JPH08167604A - 絶縁膜およびその製造方法 - Google Patents

絶縁膜およびその製造方法

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JPH08167604A
JPH08167604A JP31013794A JP31013794A JPH08167604A JP H08167604 A JPH08167604 A JP H08167604A JP 31013794 A JP31013794 A JP 31013794A JP 31013794 A JP31013794 A JP 31013794A JP H08167604 A JPH08167604 A JP H08167604A
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film
fluorine
precursor
gas
silicon
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JP31013794A
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Masateru Hara
昌輝 原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、フッ素を含む酸化シリコンからな
る低誘電率絶縁膜でありながら、膜からのフッ素の離
脱、膜中でのフッ化水素を生成を防止し、絶縁膜による
金属配線の腐食の防止を図る。 【構成】 絶縁膜11は、例えば液相CVD法によって成
膜されたもので成膜時に流動性を有する酸化膜12と、そ
の中に均等に分散してなるものでフッ素を含む酸化シリ
コン粒子13を酸化シリコン膜14で包含した粒子15とから
なるものである。その製造方法は、第1工程でフッ素を
含む酸化シリコン粒子13の第1前駆体を形成し、第2工
程で第1前駆体と活性な酸素とをモノシランガス中に通
して第1前駆体を包含した酸化シリコン膜14からなる第
2前駆体を形成する。その後第3工程で第2前駆体にモ
ノシランガスと酸素を水に溶解させて気化させたものを
混合し、それを反応させて高流動性の酸化膜12を生成し
て絶縁膜11を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁膜およびその製造
方法に関し、特には半導体装置の層間絶縁膜や配線間の
埋め込み膜に用いる絶縁膜およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、低誘電率の絶縁膜であるフッ素
を含む酸化シリコン(以下SiOFと記す)膜の成膜を
行うときには、テトラエトキシシラン〔tetraetoxysila
ne(TEOS)〕にヘキサフルオロエタン(C2 6
のようなフッ素(F)を含むガスを添加してPE−CV
D(Plasma Enhanced-Chemical Vapour Deposition)法
で成膜することが一般的であり、この場合は膜のどの部
分にも一様にフッ素(F)が含有されていた(Extended
Abstract of the 1993 Solid State Devices and Mate
rials ,(1993) T.Usami,K.Shimokawa and M.Yoshimar
u,p.161-163)。
【0003】もしくは、フルオロトリエトキシシラン
〔fluorotrietoxysilane(FTES)〕のようにフッ素
(F)を含む有機シリコン化合物を原料に、低圧CVD
法でSiOF膜を成膜した例もあるが、この場合も上記
同様に、膜中に一様にフッ素(F)が含有されていた
(Journal of Electrochemical Society 140 [3] (199
3)T.Homma,R.Yamaguchi,Y.Murao,p.687-692)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で成膜した
SiOF膜は、膜中に一様にフッ素を含んでいたため、
成膜後の熱処理(ポストアニール)時に容易にフッ素を
放出し、膜の組成を変えてしまっていた。また膜中に含
まれる水素とフッ素とが反応してフッ化水素(HF)が
生成され、配線用の金属、例えばアルミニウムを腐食し
ていた(Japan Journal of Applied Physics 33 [1] (1
994) T.Usami,K.Shimokawa and M.Yoshimaru,p.408-41
2)。特に、テトラエトキシシラン(TEOS)のよう
な高流動性膜は、吸湿により膜中に大量のH2 Oを含ん
でいるため、フッ化水素がH2 Oに溶け込むとフッ酸と
なって、腐食が深刻になる。
