JPH08167650A - 絶縁膜構造およびその製造方法 - Google Patents

絶縁膜構造およびその製造方法

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JPH08167650A
JPH08167650A JP31013694A JP31013694A JPH08167650A JP H08167650 A JPH08167650 A JP H08167650A JP 31013694 A JP31013694 A JP 31013694A JP 31013694 A JP31013694 A JP 31013694A JP H08167650 A JPH08167650 A JP H08167650A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、低誘電率材料を用いた絶縁膜の耐
水性の向上を図るとともに、0.25μmプロセスへの
対応を可能にする。 【構成】 絶縁膜構造は、基板11上に設けた導電層1
2を被覆するもので20Z(zeta)atom/cm
3 以上100Zatom/cm3 以下の水素原子を含む
酸化シリコンからなる保護膜13と、導電層12による
段差12Aを埋め込みかつ保護膜13を被覆する低誘電
体層14とからなる。上記保護膜13は10nm以上1
00nm以下の膜厚に形成される。さらに保護膜13の
表層に1.0nm以上2.0nm以下の膜厚の窒化層
(図示省略)を形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に用いられ
る絶縁膜構造およびその製造方法に関するもので、特に
は、0.25μm以下のデバイスプロセスに用いられる
絶縁膜構造およびその製造方法である。
【0002】
【従来の技術】基板上に形成した導電層(例えば金属配
線)間に低誘電体材料を埋め込んだ従来の絶縁膜構造で
は、導電層を被覆する状態に窒化シリコンからなる保護
膜が形成され、さらに導電層による段差を埋め込みかつ
保護膜を被覆する状態に低誘電体層が形成されている構
造であった。または、上記保護膜はCVD−SiO2
で形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記絶
縁膜構造では保護膜に窒化シリコン膜を用いているた
め、絶縁膜の誘電率が高くなる。そのため、低誘電率
(誘電率の値が1.5〜2.5)程度を要求する絶縁膜
構造(例えば層間絶縁膜)には使えない。また保護膜を
CVD−SiO2 膜で形成する絶縁膜構造では、十分な
耐水性を維持するためにCVD−SiO2 膜を200n
m以上の膜厚に形成する必要がある。ところが0.35
μmルールのような微細な設計ルールでは、保護膜の膜
厚が200nmあると、保護膜だけで配線間の溝を埋め
てしまう。これでは、保護膜上に低誘電体層を形成して
も、保護膜の誘電率が高いため、配線間の容量が設計値
通りに低減することはできない。したがって、誘電率の
比較的高い保護膜はできる限り薄く形成する必要があ
る。
【0004】本発明は、耐水性に優れた薄い保護膜を有
する絶縁膜構造およびその製造方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた絶縁膜構造およびその製造方法で
ある。すなわち、絶縁膜構造は、基板上に設けた導電層
を被覆する保護膜と、導電層による段差を埋め込みかつ
保護膜を被覆する低誘電体層とからなり、上記保護膜が
20Z(zeta)atom/cm3 以上100Zat
om/cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンからな
るものである。この低誘電体層としては、例えば誘電率
が3.5以下の材料からなるものである。上記保護膜は
10nm以上100nm以下の膜厚に形成されたもので
ある。また保護膜の表層に1.0nm以上2.0nm以
下の膜厚の窒化層を形成したものである。
【0006】絶縁膜構造の製造方法としては、第1工程
で、気相成長法によって、基板上に設けた導電層を被覆
する状態に20Zatom/cm3 以上100Zato
m/cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンからなる
保護膜を形成し、第2工程で、導電層による段差を埋め
込みかつ保護膜を被覆する状態に低誘電体層を形成す
る。または上記第1工程を行った後、窒素を含む雰囲気
中で保護膜の表層を窒化することによって窒化層を形成
する第2工程を行い、その後導電層による段差を埋め込
みかつ窒化層を被覆する状態に低誘電体層を形成する第
3工程を行う。上記保護膜は、水素を上記濃度に含む酸
化シリコンを10以上100nm以下の膜厚に堆積して
形成する。また上記窒化層は、保護膜の表層を1.0n
m以上2.0nm以下に窒化して形成する。
【0007】
【作用】上記絶縁膜構造では、保護膜が20Zatom
