JPH08168239A - ゼロボルトスイッチパルス幅変調型スイッチングレギュレータの制御回路 - Google Patents

ゼロボルトスイッチパルス幅変調型スイッチングレギュレータの制御回路

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JPH08168239A
JPH08168239A JP31073294A JP31073294A JPH08168239A JP H08168239 A JPH08168239 A JP H08168239A JP 31073294 A JP31073294 A JP 31073294A JP 31073294 A JP31073294 A JP 31073294A JP H08168239 A JPH08168239 A JP H08168239A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゼロボルトスイッチパルス幅変調(ZVS−P
WM)型のスイッチングレギュレータに含まれる2つの
スイッチ素子Q1,Q2を駆動する制御回路を提供する。 【構成】基準電圧Vrefとの誤差を検出する誤差増幅器
Aと、三角波発振器OSCと、コンパレータKとによ
り、誤差電圧に応じたデューティ比を有する一定周波数
のパルス信号を生成する。このパルス信号に基づき、イ
ンバータINV、フリップフロップFF1,FF2、積分
回路INT1,INT2及び排他的論理和回路EX1,EX2
とによって、2つのスイッチ素子Q1,Q2のそれぞれの
駆動信号を生成する。この回路構成により、一定のデッ
ドタイムをはさんで両方のスイッチ素子が交互にオン状
態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチングレギュレ
ータの制御回路に関し、特にゼロボルトスイッチング
(ZVS)パルス幅変調(PWM)型のスイッチングレ
ギュレータの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチングレギュレータは、小型、高
効率の電源として広く使用されており、各種の回路構成
のものが実用化されている。スイッチングレギュレータ
では、一般的に、パルス幅変調(PWM;Pulse Width
Modulation)によって出力電圧の制御が行なわれてい
る。PWM型のスイッチングレギュレータにおいてスイ
ッチングノイズを低減するとともにさらなる電力変換効
率の向上を実現する新しい技術として、ゼロボルトスイ
ッチング(ZVS;Zero Volt Switching)が提唱され
ている(例えば、原田耕介、二宮保、顧文健、共著:
「スイッチングコンバータの基礎」:コロナ社)。
【0003】図3(a)は、ゼロボルトスイッチングパル
ス幅変調(以下、ZVS−PWMと称する)型のスイッ
チングレギュレータの基本回路図である。従来の降圧型
のスイッチングレギュレータ回路における転流ダイオー
ドを第2のスイッチ素子に取り替えるとともに、各スイ
ッチ素子に並列にそれぞれコンデンサを接続した構成と
なっている。
【0004】すなわち、共通接地点と入力端子T1との
間に入力電源Eが接続されるものとして、入力端子T1
と共通接地点との間に、典型的にはパワーMOSトラン
ジスタからなる第1及び第2のスイッチ素子Q1,Q2
直列に接続されており、各スイッチ素子Q1,Q2にはそ
れぞれコンデンサC1,C2が並列に接続されている。各
スイッチ素子Q1,Q2は、それぞれのゲート端子G1,G2
に印加される電圧でオン/オフの制御がなされるもので
ある。スイッチ素子Q1とスイッチ素子Q2との接続点に
チョークコイルLの一端が接続され、このチョークコイ
ルLの他端は出力端子T2に接続されている。出力端子
2と共通接地点との間にはコンデンサC3が設けられて
いる。ここで出力端子T2の電圧を出力電圧Voとする。
負荷抵抗Rは、端子T2と共通接地点との間に接続され
る。
【0005】各スイッチ素子Q1,Q2の動作タイミング
が図3(b)に示されている。ZVS−PWM型スイッチ
ングレギュレータでは、スイッチ素子Q1,Q2を交互に
オンさせるのであるが、その際、両方のスイッチ素子Q
1,Q2がともにオフ状態となる期間(デッドタイムtd
