JPH08164876A - 車両用構造部材の製造方法 - Google Patents

車両用構造部材の製造方法

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JPH08164876A
JPH08164876A JP30870494A JP30870494A JPH08164876A JP H08164876 A JPH08164876 A JP H08164876A JP 30870494 A JP30870494 A JP 30870494A JP 30870494 A JP30870494 A JP 30870494A JP H08164876 A JPH08164876 A JP H08164876A
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Yoji Hanai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりも剛性力および耐衝撃力の大きい車
両用構造部材を製造することができる方法を提供する。 【構成】 アピトン、クルイン等の硬質木材の単板を相
互間に接着剤を塗布してクロス方向に積層したうえ15〜
25kg/cm2の高圧力で加圧成型し、積層材2を製造する。
この積層材2を、コア材1の両側面に10kg/cm2以下の圧
力で加圧接着してトラックの床材、ボルスタ、アオリ、
バスの床板等の車両用構造部材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラックの床材、ボル
スタ、アオリ、バスの床板等の車両用構造部材の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような車両用構造部材は古くはア
ピトンのような強度の大きい木材により製造されていた
が、最近では森林資源の枯渇の問題や車両軽量化の要請
に応えて、複合材を使用することが検討され実用化され
ている。例えば、本出願人の出願に係る実開平3-107285
号公報には、軟質木材からなる中心層の左右両側面に硬
質木材の積層材を接着したトラック用のボルスタが示さ
れている。このような車両用構造部材を製造する際、従
来は硬質木材の単板を相互間に接着剤を塗布してクロス
方向に積層した積層材を、軟質木材からなるコア材の左
右両側面に配置し、その全体を同時に加圧成型する方法
が取られていた。このときの加圧力は、軟質木材がつぶ
れるおそれのない比較的低圧とする必要があり、通常は
10kg/cm2以下の圧力であった。
【0003】しかしトラックやバスの大型化、過積載の
規制、排ガス規制等により床板やボルスタ等の車両用構
造部材にもより軽量で剛性力および耐衝撃力の大きいも
のが求められており、材質や接着剤の種類等について様
々な工夫を凝らしているにもかかわらず、従来の同時成
型方法では限界に達していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、従来品よりも剛性力および耐衝撃力
の大きい車両用構造部材を製造することができる方法を
提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の車両用構造部材の製造方法は、硬質木材の
単板を相互間に接着剤を塗布してクロス方向に積層した
うえ15〜25kg/cm2の高圧力で加圧成型し、得られた積層
材をコア材の左右両側面に10kg/cm2以下の圧力で加圧接
着することを特徴とするものである。なお、硬質木材と
しては南洋材フタバガキ科のアピトン、クルイン、カポ
ール等の高比重材を用いることが好ましく、軟質木材と
しては米松等の針葉樹材を用いることが好ましい。
【0006】
【作用】本発明によれば、従来よりもはるかに高圧力の
15〜25kg/cm2で硬質木材の単板の加圧成型を行なうの
で、後述する実施例に示すように、剛性力および耐衝撃
力に直接影響する曲げヤング係数を著しく増加させるこ
とができる。このように高比重の硬質木材を高圧接着し
た積層材は剛性力が強く、耐衝撃力が強い。しかも厚み
を例えば1mm程度まで薄くできるので軽量である。更に
内部に樹脂が含浸されて半ばプラスチック化しているた
め、破壊強度も大きく、ボルスターと床板との接点のク
サリ防止、床面の摩耗、引っ掻きキズの防止にも役立
つ。またこの積層材をコア材に接着する際には従来どお
りの10kg/cm2以下の圧力で加圧接着を行なうので、軽量
のコア材の組織が破壊されることもなく、軽量であって
従来品以上の曲げ破壊強度を持つ車両用構造部材を得る
ことができる。以下に本発明を実施例により更に詳細に
説明する。
【0007】
【実施例】
〔実施例1−トラックのボルスタ〕まず、硬質木材であ
るアピトンのスライスド単板(厚さ0.5mm )を木目の方
向を交互にクロスさせて3プライ積層する。このとき、
中心となるスライスド単板の両面にフェノール系接着剤
100 部に増量剤15部を混合した接着剤を250g/m2 の割合
で塗布しておき、ホットプレス機によって22kg/cm2の圧
力で加圧成型する。このときの温度は135 〜140 ℃、加
圧時間は約1分とする。このようにして得られた全体厚
さが約1mmの積層材を所要寸法に切断したうえ、片面を
サンディング加工により粗面とする。なお、外側の単板
の木目の方向をボルスタの長手方向と一致させておく。
【0008】一方、軟質の針葉樹材である米松の角材
(38×42×2070mm) を3本コールドプレス機により接着
し、コア材となる軟質木材の集成材を得る。このときの
加圧力は10kg/cm2、加圧時間は約20分であり、接着剤の
塗布量は250g/m2 である。
【0009】次に前記した積層材の片面にフェノール系
接着剤100 部に増量剤15部を混合した接着剤を200g/m2
の割合で塗布し、これをコア材の左右両側面にセットす
る。そしてホットプレス機により8〜10kg/cm2の圧力で
加圧接着する。このときの温度は135 〜140 ℃、加圧時
間は約1分である。この結果、図1に示したようにコア
材1の左右両側面に硬質木材の積層材2が接着されたボ
ルスタが得られる。
【0010】このボルスタを試験機にセットして強度試
験を行なったところ、曲げ破壊強度は平均値で626kg/cm
2 となり、全体を硬質で高比重のアピトンの単一材で構
成した同一サイズのボルスタとほぼ同一の強度を示し
た。また、本発明方法により得られたボルスタの曲げヤ
