JPH08164532A - 熱硬化性組成物の硬化方法 - Google Patents

熱硬化性組成物の硬化方法

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JPH08164532A
JPH08164532A JP31067994A JP31067994A JPH08164532A JP H08164532 A JPH08164532 A JP H08164532A JP 31067994 A JP31067994 A JP 31067994A JP 31067994 A JP31067994 A JP 31067994A JP H08164532 A JPH08164532 A JP H08164532A
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JP
Japan
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curing
temperature
thermosetting composition
heating
thermosetting
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JP31067994A
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Tomoki Okamoto
朋己 岡本
Toshihiro Katayama
俊宏 片山
Hideaki Okawa
秀明 大川
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
    • H05K3/4053Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques
    • H05K3/4069Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in organic insulating substrates

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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】厚みのある熱硬化性組成物を硬化させる場合
に、クラックの発生がなく、且つ該熱硬化性組成物と接
する他の材料との接着性に優れた硬化体を与える熱硬化
性組成物の硬化方法を提供する。 【構成】熱硬化性組成物の加熱硬化に際し、該熱硬化性
組成物の硬化時の示差熱分析曲線における発熱ピーク温
度までの平均昇温速度が5℃/分以下となるように加熱
昇温を行った後、該発熱ピーク温度以上に昇温して硬化
を完了することを特徴とする熱硬化性組成物の硬化方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性組成物の新規
な硬化方法に関する。詳しくは、熱硬化性組成物の硬化
に際し、クラックの発生がなく且つ接触する部材との接
着性に優れた硬化体を与える熱硬化性組成物の硬化方法
である。
【0002】
【従来技術】熱硬化性樹脂を硬化成分とする熱硬化性組
成物は、フィラー、顔料等を配合して、接着剤、塗料、
積層材、注型、各種成形品、補修材等に使用したり、ま
た、該フィラーとして銅粉、銀粉等の導電性フィラーを
使用することによりその硬化体に導電性を付与し得る組
成とし、回路基板製造用の導電性ペーストとして使用す
るなど幅広い分野で使用される。
【0003】そのうち、熱硬化性組成物の上記導電性ペ
ーストへの用途としては、回路基板の配線パターンの形
成に使用するのが一般的であるが、最近では、回路基板
のスルーホールの形成にも使用されるようになった。即
ち、回路基板に設けられたスルーホール形成用の貫通孔
に該導電性ペーストを充填・硬化させて導通スルーホー
ルの形成を行う用途にも使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、熱硬化性組成物は硬化時に体積の収縮を伴う場合が
多く、上記した大部分の用途において、熱硬化性組成物
を硬化する際、或いは硬化後に冷熱衝撃を受けた際に、
該硬化体にクラックが発生するという問題や、該硬化体
と接触する他の材料との接着性不良が生じるという問題
がある。
【0005】特に、前記した熱硬化性組成物に銅粉等の
金属粉を配合し、スルーホール形成用貫通孔に充填・硬
化させて、導通スルーホールの形成を行う場合のよう
に、厚みのある硬化体を形成する場合には上記の問題が
発生し易い。
【0006】従来、このような問題を解決する方法とし
て、熱硬化性組成物中に、硬化に関与しないゴム等の可
撓性付与剤を配合した組成物は提案されているが、熱硬
化性組成物の硬化方法自体を制御することにより、かか
るクラックの発生を防止し、接着性不良を改良する硬化
方法は未だ提案されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記硬化
