JPH08155281A - モザイク荷電膜の製造方法及びモザイク荷電膜 - Google Patents
モザイク荷電膜の製造方法及びモザイク荷電膜Info
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- JPH08155281A JPH08155281A JP31951394A JP31951394A JPH08155281A JP H08155281 A JPH08155281 A JP H08155281A JP 31951394 A JP31951394 A JP 31951394A JP 31951394 A JP31951394 A JP 31951394A JP H08155281 A JPH08155281 A JP H08155281A
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Abstract
離用或いは脱塩用として有用である膜透過速度の速いモ
ザイク荷電膜を提供すること。 【構成】 カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマー
のいずれか一方のイオン性ポリマーが形成する架橋連続
相中に、少なくとも連続相形成ポリマーと反対イオン性
のポリマーが平均粒子径0.01〜10μmの架橋粒子
として分散してなるカチオン性ポリマードメインとアニ
オン性ポリマードメインからなるモザイク荷電膜を製造
する方法において、前記膜の連続相を形成するいずれか
一方のイオン性ポリマーの溶液に少なくとも連続相形成
ポリマーと反対イオン性のポリマーの粒子を分散させた
分散液を用いて膜を形成し、該膜中の連続相及び分散粒
子を架橋させ、次いで水又は水溶液浸漬処理することを
特徴とするモザイク荷電膜の製造方法。
Description
更に詳しくは電解質と非電解質の分離用あるいは塩溶液
の脱塩用として有用であるモザイク荷電膜に関する。
ンとが交互に配列されたモザイク荷電膜は、低分子量の
イオン性物質を膜を介して透析することができるが、非
電解質は透析することができないか極めてわずかに透析
する機能性膜であり、例えば、海水などの脱塩や淡水化
用あるいはバイオ関連分野、例えば、オリゴ糖、アミノ
酸、酵素、ホルモン等の精製には大きい期待が持たれて
おり、種々の検討がなされている。
法として、互いに相溶しないAポリマー及びBポリマー
の一方をそれぞれ成分とするCポリマーとのブロックコ
ポリマーA−C及びB−Cをミクロ相分離させ、各ブロ
ックコポリマーの量を調節してラメラあるいはシリンダ
−構造を形成させ、次いでアニオン性及びカチオン性基
を導入する方法や支持体上にモザイクパターンを形成
し、その上にアニオン性物質とカチオン性物質をエピタ
キシ−(epitaxy)法によって成長させる方法等
がある。
マーの相分離を利用する場合、ラメラ、シリンダー構造
を形成させるには、混合する該コポリマーの量的制約
や、あるいは構造に異方性があるために膜の断面に対し
て異種イオン性ポリマー同士が相接し、且つ膜の表裏に
おいて同種のイオン性ポリマー相で貫通させることは技
術的にかなりの困難がある。又、ラメラ、シリンダー構
造を形成させた後にカチオン性、アニオン性の官能基を
導入するには複雑な工程を要し、導入量も制約を受け
る。エピタクシー法では、モザイクパターン上にイオン
性物質を成長させるには非常に厳密な制御が必要であ
る。いずれの方法を用いるにしても、支持体上に形成さ
れるモザイク膜の厚さは数ミクロン以下であり、主に1
00nm程度の膜厚である。このような膜厚の大面積の
膜を工業的に製造するには問題がある。これを解決する
方法として、特開平5−84430号公報、特開平6−
107798号公報及び特開平6−262047号公報
等に球状微粒子を用いたモザイク荷電膜を簡単な方法と
容易な制御によって製造する方法が提案されている。こ
れらの方法で得られるモザイク荷電膜は分離能は良好で
あるが、膜透過速度が遅い〔流束(mol/cm2 hr
が小さい)〕という問題がある。従って本発明の目的
は、電解質の分離用あるいは溶出用、非電解質の分離用
