JPH08170058A - 側面処理粘着テープ巻重体及びその製造方法 - Google Patents

側面処理粘着テープ巻重体及びその製造方法

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JPH08170058A
JPH08170058A JP31654194A JP31654194A JPH08170058A JP H08170058 A JPH08170058 A JP H08170058A JP 31654194 A JP31654194 A JP 31654194A JP 31654194 A JP31654194 A JP 31654194A JP H08170058 A JPH08170058 A JP H08170058A
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gas
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fluorine
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Koichi Sumi
浩一 角
Motokazu Yuasa
基和 湯浅
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘着テープ巻重体の側面にはみ出した粘着剤
のために、粘着テープ巻重体同士が接着したり、糸曳き
現象を生じることがなく、基材の種類に関わらず、簡易
な設備で簡便、安価に製造される側面処理粘着テープ巻
重体及びその製造方法を提供する。 【構成】 側面が、フッ素含有ガスと不活性ガスからな
る混合ガスの大気圧近傍の圧力下で、プラズマ処理され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装用やその他の用途
に使用される側面処理粘着テープ巻重体及びその製造方
法に関し、さらに詳しくは、粘着テープ巻重体の側面に
はみ出した粘着剤のために、粘着テープ巻重体同士が接
着したり、糸曳き現象を生じることがない側面処理粘着
テープ巻重体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基材上に粘着剤層が形成されてな
る粘着テープ製品の形状は、円筒状の巻芯にその長尺体
を重ね巻きしたロール状の巻重体が一般的であるが、巻
芯への巻き付け時に粘着テープに加えられる張力に基づ
く応力が残留し、従ってこのように巻重体となされた粘
着テープは常時その巻芯方向に収縮しようとする力が働
き、時間がたつと基材の表面に塗布された粘着剤が巻重
体の側面にはみ出してくる。その結果、はみ出した粘着
剤により粘着テープ巻重体に汚れが付着したり、粘着テ
ープ巻重体の側面同士を積み重ねて保存したときに、該
テープ側面の粘着剤によって、粘着テープ巻重体の側面
同士が仮着するという欠点があった。
【0003】この側面にはみ出した粘着剤による汚れの
付着、粘着テープ同士の仮着を防止する方法として、離
型層を粘着テープ巻重体の両側面に設ける方法、粘着テ
ープ巻重体の両側面に設けた離型層と粘着剤層を硬化す
る方法、粘着テープ巻重体の両側面を低温プラズマ処理
して該巻重体の側面にあらわれている粘着剤の薄い層を
硬化する方法などが知られている。
【0004】離型層を粘着テープ巻重体の両側面に設け
る方法としては、熱可塑性フィルム等の非粘着フィルム
で粘着テープ巻重体の両側面を被覆する方法(特開昭5
9−47280号公報)、離型剤を粘着テープ巻重体の
両側面に塗布し硬化する方法(特開平1−31886号
公報)などがあるが、前者は熱可塑性フィルムの被覆に
手間がかかり、また後者は硬化皮膜が粘着剤と融着する
ために粘着テープ剥離時に端部の粘着剤がテープ背面に
接着し伸びる所謂糸曳き現象が発生するという欠点があ
った。
【0005】粘着テープ巻重体の両側面に設けた離型層
と粘着剤層を硬化する方法は、特公昭50−10353
号公報、特公昭59−43083号公報に記載されてい
るが、前者は離型剤を有機溶剤に溶解して塗布するため
作業環境面及び火災防止の面から問題となり、後者は離
型剤の水分散体を塗布するため、吸水性のある基材を用
いた粘着テープの側面処理には不向きであるという欠点
があった。
【0006】粘着テープ巻重体の両側面を低温プラズマ
処理して該巻重体の側面にあらわれている粘着剤の薄い
層を硬化する方法は、特公昭57−15770号公報に