体へのクラックの発生を防止し、しかも、該硬化体と接
する他の材料に対し優れた接着性を発揮する熱硬化性組
成物の硬化方法を開発すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、熱硬化性組成物の硬化に際し、室温から該熱硬化性
組成物の硬化時の示差熱分析曲線における発熱ピーク温
度に至るまでの特定の温度範囲における平均昇温速度を
制限して昇温した後、発熱ピーク温度以上の温度に昇温
して硬化を完了させることにより、かかる目的を達成し
得ることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、熱硬化性組成物の加熱硬
化に際し、該熱硬化性組成物の示差熱分析曲線における
発熱ピーク温度までの平均昇温速度が5℃/分以下とな
るように加熱昇温を行った後、該発熱ピーク温度以上に
昇温して硬化を完了することを特徴とする熱硬化性組成
物の硬化方法である。
【0009】尚、本発明において、熱硬化性組成物の硬
化時の示差熱分析曲線は、示差熱分析計を用い、アルミ
ナを参照試料とし、3℃/分の昇温速度で加熱し、温度
に対する発熱量の測定を行うことにより作成したものを
いい、また、上記の方法で得られた示差熱分析曲線にお
いて、発熱ピーク温度は、図1に示した示差熱分析曲線
の発熱量が最大値を示す温度を求めることにより決定さ
れる。
【0010】本発明の好適な実施態様を下記に示す。
【0011】(1)加熱昇温の操作を連続的に行う上記
硬化方法。
【0012】(2)加熱昇温の操作を断続的に行い、発
熱ピーク温度未満の温度に保持する操作を含む上記の硬
化方法。
【0013】(3)上記(2)の硬化方法において、少
なくとも発熱ピーク温度より10〜30℃低い温度に保
持する操作を含む硬化方法。
【0014】(4)上記(2)の硬化方法において、温
度を一定に保持する時間が一回の保持操作につき20分
以上である硬化方法。
【0015】(5)熱硬化性組成物の硬化成分としてエ
ポキシ樹脂を含む上記硬化方法。
【0016】(6)熱硬化性組成物が導電性物質を含む
上記硬化方法。
【0017】(7)熱硬化性組成物として硬化時の示差
熱分析曲線における発熱開始温度と発熱ピーク温度との
差が30℃以上のものを使用する上記硬化方法。
【0018】(8)熱硬化性組成物を基板のスルーホー
ル用貫通孔に充填して硬化する操作を含む上記硬化方
法。
【0019】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0020】本発明に用いられる熱硬化性組成物は、加
熱により三次元網状の架橋構造を形成する公知の熱硬化
性樹脂を硬化成分とする組成物が特に制限なく使用され
る。
【0021】代表的な熱硬化性組成物を例示すれば、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、重合可能な炭素−炭素二
重結合を2個以上有する化合物等が挙げられる。例えば
エポキシ樹脂を具体的に例示すれば、フェニルグリシジ
ルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ウンデシルグ
リシジルエーテル等のモノグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS
型、ビスフェノールC型、(ポリ)エチレングリコー
ル、(ポリ)プロピレングリコール、アルキレングリコ
ール等のジグリシジルエーテル、或いはフェノールノボ
ラック、クレゾールノボラック、グリセリン、多価アル
コール等のポリグリシジルエーテル、等のグリシジルエ
ーテル類、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、p−オキシ安息香酸のグリシジルエステル等のグリ
シジルエステル類、N,N−ジグリシジルアミン、テト
ラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル
p−アミノフェノール等のグリシジルアミン類、ヒダン
トイン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレー
ト等の複素環式エポキシ樹脂、シクロヘキセンオキシド
基、トリシクロデセンオキシド基、シクロペンテンオキ
シド基等を有する環式脂肪族エポキシ樹脂、或いは上記
エポキシ樹脂の種々の変性品等が挙げられる。
【0022】そのうち、本発明においては、硬化性成分
としてエポキシ樹脂を使用する場合に特に有効である。
即ち、エポキシ樹脂を用いた場合は、種々の硬化剤との
組み合わせが可能であるため、適当な硬化剤を選択する
ことにより、後記する発熱開始温度と発熱ピーク温度の
差が30℃以上の本発明に特に好適に使用できる熱硬化
性組成物を比較的容易に得ることができ、本発明の方法
において有利である。また、エポキシ樹脂は、硬化に伴
う副生成物が発生しないため、注型等の厚みのある硬化
体の形成を行う場合に特に好適に使用できる。そして、
