JPH08173542A - 改良圧力源を有するバルーン式カテーテル - Google Patents
改良圧力源を有するバルーン式カテーテルInfo
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Abstract
してバルーンの即時応答性を高め、大容量の膨張装置を
用いる必要性を排除する。 【解決手段】バルーン式カテーテルは長いシャフト22
を有し、膨張式バルーン25がその先端に連結され、圧
力源21が生体内点においてシャフト22に連結される
とともにバルーン25を膨張・収縮させるように作動す
る。圧力源21はピストン24及びチャンバ23を有
し、作動部材26が同ピストン24に取り付けられる。
作動部材26が中空管である場合、圧力源21及び膨張
用内腔29に膨張用流体を導入するのに使用される。作
動部材26が基部方向に引っ張られた時にこれを収容す
る目的でリール81又は管状フープのようなレセプタク
ルが使用される。圧力センサ/圧力計及びバルーンサイ
ズインジケータ123がカテーテルアセンブリに組み込
まれ、ソレノイドのような長手方向に振動する駆動装置
が圧力源21と連動する。
Description
テルに関し、更に詳細には脈管疾病の治療に使用される
バルーン膨張式カテーテルに関するものである。当業者
であれば本明細書中では説明しない類似分野に本発明を
利用する利点を理解されよう。
病を治療し、かつ抑制する目的で種々の治療術が発達し
てきた。例えば、冠状動脈疾患(CAD)は心臓の不調
であり、血流内腔を狭める冠状動脈中の閉塞物質により
心筋に至る血流が部分的に、或いは完全に制限されてし
まう。閉塞物質は心筋部分から必須含酸素血液を奪い取
ってしまう。
G)手術と呼ばれる手術により治療を行う。この手術で
は伏在静脈移植片(SVG)のような人工管路を心臓に
移植することにより心臓への血流を補う。SVGの一端
は上行大動脈(閉塞物質の基部)に結合され、その他端
は閉塞物質の先端部にある動脈に結合される。この手法
は自然の冠状動脈中のCADを治療するには有用である
が、時の経過とともにSVG中に閉塞物質が形成され、
更なる治療が必要となることも稀ではない。
性の手術として、特定の患者群において経皮経管冠動脈
形成術(PTCA)が広く受け入れられるようになっ
た。PTCA手法では血管形成術用バルーン式カテーテ
ルを使用し、この内の幾種類かは当業者には周知であ
る。バルーン式カテーテルは大腿動脈を介して体内に挿
入され、ガイドカテーテル及び(通常は)ガイドワイヤ
を使用して冠状動脈に移送される。バルーンは動脈中の
制限部位に跨るように配置され、次に膨張させられる。
膨張したバルーンは制限部位を広げ、含酸素血液を奪わ
れた心筋部分への血流を回復する。
長さが約140〜150cmであり、その基端において
マニホルドを有し、先端においてバルーンを有してい
る。マニホルドによりバルーンの膨張及び収縮に使用さ
れる膨張装置との連結が容易になっている。PTCA用
バルーン式カテーテルはバルーンに対する膨張用流体の
双方向における搬送を容易にするために、その全長にわ
たって延びる膨張用内腔も有している。使用するカテー
テルの種類に応じて、膨張用内腔は断面が円形である
か、或いは環状である。シャフトの基端において円形で
あって、先端において環状である膨張用内腔を有するカ
テーテルもある。PTCA用カテーテルは脈管系中の移
送を容易にすることを目的として比較的小型であるため
に、シャフト中を延びる膨張用内腔もこれに比例して小
さい。通常の膨張用内腔は比較的小さいことと相俟って
長いために、膨張用流体の流れに対して相当量の抵抗を
生ずる。この結果、これに比例してバルーンを膨張・収
縮させるのに必要な時間が長くなる。流量は圧力に比例
するため、最大可能圧力勾配が14.7psiである
時、膨張用流体に対する抵抗は、特にバルーンの収縮中
に顕著である。収縮時間が過度に長いと、虚血を緩和
し、かつ/或いは膨張する閉塞部位にわたる血流を回復
しようとする治療医師の能力が低下する。更に、膨張用
流体のコンプライアンス、膨張装置及び流体路を画定す
る全構造により、収縮及び膨張における遅延が増大す
る。流体系のコンプライアンスにより、膨張装置の作動
に対するバルーンの即時応答性が低下する。
で膨張可能であり、ほぼ完全な真空を引き出すことが可
能である(完全真空は−14.7psi)。通常、膨張
装置は改良された20cc注入器であり、通例、ハンド
ル・ロック機構を備えたねじ形プランジャ及び圧力計を
有する。通常の膨張装置はその寸法及び重量により、P
TCAカテーテルに比較して極度に容積が大きい。
膨張装置には解決が望まれる問題点がある。例えば、バ
ルーン式カテーテルの膨張/収縮時間を短縮し、バルー
ンの即時応答性を高めることが望ましい。こうすること
により、バルーンの収縮がより迅速になり、虚血及び長
時間にわたるバルーンの膨張に対する他の有害な反応が
緩和される。膨張/収縮時間を短縮することにより、脈
動バルーン技術をより効果的に使用できるようにもな
る。流体系のコンプライアンスの大部分を排除すること
により、治療医はバルーンの膨張に対する脈管制限部位
の応答をより「感じる」ことができるようになる。これ
らの望ましい点により、治療医がCADを治療する能力
が向上する。
除することも望ましい。膨張装置の必要性を排除するこ
とにより、例えば作業に必要な付属装置の数、手術に必
要な準備処置の数、必要な収納部分、及び作業中に発生
する医療廃棄物の量が削減される。これら全ての利点に
より、最終的には治療医、医療支援スタッフ、病院及び
患者にとって時間及び費用が大幅に削減される。
技術の問題点を解決する。
腔に挿入可能とした先端部を有する長尺形のシャフト
と、同シャフトの先端に連結された基端及び先端を有す
る膨張式バルーンとを備え、シャフトの先端部に圧力源
を連結した。
り、圧力源をバルーンに近接して配置することができ
る。
図1〜図22に従って説明する。以下の詳細な説明は図
面をもとに読み取るものであり、異なる図における同様
の構成要素には同一符号を付けている。図面は必ずしも
一定の縮尺に基づくものではないが、選択された実施形
態を示すものであり、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
び製造工程の例を図示している。他の全ての構成要素に
ついては当業者には周知である。これらの例の多くには
