JPH08164700A - 消去性筆記シート - Google Patents

消去性筆記シート

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JPH08164700A
JPH08164700A JP6315278A JP31527894A JPH08164700A JP H08164700 A JPH08164700 A JP H08164700A JP 6315278 A JP6315278 A JP 6315278A JP 31527894 A JP31527894 A JP 31527894A JP H08164700 A JPH08164700 A JP H08164700A
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resin
paper
writing sheet
transparent
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JP6315278A
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English (en)
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Sukeji Wakaura
資治 若浦
Junji Harada
純二 原田
Yuji Iguchi
裕二 井口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明で筆記性、および繰り返しの筆記/消去
性に優れた消去性筆記シートを提供する。 【構成】 透明紙の少なくとも片面に、(1)放射線硬
化性樹脂、(2)シリコーン樹脂、(3)ポリオレフィ
ン樹脂の中から選ばれる少なくとも1つを主成分とする
樹脂被覆層を塗設してなり、該樹脂被覆層の塗布量が
0.1〜30g/m2であり、且つ、筆記面として使用する
側のJIS B0601−1982で規定する中心線表
面粗さが、0.2〜12μm(カットオフ値;0.8m
m、測定長さ;5mm)であることを特徴とする消去性
筆記シート。透明紙の透明度が40%以上であり、坪量
が10〜300g/m2であることが好ましい。 【効果】 下絵を透視しながら記録が可能で、かつ記録
の消去を容易に行うことができ、青焼き適性がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消去性筆記シートに関
するものであり、詳しくは、白板用マーキングペンある
いはクレヨンなどを用いて、筆記/消去を繰り返して行
え、且つ下絵を透視しながら用いることのでき、印刷が
可能で青焼き性を有した透明な消去性筆記シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】白色または有色のチョークを使用して、
文字や図形などを筆記/消去するものとして黒板がある
が、従来の黒板は、文字や図形などの消去の際に飛散す
る該チョークの粉を吸い込んだり、衣類を汚したりする
という問題があった。
【0003】黒板に代わって、白色の筆記面に、水性あ
るいは油性の消去性マーキングペン、所謂白板用マーキ
ングペンと呼ばれる筆記具を用いて筆記し、さらに、乾
布や軟質紙にて軽く擦過することによって、筆記面から
拭い去って筆跡を消去するようにした白板、所謂ホワイ
トボードと呼ばれる筆記面が、近年になって急速に普及
されてきている。
【0004】ホワイトボードには、非吸収性乃至は非浸
透性の基材、すなわち、プラスチック板、金属板、琺瑯
板、ガラス板などが使用されている。ホワイトボード
は、該基材面に白板用マーキングペン(以下、単にマー
キングペンと称する)のインキ組成物が浸透せず、該基
材面から該インキ組成物中の水や有機溶剤が揮発し、残
った色素と他の組成物のみが残って文字などの筆記がで
きるものである。そして筆記された文字などの筆跡につ
いては、これを乾いた布や柔軟な紙で軽く擦過すること
で容易に消去することができるものである。このホワイ
トボードは、従来の黒板そのものの大きさで代替化した
り、筆記した記録を直ちに複写することのできる電子黒
板などのような据置型のタイプが主流である。また、こ
れを小さくした黒板形式の物も各種見られる。
【0005】しかし、従来のホワイトボードは、これを
使用する場合に、据え付けられた場所で使用するか、持
ち運びが容易な大きさのものを用意する必要があり、使
用者の身近な場所で使用する場合に制限されることが多
かった。また、学校や家庭などで個人的に使用する場合
には、大きさ、重さ、価格などの制約を受けて利用しに
くい側面もあった。
【0006】このような問題点を解決する手段として、
紙を用いたホワイトボード(本発明では消去性筆記シー
トと称する)の利用が考えられるが、非吸収性乃至は非
浸透性の剛直な金属板や琺瑯板を用いた場合に比べ、紙
が基本的に有する多孔性を原因とする溶剤や染料の浸透
性のために、マーキングペンで筆記はできるものの消去
が困難であったり、筆跡が残るという致命的な欠点があ
った。また、紙を基材として、ポリオレフィン樹脂をラ
ミネートすることで消去性筆記シートを得ることも行わ
れていたが、消去性が悪かったり、カールが発生したり
と、技術的な制約がを受ける面が多く、製品としては不
十分であるのが現状であった。
【0007】さらに、特開平4−264000号公報や
特開平4−353585号公報などに示されるように紫
外線硬化性樹脂や電子線硬化性の樹脂を合成樹脂シート
やコーテッド紙上に塗布して硬化させた消去性筆記シー
トが粘着加工を施した状態で提案されているが、本発明
のように透明性を重視した下絵の投射用ではなく、ただ
単に書いて消せることを特徴とし、その不透明性を利用
してその表面に筆記するものであり、消去性筆記シート
をジアゾ感光紙の原図用に用いたり、あるいは消去性筆
記シートの下敷きとなる記録材料の情報を透視して使用
するといったトレーシングペーパー的な用い方はされて
いない。当然のことながら透明な合成樹脂シートをその
まま基材に用いれば、透明性と筆記/消去性は確保でき
るものの、紙としての機能は有さず、裏面に印刷する、
丸めて持ち運ぶ、など紙特有の機能を有するものではな
かった。
【0008】また、透明紙、すなわちトレーシングペー
パーや含浸トレーシングペーパーそのものは、筆記性、
トナー定着性およびトナー消去性を有するが、いわゆる
ホワイトボード用のマーキングペンに対しては、紙が本
質的に有する多孔性や浸透性のために、水性あるいは油
性の消去性マーキングペンのインキを定着してしまうた
め、筆記および消去を繰り返す消去性筆記シートとして
用いることはできなかった。なお、本発明ではトレーシ
ングペーパーとは、ナチュラルトレペあるいは天然トレ
ペ(ナチュラルトレーシングペーパー、あるいは天然ト
レーシングペーパー)のことを示すものとする。
【0009】ここでトレーシングペーパーとは、最新紙
加工便覧(テックタイムス編 昭和63年8月20日発
