JPH0816107B2 - (+)―3,4―ジヒドロ―4―オキソ―2h―1―ベンゾピラン―2―カルボン酸誘導体及びその製法 - Google Patents

(+)―3,4―ジヒドロ―4―オキソ―2h―1―ベンゾピラン―2―カルボン酸誘導体及びその製法

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JPH0816107B2 JP62084577A JP8457787A JPH0816107B2 JP H0816107 B2 JPH0816107 B2 JP H0816107B2 JP 62084577 A JP62084577 A JP 62084577A JP 8457787 A JP8457787 A JP 8457787A JP H0816107 B2 JPH0816107 B2 JP H0816107B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学活性を有する新規な3,4−ジヒドロ−4
−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導
体、その内で殊に右旋性を有する化合物及びその製法に
係る。本発明による化合物は医薬品合成用の原料、殊に
強いアルドースリダクターゼ阻害活性を有しており糖尿
病合併症の治療剤として有望であって下記の式にて示さ
れるd−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2′,5′−ジ
オキソ−スピロ[4H−1−ベンゾピラン−4,4′−イミ
ダゾリジン]−2−カルボキサミド[特開昭63-57588公
報(特公平3-72227公報)参照]合成用の原料として極
めて有用である。
(従来の技術) 光学活性を有しないラセミ体の3,4−ジヒドロ−4−
オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導体
は既に知られている[特開昭61-200991公報、“J.Med.C
hem.",Vol.14,No.8,pages 758-766(1971)及び“Liebi
gs Ann.Chem.",pages 1552-1556(1973)]。
これらの従来技術方法の内で、特開昭61-200991公報
によれば、ラセミ性誘導体(I-a)は、下記の反応式に
て示されるように、4−クロマノン誘導体(VII-a)を
ブロム化した後にトリエチルアミンにより脱臭酸して4
−クロメノン誘導体(VII-b)となし、次いでトリメチ
ルシリルシアナイドを用いてHCNを付加し、その後に濃
塩酸により処理して加水分解させることにより製造され
る。
(式中X及びYはそれぞれ水素、ハロゲン又はアルキル
基を意味する) 一方、上記のJ.Med.Chem.にて記載されている方法に
よれば、ラセミ性誘導体(I-b)は、下記の反応式にて
示されるように、4−クロロフェノールとα−ブロモ−
Y−ブチロラクトンとを縮合反応させて化合物(VIII-
a)となし、三酸化クロムにより酸化的に開裂させてジ
カルボン酸(VIII-b)となし、その後に濃硫酸により閉
環させることにより製造される。
更に、上記のLiebigs Ann.Chem.に記載されている方
法によれば、ラセミ性誘導体(I-c)は、下記の反応式
にて示されているように、フマル酸モノフェニルエステ
ル(IX-a)を塩化アルミニウムの存在下で所謂Fries転
位反応に付し、次いで炭酸ナトリウム溶液中で閉環させ
ることにより製造される。
(発明が解決しようとする課題及び発明の目的) 前記の特開昭61-200991公報に記載されている方法
は、合成過程において高価なトリメチルシリルシアナイ
ドを試薬として用いる点において工業的な見地から有利
な方法とは必ずしも云えない。
一方、前記のJ.Med.Chem.に記載されている方法は、
各反応工程における所望生成物の収率が低い(53-66
%)点に課題があり、又前記のLiebigs Ann.Chem.に記
載されている方法は、原料化合物(IX-a)の合成収率が
低い点(30-52%)及びFries転位反応における収率も低
い点(16-50%)に課題を有している。
尚、既述の従来技術方法により得られる3,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン
酸誘導体は全て光学的に不活性のものであり、従って本
明細書の「産業上の利用分野」の項において述べた薬理
活性を有する化合物合成用の原料となし、又この薬理活
性を有する化合物の誘導体を合成して研究するための原
料として用いるためには光学活性化しなければならない
点に、従来技術方法は共通する課題を有している。
従って、本発明の目的は光学活性を有しており、新規
な、殊に(+)−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1
−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導体を提供すること
並びに経済性に優れていて工業的に実施可能な、その製
法を提供することにある。