/cm3 以上100Zatom/cm3 以下の水素原子
を含む酸化シリコンからなることから、保護膜は耐水性
を得る。つまり、保護膜は(Si−H)+H2 O→(S
i−OH)+H2 のようにSi−Hボンドが反応するこ
とによって水を取り込み、外部から侵入してくる水がデ
バイスに影響を及ぼすのを排除する。そして、水素の含
有量が20Zatom/cm3 よりも少ないのものでは
十分な耐水性が得られない。一方100Zatom/c
3 を超えると水素原子は飽和状態になるのでそれを超
えるような量は含有できない。よって水素原子の含有量
は上記範囲に設定される。なお、上記のように水素原子
を多く含む酸化シリコン膜は、電気的特性のうち特に耐
圧特性が低いので従来は膜質が悪い膜とされていた。し
かしながら、本発明の絶縁膜構造では、絶縁膜の極一部
分にしか用いていないため、絶縁膜の耐圧特性に影響を
及ぼすことはない。
【0008】上記保護膜を10nm以上100nm以下
の膜厚に形成したことから、0.35μmルールのよう
な微細な設計ルールであっても、配線間の溝を保護膜だ
けで埋め込むようなことがなくなる。そのため、保護膜
上に低誘電体層を形成した際に、配線間に低誘電体層が
埋め込まれる。
【0009】上記保護膜の表層を窒化した窒化層を設け
たことから、窒化層はSi−Nボンドを有する。このS
i−N結合の結合距離は水分子の大きさよりも短いた
め、窒化層は水分子をほとんど通さない。そのため、保
護膜に侵入しようとする水の量が制限される。これによ
り、保護膜はさらに薄膜化が可能になる。そして上記窒
化層は1.0nm以上2.0nm以下の膜厚に設定され
る。つまり、1.0nmよりも薄い厚さでは十分な耐水
性が得られない。また2.0nmを超えると、絶縁膜の
低誘電率化に影響がでてくる。よって、窒化層は上記範
囲の膜厚に形成されなければならない。なお、窒化シリ
コン膜の誘電率は高いが、保護膜の表層のみに窒化層が
形成されるので、誘電率の上昇は、低誘電率の絶縁膜構
造を形成する上でほとんど問題にはならない。
【0010】上記絶縁膜構造の製造方法では、気相成長
法によって、基板上に設けた導電層を被覆する状態に2
0Zatom/cm3 以上100Zatom/cm3
下の水素原子を含む酸化シリコンからなる保護膜を形成
することから、保護膜は耐水性に優れた膜になる。な
お、水素の含有量が20Zatom/cm3 より少ない
ものでは十分な耐水性が得られない。一方100Zat
om/cm3 を超えると飽和状態になる。このため、水
素原子の含有量は上記範囲に設定されなければならな
い。また保護膜は被覆性に優れた膜になる。これは、原
料原子の基板へ付着確率が水素原子を多くすることで小
さくなるために、被覆性がよくなることに起因する。例
えば、モノシラン(SiH4 )と酸素(O2 )とを原料
ガスに用いた気相成長法によってSiO2 膜を形成する
場合には、ストイキメトリックになる条件より酸素に比
較してモノシランを多くすることで、モノシラン分子が
基板に吸着する確率が低くなる。そのため、保護膜の被
覆性が向上する。
【0011】また、窒素を含む雰囲気中で保護膜の表層
を窒化することによって1.0nm以上2.0nm以下
の窒化層を形成することから、シリコン(Si)−窒素
(N)結合によって水分子を一層通し難くなる。また誘
電率が高い窒化層を形成しても上記範囲の膜厚であれば
絶縁膜を低誘電率化するにはほとんど影響はない。な
お、1.0nmよりも薄い厚さでは十分な耐水性が得ら
れない。また2.0nmを超えると、絶縁膜の低誘電率
化に影響がでてくる。よって、窒化層は上記範囲の膜厚
に形成されなければならない。
【0012】
【実施例】本発明の絶縁膜構造の第1実施例を、図1の
要部断面図によって説明する。
【0013】基板11上には、導電層12が形成されて
いる。この導電層12は、例えばアルミニウム系配線か
らなる。そして上記導電層12には保護膜13が被覆さ
れている。この保護膜13は、20Zatom/cm3
以上100Zatom/cm 3 以下の水素原子を含み、
10nm以上100nm以下の膜厚に形成されている酸
化シリコン膜からなる。さらに上記導電層12によって
形成される段差12Aを埋め込みかつ上記保護膜13を
被覆する状態に低誘電体層14が形成されている。また
この低誘電体層14は、誘電率が1.0〜2.5程度の
ものである。そのような材料としては、フッ素を含む酸
化シリコン(SiOF)、有機SOG(Spin on glass
)、ポリイミド、ポリパラキシリレンがある。このよ
うに絶縁膜1は、保護膜13と低誘電体層14とで構成
される。
【0014】上記絶縁膜構造では、保護膜13が20Z
atom/cm3 以上100Zatom/cm3 以下の
水素原子を含む酸化シリコンからなることから、保護膜
13は耐水性を有する。つまり、保護膜13は(Si−
H)+H2 O→(Si−OH)+H2 のようにSi−H