【0005】本発明は、SiOFを含んだ低誘電率絶縁
膜でありながら、フッ素の膜からの離脱や膜中でのフッ
化水素の生成を防止して、膜中に大量のH2 Oを含んで
いても金属配線を腐食しない絶縁膜およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた絶縁膜およびその製造方法であ
る。すなわち、絶縁膜は、酸化膜として、例えば液相C
VD法によって成膜されたもので成膜時に流動性を有す
る酸化膜と、酸化膜中に均等に分散してなるものでフッ
素を含む酸化シリコン粒子を酸化シリコン膜で包含した
粒子とからなるものである。
【0007】絶縁膜の第1の製造方法は、第1工程で、
シリコンを含むガスとフッ素を含むガスとからなる混合
ガスまたはシリコンとフッ素とからなるガスをプラズマ
で分解し、この分解したシリコンとフッ素とに酸素から
なる酸化性ガスまたは酸素と窒素とからなる酸化性ガス
とを反応させてフッ素を含む酸化シリコンの第1前駆体
を形成する。そして第2工程で、第1前駆体と活性な酸
素とをシリコンを含みフッ素を含まないガス中に通し
て、第1前駆体を包含した酸化シリコン膜からなる第2
前駆体を形成する。その後第3工程で、第2前駆体にシ
リコンを含むガスと液体の酸化剤を気化させたものを混
合し、それを基板上に堆積して高流動性の酸化膜を形成
する。
【0008】また第2の製造方法は、上記第1,第2工
程を行った後、第3工程で、第2前駆体を基板上に堆積
して絶縁膜を形成する。
【0009】
【作用】上記絶縁膜では、酸化膜中のフッ素を含んだ酸
化シリコン(以下SiOFと記す)粒子が酸化シリコン
膜で包含されていることから、酸化シリコン膜が障壁と
なってSiOF粒子中のフッ素が酸化膜中に拡散しな
い。そのため、酸化膜からフッ素やそのフッ素と反応し
たフッ化水素が発生しなくなる。
【0010】上記第1の製造方法では、フッ素を含む酸
化シリコンの第1前駆体を酸化シリコン膜で包含して第
2前駆体を形成した後、第2前駆体にシリコンを含むガ
スと液体の酸化剤を気化させたものを混合し、それを基
板上に堆積して高流動性の酸化膜を形成することから、
例えばテトラエトキシシラン(TEOS)のような高流
動性膜の原料を用いた場合でも、膜中に残るH2 Oと第
1前駆体中のフッ素と反応することがない。そのため、
絶縁膜中でフッ酸を生成することがほとんどない。
【0011】また第2の製造方法では、フッ素を含む酸
化シリコンの第1前駆体を酸化シリコン膜で包含した第
2前駆体を形成し、それを基板上に堆積して絶縁膜を形
成することから、酸化シリコン膜によって絶縁膜中に混
入された水素と第1前駆体中のフッ素との反応が阻止さ
れる。
【0012】
【実施例】本発明の絶縁膜の実施例を図1の要部断面図
によって説明する。図1に示すように、本発明の絶縁膜
11は以下の構成を成す。すなわち、例えば液相CVD
法によって成膜された流動性を有する酸化膜(ここでは
酸化シリコン膜)12と、上記酸化膜12中に分散させ
たものでフッ素を含む酸化シリコン(以下SiOFと記
す)粒子13を酸化シリコン膜14で包含した粒子15
とからなる。上記酸化膜12は液相CVD法で形成され
たものでなくても良く、例えば有機金属シランであるテ
トラエトキシシラン(TEOS)を用いたプラズマCV
D法で形成されたものであってもよい。
【0013】上記絶縁膜11では、酸化膜12中のSi
OF粒子13が酸化シリコン膜14で包含されているこ
とから、SiOF粒子13中のフッ素が酸化膜12中に
拡散しなくなる。そのため、フッ素やそのフッ素と酸化
膜12中に含まれている水素と反応して生成されるフッ
化水素が絶縁膜11から発生しなくなる。
【0014】次に本発明の製造方法の第1実施例を図2
の製造工程図によって説明する。図では、上記図1で説
明したのと同様の構成部品には同一符号を付す。また
(1),(2)は(3)よりも拡大して描いた。
【0015】図2の(1)に示すように、第1工程で、
シリコンとフッ素とからなるガスとして四フッ化シリコ
ン(SiF4 )をプラズマで分解し、この分解したシリ
コンとフッ素とに酸素からなる酸化性ガスとして酸素
(O2 )を反応させてフッ素を含む酸化シリコン(以下
SiOFと記す)の第1前駆体21を形成する。
【0016】上記反応には、例えば2.45GHzのマ
イクロ波と8.75cT(centi tesla )の磁場とが印
加されるECR(Electron Cycrotron Resonance)発
生装置を用いる。そして原料ガスには、流量が10sc
cmの四フッ化シリコン(SiF4 )と流量が100s
ccmの酸素(O2 )との混合ガスを用いる。そして生
成条件として、例えば、生成雰囲気の圧力を1.33P
a、マイクロ波パワーを1.0kWに設定する。上記条
件下で、SiOFの第1前駆体21を形成した。
