JPH11117196A - 光触媒脱臭紙 - Google Patents

光触媒脱臭紙

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JPH11117196A
JPH11117196A JP9291682A JP29168297A JPH11117196A JP H11117196 A JPH11117196 A JP H11117196A JP 9291682 A JP9291682 A JP 9291682A JP 29168297 A JP29168297 A JP 29168297A JP H11117196 A JPH11117196 A JP H11117196A
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JP
Japan
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photocatalyst
paper
titanium oxide
organic binder
weight
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JP9291682A
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English (en)
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Yoshiaki Tomotake
義明 友竹
Osamu Nakano
修 中野
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Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機系バインダーのみを用
いた塗工層では基紙との接着強度が不足したり、折り曲
げによるひび割れが生じ、さらに有機系バインダーのみ
では光照射とともにバインダーが分解されてしまい粉落
ちが発生するため安定した光触媒脱臭紙が得られなかっ
た。 【解決手段】 光触媒のバインダーとして無
機系バインダーと有機系バインダーを併用することによ
って、光触媒作用による粉落ちが抑制でき、且つ折れな
どによるひび割れのない光触媒脱臭氏を得ることが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒を用いた脱
臭紙及びその用途に関し、詳しくは脱臭、抗菌、VOC
分解性能を持ち、光触媒含有層が光触媒の酸化作用によ
り分解されず、折れによりひび割れが生じにくい光触媒
脱臭紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【従来の技術】最近、環境アセスメントをはじめとする
環境の見直しが地球規模で行われているなか、人々は生
活環境をさらに向上させるために、身の回りの環境を見
直そうという気運が高まっている。ここ数年で、「抗
菌」、「防かび」、「殺菌作用」等の言葉が日常生活を
送る上で頻繁に目にするようになった。例を挙げると、
シャープペン、ボールペン、ノート、自動車のハンド
ル、シーツ、プラスチック製の台所用品などの様に「抗
菌性」等の言葉が商品価値を高めるプラスアルファの機
能として付加されることが多くなっている。
【0003】抗菌に関して特に世間の人々が関心を寄せ
た理由として、1996年の病原性大腸菌O−157の
発生により多数の死者を出したことが挙げられる。その
事件をきっかけとして、より多くの抗菌性製品が市場に
出回るようになった。一方、HIVやMRSA院内感染
等は、21世紀の高齢化社会を迎えるにあたって大きな
社会問題となることは避けて通れない問題であろう。従
って、このような問題を解決するための一つの手段とし
て、近年光触媒が脚光を浴びている。中でも、光触媒能
力に優れ、人体に安全な光触媒酸化チタンが多く使用さ
れ、様々な形での研究開発が行われている。
【0004】光触媒の一つである酸化チタンは従来か
ら、白色顔料として製紙、プラスチック、塗料、化粧品
など広い範囲にわたって工業的に利用されている。その
理由として、酸化チタンは300〜400nmの紫外光
をよく吸収するために紫外線吸収剤として働き、且つ安
価であるためである。
【0005】酸化チタンそのものを紫外線吸収剤として
用いた場合、酸化チタンは紫外線を吸収すると共に電子
及び正孔対を生じ、その正孔対は表面の水分と反応し
て、強い酸化力を有するヒドロキシルラジカル等の活性
酸素種を生成する。そこで、従来は正孔対と水分の反応