ング係数は平均101kg/cm2 となり、アピトン単一材の曲
げヤング係数の平均値である117kg/cm2 よりは劣るもの
の、従来法の同時加圧成型法により製造されたボルスタ
の曲げヤング係数の平均値である31kg/cm2の約3倍の高
い数値を示した。なお、アピトンの単一材で構成した同
一サイズのボルスタよりも本発明方法により得られたボ
ルスタは約20%の軽量化を図ることができるので、燃費
向上の点でその優位性は明らかである。
【0011】次に、硬質木材の単板の加圧成型時の加圧
力を8kg/cm2から30kg/cm2まで変化させて、ボルスタの
曲げ破壊強度および曲げヤング係数に及ぼす影響を調べ
たところ、加圧力が15〜25kg/cm2の範囲で上記のような
優れた結果が得られ、特に加圧力が20kg/cm2の付近で最
も好ましい結果が得られた。しかし加圧力がこの範囲未
満では曲げ破壊強度および曲げヤング係数ともに低下
し、特に曲げヤング係数の低下は著しいものであった。
逆に加圧力が25kg/cm2を越えると曲げヤング係数が次第
に低下し、ある瞬間にポキッと折れる傾向が認められ
た。これは加圧力が高過ぎたために硬質木材の単板の組
織が破壊され、内部のプラスチック化が進んだためと推
測される。
【0012】〔実施例2−バス用床板〕実施例1と同様
にアピトンのスライスド単板(厚さ0.5mm )を木目の方
向を交互にクロスさせて3プライ積層し、両面にフェノ
ール系接着剤を塗布してホットプレス機によって20kg/c
m2の圧力で加圧成型して積層板2を得た。これを図2に
示すようにMDF(ミドルデンシティファイバーボー
ド) からなる平板状のコア材1の上下両面に10kg/cm2
圧力で加圧接着した。このバス用床板は実施例1と同様
に軽量で曲げ破壊強度、曲げヤング係数が大きい利点が
あるほか、防音効果にも優れるので床下からのエンジン
騒音を遮断するのに適している。またMDFにLMタイ
プを使用すれば、防腐性が高く床板の腐食を防止でき
る。
【0013】〔実施例3−トラック用床板〕MDFの代
わりに、米松の厚さ2.4mm のロータリー単板を5プライ
クロス積層したコア材を使用し、その他の条件は実施例
2と同一としてトラック用床板を製造した。積層材の加
圧成型時の圧力を8kg/cm2から30kg/cm2まで変化させ
て、床板の曲げ破壊強度および曲げヤング係数を測定し
た結果は、次の表1に示すとおりである。なおこの床板
はバス用床板にも使用することができ、また防腐性が高
いことは実施例2と同様である。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示すように、本発明により15〜25kg
/cm2の高圧力で加圧成型した積層板を用いたトラック用
床板は、剛性力および耐衝撃力に直接影響する曲げヤン
グ係数が高い利点がある。なお、従来のように同時成型
を行なった場合には圧力が8kg/cm2の場合の曲げヤング
係数が31kg/cm2、圧力が15 kg/cm2 の場合の曲げヤング
係数が49kg/cm2と極端に低下し、従来法との差異が明ら
かである。
【0016】なお、上記の各実施例では硬質木材として
アピトンを使用したが、同じく南洋材フタバガキ科のク
ルインやカポール等を使用することもできる。また実施
例ではコア材を米松等の針葉樹材により構成したが、針
葉樹の松類である日本松、カラ松、チリやニュージーラ
ンドのラジエータパイン等を使用することもできる。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の車両用
構造部材の製造方法によれば、従来品よりも剛性力およ
び耐衝撃力の大きいボルスタを製造することができる。
また本発明の製造方法によれば、アピトンの単一材から
なる車両用構造部材よりもはるかに軽量であり、しかも
剛性力および耐衝撃力等の点で遜色のないトラックの床
材、ボルスタ、アオリ、バスの床板等の車両用構造部材
を製造することができる利点がある。
【0018】なお、この製造方法により得られる積層材
は半プラスチック化されており、摩耗、引っ掻きキズに
強く、下からの水の差し上げ等の防止がされていること
もあって、釘が錆びて釘の頭が切れることもなく、釘の
保持力がキープされる。またボルスター、床板、アオリ
材に使用すれば防腐性が高く、腐りにくい。このよう
に、従来のクルインボディー材、クルイン合板−トラッ
クボディ材が持っていた機能を合わせ持って、その欠点
を克服したものである。さらにコア材を木材のみなら
ず、プラスチック、アルミ押し出し型材等に拡げて複合
させることもできる発展性もある。よって本発明は従来
の問題点を解決した車両用構造部材の製造方法として工
業的価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の方法により製造されたボルスタの斜
視図である。
【図2】実施例2の方法により製造されたバス用床材の
斜視図である。
【符号の説明】
1 コア材 2 硬質木材の積層材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質木材の単板を相互間に接着剤を塗布
    してクロス方向に積層したうえ15〜25kg/cm2の高圧力で
    加圧成型し、得られた積層材をコア材の両側面に10kg/c
    m2以下の圧力で加圧接着することを特徴とする車両用構
    造部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 硬質木材をアピトン、クルイン、カポー
    ルの何れかとした請求項1に記載のボルスタの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 コア材を米松等の針葉樹材とした請求項
    1または2に記載のボルスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012188110A (ja) * 2011-02-23 2012-10-04 J-Bus Co Ltd バス用床材

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3107285U (ja) * 2004-08-19 2005-01-27 株式会社三協 指輪スタンド

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