JPH08165958A - 内燃機関の排気還流制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気還流制御装置

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JPH08165958A
JPH08165958A JP6309287A JP30928794A JPH08165958A JP H08165958 A JPH08165958 A JP H08165958A JP 6309287 A JP6309287 A JP 6309287A JP 30928794 A JP30928794 A JP 30928794A JP H08165958 A JPH08165958 A JP H08165958A
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JP
Japan
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target opening
exhaust gas
step motor
gas recirculation
egr
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JP6309287A
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Shigeaki Kakizaki
成章 柿崎
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Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内燃機関の排気還流制御装置において、エンジ
ンの過渡運転移行時や定常運転時での排気還流制御の応
答性を良好にし、排気性能や運転性の向上を図ることを
目的とする。 【構成】EGR目標開度演算処理ルーチンにおいて、目
標開度を、目標EGR率となる第1の目標開度と、この
第1の目標開度を、吸気の筒内への充填遅れ時定数より
も小さく、かつステップモータの逆転許容時間よりも大
きく設定されたなまし時定数によってなまし処理して得
た第2の目標開度とに分け、更に、現在開度と第1の目
標開度との差を絶対値として演算し、これが所定値を越
えた場合は過渡状態における急激な開度変化と判断して
第1の目標開度に基づきステップモータの駆動を制御す
ると共に、次回の演算に備えて、第2の目標開度を第1
の目標開度に更新し、現在開度と第1の目標開度との差
を絶対値が所定値を越えない場合は、ステップモータ逆
転による脱調を防止すべき定常状態と判定し、第2の目
標開度に基づきステップモータの駆動を制御するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気還流
(以下、EGRと言う)制御装置に関し、特に、排気還
流量調整弁を駆動してその開度を制御するステップモー
タの駆動制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関(以下、エンジン)にお
いて、NOxの発生量を低減する技術の一つとして、排
気の一部を吸気系に還流させる排気還流(以下、EG
R)制御装置が知られている。従来のEGR制御装置と
しては、次のようなものがある。
【0003】即ち、コントロールユニットにより、水温
センサ及びスロットルセンサの出力から、EGR条件で
あることを判定し、EGR条件を満たしていれば、エア
フローセンサとクランク角センサからの出力信号に基づ
いてEGR量を演算決定し、排気系から排気の一部を吸
気系に導入するEGR通路に介装されたEGR量調整弁
(EGRバルブ)を駆動してその開度を制御するステッ
プモータにパルス信号を出力すると共に、点火時期に補
正を加える。
【0004】このときのEGRバルブ開度の目標値は、
エンジン回転数と負荷を表す燃料噴射パルス幅により目
標EGRバルブ開度マップを検索した結果を用いる手法
が一般的に知られている。又、EGRバルブの目標開度
が定常運転等で変わらない場合には、EGRバルブのリ
ターンスプリングによる閉弁力に抗してEGRバルブ開
度を保持するために、最後に励磁された相の通電を継続
する。
