JPH08160290A - カメラの測距装置 - Google Patents

カメラの測距装置

Info

Publication number
JPH08160290A
JPH08160290A JP30244794A JP30244794A JPH08160290A JP H08160290 A JPH08160290 A JP H08160290A JP 30244794 A JP30244794 A JP 30244794A JP 30244794 A JP30244794 A JP 30244794A JP H08160290 A JPH08160290 A JP H08160290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
subject
distance measuring
distance
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30244794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3686696B2 (ja
Inventor
Osamu Nonaka
修 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP30244794A priority Critical patent/JP3686696B2/ja
Publication of JPH08160290A publication Critical patent/JPH08160290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3686696B2 publication Critical patent/JP3686696B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成でかつ省スペースの、水中及び空気
中においてオートフォーカスによる正確なピント合せが
可能なカメラの測距装置を提供する。 【構成】第1の波長の発光光束が発光ダイオード(LE
D)5により被写体12に向け投光され、また上記第1
の波長と異なる第2の波長の発光光束がLED3により
被写体13に向け投光される。上記2つの発光光束の被
写体12,13からの反射信号光がPSD7,8により
受光され、このPSD7,8からの出力に応じて被写体
12,13までの距離が演算手段により算出されように
なっており、さらに水中にあるか否かが水中検出部9に
より検出される。そして、上記水中検出部9の検出結果
に基づいて、CPU1により決められた上記LED5及
びLED3のどちらか一方が用いられることにより、被
写体距離が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中及び空気中におい
てオートフォーカスによる撮影が可能なカメラの測距装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アウトドアライフの普及につれ
て、水中で写真撮影を楽しむ人が増えている。本発明
は、このような水中撮影時においても及び通常の空気中
での撮影時においても、オートフォーカスによる撮影が
可能なカメラの測距装置に関するものである。
【0003】従来、このような測距装置に関する提案と
しては、例えば、特開昭58−126509号公報に記
載されているように測距用光に超音波を用いるものや、
本出願人により先に出願された特願平5−309365
号に記載されているように測距用光にキセノン放電管
(以下Xe管と記す)の強力な光を利用したものなどが
ある。
【0004】これらを詳述すると、上記特開昭58−1
26509号公報に記載された自動焦点調節装置(測距
装置)は、超音波式の測距装置の距離パルス発生器を2
つ以上設け、外部つまみによりこれらを選択することに
より、水中においても測距装置を正しく働かせることが
可能となるようにしたものである。
【0005】また、上記特願平5−309365号に記
載された測距装置は、ストロボ手段から第1の基線長だ
け離れた位置に第1の受光手段が配置され、上記対象物
からの上記ストロボ光の反射光が受光されて、その入射
位置に応じた第1信号が出力される。同様に、上記スト
ロボ手段から第2の基線長だけ離れた位置に第2の受光
手段が配置され、上記対象物からの上記ストロボ光の反
射光が受光されて、その入射位置に応じた第2信号が出
力される。これら第1信号と第2信号とに基づいて、上
記対象物までの距離が演算手段で演算されるようにした
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭58−126509号公報に記載された測距装置の
ように、超音波式の距離パルス発生器を測距装置に搭載
すると、測距装置が大型化してしまう。さらに、超音波
は指向性が悪いという要因などにより、誤測距となる場
合があった。
【0007】また、上記特願平5−309365号に記
載された測距装置は、高精度で測距が可能であるが、X
e管にて投光を行うことよりトリガ回路が必要であるた
め、構成の複雑なものとなってしまう。また、コンパク
トカメラではXe管の収納スペースを確保することが困
難であった。
【0008】そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされ
たものであり、簡単な構成でかつ省スペースの、水中及
び空気中においてオートフォーカスによる正確なピント
合せが可能なカメラの測距装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のカメラの測距装置は、第1の波長
の発光光束を被写体に向け投光する第1の投光素子と、
上記第1の波長と異なる第2の波長の発光光束を被写体
に向け投光する第2の投光素子と、上記2つの発光光束
の被写体からの反射信号光を受光する受光手段と、上記
受光手段からの出力に応じて被写体までの距離を算出す
る演算手段と、水中にあるか否かを検出する水中検出手
段とを有し、上記演算手段は上記水中検出手段の検出結
