JPH08158152A - 特殊斑糸の製造方法 - Google Patents
特殊斑糸の製造方法Info
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- JPH08158152A JPH08158152A JP31595894A JP31595894A JPH08158152A JP H08158152 A JPH08158152 A JP H08158152A JP 31595894 A JP31595894 A JP 31595894A JP 31595894 A JP31595894 A JP 31595894A JP H08158152 A JPH08158152 A JP H08158152A
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- Japan
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- yarn
- unevenness
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- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
トからなり,構造一体性パラメーター(ε0.2 )が15〜
45%のポリエステル高配向未延伸糸を,前記未延伸糸の
ガラス転移温度(Tg)より30℃以上高い温度,かつ10
%以上,30%未満の弛緩率で熱処理する。次いで,ガラ
ス転移温度(Tg)以下で,かつ,下記式を満足する延
伸倍率(DR)で延伸して特殊斑糸を得る。 (1+ε0.2 /300 )≦DR≦(1+ε0.2 /90) 【効果】 製編織加工などが容易にでき,製編織した
後,染色加工工程等の後工程で熱処理を受けると,優れ
た天然繊維調のランダムな太さ斑や収縮斑が発現し,豊
かな凹凸感や膨らみ感を有し,さらに染色濃淡差の少な
い布帛を得ることができる特殊斑糸を容易に製造するこ
とが可能となる。
トからなり,構造一体性パラメーター(ε0.2 )が15〜
45%のポリエステル高配向未延伸糸を,前記未延伸糸の
ガラス転移温度(Tg)より30℃以上高い温度,かつ10
%以上,30%未満の弛緩率で熱処理する。次いで,ガラ
ス転移温度(Tg)以下で,かつ,下記式を満足する延
伸倍率(DR)で延伸して特殊斑糸を得る。 (1+ε0.2 /300 )≦DR≦(1+ε0.2 /90) 【効果】 製編織加工などが容易にでき,製編織した
後,染色加工工程等の後工程で熱処理を受けると,優れ
た天然繊維調のランダムな太さ斑や収縮斑が発現し,豊
かな凹凸感や膨らみ感を有し,さらに染色濃淡差の少な
い布帛を得ることができる特殊斑糸を容易に製造するこ
とが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,糸条の長手方向に収縮
性斑と太さ斑を有するにもかかわらず,製編織した後,
染色すれば,濃淡斑の少ない布帛となる特殊斑糸の製造
方法に関するものである。
性斑と太さ斑を有するにもかかわらず,製編織した後,
染色すれば,濃淡斑の少ない布帛となる特殊斑糸の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート繊維に代表
されるポリエステル繊維は,衣料用,産業資材用など幅
広く利用されている。ポリエステル繊維は高配向,高結
晶性の特性を有するため,ハリ,コシなどの特性が優れ
ているが,柔らかさや膨らみ感がやや劣るという欠点を
有している。また,通常のポリエステル繊維は長手方向
の収縮率や単糸繊度が均一であり,天然繊維にみられる
ような構造的,形態的不均一さを有しないため,天然繊
維調の風合とは異なるものであった。
されるポリエステル繊維は,衣料用,産業資材用など幅
広く利用されている。ポリエステル繊維は高配向,高結
晶性の特性を有するため,ハリ,コシなどの特性が優れ
ているが,柔らかさや膨らみ感がやや劣るという欠点を
有している。また,通常のポリエステル繊維は長手方向
の収縮率や単糸繊度が均一であり,天然繊維にみられる
ような構造的,形態的不均一さを有しないため,天然繊
維調の風合とは異なるものであった。
【0003】従来,これらの欠点を解決するために種々
の方法が提案されている。例えば,布帛に膨らみ感を付
与することのできる糸条として,特開平1-250425号公報
には,熱収縮率の異なるフィラメントを混繊した,いわ
ゆる異収縮混繊糸が提案されている。しかしながら,こ
の糸条は,延伸工程で2つの糸条群の熱処理温度に差を
つけて収縮率を異ならせる必要があり,工程が複雑とな
る。さらにこの糸条では,膨らみ感や嵩高性及び天然繊
維調の凹凸感を満足する布帛は得られなかった。
の方法が提案されている。例えば,布帛に膨らみ感を付
