JPH0816299B2 - 織機の電動送り出し制御方法およびその装置 - Google Patents

織機の電動送り出し制御方法およびその装置

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JPH0816299B2
JPH0816299B2 JP60133693A JP13369385A JPH0816299B2 JP H0816299 B2 JPH0816299 B2 JP H0816299B2 JP 60133693 A JP60133693 A JP 60133693A JP 13369385 A JP13369385 A JP 13369385A JP H0816299 B2 JPH0816299 B2 JP H0816299B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、特に止め段の防止に有効な電動送り出し制
御方法およびその装置に係る。
従来技術 停台時間の短縮、および操作性の向上の観点から、一
般に、織機にピックファインダが付設されている。この
ピックファインダは、よこ入れ不良による織機の停止時
に、織機を逆転させ、不良よこ入れに対応する織り前を
口出し状態とする。このようなピックファインダ機能に
よって、よこ糸の修復作業が能率よく行われる。
ところで、この種の作業の省力化および口合わせミス
の防止のために、ピックファインダ機能の自動化、およ
びよこ糸の修復作業の自動化が進められている。
しかし、この操作性の向上と、織物品質の向上との間
に、相譲れない問題が発生している。すなわち、操作性
の向上、つまり不良糸の抜き取りは、たて糸が開口状態
であれば直ちに行える。しかしその開口が大きいときに
は、停止期間にわたって、たて糸に高い張力が継続的に
掛かるため、よこ糸の修復作業が遅れると、たて糸が伸
びてしまい、再起動時には織布に止め段が発生してしま
う。
そのため、現状では、よこ止まり時にも、たて糸を閉
口状態としたままで停止し、織り工を待つことになる。
そこで、よこ糸の修復時に、織り工は、最初に織機の逆
転により、不良よこ入れ部分の織り前を開口状態に設定
し、それから不良糸を抜き取るという作業を行ってい
る。
なお、この場合であっても、たて糸の伸びは避けられ
ず、再起動時には織布に止め段が発生してしまう。
このような止め段の発生は、織機の再起動時に、たて
糸を正規の張力に戻してから、運転状態に移行すること
によって解決できる。このような解決手段は、例えば特
公昭36−4029号あるいは特開昭59−157355号の公報に記
載されている。
ところで、製織中のたて糸の目標張力は、常に一定の
値に設定されている。しかし、実際の張力は、織機の主
運動、すなわち開口運動やおさ打ち運動などによって、
織機の1回転中に、脈動的に変化する。このため、実際
の正常な製織は、目標値を中心とするたて糸張力の脈動
的な変化のもとに行われている。したがって、織機が停
止した後、再起動する場合においても、たて糸の張力が
目標の張力値のままに忠実に設定されると、その制御状
態は、かえって織機の主運動を考慮しない、いわば現実
離れした張力値であり、不自然となる。これは、逆に、
止め段の発生原因となる。
発明の目的 したがって、本発明の目的は、織機の再起動時に、た
て糸の張力を目標張力に忠実に設定しないで、その起動
回転角における実際の製織中に対応する張力に設定する
ことにより、織機の起動初期においても、実際の張力変
動と同じような状態を設定し、止め段の発生を未然に防
止することである。
発明の概要 そこで、本発明は、織機の製織運転中に、あらかじめ
織機の1回転、または数回転中でのたて糸張力の脈動的
な変動をメモリによって記憶しておき、織機の停止後
に、必要に応じて、たて糸の張力を緩め、この状態でよ
こ糸などの修復作業をしてから、織機の再起動にさい
し、起動回転角に対応する製織運転中の実際の張力値を
メモリから読み出し、その張力値に基づいてたて糸張力
を制御した後に、織機を起動できるようにしている。し
たがって、織機の起動初期にいおても、たて糸の張力
は、実際の製織時とほぼ同じ値に設定され、その後の主
運動に基づいて、定常運転時と同様に脈動的な変化をす
る。
このように、織機の停止期間中に、故意に、あるいは
自然に、たて糸張力が緩められても、織機の再起動初期
に、たて糸張力が正常な製織時とほぼ同様な値に設定さ
れるため、よこ入れミスなどによって、織機が一旦停止
したとしても、その停止期間中のたて糸の伸びや、織り
前の移動などによって、止め段が発生しない状態にな
る。
発明の構成 まず、第1図は、本発明の前提となる織機の電動送り
