JPH08163391A - 垂直偏向回路 - Google Patents

垂直偏向回路

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JPH08163391A
JPH08163391A JP29717594A JP29717594A JPH08163391A JP H08163391 A JPH08163391 A JP H08163391A JP 29717594 A JP29717594 A JP 29717594A JP 29717594 A JP29717594 A JP 29717594A JP H08163391 A JPH08163391 A JP H08163391A
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JP29717594A
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Yoshiji Ohira
芳史 大平
Toru Ito
徹 伊藤
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流阻止コンデンサの容量を極端に大きくす
ることなく良好な品位の受像画面を得ることができる垂
直偏向回路を提供する。 【構成】 コンデンサ3の両端に発生した基準鋸歯状波
電圧が加算回路8c及び直列に接続された積分回路8a
及び8bの一端に出力されていて、直列に接続された積
分回路8a及び8bの他端は加算回路8cと接続されて
いて、加算回路8cの出力は垂直出力増幅器5の非反転
入力端子5aに出力されている。一方、垂直出力増幅器
5の反転入力端子5bには、コンデンサC0,C1、抵
抗Rf,R1,R2により構成される帰還回路からの電圧
が入力されていて、垂直出力増幅器5の出力端子5cか
らは、反転入力端子5bの電圧が非反転入力端子5aの
鋸歯状波電圧と等しくなるような電圧が出力されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機等の
垂直偏向回路に係り、特にその付属回路の1つであるひ
ずみ補正回路により垂直リニアリティ補正を行うこと
で、良好な品位の受像画面を視聴者に提供することが可
能な垂直偏向回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3はひずみ補正(S字補正)の原理を
示した図である。図3(a)に示すように、受像管の蛍
光面11の曲率から求まる蛍光面11の焦点12からの
距離、即ち、蛍光面半径Rは、電子ビームの偏向中心点
13から蛍光面11までの半径Rbに比べて大きいた
め、同一の角速度θ(rad/sec)で前記電子ビームの偏向
を行った場合、管面(蛍光面11)の中心部よりも周辺
部分の方が電子ビームの移動量が大きくなってしまう。
【0003】たとえば、角速度θ(rad/sec)で前記電子
ビームの偏向を行った場合、管面中心部付近では偏移量
14だけ、蛍光面11の前記電子ビームによる走査が行
われるのに対して、管面周辺部付近では偏移量15だ
け、蛍光面11の前記電子ビームによる走査が行われ
る。即ち、管面周辺部付近では、偏移量16だけ多く前
記電子ビームによる走査が行われることになる。
【0004】この現象は垂直・水平偏向回路ともに発生
するが、アスペクト比(蛍光面の縦横の比)が4:3の
標準テレビ方式では、偏向角の水平方向のほうが電子ビ
ームの周辺での偏向差は大きい。この現象が発生するこ
とにより、管面周辺部付近の映像が管面中心部付近の映
像と比べ、間延びして表示されることになる。また、こ
の現象は蛍光面11が大きくなる程、即ちテレビジョン
受像機等の画面が大きくなるほど顕著になる。
【0005】このひずみを補正する従来よりの方法の1
つとして、同図(b)に示すように管面周辺での偏向量
を少なくする偏向電流を流す方法がある。この電流波形
がちょうどS字形をしていることから、このひずみ補正
を、S字補正と呼ぶことがある。
【0006】図4は従来より一般に広く用いられている
垂直偏向回路を示す図である。
【0007】図4において、垂直発振回路1には、V.