同様にして利用可能である好適な代替が存在することを
当業者は理解されよう。
の概略図を示す。カテーテル20はシャフト22、バル
ーン25、及びバルーン25の基部とシャフト22の基
端の先端部との位置においてシャフト22に連結された
圧力源21を有している。圧力源はチャンバ23内に配
置されたピストン又はプランジャ24を有している。ピ
ストン24に作動部材26が連結され、シャフト22に
ほぼ並行して基部方向に延伸している。
式カテーテルでもよく、種々の医療に使用される。例え
ば、カテーテル20は単独オペレータ交換(SOE)
型、固定ワイヤ(FW)型又はオーバー・ザ・ワイヤ
(OTW)型バルーン式カテーテルの形態をとり(図2
及び図3、図4、図5にそれぞれ示す。)、心臓、末梢
神経、大脳及び尿道において使用される。加えて、カテ
ーテル20は灌流能力又は薬剤搬送能力のような他の臨
床上顕著な特徴を組み込むことが可能である。以下の説
明を目的として、例示する実施形態は特にPTCAに好
適なカテーテルシステムに関するものである。しかし、
カテーテル20は構成を簡素に改変して、本明細書中で
は十分に説明しない他の医療用途に当てることが可能で
ある。
バルーン25の素材はポリオレフィン共重合体、ポリエ
ステル、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリエーテル・ブロック・アミド、ポリアミド、ポ
リイミド、ナイロン、ラテックス、ウレタン等のポリマ
ーから選択されるが、これらに限定されるものではな
い。バルーン25はポリマー押出し成形品を所望の形状
にブロー成形することにより製造される。バルーン25
の素材特性に作用するように、幾つかの副工程を用いる
ことができる。例えば、ポリマー押出し成形品をガンマ
放射線に当て、これによりポリマーの基礎構造が変化
し、ブロー成形中に均一に膨張させ、使用時の破裂強度
を高める。加えて、成形されたバルーン25を低温プラ
ズマフィールドにさらし、これによりバルーン25の表
面特性が変化し、粘着性が高まる。他の素材及び製造工
程を用い、本発明の使用に好適なバルーン25を提供す
ることが可能であると当業者は理解されよう。
応じて幾つかの異なる構成、素材及び寸法にて製造可能
である。シャフト22は、例えば押出しポリマー管、ス
テンレス鋼ヒポチューブ(hypotube)、又はポリイミド
に包まれたステンレス鋼編成材のような複合材料から製
造される。カテーテル20の全長に沿って異なる特性を
付与するために、シャフト22は直径上の変化を組み込
み、或いは異なる構成を組み合わせる。例えば、シャフ
ト22はポリマー先端部と組み合わせた複合基部を有す
る。シャフト22が本明細書中には十分に説明しないが
当業者には周知の種々の構成をとることが可能であると
当業者は理解されよう。
囲から逸脱することなく種々の形態をとり得る。圧力源
21の具体的な実施形態については図5及び図6におい
て更に詳細に説明する。図1に示す圧力源21はバルー
ン25と流体を介して連通され、作動された時にバルー
ン25を膨張させ、或いは収縮させる。圧力源21はバ
ルーン25に近接して配置され、有効膨張用内腔29は
従来のバルーン式カテーテルと比較し、実質的に短縮さ
れている。膨張用内腔を短縮したことにより流体の流れ
に対する抵抗及び流体路のコンプライアンスの双方が低
減される。この2つの効果によりバルーンを膨張させ、
或いは収縮させるのに必要な時間が短縮される。収縮時
間が短縮されることにより、医師は虚血及び長時間にわ
たるバルーンの膨張に対する他の有害な反応をより迅速
に緩和できる。流体系のコンプライアンスの大部分を取
り除くことにより、治療医はバルーンの膨張に対する脈
管制限部位の応答を一層「感じる」ことができる。加え
て、圧力源21によりバルーンの応答が一層迅速にな
り、これは特に脈動バルーン技術に有効である。圧力源
21を組み込むことにより、容量の大きい膨張装置を使
用する必要もなくなっている。膨張装置の必要性を排除
することにより、作業に必要な付属装置の数、手術に必
要な準備処置の数、必要な収納部分、及び作業中に発生
する医療廃棄物の量が削減される。これら全てにより最
終的には時間及び費用が大幅に低減される。
ストン又はプランジャ24を有している。圧力源21は
流体移動及び流体圧力の原則に関する限りにおいては、
従来の注入器のように動作する。ピストン24は移動可
能かつ密封式にチャンバ23に嵌入されるのであれば、
ほぼ如何なる幾何学的形状寸法でもよい。チャンバ23
はシャフト22に組み込まれているのが好ましい。ピス
トン24は単純な長手方向作動(例えば、押圧部材)、
回転作動(例えば、ねじ形ピストン)等の幾つかの機構
により、或いは磁気作動(例えば、ソレノイド)により
移動させられる。こうして、ピストン24は同ピストン
24から治療医がアクセスできる位置まで基部方向に延
び、かつ連動した作動部材26を有し、バルーン25を
膨張させ、或いは収縮させるように作動部材26を作動
させる。作動部材26はチャンバ23の内部においてピ
ストン24を長手方向に移動する押圧部材として、ねじ
形ピストン(図示せず)を回転するように作動させる回
転シャフトとして、或いはソレノイド型ピストン(図示
せず)を作動させる電気路として機能することが可能で
ある。加えて、作動部材26はソリッドロッド、管状
(図示)、編組メッシュ又はコイル状であって準備処置
用内腔69を備え、生体内での使用前に圧力源21、膨
張用内腔29及びバルーン25に膨張用流体を搬送す
る。膨張用流体は圧力源21又は膨張用内腔29に挿入
可能な注入器・針を介しても導入される。
OE型の実施形態を示す。周知のSOE型カテーテルの
更に詳細な説明は、キース(Keith )らによる米国特許
第5,156,594号に開示されている。キースらに
よる米国特許第’594号と本発明のSOE型実施形態
との相違点は、関連構成要素を有し、かつ必要な改変を
受けた圧力源21の使用にある。別の相違点は膨張用内
腔の長さに対するガイドワイヤ用内腔の長さにある。従
来のSOE型カテーテルでは、ガイドワイヤ用内腔の長
さは膨張用内腔の長さより実質的に短い。これとは対照
的に、本発明における膨張用内腔の長さはガイドワイヤ
用内腔の長さとほぼ同一である。
5の先端部からガイドワイヤ用出口32に延びるガイド
ワイヤ管31を有している。ガイドワイヤ用出口32は
バルーン25の基部方向に配置されるとともに、圧力源