与することのできる糸条として,特開平1-250425号公報
には,熱収縮率の異なるフィラメントを混繊した,いわ
ゆる異収縮混繊糸が提案されている。しかしながら,こ
の糸条は,延伸工程で2つの糸条群の熱処理温度に差を
つけて収縮率を異ならせる必要があり,工程が複雑とな
る。さらにこの糸条では,膨らみ感や嵩高性及び天然繊
維調の凹凸感を満足する布帛は得られなかった。
【0004】また,特開平2-68328号公報や特開昭63−
182412号公報には,ポリエステル未延伸糸を自然延伸倍
率以下の倍率で延伸することによって,繊維の長さ方向
に太細を形成する,いわゆるシックアンドシンヤーンの
製造方法が開示されている。しかしながら,これらの方
法で得られる糸条は太さ斑や染色斑が規則的に現れ,天
然繊維の有する斑とは大きく異なるものであり,また,
太繊度の未延伸部は低配向,低結晶化度であるため,後
工程での染色処理や熱処理によって収縮し,弱くなった
り,脆くなったりする問題があった。さらに,未延伸部
が濃染色されやすいため,延伸部との濃淡染色性差が過
大であり,製編織した後,染色しても,品位の劣る布帛
しか得られなかった。
182412号公報には,ポリエステル未延伸糸を自然延伸倍
率以下の倍率で延伸することによって,繊維の長さ方向
に太細を形成する,いわゆるシックアンドシンヤーンの
製造方法が開示されている。しかしながら,これらの方
法で得られる糸条は太さ斑や染色斑が規則的に現れ,天
然繊維の有する斑とは大きく異なるものであり,また,
太繊度の未延伸部は低配向,低結晶化度であるため,後
工程での染色処理や熱処理によって収縮し,弱くなった
り,脆くなったりする問題があった。さらに,未延伸部
が濃染色されやすいため,延伸部との濃淡染色性差が過
大であり,製編織した後,染色しても,品位の劣る布帛
しか得られなかった。
【0005】次に,特開昭59-26519号公報や特開昭59-2
6540号公報,特開平3−130424号公報等には,高配向未
延伸糸に30%以上の弛緩率で熱処理を施して糸条の複屈
折率を低下させ,次いで延伸してスパンライクな糸条を
得る方法が開示されている。しかしながら,この方法で
は,弛緩熱処理で複屈折率を低下させるので延伸後の糸
条の太細比は大きくなるが,反面未延伸部が脆くなり,
後加工でのトラブルが多くなるという欠点があった。
6540号公報,特開平3−130424号公報等には,高配向未
延伸糸に30%以上の弛緩率で熱処理を施して糸条の複屈
折率を低下させ,次いで延伸してスパンライクな糸条を
得る方法が開示されている。しかしながら,この方法で
は,弛緩熱処理で複屈折率を低下させるので延伸後の糸
条の太細比は大きくなるが,反面未延伸部が脆くなり,
後加工でのトラブルが多くなるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記の問題
を解決し,ランダムな収縮性斑と太さ斑を有し,布帛に
豊かな凹凸感を有する天然繊維調風合を付与することが
可能であり,かつ濃淡染色性差の少ない特殊斑糸を製造
する方法を提供することを技術的な課題とするものであ
る。
を解決し,ランダムな収縮性斑と太さ斑を有し,布帛に
豊かな凹凸感を有する天然繊維調風合を付与することが
可能であり,かつ濃淡染色性差の少ない特殊斑糸を製造
する方法を提供することを技術的な課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果,次の知見を
得た。 ポリエステル繊維を天然繊維様にするには,繊維の長
手方向と繊維間に収縮性斑と太さ斑を付与する必要があ
る。 ポリエステル繊維に天然繊維のような収縮性斑や太さ
斑を付与したにもかかわらず,従来の斑糸のような長手
方向の周期的な染色性斑を少なくするには,繊維の長手
方向及び繊維間で太細をランダムに形成する必要があ
る。 収縮性斑や太さ斑を大きくするには,自然延伸倍率の
大きな未延伸糸を自然延伸倍率以下で延伸すればよい
が,自然延伸倍率の大きな未延伸糸を用いると濃淡染色
性差が過大となる。 斑糸が脆くなるのを防止するためには,とは逆に自
然延伸倍率の小さい未延伸糸を用いればよいが,自然延
伸倍率の小さい未延伸糸を用いると,太さ斑や収縮性斑
が小さくなる。 太さ斑と収縮性斑が大きく,かつ高強度の糸条を得る
ためには,自然延伸倍率の小さい未延伸糸を弛緩熱処理
し,繊維内部構造に分子のゆるみを発現させた後,自然
延伸倍率以下で延伸するのが好ましい。さらに,延伸前
の弛緩熱処理条件によって,染色性斑を小さくすること
が可能となる。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果,次の知見を
得た。 ポリエステル繊維を天然繊維様にするには,繊維の長
手方向と繊維間に収縮性斑と太さ斑を付与する必要があ