SYNC(垂直同期信号)が入力されていて、垂直発振
回路1は、前記V.SYNCとほぼ同じタイミングでス
イッチ2に発振パルスを出力している。スイッチ2は、
前記パルスに基ずいて垂直帰線期間にはスイッチを閉と
し、垂直走査期間にはスイッチを開とするようになって
いる。
【0008】また、スイッチ2が閉の期間には直流電圧
V1によりコンデンサ3が充電されて、スイッチ2が開
の期間にはコンデンサ3に蓄積された電荷が定電流回路
4により経過時間に正比例して(一定の割合で)放電さ
れる。即ち、コンデンサ3の両端の電圧は直線的に減少
することになる。これにより、コンデンサ3の両端に基
準鋸歯状波電圧が発生し、垂直出力増幅器(以降、演算
増幅器ともいう)5の非反転入力端子(+)5aに出力
される。
【0009】一方、前記垂直出力増幅器5の反転入力端
子(−)5b(以降、帰還入力ともいう)には、コンデ
ンサC0,C1、抵抗Rf,R1,R2により構成され
る、後述する帰還回路からの電圧が入力されていて、垂
直出力増幅器5の出力端子5cからは、反転入力端子5
bの電圧が非反転入力端子5aの鋸歯状波電圧と等しく
なるような電圧が出力されるようになっている。尚、実
際の受像機で使用される帰還回路には、前記垂直リニア
リティ補正以外に、水平リニアリティ補正,上下糸巻ひ
ずみ補正,左右糸巻ひずみ補正等種々のひずみ補正を行
う素子が付加されているが、ここでは本願に無関係な、
他のひずみ補正にかかわる素子(回路)についての説明
は省略する。
【0010】次に、本願に関係する図4記載の帰還回路
について説明する。前記垂直出力増幅器5の出力端子5
cと接続された垂直偏向コイルLdyの他端は、コンデ
ンサC0及び抵抗Rfとからなる直列接続と、抵抗R1
及びR2とからなる直列接続とにそれぞれ直列に接続さ
れていて、各直列接続の接続点間にはコンデンサC1が
接続されていて、抵抗R1及びR2との接続点は前記垂
直出力増幅器5の反転入力端子5bと接続されている。
【0011】垂直偏向コイルLdyに流れる鋸歯状波電
流の大部分は直流阻止コンデンサC0および電流検出抵
抗Rfに流れ、電流検出抵抗Rfに流れた電流は、該抵
抗Rfの両端に鋸歯状波電圧を発生させる。従って、コ
ンデンサC0と抵抗Rfとの接続点6の電圧は鋸歯状波
であると考えられる。また、コンデンサC0と抵抗Rf
との接続点6の鋸歯状波は、コンデンサC1を介して帰
還入力5bに入力される。
【0012】一方、コンデンサC0に鋸歯状波電流が流
れると、その両端には鋸歯状波を積分したパラボラ電圧
が発生する。また、垂直偏向コイルLdyに鋸歯状波電
流が流れると、その両端には鋸歯状波を微分した方形波
電圧が発生する。これら2つの電圧を合成したものが、
出力端子5cの電圧と等しくなっている。ところが、垂
直出力増幅器5は一般にB級増幅を行っているため、必
要以上に高い電源電圧を使用すると電力損失の増加を招
くことになり、好ましくない。このため、前記電源電
圧、即ち前記垂直出力増幅器5のダイナミックレンジ
(垂直出力増幅器の正常動作範囲)は必要最低限度にし
か確保されていない。そのため、垂直出力増幅器5の帰
還入力5bに負帰還をかけて、出力端子5cの平均直流
電圧を安定させる必要がある。
【0013】図4の帰還回路において、垂直出力増幅器
5の出力端子5cの平均直流出力電圧は、コンデンサC
0により阻止され、垂直偏向コイルLdyに直流電流が
流れることはなく、全てコンデンサC0の両端に加わ
る。従って、コンデンサC0及び垂直偏向コイルLdy
の接続点7の電圧は、点6の鋸歯状波電圧にパラボラ電
圧と前記直流電圧が加わったものとなる。
【0014】接続点7に発生した電圧のうちの直流成分
については、抵抗R1及びR2により分圧され、帰還入