(課題を解決し、目的を達成するための手段及び作用) 本発明の1観点によれば、上記の課題は、一般式 (式中X及びYはそれぞれ水素、ハロゲン又はアルキル
基を意味する) にて示される(+)−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H
−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導体により解決
され、基本的な目的が達成される。
本発明方法によれば、上記の式(I)にて示される化
合物は、一般式 (式中X及びYはそれぞれ水素、ハロゲン又はアルキル
基を意味する) にて示される化合物と無水マレイン酸とを反応させ、得
られる一般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される化合物を塩基により閉環させ、得られる一
般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される化合物を活性化させた後に(S)−(−)
−1−メチルベンジルアミンと反応させ、得られる一般
(式中X及びYは前記の意味を有する) にて示されるジアステレオマー混合物を分別再結晶処理
し、得られる一般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される(+)−体の化合物を加水分解することに
より製造することができる。
化合物(III)の合成に関しては、一般的には、式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示されるフェノール誘導体と無水マレイン酸とのFr
iedel-Craftsアシル化反応を利用する方法が考えられる
が、この場合にはフェノール誘導体(II-a)の酸素原子
へのアシル化反応が先行し易く、従って満足すべき結果
が得られない。酸素原子へのアシル化を防止するために
は、フェノール誘導体(II-a)のヒドロキシ基を保護し
ておく必要性があり、この保護基としてはアルキル基、
例えば経済性や操作性を考慮に入れてメチル基が用いら
れる。このメチル基による保護は、例えば硫酸ジメチル
を用いれば簡便且つ定量的に行なうことができる。
従って、本発明方法の第1工程においてはフェノール
誘導体(II-a)のヒドロキシ基を保護することにより形
成されたアニソール誘導体(II)が無水マレイン酸との
Friedel-Craftsアシル化反応に供されて化合物(III)
になされる。反応条件は使用されるアニソール誘導体
(II)に依存するが、一般的には下記の通りである。
無水マレイン酸はアニソール誘導体(II)が完全に消
費されるように、該誘導体に対して1.1倍モル以上用い
るのが好ましい。溶媒としてはジクロロメタン、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタン、二硫化炭素、ニトロベン
ゼン等を用いることができる。触媒としては塩化アルミ
ニウム、三弗化ボラン等のルイス酸を挙げることがで
き、殊に塩化アルミニウムが好ましく、その使用量は無
水マレイン酸に対して2倍モル以上である。反応温度及
び所要時間は使用される溶媒の種類に依存するが、ジク
ロロメタンを用いる場合には還流温度下に0.5-3時間で
反応が完結する。この反応中に脱メチル化(脱保護基)
反応も生じて化合物(III)が得られ、この場合の収率
は80-85%である。
第2工程であり、化合物(III)を環化してラセミ性
3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−
2−カルボン酸誘導体(I-a)になす反応に用いられる
塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を例
示することができるが、炭酸水素ナトリウムが殊に好ま
しい。この塩基の使用量は1.01-2.0当量で充分である。
溶媒としては水、水−エタノール、水−メタノール等の
極性溶媒を挙げることができ、殊に水が好ましい。反応
温度に格別の制限はなく、10-100℃で反応は円滑に進行
し、100℃であれば、10分間程度で反応は終結する。反
応終了後に酢酸エチル等の適当な有機溶媒を用いて抽出
すれば、90-95%の高収率で化合物(I-a)を得ることが
できる。
第3工程であり、化合物(I-a)を活性化させた後に
(S)−(−)−1−メチルベンジルアミンと反応させ
てジアステレオマー混合物(IV)になす工程において、
化合物(I-a)の活性化は常法により酸ハロゲニドにな
すことにより実施することができ、ハロゲン化剤として
は塩化チオニル、五塩化燐等を用いることができ、その
使用量は1-3当量である。活性化反応は溶媒を用いなく
ても円滑に進行するがベンゼン、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン等を溶媒として使用することができ、反応温
度に格別の制限はなく、10℃から、溶媒を用いる場合に
はその沸点までの温度を採択することができる。反応終
了後に溶媒又は過剰のハロゲン化剤を留去させれば定量
的に活性化された化合物(I-a)である酸ハロゲニド、