を防ぎ、活性酸素種の生成を抑制するために表面処理を
行った酸化チタンを紫外線吸収剤として用いていた。
【0006】近年、酸化チタンをはじめとする光触媒の
見直しがされ、従来欠点とされていた酸化力を積極的に
発揮させようとする動きが工業界で起きてきた。すなわ
ち、活性酸素種の酸化力は大部分の有機物やNOXやS
Xなどの無機物を分解する能力を持つことがわかって
おり、特開平7−102678号公報及び特開平8−1
75887号公報には院内感染を予防するためのセラミ
ック又は陶磁質の構造体が、特開平8−173520号
公報には環境浄化用の装飾品が開示されている。
【0007】この光触媒効果を有する光触媒が見直され
ている一つの理由として、脱臭剤としては活性炭等の吸
着脱臭剤とは異なり永続的であり、また、殺菌剤として
みた場合、塩素系、酸性、アルカリ性殺菌剤のように人
体に影響を及ぼすこともなく無害であることが挙げられ
る。
【0008】光触媒の紙への応用は、光触媒により隣接
するセルロース繊維が分解されて強度低下が生じ、非常
に困難であった。しかし、その問題を解決するために、
予め光触媒酸化チタンを水中で凝集させてセルロース繊
維と接触する面積を低下させることで強度低下を抑える
ことが可能な酸化チタン内添紙が特開平8−26660
2号公報に、同様に光触媒の歩留まりを向上させるため
に微細繊維と酸化チタンを凝集させてセルロース繊維の
水素結合を利用する留め方が特開平8−266601号
公報に提案されている。また、紙内部の光触媒を有効利
用するために紙全体の透明性を向上させて、内部の光触
媒まで光が透過する様に工夫した方法が特開平8−12
0594号公報に提案されている。
【0009】紙へ光触媒を担持させる方法としては、原
料に内添し、常法により抄造することによって得る内添
方法と光触媒を塗料化した材料を塗布する塗工方法があ
る。塗工方法としては、基紙に使用するセルロース繊維
を水溶性無機物質で処理した後に水不溶化させて基紙を
抄造した後に、その上に光触媒酸化チタン層を設ける方
法が特開平8−173805号公報に、さらに基紙と光
触媒を直接触する事を防止するために、基紙と光触媒層
の間に皮膜形成性無機物含有層を設けることにより強度
低下を抑制し、耐久性を向上させた方法が特開平8−1
73762号公報に提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】紙へ光触媒を担持させ
る方法には、大きく分けて内添方法と塗工方法がある
が、光触媒は基本的に表面反応であるため、効率的に光
触媒反応を起こすためには光触媒に光が当たること、分
解する物質が光触媒に接触あるいは接近することが必要
不可欠である。このようなことを考慮すると、内添方法
は紙内部まで完全に光が透過しないため有効な方法でな
いことが分かる。従って、光が光触媒に到達しやすく、
分解する物質が接触あるいは接近しやすいことを考慮す
ると紙へ光触媒を塗工し、表面に光触媒塗工層として存
在させる塗工方法が優れていることは明らかである。
【0011】しかし、上記した公報の内容では柔軟性の
ある紙に塗工した場合、有機系バインダーを用いた塗工
層では有機系バインダーが光照射とともに分解されてし
まい粉落ちの原因となり、無機系バインダーを用いた塗
工層では基紙との接着強度が不足したり、折り曲げによ
るひび割れが発生するためにコルゲート加工等の加工が
困難であった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した問
題を解決するために鋭意検討した結果、有機系バインダ
ーと無機系バインダーを併用することで有機バインダー
の長所である可塑性と無機バインダーの長所である酸化
分解されにくい特徴を生かし、上記課題を解決すること
がが可能となることを見いだした。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の光触媒脱臭紙は、少なく
とも片面に基紙と光触媒、有機系バインダー及び無機系
バインダーからなる光触媒含有層を順次設けることが必
要である。
【0014】この発明の基紙に用いる製紙用繊維として
は、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP),針葉樹晒
クラフトパルプ(NBKP),広葉樹未晒クラフトパル
プ(LUKP),広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P),針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、サー
モメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプ、楮,ミ
ツマタ,藁,麻,竹,ワラ,リンター,バガス,ケナフ
およびエスパルト等の非木材パルプや、ポリオレフィン
等の合成パルプ、レーヨン、ビニロン、ナイロン、ポリ
エステル等の合成繊維の単独若しくは混合したものが使
用できる。
【0015】基紙の製造は、前記したごとき製紙用繊維
に、必要に応じて染料や顔料等の着色剤を添加し、さら
に必要に応じて、クレー、炭酸カルシウム等の各種の填
料、ロジン系、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、
デンプン系、ポリアクリルアミド等の乾燥紙力増強剤、
メラミン樹脂、ポリアミン・ポリアミド・エピクロルヒ
ドリン樹脂等の湿潤紙力増強剤、硫酸バンド、ポリアク
リルアミド等の定着剤等の慣用的な製紙用副資材を適宜
併用し、常法により長網抄紙機、円網抄紙機を用いて抄
造する。
【0016】また基紙に難燃性、不燃性が必要なときは
抄造中あるいは抄造後に難燃処理を施す場合もある。難
燃剤としてはスルファミン酸グアニジン、リン酸グアニ
ジン、スルファミン酸アンモニウム、縮合リン酸アルキ
ルエステル誘導体、硫酸グアニジン、リン酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、ホウ砂、ホウ酸等の水溶液もしくは水に分散可能
なものが使用出来る。他の方法としては、粉体を65重
量%以上混抄して難燃、不燃化を図る方法もある。
【0017】更に、基紙表面の難燃性を向上させるため
に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の結晶水
を持った物質を主成分とする塗料を塗工することもでき
る。
【0018】本発明で使用できる基紙の種類としては、
一例として上記した難燃紙以外にアート紙、コート紙、
上質紙、クラフト紙等に代表される印刷情報用紙、包装
用紙、雑種紙、段ボール原紙などが挙げられる。
【0019】本発明に用いられる光触媒としては、酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化
ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等の金属酸化
物、硫化カドミウム、硫化亜鉛、硫化鉛、硫化銅、硫化
モリブデンなどの金属硫化物などの公知の光触媒粒子を
少なくとも一種以上選択して用いることが出来る。中で
も、酸化チタンが優れた光触媒能を有し、化学的安定
性、人体に対して無害、比較的安価の面から好ましい。
【0020】本発明において述べる、酸化チタンとはア
ナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸
化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸等の各種の酸
化チタンあるいは水酸化チタン、含水水酸化チタンを意
味する。
【0021】本発明の光触媒が光触媒反応により有害物
質等を分解するためには、光触媒にバンドギャップ以上
のエネルギーを持つ波長の光を照射する必要がある。そ
こで生じた活性酸素種(OH・、・O2 -、H22など)
が有害物質を分解していき、最終的に二酸化炭素や水な
どの最終生成物へと分解する。このような作用により、
殺菌効果、抗菌効果が発生する。
【0022】有害物質の例を挙げると、アルデヒド類、
アミン類、アルコール類等の炭化水素、トリハロメタ
ン、テトラクロロエチレン、フロン等の有機ハロゲン化
合物やSOX、NOX等がある。このほか、分解可能なも
のとしては、BOD、農薬、タンパク質、アミノ酸等が
あり、菌類、かび類などの殺菌も可能である。
【0023】光触媒にバンドギャップ以上のエネルギー
を持つ波長の光、すなわち400nm以下の光を照射す
るための光源としては、太陽光、蛍光灯、水銀灯、キセ
ノンランプ、ブラックライトなどの紫外光を含むものが
挙げられる。
【0024】光触媒含有層に使用する光触媒のバインダ
ーとしては、ポリテトラフルオロエチレンエマルジョン
等のフッ素樹脂やシリコン樹脂など酸化劣化に強い有機
系バインダーを使用することが好ましいが、水に溶解ま
たは分散可能な有機系バインダーであれば何れも使用可
能である。例えば、スチレン−ブタジエンラテックス、
変性スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリ
ル−ブタジエンラテックス、メチルメタクリレート−ブ