21の配置位置に近接している。同様に、膨張用内腔2
9は圧力源21との隣接点からバルーン25の内部に延
びている。従って、従来のSOE型カテーテルとは異な
り、ガイドワイヤ管31は膨張用内腔29とほぼ同一長
である。圧力源21及びガイドワイヤ用出口32は、バ
ルーン25から25〜30cmの距離に配置されるのが
好ましい。
周知の方法で形成されるシャフト22を更に有してい
る。シャフト22の主機能は長手方向の力を伝達するこ
とであって、膨張用流体を搬送することではないため、
シャフト22は非一体構造となっている。例えば、シャ
フト22は複数の編組線、長手方向のスロット又は螺旋
状のスロットのいずれかを有するヒポチューブ、緩やか
な螺旋巻きのワイヤ、或いは緻密に巻いたワイヤコイル
の形態にすることが考えられる。上記の例では、シャフ
ト22は作動部材26の一部を取り囲んでいる。しか
し、図3において説明するように、シャフト22は作動
部材26に並行して延びてもいる。
ニホルド34及びこれに対応するひずみ軽減部材37が
連結されている。マニホルド34は治療医がシャフト2
2をより容易に把持し、かつ取り扱うための手段を付与
している。従来の方法によりシャフト22の先端にクリ
ンプ部分38が連結され、ガイドワイヤ管31、膨張用
管39等のカテーテルの先端部への移行連結部を付与し
ている。コイルひずみ軽減部材36はガイドワイヤ管3
1及び外側の膨張用管39を捩れさせる可能性を低減す
るために、更なる移行支持部材を付与している。バルー
ン25は従来の手段により、その基端が膨張用管39の
先端に連結されている。同様に、バルーン25の先端は
ガイドワイヤ管31の先端に連結されている。バルーン
25の内側の中間点において、ガイドワイヤ管31に放
射線不透過性標示帯35が固定されている。放射線不透
過性標示帯35はバルーン25を生体内に適正に配置す
るのを容易にしている。
詳述したように、ピストン24、作動部材26及びチャ
ンバ23を有する圧力源21を用いている。それぞれ図
6及び図7に示す圧力源60及び70を圧力源21の替
わりに使用することが可能である。上記のように、かつ
図3において詳述するように、作動部材26はシャフト
22の内側に(図示)、或いはシャフト22に隣接して
延びている。作動部材26の基端にバルブとしての準備
処置用マニホルド33が連結され、これは図9において
更に詳細に説明する。しかし、図2に示す基部アセンブ
リは図8〜図14において説明するいずれの実施の形態
をもとり得る。
のSOE型の実施形態を示す。図2に示すSOE型カテ
ーテル30aに関する説明は、図3に示すSOE型カテ
ーテル30bにも当てはまるが、以下の例外が存在す
る。前記のように、図2におけるシャフト22の主機能
は長手方向の力を伝達することであって、膨張用流体を
搬送することではない。従って、シャフト22は作動部
材26と並行して延びるシャフト延長部27と取換え可
能である。シャフト延長部27はカテーテル30bの取
扱いと、作動部材26及びピストン24に対するチャン
バ23の安定化とを容易にする長手方向の力を伝達する
手段を付与している。シャフト延長部27は304vス
テンレス鋼(SST)から形成され、約0.508〜
1.016mm(0.020〜0.040インチ)の直
径を有している。シャフト延長部27の基端に延長ハン
ドル28が固定連結され、治療医がより容易にシャフト
延長部27を把持し、かつ取り扱うための手段を付与し
ている。
型の実施形態を示す。周知のFW型カテーテルの更に詳
細な説明は、ユーテヌーア(Euteneuer )らによる米国
特許第4,943,278号に開示されている。ユーテ
ヌーアらによる米国特許第’278号と図4に示す実施
形態との相違点は、関連構成要素を有し、かつ必要な改
変を受けた圧力源21の使用にある。FW型カテーテル
40は図1において詳述したように、ピストン24、作
動部材26及びチャンバ23を有する圧力源21を用い
ている。それぞれ図6及び図7に示す圧力源60及び7
0を圧力源21の替わりに使用することが可能である。
図3において説明したように、作動部材26はシャフト
22の内側に(図示)、或いはシャフト22に隣接して
延びている。作動部材26の基端に準備処置用マニホル
ド33が連結され、これは図9において更に詳細に説明
する。しかし、図4に示す基部アセンブリは図8〜図1
4において説明するいずれの実施の形態をもとり得る。
心線41はその先端に連結されたスプリングチップ42
を有している。心線41の基端は従来の手段によりチャ
ンバ23の先端に連結されている。膨張用管43はその
基端がチャンバ23の先端に連結され、その先端がバル
ーン25に連結されている。バルーン25の内側の中間
点において、心線41に放射線不透過性標示帯35が固
定されている。放射線不透過性標示帯35はバルーン2
5を生体内に適正に配置するのを容易にしている。従来
の方法によりシャフト22の基端にマニホルド34及び
これに対応するひずみ軽減部材37が連結されている。
マニホルド34は治療医がシャフト22をより容易に把
持し、かつ取り扱うことを可能にしている。
W型の実施形態を示す。周知のOTW型カテーテルの更
に詳細な説明は、バーンズ(Burns )による米国特許第
5,100,381号に開示されている。バーンズによ
る米国特許第’381号と図5に示すOTW型カテーテ
ル50との顕著な相違点は、関連構成要素を有し、かつ
必要な改変を受けた圧力源21の使用にある。SOE型
カテーテル30a及びFW型カテーテル40と同様に、
OTW型カテーテル50は図1において詳述したよう
に、ピストン24、作動部材26及びチャンバ23を有
する圧力源21を用いている。それぞれ図6及び図7に
示す圧力源60及び70を圧力源21の替わりに使用す
ることが可能である。図3において説明したように、作
動部材26はシャフト22の内側に(図示)、或いはシ
ャフト22に隣接して延びている。作動部材26の基端
に準備処置用マニホルド33が連結され、これは図9に
おいて更に詳細に説明する。しかし、図5に示す基部ア
センブリは図8〜図14において説明するいずれの実施
の形態をもとり得ることに留意されたい。
って延びるガイドワイヤ管51を有している。ガイドワ
イヤ管51の先端は従来の手段によりバルーン25の先
端に固定されている。バルーン25の基端はガイドワイ
ヤ管51の先端部とともに膨張用管56の先端に連結さ
れている。膨張用管56の基端は圧力源21からバルー