出し装置1の概要を示している。制御対象のたて糸2
は、送り出しビーム3にシート状として巻き付けられて
おり、テンションロール4を経て、ヘルド5によって開
口6を形成しながら、よこ糸7と交錯し、織布8とな
る。そして、この織布8は、ブレストビーム9、テイク
アップロール10、およびプレスロール11を経て、巻き取
りビーム12の外周に巻き取られていく。
一方、上記たて糸2の実際の張力は、テンションロー
ル4の軸と固定的なフレーム14との間に設けられたロー
ドセルなどの張力検出器13によって間接的に検出され、
電気的な張力信号Aとして、本発明の送り出し制御装置
15に出力される。この送り出し制御装置15は、その張力
信号Aに基づいて、送り出しモータ16の回転量を制御す
る。なお、この送り出しモータ16の回転は、ギヤ17を介
して上記送り出しビーム3に伝達される。
また、織機の主運動は、原動モータ18によって与えら
れる。この原動モータ18は、織機制御装置19の制御下に
ある。この織機制御装置19は、上記送り出し制御装置15
から運転許可信号Dを受けたとき、原動モータ18を起動
させ、また送り出し制御装置15に対し運転信号B、およ
びよこ止め信号Cを送り込む。
なお、この織機制御装置19は、ピックファインダ機能
を有しており、よこ入れ不良を検知した時点で、その次
のよこ入れ運動を自動的に中止し、織機を停止させた後
に、原動モータ18を逆方向に回転させ、よこ入れ不良と
対応する織り前を開口状態とし、この状態で待機する。
次に第2図は、本発明の送り出し制御装置15の具体例
を示している。
定常運転時の張力設定器20は、加え合わせ点21、定常
運転用PID型の制御器22、運転許可タイマー36の接点36
b、加え合わせ点25、および駆動増幅器26を経て送り出
しモータ16に接続されている。なおこの送り出しモータ
16にタコジェネレータ27が連結されており、その出力
は、上記加え合わせ点25に速度フィードバック信号とし
て帰還される。
一方、停止張力設定器28は、織機の停止時に製織時よ
りも低いたて糸張力を設定するために、加え合わせ点2
9、停止制御器30、および停止リレー24のリレー接点24a
を経て、前記加え合わせ点25の前に接続されている。ま
た前記張力検出器13は出力側で分岐し、平均化回路31を
経て上記加え合わせ点21に、また直接上記加え合わせ点
29に接続されている。
また上記張力検出器13は、直接、加え合わせ点38、準
備用PID型の制御器39、リレー接点23a、36cを経て、加
え合わせ点25の前に接続されている。一方、上記張力検
出器13はさらに分岐し、A/D変換器40、メモリ37、演算
制御装置41およびD/A変換器42を経て、上記加え合わせ
点38に接続されている。
一方、織機の主軸43に連結されたエンコーダ44は、デ
コーダ45により、上記メモリ37のアドレス入力端に接続
されている。なお、このエンコーダ44は、ワンショット
マルチバイブレータ46、アンドゲート47の一方の入力端
を経て、メモリ37のライト入力端にも接続されている。
そして、このアンドゲート47の他方の入力端は、リレー
接点36gおよび反転増幅器48によってアース49に接続さ
れている。
また、織機の回転角0度のタイミング信号Mの入力端
子50は、ワンショットマルチバイブレータ51、一端で反
転増幅器53およびタイマー接点36fによりアース49に接
続されたアンドゲート52およびn進のカウンタ54、およ
び切り換え用のタイマー接点36dを経てデコーダ45に接
続されている。
さらに、リレー接点23c、およびリレー接点36eは、直
列に接続されており、アース49に接続され、また反転増
幅器57を経て、上記演算制御装置41およびアンドゲート
56の一方の入力端に接続されている。このアンドゲート
56は、他方の入力端で発振器55に接続されており、出力
側でn進のカウンタ58のアップ入力端、メモリ37のリー
ド入力端、および演算制御装置41に接続されている。そ
して、このカウンタ58は、リセット入力端の側で、反転
増幅器59およびリレー接点23dによりアース49に接続さ
れ、また出力端側で前記切り換え接点36dの一方の端
子、および演算制御装置41の入力端に接続されている。
そして、第3図は、順次動作用の制御回路32を示して
いる。この制御回路32は制御装置15の内部、またはその
外部に組み込まれる。
前記運転リレー23は、運転接点33とともに、一対の電
源端子34に対し直列に接続されており、また上記停止リ
レー24は、よこ止め接点35および運転リレー23の常閉型
の接点23bとともに、電源端子34に対し直列に接続され