本発明における硬化方法は、硬化時における内部応力の
発生を抑制でき、厚みのある硬化体を形成する場合にお
いて特に顕著な効果が期待できるため、上記副生成物が
生成しない特性と相乗的に働いて、本発明における熱硬
化性組成物として、上記エポキシ樹脂が極めて有効に使
用される。
【0023】本発明の熱硬化性組成物は、上記硬化成分
に対して、必要に応じて、硬化剤その他の添加剤、例え
ば、無機絶縁性フィラー、導電性フィラー等を配合する
ことができる。具体的には、上記エポキシ樹脂に使用す
る硬化剤としては、具体的には、上記エポキシ樹脂に使
用する硬化剤としては、トリメチルヘキサメチレンジア
ミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の脂肪族アミ
ン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン等の脂肪族
ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフ
ェニルスルホン等の芳香族アミン、イミド環、ヒダント
イン環を有するアミン、又はこれらの変性物、ケチミ
ン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン、等のアミ
ン系硬化剤、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水トリメット酸、無水マレイン酸等の酸無水物系
硬化剤、ポリアミド樹脂、ポリアミドアダクト、ポリア
ミンアダクト、ポリスルフィド樹脂、ノボラック型フェ
ノール樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化メラミン樹
脂、ポリビニルフェノール等のオリゴマー型硬化剤、ル
イス酸、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジッド、ジア
ミノマレオニトリル等の潜在型硬化剤、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミ
ダゾール等のイミダゾール類等が一般的に使用される。
また、無機絶縁性フィラーとしては、アルミナ、珪酸、
酸化チタン、珪藻土、炭酸カルシウム、シリカ、マイ
カ、石膏、ガラス、ボロンナイトライド等が使用され、
導電性フィラーとしては、銀粉、銅粉、ニッケル粉、カ
ーボン粉等が一般に使用される。
【0024】上記硬化剤、或いはその他の添加剤の配合
割合は、従来より採用されている配合割合より、その目
的に応じて好適な配合割合を適宜決定すれば良い。例え
ば、エポキシ樹脂を例として好適な範囲を例示すれば、
硬化剤は、該エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜
100重量部、好ましくは3〜60重量部が好適であ
る。また、無機絶縁性フィラーの添加剤は、該エポキシ
樹脂100重量部に対して、10〜150重量部、好ま
しくは30〜60重量部が好適であり、導電性フィラー
の添加剤は、該エポキシ樹脂100重量部に対して、3
00〜2000重量部、好ましくは400〜700重量
部が好適である。なお、上記添加剤は、併用して添加し
ても良いが、この場合は、エポキシ樹脂100重量部に
対して2000重量部を超えないことが望ましい。
【0025】本発明において使用される熱硬化性組成物
は、発熱開始温度と発熱ピーク温度との差が30℃以上
であるものが特に好適である。
【0026】なお、発熱開始温度は、図1の示唆熱分析
曲線において、ベースラインを延長した直線(破線)か
らの該示唆熱分析曲線の立上り開始点の温度として定義
される。
【0027】上記のように発熱開始温度と発熱ピーク温
度との温度差が30℃以上の熱硬化性組成物を使用する
ことにより、本発明の加熱昇温時の制御を正確に実施す
ることができ好ましい。特に、加熱昇温を断続的に行う
場合において、発熱ピーク温度より10〜30℃低い温
度において一定時間保持する、本発明の好適な実施態様
の場合に、硬化反応を効果的に抑制しながら熱硬化性組
成物の表面と内部の温度を均一に制御することができ、
得られる硬化体のクラックの発生、急激な収縮による接
触部材への密着性の低下を好適に防止することができ
る。
【0028】本発明において、発熱開始温度と発熱ピー
ク温度との温度差が30℃以上の熱硬化性組成物を構成
する手段は特に制限されない。上記エポキシ樹脂と硬化
剤とを組合せた系について代表的な態様を例示すれば、
比較的反応性の高いエポキシ樹脂、例えばビスフェノー
ルAジグリジリエーテル、エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、
ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、グリシジル
エステル類等と、比較的反応性の低いエポキシ樹脂、例
えば長鎖アルコールのモノグリシジルエーテル、エチレ
ングリコール鎖長の長いジグリシジルエーテル類、環状