あるいは脱塩用として有用である膜透過速度の速いモザ
イク荷電膜を提供することである。
によって達成される。即ち、本発明によれば、カチオン
性ポリマー及びアニオン性ポリマーのいずれか一方のイ
オン性ポリマーが形成する架橋連続相中に、少なくとも
連続相形成ポリマーと反対イオン性のポリマーが平均粒
子径0.01〜10μmの架橋球状微粒子として分散し
てなるカチオン性ポリマードメインとアニオン性ポリマ
ードメインからなるモザイク荷電膜を製造する方法にお
いて、前記膜の連続相を形成するいずれか一方のイオン
性ポリマーの溶液に少なくとも連続相形成ポリマーと反
対イオン性のポリマーの球状微粒子を分散させた分散液
を用いて膜を形成し、該膜中の少なくとも連続相を架橋
させ、次いで水又は水溶液浸漬処理することを特徴とす
るモザイク荷電膜の製造方法及びこの方法で得られるモ
ザイク荷電膜が提供される。
及びカチオン性のいずれか一方のイオン性ポリマーを連
続相とし、これと反対イオン性のポリマーを球状微粒子
として該連続相中に分散させることにより、球状微粒子
の連結は等方的であり、膜断面の連通性の確率は飛躍的
に向上する。成膜時の基板の材質の選択により膜表面に
球状微粒子を現出させることができ、連続相架橋後の水
又は水溶液浸漬処理によって球状微粒子の膜表面への現
出が促進され、膜内部でアニオン成分とカチオン成分の
再配列が行われていると思われる。
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するカチオン
性ポリマーは、1〜3級のアミノ基、4級アンモニウム
基、ピリジニウム塩などの塩の基を有するポリマーであ
り、アニオン性ポリマーは、スルホン酸、カルボン酸、
硫酸エステル、燐酸エステルなどの塩の基を有するポリ
マーである。塩の基の場合には、カチオン性基に対して
は、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等のアニオンが
カウンターイオンとして使用され、アニオン性基に対し
ては、例えば、アルカリ金属等のカチオンがカウンター
イオンとして使用される。
としては、ポリビニルピリジン及びその4級化物、ポリ
2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド、ポリジメチルアミノ
メタクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタクリレ
ート及びこれらの塩等が挙げられる。これらの重合体に
は、後記の架橋性単量体あるいはさらに上記ポリマー構
成単量体及び架橋性単量体と共重合可能な単量体を共重
合させたものも包含される。
としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリ2−アクリロ
イルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、ポ
リ2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、ポリ
メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、ポリスルホ
メチルメタクリレート、ポリ2−スルホエチルメタクリ
レート、ポリ2−スルホプロピルメタクリレート、ポリ
ビニルスルホン酸、ポリアクリル酸、スチレン−マレイ
ン酸共重合体及びこれら酸の塩等が挙げられる。これら
の重合体には、後記の架橋性単量体あるいはさらに上記
ポリマー構成単量体及び架橋性単量体と共重合可能な単
量体を共重合させたものも包含される。
方のイオン性ポリマーが連続相を形成し、これと反対イ
オン性のポリマーが架橋球状微粒子として分散してい
る。又、連続相形成ポリマーもこれと反対イオン性のポ
リマーと共に架橋球状微粒子として分散していてもよ
い。この場合、反対イオン性のポリマーと連続層形成ポ
リマーの使用割合は異種イオン性ポリマー成分の比が当
量であることが好ましいが、粒子の大きさによってはア
ニオン性ポリマー/カチオン性ポリマー(モル比)は
0.5〜2の範囲が好ましい。ポリマーを球状微粒子と