ている。また上記運転リレー23に対し、運転許可タイマ
ー36が並列に接続されている。この運転許可タイマー36
は、運転接点33が閉じた時点から、一定の遅れ時間Tの
後に、そのタイマー接点36aを閉じることによって、上
記運転許可信号Dを発生する。
実施例の作用 次に、第4図、および第5図を参照しながら、本発明
の作用を送り出し制御装置15の動作とともに説明する。
なお、以下の記述は、説明の便宜上から、織機がすで
に定常な運転状態に入っており、正常な製織動作が継続
しているものとして、説明を進めるものとする。
この状態では、送り出し制御装置15は“H"レベルの運
転許可信号Dを発生しているため、織機制御装置19は、
原動モータ18を回転させることによって、製織に必要な
動作を継続させている。
この運転中には、運転接点33が閉じているため、運転
リレー23は、リレー接点23a、23cをオンとし、かつリレ
ー接点23b、23dをオフのままにしている。また、運転許
可タイマー36は、タイマー接点36a、36b、36f、36gをオ
ンとし、かつ他のタイマー接点36c、36d、36eを開いた
まま、あるいは常開側の切り替わり状態のままとしてい
る。このようにして、制御器22のみが送り出しモータ16
の速度制御に関与できる状態にある。
一方、製織中に実際のたて糸2の張力は、張力検出器
13によって検出され、実際の張力信号Aとして平均化回
路31を経て、加え合わせ点21に負信号として印加され
る。したがって、上記制御器22は、入力側の加え合わせ
点21の部分で実際の張力信号Aと、張力設定器20によっ
て与えられる目標張力信号Eとを比較し、その差に基づ
いて送り出しモータ16の回転量をその都度制御していく
ことになる。なおこの平均化回路31は、たて糸2の開口
運動や、おさ打ち運動に伴うたて糸張力の脈動的な変化
を吸収し、それを平均化しながら、加え合わせ点21に印
加している。
このような正常な製織運転中にエンコーダ44は、織機
の主軸43の回転角を検出し、織機の1回転毎に固有の角
度信号としてデコーダ45に送り込む。そこで、このデコ
ーダ45は、そのデジタル信号をメモリ37のアドレスに対
応する信号に変換し、織機の1回転中の回転角に応じた
メモリアドレスを順次選択していく。また、このエンコ
ーダ44からの角度信号の最下位のビット信号は、ワンシ
ョットマルチバイブレータ46に入力されるため、このワ
ンショットマルチバイブレータ46は、その最下位ビット
信号を受けた時点で、ラッチパルスを発生し、アンドゲ
ート47を通じてメモリ37に送る。そこで、メモリ37は、
そのライト入力端が“H"レベルのときに、書き込み状態
となるため、ワンショットマルチバイブレータ46から、
ラッチパルスが到達するたびに、A/D変換器40によって
デジタル化された実際の張力信号Aを織機の回転角に固
有のメモリアドレスに記憶していく。
この記憶は、織機のn回転につき、連続的に行われ
る。つまり、記憶過程で、メモリ37は、織機のn回転に
ついての張力の変化をサンプリングしながら、1回転中
の回転角ごとに記憶していく。すなわち織機の1回転ご
とに1回の割合で、タイミング信号Mがワンショットマ
ルチバイブレータ51が入力されるため、カウンタ54は、
織機の1回転ごとに固有の信号を切り替わり状態のタイ
マー接点36dから、デコーダ45に送り込んでいる。この
メモリ37には、n回転分のそれぞれの角度での張力値デ
ータを記録する領域があるため、デコーダ45からの信号
によって対応するアドレスにn回分の張力データが順次
書き込まれていく。この「n」は、1またはそれ以上の
整数である。
したがって、織機が停止したときには、停止信号が入
力される前のn回転分の張力データがメモリ37に記憶さ
れていることになる。
さて、このような製織運転中によこ入れミスが発生す
ると、織機制御装置19は、例えば“H"レベルのよこ止め
信号Cを発生し、これによって送り出し制御装置15のよ
こ止め接点35をオン、また運転接点33をオフの状態に設
定する。このよこ止め信号Cが発生した時点では、“H"
レベルの運転信号Bが無くなっているため、運転リレー
23は、非励磁の状態となり、その接点23aをオフの状態
とし、かつ接点23bをオンの状態に復帰させる。そこ
で、停止リレー24は、直ちにその接点24aをオンの状態
とすることにより、停止制御器30を駆動増幅器26の入力
側の加え合わせ点25に接続する。このとき、運転許可タ
イマー36は、そのタイマー接点36bなどを開く。
この停止期間中に、停止張力設定器28は、織機の停止
時におけるたて糸2の弱い張力に対応する停止張力信号
