。本発明の酸化チ
タン担持紙に於ける酸化チタン含有液を塗設する支持体
は、少なくともパルプ繊維とこれに水不溶化して作用さ
せた無機物から構成される。本発明に用いられるパルプ
繊維としては、針葉樹材及び広葉樹材から得られるクラ
フトパルプ、亜硫酸パルプ、及びアルカリパルプ等の化
学パルプ、セミケミカルパルプ、セミメカニカルパル
プ、及び機械パルプ等が挙げられ、脱墨された二次繊維
である故紙パルプも利用できる。これらのパルプは、漂
白/未漂白、叩解/未叩解の区別なく使用できる。ま
た、楮、ミツマタ、麻類、藁、ケナフ、竹、リンター、
バガス、及びエスパルト等の非木材繊維等を用いても良
い。
【0013】更に、親水性繊維であれば、レーヨン等の
再生繊維、セルロース誘導体繊維やポリビニルアルコー
ルやポリアクリルアミド等の合成高分子繊維も併用可能
であるが、品質とコストから広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)または針葉樹晒クラフトパルプ(NBK
P)が最適である。本発明に用いられるパルプ繊維は単
一種でも、または2種以上を組合わせて用いても良い。
【0014】本発明の酸化チタン担持紙に係わる支持体
には、上記パルプ繊維に水溶性無機物を作用させた後に
この無機物を水不溶化して担持させたパルプ繊維を用い
る。パルプ繊維に無機物を不溶化して担持させる方法と
しては、特開平3−146766号、同3−15229
5号、同4−18193号、同4−24299号、及び
同4−57964号公報等に記載の方法がある。即ち、
セルロースの様な親水性繊維材料に特定の気体または水
溶液と反応して水不溶性の無機物を生成する水溶性無機
化合物を含有する水溶液を含浸しさせた後、これらの無
機物を水不溶化させる気体または水溶液(以下、不溶化
剤と呼称する)と接触させることで、上記親水性繊維材
料内部に水不溶性の無機物を担持させることができる。
本発明に於ては、得られる水不溶化無機物の純水溶解度
(18℃)が500ppm以下であれば、本発明で云う
水不溶化無機物と見なすものとする。
【0015】本発明に係わる水不溶化無機物の生成方法
としては、水溶性多価金属化合物に酸性または塩基性気
体を作用させる方法や水溶性多価金属化合物に水溶性多
価酸または多価酸根を含む水溶性塩を作用させる方法等
がある。本発明に用いられる酸性気体としては、二酸化
炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物、フッ素及び塩素等のハ
ロゲンガス、塩化水素及び臭化水素等のハロゲン化水
素、及び硫化水素等が挙げられる。塩基性気体として
は、アンモニア及び低級脂肪族アミン等が挙げられる。
また、水溶性多塩基酸または多塩基酸根を含む水溶性塩
としては、炭酸、硫酸、及び(重合)リン酸等の酸やこ
れらのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩が挙げられ
る。
【0016】これらの水溶性無機物とその不溶化剤との
組合せ例としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、及び水酸化バリウム等のアルカリ土類金属と二酸化
炭素或は炭酸塩、水酸化バリウムと硫黄酸化物(気
体)、硫酸、亜硫酸、或はこれらの水溶性塩、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム、及び水酸化バリウム等のア
ルカリ土類金属と五酸化リン、リン酸、重合リン酸、亜
リン酸、或はこれらの水溶性塩等の含リン化合物、塩化
マグネシウムとアンモニア、珪酸のアルカリ金属塩と酸
性気体或は酸性水溶液、アルミン酸塩と二酸化炭素、及
び珪酸のアルカリ金属塩と塩化アルミニウム等が挙げら
れる。
【0017】以上によって水不溶化した無機物の具体例
としては、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム、硫酸バリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カ
ルシウム、リン酸バリウム、水酸化マグネシウム、シリ
カ、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム類、及びこ
れら無機物の加熱による変性物が挙げられる。これらの
内、本発明に於てはコスト及び酸性域で安定なシリカ及
び珪酸アルミニウム類等の珪素酸化物含有無機物が好ま
しい。
【0018】本発明に係わる水不溶化無機物のパルプ繊
維への含有量は、20〜50重量%が好ましい。本発明
に係わる水不溶化無機物の含有量が20重量%より低い
と、本発明に係わる水不溶化無機物の担持方法によらず
とも同様の水不溶化無機物をパルプスラリーに混合して
充分抄造できるため利点がない。本発明の課題である紙