を設けて各スイッチ素子Q1,Q2でのゼロボルトスイッ
チングが実現できるようにし、これにより、スイッチン
グノイズを低減させるとともに電力変換効率を向上させ
ている。第1のスイッチ素子Q1のオン時間をta、第2
のスイッチ素子Q2のオフ時間をtb、繰り返し周期をt
sとすると、デッドタイムtdは、tb=ta+2×td
満足する一定時間である。また、第1のスイッチ素子Q
1のデューティ比Daは、Da=ta/tsであって、td
一定に保ちつつこのデューティ比Daを変化させること
により、出力電圧Voの制御が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ZVS−PWM型のス
イッチングレギュレータについてはその基本回路構成は
知られているものの、各スイッチ素子を適切に駆動する
ための実用的な制御回路はこれまで実現されておらず、
このため、ZVS−PWM型スイッチングレギュレータ
自体も実用化されていなかった。
【0007】本発明の目的は、ZVS−PWM型スイッ
チングレギュレータの制御回路であって、高精度かつ簡
潔な回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のゼロボルトスイ
ッチパルス幅変調型スイッチングレギュレータの制御回
路は、ゼロボルトスイッチパルス幅変調型のスイッチン
グレギュレータの制御に使用される制御回路であって、
前記スイッチングレギュレータの出力電圧信号を入力と
し前記出力電圧信号と基準電圧との誤差を検出する誤差
増幅器と、前記誤差の大きさに応じたデューティ比を有
する一定周波数のパルス信号を生成する信号生成回路
と、前記信号生成回路の出力を反転するインバータと、
前記信号生成回路の出力を入力とする第1のフリップフ
ロップと、前記インバータの出力を入力とする第2のフ
リップフロップと、前記第1のフリップフロップの非反
転出力を所定時間遅延させる第1の遅延回路と、前記第
2のフリップフロップの非反転出力を前記所定時間遅延
させる第2の遅延回路と、前記第1の遅延回路の出力と
前記第2のフリップフロップの非反転出力とを入力とす
る第1の排他的論理和回路と、前記第2の遅延回路の出
力と前記第1のフリップフロップの反転出力とを入力と
する第2の排他的論理和回路とを有し、前記各排他的論
理和回路の出力が前記スイッチングレギュレータの各ス
イッチ素子のオン/オフ制御に使用される。
【0009】本発明において、信号生成回路は、一定周
波数の三角波信号を発生する三角波発振器と、誤差増幅
器の出力と三角波信号を比較してその結果を出力するコ
ンパレータとによって構成することができる。また、同
一の時定数を有する積分回路によって各遅延回路を構成
し、各排他的論理和回路の入力のスレッショホルド電圧
が同一であるようにすることができる。
【0010】
【作用】フリップフロップと遅延回路と排他的論理和回
路を2個ずつ使用して、デッドタイムを有する適切な出
力が得られるようにしたので、ZVS−PWM型スイッ
チングレギュレータのための高精度の制御回路を簡潔な
構成で実現できる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例のZVS−PWM
型スイッチングレギュレータの制御回路の構成を示すブ
ロック図であり、図2は図1の制御回路における各点の
電圧の変化を示すタイミングチャートである。この制御
回路は、図3(a)に基本回路図を示すZVS−PWM型
スイッチングレギュレータの制御に好ましく使用される
ものであって、スイッチングレギュレータの出力電圧V
oを入力とし、各スイッチ素子Q1,Q2の駆動信号を出力
する。この駆動信号に基づき、不図示の駆動回路によっ
て各スイッチ素子Q1,Q2のオン/オフ制御が行なわれ
る。
【0012】基準電圧Vrefとスイッチングレギュレー
タの出力電圧Voとを入力とし、これらの間の誤差を検
出して増幅する誤差増幅器Aが設けられている。また、
一定の周波数で三角波を発振する三角波発振器OSCが
設けられている。これら誤差増幅器Aの出力と三角波発
振器OSCの出力は、コンパレータKに入力して相互に
比較されるようになっている。さらにこの制御回路に
は、コンパレータKの出力が入力してこれを反転するイ