【0005】このとき、アクチュエータであるステップ
モータは、その構造上、永久磁石で構成されるロータの
イナーシャと、ロータとコイル間で発生する磁気バネ力
により固有振動を持ち、特に連続的に開駆動或いは閉駆
動を行った直後に停止を行った場合には、実位置は減衰
振動となり、極めて不安定な状態となる。この状態で、
開駆動から閉駆動へ、閉駆動から開駆動へとステップモ
ータを逆転駆動すると、ステップモータの脱調を引き起
こし、EGRバルブの目標開度と実開度に差が生じてし
まう。
【0006】このような問題点を解消するため、従来、
特開平4−301170号公報に開示されたEGR制御
装置のように、ステップモータの駆動状態の移行時に固
定さた所定のディレイ時間を設け、前述した減衰振動が
十分に行われて、ステップモータの状態が安定するまで
逆転駆動を行わないようにした技術が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、EGR制御
装置にあっては、燃費改善や排気規制の対応等を目的に
エンジンの燃焼改善を施し、広い領域で高EGR率を導
入しようとした場合には、目標EGR開度マップはEG
R領域の周辺では極端な傾斜を持つこととなり、又、コ
ントロールユニット内部のエンジン回転数と負荷を表す
パラメータは定常運転状態においても、ある程度の発振
を伴うことは周知の事実である。
【0008】これにより、前記目標EGR開度マップの
傾斜領域では今までに増して単位時間当たりの逆転回数
は増加するため、より確実なステップモータ駆動方法が
望まれる。一方、高EGR領域におけるEGRガスから
の受熱が増加すると、ステップモータの磁気バネ力は弱
くなるため、前記減衰振動の収束時間は常に一定ではな
い。
【0009】従って、従来技術のように逆転時の駆動禁
止時間を状態別に固定したのでは、確実に逆転駆動時の
動作保証を行うために夫々の状態での逆転禁止時間をス
テップモータの最も脱調に厳しい状態に合わせて設定せ
ざるを得ず、このための実験工数が大きくなるばかり
か、必要以上の駆動禁止時間を設定するために、エンジ
ンの過渡移行時や定常でのEGRバルブ応答性を悪化さ
せ、排気性能や運転性が悪化するという問題点があっ
た。
【0010】本発明は以上のような従来の問題点に鑑
み、内燃機関の排気還流制御装置において、排気還流量
調整弁の目標開度を、エンジン要求から設定される第1
の目標開度と、該第1の目標開度に対して所定のなまし
処理を行った定常制御用の第2の目標開度とに分け、こ
れらを使い向けて、ステップモータの駆動を制御するこ
とにより、エンジンの過渡運転移行時や定常運転時での
排気還流制御の応答性を良好にし、排気性能や運転性の
向上を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、図1に示すように、排気系から排気の一部を
吸気系に導入する排気還流通路と、前記排気還流通路に
介装された排気還流量調整弁と、前記排気還流量調整弁
を駆動してその開度を制御するステップモータと、機関
運転状態に基づいて前記排気還流量調整弁の第1の目標
開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記第1の
目標開度演算手段により演算された第1の目標開度に対
して所定のなまし処理を施して前記排気還流量調整弁の
第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、
前記第2の目標開度演算手段により演算された第2の目
標開度に基づいて前記ステップモータを駆動制御するス
テップモータ駆動制御手段と、を含んで構成され、前記
なまし処理の時定数を吸気の筒内への充填遅れ時定数よ
りも小さく、かつステップモータの逆転許容時間よりも
大きく設定した。
【0012】請求項2記載の発明は、図1に示すよう
に、現在の排気還流量調整弁開度と第1の目標開度との
差を絶対値として演算する開度差絶対値演算手段と、前
記開度差絶対値演算手段により演算された開度差絶対値
と所定値とを比較する比較手段と、を備え、前記比較手
段の比較結果に基づいて、開度差絶対値が所定値を越え
た時には、前記ステップモータ駆動制御手段により、第
1の目標開度に基づいてステップモータを駆動制御し、
かつ第2の目標開度演算手段により演算される第2の目
標開度の初期値を第1の目標開度に更新する構成とし