ン25への流体路を設けるように、チャンバ23に連結
されている。ガイドワイヤ管51の基端は従来型のOT
W用マニホルド52に連結されている。ガイドワイヤ管
51はマニホルド52におけるガイドワイヤポート53
を介してガイドワイヤを摺動可能に受承するような寸法
になっている。マニホルド52はシャフト22の内部に
作動部材26を案内する作動部材用ポート54を有して
いる。マニホルド52はシャフト22及びガイドワイヤ
管51に連結され、治療医はカテーテル50をより容易
に把持し、かつ取り扱うことができる。マニホルド52
はひずみ軽減部材37も組み込み、マニホルド52に隣
接するシャフト22及びガイドワイヤ管51を捩れさせ
る可能性を低減している。シャフト22、ガイドワイヤ
管51及び膨張用管56は接着剤及び/又は外部被覆5
5のような幾つかの方法により、その全長に沿って接合
されている。また、シャフトアセンブリ全体を二重内腔
押出品から製造することが可能であり、一方の内腔をガ
イドワイヤ用に、他方の内腔を作動部材26、チャンバ
23及び膨張用内腔29用にする。
フト22及び膨張用内腔29に隣接する(即ち、同軸で
はない)構造を構想しているが、同軸状OTW型カテー
テル(図示せず)が圧力源21を組み込むようにするこ
とも考えられる。同軸構成では、ガイドワイヤ管は作動
部材の内側に延び、作動部材はシャフトの内側に延び
る。作動部材及びシャフトはガイドワイヤ管を収容する
ように、非同軸型実施形態の場合より大きい直径を有す
る。同軸型圧力源のチャンバはガイドワイヤ管の外面及
びシャフトの内面により画定され、断面が環状である。
ピストンはリング形であり、ガイドワイヤ管の周囲及び
シャフトの内側を密封するように摺動する。ガイドワイ
ヤ管の先端はバルーンの先端に連結され、チャンバの先
端部におけるシャフトはバルーンの基端に連結される。
ガイドワイヤ管とシャフトとの間に支持結合部を設け、
両者間における長手方向の相対運動を阻止すると同時に
膨張用流体の通過を許容することが望ましい。
しい実施形態を示す。図1に示す圧力源21は図6に示
す圧力源60の形態をとっている。圧力源60は圧力源
21について説明した全ての利点を備えている。圧力源
60はチャンバ64の中に配置されるとともに作動部材
61に連結されたピストンヘッド62を有している。ピ
ストンヘッド62はチャンバ64の内側にピストンを流
体により密封するとともに、比較的自由な長手方向運動
を許容するように、Oリング63を有している。より効
果的な流体シールを付与するには複数のOリング63が
望ましいと考えられる。作動部材61はソリッドロッド
であるか、或いは膨張用内腔29への膨張用流体の導入
を容易にし、かつ図10において説明するように流体圧
力計による圧力の監視を容易にするように中空管(図
示)である。膨張用流体が圧力源60及び膨張用内腔2
9全体の内側に既に配置されているとした場合、治療医
が作動部材61を長手方向に移動させると、これに応じ
てピストンヘッド62が長手方向に移動させられる。次
に、ピストンヘッド62の移動及びOリング63の密封
作用により、移動方向に応じて流体がバルーンの内部又
は外部に移動させられる。基部方向への僅かな移動(バ
ルーンに真空を生じさせる)及び先端部方向への実質的
な移動(バルーンに高正圧を生じさせる)を許容する位
置にピストンヘッド62を配置することが好ましい。
動部材61は以下のように製造される。所望の性能特性
を得るように寸法及び素材を変更することが可能である
ことに留意されたい。作動部材61は外径が約0.58
4mm(0.023インチ)の304vステンレス鋼
(SST)から製造される。この寸法はシャフト22の
内側に嵌入するほどに小さいが、ピストンを高圧に作動
させるのに十分なコラム強度を付与するほどに大きい。
その内径は約0.432mm(0.017インチ)であ
り、膨張用内腔29及びバルーンの内部に膨張用流体を
導入するのに適正な通路を付与するほどに大きい。ま
た、この内径は作動部材61のコラム強度を左右し、湾
曲する可能性を低減するように外径に対して十分に小さ
いようにする。作動部材61は体外点から圧力源60に
延びるほどの長さにし、圧力源60は膨張用流体路を最
小限にするようにバルーンに近接して配置されるのが好
ましい。PTCAに用いるには、圧力源の位置はバルー
ンから約25〜30cmの距離にし、圧力源が実質的に
ガイドカテーテルの内側にあるようにする。こうして、
PTCA用の作動部材の長さは約115cmであるよう
にすることが好ましい。
作動部材61に部品を連続的にスライドさせ、かつ対向
端にて同部品を固定することにより、作動部材61に装
着される。例えば、部品の基端は短いヒポチューブカラ
ーを作動部材61にハンダ付けすることにより固定され
る。基部のポリマー(例えば、ポリカーボネート)リン
グがスライドされ、次にOリング63がスライドされ、
この後に先端部のポリマーリングがスライドされる。前
記のように、より有効な高圧シールを付与するように、
複数のOリングを用いることが望ましい。先端部のポリ
マーリングは好適な接着剤により固定される。ポリマー
リングはチャンバ64にぴったりと嵌入するほどの大き
さである。Oリングはチャンバに締まりばめを付与し、
従って流体シールを付与すると同時に、比較的自由な長
手方向の移動を許容するような大きさになっている。先
端部方向への作動(バルーンの膨張)と連動する強い力
に耐え得るように基端が固定され、基部方向への作動
(バルーンの収縮)と連動する比較的弱い力に耐え得る
ように先端が固定されるのであれば、部品の両端を他の
手段により固定することも可能である。
ミドのような高強度ポリマー又はポリイミドに包まれた
SST編成材のような複合構造からなっている。チャン
バ64は好適な接着剤によりその両端がシャフト22に
固定された独立構成要素であるか(図示)、或いはシャ
フト22と一体型である。チャンバ64の長さ及び内径
は、バルーンに真空を生じさせるための基部方向への作
動(即ち、バルーンの収縮)及びバルーンを高圧(例え
ば、300psi)に膨張させるための先端部方向への
作動の双方を許容する程度でなければならない。例え
ば、従来のPTCA用バルーン(長さ20mm)を使用
するのであれば、表1に示すような寸法になる。
形態を示す。図7に示す圧力源70は図1に示す圧力源
21について説明した利点と同様の利点を享有し、図6
に示す圧力源60に類似しているが、以下の相違点を有
