JPH08170232A - 紡機におけるファンの駆動制御装置 - Google Patents

紡機におけるファンの駆動制御装置

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JPH08170232A
JPH08170232A JP31082394A JP31082394A JPH08170232A JP H08170232 A JPH08170232 A JP H08170232A JP 31082394 A JP31082394 A JP 31082394A JP 31082394 A JP31082394 A JP 31082394A JP H08170232 A JPH08170232 A JP H08170232A
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JP
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fan
air
air intake
intake window
dust
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Application number
JP31082394A
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English (en)
Inventor
Yutaka Shinozaki
豊 篠崎
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紡機機台に設けられたファンの空気取入窓の
防塵ネットに堆積した風綿などの塵埃が、自動清掃機か
らの噴射エアにより飛散されて糸に悪影響を及ぼすこと
を防止する。 【構成】 精紡機1のアウトエンド2には、放熱用のフ
ィン5に冷却風を送風するファン7が配設され、その背
面側に防塵ネット6aで覆われた空気取入窓6が設けら
れている。トラベリングクリーナ9が空気取入窓6と対
応する位置に接近してリミットスイッチ14がオンされ
るとファン7が正転から逆転に切換えられ、空気取入窓
6に対して所定風量が送風される。防塵ネット6aに溜
まった風綿などの塵埃は、ファン7の逆転による比較的
弱い送風により、トラベリングクリーナ9のエア噴射ノ
ズル12aからエア噴射されるまでに予め防塵ネット6
aから脱落するように除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡機機台に沿って走行
する例えばトラベリングクリーナなどの自動清掃機から
噴射される圧力エアにより、その噴射エリア内に位置す
るファン用の空気取入窓の防塵ネット上に溜まった風綿
などの塵埃が飛散することを防止する紡機におけるファ
ンの駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紡機機台にはモータやモータ駆動回路を
形成する回路基板などが配設され、これらは紡機の運転
中に発熱するため、その熱を放熱させるために冷却用の
ファンが設けられる場合がある(例えば特開平3−88
17号公報など)。通常、ファンの回転時に空気を取り
込むための空気取入窓が機台に設けられ、空気取入窓は
風綿などの塵埃が機台内に侵入しないように防塵ネット
(フィルタ)で覆われている。
【0003】また、紡機の運転中にはフリースや糸の擦
れなどにより風綿が飛散し、飛散した風綿が機台に堆積
する。一旦堆積した風綿は塊り状となって機台から落下
するため、その落下する途中で塊り状の風綿がスピンド
ル周辺で紡出中の糸に接触すると糸切れを誘発する。ま
た、塊り状の風綿がフリースや糸に付着すると、糸品質
の低下を招く。そのため、風綿などの塵埃が機台に堆積
することを防止するため、トラベリングクリーナなどの
自動清掃機が紡機機台に配備される場合がある(例えば
特開平3−76833号公報)。
【0004】図5,図6に示すように、トラベリングク
リーナ31は精紡機32の上方に機台長手方向に架設さ
れたレール33上を走行可能に配備され、その本体31
aの左右両側部から機台前面を通るように2本のアーム
ダクト34,35(片側のみ図示)を垂下している。ア
ームダクト34は機台を指向する複数のエア噴射ノズル