る。 ポリエステル繊維に天然繊維のような収縮性斑や太さ
斑を付与したにもかかわらず,従来の斑糸のような長手
方向の周期的な染色性斑を少なくするには,繊維の長手
方向及び繊維間で太細をランダムに形成する必要があ
る。 収縮性斑や太さ斑を大きくするには,自然延伸倍率の
大きな未延伸糸を自然延伸倍率以下で延伸すればよい
が,自然延伸倍率の大きな未延伸糸を用いると濃淡染色
性差が過大となる。 斑糸が脆くなるのを防止するためには,とは逆に自
然延伸倍率の小さい未延伸糸を用いればよいが,自然延
伸倍率の小さい未延伸糸を用いると,太さ斑や収縮性斑
が小さくなる。 太さ斑と収縮性斑が大きく,かつ高強度の糸条を得る
ためには,自然延伸倍率の小さい未延伸糸を弛緩熱処理
し,繊維内部構造に分子のゆるみを発現させた後,自然
延伸倍率以下で延伸するのが好ましい。さらに,延伸前
の弛緩熱処理条件によって,染色性斑を小さくすること
が可能となる。
【0008】本発明は,上記の知見に基づいて達成され
たものである。すなわち,本発明は,主たる繰り返し単
位がエチレンテレフタレートからなり,構造一体性パラ
メーター(ε0.2 )が15〜45%のポリエステル高配向未
延伸糸を,前記未延伸糸のガラス転移温度(Tg)より
30℃以上高い温度で,かつ10%以上,30%未満の弛緩率
で熱処理した後,ガラス転移温度(Tg)以下で,か
つ,下記式を満足する延伸倍率(DR)で延伸すること
を特徴とする特殊斑糸の製造方法を要旨とするものであ
る。 (1+ε0.2 /300 )≦DR≦(1+ε0.2 /90)
たものである。すなわち,本発明は,主たる繰り返し単
位がエチレンテレフタレートからなり,構造一体性パラ
メーター(ε0.2 )が15〜45%のポリエステル高配向未
延伸糸を,前記未延伸糸のガラス転移温度(Tg)より
30℃以上高い温度で,かつ10%以上,30%未満の弛緩率
で熱処理した後,ガラス転移温度(Tg)以下で,か
つ,下記式を満足する延伸倍率(DR)で延伸すること
を特徴とする特殊斑糸の製造方法を要旨とするものであ
る。 (1+ε0.2 /300 )≦DR≦(1+ε0.2 /90)
【0009】以下,本発明について詳細に説明する。
【0010】まず,本発明で供給糸とするポリエステル
高配向未延伸糸は,主たる繰り返し単位がエチレンテレ
フタレートからなり,構造一体性パラメーター
(ε0.2 )が15〜45%の範囲にあることが必要である。
構造一体パラメーター(ε0.2 )は,繊維の結晶化度と
配向度を総合的に示す指標となるものであり,この値が
15%未満になると,高配向度,高結晶化度の糸条となる
ため,自然延伸倍率以下で延伸しても太繊度部が発生し
難くなる。さらに,繊維の内部構造が強固なものとなっ
ているため,延伸前の弛緩熱処理による繊維内分子のゆ
るみが小さくなり,得られる糸条の収縮性斑の発現が乏
しくなるので好ましくない。また,構造一体パラメータ
ー(ε0.2 )が45%を超えると,低結晶化度,低配向度
の糸条となるため,延伸しても太繊度部と細繊度部との
太さの差が大きくなりすぎるため,得られる糸条に染色
処理や熱処理を施すと,濃淡染色差が過大となったり,
残された未延伸部が脆くなって切断したりするので好ま
しくない。
高配向未延伸糸は,主たる繰り返し単位がエチレンテレ
フタレートからなり,構造一体性パラメーター
(ε0.2 )が15〜45%の範囲にあることが必要である。
構造一体パラメーター(ε0.2 )は,繊維の結晶化度と
配向度を総合的に示す指標となるものであり,この値が
15%未満になると,高配向度,高結晶化度の糸条となる
ため,自然延伸倍率以下で延伸しても太繊度部が発生し
難くなる。さらに,繊維の内部構造が強固なものとなっ
ているため,延伸前の弛緩熱処理による繊維内分子のゆ
るみが小さくなり,得られる糸条の収縮性斑の発現が乏
しくなるので好ましくない。また,構造一体パラメータ
ー(ε0.2 )が45%を超えると,低結晶化度,低配向度
の糸条となるため,延伸しても太繊度部と細繊度部との
太さの差が大きくなりすぎるため,得られる糸条に染色
処理や熱処理を施すと,濃淡染色差が過大となったり,
残された未延伸部が脆くなって切断したりするので好ま
しくない。
【0011】上記のポリエステル高配向未延伸糸は,ポ
リエステルの溶融粘度や紡糸速度及び未延伸糸の熱処理
条件等を適宜選定して製糸すれば得ることができるが,
中でも紡糸速度を変更する方法が容易であり,例えば,
衣料用として一般に用いられるポリエチレンテレフタレ
ート(PET)繊維の場合,紡糸速度を概ね2500〜4500
m/分とすることで得ることができる。
リエステルの溶融粘度や紡糸速度及び未延伸糸の熱処理
条件等を適宜選定して製糸すれば得ることができるが,
中でも紡糸速度を変更する方法が容易であり,例えば,
衣料用として一般に用いられるポリエチレンテレフタレ