果に基づいて、決められた上記第1の投光素子及び第2
の投光素子のどちらか一方を用いることにより、被写体
距離を演算することを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載のカメラの測距装置
は、被写体に対し発光光束を投光する投光手段と、上記
投光手段による被写体からの反射光束を受光する受光手
段と、上記被写体を観察するファインダとを有するカメ
ラの測距装置であって、上記投光手段は、第1の波長の
発光光束を被写体に向け投光する第1の投光素子と、上
記第1の波長より短い第2の波長の発光光束を被写体に
向け投光する第2の投光素子とから成り、上記第1の投
光素子の発光光束が上記ファインダの光軸と交わる位置
を、上記第2の投光素子の発光光束が上記ファインダの
光軸と交わる位置よりも上記カメラから遠距離となるよ
うに設定したことを特徴とする。
【0011】またさらに、請求項3に記載のカメラの測
距装置は、上記第1の投光素子と第2の投光素子は発光
ダイオードであって、上記2つのダイオードチップは1
つの透明パッケージ内に封入されることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のカメラの測距装置においては、第1の
波長の発光光束が第1の投光素子により被写体に向け投
光され、また上記第1の波長と異なる第2の波長の発光
光束が第2の投光素子により被写体に向け投光される。
上記2つの発光光束の被写体からの反射信号光が受光手
段により受光され、上記受光手段からの出力に応じて被
写体までの距離が演算手段により算出されようになって
おり、さらに水中にあるか否かが水中検出手段により検
出される。そして、上記水中検出手段の検出結果に基づ
いて、上記演算手段により決められた上記第1の投光素
子及び第2の投光素子のどちらか一方が用いられること
により、被写体距離が演算される。
【0013】本発明のカメラの測距装置においては、被
写体に対し発光光束を投光する投光手段と、上記投光手
段による被写体からの反射光束を受光する受光手段と、
上記被写体を観察するファインダとを有するカメラの測
距装置であって、上記投光手段では、第1の波長の発光
光束が第1の投光素子により被写体に向け投光され、上
記第1の波長より短い第2の波長の発光光束が第2の投
光素子により被写体に向け投光される。そして、上記第
1の投光素子の発光光束が上記ファインダの光軸と交わ
る位置が、上記第2の投光素子の発光光束が上記ファイ
ンダの光軸と交わる位置よりも上記カメラから遠距離と
なるように設定される。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明に係る第1実施例のカメラの測距
装置の構成を示す図である。同図において、演算制御回
路(以下CPUと記す)1は、例えば、ワンチップマイ
クロコンピュータなどから成っている。このCPU1に
は、第1のドライバ2を介して、発光ダイオード(以下
LEDと記す)3が接続されるとともに、第2のドライ
バ4を介して、上記LED3が発する波長と異なる波長
を発するLED5が接続される。
【0015】また、CPU1には、測距用回路(AF回
路)6を介して、2つの光位置検出素子(以下PSDと
記す)7,8がそれぞれ接続される。さらに、CPU1
には、本測距装置が水中にあるか、空気中にあるかを検
出する水中検出部9が接続される。また、上記LED
3,5から距離ftだけ隔てた前方には投光レンズ10
が設けられ、上記PSD7,8から距離fjだけ隔てた
前方には受光レンズ11が設けられる。
【0016】次に、本第1実施例のカメラの測距装置の
動作について説明する。CPU1は、水中検出部9によ
って本測距装置が水中にあるか、空気中にあるかを判別
し、その結果から、LED3,5のうち、いずれの投光
光線を用いて測距を行うかを決定する。この決定にした
がって、第1のドライバ2、第2のドライバ4のいずれ
かを介し、それぞれLED3,5のいずれかを発光させ
る。
【0017】上記LED3,5はそれぞれ発光波長の異
なる発光ダイオード(LED)であり、投光レンズ10
を介して、LED5は被写体12に、LED3は被写体
13にそれぞれ測距用光を投光する。
【0018】この測距用光は被子体12または被写体1
3にて反射され、反射信号光として受光レンズ11を介
し、上記被写体12からの反射信号光はPSD7に、上
記被写体13からの反射信号光はPSD8上にそれぞれ
入射する。このとき、これらのPSD7,8は、入射し
た反射信号光の光入射位置Xに応じた出力信号を測距用
回路6へ出力する。
【0019】この測距用回路6は、上記出力信号を増
幅、演算し、測距信号として、この測距信号をCPU1
へ出力する。CPU1は、上記測距信号に基づいて、被
写体までの距離(被写体距離)Lを算出する。
【0020】なおこのとき、投光レンズ10と受光レン
ズ11の主点間距離(基線長)Sは固定されており、受
光レンズ11とPSD7,8の間の距離fjも固定され
ているため、PSD7,8上の光入射位置Xから、三角
測距の原理にて、被写体距離Lが求められる。
【0021】図2は、水が光を吸収するときの吸収係数
の波長依存性を示す図である。同図に示すように、水中
では、可視光以外の波長成分は吸収係数が大きく吸収さ
れやすい傾向にある。また、可視光の中でも長波長側の
赤は、吸収係数が大きいため、吸収されやすく、短波長
の緑や青などは、吸収係数が小さいため、吸収されにく
いことがわかる。
【0022】このことから、一般のカメラで用いられる
赤外発光ダイオード(以下IREDと記す)による赤外
光は、LEDの中では発光効率が高く、手軽に高出力が
得られるため、空気中の測距用光として用いる場合には
有効である。しかし、水中での吸収が大きく、水中にお
ける利用には適していないことがわかる。
【0023】そして、水中においてIREDを用いた場
合、ある距離以遠では反射信号光の光量が、青色のLE
D(以下青LEDと記す)を用いた場合に比べて小さく
なる。すなわち、水中においては、発光効率の劣る青L
EDより、ある距離以遠では不利である。
【0024】図3は、本第1実施例の測距装置において