34a(図6に示す)を備え、アームダクト35はその
底部に吸引口35aを備えている。
【0005】トラベリングクリーナ31は精紡機と共に
運転され、アームダクト34のエア噴射ノズル34aか
ら機台に対して圧力エアを噴射しながら走行し、その圧
力エアの噴射により除去されて床面に落ちた風綿などの
塵埃をアームダクト35の吸引口35aから吸引して回
収する。精紡機機台はトラベリングクリーナ31により
定期的に清掃されるので、風綿などの塵埃が機台に堆積
することが防止される。そのため、堆積して機台から落
下する風綿などの塊りにより引き起こされる糸切れや糸
品質の低下などの不具合が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空気取入窓
36にはファン37の回転時に多くの空気が流入するた
め、空中に浮遊していた風綿などの塵埃は防塵ネットに
溜まり易い。例えば、図5,図6に示すように、空気取
入窓36がトラベリングクリーナ31のエア噴射ノズル
34aの噴射エリアにあると、防塵ネット36aに溜ま
った風綿などの塵埃がその噴射エアの勢いで飛散されて
しまう。このとき飛散する塵埃は、防塵ネット36aに
一度溜まった塊り状のものであるため、スピンドル周辺
で糸に接触して糸切れを誘発したり、フリースや糸に付
着して糸品質の低下を招くという問題があった。
【0007】エア噴射ノズル34aが空気取入窓36と
対応する区間だけエア噴射ノズル34aからのエアの噴
射を停止することも考えられるが、空気取入窓36の周
辺が清掃されない状況が生まれてしまう。
【0008】また、特開昭49−85327号公報に
は、空気取入窓の防塵ネット(フィルタ)に溜まった風
綿などの塵埃をかき取るかき取りリップを備えたエア吸
引式の自動清掃機や、かき取り動作するかき取りリップ
を備えた装置を空気取入窓に取り付けたものが開示され
ている。かき取りリップを用いて予めエア噴射される前
に防塵ネットに溜まった風綿などの塵埃をかき取り除去
すれば、防塵ネットから風綿などの塵埃の塊りが飛散す
ることを防止することができる。しかし、防塵ネットに
溜まった風綿などの塵埃をかき取り除去する方法による
と、かき取り時にかき取りリップが風綿などを防塵ネッ
トの目に押し込んで返って目を詰まらせてしまったり、
かき取り時の押圧力により防塵ネットを早期に傷めてし
まうという問題があった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は紡機機台に設けられたフ
ァンの空気取入窓の防塵ネットに堆積した風綿などの塵
埃が自動清掃機からの噴射エアにより飛散されて糸切れ
や糸品質の低下などの不具合をもたらすことを防止する
ことができる紡機におけるファンの駆動制御装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、紡機機台内に設けられた
冷却用のファンのための空気取入窓が防塵ネットで覆わ
れた状態で機台に備えられ、該紡機機台に沿って走行可
能に配備された自動清掃機のエア噴射ノズルと前記空気
取入窓とが対応する位置関係にある紡機において、前記
ファンを正逆転駆動させる駆動手段と、前記空気取入窓
に接近する前記自動清掃機を、前記エア噴射ノズルと前
記空気取入窓とが対応する位置よりも所定距離手前位置
にて検知可能な検知手段と、前記自動清掃機が前記エア
噴射ノズルを前記空気取入窓に対応させる位置に到達す
るまでに、前記検知手段からの検知信号に基づき前記フ
ァンが所定時間だけ逆転するように前記駆動手段を駆動
制御する制御手段とを備えた。
【0011】請求項2に記載の発明では、前記空気取入
窓は前記紡機機台のエンド部に設けられ、前記自動清掃
機が該エンド部の反対側エンド部から接近する過程での
み、前記ファンを逆転駆動させるようにした。
【0012】請求項3に記載の発明では、前記紡機は前
記空気取入窓が設けられたエンド部側に他の紡機を隣接
して配置され、前記自動清掃機は該複数の紡機機台の全
長に亘って走行可能に配備されており、前記検知手段を
前記空気取入窓に対して両側から接近する前記自動清掃
機を検知可能に設けた。
【0013】請求項4に記載の発明では、前記ファンの
逆転時の送風を前記空気取入窓へ案内する案内部材を設
けた。