た。
【0013】請求項3記載の発明は、図1に示すよう
に、前記ステップモータの温度を直接的若しくは間接的
に検出するモータ温度検出手段と、前記モータ温度検出
手段により検出されたモータ温度に基づいて前記なまし
処理の時定数を可変する時定数可変手段と、を備えた。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明においては、運転状態に基
づいた第1の目標開度を、吸気の筒内への充填遅れ時定
数よりも小さく、かつステップモータの逆転許容時間よ
りも大きく設定されたなまし時定数によってなまし処理
して得た第2の目標開度に基づいて、ステップモータの
駆動が制御され、モータ減衰振動の収束時間が変化した
としても応答性を犠牲にすることなく、エンジンの定常
運転時でのステップモータの脱調を確実に防止できる。
【0015】又、第2の目標開度の設定を行う制御定数
は物理的に求めることができ、実験工数が大きくなるこ
ともない。請求項2記載の発明においては、排気還流量
調整弁の現在開度と第1の目標開度との差が絶対値とし
て演算され、これが所定値を越えた場合は過渡状態にお
ける急激な開度変化と判断されて第1の目標開度に基づ
きステップモータの駆動が制御されると共に、次回の演
算に備えて、第2の目標開度が第1の目標開度に更新さ
れ、排気還流量調整弁の現在開度と第1の目標開度との
差を絶対値が所定値を越えない場合は、ステップモータ
逆転による脱調を防止すべき定常状態と判定されて第2
の目標開度に基づきステップモータの駆動が制御され
る。
【0016】従って、モータ減衰振動の収束時間が変化
したとしても応答性を犠牲にすることなく、ステップモ
ータの脱調を確実に防止でき、エンジンの過渡運転移行
時や定常運転時でのEGR制御の応答性を悪化させるこ
とがなくなり、排気性能や運転性を向上することができ
る。請求項3記載の発明においては、例えばステップモ
ータの温度が高温になるほどステップモータの磁気ばね
力が小さくなるため、なまし時定数が小さくなるように
可変され、なまし時定数をステップモータの温度に応じ
て適切に設定できる。
【0017】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。請求項1〜3記載の発明の一実施例の共通のシ
ステム構成を示す図2において、排気マニホールド1か
ら分岐して吸気マニホールド2が集合されるコレクタ2
Aに連通されるEGR管3が設けられ、該EGR管3に
はEGR量を調整するEGR量調整装置4を構成するE
GR量調整弁(以下、EGRバルブ)5が介装され、該
EGRバルブ5と共にEGR量調整装置4を構成するE
GRバルブ駆動用のアクチュエータとしてのステップモ
ータ6が設けられている。
【0018】吸気管2aには、図示しないエアクリーナ
を介して導入される吸入空気流量を検出するエアフロメ
ータ7及びアクセルペダルと連動して吸入空気流量を制
御するスロットルバルブ8が設けられ、該スロットルバ
ルブ8をバイパスするバイパス通路9にはアイドル制御
バルブ10が介装されている。吸気マニホールド2には
気筒毎に電磁式の燃料噴射弁11が設けられている。前
記スロットルバルブ8には、該バルブ8の開度を検出す
るポテンショメータ式のスロットルセンサ8Aが設けら
れている。
【0019】前記燃料噴射弁11は、マイクロコンピュ
ータを内蔵したコントロールユニット12からの噴射パ
ルス信号によって開弁駆動し、燃料を噴射供給する。排
気マニホールド1の集合部には、排気中酸素濃度を検出
することによって吸入混合気の空燃比を検出する手段と
しての空燃比センサ(以下、O2 センサ)13が設けら
れている。
【0020】前記O2 センサ13下流側の排気管1aに
は、排気中のHCとCO2 とNOxとを理論空燃比雰囲
気下で浄化処理する三元触媒14が介装される。図示し
ないディストリビュータには、クランク角センサ15が
内蔵されており、該クランク角センサ15からエンジン
回転と同期して出力されるクランク角単位角信号を一定
時間カウントして、又は、クランク基準角信号の周期を
計測してエンジン回転速度を検出する。更に、冷却水温
度を検出する水温センサ16が設けられている。
【0021】尚、17は点火プラグである。コントロー
ルユニット12に内蔵されたエンジン制御コンピュータ