支持体の酸化チタンによる劣化を防止する意図からは含
有量が高い程良いが、含有量が50重量%を越えると、
そもそもパルプ繊維に水不溶化無機物を担持できなくな
るし、支持体形成後の強度が不足して好ましくない。本
発明に係わる含有量の更に好ましい範囲は30〜50重
量%である。
【0019】上記天然繊維及び塩基性物質を含有させて
本発明に係わる紙支持体に加工する際は、所望により更
にロジン及びその変性物、植物蝋または無水マレイン酸
系、α−オレフィン系、及びスチレン/アクリル酸エス
テル系合成樹脂のエマルション、アルキルケテンダイマ
ー、アルケニル無水コハク酸、及び無水ステアリン酸等
の内添及び表面サイズ剤、澱粉及びその変性物、グァー
ガム及びその変性物、デキストリン、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキ
サイド、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポ
リアミドエピクロルヒドリン、各種エマルション(含む
ラテックス)、尿素ホルマリン樹脂、及びメラミンホル
マリン樹脂等の紙力増強剤及び結着剤の他、部留まり向
上剤、界面活性剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、酸化防
止剤、及びスライムコントロール剤等の各種添加剤を添
加しても抄造しても良い。支持体抄造には、丸網抄紙
機、長網抄紙機、ヤンキー抄紙機、ツインワイヤー抄紙
機、ハイブリッドフォーマー及びトップフォーマー等の
コンビネーション抄紙機等が使用できる。
【0020】以上の様にして作製した紙支持体に、少な
くとも酸化チタンを含有する層を形成させる。本発明に
係わる酸化チタン源としては、従来汎用の酸化チタンの
他、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン酸、
オルトチタン酸、及び水酸化チタンと呼称されているチ
タン酸化物または水酸化物を全て包含する。これら酸化
チタン源から本発明で使用する酸化チタンを種々の方法
で製造する。即ち、硫酸チタニル、塩化チタン、及び有
機チタン化合物等を必要に応じて核形成用種子の共存下
に加水分解する方法(加水分解法)、必要に応じて核形
成用種子を共存させながら、硫酸チタニル、塩化チタ
ン、及び有機チタン化合物等にアルカリ剤を添加して中
和する方法(中和法)、塩化チタン及び有機チタン化合
物等を気相酸化する方法(気相酸化法)、更に加水分解
法及び中和法で得られた酸化チタンを焼成する方法(焼
成法)等が挙げられる。本発明に係わる酸化チタンは、
その表面に水酸基を多く有するものが特に好ましい。
【0021】本発明の目的である有害物質分解能を決定
する重要な因子の一つは酸化チタンにあり、その分解能
は酸化チタンが被分解物とより多く接触することで向上
し、従って酸化チタンの比表面積は大きい程良い。本発
明に係わる酸化チタンの比表面積は、BET表面積測定
器にて容易に測定できるが、実用的分解能に勘案すれ
ば、本発明に係わる酸化チタンの好ましい比表面積は1
00m2/g以上である。また、殆どの酸化チタンは多孔
質性を有さず、単純に小粒径をもって充てることができ
る。本発明に係わる酸化チタンの好ましい一次粒子の粒
径は30nm以下で、更に好ましくは10nm以下であ
る。
【0022】本発明には、硫酸法酸化チタンの製造工程
に於て、硫酸チタニル溶液を熱加水分解して得られる含
水酸化チタンをアルカリ洗浄して硫酸分を除去した後、
塩酸や硝酸等の強酸で解膠した含水酸化チタンが好適に
利用できる。この含水酸化チタンは、一次粒子が数nm
程度のアナターゼ型の微結晶(ゾル)であり、これを中
和後に乾燥させると200m2/g以上の比表面積を有す
る酸化チタンが得られる。比表面積等は中和時に添加す
るのアルカリ種、pH上昇速度、及び液温等によっても
ある程度の制御が可能であるが、本発明様に支持体上で
pH上昇させて酸化チタンを形成させると、比較的高い
比表面積の酸化チタンが得られる。
【0023】その他の方法で製造される酸化チタンに関
しても、本発明の酸化チタン担持紙に適用するために
は、酸化チタンの比表面積を制御することが好ましく、
比表面積制御法としては加水分解、中和、酸化、及び焼
成等の粒子形成工程に於て調整する。また、上記中和前
の酸性ゾルを本発明に係わる支持体に含浸させた後、表
面pHを上昇させると酸化チタンが支持体上で凝集する
が、この付着物を100℃前後で乾燥させると、粒径が
微細で200m2/g以上の比表面積を有する酸化チタン
が天然繊維に強く吸着して得られるため、特に好適であ
る。また、本発明に係わる水不溶化無機物が、上記酸性
ゾルと反応(中和)して酸化チタンを担持できるなら
ば、担持前に酸性ゾル液pHを上げて置いても良い。
【0024】本発明に係わる酸化チタン含有液には、更