する方法としては、種々の公知の方法を用いることがで
きるが、例えば、ソープフリー重合、エマルジョン重
合、逆相重合、シード重合等が挙げられる。本発明で
は、使用する球状微粒子の内、少なくとも一部の粒子は
架橋している粒子であることが好ましい。全球状微粒子
中の架橋粒子の割合は、特に限定されないが、10重量
%以上であることが好ましい。球状微粒子を上記の方法
で製造する過程で架橋させるためには、架橋性単量体と
してジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、
ジメタクリル酸エチレングリコール、メタアクリル酸−
1,3−ブチレングリコール、その他の3〜4官能性ア
クリレート等の公知の架橋性単量体が球状微粒子を形成
する前記の単量体と共に共重合される。架橋性単量体は
全単量体100重量部に対して0.1〜20重量部の範
囲、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用され
る。
架橋用単量体としてヒドロキシメチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒド
ロキアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド及び
そのメトキシメチル化物、ブトキシメチル化物等の(メ
タ)アクリルアミド類、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸等が前記のイオン性単量体と共
に共重合される。架橋用単量体は全単量体100重量部
に対して0.1〜20重量部の範囲、好ましくは0.5
〜10重量部の範囲で使用される。連続相形成ポリマー
も成膜後に架橋させるが、この場合にも上記の架橋用単
量体が前記のイオン性単量体さらにはこれらと共重合性
の単量体と共に共重合される。架橋用単量体の使用量
は、上記の球状微粒子の場合と同様である。ポリマー中
の架橋用単量体と反応させてポリマーを架橋させる架橋
剤としては、グルタールアルデヒドで代表される多価ア
ルデヒド類、メチロール化メラミン及びそのメチルエー
テル、ブチルエーテル等の誘導体類、アミノプラスト樹
脂、エチレン尿素誘導体類等が用いられる。また、ポリ
マー中のカチオン性成分に、架橋剤であると同時にポリ
マー中のカチオン性成分を4級化することができるジヨ
ードブタン、ジヨードメタン、ジブロモブタン等も用い
ることができる。
ポリマーを用いてモザイク荷電膜を製造する方法につい
て以下に説明する。先ず、成膜に使用する連続相形成ポ
リマーの溶液に球状微粒子を分散させた分散液を調整す
る。使用する溶剤は、連続相形成ポリマーを溶解する
が、球状微粒子が未架橋粒子である場合には該粒子を膨
潤させるが溶解はしない溶剤であることが必要である。
該粒子が架橋粒子の場合には特に制限はない。以上の要
件を満たす溶剤であればいずれの溶剤も使用することが
できる。分散液中の連続相形成ポリマーと球状微粒子の
割合は、連続相形成ポリマーが連続相を形成し得る範囲
であれば特に制限されない。通常は、連続相形成ポリマ
ーは、形成される膜全体中で20〜80重量%を占める
範囲である。又、分散液の濃度も、これを用いて成膜す
る際に支障を来さない範囲であればよく、特に制限され
ない。 11
膜は分散液を常法に従って基板上に所定の乾燥膜厚(通
常800〜1μm)となるように流延し、風乾、減圧乾
燥等の公知の方法で乾燥する方法で行われる。成膜にお
いては、得られた膜表面にアニオン性ポリマー及びカチ
オン性ポリマーの両成分が共に存在するようにすること
が必要であり、そのためには基板の選択が重要である。
基板としては、溶解度係数(溶解パラメーター)δ
〔J.Chem.Phys.Vol.44,344(1
949)記載の方法で算出する〕が8以上、好ましくは
9以上のポリマー等の材料で形成されたものを使用す
る。このような材料としては、例えば、ポリブタジエン
(8.6)、ポリスチレン(8.65)、クロロプレン
(9.2)、ポリ塩化ビニル(9.7)、ポリメチルメ
タクリレート(10.2)、硝酸セルロース(10.