(ECU)は、エアフロメータ7、スロットルセンサ8
A及びクランク角センサ15からの出力信号に基づい
て、燃料噴射量と点火時期とを演算決定し、燃料噴射弁
11と点火プラグ17に夫々パルス信号を出力する。
【0022】このとき、ECUは、水温センサ16やO
2 センサ13からの出力により燃料噴射量と点火時期に
補正を加える。一方、ECUは、エアフロメータ7、ク
ランク角センサ15,水温センサ16からの出力に基づ
いてEGR量を演算決定し、EGRバルブ5の駆動用ス
テップモータ6にパルスを出力する。
【0023】ここで、ECUによる請求項1及び2記載
の発明の一実施例のEGR制御は図3及び図4のフロー
チャートに示す如く実行される。即ち、EGR制御ルー
チンは、基本周期を10msecとする図3のEGR目
標開度演算処理ルーチンと、基本周期を4msecとす
る図4のEGR駆動出力処理ルーチンとの2つのルーチ
ンから成っている。
【0024】これら2つのルーチンの概略を説明する
と、EGR目標開度演算処理ルーチンでは、EGR実行
条件の判断、EGR目標開度(第1の目標開度)と定常
制御用目標開度(第2の目標開度)の演算、前記EGR
目標開度と現在のEGRバルブ開度との差の絶対値の演
算、これによる第1と第2の2つの目標開度の選択、並
びに各演算補助変数値の更新を行う。
【0025】又、EGR駆動出力処理ルーチンでは、前
記EGR目標開度演算処理ルーチンによって求められた
EGR目標開度(第1の目標開度)と定常制御用目標開
度(第2の目標開度)のうちいずれかに基づいてEGR
バルブ駆動用のステップモータへの駆動出力制御又はホ
ールド出力を行い、この出力結果に対する各演算補助変
数の更新を行う。
【0026】かかる2つのルーチンを詳述する。図3に
示したEGR目標開度演算処理ルーチンにおいては、先
ず、エンジン冷却水温やアイドルスイッチ等のエンジン
運転状態を検出し、EGR制御を実行するか否かを判断
する。即ち、ステップ1(図においては、S1と略記す
る。以下同様)では、エンジン冷却水温Twやアイドル
スイッチ(SW)状態(ON,OFF)を読み込み、ス
テップ2では、エンジン冷却水温TwがEGR許可水温
を越えたか否かが判定される。TwがEGR許可水温を
越え(Tw>EGR許可水温)であれば、ステップ3に
進み、Tw≦EGR許可水温であれば、ステップ4に進
む。
【0027】ステップ3では、アイドルスイッチがON
であるかOFFであるかを判定し、アイドルスイッチが
OFFであれば、ステップ5に進み、ONであれば、ス
テップ4に進む。上記のようにステップ5まで進んで、
EGR制御を実行する場合は、ステップ5にて、エンジ
ン回転数Neと吸入空気量Tpを読み込み、ステップ6
にて、読み込んだエンジン回転数Neと吸入空気量Tp
に基づいてEGRバルブ5の目標開度STAマップ(図
5参照)を検索し、ステップ7にてこの検索値をバルブ
目標開度STAとしてストアする。EGR制御を実行し
ない場合は、ステップ4にて、EGRカット時目標値を
EGRバルブ目標開度STAとしてストアする。
【0028】尚、図5の目標開度STAマップは、前述
したように、燃費改善や排気規制の対応等を目的にエン
ジンの燃焼改善を施し、広い領域で高EGR率を導入し
ようとした場合に、EGR領域の周辺では極端な傾斜
(A部)を持つものである。又、前記EGRカット時目
標開度はバルブ着座時の目標開度(所定値)である(初
期化時にEGRバルブ位置を一定にするため、EGRバ
ルブ5の構造は原点より不感帯を持たせている)。
【0029】ステップ8においては、定常制御用目標開
度STADを演算する。この演算は、EGR目標開度
(第1の目標開度)に対して所定のなまし処理を施して
定常制御用目標開度(第2の目標開度)を得るもので、
本実施例において、移動荷重平均の形で次のように示さ
れる。 STAD=a×STA+b×STAO 但し、なまし時定数a,bは、0<a及びb≦1かつa
+b=1の関係にある。
【0030】この式でのSTAOは移動平均演算用のS
TADの前回値である。但し、このときのなまし時定数
a,bは、吸入空気の筒内への充填遅れ時定数より小さ
く、かつステップモータの減衰振動収束時定数より大き
く設定される。ここで、一般に、吸入空気の筒内への充
填遅れ時定数は、約500msec程度であり、ステッ