Gを発生し、停止制御器30に入力する。ここで、停止制
御器30は、加え合わせ点29での停止張力信号Gと実際の
張力信号Aとの偏差を入力とし、停止制御信号Jを発生
し、これを加え合わせ点25から駆動増幅器26に送る。こ
の停止張力信号Gの張力は、運転時の目標張力信号Eの
張力値よりも小さく設定されているため、送り出しモー
タ16は、原動モータ18の停止動作中または停止後にもし
ばらく送り出し方向に回転し、停止時のたて糸2の張力
を製織運転中の張力よりも小さな値に設定する。
したがって、織機がそのピックファインダ機能によ
り、最終的に開口状態のまま停止したとしても、織機の
停止に際し、たて糸2が送り出しモータ16によってさら
に送り出されるため、たて糸2の張力は、自動的に低い
値に設定される。これによって、たて糸2が開口状態に
あっても、織機の停止中に、たて糸2の伸びや、それに
よる織り前の移動がなくなり、その後の製織時の止め段
の発生が未然に防止できることになる。
このように、たて糸2が開口状態で停止するため、よ
こ糸2の修復作業は、速やかに行える状態になってい
る。
そして、一連の修復作業の後に、再い織機制御装置19
によって“H"レベルの運転信号Bが与えられると、運転
接点33がオンになるため、運転リレー23は、そのリレー
接点23a、23cをオンに、またリレー接点23b、23dをオフ
とする。このとき、停止リレー24が非励磁となるから、
リレー接点24aは、オフであり、したがって、制御器30
は、加え合わせ点25から分離する。しかも、遅れ時間T
が経過するまでは、運転許可タイマー36は、タイマー接
点36a、6b、36f、36gをオフとし、また他のタイマー接
点36c、36d、36eを閉じたままに設定している。
この遅れ時間Tの経過中、つまり起動準備中に、アン
ドゲート56は、反転増幅器57“H"レベルの信号を受けて
いるため、発振器55の出力は、アンドゲート56を経てカ
ウンタ58に入力される。このカウンタ58は、リレー接点
23dの復帰時に、既にリセットされているため、発信器5
5の計数動作をただちに開始する。そして、このカウン
タ58の計数値は、エンコーダ44からの織機の起動回転角
とともにデコーダ45を経てメモリ37のアドレスを指定す
るための信号となる。同時に、上記アンドゲート56の出
力信号は、メモリ37の読み出し指令となっているため、
演算制御装置41は、メモリ37からn回転についての張力
値を読み出し、それらのデータから織機の起動回転角で
の張力変動の平均値を算出していく。
この平均化は、脈動的な張力変動から高調波を除去す
るために、行われる。しかし、この必要がなければ、n
は、「1」に設定され、1回転の記憶データがそのまま
用いられる。以下の記述は、n≠「1」として設定され
たときを想定している。
再起動時に、織機の起動回転角つまり主軸43の起動回
転角がエンコーダ44より例えば180度と指定されたと
き、演算制御装置41は、n回転分の回転角180度に対応
する張力値を読み出し、その平均値をD/A変換器42によ
ってアナログ信号とし、加え合わせ点38を経て、制御器
39に送り込む。
そこで、制御器39は、停止前の実際の製織時における
張力平均値にもとずいて、負の準備制御信号Fを発生
し、送り出しモータ16を逆転させることによって、停止
期間中でのたて糸2の弱い張力を回転角180度に対応す
る実際の張力値まで高めて行く。
第6図は、正常な製織期間での実際の張力変化を目標
値との関係で示している。たて糸2の実際の張力は、制
御器22の制御下に置かれ、開口運動などのために、目標
値を中心として、脈動的に変化している。この期間中に
メモリ37は、1回転中の回転角ごとに、実際の張力値を
n回転にわたって記憶していく。
そして、停止期間中に、たて糸2の張力は、停止張力
設定器28、および制御器30によって、低い一定の張力値
に設定される。
さらに、運転指令後で、遅れ時間Tの経過まえつまり
起動準備期間中に、たて糸2の起動回転角での製織運転
中の実際の張力値に設定される。
このようにして、起動準備の段階で、たて糸2の張力
は、織機の停止前での正常な製織中の張力値と同じ値に
設定される。
その後に、運転許可タイマー36は、そのタイマー接点
36a、36bを閉じることによって、遅れ時間Tの後に、
“H"レベルの運転許可信号Dを発生し、織機制御装置19
を運転可能な状態に設定するとともに、制御器22を加え
合わせ点25につなぐ。したがって、この遅れ時間Tは、
目標の張力に完全に戻すのに必要な時間以上でなければ
ならない。この後、張力検出器14、張力設定器20、およ
び制御器22は、定常運転中の製織期間での張力制御を開