ート(PET)繊維の場合,紡糸速度を概ね2500〜4500
m/分とすることで得ることができる。
【0012】本発明では,まず,上記のポリエステル高
配向未延伸糸を弛緩状態で熱処理するが,弛緩熱処理温
度は,未延伸糸のガラス転移温度(Tg)+30℃以上と
する必要がある。弛緩熱処理温度が前記範囲より低い
と,熱処理効果が不十分となったり,得られる糸条の熱
収縮率が高くなりすぎるため,この糸条を製編織して得
られる布帛は縮みすぎて,風合の硬いものとなる。弛緩
熱処理温度の上限については特に限定されるものではな
いが,概ね200 ℃以下にすることが好ましい。あまり高
温にすると,得られる糸条の熱収縮率が低くなりすぎる
ため,この糸条を製編織して得た布帛に染色処理や熱処
理を施しても収縮性斑や太さ斑が発現し難くなる。ま
た,弛緩熱処理装置としては,非接触式ヒータや接触式
ヒータ及び加熱流体(例えば蒸気,不活性気体,液体
等)等が用いられるが,中でも作業性,安全性及び熱効
率等の面から接触式ヒータを用いるのが好ましい。
配向未延伸糸を弛緩状態で熱処理するが,弛緩熱処理温
度は,未延伸糸のガラス転移温度(Tg)+30℃以上と
する必要がある。弛緩熱処理温度が前記範囲より低い
と,熱処理効果が不十分となったり,得られる糸条の熱
収縮率が高くなりすぎるため,この糸条を製編織して得
られる布帛は縮みすぎて,風合の硬いものとなる。弛緩
熱処理温度の上限については特に限定されるものではな
いが,概ね200 ℃以下にすることが好ましい。あまり高
温にすると,得られる糸条の熱収縮率が低くなりすぎる
ため,この糸条を製編織して得た布帛に染色処理や熱処
理を施しても収縮性斑や太さ斑が発現し難くなる。ま
た,弛緩熱処理装置としては,非接触式ヒータや接触式
ヒータ及び加熱流体(例えば蒸気,不活性気体,液体
等)等が用いられるが,中でも作業性,安全性及び熱効
率等の面から接触式ヒータを用いるのが好ましい。
【0013】さらに,弛緩熱処理時の弛緩率は,10%以
上,30%未満にする必要がある。弛緩率が10%未満の場
合は,未延伸糸の熱収縮が制限され,十分に収縮させる
ことができないため,繊維内部構造の分子のゆるみが小
さいものとなる。そのため,後工程で熱処理しても,収
縮斑や太さ斑を付与することが困難となる。また,30%
以上の弛緩率で熱処理を施すと,糸切れなどのトラブル
が発生して実質的に弛緩熱処理ができなかったり,弛緩
熱処理ができたとしても得られる糸条に毛羽やループが
多発し,製編織などの工程でトラブルが発生する。
上,30%未満にする必要がある。弛緩率が10%未満の場
合は,未延伸糸の熱収縮が制限され,十分に収縮させる
ことができないため,繊維内部構造の分子のゆるみが小
さいものとなる。そのため,後工程で熱処理しても,収
縮斑や太さ斑を付与することが困難となる。また,30%
以上の弛緩率で熱処理を施すと,糸切れなどのトラブル
が発生して実質的に弛緩熱処理ができなかったり,弛緩
熱処理ができたとしても得られる糸条に毛羽やループが
多発し,製編織などの工程でトラブルが発生する。
【0014】本発明では,弛緩熱処理後の糸条を延伸す
るが,ガラス転移温度(Tg)以下で,かつ前記式を満
足する延伸倍率(DR)で延伸する必要がある。延伸温
度がガラス転移温度(Tg)を超えると,糸条の分子が
動き易くなるため,弛緩熱処理で糸条内部に発現させた
構造斑が消失し,得られる延伸糸の収縮性斑や太さ斑が
小さくなる。
るが,ガラス転移温度(Tg)以下で,かつ前記式を満
足する延伸倍率(DR)で延伸する必要がある。延伸温
度がガラス転移温度(Tg)を超えると,糸条の分子が
動き易くなるため,弛緩熱処理で糸条内部に発現させた
構造斑が消失し,得られる延伸糸の収縮性斑や太さ斑が
小さくなる。
【0015】また,延伸倍率が(1+ε0.2/300)未満で
は,延伸倍率が低すぎるため,得られる糸条の延伸部と
未延伸部との配向度や太さの差が小さくなり,収縮性斑
や太さ斑が乏しくなる。一方,延伸倍率が (1+ε0.2/
90) を超えると,延伸倍率が高すぎるため,延伸部と未
延伸部の配向度や太さの差が過少となって未延伸部が全
く発現せずに延伸部のみとなり,収縮性斑や太さ斑が乏
しくなる。
は,延伸倍率が低すぎるため,得られる糸条の延伸部と
未延伸部との配向度や太さの差が小さくなり,収縮性斑
や太さ斑が乏しくなる。一方,延伸倍率が (1+ε0.2/
90) を超えると,延伸倍率が高すぎるため,延伸部と未
延伸部の配向度や太さの差が過少となって未延伸部が全
く発現せずに延伸部のみとなり,収縮性斑や太さ斑が乏
しくなる。
【0016】本発明で用いるポリエステルとは,主たる
繰り返し単位をエチレンテレフタレートとするものであ
るが,本発明の効果を損なわない範囲で,塩基性染料で
の染色を可能とするために5-ナトリウムスルホイソフタ