力5bに入力され、直流成分が負帰還されて、垂直出力
増幅器5の出力端子5cからの平均直流出力電圧の安定
化がはかれるようになっている。尚、実際には、抵抗R
1,R2及びコンデンサC1によって、コンデンサC1
の容量と以下の式で求まる抵抗Rとの積を時定数とする
積分回路が構成されているので、厳密にいうと前記時定
数を持った帰還ループとなるが、この時定数は定常時に
おいては無視できる程度のものであり、前記積分回路を
無視して考えても特に問題はない。
【0015】R=R1・R2/(R1+R2) 接続点7に発生した電圧のうちのパラボラ電圧について
は、抵抗R1,R2及びコンデンサC1によって構成さ
れる積分回路によって積分されたものが負帰還される。
この負帰還成分により、垂直リニアリティ補正のうち、
映像が画面中央部で縮み周辺部で伸びる現象の補正、即
ち、S字補正が行われる。次に、このS字補正について
説明を行う。
【0016】図5は垂直偏向回路の動作を説明するため
の波形を示す図である。図5で、(a)はコンデンサC
0に生じるパラボラ電圧である。これを前記抵抗R1,
R2及びコンデンサC1によって構成される積分回路で
積分すると、図5(b)のような波形となる。そして、
この波形に抵抗Rfに生じる図5(c)に示す鋸歯状波
(c)が重畳され、図5(d)に示す波形となり、帰還
入力5bに出力されることになる。ところで実際には、
この帰還される波形は垂直出力増幅器5の出力端子5a
に入力される基準鋸歯状波と等しくなるように動作する
わけであるから、偏向電流自体が逆補正され、図5
(e)に示す様な波形になる。このようにして、偏向電
流にS字補正が行われる。
【0017】また、上記S字補正量はブラウン管の形
状、即ちブラウン管の偏向角及び管面の曲率などにより
異なっている。一般に、大型のテレビジョン受像機に採
用されているような大型ブラウン管、即ち、テレビジョ
ン受像機の奥行きを短くするために広角偏向を採用し、
管面の平面性をも高めたような大型ブラウン管を使用し
た場合などでは大きなS字補正量を要し、反対に安価な
小型のテレビジョン受像機に採用されているような小型
ブラウン管、即ち、偏向角が小さく、比較的球面的な管
面を持った小型ブラウン管を使用した場合などでは、必
要なS字補正量は小さな値となる。
【0018】ところで、図1で示した帰還回路を、例え
ば前記小型のテレビジョン受像機の小型ブラウン管に応
用する場合においては、前記S字補正量を小さくする必
要があるが、そのためには、帰還回路を構成する(1)
抵抗R1及びR2の抵抗値を大きくする(2)コンデン
サC1の容量を大きくする(3)コンデンサC0の容量
を大きくする。等の3通りの方法がある。
【0019】ところが、前記(1)または(2)の方法
によると、いずれも前述の直流成分の負帰還に対する時
定数を大きくするようにはたらいて、極端な場合、チャ
ンネル切り換えや入力切り換え等が行われた場合におけ
る過渡状態において、切り換え後の状態が安定するのに
長い時間を要したり、受像画面に垂直方向の振動(バウ
ンス)が発生したりする。また、前記(3)の方法、即
ち直流阻止コンデンサC0の容量を変えることにより前
記S字補正量を加減する方法によると、S字補正量を適
切に設定するためには、コンデンサC0の容量を例えば
4700μF前後というように極端に大きく設定する必
要があり、このような大容量のコンデンサを用意するた
めのコスト増、ならびに、基板上における前記コンデン
サC0の占有面積等、非常に無駄な設計を行わざるを得
ないといった問題が発生する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来にお
ける垂直偏向回路(垂直方向におけるS字補正回路)に