IREDを用いた場合と波長450nmの青LEDを用
いた場合のPSD7,8にて得られる光電流と被写体距
離との関係を示す図である。
【0025】ここで、被写体としては灰色のチャートを
用いている。縦軸は対数となっており、横軸は被写体距
離の逆数である。同図に示すように、空気中では、IR
EDを用いた場合は青LEDを用いた場合に比べて、そ
の反射信号光の差によって20倍もの大きな光電流が得
られる。しかし、水中では、図2に示した吸収係数の差
により、IREDの光は遠距離での減衰が著しく、ほぼ
0.68m以遠では青LEDを利用した方が、大きな光
電流が得られることがわかる。
【0026】例えば、1nAまでの電流が検知できる測
距装置では、IRED利用時には1m弱の距離、すなわ
ち、1mより近い距離しか測定できない。一方、青LE
D利用時にはほぼ1.5mの距離まで測定できる。
【0027】なお現在、GaAlAs系にて、製造技術
の確立されたIREDに比べ、青LEDはZnSeやG
aNなどの材料を用いての開発競争が続いており、さら
に明るい製品の出現が期待できる。
【0028】次に、本第1実施例において、例えば、L
ED3に青LED(以下青LED3と記す)を用い、L
ED5にIRED(以下IRED5と記す)を用いるこ
ととし、以下に説明する。
【0029】ここで、空気中では赤外光、水中では青色
などの可視光を用いる上で解決すべき問題に、背景光の
問題がある。そこで、測距用光として赤外光を用いた測
距装置では、可視光成分はノイズとなるので、受光素子
のパッケージの樹脂に可視光をカットする色素を混入し
て光学的にノイズを現象させることにより、S/Nを向
上させている。
【0030】しかし、このような可視光カットのパッケ
ージを用いた場合は、本第1実施例においては、青LE
D3の信号光までカットしてしまう。そこで、図4
(a)に示すように、各々の反射信号光を受光するPS
D7,8を各々別パッケージに入れる案が考えられる
が、2つのPSD7,8間の距離Δが離れすぎるので、
測距する2点間の位置が離れてしまい実用化には適さな
い。
【0031】そこで、本第1実施例では、図4(b)に
示すように、1つの透明のパッケージ20に2つのPS
D7,8を並べて封入する。そして、赤外光受光用のP
SD7の受光面には可視光が入射しないように、透明の
パッケージ20の上から可視光カットの分光透過特性を
持つフィルム21をはりつける。これにより、S/Nを
改善している。
【0032】また、このように並べて配置された2つの
PSD7,8に反射信号光を入射させるには、投光側も
光源を近接させて配置させる必要がある。このため、本
第1実施例では、図4(c)に示すように、1つのパッ
ケージ22内にチップのIRED5とチップの青LED
3を並べて配置している。
【0033】図5は、図4(b),(c)に示したよう
な投受光素子のパッケージ20,22を有する測距装置
を適用したカメラの外観図である。カメラボディ30に
は、撮影用レンズ31、ファインダ対物レンズ32、投
光レンズ10、受光レンズ11、投光用LEDのパッケ
ージ22、受光用PSDのパッケージ20が同図に示す
ように配置される。
【0034】ここでの特徴としては、ファインダ対物レ
ンズ32と撮影用レンズ31のそれぞれの光軸33、3
4と、各測距用光のクロスのポイントであり、青LED
3の光は、IRED5の光より近距離で上記光軸33、
34とクロスするようにしている。
【0035】これは空気中での撮影より、水中での撮影
の方が近距離で撮影する場合が多いからである。すなわ
ち、水中での撮影対象は魚やサンゴなどであり、近距離
で撮影しないと小さく写ってしまうからである。また、
水の透明度の関係により、遠距離のものは見えにくく、
撮影する場合が少ないからである。
【0036】そこで本第1実施例では、ファインダ対物
レンズ32や撮影用レンズ31と測距系のパララックス
を考慮し、水中用の青LED3の光は近距離でパララッ
クスがない位置に投光し、空気中用のIRED5の光は
遠距離でパララックスがない位置に投光する。こうする
ことにより、光源を並べた場合に生じる投光ポイントの
差を有効に利用している。
【0037】図6は、本第1実施例の測距装置を適用し
たカメラの構成を示す図である。一般に、青LED3
は、バンドギャップの大きな半導体によって短い波長を
得ているので、IRED5に比べて順電圧VFが高くな
る。例えば、IRED5の場合は3Vの電源電圧で十分
に発光させることができるが、青LED3の場合は5V
〜6Vの電源電圧がないと十分に発光させることができ
ない。
【0038】そこでIRED5には、トランジスタ40
がオンのとき、3Vの電源電圧を有する電池41から直
接電流が流れるように接続する。しかし、青LED3
は、上述のように順電圧VFが高いので、昇圧回路42
によって6Vに昇圧して、コンデンサ44に蓄えられた
電荷を用いて発光させる。
【0039】上記電池41の電圧はIRED5の発光に
よって変動するので、AF回路6及びCPU1に電池4
1から安定した電圧を供給するためにフィルタ回路45
が設けられる。
【0040】また、青LED3は、トランジスタ46を
制御することにより発光制御される。しかし、その駆動
電流は昇圧回路42によって昇圧され、コンデンサ44
に蓄えられた電荷による電圧によって変化する。さら
に、青LED3は製品個々の有する特性によって順電流
VFが変化するので、測距装置ごとに昇圧電圧を変えて
製造することが好ましい。そこで、CPU1はアナログ
/デジタル変換器(A/D変換器)47によって、昇圧
電圧のアナログ値をその値に相当するデジタル値に変換
させ、このデジタル値をモニタすることにより、昇圧電
圧を可変制御する。
【0041】本第1実施例では、製造時にあらかじめ、
青LED3の順電流VFの特性を調べておき、その結果
によって所定の電流を流すように、測距装置ごとに昇圧
電圧を決定する。そこで、測距装置ごとに昇圧電圧を記
憶するために、電気的に書き込みが可能なROM(Rea
d Only Memory ;ROM)、例えば、EEPROM4
8をCPU1に接続している。
【0042】したがって、高い順電流VFを有する青L