脂肪族エポキシ樹脂等を適宜配合するか、又は一般に使
用されるグリシジルエーテル類等のエポキシ樹脂と、自
己硬化性を有するグリシジルアミン類を配合し、硬化反
応が起こる温度範囲に幅を持たせる方法、或いはエポキ
シ樹脂と、オリゴマー型硬化剤、酸無水物系硬化剤等の
ように、比較的硬化温度の高い硬化剤系を配合し、更に
3級アミン、イミダゾール類等の硬化促進剤を組み合わ
せて硬化温度を下げることで、該熱硬化性組成物の硬化
反応に伴う発熱開始温度と発熱ピーク温度の差を30℃
以上とする事ができる。また、上記の、反応性の異なる
エポキシ樹脂の組み合わせによる方法と、硬化剤及び硬
化促進剤による方法の両方を組み合わせて行っても良
い。
【0029】本発明の硬化方法において、上記熱硬化性
組成物の硬化時の示差熱分析曲線における発熱ピーク温
度まで(一般には室温から)の平均昇温速度を5℃/
分、好ましくは3℃/分以下となるように制御しながら
加熱昇温を行うことが特に重要である。
【0030】即ち、該温度領域における加熱昇温条件を
上記の条件に制限することにより、硬化反応の進行を適
度に抑制しながら、熱硬化性組成物の表面と内部が均一
に加熱されるため、続いて昇温して硬化を完了させる際
の熱硬化性組成物の表面と内部の温度差が小さくなり、
硬化体全体に均一な硬化収縮を起こすことができ、硬化
体に残留する内部応力が低減される結果、硬化時のクラ
ック発生が抑制され、しかも、該硬化体と接する他の材
料に対し優れた接着性を発揮することが可能となる。
【0031】従って、上記平均昇温速度が5℃/分を超
える場合には、後記の比較例からも明らかなように、熱
硬化性組成物の表面と内部の温度差が大きくなり、硬化
が不均一になるため、かかる効果を発揮することが困難
となる。
【0032】なお、硬化時間が過剰に延びた場合、硬化
体の生産性が低下したり、使用する熱硬化性樹脂と硬化
剤の組み合わせによっては、加熱昇温の途中段階、即ち
熱硬化性組成物の表面と内部の温度差が比較的大きい段
階で硬化反応が進行し、本発明の効果が発揮されない場
合があるため、一般に、上記発熱ピーク温度までの平均
昇温速度の最低速度が、0.5℃/分となるように調節
することが好ましい。なお、該加熱昇温は、ピーク温度
に至るまでの平均昇温速度が5℃/分以下であれば、連
続的に行っても断続的に行っても良い。
【0033】加熱昇温を断続的に行う方法は、室温から
熱硬化性組成物の発熱ピーク温度未満の間の任意の温度
で一定時間保持する操作を少なくとも1回行うものであ
り、平均昇温速度は、加熱開始温度とピーク温度との温
度差を、加熱開始時からピーク温度に達するまでの時間
(該保持時間を含めた時間)で除した値である。
【0034】上記加熱昇温を断続的に実施する方法にお
いて、硬化反応の進行を抑制しながら、熱硬化性組成物
の表面と内部を均一に、且つできるだけ高温に加熱する
ためには、熱硬化性組成物の発熱ピーク温度より10〜
30℃低い温度において、硬化温度を保持する操作を含
むことが特に好ましい。
【0035】また、該加熱昇温を断続的に行う場合、硬
化温度を一定に保持する時間は、一回の保持操作につき
20分以上が好ましい。即ち、保持時間が20分に満た
ない場合は、熱硬化性組成物の表面と内部の温度差が十
分に小さくならない場合があり、本発明の効果を十分に
発揮できない場合がある。但し、該加熱昇温の平均昇温
速度が十分に小さい場合は、保持時間が20分に満たな
い場合でも本発明の効果を発揮できる。
【0036】本発明の硬化方法において、該加熱昇温を
連続的に行う場合の具体的態様を例示すれば、例えば熱
硬化性組成物を室温から発熱開始温度までの昇温速度を
連続的に変化させる態様、例えば、急速に昇温し、発熱
開始温度から発熱ピーク温度までの昇温速度を抑制し
て、室温から発熱ピーク温度までの間の平均昇温速度が
5℃/分以下となるように昇温する態様、或いは室温か
ら発熱ピーク温度まで5℃/分以下の一定の昇温速度で
昇温する態様が挙げられる。
【0037】本発明の硬化方法において、室温から発熱
ピーク温度までの平均昇温速度を5℃/分以下として加
熱昇温を行った後は、硬化を完了させるためにさらに昇
温を行う。かかる昇温は、熱硬化性組成物の硬化を効率
よく完了させ得る任意の条件が適宜採用される。一般に
は、任意の昇温速度で発熱ピーク温度以上の加熱温度に
昇温し、必要に応じて適切な時間保持することが好まし
い。例えば、エポキシ樹脂を硬化成分とする熱硬化性組
成物において、発熱ピーク温度が130℃の場合、更に
150〜180℃程度まで加熱を行い、その間の加熱硬
化時間を20〜120分とすれば良い。
【0038】
【発明の効果】本発明の熱硬化性組成物の硬化方法によ
れば、室温から該熱硬化性組成物の硬化時の示差熱分析
曲線における発熱ピーク温度までの間の平均昇温速度が
5℃/分以下となるように加熱昇温を行い、続いて発熱
ピーク温度以上の温度に昇温して硬化を完了させること
により、硬化時のクラック発生が抑制され、しかも、硬
化体と接する他の材料に対し優れた密着性が発揮され
る。
【0039】そのため、本発明の硬化方法は、前記した
