JPH08162305A - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の製造方法

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JPH08162305A
JPH08162305A JP6298732A JP29873294A JPH08162305A JP H08162305 A JPH08162305 A JP H08162305A JP 6298732 A JP6298732 A JP 6298732A JP 29873294 A JP29873294 A JP 29873294A JP H08162305 A JPH08162305 A JP H08162305A
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JP
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hour
calcination
calcining
molded substance
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JP6298732A
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English (en)
Inventor
Ken Iida
憲 飯田
Kiyobumi Ogita
清文 荻田
Masanobu Hikosaka
正信 彦坂
Noriaki Nakada
憲明 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱脂が十分になされ、放電耐量等の非直線特
性に優れた電圧非直線抵抗体を提供することを目的とす
る。 【構成】 酸化亜鉛を主成分とする原料粉体を造粒及び
成形して成形体を得て、この成形体を仮焼して1次焼結
させた後に、仮焼された成形体の側面に絶縁層を形成し
て電圧非直線抵抗体を製造する。この際、仮焼工程にお
いて、成形体を20〜60(℃/時間)の昇温速度で5
00〜700(℃)としてその温度を2〜3時間程度保持
する。その後に、40〜80(℃/時間)の昇温速度で
850〜950℃まで昇温してその温度を所定時間保持
する。更に、前記仮焼工程の降温速度を40〜80(℃
/時間)として室温まで冷却する。好ましくは、仮焼炉
内の酸素濃度を6%以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛を主成分とする
非直線抵抗体に関し、特に、主として酸化亜鉛形避電器
に組み込まれる電圧非直線抵抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電圧非直線抵抗体(非直線抵抗
体)はオームの法則に従わず、電圧が高くなると抵抗が
減少し、電流が著しく増加するという電圧非直線的な電
圧−電流特性を有するため、避雷器やサージアブソーバ
のような異常電圧の吸収などの用途において大きな効果
を発揮する。
【0003】このような電圧非直線抵抗体として例えば
酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子が挙げられる。一
般に、この酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体は
副添加物として酸化ビスマス、酸化珪素、酸化アンチモ
ン、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロム、酸化ニ
ッケル等を含有し、電圧非直線性が高く熱損失の小さい
組成配合となっている。
【0004】通常、上記のような酸化亜鉛を主成分とす
る電圧非直線抵抗体は以下のように製造される。
【0005】まず、上記副添加成分をボールミル等で予
備粉砕した後にPVA(ポリビニルアルコール)等の有
機バインダ及び酸化亜鉛と混合し、この混合物をスプレ
ードライヤーで乾燥させて流動性の良い造粒粉を得る。 次に、この造粒粉を金型成形プレスにより円板等の形状
に成形し、脱脂を行った後に1000(℃)〜1300(℃)で数時
間焼成を行い、更に側面に絶縁コーティングを施した後
に両平面を研磨し、アルミニウムの電極を溶射して電圧
非直線抵抗体素子を完成する。
【0006】以上のようにして得られた素子は、例えば
避雷器の限流要素ユニット等に用いられる。
【0007】通常、この電圧非直線抵抗体の側面を絶縁
するために、この側面に高抵抗層を形成させる必要があ
る。その方法として、ZnO、Bi23、Sb23、SiO
2等を所定の配合で混合し、有機バインダーと有機溶剤
でペースト状にして、成形体、脱脂後の素子または焼結
体の所定部分にローラー塗布して焼付処理を行うことで
側面絶縁を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
電圧非直線抵抗体の製造方法は、抵抗体素子と側面絶縁