ED3を用いた測距装置の昇圧電圧は高く、逆に低い順
電流VFを有する青LED3を用いた測距装置の昇圧電
圧は低くなるように、EEPROM48の記憶値を決定
する。これにより、青LED3の発光光量を制御すると
共に、過電流による破壊を防ぐ。
【0043】また、レリーズボタン(図示せず)の半押
しによって閉成するファーストレリーズスイッチ(以下
1stSWと記す)49、全押しによって閉成するセカ
ンドレリーズスイッチ(以下2ndSWと記す)50を
有する。このうち、1stSW49はレリーズボタンの
押しこみ途中でオンするので、このタイミングで測距を
行えば良い。
【0044】CPU1には、測距用回路6が接続され、
さらにこの測距用回路6にはPSD7,8が接続される
とともに、シャッタ51が機械的に接続される。また、
CPU1には、ピント合せ部52が接続され、さらにこ
のピント合せ部52には撮影用レンズ31が機械的に接
続される。
【0045】次に、本第1実施例の測距装置を適用した
カメラの動作について説明する。図7は、本第1実施例
の測距装置を適用したカメラの動作としてのCPU1の
処理を示すフローチャートである。
【0046】このフローチャートは、CPU1によって
制御される。まず、CPU1は、1stSW49のオン
/オフをモニタする(ステップS1)。ここで、1st
SW49がオンとなったとき、ステップS2へ移行しI
RED5を発光させ、PSD7の出力より、反射信号光
の光入射位置XI及び反射信号光の光量PIを検出する
(ステップS2)。
【0047】なお、PSD7と後述するPSD8は、光
起電力効果と、表面抵抗層によるキャリア分割効果を有
する半導体素子で、出力の2つの電流の比をとると光入
射位置XIを示す信号となり、和をとると反射信号光の
光量PIを示す信号となる。上述した光入射位置XI及
び反射信号光の光量PIを求める演算は、測距用回路6
が行う。
【0048】このとき、図1にて説明した三角測距の原
理より明らかなように、被写体距離Lと、反射信号光の
光入射位置XIは1対1の関係にあり、また図3に示し
たように、空気中では被写体距離Lと光量PIの関係
は、所定の関係にある。したがって、空気中において
は、光入射位置XIと光量PIは所定の関係にあること
となる。ところが、水中では光の吸収によって所定の関
係は成立せず、空気中にて光入射位置XIから予測でき
る光量に比べて、水中での光量PIは大幅に減少してし
まう。
【0049】式にて表すと、被写体距離L、光入射位置
XI、光量PIの関係は、 L=A/XI+B …(1) PI=C・1/L2 …(2) ここで、A,B,Cは定数である。したがって、 PI=C・(A/XI+B)-2 …(3) となる。
【0050】次に、CPU1は、ステップS2にて得ら
れた光量PIが、例えば上記(3)式のPIの1/10
倍より小さいか否かを判断する(ステップS3)。小さ
ければ、水中で本測距装置が使用されていると考えるこ
とができる。
【0051】すなわち、ステップS3におけるP(X
I)は、 P(XI)=(1/10)・C(A/XI+B)-2 とすればよく、このステップS3にて、PI<P(X
I)が成り立てば、水中であると判定しステップS4へ
移行する。一方、成り立たないときは、空気中であると
判定しステップS11へ分岐する。
【0052】ステップS4では、昇圧回路42を動作さ
せ昇圧して、コンデンサ44を充電するが、昇圧電圧は
EEPROM48に書き込まれた調整値に従って制御す
る。これは、すでに述べた通りである。続いて、ステッ
プS5では、青LED3を発光させ、PSD8を用いて
ステップS2での処理と同様に、光入射位置XBとその
光量PBを求める。
【0053】次に、CPU1はステップS6にて、測距
結果が所定の距離以遠かどうかを判定するために、反射
信号光の光入射位置XBが所定の位置XOより小さいか
否かを判定する。ここで、光入射位置XBが所定の位置
XOよりも小さくないときは、比較的、S/Nの良好な
近距離域であるため、ステップS7にて光入射位置XB
から、上記(1)式に準じた形にてピント合せ距離LP
を算出する。このとき、本測距装置は水中にあるので、
水の屈折率によって、受光レンズ11や撮影用レンズ3
1が影響をうけるので、これを補正して上記ピント合せ
距離LPの算出を行う。その後、ステップS8へ移行す
る。
【0054】一方、上記ステップS6にて、反射信号光
の光入射位置XBが所定の位置XOより小さいときは、
上記光入射位置XBによって距離算出を行うには、S/
Nが不十分である。そこで、ステップS12以降におい
て光量だけを用いて、大枠なゾーンフォーカスによるピ
ント合せを行う。
【0055】ステップS12では、光量PBが所定の光
量POより小さいか否かを判定する。ここで、光量PB
が所定の光量POより小さくないときは、ピント合せ距
離LPを1mに設定する(ステップS13)。一方、小
さいときはピント合せ距離LPを1.5mに設定する
(ステップS14)。その後、ステップS8へ移行す
る。
【0056】このような光量判別方法によってピント合
せ距離を求める方法は、被写体の反射率の影響を受けや
すいという欠点があるが、反射信号光量を判定するだけ
でよいので、信号が微弱であるときに有効である。PS
D7またはPSD8における2つの信号電流の比によっ
て測距を行うステップS7や後述するS15での処理で
は、微弱信号時にはノイズの影響によって誤差が大きく
なる場合があるからである。
【0057】また、すでに述べたように上記ステップS
3にて、PI<P(XI)が成り立たないときは、空気
中であると判定しステップS11へ分岐する。ステップ
S11では、水中ではないので上記(1)式に従ってピ
ント合せ距離LPの算出を行い、ステップS8へ移行す
る。
【0058】次に、ステップS8では、CPU1はレリ
ーズボタンの全押しによって閉成する2ndSW50の
オン状態をモニタし、2ndSW50がオフのときは、
ステップS15へ移行し1stSW49のオン/オフを
モニタする。ここで、1stSW49がオンのときは、
再びステップS8へ戻る。一方、1stSW49がオフ
のときはステップS1へ戻る。
【0059】上記ステップS8にて、2ndSW50が