ボンドが反応することによって水を取り込み、外部から
侵入してくる水がデバイスに影響を及ぼすのを排除す
る。なお、水素の含有量が20Zatom/cm3 より
も少ないのものでは十分な耐水性が得られない。一方1
00Zatom/cm3 を超えると水素原子は飽和状態
になるのでそれを超えるような量は含有できない。よっ
て水素原子の含有量は上記範囲に設定される。なお、上
記水素原子を多く含む酸化シリコン膜は、電気的特性の
うち特に耐圧特性が低いので、従来は膜質が悪い膜とさ
れている。しかしながら、本発明の絶縁膜構造では、絶
縁膜1の極一部分にしか用いていないため、絶縁膜1の
耐圧特性に影響を及ぼすことはない。
【0015】また上記保護膜13を10nm以上100
nm以下の膜厚に設定して形成したことから、0.35
μm〜0.25μmルールのような微細な設計ルールで
あっても、導電層12間の溝を保護膜13だけで埋め込
むようなことがなくなる。そのため、保護膜13上に低
誘電体層14を形成した際に、導電層12間に低誘電体
層14が形成されることになる。
【0016】次に第2実施例を、図2の要部断面図によ
って説明する。図に示すように、この絶縁膜構造では、
上記第1実施例で説明した保護膜13と低誘電体膜14
とからなる絶縁膜構造において、上記保護膜13の表層
には、その表層を窒化したもので膜厚が1.0nm以上
2.0nm以下の窒化層15が形成されている。すなわ
ち、窒化層15は、保護膜13と低誘電体膜14との間
に例えば3〜4原子層程度の膜厚に形成されていること
になる。
【0017】上記第2実施例では、保護膜13の表層を
窒化した窒化層15を設けたことから、窒化層15はS
i−Nボンドを有する。このSi−N結合の結合距離は
水(H2 O)分子の大きさよりも短いため、窒化層15
は水分子をほとんど通さない。そのため、保護膜13に
侵入しようとする水の量が制限される。しかしながら、
窒化層15の膜厚は制限を受ける。つまり、上記窒化層
15の膜厚は1.0nmよりも薄い厚さでは十分な耐水
性が得られない。また2.0nmを超えると、絶縁膜1
の低誘電率化に影響がでてくる。よって、窒化層15は
上記1.0nm以上2.0nm以下の膜厚に形成されな
ければならない。なお、窒化シリコン膜の誘電率は高い
が、本実施例では保護膜13の表層のみに窒化層15を
形成しているので、誘電率の上昇は、低誘電率の絶縁膜
構造を形成する上でほとんど問題にはならない。
【0018】次に、上記第1実施例で説明した絶縁膜1
の製造方法を、図3の製造工程図によって説明する。図
では、上記図1で説明したのと同様に構成部品には同一
符号を付す。
【0019】図3の(1)に示すように、基板11上に
は、アルミニウム系配線からなる導電層12が形成され
ている。
【0020】次いで、例えば容量結合型のプラズマCV
D装置(図示省略)を用い、原料ガスには、例えばシリ
コン原子を含むガスとして流量が50sccmのモノシ
ラン(SiH4 )、酸素を含むガスとして流量が30s
ccmの酸素(O2 )、希釈ガスとして流量が20sc
cmのヘリウム(He)を混合してものを用いる。また
成長条件としては、成膜雰囲気の圧力を100Pa、基
板温度を350℃、13.56MHzの高周波電力を
1.0W/cm2 に設定して、気相成長を行った。
【0021】その結果図3の(2)に示すように、基板
11上に導電層12を覆う状態にして50nmの膜厚の
保護膜13を形成した。このような条件にて形成された
保護膜13には、水素原子が50Zatom/cm3
度含まれている。水素原子の濃度は、酸素(O2 )流量
とモノシラン(SiH4 )流量の非晶質によって決定す
る。おおむね、酸素(O2 ):モノシラン(SiH4
=1:1のときに水素原子濃度が10Zatom/cm
3 を超え、酸素(O2 )流量が減少するにつれて水素原
子濃度が上昇する。
【0022】その後図3の(3)に示すように、導電層
12によって形成される段差12Aを埋め込みかつ上記
保護膜13を被覆する状態に低誘電体層14を形成す
る。この低誘電体層14は、誘電率が1.0〜2.5程
度のもので形成され、例えば、プラズマ重合法、回転塗
布法、蒸着法およびCVD法のいずれかの成膜技術によ
って成膜される。ここでは、ポリキシレン〔−(C2
5 −C6 4 −C25 )−〕を用いたCVD法によっ
て形成した。ポリキシレンは比誘電率が2.5(60H
z)と低く、耐熱性が300℃程度ある。または、例え
ばフッ素を含む酸化シリコン(SiOF)ならば例えば
液相CVD法によって形成される。また有機SOG(Sp
in on glass )、ポリイミド、ポリパラキシリレン等で
形成される場合には、塗布法および熱処理(例えばベー
キングおよびアニーリング)によって形成される。この
ようにして保護膜13と低誘電体層14とで構成される
絶縁膜1が形成される。
【0023】次いで図示はしないが、CVD法によって
上記低誘電体膜(14)上にSiO 2 膜を成膜する。こ