【0017】上記原料ガスには、例えばSiF4 の他
に、例えばシリコンを含むガスとフッ素を含むガスとか
らなる混合ガスとして、モノシラン(SiH4 ),ジシ
ラン(Si2 6 ),トリシラン(Si3 8 )等のシ
ラン系ガスとテトラフロロメタン(CF4 ),ヘキサフ
ルオロエタン(C2 6 )等の炭化水素系ガスとの混合
ガスを用いることも可能である。また酸化性ガスとし
て、オゾン(O3 )または酸化二窒素(N2 O)を用い
ることも可能である。
【0018】次いで第2工程を行う。この工程では、上
記第1前駆体21と活性な酸素とを、シリコンを含みフ
ッ素を含まないガスとしてモノシラン(SiH4 )ガス
雰囲気中に通す。そして図2の(2)に示すように、上
記第1前駆体(21)であるSiOF粒子13の周囲に
酸化シリコン膜14を形成して第2前駆体22を形成す
る。
【0019】上記反応には、図1の(1)で説明したの
と同一のECR発生装置を用い、シリコンを含みフッ素
を含まないガスとして、例えば流量が50sccmで供
給されるモノシラン(SiH4 )ガスを用いる。このモ
ノシランガスはECRプラズマで発生した後の未反応の
酸素ラジカルによって分解されて、そこで分解したシリ
コンと活性な酸素である酸素ラジカルとが反応する。こ
のとき、活性なフッ素も一緒に拡散してきたとしても、
シリコン−フッ素の結合エネルギー(130kcal/
モル)よりもシリコン−酸素の結合エネルギー(192
kcal/モル)の方が大きいため、優先的に酸化シリ
コンが形成される。その結果、第1前駆体21の周囲に
酸化シリコン膜14が形成される。この酸化シリコン1
4は、ほとんど水素やH2 Oを含まない状態で形成され
る。このようにして、第1前駆体21を酸化シリコン膜
14で包含した第2前駆体22を形成した。
【0020】続いて第3工程を行う、この工程では、上
記第2前駆体22と、シリコンを含むガスとして例えば
モノシラン(SiH4 )と、液体の酸化剤を気化させた
ものとして例えば水(H2 O)に溶解したオゾン
(O3 )を加熱気化させたものと混合する。そして図2
の(3)に示すように、上記混合したものを基板31上
で反応させて、高流動性を有する酸化膜(ここでは酸化
シリコン膜)12を形成する。この酸化膜12中には、
SiOF粒子13を酸化シリコン膜14で包含してなる
粒子15(第2前駆体22)が分散されている。
【0021】上記反応条件の一例としては、タンク内に
50℃に保持した水を貯蔵し、その水の上部雰囲気を2
atmのオゾン雰囲気にして水にオゾンを溶解させる。
そのオゾンを溶解した水を20g/分の流量で反応雰囲
気に供給するとともに、流量が30sccmのモノシラ
ン(SiH4 )を上記反応雰囲気に供給する。また基板
温度は0℃、基板近傍の反応雰囲気の圧力を40.0P
aに設定する。上記条件によって、第2前駆体(22)
からなる粒子15を分散させた酸化膜12からなる絶縁
膜11を形成した。
【0022】上記第1実施例では、第1前駆体21を酸
化シリコン膜14で包含した第2前駆体22を形成した
後、第2前駆体22にシリコンを含むガスと液体の酸化
剤を気化させたものを混合し、それを基板31上に堆積
して高流動性の酸化膜12を形成することから、酸化膜
12の原料に例えばテトラエトキシシラン(TEOS)
とオゾンを溶解した水とを用いた場合でも、吸湿により
膜中に残るH2 Oと第1前駆体21中のフッ素とが反応
することがない。そのため、絶縁膜11中でフッ酸を生
成することがない。
【0023】上記製造方法を実現する成膜装置の一例を
図3の概略構成図によって説明する。図3に示すよう
に、成膜装置60はECRプラズマCVD装置と低圧C
VD装置とを組み合わせた構成を成す。
【0024】すなわち、チェンバー61の上部にはマイ
クロ波を導入する導波管62が石英窓63を介して設け
られ、上部外側周には磁石64が設けられている。また
チェンバー61の上部側には、第1前駆体(21)を形
成するための原料ガスを導入する第1ガス導入管65が
設けられている。上記磁石64に囲まれているチェンバ
ー61内ではECRプラズマPが生成される。このEC
RプラズマPが生成される領域の下方におけるチェンバ
ー61内には、第1前駆体(21)に酸化シリコン膜
(14)を形成するための原料ガスを導入する第2ガス
導入管66が導かれていて、その先端には第1ガス拡散
器67が接続されている。そして上記導波管62から上
記第1ガス拡散器67までがECRプラズマCVD装置
になる。
【0025】さらにその第1ガス拡散器67の下方にお
けるチェンバー61の内部には、酸化膜(12)を形成
するための原料ガスを導入第3ガス導入管68が導かれ
ていて、その先端には第2ガス拡散器69が接続されて
いる。そして上記第2ガス拡散器69の下方におけるチ
