JPH08172956A - 培養装置及びその培地交換方法 - Google Patents

培養装置及びその培地交換方法

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JPH08172956A
JPH08172956A JP32857994A JP32857994A JPH08172956A JP H08172956 A JPH08172956 A JP H08172956A JP 32857994 A JP32857994 A JP 32857994A JP 32857994 A JP32857994 A JP 32857994A JP H08172956 A JPH08172956 A JP H08172956A
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culture
container
medium
gas portion
pressure
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JP32857994A
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English (en)
Inventor
Toshio Yasunaka
敏男 安中
Yoshiko Kimura
淑子 木村
Makoto Aoki
真 青木
Hiroyuki Suzuki
弘之 鈴木
Takahiko Takeuchi
宇彦 武内
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物、動物、微生物等の生物の細胞や組織を
培養する培養容器の無菌状態を保ったまま、簡単且つ装
置を損傷させることなく培地を交換することができる培
養装置及びその培地交換方法を提供する。 【構成】 培養容器10内に、新たな培地を培養容器1
0に導入する導入管14と、培養容器10の培地を外部
に排出する排出管13と、培養容器10の気体部分15
とポンプ40とを連通する気管16の各一端を挿入し、
前記導入管14、排出管13及び気管16の夫々の管路
に培養容器10内への菌の侵入を阻止するフィルタ4
2、41、43を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物、動物、微生物等
の生物の細胞や組織を培養する培養容器内の液状または
流動状の培地(培養液)を交換するのに適した培養装
置、及び培養装置の培地を交換する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固体培地を用いた培養容器として
は、シャーレ、瓶、試験管、コニカルビーカ、三角フラ
スコ等が用いられ、これらの培養容器に空気中のカビや
雑菌が混入することを防止するべく、蓋をかぶせてい
る。蓋としては、アルミホイルや耐熱性の透明フィルム
が使用され、時には図6に示したように蓋であるアルミ
ホイル61の一部をポアサイズが0.2〜0.45μm
φ程度のメンブレンフィルタ62とし、雑菌汚染せずに
培養容器の通気を向上させたものもある。
【0003】液体の培地、即ち、培養液を用いた場合
も、固体培地の場合と基本的には代わらないが、その他
に良く攪拌できるように坂口フラスコが用いられる場合
もある。特に大量に試料を培養する場合には、図7に示
したようなジャーファーメンタや、工業用生産の場合に
は大きな培養タンクが用いられる。以上のような培養容
器の培地交換方法としては、固体培地を用いた場合は培
養物の継代によって行われる。即ち、新しい培養容器に
新しい培地を滅菌しておき、そこに培養物を移植するこ
とによって培地の交換を行う。また、培養液を用いた場
合は培養液を半分抜き、新しい培養液を同量入れる方法
や、全部新しい培養液に入れ換える方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何れの
方法であっても、無菌状態を保つために、クリーンベン
チやクリーンルーム等の設備の中ですべての作業を行う
ことが原則であり、作業性が悪いという問題がある。
また、市販のジャーファーメンタの場合、培養液の導
入、排出にチューブポンプが用いられているが、輸送
量、輸送圧力が低いため培養液の交換に時間がかかると
いう問題がある。また、導入管または排出管を変形させ
ながら培養液を輸送するため、管の劣化が速くなるとい
う問題もある。また、培養液が直接流れるポンプを使用
した場合には、培地成分がポンプ内に固着するおそれが
あり、清掃の手間がかかるだけでなく、ポンプの寿命が
短くなるという問題もある。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みなされたも
ので、クリーンベンチやクリーンルームの必要なく、且
つ培養容器の無菌状態を保ったまま、簡単且つ装置を損
傷させることなく培地を交換することができる培養装置
及びその培地交換方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、植物、動物、微生物等の