例えば酸クロライドを得ることができる。この酸ハロゲ
ニドと(S)−(−)−1−メチルベンジルアミンとの
反応は塩基の存在下に適当な溶媒中で両反応関与体を当
量宛反応させることにより実施することができる。この
アミド化反応に使用される塩基としてはトリエチルアミ
ン、ピリジン等を例示することができるが殊にトリエチ
ルアミンが好ましい。溶媒としてはジクロロメタン、ジ
クロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド等を挙げる
ことができるが、ジクロロメタンが殊に好ましい。反応
温度及び所要時間は通常0-20℃、約1時間である。反応
終了後に反応溶液を水洗すれば90-100%の高収率でジア
ステレオマー混合物(IV)を得ることができる。
第4工程であり、ジアステレオマー混合物(IV)を分
別再結晶して光学活性化合物(V)になす工程に使用さ
れる再結晶溶媒としてはエタノール、メタノール等を例
示することができるが、エタノールが殊に好ましく、そ
の使用量は5-20倍量である。再結晶操作を2回繰り返せ
ば、光学純度99%e.e.以上の(+)体の化合物(V)を
70-80%の高収率を以って得ることができる。尚、
(+)体を採取した母液(濾液)を濃縮し、再結晶操作
を同様に2回繰り返せば、光学純度99%e.e.以上の
(−)体の化合物(V)を70-80%の高収率を以って得
ることができる。
最終の第5工程であり、化合物(V)を加水分解して
光学活性を有する所望の化合物である3,4−ジヒドロ−
4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸に
なす工程において、加水分解には酸例えば塩酸、臭化水
素酸、硫酸等の鉱酸を用いることができ、塩酸が殊に好
ましい。溶媒としてはメタノール、エタノール、ジオキ
サン、酢酸等を用いることができ、ジオキサンが殊に好
ましい。反応温度及び所要時間に格別の制限はないが、
100℃において反応させれば20時間程度で反応は完結す
る。反応終了後にジクロロメタン等の有機溶媒にて抽出
すれば、光学純度99%e.e.以上を有する目的化合物
(I)を85-95%の高収率を以って得ることができる。
(発明の効果) 本発明による(+)−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2
H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸は、糖尿病合併
症治療剤の有効成分として有望なd−6−フルオロ−2,
3−ジヒドロ−2′,5′−ジオキソ−スピロ[4H−1−
ベンゾピラン−4,4′−イミダゾリジン]−2−カルボ
キサミド合成用の原料として使用することができ、又更
に他の薬理活性化合物を開発するための原料として用い
ることができる。
一方、本発明方法によれば、容易に入手又は合成可能
なアニソール誘導体から出発して高価な試薬を用いるこ
となしに上記の目的化合物に導くことができ且つ各工程
における収率が高く、従って本発明方法は経済性や効率
において優れているので、工業的な実施に極めて適して
いる。
(実施例等) 次に、製造例及び参考製造例に関連して本発明を更に
詳細に且つ具体的に説明する。
製造例 a)(E)−4−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェ
ニル)−4−オキソ−2−ブテン酸の製造 無水マレイン酸11.3g(114mmol)と塩化アルミニウム
31.0g(228mmol)とを1,2−ジクロロエタン100ml中に添
加し、50℃に加温して15分間維持することにより溶解さ
せた。この溶液中に、p−フルオロアニソール12.6g(1
00mmol)を滴下し、1時間還流加熱する。
次いで反応混合物を、氷400gを添加した濃塩酸60ml中
に注加し、析出する結晶を濾取して充分に水洗し、減圧
下に乾燥させれば所望化合物が黄色結晶として16.0g
(収率:80.0%)得られる。
融点:189-191℃ Massスペクトル(EI/DI)m/z: 210(M+),165(ベースピーク) IRスペクトル,V KBr,max(cm-1): 1733(COOH),1648(共役C=0)1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6)δ ppm: 6.70 (1H,d,J=16.0Hz, 6.7-8.0 (3H,m,Ar-H) 8.00 (1H,d,J=16.0Hz, b)6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−
1−ベンゾピラン−2−カルボン酸の製造 a)項に記載の方法により得た(E)−4−(5−フ
ルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−4−オキソ−2−
ブテン酸5.00g(23.8mmol)を蒸留水200mlに懸濁させ、
炭酸水素ナトリウム2.10g(25.0mmol)を添加し、10分
間加熱還流させる。
冷後、反応混合物に濃塩酸を添加してpHを1に調整