材との熱膨張係数が異なることから、素子を冷却する際
に両者の収縮率が異なるものとなる。
【0009】従って、抵抗体素子と側面の高抵抗層との
密着性が悪くなり、結果的には放電耐量の低下につなが
ってしまう。また、脱脂後の素子は、バインダー成分の
除去は完了しているものの焼結は始まっていないので、
非常に脆弱な状態である。このため、高抵抗層を塗布す
る工程で素子の破壊が起こりやすい。
【0010】更に、脱脂が不十分であると素子内にピン
ホールが発生し、放電耐量が更に低下してしまう。
【0011】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、脱脂が十分になされ、放電耐量等の非直線特性に優
れた電圧非直線抵抗体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明は、酸化亜鉛を主成分とする原料粉
体を造粒及び成形して成形体を得る工程と、この成形体
を仮焼して1次焼結させる仮焼工程と、仮焼された成形
体の側面に絶縁層を形成する側面絶縁工程と、を有し、
前記仮焼工程において、前記成形体を20〜60(℃/
時間)の昇温速度で500〜700(℃)としてその温度
を所定時間保持した後に、40〜80(℃/時間)の昇
温速度で850〜950℃まで昇温してその温度を所定
時間保持した後に降温させることを特徴とする。
【0013】好ましくは、前記仮焼工程の降温速度を4
0〜80(℃/時間)とする。また、更に好ましくは、
前記仮焼工程における仮焼炉内の酸素濃度を6%以上と
する。
【0014】尚、上記仮焼をガス炉にて行うことで、従
来の電気炉を用いる方法に比べてエネルギーコストが低
くなる。
【0015】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0016】成形体を室温から上昇させる際、昇温速度
を80℃/h以上とすると、PVA等の結合剤が十分に
焼却除去されず、ピンホールの発生率が高くなって耐量
も低下してしまう。
【0017】また、成形体を500〜700(℃)として
温度を一定に保持した後の昇温工程における昇温速度を
80(℃/時間)より大きくすると、成形体内に温度差が
発生して均一な焼結ができなくなる。これにより成形体
にクラック等が発生してしまい、電圧非直線性も低下す
る。また、昇温速度がそれ以下であると、電圧非直線性
が悪化してしまう。
【0018】更に、成形体を急激に冷却する、熱歪みの
ため特性が低下してしまう。従って、降温速度は40〜
80(℃/時間)とすることが好ましい。
【0019】更にまた、仮焼中においては、酸素は50
0℃以下ではバインダーの燃焼、それ以上の温度域では
焼結(1次)によって消費される。従って、酸素濃度を
高くすることが好ましく、特に酸素濃度を6%以上とす
ると、開閉サージ耐量等の各種特性が高くなる。
【0020】尚、本発明においては成形体を焼結した後
に側面絶縁を行っているので、成形体にある程度の強度
が得られ、側面絶縁時における成形体の破損も少なくな
り、歩留まりも向上される。
【0021】
【実施例】まず、主原料である酸化亜鉛と所定量の添加
物スラリー、有機バインダーを混合し、脱泡後、スプレ
ードライヤーで噴霧乾燥し、造粒粉を得た。
【0022】この造粒粉を金型プレスで直径32(mm)、
高さ30(mm)の円柱状(φ32−t30)に成形し、得
られた成形体を表1に示すプロファイルにてガス焼成炉
にて仮焼を行った。
【0023】この仮焼体に高抵抗層を塗布して1000
〜1400℃で焼成を行った。次に、ガラス粉末を有機
バインダーと有機溶剤でペースト状にしたものを焼成体
側面に塗布し、空気中で熱処理しガラス層を形成した。
その素子の両端面を平滑に研磨し、研磨面の検査を行っ
た。
【0024】その後、アルミニウム電極を溶射し電圧非
直線抵抗体を完成させた。 尚、上記仮焼工程において
は、昇温工程1で昇温速度を一定として温度を上昇させ
た後に、温度保持工程で所定時間温度を一定[この例で
は600(℃)]とする。
【0025】その後、昇温工程2で昇温速度を一定とし
て再度温度を上昇させ、温度保持工程2で再度所定時間
一定温度[この例では915(℃)]とする。更に、降温
工程で降温速度を一定として素子を冷却した。尚、炉内
の酸素濃度についても,2.0〜10.0%の間で好ましい濃
度を求めた。
【0026】上記仮焼工程における各試料抵抗体試料の
仮焼条件を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】例えば、抵抗体試料1の仮焼工程において
は、昇温工程1において昇温速度が20(℃/時間)とな
るように成形体加熱し、続く温度保持工程で試料の温度
を600(℃)で3時間一定に保つ。
【0029】その後に昇温工程2で昇温速度が40(℃
/時間)となるように加熱し、続く温度保持工程で試料
の温度を915(℃)として6時間一定に保つ。その後、
降温速度を60(℃/時間)として素子を室温程度まで冷
却した。尚、各試料の炉内酸素濃度も併せて表1に示し