に少なくとも酸性水性液に溶解性のあるカチオン性結着
剤を少量併用しても良い。本発明に用いられるカチオン
性結着剤としては、カチオン化澱粉、グアヤガム、キト
サン、p-ジアルキルアミノメチルスチレン及びジアルキ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有
単量体の(共)重合物のメチルクロライド4級化物、ポ
リアクリロイルモルホリン、カチオン化ポリアクリルア
ミド及びカチオン化ポリビニルアルコール等のノニオン
性ポリマーのカチオン化物等が挙げられる。
【0025】本発明に係わる上記酸化チタン含有液の紙
支持体への塗設方法は、少なくともマシンカレンダー処
理前にコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサ
イズプレス、及びフィルムトランスファー方式のサイズ
プレス装置等により含浸する方法、ロールコーター、ロ
ッド(バー)コーター、ブレードコーター、スプレーコ
ーター、エアードクター(ナイフ)コーター、及びカー
テンコーター等のコーターにより一般の塗抹紙製造工程
と同様の方法で所望により少量の結着剤と共に塗布する
方法等が挙げられる。特に含浸法に於ては、酸化チタン
含浸前に予め支持体を湿潤させておいても良い。
【0026】本発明に係わる酸化チタン担持紙は、上記
の何れか1種の方法により作製されれば良いが、2種以
上を組合わせて積層して良い。また、本発明に係わる酸
化チタン担持紙の一方の面を更に別の支持体または目的
装置等に接合させたり、一方の面だけに目的分解物を含
む気体を供給したりする使用形態に於ては、本発明に係
わる支持体の一方の面だけに酸化チタン含有液を塗布し
ても良い。更に何れの場合に於ても、支持体上に酸化チ
タン含有層塗設後に、熱乾燥前に酸化チタン担持紙表面
のpHを調整しても良い。
【0027】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、本発明はその主旨を越えない限り、これらに限
定されるものではない。
【0028】実施例1 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をろ水度(c.s.
f)320mlに叩解した後、JIS3号珪酸ソーダ溶
液に添加して攪拌した。このパルプ分散液を遠心脱水し
た後に解繊し、2N硫酸水溶液に20分浸漬してパルプ
繊維内部及び周囲にシリカを析出担持させた。このパル
プを150メッシュのステンレスワイヤーを張った籠に
入れ、流水に晒して水洗し、非担持シリカを除去した。
このシリカ担持パルプに、アルケニル無水コハク酸(王
子ナショナル製;FIBRAN)にカチオン化澱粉(王
子ナショナル製;CatoF)を4:6(固形分重量
比)で混合して乳化したサイズ剤の乳化物をパルプ固形
分に対して固形分で1重量%添加し、抄紙原料として用
いた。この抄紙原料を坪量80g/m2で抄造して支持体
Aを得た。
【0029】この支持体Aに於ける無機物の含有率は、
絶乾した支持体に付き基本的にJIS P-8128に従
って行ない算出した。但し、燃焼残渣は全てパルプ繊維
に担持させた無機物からもたらされ、シリカは最終恒量
が同重量でパルプ繊維に担持されていたものとして、絶
乾支持体重量とから算出した。その結果、支持体Aに於
けるシリカ担持量は28.7重量%であった。
【0030】次に、通常の硫酸法酸化チタンの製造工程
に於ける中間生成物である硫酸チタニルを熱加水分解し
て含水酸化チタンを得た。この含水酸化チタンを水酸化
ナトリウム水溶液で洗浄後、塩酸で解膠して乳白色半透
明の酸化チタン含有液(液pH 1.2)を得た。この酸
化チタン含有液を高剪断ミキサーに投入し、高速攪拌し
ながら炭酸ナトリウム水溶液を徐々に滴下して液pHを
4までゆっくり上昇させ、更に20分間攪拌した。得ら
れた酸化チタン含有液の固形分濃度は35重量%であっ
た。
【0031】浸漬型含浸処理装置αを用い、上記酸化チ
タン液含有液中に枚葉に裁断した支持体Aを浸漬しなが
ら通紙した。この支持体Aを冷風で乾燥させた後に、炭
酸水素ナトリウム水溶液を貯液した浸漬型含浸処理装置
βに通紙して支持体A表面を中和し、熱風で乾燥させ
た。更に、スーパーカレンダーで1段処理し、減圧乾燥
器を用いて減圧下60℃で1時間乾燥させて酸化チタン
担持紙Aを得た。
【0032】比較例1 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、シリカ(徳山曹達製;トクシール GU-N)
をパルプ固形分に対し30重量%添加し、更に実施例1
で作製したサイズ剤乳化物をパルプ固形分に対して固形
分で1重量%添加して抄紙原料として用いた。この抄紙
原料を坪量80g/m2で抄造して支持体Bを得た。この
支持体Bに於ける無機物の含有率を実施例1と同様に計