おいて、小型ブラウン管を使用した小型テレビジョン受
像機等の垂直リニアリティ及び過渡応答の品位を良好に
保つためには、直流阻止コンデンサの容量を極端に大き
くしなければならないという問題(欠点)があった。
【0021】そこで、本発明はこのような問題に鑑み、
直流阻止コンデンサの容量を極端に大きくすることなく
良好な品位の受像画面を得ることができる、合理的かつ
経済的な垂直偏向回路を提供することを目的とするもの
である。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る垂直偏向回路は、基準鋸歯状波を発生する垂直発振回
路と、前記基準鋸歯状波を、逆極性のS字補正のかかっ
た鋸歯状波に変換する波形補正回路と、前記逆極性のS
字補正のかかった鋸歯状波を非反転入力端子より入力す
る垂直出力増幅器と、前記垂直出力増幅器の出力端子か
らの出力に基づいて前記垂直出力増幅器の反転入力端子
に帰還電圧を供給する帰還回路と、前記垂直出力増幅器
と前記帰還回路との間に設けられた垂直偏向コイルとを
具備したことを特徴とする。
【0023】請求項2記載の発明による垂直偏向回路
は、請求項1記載の垂直偏向回路において、前記波形補
正回路は、前記基準鋸歯状波を積分する第1の積分回路
と、前記第1の積分回路からの出力を積分する第2の積
分回路と、前記第2の積分回路からの出力を、前記基準
鋸歯状波と重畳する加算回路とで構成したことを特徴と
する。
【0024】請求項3記載の発明による垂直偏向回路
は、請求項1記載の垂直偏向回路において、前記波形補
正回路は、前記基準鋸歯状波の3乗を出力する3乗回路
と、前記基準鋸歯状波を所定の振幅に変換する第1の利
得可変型増幅器と、前記3乗回路からの出力を所定の振
幅に変換する第2の利得可変型増幅器と、前記第1の利
得可変型増幅器からの出力と、前記第2の利得可変型増
幅器からの出力とを重畳する加算回路とで構成したこと
を特徴とする。
【0025】請求項4記載の発明による垂直偏向回路
は、請求項3記載の垂直偏向回路において、前記3乗回
路からの出力の極性、および前記第1,第2の利得可変
型増幅器からの振幅を変えることにより、S字補正量を
所望の値とすることが可能であることを特徴とする。
【0026】請求項5記載の発明による垂直偏向回路
は、請求項1,2,3又は4記載の垂直偏向回路におい
て、前記帰還回路より、前記垂直出力増幅器の出力端子
からの出力に基づいて前記垂直出力増幅器の反転入力端
子に負帰還される成分により、垂直リニアリティ補正の
うちのS字補正における補正量の増減を行うことを特徴
とする。
【0027】
【作用】請求項1,2,5記載の発明によれば、基準鋸
歯状波を、2つの積分回路と1つの加算回路を有する波
形補正回路によって、逆極性のS字補正のかかった鋸歯
状波に変換し、垂直出力増幅器の非反転入力端子の入力
としたので、帰還回路の直流負帰還の時定数を小さく
し、かつ、直流阻止コンデンサの容量を小さくしても、
垂直リニアリティを最適に保つことができる効果があ
る。
【0028】請求項3,4記載の発明によれば、基準鋸
歯状波を、2つの利得可変型増幅器と1つの3乗回路を
有する波形補正回路によって、逆極性のS字補正のかか
った鋸歯状波に変換し、垂直出力増幅器の非反転入力端
子の入力としたので、帰還回路の直流負帰還の時定数を
小さくし、かつ、直流阻止コンデンサの容量を小さくし
ても、垂直リニアリティを最適に保つことができる効果
がある。
【0029】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1は本発明の垂直偏向回路の一実施例を示すブロック図
である。
【0030】図1において、垂直発振回路1には、V.