記載されているが、この方法ではプラズマ処理する際に
20Torr以下の低圧にする必要があり、含水率の高
いテープの場合、低圧にするのに時間を要し、低圧を安
定維持するのも容易でないという問題があった。また、
低圧を維持するための装置が複雑且つ高価なものとな
り、実用的でないという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解決するものであり、その目的は、粘着テープ巻
重体の側面にはみ出した粘着剤のために、粘着テープ巻
重体同士が接着したり、糸曳き現象を生じることがな
く、基材の種類に関わらず、簡易な設備で簡便、安価に
製造される側面処理粘着テープ巻重体及びその製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の側面処理粘着テ
ープ巻重体は、側面が、フッ素含有ガスと不活性ガスか
らなる混合ガスの大気圧近傍の圧力下で、プラズマ処理
されていることを特徴とする。
【0009】上記粘着テープ巻重体とは、従来公知の粘
着テープ巻重体であれば、特に限定されないが、例え
ば、片面にゴム系、アクリル系又はシリコーン系粘着剤
等の粘着剤層が形成されたクルパック加工クラフト紙、
2軸配向ポリプロピレン(OPP)、布、セロハン又は
ポリエステル基材等からなるフィルムを、テープ巻芯に
規定の長さで巻き付けたものが挙げられる。
【0010】上記のフッ素含有ガスとしては、例えば、
テトラフロロメタン(CF4 )、ヘキサフロロエタン
(C2 6 )、ヘキサフロロプロピレン(C3 6 )等
のフッ化炭素;モノクロロトリフロロメタン(CClF
3)等のハロゲン化フッ化炭素;ヘキサフロロサルファイ
ド(SF6 )などが挙げられ、安全であり、かつプラズ
マ中でフッ化水素等の有害ガスを発生しないCF4 、C
2 6 、C3 6 等が特に好ましい。フッ素含有ガス
は、単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。
【0011】上記の不活性ガスとしては、ヘリウム、ア
ルゴン、ネオン、キセノン等の希ガスや窒素ガスが単独
又は混合して使用されるが、ヘリウムが準安定状態で寿
命が長く、フッ素含有ガスを励起するのに有利なため好
ましい。不活性ガスとしてヘリウム以外のガスを使用す
る場合は、安定な放電プラズマを発生させるために、ア
セトンやメタノール等の有機物蒸気、メタン、エタン等
の炭化水素ガスを2体積%以下の割合で混合するのが好
ましい。
【0012】フッ素含有ガスと不活性ガスとの混合割合
は、使用するガスの種類によって変わるが、フッ素含有
ガスの相対濃度が低くなるとフッ素化の程度が不十分と
なり、高くなると電圧印加時にアーク放電が発生し易く
なるので、フッ素含有ガス濃度は0.01〜10体積%
が好ましい。
【0013】上記のフッ素含有ガスと不活性ガスからな
る混合ガスの大気圧近傍の圧力下とは、100〜800
Torrの圧力下のことであり、圧力調整が容易で装置
が簡便で済むため、700〜780Torrの大気圧が
好ましい。
【0014】本発明の側面処理粘着テープ巻重体の製造
方法は、粘着テープ巻重体の側面を、少なくとも一方の
対向面に固体誘電体が配設された対向する金属電極間に
配置し、0.01〜10体積%のフッ素含有ガスと残部
が不活性ガスからなる混合ガスの大気圧近傍の圧力下
で、該金属電極間に電圧を印加し発生した放電プラズマ
に接触させることを特徴とする。
【0015】以下に、粘着テープ巻重体の側面のプラズ
マ処理工程について図面によって説明する。図1は、本
発明に使用されるプラズマ処理装置の一例を示す説明図
である。この装置は、電源部1、処理容器2、上部金属
電極4、下部金属電極5から構成されている。電源部1
は、kHz台の周波数の電源が印加可能とされるが、耐
熱性の低い粘着テープ巻重体にプラズマ処理するには、
粘着テープ巻重体への影響が少ない10〜30kHzの
周波数が好ましい。
【0016】放電プラズマの発生は、電極への電圧印加
によって行うが、電界強度が低くなると、プラズマ密度
が小さくなるので処理時間がかかり、高くなると、誘電
体が高温になりアーク放電に移行する挙動を示すので、
電界強度が1〜40kV/cm程度になるように電圧印
加するのが好ましい。
【0017】処理容器2は、上面2aと底面2bがステ
ンレス製、側面2cがガラス製であり、上面2aと上部
電極4との間に絶縁体2dが配設されている。処理容器
2の材質は、これに限らず、全てがガラス製、プラスチ