ェンバー61の内部には、試料となる例えば基板31が
載置されるステージ70が設置されている。このステー
ジ70の内部にはヒータ(図示省略)が設置されてい
る。そして上記第2ガス拡散器69から上記ステージ7
0までの部分が低圧CVD装置になる。また上記チェン
バー61の底部側には、真空排気装置(図示省略)に接
続される排気管71が接続されている。
【0026】上記成膜装置60では、まず第1ガス導入
管65から四フッ化シリコン(SiF4 )と酸素
(O2 )とをチェンバー内に導入に、2.45GHzの
マイクロ波と8.75cT(centi tesla )の磁場とを
印加してECRプラズマを発生させる。そしてSiOF
の第1前駆体(21)を形成する。
【0027】さらに第2ガス導入管66から第1ガス拡
散器67を介してモノシラン(SiH4 )ガスをチェン
バー61の内部に導入して、第1ガス拡散器67の近傍
にモノシラン雰囲気を生成する。そして、上記第1前駆
体21とECRプラズマで発生した後の未反応の酸素ラ
ジカルとを、そのモノシラン雰囲気中に通す。その結
果、上記第1前駆体(21)であるSiOF粒子(1
3)の周囲に酸化シリコン膜(14)を形成した第2前
駆体(22)が形成される。
【0028】続いて第3ガス導入管68から第2ガス拡
散器69を介してモノシラン(SiH4 )と水(H
2 O)に溶解したオゾン(O3 )を加熱気化させたもの
と混合し、それを基板31上に導入する。このとき、チ
ェンバー61は排気管71によって排気されているの
で、基板31上には上記第2前駆体22も導入される。
そしてこの混合したものを基板31上で反応させて高流
動性の絶縁膜である酸化膜(12)を形成する。
【0029】次に上記第1実施例で説明した絶縁膜の形
成方法を半導体装置の層間絶縁膜に適用した一例を図4
によって説明する。図では、アルミニウム配線間の溝に
上記酸化シリコン膜を埋め込む例を示す。
【0030】図4の(1)に示すように、基板〔例えば
表面に絶縁膜(図示省略)が形成されているシリコンウ
エハ〕91上に厚さ1.0μm、間隔0.3μm(アス
ペクト比3.3)のアルミニウム配線92を通常の配線
形成プロセス(例えば、スパッタリングによるアルミニ
ウム膜の成膜、リソグラフィー技術によるレジストから
なるエッチングマスクの形成、ドライエッチングによる
パターニング)によって形成した。
【0031】続いて図4の(2)に示すように、上記第
1実施例で説明したと同様にして、上記アルミニウム配
線92を覆う状態に、SiOF粒子(13)を酸化シリ
コン膜(14)で包含した粒子(15)を分散させた酸
化膜(12)からなる絶縁膜11を上記基板91上に成
膜した。
【0032】上記絶縁膜11の誘電率を測定した結果、
誘電率の値は3.4であった。また、この絶縁膜11は
成膜時に流動性を有するため、アルミニウム配線92間
にボイドを発生することなく成膜された。さらにこの絶
縁膜11からはフッ素やフッ化水素を発生しないので、
アルミニウム配線92の腐食は観察されなかった。
【0033】上記説明した適用例は、配線間の埋め込み
についての適用例であったが、本発明はそれに限定され
ることはなく、MOSトランジスタの保護膜などの段差
の解消や埋め込みが必要とされる用途全般に適用するこ
とが可能である。
【0034】次に製造方法の第2実施例を図5の製造工
程図によって説明する。この図5では、前記図2で説明
したのと同様の構成要素には同一符号を付した。また
(1)は(2)よりも拡大して描いた。
【0035】この第2の製造方法は、上記第1実施例で
説明した第1,第2工程を行って、図5の(1)に示す
ように、SiOF粒子13を酸化シリコン膜14で包含
した第2前駆体22を形成する。そして基板31上に上
記第2前駆体22を堆積することによって、図5の
(2)に示すように、基板31上に絶縁膜41を形成す
る。
【0036】上記第2の製造方法では、第1実施例と同
様に、第1前駆体21であるSiOF粒子13を酸化シ
リコン膜14で包含した第2前駆体22を形成し、その
第2前駆体22を基板31上に堆積して絶縁膜41を形
成していることから、酸化シリコン膜14によって絶縁
膜41中に混入された水素と第1前駆体21中のフッ素
との反応が阻止される。またこの第2実施例も上記第1
実施例と同様に、層間絶縁膜の形成、配線,ゲート電極
等の保護膜の形成に適用できる。
【0037】さらに上記各実施例で説明した方法のよう
に、SiOF粒子13の原料ガスとして四フッ化シリコ
ン(SiF4 )と酸素(O2 )とを用いれば、SiOF
膜中に水素が含まれない。このため、フッ化水素(H
F)ガスのような、金属配線に対して有害なガスの発生
が一層抑制される。また第1前駆体21を形成するとき
のプラズマ源として、ECR(ElectronCycrotron Res