生物の細胞や組織を培養する培養容器を備えた培養装置
において、前記培養容器内に、液状または流動状の新た
な培地を培養容器に導入する導入管と、培養容器内の培
地を外部に排出する排出管と、培養容器の気体部分と圧
力供給手段とを連通する気管の各々の管の一端を挿入
し、前記導入管、排出管及び気管の夫々の管路に培養容
器内への菌の侵入を阻止する第1ないし第3フィルタを
設ける。
【0007】また、請求項2記載の発明では、さらに新
たな培地を収容する供給容器を備え、供給容器に前記導
入管の他端が挿入されると共に、供給容器の気体部分の
圧力を選択的に培養容器の気体部分の圧力よりも高くす
る第2の圧力供給手段を設ける。さらに、請求項3記載
の発明では、請求項2記載の発明において、前記圧力供
給手段と前記第2の圧力供給手段は、共通の気体圧縮ポ
ンプであり、該ポンプから選択的に培養容器の気体部分
または供給容器の気体部分とを接続する切換手段を設け
る。
【0008】また、請求項4記載の発明では、さらに古
くなった培地を回収する回収容器を備え、回収容器に前
記排出管の他端が挿入されると共に、回収容器の気体部
分の圧力を選択的に培養容器の気体部分の圧力よりも低
くする第3の圧力供給手段を設ける。さらに、請求項5
記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記圧
力供給手段と前記第3の圧力供給手段は、共通の気体吸
引ポンプであり、該ポンプから選択的に培養容器の気体
部分または回収容器の気体部分とを接続する切換手段を
設ける。
【0009】請求項6記載の発明では、前記排出管の前
記一端を、培養容器内面周に沿って券回し、該排出管の
一端は培養容器の蓋と共に培養容器本体から着脱可能と
する。請求項7記載の発明では、請求項1記載の培養装
置の培養容器の気体部分を圧力供給手段によって加圧
し、培養容器内の培地を前記排出管及び前記第2フィル
タを通して排出した後、培養容器の気体部分を圧力供給
手段によって減圧し、新たな培地を前記導入管及び前記
第1フィルタを通して培養容器に導入する。
【0010】請求項8記載の発明では、請求項2または
3記載の培養装置の培養容器の気体部分を圧力供給手段
によって加圧し、培養容器内の培地を前記排出管及び前
記第2フィルタを通して排出した後、供給容器の気体部
分の圧力を第2の圧力供給手段によって培養容器の気体
部分よりも高くし、新たな培地を供給容器から前記導入
管及び前記第1フィルタを通して培養容器に導入する。
【0011】請求項9記載の発明では、請求項4または
5記載の培養装置の回収容器の気体部分を第3の圧力供
給手段によって培養容器の気体部分よりも低くし、培養
容器内の培地を前記排出管及び前記第2フィルタを通し
て回収容器に排出した後、培養容器の気体部分を圧力供
給手段によって減圧し、新たな培地を前記導入管及び前
記第1フィルタを通して培養容器に導入する。
【0012】
【作用】請求項1ないし9記載の発明においては、培養
容器への新たな培地の導入は、菌の侵入を阻止する第1
フィルタを介して行われる。また、培地の導入、排出は
菌の侵入を阻止する第3フィルタを介した圧力供給手段
によって培養容器の気体部分の圧力を制御することによ
って行う。また、培地の排出管にも第2フィルタを設け
ているため、培地の逆流が起きたときも菌の進入を阻止
する。従って、培養容器内への菌の侵入は防げるため、
交換の際にクリーンベンチやクリーンルーム内で行う必
要がない。また、培養容器の気体部分の圧力を制御する
ので、圧力供給手段内に培地が流れることがなく、圧力
供給手段や培地を輸送する管を損傷するおそれがない。
【0013】また、請求項6記載の発明においては、排
出管の一端が培養物を保持することができ、排出管を培
養容器の蓋と一体に取り外すことで、簡単に培養物の取
り出しを行える。
【0014】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明の実施例に係る培養装置の概略ブロ
ック図である。本実施例の培養装置は、植物、動物、微
生物等の生物の細胞や組織を培養する培養容器10を備
えており、培養容器10の中には培養液11と培養物1
2が入っている。培養容器10には、培養液11を培養
容器10に導入するための導入管14、培養液11を培
養容器10から排出する排出管13の各一端がそれぞれ
挿入されると共に、培養容器10の気体部分15とポン
プ40とを連通する気管16の一端が挿入されている。
【0015】導入管14の他端は、供給容器21の中に
収容された新しい培養液20の中に伸びており、排出管
13の他端は、排出された培養液を一時的に溜めておく
回収容器30の中に伸びている。尚、供給容器21及び
回収容器30の中には、各容器の気体部分22、31の
圧力を大気圧と等しくするために、外気に連通させるた
めの気管23、32が導入されている。
【0016】導入管14、排出管13、気管16の夫々
の管路には、管路の開閉を行う弁18、19、17が設