測したところ、7.8重量%であった。
【0033】この支持体Bを枚葉に裁断し、実施例1と
同様に実施例1で調製した酸化チタン液含有液中に浸漬
しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して支持体B表面
を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレ
ンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃
で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Bを得た。
【0034】比較例2 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、実施例1で作製したサイズ剤乳化物をパルプ
固形分に対して固形分で1重量%添加して抄紙原料とし
て用いた。この抄紙原料を坪量57g/m2で抄造して支
持体を得た。この支持体に、シリカ(徳山曹達製;トク
シール GU-N)30重量%、ポリビニルアルコール
(日本合成化学工業製;NM-11)2.5重量%、及び
微量の界面活性剤からなる水性塗液を38g/m2(液
分、片面)塗布して乾燥させた。この操作を両面に行な
って支持体Cを得た。この支持体Cに於ける無機物の含
有率を実施例1と同様に計測したところ、28.6重量
%であった。
【0035】この支持体Cに実施例1と同様に実施例1
で調製した酸化チタン液含有液中に浸漬しながら通紙し
た後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリウム水溶液を貯
液した浸漬装置に通紙して支持体C表面を中和した後、
熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレンダーで1段処
理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃で1時間乾燥さ
せて酸化チタン担持紙Cを得た。
【0036】実施例2 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、JIS3号珪酸ソーダ溶液に添加して攪拌し
た。このパルプ分散液を遠心脱水した後に解繊し、塩化
アルミニウム水溶液に30分浸漬してパルプ繊維内部及
び周囲に珪酸アルミニウムを析出担持させた。このパル
プを実施例1と同様に流水に晒して水洗し、非担持無機
物を除去した。このパルプスラリーに、アルキルケテン
ダイマー系サイズ剤(荒川化学工業製;サイズパイン)
及びカチオン化澱粉(王子ナショナル製;CatoF)
をパルプ固形分に対して各々0.1重量%及び1.0重量
%添加して抄紙原料として用いた。この抄紙原料を坪量
80g/m2で抄造して支持体Dを得た。この支持体Dに
於ける無機物の含有率を実施例1と同様に計測したとこ
ろ、35.2重量%であった。
【0037】この支持体Dを枚葉に裁断し、実施例1と
同様に実施例1で調製した酸化チタン液含有液中に浸漬
しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して支持体D表面
を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレ
ンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃
で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Dを得た。
【0038】実施例3 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、30重量%塩化バリウム水溶液を添加して攪
拌した。このパルプ分散液を遠心脱水した後に解繊し、
常圧下で二酸化炭素を作用させてパルプ繊維内部及び周
囲に炭酸バリウムを析出担持させた。このパルプを実施
例1と同様に流水に晒して水洗し、非担持無機物を除去
した。このパルプスラリーに、実施例2で用いたサイズ
剤及びカチオン化澱粉をそれぞれ実施例2と同率で添加
して抄紙原料として用いた。この抄紙原料を坪量80g
/m2で抄造して支持体Eを得た。
【0039】この支持体Eの小片を坩堝に入れて燃焼
し、恒量を計量した。支持体Eに含まれる炭酸バリウム
は、燃焼により一部分解して酸化バリウムになることも
考えられるが、ここでは最終恒量が同重量でパルプ繊維
に担持されていたものとして、絶乾支持体重量とから算
出した。その結果、支持体Eに於ける炭酸バリウム担持
量は30.5重量%であった。
【0040】この支持体Eを枚葉に裁断し、実施例1と
同様に実施例1で調製した酸化チタン液含有液中に浸漬
しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して支持体E表面
を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレ
ンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃
で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Eを得た。
【0041】実施例4 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、JIS3号珪酸ソーダ溶液に添加して攪拌し
た。このパルプ分散液を遠心脱水した後に解繊し、常圧
下で二酸化炭素を作用させてパルプ繊維内部及び周囲に
シリカを析出担持させた。このパルプを実施例1と同様
に流水に晒して水洗し、非担持シリカを除去した。この
パルプスラリーに、実施例2で用いたサイズ剤及びカチ
オン化澱粉をそれぞれ実施例2と同率で添加して抄紙原
料として用いた。この抄紙原料を坪量80g/m2で抄造
して支持体Fを得た。この支持体Fに於けるシリカの含
有率を実施例1と同様に計測したところ、29.3重量
%であった。
【0042】次に、実施例1で調製したpH4の酸化チ
タン含有液90重量部にアルミナゾル100(日産化学
工業製)10重量部を添加して充分に混合した。この酸
化チタン・アルミナゾル含有液に、実施例1と同様に支
持体Fを浸漬しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭
酸水素ナトリウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して
支持体F表面を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、
スーパーカレンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて
減圧下60℃で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Fを
得た。
【0043】実施例5 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、30重量%塩化マグネシウム水溶液を添加し
て攪拌した。このパルプ分散液を遠心脱水した後に解繊
し、常圧下でアンモニアを作用させてパルプ繊維内部及
び周囲に水酸化マグネウムを析出担持させた。このパル
プを実施例1と同様に流水に晒して水洗し、非担持無機
物を除去した。このパルプスラリーに、実施例2で用い
たサイズ剤及びカチオン化澱粉をそれぞれ実施例2と同
率で添加して抄紙原料として用いた。この抄紙原料を坪
量80g/m2で抄造して支持体Gを得た。
【0044】この支持体Gの小片を坩堝に入れて燃焼
し、恒量を計量した。支持体Gに含まれる水酸化マグネ
シウムは燃焼により酸化マグネシウムになるから、ここ
では最終恒量に水酸化マグネシウムの分子量を乗じて酸
化マグネシウムの分子量で除した量がパルプ繊維に担持
されていたものとして算出した。その結果、支持体Gに
於ける水酸化マグネシウム担持量は28.1重量%であ
った。
【0045】次に、実施例4で調製した酸化チタン・ア
ルミナゾル含有液に、実施例1と同様に支持体Gを浸漬
しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して支持体G表面
を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレ
ンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃
で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Gを得た。
【0046】実施例6 実施例1で用いたLBKPを実施例1と同一ろ水度に叩
解した後、30重量%塩化バリウム水溶液を添加して攪
拌した。このパルプ分散液を遠心脱水した後に解繊し、
稀硫酸を作用させてパルプ繊維内部及び周囲に硫酸バリ
ウムを析出担持させた。このパルプを実施例1と同様に
流水に晒して水洗し、非担持無機物を除去した。このパ
ルプスラリーに、実施例2で用いたサイズ剤及びカチオ
ン化澱粉をそれぞれ実施例2と同率で添加して抄紙原料
として用いた。この抄紙原料を坪量80g/m2で抄造し
て支持体Hを得た。この支持体Hに於ける無機物の含有
率を実施例1と同様に計測したところ、30.9重量%
であった。
【0047】この支持体Hを枚葉に裁断し、実施例1と
同様に実施例1で調製した酸化チタン液含有液中に浸漬
しながら通紙した後に冷風で乾燥させ、炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を貯液した浸漬装置に通紙して支持体H表面