オンになったとき、ステップS9へ移行し撮影用レンズ
31を駆動して、ピント合せ距離LPに応じてピント合
せを行う。続いて、ステップS10では、シャッタ51
を制御して露光を行う。そして、本フローチャートの処
理を終了する。
【0060】以上説明したように本第1実施例では、水
中検出部9として測距用光の赤外光の水中での減衰特性
を利用し、水中判定を行うため、特別な水中検出手段を
必要とせず、またユーザの操作も必要としない。
【0061】また、IRED5と青LED3のチップを
同一のパッケージ20内に入れ、各々を利用した場合の
測距ポイントの差を小さくおさえることにより、上記測
距ポイントの差が大きい場合に生じる不具合、すなわ
ち、IRED5で画面中央を測距したときに、青LED
3は画面の端部を測距してしまうというような不具合を
なくすことができる。したがって、本実施例ではいずれ
のチップを利用した時にも、画面中央部に対し投光が可
能である。
【0062】さらに、2つのPSD7,8を同一のパッ
ケージ20に入れ、IRED5用のPSD7の前方には
可視光カットフィルタのフィルム21をはりつけたこと
により、外光ノイズを減少させて、良好なS/Nによっ
て精度の良い測距が可能となる。また、青LED3用の
PSD8の前方に、ブルーフィルタをはりつけるのも効
果的である。
【0063】さらに、青LED3を適正な駆動電流で発
光させるために、電圧を可変できる昇圧回路を備えた。
これにより、青LED3は最大の光量で発光できると共
に、過電流による破壊から守ることができる。
【0064】次に、上記第1実施例の変形例のカメラの
測距装置について説明する。本変形例の構成について
は、上記第1実施例と同一であるため、ここに編入する
ものとしその説明は省略する。
【0065】図8は、上記第1実施例の変形例の測距装
置を適用したカメラの動作としてのCPU1の処理を示
すフローチャートである。同図に示す本変形例の動作
は、図7に示した上記第1実施例での水中検出手段をよ
り確実にするものである。例えば、測距用光が、被写体
であるダイバーの水中めがねから正反射されることなど
により、大きな反射信号光がPSDに入射した場合、図
7に示した上記第1実施例ではステップS3にて、空気
中の処理であるステップS11へ分岐してしまい、水中
であるにもかかわらず水中判定が行われない。
【0066】そこで、本変形例では、測距用光に赤外光
を使用したときの測距時と、青色光を使用したときの測
距時のそれぞれの反射信号光の光量PI,PBを比較し
て水中判定を行う。これにより、確実に水中判定が行え
ようになる。以下に動作を説明する。
【0067】このフローチャートは、CPU1によって
制御される。まず、CPU1は、1stSW49のオン
/オフをモニタする(ステップS21)。ここで、1s
tSW49がオンとなったとき、ステップS22へ移行
する。
【0068】ステップS22では、昇圧回路42を動作
させ昇圧して、コンデンサ44を充電するが、昇圧電圧
はEEPROM48に書き込まれた調整値に従って制御
する。
【0069】次に、IRED5を発光させ、PSD7の
出力より、反射信号光の光入射位置XI及び反射信号光
の光量PIを検出する(ステップS23)。上記光入射
位置XI及び反射信号光の光量PIを求める演算は、測
距用回路6が行う。続いて、青LED3を発光させ、P
SD8を用いてステップS23での処理と同様に、光入
射位置XBとその光量PBを求める(ステップS2
4)。
【0070】次に、CPU1は、光量PIが光量PBよ
り大きいか否かを判断する(ステップS25)。ここ
で、光量PIが光量PBより大きいときは、ステップS
26へ移行する。一方、ステップS25にて、光量PI
が光量PBより大きいくないときは、ステップS27へ
移行し、上記(1)式に準じた形にてピント合せ距離L
Pを算出する。このとき、本測距装置は水中にあるの
で、水の屈折率によって、受光レンズ11や撮影用レン
ズ31が影響をうける。このため、これを補正して上記
ピント合せ距離LPの算出を行う。その後、ステップS
30へ移行する。
【0071】また、ステップS26にて、CPU1はス
テップS23で得られた光量PIが、例えば上記(3)
式のPIの1/10倍より小さいか否かを判断する(ス
テップS3)。小さければ、水中で本測距装置が使用さ
れていると考えることができる。
【0072】すなわち、ステップS26におけるP(X
I)は、 P(XI)=(1/10)・C(A/XI+B)-2 とすればよく、このステップS26にて、PI<P(X
I)が成り立てば、水中であると判定しステップS29
へ移行する。一方、成り立たないときは、空気中である
と判定しステップS28へ移行する。
【0073】上記ステップS29では、ステップS27
と同様に上記(1)式に準じた形にてピント合せ距離L
Pを算出する。一方、上記ステップS28では、水中で
はないので上記(1)式に従ってピント合せ距離LPの
算出を行い、ステップS30へ移行する。
【0074】次に、ステップS30では、CPU1はレ
リーズボタンの全押しによって閉成する2ndSW50
のオン状態をモニタし、2ndSW50がオフのとき
は、ステップS15へ移行し1stSW49のオン/オ
フをモニタする。ここで、1stSW49がオンのとき
は、再びステップS30へ戻る。一方、1stSW49
がオフのときはステップS21へ戻る。
【0075】上記ステップS30にて、2ndSW50
がオンになったとき、ステップS31へ移行し撮影用レ
ンズ31を駆動して、ピント合せ距離LPに応じてピン
ト合せを行う。続いて、ステップS33では、シャッタ
51を制御して露光を行う。そして、本フローチャート
の処理を終了する。
【0076】以上説明したように、第1実施例の本変形
例では、上記ステップS25にて測距用光に赤外光を使
用したときの測距時と、青色光を使用したときの測距時
のそれぞれの反射信号光の光量PI,PBを比較して水
中判定を行うようにした。これにより、図4に示したよ
うに0.68m以遠では確実に水中判定を行うことがで
きる。
【0077】すなわち、水中における赤外と青との光の
減衰率の差を利用したものであり、水中でありかつ0.