SYNC(垂直同期信号)が入力されていて、垂直発振
回路1は、前記V.SYNCとほぼ同じタイミングでス
イッチ2に発振パルスを出力している。スイッチ2は、
前記パルスに基ずいて垂直帰線期間にはスイッチを閉と
し、垂直走査期間にはスイッチを開とするようになって
いる。
【0031】また、スイッチ2が閉の期間には直流電圧
V1によりコンデンサ3が充電されて、スイッチ2が開
の期間にはコンデンサ3に蓄積された電荷が定電流回路
4により経過時間に正比例して(一定の割合で)放電さ
れる。即ち、コンデンサ3の両端の電圧は直線的に減少
することになる。これにより、コンデンサ3の両端に基
準鋸歯状波電圧が発生し、加算回路8c及び直列に接続
された積分回路8a及び8bの一端に出力されている。
さらに、前記直列に接続された積分回路8a及び8bの
他端は前記加算回路8cと接続されていて、加算回路8
cの出力は垂直出力増幅器5の非反転入力端子(+)5
aに出力される。
【0032】一方、前記垂直出力増幅器5の反転入力端
子(−)5bには、コンデンサC0及びC1、抵抗R
f,R1及びR2により構成される帰還回路からの電圧
が入力されていて、垂直出力増幅器5の出力端子5cか
らは、反転入力端子5bの電圧が非反転入力端子5aの
鋸歯状波電圧と等しくなるような電圧が出力されるよう
になっている。
【0033】上記構成による垂直偏向回路において、前
記コンデンサ3に発生した鋸歯状波は、第1の積分回路
8aにより、図5(a)に示すパラボラ波形となり、第
2の積分回路8bにより図5(b)に示すS字波形とな
る。この波形が加算回路8cで、前記鋸歯状波と重畳さ
れ、図5(d)に示す波形となる。
【0034】このようにして波形補正部8により作成さ
れた逆極性のS字補正のかかった鋸歯状波が垂直出力増
幅器5の非反転入力端子5aに入力されることになる。
したがって、帰還回路の直流阻止コンデンサC0の容量
を小さくすることによりC0の両端に生じるパラボラ波
形の振幅が大きくなって、負帰還される逆S字補正成分
が大きくなっても、前記非反転入力端子5aに加算回路
8cから入力されている波形にも同様の補正がかかって
いるので、それらは相殺されて、実際の垂直偏向電流に
かかるS字補正量は小さくなることになる。
【0035】以上述べた方法により、抵抗R1及びR
2、コンデンサC1の値を大きくしてS字補正量を小さ
くする必要がなくなり、したがって直流成分の負帰還に
対する時定数が大きくなることがないので、過渡状態に
おいてチャンネル切り換えや入力切り換え等が行われた
場合に、切り換え後の状態が安定するのに長い時間を要
したり、受像画面に垂直方向の振動(バウンス)が発生
したりすることがなくなる。また、コンデンサC0をよ
り小さな容量のものにすることができ、基板面積の削減
およびコストダウンが可能となる。尚、近年のテレビジ
ョン受像機においては、垂直発振・鋸歯状波発生等の回
路はほとんどの場合、集積回路(IC)化されていて、
本発明である波形補正部8の部分の回路が増加すること
によるコストアップは、前記波形補正部8の部分を前記
ICに内蔵することにより、非常に小さなものとなる。
【0036】図2は本発明における他の実施例を示すブ
ロック図である。図2において、前記コンデンサ3の出
力は、3乗回路8dおよび第1の利得可変型増幅器8f
に入力されていて、前記3乗回路8dの出力は第2の利
得可変型増幅器8eに入力されていて、第1の利得可変
型増幅器8fおよび第2の利得可変型増幅器8eの出力
は、加算回路8gで加算されて、垂直出力増幅器5の非
反転入力端子5aに入力されている。
【0037】以上の構成は、前記波形補正部8と置き換
えることが可能で、波形補正部8と同じ出力を、前記垂
直出力増幅器5の非反転入力端子5aに与える。
【0038】3乗回路8dは入力された鋸歯状波の3乗
を出力する回路で、乗算回路の組み合わせで構成されて
いる。この回路から出力される鋸歯状波の3乗と、もと
の鋸歯状波を、それぞれ第1の利得可変型増幅器8fお
よび第2の利得可変型増幅器8eで適当な振幅とし、加
算回路8gで合成する。入力される鋸歯状波は、一次関
数 f(t) = −kt (kは
定数) の形で表される。この式を2回積分すると ∫(∫f(t)dt)dt = −at3-bt−c (a,
b,cは定数) の形で表すことができる。よって、図2に示す回路(ブ
ロック図)において、第1の利得可変型増幅器8fおよ