行)によると『ナチュラルトレペとは、製図における原
図用紙といえばトレース作業とジアゾコピー作業を考慮
したトレーシングペーパーであった。トレーシングペー
パーは透明紙である。なぜ紙は不透明で白いかという
と、一般の上質紙は体積中に50%前後の空気を含んで
いる。微細な空隙の分布とセルロース繊維と空気の屈折
率の違いにより紙は白く見え、不透明になる。トレーシ
ングペーパーにはナチュラルトレペと含侵トレペの2種
類のトレーシングペーパーがある。ナチュラルトレペは
パルプ繊維を高度に叩解させて15〜25%と空隙が少
なくなる様に抄造した紙である。それに対して含浸トレ
ペは一般の上質紙にセルロースと屈折率の同じ透明化樹
脂を含浸させた透明紙である。』とある。
【0010】さらに、『トレペの特性として、叩解を進
めた紙ほど湿度変化に対する紙の伸縮は大きくなる。特
に横方向の伸縮が大きく、上質紙、含浸トレペに比較し
て寸法安定性は不良である。そのためカールが発生しや
すく、水に濡れた部分は凹凸となる。それゆえナチュラ
ルトレペの取扱いにおいては、印刷作業条件や図面の保
管において急激な外気の影響や紙の水分変化の無いよう
に他の紙に比較して、より配慮が必要である。トレーシ
ングペーパーにおいて事務用には40〜60g/m2
薄物品が使用され、設計製図、第二原図用には55g/
2 以上のものが使用されている。』との記述がある。
【0011】新版印刷事典(日本印刷学会編 大蔵省印
刷局)の透明紙の項には、『薄くて透明な筆記用紙の一
種。原図を透き写し、バンダイク法・青写真などの原稿
用に用いる。2種類あって、1)は原料を高度の粘状に
叩解し透明になるようにすいたもの、または薄紙にカナ
ダバルサム・テレビン油・植物油などの混合物を塗って
透明にした加工紙。2)はコウゾ・ミツマタなどを用い
て流しずき法によって抄造した薄葉和紙。図引き用紙と
もいう。』との記載がある。
【0012】紙パルプ技術便覧(1982年 紙パルプ
技術協会)によれば、『薄葉の総称で、辞典用紙、ライ
スペーパー、タイプ用紙、印刷用紙など用途により種類
多く、坪量は40g/m2 以下で、薄葉和紙は20g/
2 以下である。』との記載がある。
【0013】以上のようにトレーシングペーパーおよび
透明紙の構造、用途は明確であり、トレーシングペーパ
ーのように書いて消せる特徴を有する物もあるが、前述
のようにマーキングペンでの筆記した場合の消去性はな
い。またトレーシングペーパーは筆記性に優れるものの
紙本来の性質による温度や湿度の影響により水分率が変
化しやすく、寸法安定性或いはシワやカールなどの平面
性、機械的強度に問題がある。このため、トレーシング
ペーパーなどの透明紙の表面に樹脂層を安定に設けるこ
とは困難であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記から、本発明の目
的は、十分な可撓性を有しており、通常の紙と同様に扱
うことができ、手軽に携帯してマーキングペンで記録お
よび記録の消去が繰り返し可能で、かつシート自体が透
明で下絵の投射が可能で、寸法安定性が良好であり、印
刷性があり、カールの発生が起こらない青焼き適正を有
する消去性筆記シートを提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の様
な問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に
いたった。すなわち、透明紙の少なくとも片面に、
(1)放射線硬化性樹脂、(2)シリコーン樹脂、
(3)ポリオレフィン樹脂の中から選ばれる少なくとも
1つを主成分とする樹脂被覆層を塗設してなるもので、
該樹脂被覆層の塗布量が0.1〜20g/m2であり、且
つ、筆記面として使用する側のJIS B0601−1
982で規定する中心線表面粗さが、0.2〜12μm
(カットオフ値;0.8mm、測定長さ;5mm)であ
ることを特徴とする消去性筆記シートの発明である。
【0016】また、本発明に用いる透明紙の透明度が4
0%以上であることが好ましい。
【0017】また、透明紙の坪量は10〜300g/m2
範囲であることが好ましい。
【0018】さらに、本発明で使用する透明紙は、トレ
ーシングペーパーあるいは含浸トレーシングペーパーで
あることが望ましい。
【0019】また、透明紙の少なくとも片面に設けた放
射線硬化性樹脂を主成分とする該樹脂被覆層が、合成樹
脂フィルムの表面形状を転写させて得た該表面を有する
ことが好ましい。
【0020】また、透明紙上に設けられた該樹脂被覆層
に、さらに放射線を照射して架橋を施して使用してもよ
い。
【0021】以下、本発明の消去性筆記シートについ
て、詳細に説明する。なお、本発明では、透明紙上の樹
脂被覆層を形成する(1)放射線硬化性樹脂、(2)シ
リコーン樹脂、(3)ポリオレフィン樹脂の中から選ば
れる少なくとも1つを主成分とする樹脂組成物を、単に
樹脂組成物と称することとする。また、本発明では、電
子線と紫外線をまとめて放射線と称することとする。ま
た、本発明中、透明度とは、100−(不透明度値)で
表した。不透明度値とは、JIS P 8138のA法
にて測定した不透明度(%)である。厚みはJIS P
8118 紙および板紙の厚さと密度の試験方法により
測定した値である。
【0022】本発明の消去性筆記シートは、支持体とし
て透明紙を使用することが特徴である。本発明におい
て、透明度が40%以上の紙を透明紙と呼ぶ。本発明に
用いられる透明紙は、透明度が40%以上のものであれ
ば特に制限するものではなく、木材パルプ、合成パル
プ、填料、サイズ剤、紙力増強剤、染料など、通常抄紙
で用いられる原材料を必要に応じて使用することが可能
である。
【0023】本発明の消去性筆記シートに使用される透
明紙の坪量は、好ましくは10〜300g/m2 であ
る。さらに好ましくは20〜200g/m2 であり、最
も好ましくは40〜150g/m2 である。透明紙の坪
量がこの範囲より小さいと、透明紙上に樹脂組成物層を
設ける際にシワが入りやすく、強度的にも弱くて消去性
筆記シートとして取り扱いにくいし、この範囲を超える
と透明性が低下し、青焼き適正が悪くなる場合がある。
青焼きする必要がなく、単に透視性と筆記/消去性を有
した消去性筆記シートとして用いる場合には、樹脂被覆
層でない面に粘着加工を施して用いることも可能であ
る。
【0024】本発明の消去性筆記シートの樹脂被覆層を
形成する主成分となる放射線硬化性樹脂としては、分子
末端にまたは分子側鎖にラジカル重合硬化性の官能基を
有する不飽和ポリエステル、変性不飽和ポリエステル、
アクリル系ポリマーおよびエチレン不飽和結合を有する
ポリマー、およびモノマーなどが単体でまたは混合して
使用できる。放射線硬化性の官能基の数によらずに大き
く分類すると以下のように分類できる。ちなみに、放射
線硬化性樹脂の官能基の数は1分子中に1〜6個が普通
である。
【0025】(1)脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪
族の多価アルコールおよび(ポリ)アルキレングリコー
ルの(メタ)アクリレート (2)脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アル
コールにアルキレンオキサイドを付加させた多価アルコ
ールの(メタ)アクリレート (3)(ポリ)エステル(メタ)アクリレート (4)(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート (5)エポキシ(メタ)アクリレート (6)(ポリ)アミド(メタ)アクリレート (7)(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エス
テルおよびその塩 (8)(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または末
端に有するビニル系またはジエン系化合物 (9)単官能(メタ)アクリレート、ビニルピロリド
ン、(メタ)アクリロイル化合物 (10)エチレン性不飽和結合を有するシアノ化合物 (11)エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポ
リカルボン酸、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アミン塩など (12)ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合
物 (13)アクリルアミド化合物 (14)エチレン性不飽和結合を有する(ポリ)エーテ
ルおよびそのエステル (15)エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエ
ステル (16)エチレン性不飽和結合を有するポリアルコール
およびそのエステル (17)スチレン、ジビニルベンゼンなど1個以上のエ
チレン性不飽和結合を有する芳香族化合物 (18)(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または
末端に有する(ポリ)オルガノシロキサン系化合物 (19)エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合
物 (20)アミノ変性、あるいはカルバメート変性(メ
タ)アクリレート (21)上記(1)〜(20)記載の化合物の多量体あ
るいはオリゴエステル(メタ)アクリレート変性物 これら放射線硬化性樹脂は、単独もしくは2つ以上を混
合して使用することができる。消去性筆記シートの透明
性を低下させない観点から、放射線硬化性樹脂は無色で
あるか、あるいは着色されていても良いができるだけ透
明であることが好ましい。放射線硬化性樹脂が着色され
て用いられても差し支えない。
【0026】本発明の消去性筆記シートの樹脂被覆層を
形成する主成分となるシリコーン樹脂とは、分子末端、
または側鎖にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニ
ル基、ビニルアミド基、ヒドロシリル基、シラノール
基、ジアゾ基、アセチレン基、チオール基の中から選択
される官能基を有するシリコーン樹脂(主にジアルキル
ポリシロキサン)である。ジアルキルポリシロキサンを
硬化させる際には、反応形態によって、さらにメチルハ
イドロジェンポリシロキサン、あるいはメチルメトキシ
ポリシロキサンなどのシリコーン樹脂を加えて使用する
場合もある。これらシリコーン樹脂組成物の形態として
は、溶剤に希釈してある溶剤型、乳化剤を用いて水中に
分散乳化したエマルジョン型、溶剤を全く使用しない無
用剤型などがあるが、本発明においては特に制限される
ものではない。シリコーン樹脂の硬化機構は、加熱によ
る重合反応であり、縮合型、付加型、架橋型、開環重合
型反応などが可能である。また、分子末端または側鎖に
ラジカル重合硬化性の官能基を有する場合には、放射線
によっても硬化が可能である。
【0027】これらシリコーン樹脂は、単独もしくは2
つ以上を混合して使用することができる。また、シリコ
ーン樹脂以外の組成物を混合して使用してもよい。シリ
コーン樹脂以外の組成物を混合する場合には、シリコー
ン樹脂の持つ剥離性を損なわない組成物を使用する必要
があり、含フッ素系、アルキド系、アクリル系、ポリオ
レフィン系、ポリビニルアルコール系樹脂などの剥離性
を有する樹脂組成物が好ましく用いられる。さらに、シ
リコーン樹脂組成物の剥離性を阻害しない範囲で、他の
バインダー成分、着色剤、酸化防止剤などの添加物を混
入することもできる。さらに、加熱による硬化反応にお
いては、触媒存在下で反応を進行させることが好まし
い。使用する触媒としては、有機スズ系、白金系の触媒
などがあり、使用するシリコーン樹脂の種類により選択
して使用することができる。また、硬化に際し、適当な
反応開始剤、もしくは反応制御剤を加えてもよい。な
お、これら混合物を加えても、消去性筆記シートの透明
性を低下させない観点から、樹脂組成物が無色である
か、あるいは、できるだけ透明である必要がある。
【0028】本発明の消去性筆記シートの樹脂被覆層を
形成する主成分となるポリオレフィン樹脂とは、例え
ば、以下の物質が挙げられる。ポリエチレンとしては、
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリ
エチレン、ポリプロピレンとしてはイソタクチック、ア
タクチック、それらの混合物、エチレンとのランダム共
重合体またはブロック共重合体など、その他ポリ−4−
メチルペンテン−1(TPX)など。しかしながら、基
材である透明紙との接着性、あるいはマーキングペンに
よる筆跡の消去性、顔料や染料などの定着防止性を考慮
すると、多種類のポリオレフィンを混合して用いること
が好ましい。
【0029】ポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂組
成物中には、必要に応じて群青、コバルトバイオレッ
ト、酸化チタンなどの顔料および染料、酸化防止剤、蛍
光増白剤、帯電防止剤、分散剤、安定剤、離型付与剤な
どの各種添加剤を適宜組み合わせて加えることができ
る。ただし、消去性筆記シートの透明性を低下させない
観点から、これら混合物を加えても、樹脂組成物が無色
であるか、あるいはできるだけ透明である必要がある。
【0030】本発明の消去性筆記シートにおいて、放射
線硬化性樹脂或いはシリコーン樹脂を主成分とする樹脂
被覆層を設ける方法としては、放射線硬化性樹脂或いは
シリコーン樹脂を主成分とする樹脂組成物を透明紙上に
直接塗布して設けることができる。この場合、スムージ
ングロールなどにより表面を平滑化することが好まし
い。
【0031】透明紙上に放射線硬化性樹脂或いはシリコ
ーン樹脂を主成分とする樹脂組成物を塗布する方法とし
ては、グラビアコーター、グラビアオフセットコータ
ー、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコータ
ー、Uコンマコーター、AKKUコーター、スムージン