けられているとともに、導入管14、排出管13、気管
16の夫々の管路に培養容器10内への菌の侵入を阻止
する滅菌フィルタ42、41、43が設けられている。
滅菌フィルタ41、42、43としては、好ましくは、
ポアサイズ0.2〜0.45μmのフィルタとするとよ
い。また、弁17、18、19は、自動弁、手動弁のい
ずれでもよい。
【0017】次に本実施例の作用を説明する。はじめに
フィルタ42、41、43及び培養液11が包含された
培養容器10並びに導入管14、排出管13及び気管1
6の少なくともフィルタ42、41、43より培養容器
10側にある部分を、オートクレーブ内での滅菌、乾熱
滅菌、EGOガスまたはγ線照射などの方法により滅菌
しておく。そして培養容器10内に培養物12を入れて
培養が開始する。培養時には、必ずしも弁17、18、
19を閉じておく必要はない。但し、長時間弁を開の状
態にしておくと、培養液11が蒸発し易くなるので、培
養液11の濃度が高くなることがある。
【0018】培養を続けていると、培養液11の中に含
まれている各種の栄養分は培養物12によって同化され
るため、新しい培養液に交換する必要がでてくる。交換
を行うときには、まず、弁17、18、19を夫々開、
閉、開状態にし、ポンプ40から培養容器10の気体部
分15に空気を送り出して加圧し、気体部分15の圧力
を大気圧より高くする。この操作によって古くなった培
養液11は、排出管13及びフィルタ41を通って回収
容器30の中に排出される。このとき、培養液11は排
出管13の挿入している培養液11の深さまで排出され
る。
【0019】古い培養液11が排出された後、弁17、
18、19を夫々閉、開、開にし、ポンプ40から培養
容器10の気体部分15の気体を吸引して減圧し、気体
部分15の圧力を大気圧より低くする。この操作によっ
て供給容器21内の新しい培養液20は、導入管14及
びフィルタ42を通って培養容器10の中に送出され
る。
【0020】以上の作用において、培養容器10と培養
液または空気の出し入れは、すべて滅菌フィルタ41、
42、43を介して行うことになるので、クリーンベン
チやクリーンルームを用いずに通常の部屋で行うことが
できる。フィルタ41により、培養液の逆流が起きたと
きも菌の進入を阻止する。また、新しい培養液20を滅
菌する必要もなく、ポンプ40、供給容器21、回収容
器30を滅菌する必要もない。
【0021】図2は本発明に係る第2実施例を示す。前
実施例と同一の部材は同一の符号を用いて、その説明を
省略する。本実施例では、新しい培養液20を収容する
供給容器21の気体部分22を気管23を介して第2ポ
ンプ45と接続する。第2ポンプ45は、気体圧縮ポン
プとする。
【0022】本実施例では、古い培養液11の排出は第
1実施例と同様に行い、新しい培養液20を導入すると
きには、第2ポンプ45を作動させて供給容器21の気
体部分22を加圧して、気体部分22の圧力を気体部分
15の圧力より高くして供給容器21内の新しい培養液
20を導入管14及びフィルタ42を通して培養容器1
0の中に導入する。
【0023】本実施例の変形例として、第2ポンプを供
給容器21の気体部分22に接続する代わりに、回収容
器30の気体部分31に気管32を介して接続すること
としてもよい。この第2ポンプは、気体吸引ポンプとす
る。そして、古い培養液11を排出する際に、第2ポン
プを作動させて回収容器30の気体部分31を減圧し
て、気体部分31の圧力を気体部分15の圧力より低く
して古い培養液11を排出管13及びフィルタ41を通
して回収容器30の中に排出する。新しい培養液20の
導入は、第1実施例と同様に行う。
【0024】図3は本発明に係る第3実施例を示す。前
実施例と同一の部材は同一の符号を用いて、その説明を
省略する。本実施例では、前実施例のポンプ40、45
の代わりにポンプ47と方向切換弁48を設けたもので
ある。即ち、新しい培養液20を収容する供給容器21
の気体部分22を気管23及び方向切換弁48を介して
ポンプ47と接続すると共に、培養容器10の気体部分
15を気管16及び方向切換弁48を介してポンプ47
と接続する。ポンプ47は、気体圧縮ポンプとする。
【0025】古い培養液11を排出するときには、方向
切換弁48でポンプ47と気体部分15とを連通し、ポ
ンプ47から気体部分15に空気を送り出して加圧し、
古くなった培養液11を、排出管13及びフィルタ41
を通して回収容器30の中に排出する。古い培養液11
が排出された後、方向切換弁48を切り換えて、ポンプ
47と気体部分22とを連通し、ポンプ47から気体部
分22に空気を送り出して加圧し、新しい培養液20を
導入管14及びフィルタ42を通して培養容器10の中
に導入する。
【0026】本実施例の変形例として、ポンプを方向切
換弁及び気管16を介して培養容器10の気体部分15
に接続すると共に、気管32を介して回収容器30の気
体部分31に接続することとしてもよい。ポンプは気体
吸引ポンプとする。この場合、古い培養液11を排出す
るときには、方向切換弁でポンプと気体部分31とを連