し、酢酸エチル抽出し、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去させる。生成した
粗結晶を水−メタノールから再結晶させれば、所望の化
合物が無色の結晶として4.60g(収率:92.1%)得られ
る。
融点:163-164℃ Massスペクトル(EI/DI)m/z: 210(M+),165(ベースピーク) IRスペクトル,V KBr,max(cm-1): 1755(COOH),1650(C=0)1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6)δ ppm: 3.08 (1H,d,J=8.0Hz,C3−H) 3.10 (1H,d,J=6.0Hz,C3−H) 5.33 (1H,dd,J=8.0Hz,6.0Hz,C2−H) 7.1-7.8(3H,m,Ar-H) c)(+)及び(−)−N−[(S)−1−メチルベン
ジル]−6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2
H−1−ベンゾピラン−2−カルボキサミドの製造 b)項に記載の方法により得た6−フルオロ−3,4−
ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カ
ルボン酸84.0g(0.400mol)を1,2−ジクロロエタン840m
lに溶解させ、塩化チオニル71.5g(0.600mol)を添加
し、1時間還流加熱する。
冷後、反応混合物から過剰の塩化チオニル及び溶媒を
減圧下の留去させれば、6−フルオロ−3,4−ジヒドロ
−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボニル
クロライドが結晶として91.0g(収率:100%)得られ
る。この酸クロライドをジクロロメタン50mlに溶解さ
せ、(S)−(−)−1−メチルベンジルアミン48.4g
(0.400mol)及びトリエチルアミン40.5g(0.400mol)
のジクロロメタン(800ml)溶液に、0-5℃に保ちながら
滴下させる。
滴下完了後に1時間攪拌し、反応溶液を水洗し、ジク
ロロメタン層を分取して無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧下に濃縮乾固させれば、ジアステレオマー混合
物であるN−[(S)−1−メチルベンジル]−6−フ
ルオロ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾ
ピラン−2−カルボキサミドの結晶が124g(収率:99.0
%)得られる。
このジアステレオマー混合物をエタノール1リットル
から再結晶させれば、(+)−体の所望化合物が41.8g
(収率:67.5%)得られる。
尚、(+)−体を採取した濾液を減圧濃縮し、得られ
た残渣に関して酢酸エチル/n−ヘキサン(2:1)1リッ
トルを用いて再結晶させれば、(−)−体の化合物が2
4.4g(収率:39.4%)得られる。
上記の分別操作を再度行なった処、(+)−体の合計
収量は50.2g(81.0%)に、又(−)−体の合計収量は4
8.4g(78.0%)に達した。
(+)−体の物性 光学純度:99%e.e.以上 融点:170-172℃ 比旋光度:[a]D(20℃)=+5°(c=1.0,MeOH) Massスペクトル(EI/DI)m/z: 313(M+),105(ベースピーク)1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δ ppm: 1.48 (3H,d,J=7.0Hz,C−CH3) 2.7-3.4 (2H,m,−CO−CH2−) 4.8-5.5 (2H,m,C2−H及び−CH−Ph) 6.8-7.7 (9H,m,Ar-H) (−)−体の物性 光学純度:99%e.e.以上 融点:127-128℃ 比旋光度:[a]D(20℃)=−108°(c=1.0,MeOH) Massスペクトル(EI/DI)m/z: 313(M+),105(ベースピーク)1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δ ppm: 1.53 (3H,d,J=7.0Hz,C−CH3) 2.7-3.4 (2H,m,−CO−CH2−) 4.8-5.5 (2H,m,C2−H及び−CH−Ph) 6.8-7.7 (9H,m,Ar-H) d)(+)−6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸の製造 c)項に記載の方法により得た(+)−N−[(S)
−1−メチルベンジル]−6−フルオロ−3,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボキ
サミド127g(0.410mol)を1,4−ジオキサン800mlに溶解
させ、濃塩酸600mlを添加して2時間還流加熱する。放
冷後に、反応混合物をジクロロメタンで2回抽出し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去させ
れば所望化合物が無色結晶として72.9g(収率:85.5%)
得られる。
光学純度:99%e.e.以上 融点:175-177℃ 比旋光度:[a]D(20℃)=+58°(c=1.0,MeOH) Massスペクトル(EI/DI)m/z: 210(M+),165(ベースピーク) IRスペクトル;V KBr,max(cm-1): 1775(COOH),1650(C=0)1 H−NMRスペクトル(DMSO-d6)δ ppm: 3.08 (1H,d,J=8.0Hz,C3−H) 3.10 (1H,d,J=6.0Kz,C3−H) 5.33 (1H,d,J=8.0Hz,6.0Hz,C2−H) 7.1-7.8(3H,m,Ar-H) 元素分析(C10H7FO4): 計算;H 3.36,C 57.15 実測;H 3.29,C 57.10 参考製造例 (−)−6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−
4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−カルボン酸の
製造 製造例のc項に記載の方法により得た(−)−N−
[(S)−1−メチルベンジル]−6−フルオロ−3,4
−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−2−
カルボキサミド110g(0.350mol)を用いて製造例のd)
項におけると同様に処理すれば所望化合物が68.2g(収
率:92.4%)得られる。
光学純度:99%e.e.以上 融点:173-175℃ 比旋光度:[a]D(20℃)=−56°(c=1.0,MeOH) Massスペクトル(EI/DI)m/z: 210(M+),165(ベースピーク) IRスペクトル;V KBr,max(cm-1): 1775(COOH),1650(C=0)1 H−NMRスペクトル(DMSO-d6)δ ppm: 3.08 (1H,d,J=8.0Hz,C3−H) 3.10 (1H,d,J=6.0Kz,C3−H) 5.33 (1H,d,J=8.0Hz,6.0Hz,C2−H) 7.1-7.8 (3H,m,Ar-H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼井 敏直 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 海野 良一 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 小澤 博史 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 福嶋 将人 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (72)発明者 澤井 喜一 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−200991(JP,A) 特開 昭63−57588(JP,A) J.Med.Chem.,14[8], (1971),P.758−766

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中X及びYはそれぞれ水素、ハロゲン又はアルキル
    基を意味する) にて示される(+)−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H
    −1−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中X及びYはそれぞれ水素、ハロゲン又はアルキル
    基を意味する) にて示される化合物と無水マレイン酸とを反応させ、得
    られる一般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される化合物を塩基により閉環させ、得られる一
    般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される化合物を活性化させた後に(S)−(−)
    −1−メチルベンジルアミンと反応させ、得られる一般
    (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示されるジアステレオマー混合物を分別再結晶処理
    し、得られる一般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される(+)−体の化合物を加水分解することを
    特徴とする、一般式 (式中X及びYは前記の意味を有する) にて示される(+)−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H
    −1−ベンゾピラン−2−カルボン酸誘導体の製法。
JP62084577A 1986-08-28 1987-04-08 (+)―3,4―ジヒドロ―4―オキソ―2h―1―ベンゾピラン―2―カルボン酸誘導体及びその製法 Expired - Fee Related JPH0816107B2 (ja)

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