【0014】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、空気
取入窓に接近するように進行してきた自動清掃機が、エ
ア噴射ノズルと空気取入窓とが対応する位置よりも所定
距離手前位置に到達すると、その自動清掃機は検知手段
により検知される。このときまでファンは正転されてお
り、空気取入窓から取り込まれた空気とともに空中に浮
遊していた風綿などの塵埃が防塵ネットに溜まった状態
となっている。検知手段からの検知信号に基づき駆動手
段が制御手段により制御され、ファンの回転方向が正転
から逆転に切り換えられる。そのため、ファンから空気
取入窓に対して送風が行われ、防塵ネットに溜まった風
綿などの塵埃はその裏面側からの送風により除去され
る。ファンは所定時間だけ逆転された後、再び正転に戻
され、その後に空気取入窓に接近して進行していた自動
清掃機がエア噴射ノズルを空気取入窓に対応させる位置
に到達する。従って、エア噴射ノズルからの圧力エアが
噴射されたときには、すでに防塵ネットから風綿などの
塵埃が除去済みなので、空気取入窓に対して圧力エアが
噴射されても風綿などの塵埃が飛散されることがない。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、自動清掃
機が空気取入窓が設けられたエンドにその反対側エンド
部側から接近する過程でのみファンが逆転駆動される。
このファンの逆転により防塵ネットに溜まった風綿など
の塵埃が除去される。空気取入窓はエンド部に設けられ
ていることより、自動清掃機が空気取入窓を通過後に直
ぐに進路を折り返すので、折り返し直後に空気取入窓を
通過するときには防塵ネットに風綿などがほとんど溜ま
っていない。そのため、折り返し後に圧力エアを吹付け
られても風綿の塊りが飛散される虞れはない。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、自動清掃
機は複数の紡機機台の全長に亘って走行する。空気取入
窓は自動清掃機の折り返し点から離れた走行経路の中間
に位置している。自動清掃機が空気取入窓に対して両側
から接近する度にファンが逆転駆動される。そのため、
自動清掃機が空気取入窓を通過後に複数の紡機機台の端
部にて折り返して再び空気取入窓を通過するまでに防塵
ネットに溜まった風綿などの塵埃は、自動清掃機が空気
取入窓を通過する直前に予め防塵ネットから除去され
る。よって、自動清掃機のエア噴射ノズルから防塵ネッ
トに対して圧力エアが噴射されても風綿などの塵埃の塊
りが飛散することはない。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、ファンの
逆転によるその背面への送風は、案内部材により空気取
入窓に向かうように案内される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図4に従って説明する。本実施例の精紡機には、スピン
ドル及びドラフトローラを回転駆動するとともにリング
レールを昇降駆動するモータ(図示せず)が、図1,図
2に示すアウトエンド2に設けられ、モータはインバー
タ回路を介して回転数制御される。そのインバータ回路
を形成する回路基板3は、アウトエンド2に設けられた
インバータボックス4に収容されている。インバータボ
ックス4には回路基板3にて発生した熱を放熱するため
のフィン5が形成されている。
【0019】図1,図2に示すように、アウトエンド2
の前面(図1の左側面)には、インバータボックス4と
対応する位置に空気取入窓6が設けられている。フィン
5と空気取入窓6との間にはフィン5に冷却風を送風す
るためのファン7がモータ8の駆動軸に固定された状態
で配設されている。モータ8は正逆転モータであり、フ
ァン7がフィン5に対して斜め下方からその前面(図1
の左側)を対向させる姿勢角となるように図示しないブ
ラケットを介して機台に固定されている。空気取入窓6
はファン7の背面側に位置している。
【0020】精紡機1には、図1,図2に示すトラベリ
ングクリーナ9が機台上方に架設されたレール10上を
機台に沿って往復走行可能に配備されている。トラベリ
ングクリーナ9の本体11の左右両側部(片側のみ図
示)からは機台左右前面を通って床面近傍まで延びる2
本のアームダクト12,13がそれぞれ垂下されてい