通し、ポンプで気体部分31から空気を吸引して減圧
し、古くなった培養液11を排出管13及びフィルタ4
1を通して回収容器30の中に排出する。古い培養液1
1が排出された後、方向切換弁48を切り換えて、ポン
プと気体部分15とを連通し、ポンプで気体部分15か
ら空気を吸引して減圧し、新しい培養液20を導入管1
4及びフィルタ42を通して培養容器10の中に導入す
る。
【0027】尚、上記の各実施例において、培養容器1
0の中にスクリュウ等の攪拌手段を設け、培養液の攪拌
や滅菌された空気の添加を行うようにしてもよい。図4
は、上記実施例を実現するのに好適な培養容器10及び
その周辺部の具体的構造を示す分解斜視図である。培養
容器10の円柱形本体10−1内に、3本の長短の管状
部材13−1、14−1、16−1が固定されており、
その長い方が排出管13の一部を、短い方が導入管14
の一部及び気管16の一部を構成する。円柱形本体10
−1、管状部材13−1、14−1、16−1の開口端
周部にはOリング50、51、52、53が埋設され
る。
【0028】蓋10−2から一体に伸びる管13−2、
14−2及び16−2が、夫々排出管13、導入管14
及び気管16の一部を構成し、その管路内には滅菌フィ
ルタ41、42及び43が設けられる。円柱形本体10
−1と蓋10−2は、両者の間に介挿されるOリング5
0、51、52、53によって気密性が保持された状態
で結合される。培養を始めるときには、このように結合
された培養容器10及びその周辺部のみを滅菌すればよ
く、他の供給容器21、30、ポンプ40等は滅菌を行
う必要がない。滅菌後に管13−2、14−2、16−
2の遊端を夫々残りの排出管、残りの導入管、残りの気
管に接続すればよい。
【0029】図5は、上記実施例を実現するのに好適な
培養容器10及びその周辺部の具体的構造を示す分解斜
視図である。培養容器10は、培養容器本体10−3と
蓋10−4からなり、蓋10−4には一体に排出管13
−3、導入管14−3、気管16−3が貫通固定され
る。培養容器本体10−3と蓋10−4は、夫々形成さ
れたオネジ(10a)とメネジ(図示せず)を螺合する
ことで結合され、両者の間に介挿されるOリング54に
よって気密性が保持される。
【0030】排出管13−3の一端はトグロ状に形成さ
れ、培養容器本体10−3内に挿入されたときに培養容
器本体10−3の内周面に沿って券回される。これによ
り、排出管13−3の一端に、培養物を保持する機能を
持たせることができる。特にこの保持機能は、植物成体
を培養する際に適している。またこのトグロ状の部分に
わたって濾紙や不織布を置いて培養物保持材とすること
もできる。 排出管13−3は、蓋10−4と一体であ
るため、蓋10−4と共に排出管13−3を取り外すこ
とで、簡単に培養物の取り出しを行うことができる。
【0031】以上の実施例によれば、以下の効果を有す
る。 ・クリーンベンチやクリーンルーム等の特別な設備を要
することなく、培養液の交換を簡単に行うことができ
る。 ・従来のチューブポンプと比較して短時間で交換を行う
ことができる。 ・培養容器は、交換後も交換前と同じ物を使用できるの
で、コストがかからない。 ・ポンプ内に培養液が流れることがないので、ポンプを
頻繁に清掃する必要もなく、損傷するおそれもない。 ・培養容器の蓋は培養液交換の際に取る必要がないた
め、雑菌汚染することもない。
【0032】尚、以上の実施例において、液体状の培養
液に限らず、ポンプによって輸送することができる流動
状(ゲル状)の培地にも同様に適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし9
記載の発明よれば、培養容器への新たな培地の導入は、
菌の侵入を阻止する第1フィルタを介して行われ、培地
の導入、排出は菌の侵入を阻止する第3フィルタを介し
た圧力供給手段によって培養容器の気体部分の圧力を制
御することによって行われ、培地の排出管にも第2フィ
ルタを設けているため、培地の逆流が起きたときも菌の
進入を阻止するので、培養容器内への菌の侵入は防げ、
交換の際にクリーンベンチやクリーンルーム内で行う必
要がない。従って、培養容器の無菌状態を保ったまま、
簡単に培地を交換することができる。
【0034】また、培養容器の気体部分の圧力を制御す
るので、圧力供給手段内に培地が流れることがなく、圧
力供給手段や培地を輸送する管を損傷するおそれがな
い。また、請求項6記載の発明においては、排出管の一
端が培養物を保持することができ、培養容器の蓋と共に
取り外すことで、簡単に培養物の取り出しを行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る培養装置の概略ブロック
図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る培養装置の概略ブロ
ック図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る培養装置の概略ブロ
ック図である。
【図4】本発明の実施例を実現するのに好適な培養容器