ック製でも構わないし、電極と絶縁がとれているなら
ば、ステンレスやアルミニウム等の金属製でも構わな
い。
【0018】処理容器2内に一対の対向する平行平板型
の上部金属電極4と下部金属電極5が配設されている。
なお、電極配置構造としては、平行平板型以外にも、同
軸円筒型、円筒対向平板型、球対向平板型、双曲面対平
板型でも、また、複数の細線と平板からなるものでも構
わない。電極の材質は、金属であれば、特に限定され
ず、例えば、ステンレス、真鍮等の多成分系の金属で
も、銅、アルミニウム等の純金属でも良い。放電プラズ
マによる表面処理部3は、対向する上部金属電極4と下
部金属電極5の間の空間である。
【0019】本発明においては、金属電極の少なくとも
一方の対向面に固体誘電体が配設される。具体的には、
上部金属電極4と下部金属電極5の少なくとも一方の対
向面に固体誘電体6が配設される。図1の装置において
は、下部金属電極5の上に固体誘電体6が配設されてい
る。固体誘電体6は、相対する電極の対向面の全面に配
設される必要がある。一部でも、対向面が露出している
とプラズマ処理時にアーク放電が生じる。固体誘電体6
は、図1に示すように、必ずしも下部金属電極5の上に
配設される必要はなく、上部金属電極4側に配設されて
も構わないし、両電極に配設されても構わない。
【0020】固体誘電体6としては、例えば、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)やポリエチレンテレフ
タレート(PET)等のプラスチック;シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物単体
又はそれらの金属の化合物が挙げられ、フッ素含有ガス
との反応性を考慮して選択する必要がある。固体誘電体
6の形状は、シート状でも、フィルム状でも構わない。
固体誘電体6の厚みについては、厚みが薄くなると、高
電圧印加時に絶縁破壊が起こってアーク放電が生じやす
くなり、厚くなると、放電プラズマを発生するのに高電
圧を要するので、0.05〜4mmの厚みが好ましい。
【0021】図1の装置において、フッ素含有ガスは、
ガス導入管8を経て多孔構造の上部金属電極4から、ま
た不活性ガスは、ガス導入管9から、表面処理部3に供
給される。なお、図1においては、上部金属電極4は、
フッ素含有ガスを均一に供給するために、その内部がガ
スの通路とされた、多孔性の電極とされている。このよ
うに上部金属電極4がガス導入口と電極を兼ね、且つ多
孔構造からなると、フッ素含有ガスを表面処理部3に均
一に供給し、均一な処理を行うために好ましい。しか
し、例えば、フッ素含有ガスを攪拌状態で供給すると
か、フッ素含有ガスを高速で吹き付けるとかすることに
より、フッ素含有ガスを表面処理部3に均一に供給する
ことが可能であれば、必ずしも多孔構造とする必要はな
い。
【0022】また、不活性ガスは、フッ素含有ガスと混
合してガス導入管8を通り、上部金属電極4から導入し
ても構わないが、均一性よくプラズマ処理するために
は、フッ素含有ガスを上部金属電極4から導入し、不活
性ガスをガス導入管9から導入するのが好ましい。ま
た、ガス導入管9の処理容器2内の先端部は、図1に示
したように、多数の穴の開いたリング状とし、その穴か
らガスが処理容器2内に供給される方が、均一に処理さ
れ易いので好ましい。
【0023】また、フッ素含有ガス及び不活性ガスは、
図示しないが、マスフローコントローラーで流量制御さ
れて供給されるのが好ましい。
【0024】図1のプラズマ処理装置を用いて、粘着テ
ープ巻重体7を、プラズマ処理し、粘着テープ巻重体7
の側面をフッ素化処理する。その操作手順は、上記の粘
着テープ巻重体7をその側面が表面処理部3に対向する
ようにして、固体誘電体6の上に載置する。次いで、フ
ッ素含有ガス及び不活性ガスをマスフローコントローラ
ーで流量制御し、0.01〜10体積%のフッ素含有ガ
スと残部が不活性ガスからなる混合ガスとして、表面処
理部3に供給し、表面処理部3の混合ガスの圧力を10
0〜800Torrとする。次いで、金属電極間に電圧
を印加し、放電プラズマを発生させて、該プラズマを上
記の粘着テープ巻重体7の側面に接触させる。
【0025】上記のようにして粘着テープ巻重体7の一
側面をプラズマ処理した後、その反対面を表面処理部3
に対向するようにして、固体誘電体6の上に載置して、
同様にプラズマ処理することにより、粘着テープ巻重体
7の両面のプラズマ処理がなされる。また、粘着テープ