る。
【0021】アームダクト12は図1に示すように機台
を指向する複数(本実施例では5つ)のエア噴射ノズル
12aをその側部に縦列に備え、アームダクト13は図
1,図2に示すようにその底部に吸引口13aを備えて
いる。本体11にはブロア装置が設けられ、ブロア装置
の駆動により吸引口13aから吸引されたエアが集綿ボ
ックス内のフィルタ(いずれも図示せず)を介してエア
噴射ノズル12aから噴射されるようになっている。ト
ラベリングクリーナ9の運転中は、アームダクト12の
エア噴射ノズル12aから機台に対して圧力エアが噴射
されるとともに、アームダクト13の吸引口13aに負
圧が発生し、エア噴射されて機台から床面に落下した風
綿などの塵埃が吸引口13aを介してトラベリングクリ
ーナ9に回収されるようになっている。
【0022】図1,図2に示すように、トラベリングク
リーナ9の本体11にはドグ11aが突設され、ドグ1
1aを検知するリミットスイッチ14がレール10の下
面には固定されている。リミットスイッチ14はギヤエ
ンド(図示せず)側から進行してきたトラベリングクリ
ーナ9が空気取入窓6と対応する位置より所定距離だけ
手前位置に到達したときにその検知部14aがドグ11
aにより押圧されるように位置設定されている。リミッ
トスイッチ14はトラベリングクリーナ9がギヤエンド
からアウトエンド2へ向かうときのみオンされる片方向
動作式のものである。ファン7を駆動するモータ8は図
3に示す制御装置Cにより駆動制御されるようになって
いる。
【0023】図3に示すように、制御装置Cはマイクロ
コンピュータMCを内蔵している。マイクロコンピュー
タMCは、中央処理装置(以下、CPUという)15
と、読出し専用メモリ(ROM)よりなるプログラムメ
モリ16と、読出し書替え用メモリ(RAM)よりなる
作業用メモリ17とを備えている。CPU15はタイマ
18を備えている。CPU15はプログラムメモリ16
に記憶されたプログラムデータに基づいて動作し、機台
運転中に、CPU15は図4にフローチャートで示す処
理動作を実行するようになっている。
【0024】CPU15は入出力インタフェース19を
介してリミットスイッチ14及びモータ駆動回路20に
接続されている。モータ8はCPU15からモータ駆動
回路20に出力される正転指令信号に基づき正転駆動
し、逆転指令信号に基づき逆転駆動するようになってい
る。モータ8が正転駆動されてファン7が正転すること
によりフィン5に対して冷却風が送風され、モータ8が
逆転駆動されてファン7が逆転することによりその背面
側に位置する空気取入窓6に向かって所定風量が送風さ
れるようになっている。
【0025】CPU15はリミットスイッチ14から入
力されるオン信号に基づきモータ駆動回路20に逆転指
令信号を出力するとともに、タイマ18に計時を開始さ
せるようになっている。作業用メモリ17には予めファ
ン7が逆転される設定時間Tが記憶されており、タイマ
18が設定時間Tを計時してタイムアップすると、CP
U15はモータ駆動回路20に正転指令信号を出力する
ようになっている。この設定時間Tは、リミットスイッ
チ14をオンしたトラベリングクリーナ9がエア噴射ノ
ズル12aを空気取入窓6に対応させる直前の図2に鎖
線で示す位置に到達するまでの時間に設定されている。
ファン7の逆転による背面側への送風が、空気取入窓6
に対して設定時間Tだけ送られることにより、トラベリ
ングクリーナ9が1巡する間に防塵ネット6aに溜まっ
た風綿などの塵埃が充分除去されるようになっている。
【0026】次に、ファンの駆動制御装置の作用を説明
する。精紡機機台の運転が開始されると、トラベリング
クリーナ9がその停止位置から走行を開始し、レール1
0上を機台に沿って往復走行する。その際、アームダク
ト12のエア噴射ノズル12aから機台に対してエアが
噴射され、機台運転中にフリースや糸から発生する風綿
などの塵埃が機台に堆積することが防止される。
【0027】機台運転開始と同時にモータ8が正転駆動
されてファン7が正転される。ファン7の正転により空
気取入窓6から取り込まれた空気はフィン5に対して冷
却風として送風され、図1(a)中に矢印で示すような
経路を通って排気口2aから外部に排気される。フィン
5に対する送風により、回路基板3に発生した熱はフィ