ンバータINVと、コンパレータKの出力をクロック入
力とする第1のT型フリップフロップFF1と、インバ
ータINVの出力をクロック入力とする第2のT型フリ
ップフロップFF2と、第1のフリップフロップのFF1
の非反転出力Qが入力する第1の積分回路INT1と、
第2のフリップフロップFF2の非反転出力Qが入力す
る第2の積分回路INT2と、第1の積分回路INT1
出力及び第2のフリップフロップの非反転出力Qを入力
とする第1の排他的論理和回路EX1と、第2の積分回
路INT2の出力及び第1のフリップフロップFF1の反
転出力
【0013】
【外1】 を入力とする第2の排他的論理和回路EX2とを有す
る。第1の排他的論理和回路EX1からの出力信号は、
端子aを介して、スイッチングレギュレータの第1のス
イッチ素子Q1(図3参照)の駆動信号となり、同様に
第2の排他的論理和回路EX2からの出力信号は、端子
bを介して、スイッチ素子Q2の駆動信号となる。
【0014】積分回路INT1,INT2は、入力信号を
所定の同一時間だけ遅延させるためのものであり、抵抗
とコンデンサからなるCR型のものであって、同一の時
定数を有する。また排他的論理和回路EX1,EX2は、
入力電圧特性に関し、同一のスレッショホルド電圧を有
する。
【0015】次に、この制御回路の動作を説明する。誤
差増幅器Aによりスイッチングレギュレータの出力電圧
oと基準電圧Vrefとの誤差が増幅され(図2の参
照)、また、三角波発振器OSCは一定周波数の三角波
を出力する(図2の参照)。以下の説明から明らかな
ように、三角波の周期が繰り返し周期tsとなる。コン
パレータKは、誤差増幅器Aの出力(図2の)と三角
波発振器OSCの出力(図2の)を比較し、図2の
に示されるように、三角波の方の電圧が上回っている期
間、論理値"1"を出力し、その他の期間は論理値"0"を
出力する。したがって、コンパレータKの出力信号のデ
ューティ比は、誤差増幅器Aで検出された誤差の大きさ
に対応することになる。
【0016】コンパレータKの出力は、第1のT型フリ
ップフロップFF1のクロック端子CLKに入力すると
ともに、インバータINVによって反転されて(図2の
参照)、第2のT型フリップフロップFF2のクロッ
ク端子CLKに入力する。各フリップフロップFF1,F
2がポジティブエッジトリガであるとすると、第1の
フリップフロップFF1の非反転出力Qおよび反転出力
【0017】
【外2】 は、それぞれ、図2の及びで示されるようになり、
第2のフリップフロップFF2の非反転出力Qは図2の
で示されるようになる。第1のフリップフロップFF
1の出力と第2のフリップフロップFF2の出力とは、コ
ンパレータKの出力パルスの幅だけ、すなわち、上述の
誤差の大きさに応じて、時間的にずれている。
【0018】積分回路INT1,INT2では、フリップ
フロップFF1,FF2の非反転出力Qが、そのCRの時
定数に応じて積分される。積分回路INT1,INT2
出力が、図2のとにそれぞれ示されている。第1の
排他的論理和回路EX1は、第1の積分回路INT1の出
力と第2のフリップフロップFF2の非反転出力Qとの
排他的論理和を求めて出力する(図2のa参照)。すな
わち、コンパレータKの出力と同様であるが、積分回路
INT1の時定数と排他的論理和回路EX1の入力のスレ
ッショホルド電圧で定まる所定の時間だけ、パルスの立
上りの時点が遅延している出力が得られる。ここではこ
の所定の時間がZVS−PWM型スイッチングレギュレ
ータのデッドタイムtdと一致するように、時定数やス
レッショホルド電圧を定めるようにしておく。同様に、
第2の排他的論理和回路EX2は、第2の積分回路IN
2の出力と第1のフリップフロップFF1の反転出力と
の排他的論理和を求めて出力する(図2のb参照)。し
たがって、第2の排他的論理和回路EX2からは、イン
バータINVの出力と同様であるが、パルスの立上りが
デッドタイムtdだけ遅れた出力が得られる。
【0019】上述したように、デッドタイムtdは、積
分回路INT1,INT2の時定数と排他的論理和回路E
1,EX2のスレッショホルド電圧によって決定するの
で、一定である。繰り返し時間tsは三角波発振器OS
Cの発振周波数で定まるので一定であり、端子aが"1"