している。本質的に、圧力源70は圧力源60の複数の
部品を組み合わせて1つのプランジャ71にしている。
シャフトはチャンバ72として機能する。プランジャ7
1はソリッド304vSSTから製造され、チャンバ7
2の内側に緊密に嵌入するほどの大きさとして、チャン
バ72がほぼ耐流体性のシールを付与するようにするこ
とが好ましい。プランジャ71は作動部材として機能す
るように、基部方向に体外点まで連続している。摩擦を
低減するため、プランジャ71の先端部のみがチャンバ
72の内側に緊密に嵌合するようにする。また、コラム
強度を増強するため、プランジャの直径はその全長に沿
ってほぼ一定である。
た時に大量の流体をバルーンに移動させるように、基部
におけるシールを用いてプランジャ71の周囲を密封す
るようにした別の実施形態が考えられる。この形態であ
ればプランジャ71の先端とチャンバ72との間に耐流
体性嵌合を必要としない。カテーテルの基端に位置する
シールであれば、プランジャが長手方向に移動可能であ
ると同時に、流体がシステムから流出するのを防止す
る。シャフト22に挿入されるプランジャ71の容積と
同等量の流体により、バルーンは膨張させられる。
動するのに、磁気ソレノイド(図示せず)を使用可能で
あることも考えられる。ソレノイドはカテーテルのシャ
フト22に組み込まれてカテーテルアセンブリの基端に
配置されるか、或いは圧力源に組み込まれるかのいずれ
かである。例えば、ソレノイドが圧力源に組み込まれる
とすれば、ピストンは磁気反応性材から製造することが
可能であり、チャンバは制御系及び電源に電気接続され
たワイヤコイルを組み込むことが可能である。電源及び
これと連動する制御系は当業者にはほぼ周知であり、こ
の用途に合うように改変することが可能である。適正な
電気信号をコイルに付与することにより、ピストンを長
手方向にて所望の方向に移動させるように、コイルは磁
界を発生させる。次に、長手方向における移動により、
信号及びコイルの巻回方向に応じてバルーンは膨張する
か、或いは収縮する。チャンバにばねを組み込み、磁気
作動させられたピストンを膨張用内腔及びバルーンに真
空を生じさせる位置のような元の位置に復帰させる力を
付与するようにすることも考えられる。また、二次コイ
ル(一次コイルとは反対方向巻き)をチャンバに組み込
み、一次コイルとは反対方向に長手方向にてピストンを
移動させることも可能である。
ルのシャフトのより基部側に配置し、作動部材が前記の
ようにピストンではなくソレノイドのコアとして機能す
るようにすることも可能である。コイルはシャフトに組
み込まれ、或いはシャフトを取り囲むようにされ、駆動
回路及び電源に連動される。
部材の中にソレノイドを配置することによって課される
寸法制限を避けるように、ソレノイドを基部アセンブリ
中に組み込むことも可能である。基端におけるソレノイ
ドは上記とほぼ同様に機能するが、上記のようなピスト
ン又は作動部材ではなく、作動部材に連結された比較的
大きいソレノイドのコアが用いられる。比較的大きいソ
レノイドコイルは同様の電源及び制御系により駆動され
るが、回路が体外にあるために、より強力な駆動回路及
び電源が使用される。ルーカス・レデックス(Lucas L
edex)にて市販され、ハリス(Harris)7667集積回
路(IRF531 MOSFETにより連続して分離)
により駆動され、かつスタンフォード研究所(Stanford
Research)のDS335信号発生器により起動される
型式番号9219のソレノイドは、作動部材に固定(或
いは、離脱可能に)連結された時に圧力源に発振力を付
与することが示されている。特に、この装置では、1H
z(低周波にて約7.950mm(0.313インチ)
の移動)〜60Hzの周波数が得られた。これに対応す
る動的応答については図21及び図22において詳述す
る。
振動させる手段はソレノイド駆動装置のみではないこと
に留意されたい。カム駆動装置のような他の振動方法を
用いることも可能である。また、膨張させられる閉塞部
位の自然共振に整合するように、音波を発生させること
が可能な駆動装置が望ましいと考えられる。
施形態を示す。基部アセンブリ80は作動部材26のレ
セプタクルとして機能するリール81を有している。リ
ール81は同リール81を回転させて、その回転方向に
応じて作動部材26を巻き取り、或いは巻き戻すハンド
ル82を有している。マニホルド34に固定連結された
アーム83を介し、リール81はカテーテルのシャフト
22及びチャンバ23に固定されている。前記のよう
に、作動部材26は固形であるか、或いは圧力源21及
び膨張用内腔に流体を導入するための準備処置用内腔6
9を収容するように中空であるかのいずれかである。中
空の作動部材を用いるとすれば、準備処置用内腔69へ
のアクセスのためにリール81に設けられた準備処置用
ポート84が用いられる。準備処置用ポート84は使用
中には準備処置用内腔69を密閉するように、キャップ
を備えることが好ましい。
施形態を示す。基部アセンブリ90は、体内使用前に流
体が準備処置用内腔69に導入されるようにするととも
に、体内使用前に準備処置用内腔69が密閉されるよう
にし、かつ作動部材26に連結された準備処置用マニホ
ルド33を有している。準備処置用マニホルド33は従
来の準備処置用注入器への連結用の管継手91を有して
いる。準備処置用マニホルド33は、管継手91がハブ
92に対して回転させられた時に圧力シール93が準備
処置用内腔69を密閉するように、ねじ山94も有して
いる。
実施形態を示す。基部アセンブリ100は作動部材26
に連結された準備処置用マニホルド102を有し、作動
部材26は流体圧力計101(例えば、ブルドン管圧力
計)を有している。流体圧力計101は準備処置用内腔
69と流体を介して連通し、準備処置用内腔69は膨張
用内腔29及びバルーンの内部と流体を介して連通して
いる。この装置では、バルーン内部の圧力は流体圧力計
101により直接監視することが可能である。マニホル
ド102は、従来の準備処置用注入器への連結用の管継
手105及び使用中に準備処置用内腔69を密閉するた
めのキャップ104も有している。
れに対応するデジタル読出し装置と取換え可能である。
電子圧力変換器をチャンバ23の内側に装着し、デジタ
ル読出し装置への連結のために作動部材が電導線をカテ
ーテルの基端に導くようにすることも考えられる。
実施形態を示す。基部アセンブリ110は図9において