び第2の利得可変型増幅器8eの利得を適当な値とする
ことにより、図1と同様の出力を得ることができる。
【0039】尚、上記図2の構成において、鋸歯状波の
3乗成分を図と逆極性で加算することにより、画面上下
端部を縮め中央部を伸ばす通常のS字補正を行うことが
できる。そして、同じく同図の構成において、鋸歯状波
の2乗成分を正または負極性で加算する回路を追加する
ことにより、画面上下のバランスを補正することもでき
る。
【0040】また、図1の帰還回路において、垂直リニ
アリティの他の成分を補正するための素子(または回路
等)を追加してもよいし、鋸歯状波を発生する回路を他
の形式のものとしてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、垂直
リニアリティおよび垂直形の過渡応答の品位を良好に保
ったまま、直流阻止コンデンサの小容量化を可能とし、
これにより、前記コンデンサの小型化によるコストダウ
ンならびに基板上における専有面積の縮小化が可能とな
る。また、前記コンデンサの小型化により、IC化も容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の垂直偏向回路の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明における他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図3】ひずみ補正(S字補正)の原理を示した図であ
る。
【図4】従来より一般に広く用いられている垂直偏向回
路を示す図である。
【図5】垂直偏向回路の動作を説明するための波形を示
す図である。
【符号の説明】
1…垂直発振回路 2…スイッチ 3…コンデンサ 4…定電流回路 5…垂直出力増幅器 6,7…接続点 8…波形補正部 8a,8b…積分回路 8c…加算器 R1,R2,Rf…抵抗 C0,C1…コンデンサ Ldy…垂直偏向コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準鋸歯状波を発生する垂直発振回路と、 前記基準鋸歯状波を、逆極性のS字補正のかかった鋸歯
    状波に変換する波形補正回路と、 前記逆極性のS字補正のかかった鋸歯状波を非反転入力
    端子より入力する垂直出力増幅器と、 前記垂直出力増幅器の出力端子からの出力に基づいて前
    記垂直出力増幅器の反転入力端子に帰還電圧を供給する
    帰還回路と、 前記垂直出力増幅器と前記帰還回路との間に設けられた
    垂直偏向コイルとを具備したことを特徴とする垂直偏向
    回路。
  2. 【請求項2】前記波形補正回路は、 前記基準鋸歯状波を積分する第1の積分回路と、 前記第1の積分回路からの出力を積分する第2の積分回
    路と、 前記第2の積分回路からの出力を、前記基準鋸歯状波と
    重畳する加算回路とで構成したことを特徴とする請求項
    1記載の垂直偏向回路。
  3. 【請求項3】前記波形補正回路は、 前記基準鋸歯状波の3乗を出力する3乗回路と、 前記基準鋸歯状波を所定の振幅に変換する第1の利得可
    変型増幅器と、 前記3乗回路からの出力を所定の振幅に変換する第2の
    利得可変型増幅器と、 前記第1の利得可変型増幅器からの出力と、前記第2の
    利得可変型増幅器からの出力とを重畳する加算回路とで
    構成したことを特徴とする請求項1記載の垂直偏向回
    路。
  4. 【請求項4】前記3乗回路からの出力の極性、および前
    記第1,第2の利得可変型増幅器からの振幅を変えるこ
    とにより、S字補正量を所望の値とすることが可能であ
    ることを特徴とする請求項3記載の垂直偏向回路。
  5. 【請求項5】前記帰還回路より、前記垂直出力増幅器の
    出力端子からの出力に基づいて前記垂直出力増幅器の反
    転入力端子に負帰還される成分によって、垂直リニアリ
    ティ補正のうちのS字補正における補正量の増減を行う
    ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の垂直偏
    向回路。
JP29717594A 1994-11-30 1994-11-30 垂直偏向回路 Pending JPH08163391A (ja)

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