ル酸を共重合したり,分散染料による染色性や融点を調
整するためにアジピン酸,セバシン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸,1,4-ブタンジオール,1,6-ヘキサンジオール
などのジオール成分を共重合したものでもよく,共重合
量は概ね5モル%以下にするのが好ましい。
繰り返し単位をエチレンテレフタレートとするものであ
るが,本発明の効果を損なわない範囲で,塩基性染料で
の染色を可能とするために5-ナトリウムスルホイソフタ
ル酸を共重合したり,分散染料による染色性や融点を調
整するためにアジピン酸,セバシン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸,1,4-ブタンジオール,1,6-ヘキサンジオール
などのジオール成分を共重合したものでもよく,共重合
量は概ね5モル%以下にするのが好ましい。
【0017】次に,本発明の実施態様を図面により説明
する。図1は,本発明の一実施態様を示す概略工程図で
あり,第1ローラ3と第2ローラ5との間に,ヒータ4
を設置したものである。図2は,本発明の他の実施態様
を示す概略工程図であり,図1の第2ローラ5を段付ロ
ーラ7としたものである。
する。図1は,本発明の一実施態様を示す概略工程図で
あり,第1ローラ3と第2ローラ5との間に,ヒータ4
を設置したものである。図2は,本発明の他の実施態様
を示す概略工程図であり,図1の第2ローラ5を段付ロ
ーラ7としたものである。
【0018】まず,図1において,供給ローラ2で未延
伸糸パッケージ1から繰り出された未延伸糸Yは,第1
ローラ3と第2ローラ5との間で,ガラス転移温度(T
g)+30℃以上の温度のヒータ4で10%以上,30%未満
の弛緩率で熱処理され,第2ローラ5と第3ローラ6と
の間で,ガラス転移温度(Tg)以下の温度で延伸さ
れ,パーン8に捲取られる。
伸糸パッケージ1から繰り出された未延伸糸Yは,第1
ローラ3と第2ローラ5との間で,ガラス転移温度(T
g)+30℃以上の温度のヒータ4で10%以上,30%未満
の弛緩率で熱処理され,第2ローラ5と第3ローラ6と
の間で,ガラス転移温度(Tg)以下の温度で延伸さ
れ,パーン8に捲取られる。
【0019】図2においては,未延伸糸Yは,第1ロー
ラ3と段付ローラ7の小径ローラとの間で,ガラス転移
温度(Tg)+30℃以上の温度のヒータ4で10%以上,
30%未満の弛緩率で熱処理され,次いで,段付ローラ7
の小径ローラと大径ローラとの間で,ガラス転移温度
(Tg)以下の温度で延伸され,パーン8に捲取られ
る。
ラ3と段付ローラ7の小径ローラとの間で,ガラス転移
温度(Tg)+30℃以上の温度のヒータ4で10%以上,
30%未満の弛緩率で熱処理され,次いで,段付ローラ7
の小径ローラと大径ローラとの間で,ガラス転移温度
(Tg)以下の温度で延伸され,パーン8に捲取られ
る。
【0020】
【作用】本発明では,構造一体性パラメーター(ε0.2)
が15〜45%のポリエステル高配向未延伸糸を,まず,10
%以上,30%未満の弛緩率で熱処理するので,均染性が
付与されるとともに次工程で太さ斑が発生しやすくな
り,次いで自然延伸倍率以下の延伸倍率で冷延伸するの
で,繊維の長手方向にランダムな太さ斑と収縮性斑を有
し,かつ濃淡染色性差の少ない斑糸を得ることができ
る。
が15〜45%のポリエステル高配向未延伸糸を,まず,10
%以上,30%未満の弛緩率で熱処理するので,均染性が
付与されるとともに次工程で太さ斑が発生しやすくな
り,次いで自然延伸倍率以下の延伸倍率で冷延伸するの
で,繊維の長手方向にランダムな太さ斑と収縮性斑を有
し,かつ濃淡染色性差の少ない斑糸を得ることができ
る。
【0021】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお,実施例における各評価は次の方法で行った。 (1) 固有粘度 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合溶媒を用い,
温度20℃で測定した。 (2) 融点(Tm)とガラス転移温度(Tg) パーキンエルマー社製示差走査熱量計DSC-7 型を用い,
昇温速度10℃/分で測定した。 (3) 構造一体性パラメータ(ε0.2) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,試料長
20cm,測定温度99℃,処理時間2分,処理時の荷重 0.2
g/dの条件下で測定し,処理前の長さをL0,処理後の
長さをL1 として次の式で求めた。 ε0.2 (%)=〔(L1 −L0 )/L0 〕×100 (4) 自然延伸倍率 オリエンティック社製テンシロンUTM-4-100 型を用い,