グコーター、マイクログラビアコーター、リバースロー
ルコーター、4本あるいは5本(多段)ロールコータ
ー、ブレードコーター、ディップコーター、落下カーテ
ンコーター、スライドコーター、ダイコーター、スクイ
ズコーターなどいかなるコーターを用いてもよい。
【0032】本発明の消去性筆記シートにおいて、ポリ
オレフィン樹脂を主成分とする樹脂組成物は、透明紙上
にラミネートすることにより塗設することができる。ポ
リオレフィン樹脂を主成分とする樹脂組成物ラミネート
層は、一般の溶融押し出しダイ、Tダイ、多層同時押し
だしダイなどのラミネーターを用いて設けることができ
る。
【0033】基材である透明紙上に樹脂組成物を塗設す
る際、透明紙との接着性を向上させるために、透明紙に
コロナ処理などの表面処理を施してもよい。また、樹脂
被覆層のインク消去性と透明紙への接着性をバランスよ
く両立させるために、透明紙上に透明アンカー層を設
け、さらにその上に樹脂被覆層を設けても良い。
【0034】アンカー層を形成するアンカー層樹脂の塗
工量は、消去性筆記シートとなる透明紙の種類により異
なるが、0.5〜10g/m2、より好ましくは1.0〜5
g/m2である。アンカー層樹脂の量がこの範囲より少ない
と、透明紙上をむらなくアンカー層で覆うことが困難で
あり、透明紙と筆記面を構成する樹脂被覆層との接着性
を悪くする。また、アンカー層樹脂の塗工量をこの範囲
を超えて多くしても特性状変わらず、コストのみ向上す
る。
【0035】放射線硬化性樹脂を主成分とする樹脂組成
物を用いる場合には、樹脂組成物を合成樹脂フィルム上
に塗工し、樹脂組成物を介して合成樹脂フィルムと透明
紙を密着させて、密着状態のまま放射線照射により硬化
させ、その後フィルムを剥離させることで合成樹脂フィ
ルムの平滑な表面形状を転写させた樹脂被覆層を作製し
てもよい。樹脂被覆層の表面に、合成樹脂フィルムの表
面形状を転写させることで、該消去性筆記シートの筆記
面を平滑にし、マーキングペンによる記録の筆記を滑ら
かにすることができる。
【0036】上記方法で使用される合成樹脂フィルムと
しては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹
脂フィルムであり、好ましくは加工性、耐熱性などの良
い二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムが望ましい。
【0037】使用される合成樹脂フィルムの厚さは、特
に制限されるものではないが、5〜100μmであり、
特に取り扱いの点から10μm以上のものが好ましく、
電子線をフィルム側から照射した場合の電子線の吸収損
失の点から、150μm以下が好ましい。
【0038】樹脂組成物を介して合成樹脂フィルムと透
明紙とを密着させる方法としては、従来から広く行われ
ている方法に従って、塗工済み合成樹脂フィルムと透明
紙を適度に圧着できる二本のロールの間を通すことによ
り容易に行うことができる。
【0039】本発明において、放射線硬化性樹脂を主成
分とする樹脂組成物を用いた場合、樹脂被覆層を電子線
照射により硬化する場合に用いられる電子線加速器とし
ては、カーテン方式、スキャン方式、ダブルスキャン方
式が採用できるが、比較的安価で大出力が容易に得られ
るカーテン方式が好ましい。電子線の加速電圧は、10
0〜1000kV、好ましくは150〜300kVであ
り、照射線量としては吸収線量で0.5〜10Mrad
である。加速電圧が100kV未満ではエネルギーの透
過量が不足し、1000kVを超えるとエネルギー効率
が低下して経済的ではない。照射線量がこの範囲より小
さいと、硬化反応が不十分になり強靱な層が得られな
い。照射線量がこの範囲より多いと、エネルギー効率が
低下するばかりか、透明紙の劣化、樹脂、添加剤の分
解、強度低下や着色など品質上好ましくない影響が現わ
れ好ましくない。
【0040】電子線の照射方向は、透明紙側、樹脂組成
物層塗工側のいずれからでもよいが、透明紙の劣化防止
の点から樹脂組成物層塗工側からとするのが好ましい。
【0031】本発明において、必要に応じて放射線硬化
性樹脂を紫外線照射により硬化することができる。用い
る紫外線照射装置としては、例えば、低圧水銀灯、中圧
水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどがあ
り、オゾン発生の少ないオゾンレスタイプもある。一般
に出力80w/cm以上のランプを複数本並行して使用
する。
【0041】紫外線は電子線に比べてエネルギーが小さ
いことから、紫外線を透明紙側から照射しても樹脂組成
物層全域を硬化させることは困難なため、紫外線の照射
方向は樹脂組成物層塗工側から照射するのが好ましい。
【0042】本発明において紫外線照射により放射線硬
化性樹脂の硬化を行う場合に用いられる光開始剤として
は、ジおよびトリクロロアセトフェノンのようなアセト
フェノン類、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジ
ル、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジ
ルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルフ
ァイド、チオキサントン類、アゾ化合物などがあり、硬
化性樹脂の硬化反応のタイプ、安定性、および紫外線照
射装置との適性などの観点から選ばれる。光開始剤の使
用量は紫外線硬化性樹脂に対して通常0.1〜5%の範
囲である。また、光開始剤にハイドロキノンのような貯
蔵安定剤が併用される場合もある。
【0043】本発明に用いられる増感剤としては、脂肪
族アミン、芳香族基を含むアミン、窒素複素環化合物、
アリル系尿素、O-トリルチオ尿素、ナトリウムジエチル
ジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩、
N,N-ジ置換ーP-アミノベンゾニトリル系化合物、トリーnー
ブチルホスフィン、ナトリウムジエチルチオホスフェー
ト、ミヒラーケトン、N-ニトロソヒドロキシルアミン誘
導体、オキサゾリン化合物、四塩化炭素、ヘキサクロロ
エタンなどがあり、光開始剤と共用することにより一般
に硬化速度の向上が計れる。
【0044】紫外線あるいは電子線照射による硬化はラ
ジカル反応であり、雰囲気中の酸素濃度に依存するの
で、窒素、ヘリウム、二酸化炭素などの不活性ガスによ
る置換を行ない、酸素濃度600ppm以下、好ましく
は400ppm以下に抑制した雰囲気中で照射すること
が好ましい。
【0045】本発明において、シリコーン樹脂を主成分
とする樹脂組成物を用いた場合、樹脂被覆層を加熱する
ことにより硬化することができる。加熱方法は、熱風乾
燥機、シリンダードライヤーなど、いかなる手段を用い
て行ってもよい。
【0046】樹脂被覆層を形成する樹脂組成物の量は限
定されるものではないが、透明紙との接着強度を充分に
保ち、表面平滑性を確保する目的から、好ましくは0.