た。この際、各酸素濃度は、昇温工程、温度保持工程、
降温工程を通じて一定となるようにした。
【0030】完成した電圧非直線抵抗体に対し、それぞ
れ電圧非直線抵抗指数α、開閉サージ耐量等を調べた。
このようにして得られた各抵抗体試料1〜20における
各種特性の試験結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表1に示されるように、試料1〜5では昇
温工程1において600℃までの昇温速度を変化させ、
その他の条件を固定している。
【0033】その結果、表2に示されるように、昇温速
度を20〜60(℃/時間)とした本発明に適合する試料
1〜3は、いずれもピンホール発生率が低く電圧非直線
性も良好であった。昇温速度を80℃/h以上とする
と、PVA等の結合剤除去が不完全となり、ピンホール
の発生率が高くなって耐量も低下してしまう。
【0034】試料6〜10においては、温度保持工程で
温度を600℃として一定に保持した後、915℃まで
の昇温速度を変化させ、その他の条件は固定した。
【0035】その結果、表2に示されるように、昇温速
度を40〜80(℃/時間)とした本発明に適合する試料
7〜9は、何れも電圧非直線性が良好で、開閉サージ耐
量も良好であった。
【0036】それ以上の昇温速度で昇温すると、成形体
内に温度差が発生して均一な焼結ができなくなってクラ
ック等が発生してしまい、電圧非直線性も低下する。ま
た、昇温速度がそれ以下であると、電圧非直線性が悪化
してしまう。
【0037】試料11〜15においては、仮焼温度で一
定時間保持した後の降温速度を変化させた。その他の条
件は固定した。
【0038】その結果、表2に示されるように、降温速
度を40〜80(℃/時間)とした本発明に適合する試料
12〜14は、いずれも特性は良好であった。降温速度
を速くすると、熱歪みのため特性が低下してしまう。
【0039】更に、試料16〜20においては、温度条
件を一定として仮焼時の炉内酸素濃度を変化させた。
【0040】その結果、表2に示されるように、本発明
に適合する試料18〜20は、いずれもピンホールの発
生が少なく、電圧非直線性や開閉サージも良好であるこ
とが判明した。
【0041】仮焼中においては、酸素は500℃以下で
はバインダーの燃焼、それ以上の温度域では焼結(1
次)によって消費されるので、所定の酸素濃度を保つた
めに空気を強制的に導入し、その導入量を空気弁で調節
した。
【0042】炉内酸素濃度がそれ以下であると、酸化ビ
スマスの蒸発が起こりやすく特性が悪化する。また、酸
素量不足でバインダーの燃焼が不完全となり、ピンホー
ルの増加、耐量の低下につながる。
【0043】尚、保持温度に関しては、温度保持工程1
では600℃±100℃、温度保持工程2では900℃
±50℃でも特性的に変化のないことも確認した。
【0044】また、仮焼工程において、従来使用してい
た電気炉に代えてガス炉を使用することで、エネルギー
コストも削減された。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ZnO主成分とする電圧非直線抵抗体の製造において仮
焼工程における温度条件を好適化することで、ピンホー
ルの発生率が低下し、電圧非直線性、開閉サージ耐量が
向上した。
【0046】また、仮焼体に高抵抗層を塗布し、焼成時
に焼付けを行うことで、素子との密着性が増して耐量が
向上した。
【0047】更に、仮焼工程で1次焼結させるため、従
来の脱脂した素子に高抵抗層を塗布していたときと比べ
て、塗布中の素子が欠けてしまうなどの不良が低減し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 憲明 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする原料粉体を造粒
    及び成形して成形体を得る工程と、この成形体を仮焼し
    て1次焼結させる仮焼工程と、仮焼された成形体の側面
    に絶縁層を形成する側面絶縁工程と、を有し、 前記仮焼工程において、前記成形体を20〜60(℃/
    時間)の昇温速度で500〜700(℃)としてその温度
    を所定時間保持した後に、40〜80(℃/時間)の昇
    温速度で850〜950℃まで昇温してその温度を所定
    時間保持した後に降温させることを特徴とする電圧非直
    線抵抗体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記仮焼工程の降温速度を40〜80
    (℃/時間)としたことを特徴とする電圧非直線抵抗体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記仮焼工程における仮焼炉内の酸素濃
    度を6%以上としたことを特徴とする請求項1または2
    記載の電圧非直線抵抗体の製造方法。
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