試料長10cm,引張速度10cm/分で測定して強伸度曲線を
描き,強伸度曲線の降伏点からX軸に平行に直線を引
き,強伸度曲線に交わる点の伸度をX(%)として次の
式で求めた。 自然延伸倍率=〔X(%) /100 〕+1 (5) 平均沸水収縮率(s100) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,試料長
50cm,測定温度99℃,処理時間30秒,処理時の荷重1 /
1000g/dで沸水収縮率を長手方向に連続して50回測定
し,その平均で表した。 (6) 沸水収縮率の標準偏差(σs100) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,測定温
度99℃,試料長10cm,処理時間30秒,処理時の荷重1/
1000g/dで沸水収縮率を長手方向に連続して50回測定
し,その標準偏差で表した。 (7) 太さ斑(D1 /D2) パーンに捲き取った延伸糸のフィラントの中から任意に
5本の単糸を選びだし,糸長10mを分割分繊しながら,
各単糸について10cm間隔で切断し,各 100個のサンプル
を得た。このサンプルの繊度を,サーチ株式会社製のデ
ニールコンピュータにて測定し,各単糸について最大繊
度(D1)と最小繊度(D2)の比を算出した。測定値は単
糸5本の平均値で表した。 (8) 染色斑評価 延伸糸を筒編し,次の染色条件で染色した後,染色濃淡
差を目視により評価し,3段階にランクづけを行った。 (染色条件) 染料:分散染料Terasil Navy Blue SGL(日本チバガイギ
ー社製)1.0%owf 助剤:分散剤 Disper TL(明成化学社製) 2g/リットル 蟻酸 0.1g/リットル, 硫酸アンモニウム2g/リットル (評価) ◎:濃淡差がない。 ○:濃淡差が小さく, 部分的に存在する。 ×:濃淡差が大きい, あるいは全面的にある。 (9) 凹凸感と膨らみ感の評価 染色斑評価(8) の編地を触感により評価し,3段階にラ
ンクづけを行った。 ◎:優れている。 ○:よい。 ×:乏しい。 (10)総合評価 染色性評価(8) ,凹凸感と膨らみ感の評価(9) の結果を
加味して評価し,A,B,Cの3段階にランクづけを行
った。(A,Bが合格である。) A:濃淡差がなく,優れた触感を有する。 B:濃淡差が小さく, 触感もよい。 C:濃淡差が大きい, あるいは触感が悪い。
る。なお,実施例における各評価は次の方法で行った。 (1) 固有粘度 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合溶媒を用い,
温度20℃で測定した。 (2) 融点(Tm)とガラス転移温度(Tg) パーキンエルマー社製示差走査熱量計DSC-7 型を用い,
昇温速度10℃/分で測定した。 (3) 構造一体性パラメータ(ε0.2) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,試料長
20cm,測定温度99℃,処理時間2分,処理時の荷重 0.2
g/dの条件下で測定し,処理前の長さをL0,処理後の
長さをL1 として次の式で求めた。 ε0.2 (%)=〔(L1 −L0 )/L0 〕×100 (4) 自然延伸倍率 オリエンティック社製テンシロンUTM-4-100 型を用い,
試料長10cm,引張速度10cm/分で測定して強伸度曲線を
描き,強伸度曲線の降伏点からX軸に平行に直線を引
き,強伸度曲線に交わる点の伸度をX(%)として次の
式で求めた。 自然延伸倍率=〔X(%) /100 〕+1 (5) 平均沸水収縮率(s100) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,試料長
50cm,測定温度99℃,処理時間30秒,処理時の荷重1 /
1000g/dで沸水収縮率を長手方向に連続して50回測定
し,その平均で表した。 (6) 沸水収縮率の標準偏差(σs100) 東洋紡エンジニアリング社製εメーターを用い,測定温
度99℃,試料長10cm,処理時間30秒,処理時の荷重1/
1000g/dで沸水収縮率を長手方向に連続して50回測定
し,その標準偏差で表した。 (7) 太さ斑(D1 /D2) パーンに捲き取った延伸糸のフィラントの中から任意に
5本の単糸を選びだし,糸長10mを分割分繊しながら,
各単糸について10cm間隔で切断し,各 100個のサンプル
を得た。このサンプルの繊度を,サーチ株式会社製のデ
ニールコンピュータにて測定し,各単糸について最大繊
度(D1)と最小繊度(D2)の比を算出した。測定値は単
糸5本の平均値で表した。 (8) 染色斑評価 延伸糸を筒編し,次の染色条件で染色した後,染色濃淡
差を目視により評価し,3段階にランクづけを行った。 (染色条件) 染料:分散染料Terasil Navy Blue SGL(日本チバガイギ