1〜30g/m2の範囲内である。より好ましくは5g/m
2 〜20g/m2の範囲内である。樹脂組成物の量がこ
の範囲より小さいと、基材である透明紙の表面を完全に
被覆できずにピンホールを生じたりして、マーキングペ
ンによる筆跡の消去性に劣る場合がある。また、この範
囲より多いと、コストがかさむばかりか、透明性、剛
性、カールなどの点から取扱性が悪化する場合がある。
【0047】また、基材である透明紙上に設けられた樹
脂組成物層の筆記面となる側のJIS B0601−1
982で規定する中心線平均粗さを0.2〜12μmと
することにより、マーキングペン、クレヨンなどの筆跡
の消去性が向上する。中心線平均表面粗さがこの範囲よ
り小さいと、マーキングペンのインキが定着し難くニジ
ミの原因となり、クレヨンなどを筆記具として用いた場
合には、樹脂被覆層に顔料あるいは染料がのり難く、筆
記性が悪くなってしまうという問題が生じる。中心線平
均粗さがこの範囲より大きいと、マーキングペン、クレ
ヨンなどの筆跡が表面の凹凸に沿って残ってしまい、消
去性が悪くなるため好ましくない。
【0048】基材である透明紙上に設けられた樹脂被覆
層に架橋処理が施されていると、基材と樹脂被覆層の接
着性、樹脂被覆層の表面強度などを向上させることがで
き、このため、マーキングペン中の溶剤の浸透を妨げ、
消去性筆記シートの消去性をさらに向上させることがで
きる。また、消去の際のティッシュや、布による擦過に
対する耐傷性も向上するという利点がある。
【0049】本発明では、樹脂組成物として放射線硬化
性樹脂或いはシリコーン樹脂を主成分として用いる場合
には、樹脂被覆層を放射線照射により、或いは加熱によ
り硬化することで架橋構造を得ることができる。
【0050】ポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂組
成物を用いて、透明紙上にラミネートすることにより樹
脂被覆層を得る場合には、該樹脂被覆層を架橋させる方
法としては、多官能性モノマーをポリオレフィン樹脂を
主成分とする樹脂組成物中に練り込み、加熱により反応
させる方法、同じく多官能性モノマーと増感剤をポリオ
レフィン樹脂を主成分とする樹脂組成物中に練り込み、
光により反応させる方法、塩素ガスやアセチレンガス中
でポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂組成物に光照
射してクロル基やビニル基を導入し多官能モノマーと反
応させる方法、希薄なアセチレンガス中でプラズマ放電
し反応させる方法、オゾンでポリオレフィン樹脂を主成
分とする樹脂組成物を過酸化しアリル基やアクリロイル
基を有する多官能モノマーと反応させる方法、ポリオレ
フィン樹脂を主成分とする樹脂組成物中にベンゾフェノ
ンやN−メチル−2−ベンゾイル−β−ナフチアゾリン
などの増感剤を練り込み光照射して分子内の不飽和結合
を反応させる方法、ポリオレフィン樹脂を主成分とする
樹脂組成物に光照射あるいはγ線や電子線照射により発
生したラジカルとアクリル酸などのモノマーをグラフト
反応させる方法、ポリオレフィン樹脂を主成分とする樹
脂組成物への電子線照射により架橋する方法など多くの
方法が有り得るが、反応の際、余分な混合物を加えずに
済み、さらに、基材のカールやシワを誘発する温度の負
担が少ない電子線照射による方法が好ましく用いられ
る。
【0051】本発明において、放射線硬化性樹脂、或い
はポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂組成物を用い
る場合には、樹脂組成物内に剥離剤を混入してマーキン
グペンによる筆跡の消去性を向上させることができる。
本発明に用いられる剥離剤としては、分子末端、または
側鎖にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、
ビニルアミド基、ヒドロシリル基、シラノール基、ジア
ゾ基、アセチレン基、チオール基の中から選択される官
能基を有するシリコーン樹脂(主にポリジアルキルシロ
キサン)、含フッ素樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキ
ド樹脂などである。これらの剥離樹脂には、反応開始
剤、光反応開始剤、増感剤を加えて用いることができ
る。これらの剥離樹脂は、単独もしくは2つ以上を混合
して使用することができる。また、剥離樹脂とともに剥
離性を阻害しない範囲で、他のバインダー成分、着色
剤、酸化防止剤などの添加物を混入することができる。
硬化機構として縮合型、付加型、架橋型、開環重合型反
応などが可能である。
【0052】樹脂被覆層中のシリコーン樹脂の含有率と
しては、該樹脂被覆層を構成する樹脂組成物中の0.5
〜80重量%がシリコーン樹脂由来の珪素であることが
好ましい。珪素の比率がこの範囲未満であると、得られ
る消去性筆記シートの消去性に問題が生じ、マーキング
ペンで記録した筆跡を、乾布や軟質紙にて擦過すること
で筆記面から拭い去ることで完全に消去できなかった
り、繰り返して記録を筆記して使用できる回数が少なか
ったりする場合がある。また、この範囲を超えると、得
られる消去性筆記シートの筆記性に問題が生じ、マーキ
ングペンで記録しても、インキがはじきやすく記録を筆
記する筆記面として使用し難いばかりか、樹脂被覆層の
強度が低下し、耐スクラッチ性が悪くなり、記録の消去
動作に伴う筆記面の擦過により筆記面に傷が付き易くな
る傾向にある。
【0053】本発明の消去性筆記シートにおいて、マー
キングペンによる記録の筆記/消去を繰り返し行うこと
ができる機能を発現するのは、非浸透性の樹脂被覆層で
あり、得られた消去性筆記シートのJIS P8117
に規定されるガーレー透気度が1000秒以上であるこ
とが好ましい。透気度が1000秒以上であることで、
消去性筆記シートにマーキングペンのインキ組成物が浸
透せず、該基材面から該インキ組成物中の水や有機溶剤
が揮発することで記録の筆記を行うことができる。ここ
で、透気度が1000秒未満であると、マーキングペン
インキ中の溶剤が浸透し易くなるために、透明紙にまで
インキ成分が達し、消去性筆記シート上の記録の消去が
でき難くなるばかりか、樹脂被覆層が透明紙から脱落し
易くなり好ましくない。
【0054】
【作用】本発明の消去性筆記シートにおいては、透明紙
を用いることにより下絵を透視しながらマーキングペン
で筆記および消去できる機能を有する。筆記および消去
性は(1)放射線硬化性樹脂、(2)シリコーン樹脂、
(3)ポリオレフィン樹脂の中から選ばれる少なくとも
1つを主成分とする樹脂組成物よりなる非浸透性の樹脂
被覆層の働きである。また、樹脂被覆層を設けるにあた
り、塗布量を0.1〜30g/m2の範囲にすることでカー
ルが生じたり、シワが生じたりするトラブルが起きず、
寸法安定性に優れており、且つ、筆記面として使用する
側のJISB0601−1982で規定する中心線表面
粗さを0.2〜12μm(カットオフ値;0.8mm、
測定長さ;5mm)にすることで、筆記面に耐傷性が得
られ、マーキングペンのインクの非定着性が得られて記
録の筆記/消去の繰り返し使用性が向上する。本発明の
消去性筆記シートは、基材に透明紙を用いたことで紙と
しての十分な可撓性を有しており、手軽に携帯でき、通
常の紙と同様に扱うことができ、樹脂被覆層を設けてい
ない面は通常の紙と同様に印刷することができる。本発
明の消去性筆記シートには、マーキングペンやクレヨン
などで記録および記録の消去が繰り返し可能である。ま
た、記録そのものは電子写真方式の記録やプロッター用
ペンなどでも可能であり、十分な青焼き適性を有する。