プモータの減衰振動収束時定数の100msecと比較
すると大きいことが判っている。この100msec間
で逆転駆動を行うと、ステップモータは脱調を引き起こ
すが、仮に正常に駆動が行われたとしても、筒内に充填
される吸入空気中のEGR率の変化は微小である(図6
参照)。
【0031】尚、勿論上記移動荷重平均演算に代えて、
他のディジタルローパスフィルタでもかまわない。この
他のディジタルローパスフィルタにおいては、例えば、
目標開度STAに対してFFT処理を施し、カットオフ
周波数以上の帯域値に0を乗じた後に再び逆FFT処理
を行ったものを定常制御用目標開度STADとする。
【0032】ステップ9においては、現在のEGRバル
ブ開度SMONをモニタし、ステップ10において、前
記EGRバルブ目標開度STAと上記現在のEGRバル
ブ開度SMONとの差を絶対値として演算する。これ
は、EGRバルブの開方向と閉方向で同様に定常,過渡
判定ができるようにするためである。
【0033】この判定用の演算値は、吸入空気流量Qa
の時間微分値或いはスロットルバルブ開度TVOの時間
微分値とエンジン回転数Neの時間微分値を同時に使っ
てもその効果は同じである。ステップ11では、上記の
ように演算されたSTAとSMONとの差の絶対値が予
め設定された過渡判定しきい値を越えたか否かの判定を
行い、越えた場合には、ステップ12に進んで、最終的
に駆動出力ルーチンに引き渡される指令開度STACを
STAとし、ステップ13にて、次回の演算に備えて、
STAO(STADの前回値)をSTAに初期化し、サ
ブルーチンから還る。
【0034】一方、STAとSMONとの差の絶対値が
過渡判定しきい値を越えない場合には、ステップ14に
進んで、指令開度STACをSTADとし、ステップ1
5にて、なまし処理を継続するためにSTAO(STA
Dの前回値)をSTADとして、サブルーチンから還
る。次に、図4に示したEGR駆動出力処理ルーチンに
おいては、先ず始めに、ステップ20において現在の分
周タイマを読み込み、ステップ21にてタイマが0とな
ったか否かをテストする。
【0035】タイマが0となった場合には、ステップ2
2にて駆動周期の初期値をセットする。タイマが0とな
らない場合は、ステップ23及び24にて、分周タイマ
をディクリメントしてストアし、サブルーチンから還
る。ステップ22後は、ステップ25にて上記EGR目
標開度演算処理ルーチンで与えられた指令開度STAC
を読み込み、ステップ26にて、指令開度STACと現
在開度SMONとを比較する。
【0036】STACとSMONとが等しい場合には、
ステップ27のホールディング出力処理に、等しくない
場合は、ステップ28の駆動出力処理に分岐して進む。
ステップ28の駆動出力処理では、開又は閉方向に従っ
て、各ポート出力の切り換えを行い、ステップ29に進
ん、出力後の現在開度SMONを更新してサブルーチン
から還る。
【0037】一方、ステップ27のホールディング出力
処理では、状態をそのまま保存してサブルーチンから還
る。以上の処理にて得られる各制御定数の動きを図7に
示す。次に、請求項3の発明の一実施例を説明する。こ
こで、図8はステップモータの動特性の温度変化を示し
ており、モータコイル温度が低い時と高い時とでは、高
いときほどモータの磁気ばね力が小さくなるため、ロー
タの減衰振動収束時間に差が生じる。
【0038】そこで、この実施例では、ロータの減衰振
動収束時間に対応させて図3のフローチャートのステッ
プ8にて説明したなまし処理におけるなまし時定数a,
bを適切に設定するべく、このなまし時定数a,bをモ
ータの温度により可変するものであり、例えば、モータ
の温度を直接的若しくは間接的に検出する手段としての
図示しないモータコイル温度センサと、この検出温度に
よりなまし時定数を後述するなまし時定数テーブルから
検索する手段とが付加されている。
【0039】即ち、図9のフローチャートにおいて、図
3のフローチャートと相違する点のみ説明すると、ステ
ップ1Aにおいて、コイル温度センサの出力値Tcを読
み込み、ステップ7Aこれに応じて図10に示したなま
し時定数テーブルから定常制御用目標開度を演算するた
めのなまし時定数aを検索する。この検索値aは、最大
値(max)と最小値(min)と比較され、この範囲
にクリッピングされ、なまし時定数bは、1−aにより
求められる。