ー社製)1.0%owf 助剤:分散剤 Disper TL(明成化学社製) 2g/リットル 蟻酸 0.1g/リットル, 硫酸アンモニウム2g/リットル (評価) ◎:濃淡差がない。 ○:濃淡差が小さく, 部分的に存在する。 ×:濃淡差が大きい, あるいは全面的にある。 (9) 凹凸感と膨らみ感の評価 染色斑評価(8) の編地を触感により評価し,3段階にラ
ンクづけを行った。 ◎:優れている。 ○:よい。 ×:乏しい。 (10)総合評価 染色性評価(8) ,凹凸感と膨らみ感の評価(9) の結果を
加味して評価し,A,B,Cの3段階にランクづけを行
った。(A,Bが合格である。) A:濃淡差がなく,優れた触感を有する。 B:濃淡差が小さく, 触感もよい。 C:濃淡差が大きい, あるいは触感が悪い。
【0022】実施例1〜5,比較例1〜2 固有粘度0.67,ガラス転移温度(Tg)71℃,融点(T
m)256 ℃のPETを,通常の紡糸装置を用い,紡糸温
度を295 ℃とし,紡糸速度と吐出量を種々変更して紡糸
し,75d/36fの高配向未延伸糸を得た。なお,紡糸ノ
ズルは丸断面と三角断面のものを用いた。このときの紡
糸速度,吐出量,及び高配向未延伸糸の自然延伸倍率と
構造一体性パラメーター(ε0.2)の測定値を表1に示
す。
m)256 ℃のPETを,通常の紡糸装置を用い,紡糸温
度を295 ℃とし,紡糸速度と吐出量を種々変更して紡糸
し,75d/36fの高配向未延伸糸を得た。なお,紡糸ノ
ズルは丸断面と三角断面のものを用いた。このときの紡
糸速度,吐出量,及び高配向未延伸糸の自然延伸倍率と
構造一体性パラメーター(ε0.2)の測定値を表1に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】次に,この未延伸糸を用い,図1の装置を
用いて表2に示す条件で弛緩熱処理と延伸を行った。得
られた糸条の沸水収縮率と沸水収縮率の標準偏差及び太
さ斑,筒編染色後の染色斑評価,凹凸感と膨らみ感の評
価,さらに総合評価の結果を表2に示す。
用いて表2に示す条件で弛緩熱処理と延伸を行った。得
られた糸条の沸水収縮率と沸水収縮率の標準偏差及び太
さ斑,筒編染色後の染色斑評価,凹凸感と膨らみ感の評
価,さらに総合評価の結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかなように,実施例1〜5で
得られた糸条は,ランダムな収縮性斑や太さ斑を有し,
さらに染色斑評価,凹凸感と膨らみ感評価も天然繊維様
のものであり,総合評価もA〜Bランクと優れたもので
あった。一方,比較例1で得られた糸条は,構造一体性
パラメーター(ε0.2)が大きいため,凹凸感と膨らみ感
は有するが,太繊度部が濃染色化し,染色斑が過大であ
り,総合評価もCランクと品位に劣るものであった。ま
た,比較例2で得られた糸条は,構造一体性パラメータ
ー(ε0.2)が小さいため,染色斑評価は良好であるが,
太さ斑や収縮性斑が小さくて凹凸感と膨らみ感評価が劣
り,総合評価もCランクと品位に劣るものであった。
得られた糸条は,ランダムな収縮性斑や太さ斑を有し,
さらに染色斑評価,凹凸感と膨らみ感評価も天然繊維様
のものであり,総合評価もA〜Bランクと優れたもので
あった。一方,比較例1で得られた糸条は,構造一体性
パラメーター(ε0.2)が大きいため,凹凸感と膨らみ感
は有するが,太繊度部が濃染色化し,染色斑が過大であ
り,総合評価もCランクと品位に劣るものであった。ま
た,比較例2で得られた糸条は,構造一体性パラメータ
ー(ε0.2)が小さいため,染色斑評価は良好であるが,
太さ斑や収縮性斑が小さくて凹凸感と膨らみ感評価が劣
り,総合評価もCランクと品位に劣るものであった。
【0027】実施例6〜10,比較例3〜7 図2の装置を用いて,表3,4に示した条件で弛緩熱処
理と延伸を行った。得られた糸の沸水収縮率と沸水収縮
率の標準偏差及び太さ斑,筒編染色後の染色斑評価,凹
凸感と膨らみ感評価,さらに総合評価の結果を表3,4
に示す。
理と延伸を行った。得られた糸の沸水収縮率と沸水収縮
率の標準偏差及び太さ斑,筒編染色後の染色斑評価,凹
凸感と膨らみ感評価,さらに総合評価の結果を表3,4
に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】表3から明らかなように,実施例6〜10
で得られた糸条は,ランダムな収縮性斑や太さ斑を有
し,さらに染色斑評価,凹凸感と膨らみ感評価も天然繊
維様であり,総合評価もA〜Bランクと優れたものであ
った。一方,表4から明らかなように,比較例3は弛緩
処理温度が低いため,比較例4は弛緩率が低いため,い
ずれで得られた糸条も染色斑が過大となり,総合評価も
Cランクであった。また,比較例5は延伸温度が高いた
め,比較例6,7は延伸倍率が低いか又は高いため,い