及びその周辺部の具体的構造を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の実施例を実現するのに好適な培養容器
及びその周辺部の他の具体的構造を示す分解斜視図であ
る。
【図6】従来の培養容器を示す。
【図7】従来の培養タンクを示す。
【符号の説明】
10 培養容器 10−4 蓋 11 培養液(培地) 13 排出管 13−3 排出管の一端 14 導入管 15 培養容器の気体部分 16 気管 21 供給容器 22 供給容器の気体部分 30 回収容器 31 回収容器の気体部分 40、45、47 ポンプ 41、42、43 滅菌フィルタ 48 方向切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 弘之 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 武内 宇彦 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物、動物、微生物等の生物の細胞や組
    織を培養する培養容器を備えた培養装置において、前記
    培養容器内に、液状または流動状の新たな培地を培養容
    器に導入する導入管と、培養容器内の培地を外部に排出
    する排出管と、培養容器の気体部分と圧力供給手段とを
    連通する気管の各々の管の一端を挿入し、前記導入管、
    排出管及び気管の夫々の管路に培養容器内への菌の侵入
    を阻止する第1ないし第3フィルタを設けることを特徴
    とする培養装置。
  2. 【請求項2】 前記培養装置は、さらに新たな培地を収
    容する供給容器を備え、供給容器に前記導入管の他端が
    挿入されると共に、供給容器の気体部分の圧力を選択的
    に培養容器の気体部分の圧力よりも高くする第2の圧力
    供給手段を設ける請求項1記載の培養装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力供給手段と前記第2の圧力供給
    手段は、共通の気体圧縮ポンプであり、該ポンプから選
    択的に培養容器の気体部分または供給容器の気体部分と
    を接続する切換手段を設ける請求項2記載の培養装置。
  4. 【請求項4】 前記培養装置は、さらに培養容器内の培
    地を回収する回収容器を備え、回収容器に前記排出管の
    他端が挿入されると共に、回収容器の気体部分の圧力を
    選択的に培養容器の気体部分の圧力よりも低くする第3
    の圧力供給手段を設ける請求項1記載の培養装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力供給手段と前記第3の圧力供給
    手段は、共通の気体吸引ポンプであり、該ポンプから選
    択的に培養容器の気体部分または回収容器の気体部分と
    を接続する切換手段を設ける請求項4記載の培養装置。
  6. 【請求項6】 前記排出管の前記一端は、培養容器内面
    周に沿って券回されており、該排出管の一端は培養容器
    の蓋と共に培養容器本体から着脱可能である請求項1な
    いし5のいずれかに記載の培養装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の培養装置の培養容器の気
    体部分を圧力供給手段によって加圧し、培養容器内の培
    地を前記排出管及び前記第2フィルタを通して排出した
    後、培養容器の気体部分を圧力供給手段によって減圧
    し、新たな培地を前記導入管及び前記第1フィルタを通
    して培養容器に導入することを特徴とする培養装置の培
    地交換方法。
  8. 【請求項8】 請求項2または3記載の培養装置の培養
    容器の気体部分を圧力供給手段によって加圧し、培養容
    器内の培地を前記排出管及び前記第2フィルタを通して
    排出した後、供給容器の気体部分の圧力を第2の圧力供
    給手段によって培養容器の気体部分よりも高くし、新た
    な培地を供給容器から前記導入管及び前記第1フィルタ
    を通して培養容器に導入することを特徴とする培養装置
    の培地交換方法。
  9. 【請求項9】 請求項4または5記載の培養装置の回収
    容器の気体部分を第3の圧力供給手段によって培養容器
    の気体部分よりも低くし、培養容器内の培地を前記排出
    管及び前記第2フィルタを通して回収容器に排出した
    後、培養容器の気体部分を圧力供給手段によって減圧
    し、新たな培地を前記導入管及び前記第1フィルタを通
    して培養容器に導入することを特徴とする培養装置の培
    地交換方法。
JP32857994A 1994-12-28 1994-12-28 培養装置及びその培地交換方法 Pending JPH08172956A (ja)

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