【0040】前記図10のなまし時定数テーブルは、高
温になるほどステップモータの磁気ばね力が小さくなる
ため、なまし時定数が小さくなるように設定される。そ
して、定常制御用目標開度STADは、求められたなま
し時定数a,bを使って演算され、以下フローチャート
と同様のステップを経て、指令開度値STACが与えら
れる。
【0041】又、前記モータの温度の検出手段として
は、前記モータコイル温度センサの替わりに、公知のE
GRバルブ故障診断システムで用いられているEGRバ
ルブ下流ガス温度センサを代用しても良い。このように
EGRバルブ下流ガス温度センサを代用した場合には、
ステップモータの故障診断と上記実施例の制御とをコス
トアップさせることなく実行できるという利点がある。
【0042】以上の処理にて得られる各制御定数の動き
を図11に示す。以上の実施例の構成によれば、EGR
バルブの目標開度を、目標EGR率となる(エンジン状
態に基づいた)第1の目標開度と、この第1の目標開度
を、モータの温度に応じて可変され(図9の実施例)、
吸気の筒内への充填遅れ時定数よりも小さく、かつステ
ップモータの逆転許容時間よりも大きく設定されたなま
し時定数によってなまし処理して得た第2の目標開度と
に分け、更に、EGRバルブの現在開度と第1の目標開
度との差を絶対値として演算し、これが所定値を越えた
場合は過渡状態における急激な開度変化と判断して第1
の目標開度に基づきステップモータの駆動を制御すると
共に、次回の演算に備えて、第2の目標開度を第1の目
標開度に更新し、EGRバルブの現在開度と第1の目標
開度との差を絶対値が所定値を越えない場合は、ステッ
プモータ逆転による脱調を防止すべき定常状態と判定
し、第2の目標開度に基づきステップモータの駆動を制
御するようにしたから、モータ減衰振動の収束時間が変
化したとしても応答性を犠牲にすることなく、ステップ
モータの脱調を確実に防止でき、エンジンの過渡運転移
行時や定常運転時でのEGR制御の応答性を悪化させる
ことがなくなり、排気性能や運転性を向上することがで
きる。
【0043】又、第2の目標開度の設定を行う制御定数
は物理的に求めることができ、実験工数が大きくなるこ
ともない。上記の作用によって得られる具体的な効果に
ついては、図12に示す。この図から明らかなように、
従来技術では、エンジンの過渡運転移行時や定常運転時
でのEGR制御の応答性を悪化させるため、NOx排出
量が多い等排気性能が悪化するが、本発明の制御による
と、NOx排出量を低減できる。
【0044】更に、かかる実施例によると、次のような
効果もある。即ち、定常での目標開度に対して仮に充分
な応答をもってEGRバルブの開度を追従させたとして
も、筒内に充填されるときのEGR率は吸気通路のコレ
クタの容積効果により微小変化であるため、必要以上の
ステップモータ駆動はEGR率に影響を与えることなく
耐久性を悪化させてしまう問題があるが、上記実施例の
制御によると、筒内に充填されるEGR率を予測しなが
ら制御できるため、上記の問題を解決でき、耐久性の向
上を図れる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、排気還流量調整弁の運転状態に基づいた第
1の目標開度を、吸気の筒内への充填遅れ時定数よりも
小さく、かつステップモータの逆転許容時間よりも大き
く設定されたなまし時定数によってなまし処理して得た
第2の目標開度に基づいて、ステップモータの駆動を制
御するようにしたから、モータ減衰振動の収束時間が変
化したとしても応答性を犠牲にすることなく、エンジン
の定常運転時でのステップモータの脱調を確実に防止で
き、第2の目標開度の設定を行う制御定数は物理的に求
めることができ、実験工数の低減を図れる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、排気還流量
調整弁の現在開度と第1の目標開度との差が絶対値とし
て演算され、これが所定値を越えた場合は過渡状態にお
ける急激な開度変化と判断されて第1の目標開度に基づ
きステップモータの駆動を制御すると共に、次回の演算
に備えて、第2の目標開度が第1の目標開度に更新さ
れ、排気還流量調整弁の現在開度と第1の目標開度との
差を絶対値が所定値を越えない場合は、ステップモータ
逆転による脱調を防止すべき定常状態と判定されて第2