ン5を介して効率良く放熱される。機台運転開始と同時
にCPU15は図4にフローチャートで示す処理動作を
実行する。
【0028】以下、図4のフローチャートに従ってCP
U15の動作を説明する。精紡機が運転開始されるとス
テップ1(S1)において、CPU15はリミットスイ
ッチ14がオンしたか否かを判断する。リミットスイッ
チ14がオフしている場合は、ステップ4に移行してモ
ータ駆動回路20に対して正転駆動信号を出力し、モー
タ8が正転駆動されることによりファン7を正転させ
る。そして、ステップ1に移行し、ステップ1でリミッ
トスイッチ14がオンしたと判断されるまでステップ1
とステップ4を繰り返す。トラベリングクリーナ9がギ
ヤエンドからアウトエンド2へ向かう途中で、リミット
スイッチ14がドグ11aにより押圧されてオンする
と、そのオン信号はCPU15に入力される。そして、
ステップ1でリミットスイッチ14がオンされたと判断
されると、CPU15はステップ2に移行する。
【0029】ステップ2では、タイマ18を起動してそ
の計時を開始させるとともに、モータ駆動回路20に対
して逆転指令信号を出力する。その結果、モータ8が逆
転駆動され、ファン7の回転方向が正転から逆転に切り
換えられる。つまり、トラベリングクリーナ9が空気取
入窓6と対応する位置より所定距離手前位置に到達する
とファン7が逆転され、その背面側に位置する空気取入
窓6に対して図1(b)に矢印で示すように所定風量が
送風される。
【0030】ファン7の逆転後、CPU15はステップ
3に移行し、タイマ18の計時時間が作業用メモリ17
に予め設定された所定時間Tに達したか、つまりタイマ
18がタイムアップしたか否かを判断する。ステップ3
において、タイムアップしていなければ、ステップ3を
繰り返し実行し、所定時間Tが経過するまで待機する。
ファン7が所定時間Tだけ逆転駆動されてタイマ18が
タイムアップすると、CPU15はステップ4に移行す
る。
【0031】ステップ4では、CPU15はモータ駆動
回路20に対して正転駆動信号を出力する。その結果、
モータ8が正転駆動されることにより、ファン7が逆転
から正転に切り換えられる。この時点では、トラベリン
グクリーナ9は空気取入窓6と対応する位置に到達して
おらず、ファン7の逆転による空気取入窓6への送風
は、トラベリングクリーナ9が空気取入窓6と対応する
位置に到達する直前まで行われる。ファン7の逆転によ
り所定時間Tの間、空気取入窓6に所定風量が送風され
ることにより、それまで溜まっていた風綿などの塵埃が
防塵ネット6aから脱落するように除去される。
【0032】そして、ステップ4でファン7が正転復帰
されることにより、フィン5に対する送風が再開され
る。ここで、ファン7が逆転される所定時間Tの間はフ
ィン5に対して送風が行われないが、比較的に短時間で
あるため回路基板3に特に悪い影響を及ぼさない。
【0033】ファン7の逆転による空気取入窓6への送
風はエア噴射ノズル12aからの圧力エアほど強くない
ので、その送風により防塵ネット6aから脱落した風綿
などの塵埃は飛散することなくそのほとんどが床面に落
下する。その直後に、トラベリングクリーナ9が空気取
入窓6と対応する位置を通過するときには、空気取入窓
6にもエア噴射ノズル12aから圧力エアが噴射される
が、すでに防塵ネット6a上には風綿などの塵埃が付着
していない状態にあるので、噴射エアにより風綿などの
塵埃の塊りが飛散する心配はない。また、防塵ネット6
aから脱落して床面に落下した風綿などの塵埃は、アー
ムダクト13の吸引口13aから吸引されて回収され
る。
【0034】ステップ4でファン7が再び正転に切り換
わると、CPU15はステップ1に移行し、ステップ1
でリミットスイッチ14がオンしたと判断されるまでス
テップ1とステップ4を繰り返し、トラベリングクリー
ナ9が再びリミットスイッチ14をオンするまで待機す
る。トラベリングクリーナ9はギヤエンド2にて折り返
し後、直ぐに空気取入窓6と対応する位置を再度通過す
るが、極く短時間であるため防塵ネット6aにはほとん
ど風綿などの塵埃が溜まっていない。そのため、その際
に空気取入窓6に対してエア噴射ノズル12aから圧力
エアが噴射されるが、風綿などの塵埃が飛散することは
ない。
【0035】以下、同様に、CPU15はステップ1〜