説明した準備処置用マニホルド33を有している。基部
アセンブリ110はばね圧力計111も有し、ばね圧力
計111はばね112の圧縮をチャンバ23の内側の圧
力に相関させ、従って、バルーンの内側の圧力に相関さ
せる。作動部材26は準備処置用マニホルド33ではな
く、アクチュエータハンドル113を把持することによ
り前進・後退させられる。アクチュエータハンドル11
3は作動部材26の周囲に摺動可能に配置されるととも
に、ばね112の基端に固定連結されている。ばね11
2の先端は作動部材26に固定連結されている。作動部
材26に設けられた矢印インジケータ115が見えるよ
うに、アクチュエータハンドル113に視界窓が切り込
まれている。アクチュエータハンドル113が前進させ
られると、ばね112を介して作動部材26に力が伝達
され、更に圧力源21に力が伝達される。圧力源21及
びバルーンの内部にて圧力が高くなると、作動部材26
は前進に対して抵抗する。更なる前進に対する抵抗は一
定距離を圧縮して応答するばね112において感知され
る。ばね112の圧縮は、作動部材26上の矢印インジ
ケータ115に対するアクチュエータハンドル113の
位置変化により知ることができる。ばね定数を知ること
により、圧力源21の内側及びバルーンの内側における
圧力は、ばね112が圧縮される距離と相関関係にあ
る。この相関関係はアクチュエータハンドル113に設
けられた圧力スケール114に表され、従って、バルー
ン及び圧力源21の内部圧力は圧力スケール114に対
する矢印インジケータ115の位置により表示される。
圧力源21及びバルーンの内側における真空をばね11
2の伸張に相関させるのに、全く同一の原理が適用され
る。
実施形態を示す。基部アセンブリ120は図9において
説明した準備処置用マニホルド33を有している。基部
アセンブリ120は図2において説明したマニホルド3
4に類似したシャフトマニホルド121を有している
が、作動部材26に設けられた矢印インジケータ124
を見ることができるように、側面に視界窓122が切り
込まれている点が異なっている。作動部材26が先端部
方向又は基部方向のいずれかに移動させられると、圧力
源21の内側のピストン24はバルーンの拡大と相関関
係にある一定量の流体を移動させる。このように、作動
部材26が移動させられると、矢印インジケータ124
はシャフトマニホルド121に対して移動し、これと相
関関係にあるバルーンの大きさがバルーンサイズインジ
ケータ123により表示される。作動部材26の長手方
向移動をバルーンの大きさに相関させることにより、バ
ルーンの大きさを表示する基本概念を他の同様の構造に
適用できる点に留意されたい。例えば、サイジングスケ
ールを作動部材26に配置し、インジケータをシャフト
22又はシャフトマニホルド121に配置することが可
能である。
実施形態を示す。この実施形態では図10及び図12に
示す特徴の幾つかを組み合わせている。詳細には、基部
アセンブリ130は図10において説明したような圧力
計用マニホルド102と、図12において説明したよう
なバルーンサイズ用マニホルド121とを有している。
この組合せにより補助装置を全く必要とせずに、治療医
はバルーンの大きさ及び膨張圧の双方を監視することが
できる。同様に、図14は本発明の基部アセンブリの第
7の実施形態を示す。この実施形態では図9、図11及
び図12に示す特徴の幾つかを組み合わせている。詳細
には、基部アセンブリ140は図9において説明した準
備処置用マニホルド33と、図11において説明したば
ね圧力計111と、図12において説明したバルーンサ
イズ用マニホルド121とを有している。この組合せに
よっても、補助装置を全く必要とせずに、治療医はバル
ーンの大きさ及び膨張圧を監視することができる。
例示であることに留意されたい。いずれの基部アセンブ
リもその個々の特徴も組み合わせて所望の装置とするこ
とが可能である。加えて、上記の圧力計及び/又はバル
ーンサイズインジケータをカテーテルに固定し、或いは
離脱可能にカテーテルに取り付けることが考えられる。
更に、圧力計及びサイジングスケールは治療医の視界内
であっても、装置からは離間した遠隔位置にあるように
することが考えられる。
用可能である。装置を生体内に挿入し、治療部位に跨る
ようにバルーンを配置することに関連するステップは、
従来のバルーン式カテーテルとほぼ同様である。しか
し、カテーテルに準備処置を施し、カテーテルを膨張さ
せるステップは相当異なっている。圧力源、膨張用内腔
及びバルーンは最終的なパッケージング前に流体で満た
され、或いは前記の準備処置用内腔を用いることにより
使用直前に満たされる。圧力源、膨張用内腔及びバルー
ンが流体で満たされた後、カテーテルは何時でも使用可
能となり(準備処置が完了)、従来の膨張装置のような
補助装置を必要としない。
作動させることにより膨張させられる。前記のように、
これは長手方向への移動、回転又は磁気作動によって行
う。長手方向への移動の場合、シャフト及びチャンバを
比較的固定した状態に保持しながら作動部材が先端部方
向に押し動かされる。同様に、回転作動の場合、シャフ
ト及びチャンバが比較的固定された状態に保持されなが
ら作動部材が回転させられる。磁気作動を行うには所望
の振幅及び周波数に設定されたソレノイド駆動装置を作
動させる。前記圧力計及びバルーンサイズインジケータ
により表示される所望の大きさ及び/又は圧力に至るま
でバルーンは膨張させられる。バルーンの大きさは従来
の血管造影法によっても監視される。所望とあれば、治
療医は作動ステップを逆にすることでバルーンを収縮さ
せることが可能である。ソレノイド駆動装置の場合、バ
ルーンは間断なく自動的に膨張・収縮させられる。周波
数及び/又は振幅は振動中或いは振動の合間に修正する
ことが可能である。治療の完了後、カテーテル装置は従
来のバルーン式カテーテルとほぼ同様に取り外される。
本発明と従来技術の一回の膨張・収縮に対するバルーン
の応答を示す。TEK2232オシロスコープに電気接
続されたルーカス・シェーヴィッツ(Lucas Schaevit
z)250DCE型線形変換器を有する取付具にバルー
ンを配置することにより、バルーンの応答を測定した。
この線形変換器はバルーンの片側に接触するように配置
され、停止板がバルーンの反対側に接触するように配置
された。この装置では、バルーン径の変化により、オシ
ロスコープが記録するように線形変換器の変位が生じ