のSiO2 膜は、例えばスパッタリング,回転塗布法等
の他の成膜方法によっても形成することもできる。多層
配線を構成する場合には、このSiO2 膜上に上層配線
を形成する。
【0024】上記製造方法では、気相成長法によって、
基板11上に形成した導電層12を被覆する状態に20
Zatom/cm3 以上100Zatom/cm3 以下
の水素原子を含む酸化シリコンからなる保護膜13を形
成することから、保護膜13は耐水性に優れた膜にな
る。なお、水素の含有量が20Zatom/cm3 未満
のものでは十分な耐水性が得られない。一方100Za
tom/cm3 を超える場合には、飽和状態になる。こ
のため、水素原子の含有量は上記範囲に設定した。また
水素原子を多くすることで原料原子が基板へ付着する確
率が小さくなる。そのため、保護膜13の被覆性がよく
なる。例えば、モノシラン(SiH4 )と酸素(O2
とを原料ガスに用いた気相成長法によってSiO2 膜を
形成する場合には、ストイキメトリックになる条件より
酸素に比較してモノシランを多くすることで、モノシラ
ン分子が基板11および導電層12に吸着する確率が低
くなる。
【0025】次に、上記第2実施例で説明した絶縁膜1
の製造方法を、図4の製造工程図によって説明する。図
では、上記図2,図3で説明したのと同様に構成部品に
は同一符号を付す。
【0026】図4の(1)に示すように、基板11上に
は、アルミニウム系配線からなる導電層12が形成され
ている。そして上記図3の(2)で説明したのと同様に
して、水素原子を含む酸化シリコンからなる保護膜13
を例えば30nmの膜厚に形成する。
【0027】その直後に、図4の(2)に示すように、
例えば、窒素を含むガスとして流量が100sccmの
アンモニア(NH3 )と、希釈ガスとして流量が50s
ccmのヘリウム(He)とを混合したものを上記保護
膜13を形成した装置に導入して、上記保護膜13の表
層を窒化する。このときの窒化条件としては、窒化雰囲
気の圧力を100Pa、基板温度を350℃、13.5
6MHzの高周波電力を1.0W/cm2 に設定した。
上記条件の基で窒化を行った結果、保護膜13の表層に
10nmの膜厚の窒化層15が形成された。
【0028】なお、窒化の度合いはアンモニア(N
3 )の流量にはほとんど依存せず、50sccm以上
では、一定であった。また上記保護膜13の表層の窒化
法は、上記方法に限定されない。例えばアンモニア(N
3 ),ヒドラジン(N2 4 ),アジ化水素(H
3 )等のガスを用いた熱窒化法、窒素をプラズマ化し
てその窒素ラジカルを用いるプラズマ窒化法等で、上記
窒化を行うことも可能である。
【0029】その後、上記図3の(3)で説明したのと
同様にして、低誘電体膜14を形成する。その結果、図
4の(3)に示すように、導電層12を覆う保護膜13
とこの保護膜13の表層に形成した窒化層15と導電層
12の段差部12Aを埋め込む状態に形成した低誘電体
膜14とからなる絶縁膜1が形成される。
【0030】上記窒化層15を形成する製造方法では、
保護膜13の表層を窒化することによって1.0nm以
上2.0nm以下の窒化層15を形成することから、シ
リコン(Si)−窒素(N)結合によって水分子を一層
通し難くなる。また誘電率が高い窒化層15を形成して
も上記範囲の膜厚であれば絶縁膜1を低誘電率化するの
にはほとんど影響はない。なお、窒化層15は1.0n
mよりも薄い厚さでは十分な耐水性が得られない。また
2.0nmを超えると、絶縁膜1の低誘電率化に影響が
でてくる。よって、窒化層15は上記範囲の膜厚に形成
した。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の絶縁膜に
よれば、20Zatom/cm3 以上100Zatom
/cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンからなる保
護膜を設けたので、従来の保護膜よりも薄膜で、同等以
上の耐水性が得られる。したがって、導電層(例えば配
線)が低誘電体膜の水分放出による影響を受けなくなる
ので、信頼性の向上、歩留りの向上が図れる。また保護
膜の膜厚を薄く形成できるので、導電層(例えば配線)
間に低誘電体膜を埋め込むことができる。したがって、
本発明の絶縁膜構造を用いたデバイスは、高速化、低消
費電力化が図れる。
【0032】また保護膜の表層を窒化した窒化層を設け
た絶縁膜によれば、窒化層は水分子をほとんど通さない
ため、保護膜に侵入しようとする水を防ぐことができ
る。したがって、保護膜をさらに薄膜化することができ
るとともに、耐水性の一層の向上が図れる。
【0033】本発明の製造方法によれば、20Zato
m/cm3 以上100Zatom/cm3 以下の水素原
子を含む酸化シリコンからなる保護膜を形成するので、
保護膜は耐水性に優れた膜になるとともに、水素原子を