タジエンラテックス、変性メチルメタクリレート−ブタ
ジエンラテックス、、クロロプレンラテックス、ブチル
ラテックス、ポリブテンラテックス、ポリウレタンラテ
ックス、チオコールラテックス、ポリエチレンエマルジ
ョン、エチレン酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニリデ
ンエマルジョン、塩化ビニルエマルジョン、ポリテトラ
フルオロエチレンエマルジョン等の水系ラテックスや水
系エマルジョンやポリビニルアルコール、カルボキシメ
チルセルロース、でんぷん、カゼイン等の合成および天
然高分子の単独或いは2種類以上を混合して使用する事
ができる。
【0025】本発明に用いる無機系バインダーとして
は、コロイダルシリカ、アルミナゾル、サポナイト、ヘ
クトライト、スメクタイト、セピオライトなどの被膜形
成性の無機物が使用でき、バインダーとして作用するこ
とが可能な無機化合物は列挙した無機化合物に限定され
ることなく使用できる。
【0026】本発明の光触媒含有層には、無機系バイン
ダーと有機系バインダーを併用することが必要不可欠で
ある。併用することによって、無機系バインダーのみの
場合に比較して、紙をコルゲート加工したときに応力が
加わっても塗工面が割れにくくなる。これは、無機系バ
インダーのみを用いると乾燥後はガラス状の塗工面とな
り、僅かな応力が加わっただけでひび割れが生じ、脱落
しやすくなる。しかし、有機系バインダーを併用すると
ひび割れ箇所の接着剤として有機系バインダーが働くた
めに割れが大きくならず、その結果割れにくくなるので
ある。
【0027】
【実施例】実施例1 不燃性基紙(商品名:「TT−120C」、特種製紙
(株)製造)に、光触媒酸化チタン(商品名:「PC−
101」、チタン工業(株)製造)50重量部、無機系
バインダー(商品名:「スノーテックスC」、日産化学
(株)製造)10重量部、有機系バインダー(商品名:
「ポリラック750」、三井東圧化学工業(株)製造)
5重量部を含んだ光触媒含有層を10g/m2設け、脱
臭紙を得た。
【0028】実施例2 不燃性基紙(「TT−120C」)に光触媒酸化チタン
(「PC−101」)50重量部、無機系バインダー
(「スノーテックスC」)30重量部、有機系バインダ
ー(「ポリラック750」)20重量部を含んだ光触媒
含有層を20g/m2設け、脱臭紙を得た。
【0029】実施例3 不燃性基紙(「TT−120C」)に、光触媒酸化チタ
ン(商品名:「ST−01」、石原産業(株)製造)7
0重量部、無機系バインダー(「スノーテックスC」)
20重量部、有機系バインダー(商品名:「クリヤー
E」、恒和化学工業(株)製造)10重量部を含んだ光
触媒含有層を15g/m2設け、脱臭紙を得た。
【0030】実施例4 基紙(PPC用紙)に、光触媒酸化チタン(「ST−2
1」)80重量部、無機系バインダー(「スノーテック
ス」)10重量部、有機系バインダー(「クリヤー
E」)10重量部を含んだ光触媒含有層を15g/m2
設け、脱臭紙を得た。
【0031】実施例5 基紙(PPC用紙)に、光触媒酸化チタン(「ST−2
1」)60重量部、無機系バインダー(「スノーテック
スC」)10重量部、有機系バインダー(「クリヤー
E」)10重量部を含んだ光触媒含有層を15g/m2
設け、脱臭紙を得た。
【0032】比較例1 不燃性基紙(「TT−120C」)に光触媒酸化チタン
(「PC−101」)50重量部、無機系バインダー
(「スノーテックスC」)10重量部を含んだ光触媒含
有層を10g/m2設け、脱臭紙を得た。
【0033】比較例2 基紙(PPC用紙)に光触媒酸化チタン(「ST−2
1」)80重量部、有機系バインダー(「クリヤー
E」)10重量部を含んだ光触媒含有層を15g/m2
設け、脱臭紙を得た。
【0034】以上の実施例1〜5と比較例1〜2で得ら
れた各脱臭紙の評価結果を表1に示す。なお評価は下記
方法により行った。
【0035】脱臭性能評価 脱臭性能の評価は、図1に示す装置を用いて、下記条件
にて行い、光照射を開始して2時間後の実験装置内のホ
ルムアルデヒド濃度を測定した。 有害ガス:ホルムアルデヒド 初期ホルムアルデヒドガス濃度:200ppm 試料サイズ:10cm×20cm UV強度:1mW/cm2 実験装置容積:30L 流速:10L/min
【0036】折り曲げ時のひび割れ 得られた脱臭紙を90度に折り曲げひび割れが発生する
かを観察した。
【0037】塗工性 塗工時にハジキ、塗りムラ等が観察されるか否かを評価
した。
【0038】光照射後の粉落ち スガ試験機製オートフェードメーター(型式:FAI−