た。膨張装置(従来技術)及び圧力源(本発明)の双方
の圧力は、周波数装置(Frequency Devices)9002
型フィルタ機器を介してTEK2232オシロスコープ
に電気接続されたルーカス・ノヴァ(Lucas Nova )N
PC−102型圧力センサにより測定した。
(SCIMED Encore)膨張装置に連動したサイメッドコブ
ラ(SCIMED Cobra )14、寸法が3.5mm×20m
mのバルーン式カテーテルを有している。本発明の実施
の形態では、長さ15.2cm(6.0インチ)のチャ
ンバの内部にて直径1.372mmのピストンを用い、
同チャンバは、寸法が3.5×20mmのバルーンから
30cmの距離に配置された。従来技術の装置を膨張さ
せるには、膨張装置におけるハンドルを手動により特定
圧力まで作動させた。本発明の実施の形態による装置を
膨張させるには、作動部材を手押しするとともに特定圧
力にて保持した。
一回の膨張・収縮に応答する様子を示す。膨張装置の圧
力曲線を符号Aにより表示し、バルーンの応答曲線を符
号Bにより表示する。図16は本発明のバルーンが一回
の膨張・収縮に応答する様子を示す。圧力曲線を符号C
により表示し、バルーンの応答曲線を符号Dにより表示
する。図15及び図16のバルーン応答グラフは従来技
術と比較して本発明の応答性が高くなったことを示す。
従来技術の装置は膨張圧の開始からバルーンの応答まで
約1.0秒の膨張タイムラグと、収縮圧の開始からバル
ーンの完全収縮まで約2.0秒の収縮タイムラグとを有
している。これとは対照的に、本発明では膨張圧の開始
からバルーンの応答まで約0.1秒の膨張タイムラグ
と、収縮圧の開始からバルーンの完全収縮まで約0.5
秒の収縮タイムラグとを有している。従って、この実験
において、膨張応答は900%向上し、収縮応答は30
0%向上した。
技術装置及び本発明の実施の形態の周期的な膨張・収縮
に対するバルーンの応答を示す。図15及び図16にお
いて説明したものと同一の試験装置及び試験標本を、図
17及び図18に対応する試験に用いた。従来技術の膨
張装置は本発明の実施の形態における作動部材と同様
に、手動により振動させられた。図17は周期的膨張・
収縮に対する従来技術の装置のバルーン応答を示す。膨
張装置の圧力曲線を符号Aにより表示し、バルーンの応
答曲線を符号Bにより表示する。図18は周期的膨張・
収縮に対する本発明のバルーン応答を示す。圧力曲線を
符号Cにより表示し、バルーンの応答曲線を符号Dによ
り表示する。図17及び図18のバルーン応答グラフは
従来技術と比較して本発明の応答性が高くなったことを
示し、特にシステムのコンプライアンスの低減効果を示
す。従来技術の装置は約2.2Hzの周波数において約
3〜4ATMの振幅を有する振動膨張圧に対し、本質的
に応答しないバルーンを有している。これとは対照的
に、本発明の実施の形態では、約2.75Hzの高周波
数において約3〜4ATMの振幅を有する振動膨張圧に
対し、顕著に応答するバルーンを有している。従って、
従来技術による装置のコンプライアンスは膨張圧の効果
を減衰させるほどに高く、本発明による装置のコンプラ
イアンスは周期的膨張圧に対して効果的にバルーンを応
答させ得るほどに低い。この特徴は脈動バルーン技法を
用いて病変部位を自動的に膨張させる際に、特に意味が
ある。
ソレノイド駆動式圧力源に対する本発明の動的バルーン
応答を示す。この試験に用いられるソレノイド駆動装置
は図6及び図7の代替の実施形態において詳述されてい
る。更に詳細には、この試験標本ではルーカス・レデッ
クスにて市販され、ハリス7667集積回路(IRF5
31 MOSFETにより連続して分離)により駆動さ
れ、かつスタンフォード研究所のDS335信号発生器
により起動される型式番号9219のソレノイドを使用
し、作動部材に固定(或いは、離脱可能に)連結された
時には圧力源に発振力を付与する。図15及び図16に
おいて説明したバルーン応答測定・圧力測定装置と同一
の装置を、図21及び図22において表される試験に使
用した。図21は約5ボルトの振幅を有する20Hzの
方形波にて駆動されるソレノイドに対する本発明の実施
の一形態の動的バルーン応答を示す(曲線y1 )。この
振幅は約7.950mm(0.313インチ)のソレノ
イドの変位に相当する(曲線x1 ) 。動的バルーン応答
は約0.30mmの振幅にて整合周波数を有している。
この応答により振動バルーンの本質的な感触が生じ、膨
張中に脈管障害部位に有効にマッサージを施すのに使用
され、従って、恐らくは低圧にて膨張するとともに突然
の閉塞、即ち再狭窄の可能性を低減する。
zの方形波にて駆動されるソレノイドに対する本発明の
実施の一形態の動的バルーン応答を示す(曲線y2 ) 。
この振幅は約7.950mm(0.313インチ)のソ
レノイドの変位に相当する(曲線x2 ) 。動的バルーン
応答は約0.65mmという比較的大きい振幅にて整合
周波数を有している。従って、ソレノイドの振幅を高め
ることなく、入力周波数がカテーテル装置の共振に整合
するため、バルーン応答は2倍以上になった。これは病
変部位に相当の振動エネルギーを集束させるのに使用可
能であり、比較的低い圧力にて石灰化障害のような厄介
な病変部位を膨張させる能力が向上する。
装置を用いて、これに対応するようにバルーンの高周波
応答を生じさせることが更に考えられる。この装置で
は、病変の自然共振を整合することが可能であると考え
られる。病変の自然共振を整合することにより、治療医
は自然脈管構造を阻害することなく、最大に石灰化した
障害にさえも大きく影響を与えることが可能である。こ
れにより医師は病変の物理的一貫性に拘わらず、脈管の
患部のみを有効に治療することができる。
これはバルーンの膨張に対する合成動脈障害の応答を示
す。この実験では図15及び図16において説明した試
験装置と同一の装置を用いているが、バルーンの周囲に
合成の炭酸カルシウム環状障害物を配置している。図1
9に示すように、従来技術による装置の膨張圧(曲線
A)は膨張装置におけるハンドルを回転させることによ
り漸増する。約10.4ATMにて合成障害物に亀裂が
入り、バルーン径は2.5mmから3.5mmに跳ね上
がる(曲線B)。従って、障害物に亀裂が入った時、主
に流体系の蓄積度が極度に高いコンプライアンスに起因
し、バルーンは大きくなり続ける。これとは対照的に、
図20に示す本発明のバルーンの直径(曲線D)は0.