である時間taはスイッチングレギュレータの出力電圧
oと基準電圧Vrefとの誤差に応じて変化することにな
る。したがって、tb=ta+2×tdが常に成立する。
ZVS−PWM型スイッチングレギュレータの各素子の
定数、入力電圧及び所望の出力電圧に応じて繰り返し周
期tsやデッドタイムtdを定め、また、誤差増幅器Aの
ゲインなどを適切に設定し、端子a,bからの出力によ
ってスイッチ素子Q1,Q2がそれぞれオン/オフ制御さ
れるようにしておくことにより、この制御回路によって
ZVS−PWM型スイッチングレギュレータを適切に制
御することができることになる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、フリップ
フロップと遅延回路と排他的論理和回路などを使用する
簡潔な回路構成で、ZVS−PWM型スイッチングレギ
ュレータのための高精度の制御回路を構成でき、ZVS
−PWM型スイッチングレギュレータが容易に実現でき
るようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のZVS−PWM型スイッチ
ングレギュレータの制御回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】図1の制御回路のフローチャートである。
【図3】(a)はZVS−PWM型スイッチングレギュレ
ータの基本回路図、(b)は各スイッチ素子に対する駆動
信号を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
A 誤差増幅器 E 入力電源 EX1,EX2 排他的論理和回路 FF1,FF2 フリップフロップ G1,G2 ゲート端子 K コンパレータ INV インバータ INT1,INT2 積分回路 OSC 三角波発振器 Q1,Q2 スイッチ素子 T1,T2 端子 R 負荷抵抗 Vo 出力電圧 Vref 基準電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼロボルトスイッチパルス幅変調型のス
    イッチングレギュレータの制御に使用される制御回路で
    あって、 前記スイッチングレギュレータの出力電圧信号を入力と
    し前記出力電圧信号と基準電圧との誤差を検出する誤差
    増幅器と、前記誤差の大きさに応じたデューティ比を有
    する一定周波数のパルス信号を生成する信号生成回路
    と、前記信号生成回路の出力を反転するインバータと、
    前記信号生成回路の出力を入力とする第1のフリップフ
    ロップと、前記インバータの出力を入力とする第2のフ
    リップフロップと、前記第1のフリップフロップの非反
    転出力を所定時間遅延させる第1の遅延回路と、前記第
    2のフリップフロップの非反転出力を前記所定時間遅延
    させる第2の遅延回路と、前記第1の遅延回路の出力と
    前記第2のフリップフロップの非反転出力とを入力とす
    る第1の排他的論理和回路と、前記第2の遅延回路の出
    力と前記第1のフリップフロップの反転出力とを入力と
    する第2の排他的論理和回路とを有し、 前記各排他的論理和回路の出力が前記スイッチングレギ
    ュレータの各スイッチ素子のオン/オフ制御に使用され
    るゼロボルトスイッチパルス幅変調型スイッチングレギ
    ュレータの制御回路。
  2. 【請求項2】 前記信号生成回路が、一定周波数の三角
    波信号を発生する三角波発振器と、前記誤差増幅器の出
    力と前記三角波信号を比較してその結果を出力するコン
    パレータとによって構成された、請求項1に記載のゼロ
    ボルトスイッチパルス幅変調型スイッチングレギュレー
    タの制御回路。
  3. 【請求項3】 同一の時定数を有する積分回路によって
    前記各遅延回路が構成され、前記各排他的論理和回路の
    入力のスレッショホルド電圧が同一である請求項1また
    は2に記載のゼロボルトスイッチパルス幅変調型スイッ
    チングレギュレータの制御回路。
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