68m以遠では、青い光の反射信号光の光量が赤外光の
反射信号光の光量より大きいからである。しかし、水中
においても0.68mより近い距離では、上述の考え方
が使えないため、ステップS26では図7に示したステ
ップS3の処理と同様の考え方にて、水中判定を行って
いる。
【0078】次に、本発明に係る第2実施例のカメラの
測距装置について説明する。図9(a)は、第2実施例
のカメラの測距装置の特徴部の構成を示す図である。
【0079】上述した第1実施例及び第1実施例の変形
例では、測距用光を利用して水中検出を行ったが、図9
(a)に示す第2実施例の本測距装置では、手動でレバ
ー60をスライドさせたとき、水中仕様となるものであ
る。
【0080】すなわち、レバー60を矢印方向にスライ
ドさせると、可視カットフィルタ61aは受光光路中か
ら退避し、上記可視カットフィルタ61aに入れ替わっ
てブルーフィルタ61bが受光光路中にそう入されて青
LED3の光がPSD7に入射するように構成する。
【0081】上記レバー60には、可視光カットフィル
タ61aとブルーフィルタ61bとの双方の特性を有す
る光学フィルタが連動しており、クリックメカ62によ
って、受光レンズ11の受光光路中にどちらかが保持さ
れるように構成されている。
【0082】本第2実施例では、単一の受光素子(PS
D)7の前方を可視光カットフィルタ61aとブルーフ
ィルタ61bとを受光光路中にそう入したり、退避した
りする。これにより、同一のPSD7で赤外光及び可視
光ともに、良好なS/Nにて受光可能である。さらに、
PSDを1つにできるため、本測距装置の構成を簡素化
することができる。
【0083】次に、本発明に係る第3実施例のカメラの
測距装置について説明する。図9(b)は、第3実施例
のカメラの測距装置の特徴部の構成を示す図である。
【0084】本第3実施例では、単一のPSD7を利用
して、IRED5及び青LED3の光を受光すること
は、図9(a)に示した上記第2実施例と同様である。
ただし、PSD7の受光光路中の前面にそう入される光
学フィルタ63は、水中検出部9の出力結果に従って、
CPU1により制御される。なお、上記光学フィルタ6
3は、可視光カットの特性を有するフィルタであ。
【0085】水中検出部9には、投光素子64と、受光
素子65の間にプリズム66が設けられる。投光素子6
4の光は、空気中における上記プリズム66の全反射の
条件にて反射され、受光素子65に入射する。しかし、
プリズム66の反射面が水に接すると、上記全反射の条
件が成り立たなくなり、受光素子65への入射する光が
減少する。
【0086】CPU1は投光回路67を介して投光素子
64を発光させ、受光回路68の出力から、受光素子6
5へ入射する光量をモニタすることにより、本測距装置
が水中にあるのか、空気中にあるのかの水中判定を行
う。
【0087】そして、水中判定時には、青LED3の光
が測距用光として用いられ、CPU1はモータドライバ
69を介して、モータ70を回転させ、送りネジ71に
より光学フィルタ63を受光光路中から退避させる。こ
れにより、青LED3の光を受光できるようにする。
【0088】一方、空気中であるとの判定時には、IR
ED5の光が測距用光として用いられ、可視光のノイズ
光を減少させるために、CPU1はモータドライバ69
を介して、モータ70を回転させ、送りネジ71により
フィルタ63を受光光路中にそう入させる。
【0089】以上説明したように本第3実施例では、単
一のPSD7を利用して高いS/Nにより、精度の良い
測距が可能である。また、フィルタ63のそう入は自動
的に行われるので、撮影時にユーザが操作して設定しな
ければならないといった、わずらわしさを削減させるこ
とができる。
【0090】なお、上記各実施例中では赤外光より短い
波長の光を総称して青としたが、黄色でも緑色でも、可
視光側の測距用光への応用は可能である。以上説明した
ように上記各実施例によれば、水中でも空気中でも正し
くピント合せが可能な、水陸両用のAFカメラが小型、
かつ単純な構成で提供可能となる。
【0091】なお、本発明の上記実施態様によれば、以
下のごとき構成が得られる。 (1) カメラの測距装置において、第1の波長の発光
光束を被写体に向け投光する第1の投光素子と、上記第
1の波長より短い第2の波長の発光光束を被写体に向け
投光する第2の投光素子と、上記2つの発光光束の被写
体からの反射信号光を受光する受光手段と、上記受光手
段からの出力に応じて被写体までの距離を算出する演算
手段と、カメラが水中にあるか否かを判別する水中検出
手段とを有し、上記演算手段は上記水中検出手段の判定
に応じて、決められた上記第1の投光素子及び第2の投
光素子のどちらか一方を用いることにより、被写体距離
を演算することを特徴とするカメラの測距装置。 (2) 上記水中検出手段の判別結果に基づいて、上記
受光手段の受光面の前方に、波長依存性の透過率を有す
る光学フィルタを挿入することを特徴とする上記(1)
に記載のカメラの測距装置。 (3) 上記水中検出手段の判別結果に基づいて、上記
受光手段の受光面の前方に、波長依存性の透過率を有す
る光学フィルタを自動的に選択し挿入するフィルタ制御
手段を有することを特徴とする上記(1)に記載のカメ
ラの測距装置。 (4) 上記第1の投光素子の発光光束がファインダの
光軸と交わる位置を、上記第2の投光素子の発光光束が
上記ファインダの光軸と交わる位置よりも上記カメラか
ら遠距離となるように構成したことを特徴とする上記
(1)に記載のカメラの測距装置。 (5) 上記水中検出手段によりカメラが水中であると
判定された場合、上記演算手段は上記第2の投光素子を
用いて被写体距離を演算することを特徴とする上記
(1)に記載のカメラの測距装置。 (6) 第1の波長の発光光束を被写体に向け投光する
第1の投光素子と、上記第1の波長より短い第2の波長
の発光光束を被写体に向け投光する第2の投光素子と、
上記2つの発光光束の被写体からの反射信号光を受光す
ることにより上記被写体の距離を測定するカメラの測距
装置において、上記カメラが水中にあるか否かを判別す
る水中検出手段を有し、上記水中検出手段の判別結果に
よりカメラが水中にある場合、上記第2の波長の発光光
束をもつ第2の投光素子を用いて、被写体距離を演算す
ることを特徴とするカメラの測距装置。 (7) 上記第2の投光素子に電圧を昇圧して電源を供
給する昇圧回路を有することを特徴とする上記(5)ま
たは(6)に記載のカメラの測距装置。 (8) 上記昇圧回路の昇圧電圧を記憶する電気的に書
き込み可能な記憶手段を有し、上記第2の投光素子の順
電圧に応じて、上記昇圧電圧を切り換えるようにしたこ
とを特徴とする上記(7)に記載のカメラの測距装置。 (9) カメラの測距装置において、第1の波長の発光
光束を被写体に向け投光する第1の投光素子と、上記第
1の波長と異なる第2の波長の発光光束を被写体に向け