1mmを越えて大きくなり続けることはない。本発明の
コンプライアンスが大幅に低減されることにより、障害
物の亀裂後に切開、即ち亀裂が広がる可能性が低減さ
れ、臨床上好ましい結果を生む可能性が大きくなる。
て圧力源を用いた本発明の別の実施の形態が考えられる
(図示せず)。前記のようにピストン・チャンバ装置を
使用するが、ピストンは作動部材ではなく加圧ガスによ
り作動させられる。また、ピストン及びチャンバの替わ
りに可撓性薄膜を使用する。加圧ガスは従来の膨張用流
体と比較して低粘度であるため、加圧ガスに対するピス
トンの応答は殆ど瞬時である。前記の作動手段とは対照
的に、ガスのコンプライアンスが比較的高いため、この
装置の全体的コンプライアンスは相対的に高い。しか
し、ガス式作動を用いることにより、ある状況のもとで
はバルーンの応答性が高くなる。
を有し、膨張式バルーン25がその先端に連結されたバ
ルーン式カテーテルである。シャフト22の基端と先端
との間の生体内点において圧力源21がシャフト22に
連結され、バルーン25を膨張・収縮させるように作動
する。バルーン式カテーテルには固定ワイヤ型、オーバ
ー・ザ・ワイヤ型又は単独オペレータ交換型がある。圧
力源21はピストン24及びチャンバ23を有し、作動
部材26が同ピストン24に取り付けられている。作動
部材26はソリッドロッド又は中空管である。作動部材
26が中空管である場合、圧力源21及び膨張用内腔2
9に膨張用流体を導入するのに使用される。作動部材2
6が基端側に引っ張られた時にこれを収容する目的でリ
ール81又は管状フープのようなレセプタクルが使用さ
れる。治療医が作業を監視する手助けとなるように、圧
力センサ/圧力計及びバルーンサイズインジケータ12
3がカテーテルアセンブリに組み込まれている。ソレノ
イドのような長手方向に振動する駆動装置が圧力源21
と連動されている。
挿入されるシャフト基部と、体内に更に延びるシャフト
先端部とを有するバルーン式カテーテルである。シャフ
ト先端部は、シャフト先端部の基端に隣接する部分を末
端とする基端を有する膨張用内腔29を画定している。
バルーン25はシャフト先端部の先端に連結され、膨張
用内腔29と流体を介して連通している。バルーン式カ
テーテルは、膨張用流体を膨張用内腔29に導入し易く
するために、シャフト基部を貫通して延びる準備処置用
内腔69も有している。治療医が作業を監視する手助け
となるように、圧力センサ/圧力計及びバルーンサイズ
インジケータ123もカテーテルに組み込まれている。
2を貫通して延びる内腔を備えた長いシャフト22を有
するバルーン式カテーテルである。膨張式バルーン25
がシャフト22の先端に連結されている。シャフト22
の内腔にプランジャが配置され、そのプランジャに作動
部材26が連結されている。
方法は(ここで、カテーテルは先端に膨張式バルーン2
5が連結された長いシャフト22と、シャフト22の基
端と先端との間の位置にてシャフト22に連結された圧
力源21とを有する。)、(1)バルーン式カテーテル
を患者の脈管系に挿入し、(2)脈管系内部の治療部位
に隣接する位置にバルーン25を配置し、(3)バルー
ン25を有効に膨張させるように圧力源21を作動さ
せ、(4)バルーン25を有効に収縮させるように圧力
源21を作動させ、(5)脈管系からバルーン式カテー
テルを引き出すステップを有している。バルーン25の
膨張・収縮ステップはほぼ亜音速域又は音速域内の頻度
にて連続的に反復される。
製造方法及び実施方法を説明したが、当業者であれば添
付した請求の範囲を参照することにより本発明の範囲及
び思想を理解されよう。本発明の効果は明細書全体及び
図面を吟味することにより十分に理解可能である。当業
者であれば本明細書中には十分に説明していない他の効
果も理解されよう。更に、本発明ではバルーン式カテー
テルに焦点を当てているが、本発明は本発明の思想から
逸脱することなく、他の装置及び使用方法に組み込むこ
とが可能であると当業者は理解されよう。
バルーン式カテーテルの膨張/収縮時間を短縮してバル
ーンの即時応答性を高め、大容量の膨張装置を用いる必
要性を排除できるという優れた効果がある。
ーテルの実施形態の具体例を示す単独オペレータ交換
(SOE)型カテーテルの実施形態の断面図。
ーテルの実施形態の具体例を示す単独オペレータ交換
(SOE)型カテーテルの別の実施形態の断面図。
の断面図。
ルの実施形態の断面図。
る圧力源の具体例の断面図。
る圧力源の別の具体例の断面図。
る基端アセンブリの一例の断面図。
る基端アセンブリの別例の断面図。
れる基端アセンブリの更なる別例の断面図。
れる基端アセンブリのなる更に別例の断面図。
れる基端アセンブリの更なる別例の断面図。
れる基端アセンブリの更なる別例の断面図。
れる基端アセンブリの更なる別例の断面図。
装置の応答を示し、特に一回の膨張・収縮に対するバル
ーンの応答を示すグラフ。
特に一回の膨張・収縮に対するバルーンの応答を示すグ
ラフ。
装置の応答を示し、特に周期的な膨張・収縮に対するバ
ルーンの応答を示すグラフ。
特に周期的な膨張・収縮に対するバルーンの応答を示す
グラフ。
装置の応答を示し、特にバルーンの膨張に対する人工脈
管障害の応答を示すグラフ。
特にバルーンの膨張に対する人工脈管障害の応答を示す
グラフ。
特にソレノイド駆動式圧力源に対するバルーンの応答を
示すグラフ。
特にソレノイド駆動式圧力源に対するバルーンの応答を
示す別のグラフ。
Claims (10)
- 【請求項1】 基端、先端及び生体の内腔に挿入可能と
した先端部を有する長尺形のシャフト(22)と、同シ
ャフト(22)の先端に連結された基端及び先端を有す
る膨張式バルーン(25)とを備えるとともに生体内に
挿入可能なバルーン式カテーテルにおいて、 前記シャフト(22)の先端部に圧力源(21)を連結
したことを特徴とするバルーン式カテーテル。 - 【請求項2】 前記圧力源(21)に設けられたピスト
ン(24)を更に備えた請求項1に記載のバルーン式カ
テーテル。 - 【請求項3】 基端と、ピストン(24)に連結された
先端とを有する作動部材(26)を更に備えた請求項2
に記載のバルーン式カテーテル。 - 【請求項4】 前記作動部材(26)をソリッドロッド
とした請求項3に記載のバルーン式カテーテル。 - 【請求項5】 前記作動部材(26)を管とした請求項
3に記載のバルーン式カテーテル。 - 【請求項6】 前記作動部材(26)の基端に連結され
たバルブを更に備えた請求項5に記載のバルーン式カテ
ーテル。 - 【請求項7】 前記作動部材(26)の基端に連結され
た作動部材用レセプタクルを更に備えた請求項3に記載
のバルーン式カテーテル。 - 【請求項8】 前記作動部材(26)及びシャフト(2
2)のいずれかに設けられたバルーンサイズインジケー
タ(123)を更に備えた請求項3に記載のバルーン式
カテーテル。 - 【請求項9】 基端と、圧力源(21)に連結された先
端とを有する押圧部材を更に備えた請求項3に記載のバ
ルーン式カテーテル。 - 【請求項10】 前記押圧部材をソリッドロッド、管、
編組メッシュ及びコイルのうちの少なくとも1つから形
成した請求項9に記載のバルーン式カテーテル。
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