巻重体7の側面のプラズマ処理方法としては、粘着テー
プ巻重体7を金属電極間に浮かせるように配置すること
により、両側面を同時にプラズマ処理することも可能で
ある。
【0026】また、上部金属電極4と下部金属電極5の
間の距離は、供給されるフッ素含有ガス流量、印加電圧
の大きさ、固体誘電体の材質及び厚み、並びに、粘着テ
ープの幅などによって、適宜決定されるが、距離が小さ
くなると未使用のフッ素含有ガスが多くなり非能率的で
あり、大きくなると、電極空間のガスの均一性が損なわ
れ易くなるので、3〜25mmが好ましい。
【0027】また、過剰のフッ素含有ガス及び不活性ガ
スは、処理容器2のガス出口10から排出する。また、
処理容器2内にフッ素含有ガス及び不活性ガスを導入す
る際に、処理容器2内に残存する空気を排気口11から
排気するようにするのが好ましい。
【0028】
【作用】フッ素含有ガスと不活性ガスからなる混合ガス
の大気圧近傍の圧力下で、プラズマ処理されることによ
り、粘着テープ巻重体の側面表層にフッ素化合物が結合
ないし付着し、離型性を有するので、粘着テープ巻重体
の側面にはみ出した粘着剤のために、粘着テープ巻重体
同士が接着したり、糸曳き現象を生じることがない。ま
た、粘着テープ巻重体の側面のプラズマ処理により、該
側面の粘着剤の薄層が硬化することにより、側面の粘着
剤の粘着性や付着性が低下されると共に、粘着テープか
らの粘着剤の移行も防止されるものと考えられる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。 (実施例1)坪量50g/m2 の普通セロハン紙からな
る基材の一面に糊厚20μmの天然ゴム系粘着剤層が設
けられた粘着テープであって、幅15mm長さ35mの
寸法のものを巻芯に巻き付けてなる粘着テープ巻重体
を、図1に示したプラズマ処理装置〔上部および下部金
属電極は直径100mmのステンレス鋼(SUS30
4)よりなる。上部金属電極4の下部金属電極5への対
向面には、1mmφの穴が1cm間隔で開いている。電
極間距離は20mmであり、下部金属電極5上に固体誘
電体6として厚み1mmの140mm×140mmのポ
リテトラフルオロエチレンが配設されている。〕の固体
誘電体6の上に、粘着テープ巻重体7の側面が上部金属
電極4に対向するように設置して、処理容器2内の空気
を1Torrまで油回転真空ポンプ(図示せず)で排気
した。
【0030】次いで、テトラフルオロメタンガスを流量
10sccmでガス導入管8から、ヘリウムガスを流量
990sccmでガス導入管9から処理容器2内に導入
し、760Torrの大気圧とした。その後、周波数1
5kHz、9kV、420mAの電力を60秒間印加し
て、プラズマ処理した後、もう一方の側面を同様にプラ
ズマ処理して、側面処理粘着テープ巻重体を得た。
【0031】以上の操作を繰り返して、合計20個の側
面処理粘着テープ巻重体を得た。
【0032】(実施例2)プラズマ処理用ガスとして、
実施例1のテトラフルオロメタンガス(流量10scc
m)及びヘリウムガス(流量990sccm)の混合ガ
スの代わりに、ヘキサフロロエタン(流量10scc
m)及びヘリウムガス(流量990sccm)の混合ガ
スを使用したことの他は、実施例1と同様にして側面処
理粘着テープ巻重体を20個得た。
【0033】(実施例3)粘着テープとして、実施例1
の坪量50g/m2 の普通セロハン紙からなる基材の一
面に糊厚20μmの天然ゴム系粘着剤層が設けられた粘
着テープの代わりに、厚み38μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムからなる基材の一面に糊厚50μm
のアクリル系粘着剤層が設けられた粘着テープを使用し
たことの他は、実施例1と同様にして側面処理粘着テー
プ巻重体を20個得た。
【0034】(比較例1)プラズマ処理用ガスとして、
実施例1のテトラフルオロメタンガス(流量10scc
m)及びヘリウムガス(流量990sccm)の混合ガ
スの流量を、テトラフルオロメタンガス(流量150s
ccm)及びヘリウムガス(流量850sccm)とし
たことの他は、実施例1と同様にして側面処理粘着テー
プ巻重体を20個得た。
【0035】(比較例2)実施例1における、プラズマ
による側面処理をしない粘着テープ巻重体を20個用意
した。
【0036】(比較例3)実施例3における、プラズマ
による側面処理をしない粘着テープ巻重体を20個用意
した。
【0037】性能評価 実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた粘着テープ巻
重体について、次の方法によって、粘着剤のはみ出し及
び積み重ねによる粘着テープ同士の仮着を試験し結果を
表1に示した。実施例及び比較例のそれぞれについて、
粘着テープ巻重体を2個ずつ積み重ねたものを10組ず
つ用意し、これらを50℃の恒温槽中に2ケ月放置した
後、取り出し、それぞれの粘着テープ巻重体の粘着剤の
はみ出しの有無、及び2個ずつ積み重ねたものが試験前
と同様に容易に分離できるか否かについて確認した。
【0038】
【表1】
【0039】なお、表中の数字は、粘着剤のはみ出しに
ついては、はみ出し現象が認められた粘着テープ巻重体
の個数を示し、粘着テープ同士の仮着については、仮着
現象が認められた組数を示すものである。
【0040】
【発明の効果】本発明の側面処理粘着テープ巻重体の構
成は上述の通りであり、フッ素含有ガスと不活性ガスか
らなる混合ガスの大気圧近傍の圧力下で、プラズマ処理
されることにより、粘着テープ巻重体の側面表層が離型
性を有するので、粘着テープ巻重体の側面の粘着剤の粘
着性や付着性が低下されており、粘着テープ巻重体の側
面にはみ出した粘着剤のために、粘着テープ巻重体同士
が接着したり、糸曳き現象を生じることがない。また、
従来の側面処理粘着テープ巻重体に比較し、基材の種類
に関わらず、簡易な設備で簡便、安価に製造されるの
で、包装用、その他の用途のテープとして幅広く使用さ
れ得る。
【0041】本発明の側面処理粘着テープ巻重体の製造
方法の構成は上述の通りであり、特定濃度のフッ素含有
ガスと残部が不活性ガスからなる混合ガスの大気圧近傍
の圧力下で、粘着テープ巻重体をプラズマ処理する方法
であるので、従来の側面処理粘着テープ巻重体の製造方
法に比較し、基材の種類を選ばず、簡易な設備で簡便、
安価に製造できる方法であり、得られた側面処理粘着テ
ープ巻重体は、粘着テープ巻重体の側面の粘着剤の粘着
性や付着性が低下されており、粘着テープ巻重体の側面
にはみ出した粘着剤のために、粘着テープ巻重体同士が
接着したり、糸曳き現象を生じることがなく、包装用、
その他の用途のテープとして幅広く使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ処理装置の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 電源部 2 処理容器 3 表面処理部 4 上部金属電極 5 下部金属電極 6 固体誘電体 7 粘着テープ巻重体 8 ガス導入管 9 ガス導入管 10 ガス出口 11 排気口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面が、フッ素含有ガスと不活性ガスか
    らなる混合ガスの大気圧近傍の圧力下で、プラズマ処理
    されていることを特徴とする側面処理粘着テープ巻重
    体。
  2. 【請求項2】 粘着テープ巻重体の側面を、少なくとも
    一方の対向面に固体誘電体が配設された対向する金属電
    極間に配置し、0.01〜10体積%のフッ素含有ガス
    と残部が不活性ガスからなる混合ガスの大気圧近傍の圧
    力下で、該金属電極間に電圧を印加し発生した放電プラ
    ズマに接触させることを特徴とする側面処理粘着テープ
    巻重体の製造方法。
JP31654194A 1994-12-20 1994-12-20 側面処理粘着テープ巻重体及びその製造方法 Pending JPH08170058A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018511668A (ja) * 2015-02-20 2018-04-26 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア 接着テープロールの巻き取りレベルの粘着性を低減する方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018511668A (ja) * 2015-02-20 2018-04-26 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア 接着テープロールの巻き取りレベルの粘着性を低減する方法

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