導入することにより原料原子が基板へ付着する確率小さ
くなるために被覆性の向上が図れる。
【0034】また窒化層を形成する製造方法によれば、
窒素を含む雰囲気中で保護膜の表層を窒化するので、膜
厚が1.0nm以上2.0nm以下の窒化層を形成する
ことができる。そのため、絶縁膜の低誘電率化に対して
ほとんど影響を与えることなく、十分な耐水性を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜に関する第1実施例の要部断面
図である。
【図2】本発明の絶縁膜に関する第2実施例の要部断面
図である。
【図3】第1実施例の絶縁膜の製造工程図である。
【図4】第2実施例の絶縁膜の製造工程図である。
【符号の説明】
1 絶縁膜 11 基板 12 導電層 13 保護膜 14 低誘電体層 15 窒化層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けた導電層を被覆する状態に
    形成した保護膜と、該導電層による段差を埋め込みかつ
    該保護膜を被覆する状態に形成した低誘電体層とを備え
    た絶縁膜構造において、 前記保護膜は20Zatom/cm3 以上100Zat
    om/cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンからな
    ることを特徴とする絶縁膜構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の絶縁膜構造において、 前記保護膜は10nm以上100nm以下の膜厚に形成
    されていることを特徴とする絶縁膜構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の絶縁膜構
    造において、 前記保護膜の表層に1.0nm以上2.0nm以下の窒
    化層を形成したことを特徴とする絶縁膜構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の絶縁膜構
    造の製造方法であって、 気相成長法によって、基板上に設けた導電層を被覆する
    状態に20Zatom/cm3 以上100Zatom/
    cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンを堆積して保
    護膜を形成する第1工程と、 前記導電層による段差を埋め込みかつ前記保護膜を被覆
    する状態に低誘電体層を形成する第2工程とからなる絶
    縁膜構造の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の絶縁膜構造の製造方法で
    あって、 気相成長法によって、基板上に形成した導電層を被覆す
    る状態に20Zatom/cm3 以上100Zatom
    /cm3 以下の水素原子を含む酸化シリコンを堆積して
    保護膜を形成する第1工程と、 窒素を含む雰囲気中における窒化処理によって前記保護
    膜の表層に窒化層を形成する第2工程と、 前記導電層による段差を埋め込みかつ前記窒化層を被覆
    する状態に低誘電体層を形成する第3工程とからなる絶
    縁膜構造の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載の絶縁膜構
    造の製造方法において、 前記保護膜を10nm以上100nm以下の膜厚に形成
    することを特徴とする絶縁膜構造の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017490A (ja) * 2001-07-02 2003-01-17 Semiconductor Leading Edge Technologies Inc 絶縁膜の形成方法および半導体装置
US6633082B1 (en) 1997-05-30 2003-10-14 Nec Corporation Semiconductor device and method for manufacturing the semiconductor device
JP2008294123A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Nec Electronics Corp 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US8674046B2 (en) 2001-10-09 2014-03-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Source material for preparing low dielectric constant material

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