【0055】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により、
さらに詳細に説明するが、本発明の内容は、実施例に限
られるものではない。なお、以下に示す部および%と
は、重量部、重量%を表すものである。
【0056】実施例1 消去性筆記シート用の透明紙として、濾水度90mlに
叩解されたセルロース繊維を用いて製造した坪量15g
/m2 で透明度84%の薄紙を使用した。この透明紙上
に、放射線硬化性樹脂(東亜合成化学工業製、アロニッ
クスM−309とM−220の3:7混合物)を3本ロ
ーラーでよく混練して樹脂組成物とし、グラビアコータ
ーで10g/m2 で塗工した。次いで、この樹脂組成物
を塗布した透明紙を、窒素雰囲気(酸素濃度200pp
m以下)中で、200kVの加速電圧で、吸収線量が3
Mradとなるように電子線照射(日新ハイボルテージ
(株)製、商品名キュアトロン)を行い、樹脂組成物を
硬化させて樹脂被覆層とし、消去性筆記シートを得た。
得られた樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは2.8μm
であった。
【0057】実施例2 実施例1において、放射線硬化性樹脂に放射線硬化性シ
リコーン樹脂(信越化学工業製、X−62−7200)
を重量比率で80/20に混合した樹脂組成物を用いた
以外は実施例1と同様に行い、消去性筆記シートを得
た。得られた樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは5.0
μmであった。
【0058】実施例3 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量45g/m2
で透明度75%のトレーシングペーパーを使用した。こ
の透明紙の裏面に印刷により図柄を設け、印刷面とは反
対の面上に、放射線硬化性樹脂(東亜合成化学工業製、
アロニックスM−6200)と、光開始剤(樹脂に対
し、2.5重量%のチバガイギー社製イルガキュア90
5)を混合した樹脂組成物をアンカー層としてグラビア
コーターで3g/m2 で塗工し、120W/cmの高圧
水銀紫外線照射ランプ2灯を用いて紫外線照射してアン
カー層を硬化させた。二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(ダイアホイル製、厚さ50μm、PET
と略す)上に、放射線硬化性樹脂(東亜合成化学工業
製、アロニックスM−350)を樹脂組成物として、グ
ラビアコーターで2g/m2 で塗工した。このPETフ
ィルムと、上記のアンカー層を有する透明紙のアンカー
層面とを重ね合わせ、二本の圧着ロール間を通し、さら
に、密着状態のままで、窒素雰囲気(酸素濃度200p
pm以下)中で、200kVの加速電圧で、吸収線量が
3MradとなるようにPETフィルム側から電子線照
射(日新ハイボルテージ(株)製、商品名キュアトロ
ン)を行い、樹脂組成物を硬化させた後、PETフィル
ムを剥離することにより、PETフィルム面の形状が転
写された樹脂被覆層を有する消去性筆記シートを得た。
得られた樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは1.2μm
であった。
【0059】実施例4 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量45g/m
2 、透明度75%の薄紙を使用した。100μmの厚み
を有するPETフィルム上に、放射線硬化性樹脂(東亜
合成化学工業製、アロニックスM−309とM220の
5:5混合物)を3本ローラーでよく混練して樹脂組成
物とし、グラビアコーターで5g/m2 で塗工した。こ
のPETフィルムと、上記透明紙とを重ね合わせ、二本
の圧着ロール間を通し、さらに、密着状態のままで、窒
素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)中で、200k
Vの加速電圧で、吸収線量が1.5Mradとなるよう
にPETフィルム側から電子線照射(日新ハイボルテー
ジ(株)製、商品名キュアトロン)を行い、樹脂組成物
を硬化させた後、PETフィルムを剥離することによ
り、PETフィルム面の形状が転写された樹脂被覆層を
有する消去性筆記シートを得た。得られた樹脂被覆層の
中心線平均表面粗さは1.0μmであった。
【0060】実施例5 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量85g/m
2 、透明度70%のトレーシングペーパーを使用した。
樹脂組成物としてポリエステルポリアクリレートとポリ
ウレタンポリアクリレートの各プレポリマー混合物(モ
ービル石油社製、78E204)を用い、塗布量が8g
/m2となるようにバーコーターで塗布し、窒素雰囲気
(酸素濃度200ppm以下)中で、200kVの加速
電圧で、吸収線量が1.5Mradとなるように電子線
照射(日新ハイボルテージ(株)製、商品名キュアトロ
ン)を行い、樹脂組成物を硬化させた消去性筆記シート
を得た。得られた樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは
5.4μmであった。
【0061】実施例6 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例1と同じ薄
紙を使用した。この透明紙上に、以下の組成の樹脂組成
物1を塗布量が2g/m2となるようにグラビアコーターを
用いて塗布した。 [樹脂組成物1] シリコーン樹脂 KS883(信越化学工業製) 100部 希釈溶媒 トルエン 100部 触媒 CAT PS−80 2.5部 150℃に設定したドライヤー中に1分間投入すること
で硬化を行い、消去性筆記シートを得た。得られた樹脂
被覆層の中心線平均表面粗さは7.0μmであった。
【0062】実施例7 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例3と同じト
レーシングペーパーを使用した。この透明紙上に、以下
の樹脂組成物2を塗布量が5g/m2となるようにグラビア
コーターを用いて塗布した。 [樹脂組成物2] シリコーン樹脂 BY14−407(東レ・シリコーン製) 100部 触媒 BY14−408CAT 1部 140℃に設定したドライヤー中に1.5分間投入する
ことで硬化を行い、消去性筆記シートを得た。得られた
樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは3.4μmであっ
た。
【0063】実施例8 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量100g/m2
透明度65%の含浸トレーシングペーパーを使用した。
この透明紙上に印刷により図柄を設けた後、その印刷面
上にコロナ処理を施し、以下の樹脂組成物3を塗布量が
4g/m2となるようにマイクログラビアコーターを用いて
塗布した。 [樹脂組成物3] シリコーン樹脂 KS883(信越化学工業製) 100部 触媒 CAT PS−80(信越化学工業製) 2.5部 混合物 アルキド樹脂メラン474A(日立化成工業製) 300部 希釈溶媒 トルエン 450部 150℃に設定したドライヤー中に1分間投入すること
で硬化を行い、消去性筆記シートを得た。得られた樹脂
被覆層の中心線平均表面粗さは4.0μmであった。
【0064】実施例9 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量10g/m2、透
明度84%の薄紙を用い、グラビアコーターを用いて、