ステップ4の処理を繰り返し実行する。すなわち、機台
に沿って往復走行するトラベリングクリーナ9がギヤエ
ンド側から空気取入窓6と対応する位置に接近する度
に、その位置に到達する直前の所定時間Tだけファン7
が逆転され、ファン7の逆転によるその背面方向への空
気取入窓6に対する所定風量の送風により、それまでに
溜まった風綿などの塵埃が防塵ネット6aから予め脱落
するように除去される。そのため、トラベリングクリー
ナ9が空気取入窓6と対応する位置を通過する際に、エ
ア噴射ノズル12aからの圧力エアは風綿などの塵埃が
除去された直後の防塵ネット6aに噴射されるので、そ
のエア噴射によって風綿などの塵埃の塊りが飛散するこ
とはない。
【0036】以上詳述したように本実施例のファンの駆
動制御装置によれば、トラベリングクリーナ9が空気取
入窓6を通過する前に予めファン7が逆転され、それま
でに防塵ネット6aに溜まった風綿などの塵埃がファン
7の背面への送風を受けて防塵ネット6aから脱落して
除去されるので、エア噴射ノズル12aからの圧力エア
が空気取入窓6に対して噴射されても風綿などの塵埃の
塊りが飛散することがない。そのため、飛散した風綿な
どの塊りがフリースや糸に付着して引き起こされる糸切
れや糸品質の低下などの不具合の発生を防止することが
できる。
【0037】また、ファン7の逆転による空気取入窓6
に対する送風力は、エア噴射ノズル12aからのエア噴
射力に比較してかなり弱いので、溜まった風綿などの塵
埃をほとんど飛散させることなく防塵ネット6aから脱
落するように除去するができる。また、防塵ネット6a
から除去されて床面に落下した風綿などの塵埃は、落下
後直ぐに通過するトラベリングクリーナ9によりアーム
ダクト13の吸引口13aを介して回収される。そのた
め、例えば床面に一旦落下した風綿などの塵埃が回収さ
れるまでしばらく放置され、工場内に発生する気流など
により床面上をトラベリングクリーナ9の吸引口13a
の負圧が及ばないところまで飛んでしまうことを防止す
ることができる。よって、防塵ネット6aから脱落した
風綿などの塵埃を、トラベリングクリーナ9により確実
に回収することができる。
【0038】また、本実施例によれば、防塵ネット6a
に溜まった風綿などの塵埃は、防塵ネット6aの裏面側
からの送風により脱落される。そのため、従来技術で述
べた特開昭49−85327号公報に開示されたかき取
りリップを用いて防塵ネットに溜まった風綿などの塵埃
をかき取り除去する方法のように、かき取りリップの押
圧により風綿などの塵埃を返って防塵ネットの目に詰ま
らせてしまったり、防塵ネットを早期に傷めてしまうこ
ともない。
【0039】さらに、ファン7の正転と逆転との切換え
により、フィン5の放熱と防塵ネット6a上に溜まった
風綿などの塵埃の除去との2つの機能をファン7にもた
せているため、従来から配設されているファン7をその
まま使用することができる。そのため、新たにファンの
配設スペースを確保する必要がない。
【0040】また、ファン7の逆転から正転への切換え
は、タイマ18の計時に基づいて行われるので、ファン
7の逆転切換時から所定時間T経過後にはファン7は確
実に正転に復帰される。ファン7の正転復帰位置に想定
した位置に到達したトラベリングクリーナ9を検知器に
より検知してファン7を逆転復帰させる構成の場合に起
こり得る不具合、例えばリミットスイッチ14のオン直
後にトラベリングクリーナ9が非常停止してファン7が
逆転したまま放置される事態を回避することができる。
【0041】また、ファン7の逆転はトラベリングクリ
ーナ9が空気取入窓6と対応する位置に到達する直前ま
で実施され、エア噴射ノズル12aからの圧力エアは風
綿などの塵埃が脱落するように除去された直後の防塵ネ
ット6aに対して噴射されるため、噴射エアによる風綿
などの塵埃の飛散量を極力少なくすることができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次の
ように構成することもできる。 (1)トラベリングクリーナ9が空気取入窓6に対して
その両側から接近する毎にファン7を逆転させる構成と
してもよい。この構成によれば、ワインダを接続した精
紡機1、または複数台の精紡機1に沿ってその全長に亘
ってトラベリングクリーナ9が走行し、エンド部(例え