を中和した後、熱風で乾燥させた。更に、スーパーカレ
ンダーで1段処理し、減圧乾燥器を用いて減圧下60℃
で1時間乾燥させて酸化チタン担持紙Hを得た。
【0048】上記実施例1〜6及び比較例1〜2で作製
した酸化チタン担持紙A〜Hをそれぞれ10cm×10
cmに裁断し、内法が20cm×20cm×20cmの
密閉可能であって内部が艶消し黒に仕上げられた容器の
床から10cmの位置に水平に保持した。この密閉容器
に悪臭の代表的化合物であるエタナールをそれぞれ40
0ppm注入し、6Wのブラックランプを用いて一定時
間照射し、それぞれの容器の残存エタナール濃度を測定
した。また、黄変性は蛍光灯の点る恒温恒湿室(40
℃、80RH%)に酸化チタン担持紙A〜Hを吊して評
価し、粉落ち性は酸化チタン担持紙を2つ折りにした黒
紙に挟んで衝撃を与えた際の黒紙に付着した白粉の量を
目視評価した。それぞれの結果を表1に示す。尚、表中
無機物含有量とは、少なくとも酸化チタン担持時に支持
体に含まれる無機物(燃焼残渣)の支持体に対する含有
量(%)を表す。
【0049】
【表1】
【0050】エタナール除去性につては比較例1で作製
したシリカ塗設前の支持体についても行なったところ、
残存エタナール量は330ppmであった。このこと及
び表1から、支持体及びその製法に関係なく明らかに酸
化チタンを担持したものはエタナールが減少しており、
どれも有害物除去材として効果があると云える。
【0051】しかしながら、支持体に用いるパルプスラ
リーに単に水不溶性無機物であるシリカを混合して抄造
した支持体を用いた酸化チタン担持紙B(本発明外)で
は、シリカの支持体含有率が低いこともあり、担持した
酸化チタンが直接パルプ繊維に接触する比率が高くなる
ためか、酸化チタンの分解能のために支持体が侵されて
変色した。また、酸化チタンのセルロースパルプとの接
着力が強くないため、白色粉体の粉落ちも観られ、取扱
中に掌等に粉が付着した。
【0052】一方、実質的に水不溶性無機物を含まない
支持体にシリカを塗設した支持体を用いた酸化チタン担
持紙C(本発明外)では、シリカ単独では乾燥皮膜を形
成しないので結着剤を併用したが、担持した酸化チタン
が直接パルプ繊維に接触する比率が低くなることで黄変
し難かったが、この結着剤層が反って支持体中への酸化
チタンの含浸を阻害したためか、他の酸化チタン担持紙
に比較すすとエタナール分解性に劣っていた。また、酸
化チタンの接着力は担持初期には充分であったが、数カ
月間太陽光に曝露させると、軽く指で擦ると粉が付着す
る様になった。
【0053】これらに比し、本発明に係わる水溶性無機
物を作用させた後にこの無機物を水不溶化して担持させ
たパルプ繊維を用いて抄造された支持体に水酸化チタン
を含浸させた酸化チタン担持紙は、表1に明らかな様に
有害物除去能が優れるばかりでなく、酸化チタンが光活
性化してもパルプ繊維や有機結着剤に比して水不溶化無
機物は分解を被り難いし、支持体に担持した水不溶化無
機物に吸着または水不溶化無機物と反応して強く担持さ
れるためか、高温高湿下や数カ月間の日光曝露に於ても
殆ど変色せず、同様の理由で製造初期は勿論経時に於て
も粉落ちも極めて少ない良好な結果が得られた。
【0054】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の酸化チタン
担持紙に光を照射することによって、悪臭等の空気中の
有害物質を高効率で低濃度化することが出来る。この様
な酸化チタン担持紙は、個人で適度な大きさに切断し、
有害物質を除去したい場所に置き、太陽光や蛍光灯に曝
露するだけで容易に有害物質を除去することが出来るた
め、悪臭の程度や設置場所に応じて手軽に効率よく使用
出来る。
【0055】また、本発明の酸化チタン担持紙は、支持
体のパルプ繊維の強く保持された水不溶化無機物によっ
て酸化チタン担持性の向上が図れるばかりか、酸化チタ
ンの光分解性をこの水不溶化無機物の介在によって抑止
し、酸化チタン担持紙の耐光的或は耐候的劣化を改善す
ることが出来る秀逸な効果を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/02 J B01D 53/36 ZAB J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の面に少なくと
    も酸化チタンを含有する層を設けてなる酸化チタン担持
    紙に於て、セルロースパルプに水溶性無機物を作用させ
    た後に前記無機物を水不溶化して担持せしめたパルプ繊
    維からなる支持体に酸化チタン含有層を設けたことを特
    徴とする酸化チタン担持紙。
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