onance)のような高密度プラズマを用いることから、原
料ガスの分解が高効率に行われ、その結果、大量のSi
OF粒子13が短時間に生成される。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の絶縁膜に
よれば、酸化膜中に分散されているフッ素を含んだ酸化
シリコン粒子が酸化シリコン膜で包含されているので、
フッ素が膜中に拡散しない。そのため、酸化膜からフッ
素やそのフッ素と反応したフッ化水素が発生しなくなる
ので、絶縁膜上に形成される配線または絶縁膜で覆われ
る配線を腐食することがない。したがって、信頼性に優
れた絶縁膜になる。
【0039】請求項2の製造方法によれば、フッ素を含
む酸化シリコンの第1前駆体を酸化シリコン膜で包含し
て第2前駆体を形成した後、第2前駆体にシリコンを含
むガスと液体の酸化剤を気化させたものを混合し、それ
を基板上に堆積するので、高流動性の酸化膜が形成でき
る。またこの酸化膜の形成にH2 Oを多く含む原料を用
いた場合でも、酸化膜中に残るH2 Oと第1前駆体中の
フッ素との反応を防止することができる。
【0040】請求項3の製造方法によれば、フッ素を含
む酸化シリコンの第1前駆体を酸化シリコン膜で包含し
て第2前駆体を形成し、それを基板上に堆積して絶縁膜
を形成したので、絶縁膜中に混入された水素と第1前駆
体中のフッ素との反応を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜の実施例に関する要部断面図で
ある。
【図2】本発明の製造方法の第1実施例に関する製造工
程図である。
【図3】成膜装置の概略構成図である。
【図4】層間絶縁膜への適用例の説明図である。
【図5】本発明の製造方法の第2実施例に関する製造工
程図である。
【符号の説明】
11 絶縁膜 12 酸化膜 13 フッ素を含む酸化シリコン膜(SiOF膜) 14 酸化シリコン膜 15 粒子 21 第1前駆体 22 第2前駆
体 31 基板 41 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/768

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化膜と、 前記酸化膜中に分散してなるものでフッ素を含む酸化シ
    リコン粒子を酸化シリコン膜で包含した粒子とからなる
    ことを特徴とする絶縁膜。
  2. 【請求項2】 シリコンを含むガスとフッ素を含むガス
    とからなる混合ガスまたはシリコンとフッ素とからなる
    ガスをプラズマで分解し、該分解したシリコンとフッ素
    とに酸素からなる酸化性ガスまたは酸素と窒素とからな
    る酸化性ガスとを反応させて、フッ素を含む酸化シリコ
    ンの第1前駆体を形成する第1工程と、 前記第1前駆体と活性な酸素とをシリコンを含みフッ素
    を含まないガス中に通して、前記第1前駆体を包含した
    酸化シリコン膜からなる第2前駆体を形成する第2工程
    と、 前記第2前駆体とシリコンを含むガスと液体の酸化剤を
    気化させたものとを混合し、前記混合したものを基板上
    に堆積して高流動性の酸化膜を形成する第3工程とから
    なることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコンを含むガスとフッ素を含むガス
    とからなる混合ガスまたはシリコンとフッ素とからなる
    ガスをプラズマで分解し、該分解したシリコンとフッ素
    とに酸素とからなる酸化性ガスまたは酸素と窒素とから
    なる酸化性ガスを反応させて、フッ素を含む酸化シリコ
    ンの第1前駆体を形成する第1工程と、 前記第1前駆体と活性な酸素とをシリコンを含みフッ素
    を含まないガス中に通して、前記第1前駆体を包含した
    酸化シリコン膜からなる第2前駆体を形成する第2工程
    と、 前記第2前駆体を基板上に堆積して絶縁膜を形成する第
    3工程とからなることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007141951A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Asm Japan Kk 多孔質膜の形成方法

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JP2007141951A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Asm Japan Kk 多孔質膜の形成方法

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