ばアウトエンド2)に設けられた空気取入窓6がトラベ
リングクリーナ9の走行折り返し点近傍に位置せず中間
に位置する場合に特に有効である。例えばリミットスイ
ッチ14を空気取入窓6の両側に配設すればよい。
【0043】(2)ファン7の逆転を、アウトエンド2
で折り返したトラベリングクリーナ9が再び空気取入窓
6と対応する位置に到達する直前まで継続させてもよ
い。この構成によれば、再び空気取入窓6にエア噴射ノ
ズル12aからエア噴射されるまでの短時間に風綿など
の塵埃が無視できない程度に溜まる場合において、風綿
などの塵埃の塊りの飛散を防止することができる。
【0044】(3)ファン7の逆転から正転への復帰を
タイマ18による計時に拠らず、例えば図2の鎖線位置
まで進行したトラベリングクリーナ9のドグ11aを検
知可能なリミットスイッチからの検知信号に基づいて行
う構成としてもよい。
【0045】(4)リミットスイッチ14などの検知器
に拠らず、タイマ18にトラベリングクリーナ9の運転
時間を計時させ、その運転時間から間接的にトラベリン
グクリーナ9の走行位置を認知して、ファン7の逆転切
換えや正転復帰を行う構成としてもよい。
【0046】(5)検知器はリミットスイッチ14など
の接触式のものに限定されない。例えばトラベリングク
リーナ9に設けられたドグやトラベリングクリーナ自体
を検知可能な光電管、赤外線センサ、超音波センサなど
の非接触式のセンサを用いてもよい。
【0047】(6)ファン7の背面側に空気取入窓6が
位置しない場合には、ファン7の逆転時の送風を空気取
入窓6へ案内するガイド板を設けてもよい。この構成に
よれば、ファン7の逆転時の送風はガイド板を介して確
実に空気取入窓6に送風されるので、ファン7の背面側
に空気取入窓6が位置しない紡機にも、ファンの駆動制
御装置を適用することができる。
【0048】(7)ファン7の逆転時期は前記実施例に
限定されない。エア噴射ノズル12aからの噴射エアに
より防塵ネット6a上に溜まった風綿などの塵埃を予め
飛散しない程度に除去可能な適宜な時期に設定すること
ができる。
【0049】(8)モータ8を変速モータとし、ファン
7の正転時と逆転時でその回転数を変更させてもよい。
この構成によれば、フィン5などの放熱対象部への送風
力に拘わらず、ファン7の背面から空気取入窓6に向か
う送風力を、防塵ネット6aに溜まった風綿などの塵埃
を空中に飛散させず防塵ネット6aから脱落させ得る程
度に設定することができる。
【0050】前記実施例から把握され、特許請求の範囲
に記載されていない発明を、その効果とともに以下に記
載する。 (イ)請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、前記駆
動手段を可変速モータとした。この構成によれば、ファ
ンの回転数を変えることにより、その送風対象に応じた
適切な風力で送風することができる。防塵ネットに溜ま
った風綿などの塵埃を空中に飛散させない強さにその風
力を調節することができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、自動清掃機が空気取入窓と対応する位置に
到達する前に予めファンが逆転されてそれまでに防塵ネ
ットに溜まった風綿などの塵埃が除去され、エア噴射ノ
ズルからの圧力エアが空気取入窓に対して噴射されても
風綿などの塵埃が飛散しないので、塊り状で飛散した風
綿などの塵埃によりもたらされる糸品質の低下や糸切れ
などの不具合の発生を防止することができるという優れ
た効果を奏する。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、自動清掃
機が空気取入窓が設けられたエンドにその反対側エンド
部側から接近する過程でのみファンが逆転駆動されるの
で、駆動手段を単純な駆動制御で済ませることができ
る。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、空気取入
窓が自動清掃機の走行経路の折り返し点付近に位置しな
くても、自動清掃機が空気取入窓に両側から接近する度
にファンの逆転により防塵ネット上の風綿などの塵埃が
除去されるので、自動清掃機からのエア噴射による風綿
などの塵埃の飛散を一層確実に防止することができると