先ずアンカー層として電子線硬化性のあるトリメチロー
ルプロパントリアクリレート(東亜合成化学工業(株)、
アロニックスM−309)を10g/m2塗布し、電子線照
射室内の酸素濃度を窒素ガス置換により200ppm以
下にした電子線照射装置(ESI社製、商品名エレクト
ロカーテン、TYPE:CB200/45/300)内
に導き、加速電圧175kV、吸収線量0.5Mrad
になるように塗布面側から電子線照射した。次いで、シ
リコーン樹脂(BY24−551A/B、東レ・シリコ
ーン製)100部を1g/m2となるようにマイクログラビ
アコーターを用いて塗布した後、アンカー層硬化に用い
たのと同様の電子線照射装置を用いて、加速電圧200
kV、吸収線量3Mradになるように樹脂塗布面側か
ら電子線照射を行い、消去性筆記シートを得た。得られ
た樹脂被覆層の中心線平均表面粗さは1.0μmであっ
た。
【0065】実施例10 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例1で使用し
た薄紙と同じ薄紙を使用した。この透明紙上にコロナ処
理を施し、高密度ポリエチレン(密度;0.956g/cc、 M
I8.5、三菱化成製)のペレットを約320℃でよく
混練した後、溶融押し出しダイにてラミネートを行い消
去性筆記シートを得た。樹脂被覆層のラミネート量は1
0g/m2、中心線平均表面粗さは8μmであった。
【0066】実施例11 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例8と同じ含
浸トレーシングペーパーを使用した。この透明紙上にコ
ロナ処理を施し、高密度ポリエチレン50部、低密度ポ
リエチレン(密度;0.918g/cc 、MI8.5、三菱化成
製)50部のペレットをそれぞれ約320℃でよく混練
した後、溶融押し出しダイにてラミネートを行い消去性
筆記シートを得た。樹脂被覆層のラミネート量は20g/
m2、中心線平均表面粗さは6.4μmであった。
【0067】実施例12 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例4で使用し
たものと同じトレーシングペーパーを使用した。この透
明紙上にコロナ処理を施し、高密度ポリエチレン30
部、低密度ポリエチレン70部のペレットをそれぞれ約
320℃でよく混練した後、溶融押し出しダイにてラミ
ネートを行い消去性筆記シートを得た。樹脂被覆層のラ
ミネート量は10g/m2、中心線平均表面粗さは5μmで
あった。
【0068】実施例13 実施例10の消去性筆記シートの樹脂被覆層に、200
kvの加速電圧で、吸収線量が8Mradとなるように
電子線照射することで架橋を行い、消去性筆記シートを
得た。
【0069】実施例14 実施例11の消去性筆記シートの樹脂被覆層に、200
kvの加速電圧で、吸収線量が8Mradとなるように
電子線照射することで架橋を行い、消去性筆記シートを
得た。
【0070】実施例15 実施例12の消去性筆記シートの樹脂被覆層に、200
kvの加速電圧で、吸収線量が8Mradとなるように
電子線照射することで架橋を行い、消去性筆記シートを
得た。
【0071】実施例16 消去性筆記シート用の透明紙として、実施例8で使用し
たものと同じ含浸トレーシングペーパーを使用した。こ
の透明紙上に印刷により図柄を設けた後、その印刷面上
にコロナ処理を施し、ポリプロピレン(商品名 FW3
63A、住友化学製)のペレットを約290℃でよく混
練した後、溶融押し出しダイにてラミネートを行い、消
去性筆記シートを得た。樹脂被覆層のラミネート量は1
0g/m2、中心線平均表面粗さは12μmであった。
【0072】実施例17 消去性筆記シート用の透明紙として、坪量200g/m2
透明度60%のトレーシングペーパーを使用した。この
透明紙上にコロナ処理を施し、TPX(三井石油化学
製)80部、低密度ポリエチレン20部のペレットをそ
れぞれ約340℃でよく混練した後、溶融押し出しラミ
ネートを行い消去性筆記シートを得た。樹脂被覆層のラ
ミネート量は25g/m2、中心線平均表面粗さは5.5μ
mであった。
【0073】実施例18 実施例4において、透明紙として、坪量65g/m2
透明度40%のトレーシングペーパーを使用した以外は
実施例4と同様にして消去性筆記シートを得た。
【0074】実施例19 実施例7において、透明紙として、坪量8g/m2 で透
明度84%の薄紙を使用した以外は実施例7と同様にし
て消去性筆記シートを得た。
【0075】実施例20 実施例12において、透明紙として、坪量320g/m
2 で透明度40%のトレーシングペーパーを使用した以
外は実施例12と同様にして消去性筆記シートを得た。
【0076】比較例1 坪量65g/m2 のトレーシングペーパーをもって消去
性筆記シートの比較例1とする。
【0077】比較例2 坪量65g/m2 の含浸トレーシングペーパーをもって
消去性筆記シートの比較例2とする。
【0078】比較例3 消去性筆記シート用の支持体として、コーテッド紙(三
菱製紙製、パールデラックス、坪量120g/m2 、透
明度6%)を使用した以外は、実施例1と同様にして比
較例3のシートを得た。
【0079】比較例4 消去性筆記シート用の支持体として、コーテッド紙(三
菱製紙製、パールデラックス、坪量120g/m2 、透
明度6%)を使用した以外は、実施例6と同様にして比
較例4のシートを得た。
【0080】比較例5 消去性筆記シート用の支持体として、コーテッド紙(三
菱製紙製、パールデラックス、坪量120g/m2 、透
明度6%)を使用した以外は、実施例10と同様にして
比較例5のシートを得た。
【0081】比較例6 消去性筆記シート用の透明支持体として、坪量100g
/m2 、透明度95%のPETシートを用いた以外は実
施例1と同様にして比較例6のシートを得た。
【0082】比較例7 樹脂被覆層の塗布量が10g/m2、中心線平均表面粗さが
15μmであった以外は実施例1と全く同様にして比較
例7のシートを得た。
【0083】比較例8 樹脂被覆層の塗布量が2g/m2、中心線平均表面粗さが2
0μmであった以外は実施例6と全く同様にして比較例
8のシートを得た。
【0084】比較例9 樹脂被覆層のラミネート量が10g/m2、中心線平均表面
粗さが18μmであった以外は実施例10と全く同様に
して比較例9のシートを得た。
【0085】比較例10 樹脂被覆層の塗布量が32g/m2、中心線平均表面粗さが
0.6μmであった以外は実施例4と全く同様にして比
較例10のシートを得た。
【0086】比較例11 樹脂被覆層の塗布量が32g/m2、中心線平均表面粗さが
2.2μmであった以外は実施例7と全く同様にして比
較例11のシートを得た。
【0087】比較例12 樹脂被覆層のラミネート量が34g/m2、中心線平均表面
粗さが2.0μmであった以外は実施例12と全く同様
にして比較例12のシートを得た。
【0088】以上、実施例1〜20、および比較例1〜
12で得られた消去性筆記シートについて、以下に示す
試験を行った。その結果を表1〜8に示す。
【0089】試験方法は、以下の通りである。 試験1[筆記性] 得られた消去性筆記シートの筆記面に、マーキングペン
により模様を筆記し、10分間放置した後、筆記された
模様の形状がそのまま保持されて完全に読み取れるもの
を優とし、インキがはじいたり、筆記面である樹脂被覆
層に浸透して滲んだりすることで、模様の筆跡が保たれ
ていなかったものを並とした。
【0090】試験2[筆記/消去性] 消去性筆記シート筆記面上に、マーキングペンにより記
録の筆記を行い、一般に市販されているホワイトボード
用イレーザーにより筆跡の消去を行った。この作業を繰