始する。
発生の変形例 上記実施例は、停止時の張力制御系に接点24aを介在
させている。このため、よこ止まりのときにのみ、上記
のような張力制御がなされる。しかし、その接点24aを
運転リレー23の常閉の接点で置き代えることにより、停
止原因に関係なく、織機が停止すると、停止時の低い目
標の張力による張力制御がなされる。
また、このような制御は、よこ止まり時に動作する停
止リレー24と同様に、たて止まり時に動作するようなリ
レーを設け、停止原因がたて止まりの場合にのみ上記の
ような張力制御を行うようにしてもよい。したがって、
停止時の目標の張力値は、たて止まりのときと、よこ止
まりのときとで別々に設定することもできる。
また、このような織機停止中の低張力制御は、省略
し、織機停止中は、全く張力制御を実行しないようにし
てもよい。
また、本発明は、ピックファインダ機能付の織機に用
いて有効であるが、そのような機能を有していない織機
にも当然応用できる。
さらに、上記実施例は、停止時の目標の張力を停止張
力設定器28によって設定しているが、この設定値が織機
の運転中での最小張力値に相当する値であれば、第7図
に示すように、張力検出器13にミニマムホールド回路60
を設け、その出力を増幅器61を介し、加え合わせ点29に
与えることによっても設定できる。なおこのミニマムホ
ールド回路60の出力信号は、増幅器61によって調整でき
るようにするとよい。
発明の効果 本発明では、下記の特有の効果が得られる。
織機の起動時に、起動回転角に応じて正常な製織時と
同様な張力値に設定されるため、織機の起動初期におい
ても、正常な製織時と同様な張力が与えられるため、織
布の止め段の発生が確実に防止できる。
さらに、製織時にたて糸の実際の張力値が主軸の1、
または2以上の回転にわたって、1回転中の回転角ごと
にメモリに記憶されており、停止後の再起動に際し、そ
の記憶状態のたて糸の張力値が読み出され、起動準備の
段階で、起動時のたて糸の張力制御に利用されるため、
織機の停止前の張力制御が再起動時の張力制御に連続性
をもって反映される。したがって、質のよい連続制御が
可能となる。
なお、織機停止中に、たて糸の張力を製織時の目標値
よりも低い値に自動的に設定するようにすれば、たて糸
の伸びや織り前の移動による織り段の発生を、いっそう
確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は織機の概略的側面図、第2図は本発明の織機の
電動送り出し制御装置のブロック線図、第3図は制御回
路の回路図、第4図は制御回路のタイムチャート図、第
5図は制御動作のフローチャート図、第6図は張力値の
変動図、第7図は他の実施例のブロック線図である。 1……織機の電動送り出し装置、2……たて糸、3……
送り出しビーム、4……テンションロール、7……よこ
糸、13……張力検出器、15……送り出し制御装置、16…
…送り出しモータ、19……織機制御装置、20……張力設
定器、22……制御器、23……運転リレー、24……停止リ
レー、28……停止張力設定器、30……停止制御器、32…
…制御回路、37……メモリ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製織中にたて糸の実際の張力を検出して張
    力信号を発生する過程と、製織運転中に織機の回転角毎
    に上記張力信号から実際のたて糸張力を記憶する過程
    と、織機起動前に、起動回転角に対応する記憶中の張力
    値を読み出し、起動前に検出されているたて糸の実際の
    張力信号に対応する張力値が読み出した張力値に一致す
    るよう送り出しモータに対する制御出力を発生する過程
    とからなることを特徴とする織機の電動送り出し制御方
    法。
  2. 【請求項2】製織中にたて糸の実際の張力を検出して張
    力信号を発生する張力検出器と、織機の回転角を検出す
    る回転角検出器と、製織運転中に上記張力検出器の張力
    信号を織機の回転角に対応して記憶し、回転角ごとに読
    み出し可能な状態で保持するメモリと、織機起動前に、
    起動回転角に対応する記憶中の張力値を上記メモリから
    読み出し、起動前に上記張力検出器により検出されてい
    るたて糸の実際の張力信号に対応する張力値が読み出し
    た張力値に一致するよう送り出しモータに対する制御出
    力を発生する制御回路とを具備することを特徴とする織
    機の電動送り出し制御装置。
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