5)、ナイロン(14.5)、ポリウレタン系エラスト
マー、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリビニルアルコー
ル(23.4)等のポリマー及びガラスが挙げられる。
又、δが8未満のポリマー(例えば、ポリプロピレン
等)基板の表面をプラズマ等で処理し、極性基を有する
処理剤(例えば、シランカップリング剤、チタンキレー
ト剤等)を反応させてδを8以上としたものであっても
よい。
を、そのままで、あるいは基板から剥離して適当な支持
体に支持させた後、連続相及び/又は球状微粒子を架橋
させるが、最初に連続相を架橋させることが、本発明の
モザイク荷電膜を用いた透析における低分子量電解質の
透析速度を著しく速めるうえで好ましい。支持体として
は、織布、不織布、多孔質樹脂シート、多孔質セラミッ
ク焼結体、金属メッシュ等の通気性のある多孔質体が好
ましい。又、これらの支持体の有機系の素材としては、
酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリウレタン、ナイロ
ン、ポリエステル等が用いられる。架橋の方法は、連続
相形成ポリマー中に連結剤(前記の架橋剤)を混合し、
酸あるいはアルカリ雰囲気に接触させて架橋させるのが
一般的であるが、場合によってはポリマーを溶解しない
溶剤中に架橋剤を混合して、この中に浸漬して架橋反応
を行わせてもよい。
させる。浸漬は架橋媒体(例えば、上記の塩酸等)や未
反応の単量体等を膜内から抽出、中和するために行う
が、膜内部構造を再配列させるために充分な時間行う必
要がある。この浸漬処理により本発明の膜を用いた透析
において、低分子量電解質の透析(透過)速度(以下で
は流束と称する)が著しく速くなる。水溶液としては、
pH緩衝溶液の使用が好ましい。pH緩衝溶液として
は、例えば、Clark-Lubs系、Sφrensen系、Kolthoff系、
Michaelis 系、Menzel系等の緩衝液が挙げられれが、酢
酸ナトリウム水溶液系緩衝溶液が好ましく、pHは5〜
8に調整することが好ましい。
た後に球状微粒子を架橋させる。架橋は連続相形成ポリ
マーの架橋と同様、球状微粒子状のポリマー中に共重合
により存在する官能基を用いて行われる。架橋反応は該
官能基と反応する化合物(前記の架橋剤)を含有する溶
液に膜を浸漬させたり、あるいは該溶液を膜に塗布する
等の方法で行われる。架橋反応終了後、水洗等により充
分に洗浄し、乾燥させることによって本発明のモザイク
荷電膜が得られる。該膜はそのままでも、あるいは前記
の支持体で支持された状態でも使用することができる。
説明する。尚、特に断らない限り文中の部及び%は重量
基準である。 ポリマーの製造例 (1)架橋した4−ビニルピリジン系カチオンポリマー
球状微粒子の製造 反応容器に500部の脱イオン水、10部の4−ビニル
ピリジン、0.1部のジビニルベンゼン、0.1部のア
クリルアミド及び0.2部の2,2−アゾビス(2−メ
チルプロピノアミジノ)ジハイドロクロライド(和光純
薬社製 V−50)を仕込み、窒素ガス流入下に80℃
で5時間重合させ、乳化状物を得た。これをセルロース
製の透析膜を用いて透析し、脱イオン水で精製した。走
査型電子顕微鏡で観察した結果、平均粒径が200nm
の均質な球状微粒子(C-SPH-P4VP)であることが確認さ
れた。 (2)未架橋4−ビニルピリジン系カチオンポリマー球
状微粒子の製造 ジビニルベンゼンとアクリルアミドを使用しない以外は
(1)と同様にして重合し、平均粒径が300nmの均
質な球状微粒子(L-SPH-P4VP)を得た。 (3)未架橋スチレンスルホン酸系アニオンポリマーの
製造 反応容器に600部の脱イオン水、72部のスチレンス
ルホン酸ソーダ、24部のアクリルアミド及び3部のV
−50を仕込み、(1)と同じ条件で重合した。得られ
たポリマーをアセトン−水による再沈澱により精製し、
乾燥してアニオンポリマー(L-PSSNa)(GPCで測定し
た平均分子量は40,000)を得た。
9.7部のL−SPH−P4VP(固形分2.1%)及
び3.8部のL−PSSNa(固形分44.7%)及び
0.7部のグルタールアルデヒドからなる分散液を調製
した。この分散液をフッ素樹脂製基板に乾燥膜厚が15
0μmとなるようにキャストし、脱泡後、風乾して膜を
得た。次に、この基板上の膜を基板と共に塩酸ガス雰囲
気の密封容器に入れてアクリルアミドとグルタルアルデ
ヒドとを反応させてL−PSSNa(連続相形成ポリマ
ー)を架橋させた。架橋終了後の膜をアンモニアガス雰