AU−B)にて、6時間光照射した後の粉落ちを観察し
た。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から、以下のことが判明した。 (1)脱臭性能の評価では、全ての脱臭紙において初期
濃度の5〜10%までホルムアルデヒドが分解され、良
好な結果が得られた。
【0041】(2)無機系バインダーのみを使用した比
較例1の脱臭紙では、折曲げ時のひび割れや塗工時には
じきが発生してしまい均一な塗工層が得られなかった。
このことは、分解能力が均一に得られないということに
もつながるので好ましくない。
【0042】(3)有機系バインダーのみを使用した比
較例2の脱臭紙は、折曲げ時のひび割れや塗工時のはじ
きは観察されなかったものの、得られた脱臭紙に光照射
を行うと粉落ちが発生した。 (4)無機系バインダーと有機系バインダーを併用する
ことで光触媒能を維持しながら均一な塗工層を持ち、は
じきが無く、光照射による粉落ちのない脱臭紙が得られ
た。
【0043】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明の光触媒
脱臭紙によれば、以下に記載する顕著な効果を奏する。
【0044】(1)無機系バインダーを混合することで
光触媒の酸化作用による粉落ちを防止できる。 (2)有機系バインダーを併用することで光触媒含有層
に柔軟性が発現し、折れによりひび割れが生じない光触
媒塗工層が得られる。 (3)有機系バインダーを併用することで塗工適性が向
上するため均一な塗工層が得られ、なおかつ塗工機の洗
浄時に汚れを無機バインダー単独の場合に比較して速や
かに行える。
【0045】以上のような特性を生かし、本発明で得ら
れた脱臭紙は空気清浄機、脱臭機、壁紙、抗菌紙、滅菌
紙、照明用反射板などに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱臭紙の脱臭性能を評価するための
試験装置である。
【符号の説明】
1 循環ポンプ 2 ホルムアルデヒド注入器 3 ホルムアルデヒド発生器 4 ホルムアルデヒド水溶液 5 ガスバッグ 6 反応器 7 光触媒脱臭紙 8 UVランプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙の少なくとも一方の面に光触媒、有
    機系バインダー、無機系バインダーからなる光触媒含有
    層を設けたことを特徴とする光触媒脱臭紙。
  2. 【請求項2】 基紙の少なくとも一方の面に光触媒30
    〜80重量部、有機系バインダー1〜30重量部、無機
    系バインダー10〜50重量部からなる光触媒含有層を
    5〜20g/m2設けたことを特徴とする光触媒脱臭
    紙。
  3. 【請求項3】 前記光触媒含有層に含まれる光触媒が酸
    化チタンであることを特徴とする請求項1または2のい
    ずれか一項記載の光触媒脱臭紙。
  4. 【請求項4】 JIS A 1322「建築用薄物材料
    の難燃性試験方法」に規定する難燃性の種類で、防炎1
    または2のいずれかに該当する基紙を用いたことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光触媒脱臭
    紙。
JP9291682A 1997-10-08 1997-10-08 光触媒脱臭紙 Pending JPH11117196A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131893A (ja) * 1999-08-20 2001-05-15 Ain Kosan Kk 積層光触媒パルプ紙及びその製造方法並びに該製造方法に用いる解繊離解装置、前記積層光触媒パルプ紙から成る紙紐及びその製造方法並びに前記紙紐から成る成形体
US6890645B2 (en) 2000-06-21 2005-05-10 Fuji Photo Film B.V. Photocatalytic sheet or film and its manufacturing process
WO2007069683A1 (ja) 2005-12-14 2007-06-21 Nippon Paper Industries Co., Ltd. 印刷用塗工紙
WO2007142302A1 (ja) 2006-06-07 2007-12-13 Nippon Paper Industries Co., Ltd. キャスト塗工紙

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