の目標開度に基づきステップモータの駆動を制御するよ
うにしたから、モータ減衰振動の収束時間が変化したと
しても応答性を犠牲にすることなく、ステップモータの
脱調を確実に防止でき、エンジンの過渡運転移行時や定
常運転時でのEGR制御の応答性を悪化させることがな
くなり、排気性能や運転性を向上することができる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、なまし時定
数をステップモータの温度に応じて適切に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜3記載の発明の共通の構成図
【図2】 請求項1〜3の発明の一実施例の共通のシス
テム図
【図3】 請求項1及び2記載の発明の一実施例の制御
内容を示すフローチャート(EGR目標開度演算処理ル
ーチン)
【図4】 請求項1及び2記載の発明の一実施例の制御
内容を示すフローチャート(EGR駆動出力処理ルーチ
ン)
【図5】 EGRバルブの目標開度マップ
【図6】 吸入空気の筒内への充填遅れ時定数、ステッ
プモータの減衰振動収束時定数及びEGR率との関係を
示す図
【図7】 図3及び図4の実施例における各制御定数の
動きを示す図
【図8】 ステップモータの動特性の温度変化を示す図
【図9】 請求項3記載の発明の一実施例の制御内容を
示すフローチャート(EGR目標開度演算処理ルーチ
ン)
【図10】 なまし時定数テーブルを示す図
【図11】 図9の実施例における各制御定数の動きを示
す図
【図12】 本発明の効果を説明するタイムチャート
【符号の説明】
1 排気マニホールド 2 吸気マニホールド 3 EGR管 5 EGRバルブ 6 ステップモータ 12 コントロールユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気系から排気の一部を吸気系に導入する
    排気還流通路と、 前記排気還流通路に介装された排気還流量調整弁と、 前記排気還流量調整弁を駆動してその開度を制御するス
    テップモータと、 機関運転状態に基づいて前記排気還流量調整弁の第1の
    目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、 前記第1の目標開度演算手段により演算された第1の目
    標開度に対して所定のなまし処理を施して前記排気還流
    量調整弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演
    算手段と、 前記第2の目標開度演算手段により演算された第2の目
    標開度に基づいて前記ステップモータを駆動制御するス
    テップモータ駆動制御手段と、 を含んで構成され、 前記なまし処理の時定数を吸気の筒内への充填遅れ時定
    数よりも小さく、かつステップモータの逆転許容時間よ
    りも大きく設定したことを特徴とする内燃機関の排気還
    流制御装置。
  2. 【請求項2】現在の排気還流量調整弁開度と第1の目標
    開度との差を絶対値として演算する開度差絶対値演算手
    段と、 前記開度差絶対値演算手段により演算された開度差絶対
    値と所定値とを比較する比較手段と、 を備え、 前記比較手段の比較結果に基づいて、開度差絶対値が所
    定値を越えた時には、前記ステップモータ駆動制御手段
    により、第1の目標開度に基づいてステップモータを駆
    動制御し、かつ第2の目標開度演算手段により演算され
    る第2の目標開度の初期値を第1の目標開度に更新する
    構成としたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の
    排気還流制御装置。
  3. 【請求項3】前記ステップモータの温度を直接的若しく
    は間接的に検出するモータ温度検出手段と、 前記モータ温度検出手段により検出されたモータ温度に
    基づいて前記なまし処理の時定数を可変する時定数可変
    手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機
    関の排気還流制御装置。
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