囲気中に曝して中和させ、減圧下に生成した塩化アンモ
ニウムを除去した後、膜をガス状となったジヨードブタ
ンとメチルアルコールの入った密封容器に入れて静置
し、架橋及び未架橋球状粒子及び連続相を架橋させた。
更にこの膜をヨー化メチルとメタノールの入った密封容
器に入れて球状微粒子及び連続相中のビニルピリジンを
4級化させた。
ニアガスによる中和を行わずに、水中に12時間浸漬
し、濾液のpHが6〜6.5になるまで水洗し、風乾
た。以後の処理は比較例1と同様にして本発明の膜を得
た。
液処理後の膜を10%酢酸ナトリウム水溶液に12時間
浸漬させ、6回水洗した後風乾した。以後の処理は比較
例1と同様にして本発明の膜を得た。
置(膜面積1.76cm2 )に設置して、膜の性能を評
価した。容器1に電解質として0.1mol/lの塩化
カリウム水溶液25mlと非電解質として0.1mol
/lのグルコース水溶液25mlを入れ、容器2に50
mlの純水を入れ、25℃、常圧下に透析を行った。透
析時間と容器2への塩化カリウム及びグルコースの透析
量を測定した。結果を図2(比較例1の膜について)、
図3(実施例1の膜について)及び図4(実施例2の膜
について)に示す。尚、透過率100%は容器1の濃度
が1/2になった状態を表している。又、表1に各例の
塩化カリウムの流束を示した。
は常圧下で、次いで2Kg/cm2 の加圧下に塩化カリ
ウムの透析性を測定し、常圧下と加圧下の透析性を比較
した。結果を図5に示す。
スルホン酸ソーダ/スチレン/アクリルアミド/ジビニ
ルベンゼン(50/30/10/10部)を重合して得
た架橋球状微粒子に換えて、実施例2と同様にして膜厚
150μmの膜を得た。この膜の分離性能は実施例2の
膜とほぼ同等であった。
2と同様にして膜を得た。この膜による塩化カリウムの
常圧での流束(mol/cm2 hr)は105×10-4
であった。
イオン性ポリマーと反対性のイオン性ポリマーの球状微
粒子を連続相中に分散させていることから、該球状微粒
子の連結は等方的であり、膜断面の連通性の確率は飛躍
的に向上する。又、該膜の製造においても相の方向性を
考慮する必要がなく、膜の製造が容易である。本発明の
モザイク荷電膜は、電解質の透析性に優れているので、
電解質と非電解質の分離、塩溶液の脱塩用等の膜として
有用である。
透析性評価装置を示す。
す。
す。
す。
す。
Claims (7)
- 【請求項1】 カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリ
マーのいずれか一方のイオン性ポリマーが形成する架橋
連続相中に、連続相形成ポリマーと少なくとも反対イオ
ン性のポリマーが平均粒子径0.01〜10μmの架橋
粒子として分散してなるカチオン性ポリマードメインと
アニオン性ポリマードメインからなるモザイク荷電膜を
製造する方法において、前記膜の連続相を形成するいず
れか一方のイオン性ポリマーの溶液に少なくとも連続相
形成ポリマーと反対イオン性のポリマーの球状微粒子を
分散させた分散液を用いて膜を形成し、該膜中の少なく
とも連続相を架橋させ、次いで水又は水溶液浸漬処理す
ることを特徴とするモザイク荷電膜の製造方法。 - 【請求項2】 水溶液がpH緩衝液である請求項1に記
載のモザイク荷電膜の製造方法。 - 【請求項3】 分散液を用いて溶解パラメーターが8以
上の材料からなる基板上に成膜する請求項1乃至2に記
載のモザイク荷電膜の製造方法。 - 【請求項4】 連続相形成ポリマーがアニオン性ポリマ
ーであり、分散粒子がカチオン性ポリマーの球状微粒子
である請求項1乃至3に記載のモザイク荷電膜の製造方
法。 - 【請求項5】 分散液中のポリマーの球状微粒子の少な
くとも一部が架橋粒子である請求項1乃至4に記載のモ
ザイク荷電膜の製造方法。 - 【請求項6】 連続相を架橋させた後、水又は水溶液浸
漬処理し、次いで分散球状微粒子を架橋させる請求項1
乃至5に記載のモザイク荷電膜の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1に記載の方法で得られるカチオ
ン性及びアニオン性のいずれか一方のイオン性ポリマー
が形成する架橋連続相中に、少なくとも連続相形成ポリ
マーと反対イオン性のポリマーが平均粒子径0.01〜
10μmの架橋球状微粒子として分散してなることを特
徴とするカチオン性ポリマードメインとアニオン性ポリ
マードメインからなるモザイク荷電膜。
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