り返して行い、筆跡が完全に消去できなくなる繰り返し
回数を測定した。なお、試験の繰り返し回数は1000
回を限度に行い、>1000は1000回以上の筆記/
消去に耐えたことを示す。
【0091】試験3[非定着性] 消去性筆記シート筆記面上に、マーキングペンにより記
録の筆記を行い、1週間放置した後、一般に市販されて
いるホワイトボード用イレーザーにより筆跡の消去を行
った。筆跡が完全に消去できるものを非定着性優、やや
跡が残り、強く擦らないと筆跡が完全に消去できないも
のを並、筆跡の10%以上が消去できないものを劣とし
て判定を行った。
【0092】試験4[クレヨン筆記/消去性] 消去性筆記シートの筆記面にクレヨンを用いて筆記を行
い、ティッシュペーパーで筆跡の消去を行った。この試
験を繰り返し、筆記面が汚れて消去できなくなるまでの
回数を測定した。なお、繰り返し回数は100回を限度
とし、>100は100回以上の筆記/消去に耐えたこ
とを示す。
【0093】試験5[カール性] 消去性筆記シートを40cm四方に裁断し、20℃、相
対湿度65%の条件下で平坦な机の上に静置してカール
を測定した。カールは4隅の持ち上がり高さの平均値を
もって表わした。
【0094】試験6[湿度に対する寸法安定性] 温度20℃、湿度65%に調湿した消去性筆記シートに
長さ250.0mmの直線を引いた後、温度20℃、湿
度85%に調湿して直線の長さを測定し、最初の長さと
の差を測定した。
【0095】試験7[印刷性] 消去性筆記シートの裏面に通常のオフセット印刷を行
い、印刷性を判定した。印刷の乾きが早くて印刷部ある
いは複写部が鮮明で汚れがなく、良好な印刷のできる場
合を印刷性優、印刷の乾きにやや時間がかかるが印刷で
きるものを並、印刷の乾燥が遅く、印刷部分の画像がに
じんだり、インクの汚れが生じたりするようなトラブル
のあるものを印刷性劣として判定した。
【0096】試験8[透視性] 消去性筆記シートの下に情報を記録した紙を置き、光に
透かさなくても消去性筆記シートを通して十分に小さな
文字情報でも読み取れる場合を透視性優、大きく濃度の
濃い情報のみ読み取れる場合を透視性並、ほとんどの情
報を読み取れない場合を透視性劣として判定した。
【0097】試験9[青焼き適性] 青焼き適性:株式会社リコー製 RICOPY PL5
010において、武藤工業株式会社製 XP700にて
筆記したA−0サイズのサンプルを各10枚ずつコピー
し、筆記してない部分の地汚れ、筆記した線の鮮明さ、
白抜けを比較した。結果は黙視で判断し、筆記してない
部分の地汚れがなく、筆記した線が鮮明で、白抜けのな
いものを青焼き適性優とし、以下、問題のあるものはそ
の事項を挙げた。青焼きのできないものは、青焼き適性
劣として判定した。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
【表6】
【0104】
【表7】
【0105】
【表8】
【0106】評価・・実施例において作製した消去性筆
記シートは、マーキングペンによる記録の筆記性は良好
であり、筆記面である樹脂被覆層を構成する樹脂組成物
により、筆記動作を、筆記面に傷をつけたりインキをは
じいたりすることなく滑らかに行え、且つ筆跡の消去に
おいても、シリコーン樹脂を主成分とする樹脂組成物の
働きで、筆記後に時間が経過しても筆跡を残すことなく
完全に消去でき、ホワイトボード用イレーザーの擦過に
伴う樹脂被覆層の脱落なしに、繰り返しの筆記/消去を
行うことができた。さらに、塗布量を0.1〜30g/m2
とすることで、透明感や伸縮性の不均一感がなくカール
性が良好で湿度に対する寸法安定性が良好となった。ま
た、樹脂被覆層表面の中心線平均表面粗さが0.2〜1
2μmの範囲内にあることで安定した筆記性および消去
性を得た。透明紙を用いているため、消去性筆記シート
は下絵あるいは樹脂被覆層でない面に設けた印刷を透視
しながら作業することが可能で、かつ青焼きにより複写
をとることができる。当然のことながら、樹脂被覆層上
に記録した内容に誤りがあった場合には消去して訂正す
ることが容易にできる。
【0107】比較例においては、樹脂被覆層を有しない
トレーシングペーパー、含浸トレーシングペーパーが筆
記性はあっても消去性はないのは明白で、消去性筆記シ
ートとしては使用できない。支持体の透明性が一定値以
上でないと下絵を透視して作業したり、青焼きに用いた
りすることはできない。透明な二軸延伸フィルムを単に
用いた場合には、カール性で問題が生じ、湿度変化時の
寸法安定性がわるく、且つカールが発生しやすい。ま
た、塗布量が0.1〜30g/m2の範囲を越えて多い場合
には、マーキングペンやクレヨンによる筆記は可能であ
るが、消去を繰り返すことで樹脂層が脱落し易くなって
しまったり、カール性で問題が生じ、印刷性が不良とな
り易い。樹脂被覆層表面の中心線平均表面粗さが0.2
〜12μmの範囲を越えて大きい場合には、マーキング
ペンやクレヨンによる筆記の消去が、インキや顔料など
が樹脂層表面に残りやすく、消去性が発現しにくいとい
う問題が生じ易い。
【0108】
【発明の効果】表1〜8の結果から明らかなように、本
発明の消去性筆記シートは、下絵を透視しながらマーキ
ングペンで筆記および消去できる機能を有する。記録の
筆記/消去の繰り返し使用が可能であり、かつ十分な青
焼き適性を有する。また、基材に透明紙を使用している
ため、通常の紙と同様に手軽に持ち運びなどして扱うこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 // C09J 7/02 JHR JJA 7/04 JHV D21H 5/00 C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明紙の少なくとも片面に、(1)放射
    線硬化性樹脂、(2)シリコーン樹脂、(3)ポリオレ
    フィン樹脂の中から選ばれる少なくとも1つを主成分と
    する樹脂被覆層を塗設してなるもので、該樹脂被覆層の
    塗布量が0.1〜30g/m2であり、且つ筆記面として使
    用する側のJIS B0601−1982で規定する中
    心線表面粗さが、0.2〜12μm(カットオフ値;
    0.8mm、測定長さ;5mm)であることを特徴とす
    る消去性筆記シート。
  2. 【請求項2】 透明紙の透明度が40%以上であること
    を特徴とする請求項1記載の消去性筆記シート。
  3. 【請求項3】 透明紙の坪量が10〜300g/m2である
    ことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の消去
    性筆記シート。
  4. 【請求項4】 透明紙がトレーシングペーパーあるいは
    含浸トレーシングペーパーであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の消去性筆記シート。
  5. 【請求項5】 透明紙の少なくとも片面に設けた放射線
    硬化性樹脂を主成分とする該樹脂被覆層が、合成樹脂フ
    ィルムの表面形状を転写させて得た該表面を有すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の消去性筆
    記シート。
  6. 【請求項6】 透明紙上に設けられた該樹脂被覆層に、
    さらに放射線を照射して架橋を施したことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の消去性筆記シート。
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