いう優れた効果を奏する。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、ファンの
逆転時にその背面に送風される風は案内部材により空気
取入窓に向かって案内されるので、ファンを必ずしも空
気取入窓を背面にして配置する必要がなくなるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の精紡機の一部破断部分正面図。
【図2】精紡機の部分側面図。
【図3】ファンの駆動制御装置の電気的構成を示すブロ
ック図。
【図4】ファンの駆動制御装置の処理動作を示すフロー
チャート。
【図5】従来技術における精紡機の部分側面図。
【図6】従来技術における精紡機の一部破断部分正面
図。
【符号の説明】
1…紡機としての精紡機、2…エンド部としてのアウト
エンド、6…空気取入窓、6a…防塵ネット、7…ファ
ン、8…駆動手段としてのモータ、9…自動清掃機とし
てのトラベリングクリーナ、12a…エア噴射ノズル、
14…検知手段としてのリミットスイッチ、C…制御手
段としての制御装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡機機台内に設けられたファンのための
    空気取入窓が防塵ネットで覆われた状態で機台に備えら
    れ、該紡機機台に沿って走行可能に配備された自動清掃
    機のエア噴射ノズルと前記空気取入窓とが対応する位置
    関係にある紡機において、 前記ファンを正逆転駆動させる駆動手段と、 前記空気取入窓に接近する前記自動清掃機を、前記エア
    噴射ノズルと前記空気取入窓とが対応する位置よりも所
    定距離手前位置にて検知可能な検知手段と、 前記自動清掃機が前記エア噴射ノズルを前記空気取入窓
    に対応させる位置に到達するまでに、前記検知手段から
    の検知信号に基づき前記ファンが所定時間だけ逆転する
    ように前記駆動手段を駆動制御する制御手段とを備えた
    紡機におけるファンの駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記空気取入窓は前記紡機機台のエンド
    部に設けられ、前記自動清掃機が該エンド部の反対側エ
    ンド部から接近する過程でのみ、前記ファンを逆転駆動
    させる請求項1に記載の紡機におけるファンの駆動制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記紡機は前記空気取入窓が設けられた
    エンド部側に他の紡機を隣接して配置され、前記自動清
    掃機は該複数の紡機機台の全長に亘って走行可能に配備
    されており、 前記検知手段を前記空気取入窓に対して両側から接近す
    る前記自動清掃機を検知可能に設けた請求項1に記載の
    紡機におけるファンの駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ファンの逆転時の送風を前記空気取
    入窓へ案内する案内部材を設けた請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の紡機におけるファンの駆動制御装置。
JP31082394A 1994-12-14 1994-12-14 紡機におけるファンの駆動制御装置 Pending JPH08170232A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008524973A (ja) * 2004-12-17 2008-07-10 ザウラー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディトゲゼルシャフト 繊維機械用駆動装置のパワーエレクトロニクス回路の冷却装置及びその冷却方法
EP3808881A1 (en) 2019-10-15 2021-04-21 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Cleaning apparatus for heat dissipation member of spinning machine

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