投光する第2の投光素子と、上記第1の投光素子の発光
光束の被写体からの反射信号光を受光する第1の受光素
子と、上記第2の投光素子の発光光束の被写体からの反
射信号光を受光する第2の受光素子と、上記第1の受光
素子もしくは第2の受光素子からの出力に応じて被写体
までの距離を算出する演算手段と、カメラが水中にある
か否かを判別する水中検出手段とを有し、上記演算手段
は上記水中検出手段の判定に応じて、決められた上記第
1の受光素子または第2の受光素子を用いることによ
り、被写体距離を演算することを特徴とするカメラの測
距装置。 (10) 上記第1の受光素子と上記第2の受光素子は
共に半導体チップであって、この2つの半導体チップは
1つの透明パッケージ内に封入され、さらに上記第2の
受光素子の受光面の前方に可視光をカットする光学フィ
ルタ特性を有する部材を設けたことを特徴とする上記
(9)に記載のカメラの測距装置。 (11) 被写体に対し発光光束を投光する投光手段
と、上記投光手段による被写体からの反射光束を受光す
る受光手段と、上記被写体を観察するファインダとを有
するカメラの測距装置において、上記投光手段は、第1
の波長の発光光束を被写体に向け投光する第1の投光素
子と、上記第1の波長より短い第2の波長の発光光束を
被写体に向け投光する第2の投光素子とから成り、上記
第1の投光素子の発光光束が上記ファインダの光軸と交
わる位置を、上記第2の投光素子の発光光束が上記ファ
インダの光軸と交わる位置よりも上記カメラから遠距離
となるように設定し構成したことを特徴とするカメラの
測距装置。 (12) 上記第1の投光素子は赤外光を、上記第2の
投光素子は可視光を発する発光ダイオードであることを
特徴とする上記(1)乃至(11)に記載のカメラの測
距装置。 (13) 上記水中検出手段は、上記第1の投光素子の
発光光束による被写体からの反射光束の光量を受光し、
その光量の減衰の状態に基づいて、水中にあるか否かを
判別することを特徴とする上記(1)乃至(10)に記
載のカメラの測距装置。 (14) 上記水中検出手段は、上記第1の投光素子及
び上記第2の投光素子の発光光束による被写体からのそ
れぞれの反射光束を受光し、その光量を比較すること
で、水中にあるか否かを判別することを特徴とする上記
(1)乃至(10)に記載のカメラの測距装置。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、簡単
な構成でかつ省スペースの、水中及び空気中においてオ
ートフォーカスによる正確なピント合せが可能なカメラ
の測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のカメラの測距装置の構成を示す図
である。
【図2】水が光を吸収するときの吸収係数の波長依存性
を示す図である。
【図3】第1実施例の測距装置においてIREDを用い
た場合と波長450nmの青LEDを用いた場合のPS
D7,8にて得られる光電流と被写体距離との関係を示
す図である。
【図4】(a)は、PSD7,8を各々別パッケージに
入れたときの図である。(b)は、第1実施例及びその
変形例の1つの透明のパッケージ20内に2つのPSD
7,8を並べて封入したときの図であり、(c)は、1
つのパッケージ22内にIREDチップのLED5と青
色LEDチップのLED3を並べて配置したときの図で
ある。
【図5】第1実施例及びその変形例の図4(b),
(c)に示したようなパッケージ20,22の投受光素
子を有する測距装置を適用したカメラの外観図である。
【図6】第1実施例及びその変形例の測距装置を適用し
たカメラの構成を示す図である。
【図7】第1実施例の測距装置を適用したカメラの動作
としてのCPU1の処理を示すフローチャートである。
【図8】第1実施例の変形例の測距装置を適用したカメ
ラの動作としてのCPU1の処理を示すフローチャート
である。
【図9】(a)は、第2実施例のカメラの測距装置の特
徴部の構成を示す図であり、(b)は、第3実施例のカ
メラの測距装置の特徴部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…演算制御回路(CPU)、2…第1のドライバ、3
…発光ダイオード(LED)、4…第2のドライバ、5
…発光ダイオード(LED)、6…測距用回路(AF回
路)、7,8…光位置検出素子(PSD)、9…水中検
出部、10…投光レンズ、11…受光レンズ、12,1
3…被写体、20…パッケージ、21…フィルム、22
…パッケージ、30…カメラボディ、31…撮影用レン
ズ、32…ファインダ対物レンズ、33,34…光軸、
40…トランジスタ、41…電池、42…昇圧回路、4
4…コンデンサ、45…フィルタ回路、46…トランジ
スタ、47…アナログ/デジタル変換器(A/D変換
器)、48…EEPROM、49…ファーストレリーズ
スイッチ(1stSW)、50…セカンドレリーズスイ
ッチ(2ndSW)、51…シャッタ、52…ピント合
せ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/36 G03B 3/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の波長の発光光束を被写体に向け投
    光する第1の投光素子と、 上記第1の波長と異なる第2の波長の発光光束を被写体
    に向け投光する第2の投光素子と、 上記2つの発光光束の被写体からの反射信号光を受光す
    る受光手段と、 上記受光手段からの出力に応じて被写体までの距離を算
    出する演算手段と、 水中にあるか否かを検出する水中検出手段と、 を有し、 上記演算手段は上記水中検出手段の検出結果に基づい
    て、決められた上記第1の投光素子及び第2の投光素子
    のどちらか一方を用いることにより、被写体距離を演算
    することを特徴とするカメラの測距装置。
  2. 【請求項2】 被写体に対し発光光束を投光する投光手
    段と、上記投光手段による被写体からの反射光束を受光
    する受光手段と、上記被写体を観察するファインダとを
    有するカメラの測距装置において、 上記投光手段は、第1の波長の発光光束を被写体に向け
    投光する第1の投光素子と、上記第1の波長より短い第
    2の波長の発光光束を被写体に向け投光する第2の投光
    素子とから成り、 上記第1の投光素子の発光光束が上記ファインダの光軸
    と交わる位置を、上記第2の投光素子の発光光束が上記
    ファインダの光軸と交わる位置よりも上記カメラから遠
    距離となるように設定したことを特徴とするカメラの測
    距装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の投光素子と第2の投光素子は
    発光ダイオードであって、上記2つのダイオードチップ