ように、厚みのある硬化体を形成する場合に顕著な効果
が期待でき、特に、銅粉等の導電性物質を配合した熱硬
化性組成物を、スルーホール形成用貫通孔に充填・硬化
させて、導通スルーホールの形成を行う場合における該
熱硬化性組成物の硬化方法として有用である。
【0040】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0041】実施例1〜9、比較例1〜2 エポキシ当量173g/eq.のビスフェノールAジグ
リシジルエーテル43.8重量%(以下、「wt%」と
表示する)、エポキシ当量230g/eq.のn−ウン
デシルモノグリシジルエーテル29.2wt%、ヒドロ
キシ当量105g/eq.のノボラック型フェノール樹
脂27.0wt%を加熱混合し、透明液状の樹脂混合液
を得た。次に、この樹脂混合液に対し1重量部の2エチ
ル4メチルイミダゾールを配合して熱硬化性組成物を得
た。
【0042】上記の熱硬化性組成物の示差熱分析曲線を
図2に示した。図2より、上記熱硬化性組成物の発熱開
始温度は90℃、発熱ピーク温度は125℃(温度差3
5℃)であった。
【0043】上記の熱硬化性組成物を、図3及び図4に
示すパターンで0.6mmφの貫通孔を形成した1.2
mm厚のガラスエポキシ基板に、スクリーン印刷法によ
り印刷充填し、熱風乾燥炉を用いて表1に示した条件で
室温から加熱昇温した後、5℃/分で180℃まで昇温
し、40分間保持して硬化を完了させた。硬化後、基板
表面より突出した部分を研削して除去し、0.4mmφ
のピンを用い、引張り圧縮試験機にて貫通孔内の硬化体
を押し、該硬化体が貫通孔から抜けるのに要する圧縮強
度を測定した。その結果、3kgf以上を合格として硬
化体と貫通孔内壁との密着性を評価した。
【0044】また、ガラスエポキシ基板を切断して充填
された熱硬化性組成物の硬化体の断面を観察し、クラッ
クの発生の有無を確認した。クラックの発生状況を観察
した結果、全くクラックが発生しない場合、及び微小ク
ラックが数%発生する程度のものは、基板と熱硬化性組
成物との密着性その他の硬化体物性に影響を及ぼさない
ことがわかったので、これらを合格として判定した。こ
れらの結果を、表2にまとめて示した。
【0045】実施例10 エポキシ当量173g/eq.のビスフェノールAジグ
リシジルエーテル50.0wt%、エポキシ当量230
g/eq.のn−ウンデシルモノグリシジルエーテル2
6.8wt%、エポキシ当量118g/eq.のノボラ
ック型エポキシ樹脂23.2wt%を加熱混合し、透明
液状の樹脂混合液を得た。次に、この樹脂混合液に対し
14.7重量部のアジピン酸ジヒドラジドを配合し、熱
硬化性組成物を得た。
【0046】上記の熱硬化性組成物の示差熱分析曲線を
図3に示した。図3より、上記熱硬化性組成物の発熱開
始温度は161℃、発熱ピーク温度は185℃(温度差
24℃)であった。
【0047】上記の熱硬化性組成物を、実施例1と同様
の方法でガラスエポキシ基板に充填し、熱風乾燥炉を用
いて表1に示した条件で加熱昇温した後、5℃/分で1
90℃まで昇温し、40分間保持して硬化を完了させ
た。硬化後、実施例1と同様の方法で、密着性及びクラ
ック発生の有無を評価した。密着性及びクラック発生の
有無の結果を表2に併せて示した。
【0048】実施例11 実施例6で用いた熱硬化性組成物に、平均粒径10μm
の樹枝状電解銅粉460重量部を配合し、3本ロールミ
ルで混練して熱硬化性組成物を得、該熱硬化性組成物を
用いた他は、全て実施例6と同様の方法により熱硬化性
組成物を充填・硬化し、ガラスエポキシ基板の表面に形
成した銅箔パターンを用いて、128穴の貫通孔内の硬
化体についてそれぞれ、硬化体両端の抵抗値を測定し、
平均値を求めた。その結果、平均値は14.6mΩ/
穴、最大値は20.1mΩ/穴、最小値は12.2mΩ
/穴であり、極めて安定した抵抗値が得られた。
【0049】更に、実施例6と同様にして密着性及びク
ラック発生の有無を評価した。密着性及びクラック発生
の有無の結果を表2に併せて示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 代表的な熱硬化性組成物の示差熱分析曲線
【図2】 実施例1〜9で使用した熱硬化性組成物の示
差熱分析曲線
【図3】 実施例10の熱硬化性組成物の示差熱分析曲
【図4】 充填評価用基板の平面図
【図5】 図4の充填評価用基板の断面図
【符号の説明】
1 貫通孔 2 銅箔 3 基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性組成物を加熱硬化するに際し、
    該熱硬化性組成物の硬化時の示差熱分析曲線における発
    熱ピーク温度までの平均昇温速度が5℃/分以下となる
    ように加熱昇温を行った後、該発熱ピーク温度以上に昇
    温して硬化を完了することを特徴とする熱硬化性組成物
    の硬化方法。
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