ずれで得られた糸条も染色斑評価は良好であるが,凹凸
感と膨らみ感が乏しく,総合評価はCランクと劣るもの
であった。
で得られた糸条は,ランダムな収縮性斑や太さ斑を有
し,さらに染色斑評価,凹凸感と膨らみ感評価も天然繊
維様であり,総合評価もA〜Bランクと優れたものであ
った。一方,表4から明らかなように,比較例3は弛緩
処理温度が低いため,比較例4は弛緩率が低いため,い
ずれで得られた糸条も染色斑が過大となり,総合評価も
Cランクであった。また,比較例5は延伸温度が高いた
め,比較例6,7は延伸倍率が低いか又は高いため,い
ずれで得られた糸条も染色斑評価は良好であるが,凹凸
感と膨らみ感が乏しく,総合評価はCランクと劣るもの
であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば,製編織加工などが容易
にでき,製編織した後,染色加工工程等の後工程で熱処
理を受けると,優れた天然繊維調のランダムな太さ斑や
収縮斑が発現し,豊かな凹凸感や膨らみ感を有し,さら
に染色濃淡差の少ない布帛を得ることができる特殊斑糸
を容易に製造することが可能となる。
にでき,製編織した後,染色加工工程等の後工程で熱処
理を受けると,優れた天然繊維調のランダムな太さ斑や
収縮斑が発現し,豊かな凹凸感や膨らみ感を有し,さら
に染色濃淡差の少ない布帛を得ることができる特殊斑糸
を容易に製造することが可能となる。
【図1】本発明の一実施態様を示す概略工程図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す概略工程図であ
る。
る。
1 未延伸糸パッケージ 2 供給ローラ 3 第1ローラ 4 ヒータ 5 第2ローラ 6 第3ローラ 7 段付きローラ 8 パーン
Claims (1)
- 【請求項1】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
レートからなり,構造一体性パラメーター(ε0.2 )が
15〜45%のポリエステル高配向未延伸糸を,前記未延伸
糸のガラス転移温度(Tg)より30℃以上高い温度で,
かつ10%以上,30%未満の弛緩率で熱処理した後,ガラ
ス転移温度(Tg)以下で,かつ,下記式を満足する延
伸倍率(DR)で延伸することを特徴とする特殊斑糸の
製造方法。 (1+ε0.2 /300 )≦DR≦(1+ε0.2 /90)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31595894A JPH08158152A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 特殊斑糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31595894A JPH08158152A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 特殊斑糸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08158152A true JPH08158152A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=18071644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31595894A Pending JPH08158152A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 特殊斑糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08158152A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010236135A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Nippon Ester Co Ltd | ポリエステル糸条の製造方法 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP31595894A patent/JPH08158152A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010236135A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Nippon Ester Co Ltd | ポリエステル糸条の製造方法 |
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