    は1つの透明パッケージ内に封入されることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のカメラの測距装置。
JP30244794A 1994-12-06 1994-12-06 カメラの測距装置 Expired - Fee Related JP3686696B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30244794A JP3686696B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 カメラの測距装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30244794A JP3686696B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 カメラの測距装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08160290A true JPH08160290A (ja) 1996-06-21
JP3686696B2 JP3686696B2 (ja) 2005-08-24

Family

ID=17909052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30244794A Expired - Fee Related JP3686696B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 カメラの測距装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3686696B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045984A (ja) * 2006-08-15 2008-02-28 Nissan Motor Co Ltd 光抽出装置、光抽出方法及び距離計測システム
JP2008157718A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Sharp Corp 光学デバイスおよび電子機器
US7417716B2 (en) 2004-02-25 2008-08-26 Sharp Kabushiki Kaisha Multiple ranging apparatus

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110213480A (zh) * 2019-04-30 2019-09-06 华为技术有限公司 一种对焦方法及电子设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7417716B2 (en) 2004-02-25 2008-08-26 Sharp Kabushiki Kaisha Multiple ranging apparatus
JP2008045984A (ja) * 2006-08-15 2008-02-28 Nissan Motor Co Ltd 光抽出装置、光抽出方法及び距離計測システム
JP2008157718A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Sharp Corp 光学デバイスおよび電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3686696B2 (ja) 2005-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060044815A1 (en) Light emitting diode and light emitting control system using same
JPS62192716A (ja) 焦点検出装置
JPH07504519A (ja) 自動焦点および間接照明を備えたカメラシステム
US5826113A (en) Auto-focusing camera capable of photographing in water
JP3686696B2 (ja) カメラの測距装置
US6377753B1 (en) Multiple-point automatic focusing camera
US4908649A (en) Automatic focus detection device for use in a camera
US5708860A (en) Distance measurement apparatus and optical system using the same
JP3557292B2 (ja) リモコンカメラ
JP3635500B2 (ja) カメラの合焦装置及び水中撮影が可能なカメラ
JP3806687B2 (ja) カメラ
JPH05196859A (ja) オートフォーカス装置
US6304331B1 (en) Exposure control device and distance measuring device
JPH07128720A (ja) カメラ
JP3423079B2 (ja) カメラ
JPH09329435A (ja) 水陸両用カメラの測距装置
JP2006292981A (ja) 光学装置
JPH04138437A (ja) 照明装置
JPS6138941A (ja) 一眼レフレツクスカメラの測光光学系
JP2571621Y2 (ja) 赤目防止機能付カメラ
JP2002139777A (ja) 閃光発光装置およびカメラ
JP3845417B2 (ja) リモートコントロールカメラ
JPS61295520A (ja) 焦点検出装置
JPS62255926A (ja) 露出制御装置
JPH08286100A (ja) カメラの測距装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030603

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20040402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050415

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050606

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080610

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090610

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees