JPH08151969A - 車両のエンジン始動装置 - Google Patents
車両のエンジン始動装置Info
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- JPH08151969A JPH08151969A JP29321094A JP29321094A JPH08151969A JP H08151969 A JPH08151969 A JP H08151969A JP 29321094 A JP29321094 A JP 29321094A JP 29321094 A JP29321094 A JP 29321094A JP H08151969 A JPH08151969 A JP H08151969A
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- Japan
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- pulley half
- pulley
- drive pulley
- recoil starter
- engine
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B67/00—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
- F02B67/04—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
- F02B67/06—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベルト式無段変速装置の駆動プーリをクラン
クシャフトに支持し、この駆動プーリと同軸に配置した
リコイルスタータから突出するラチェット爪を駆動プー
リの被係合部に係合させてエンジンを始動するものにお
いて、駆動プーリのランププレートから前記被係合部を
廃止して該ランププレートの製造コストを削減する。 【構成】 駆動プーリ51の可動側プーリ半体72の側
面からリコイルスタータ17に向けて被係合部723 を
一体に突設し、この被係合部723 をリコイルスタータ
17のラチェット爪82に係合可能に対向させる。ラン
ププレート73は被係合部を持たない単純な板状部材と
する。
クシャフトに支持し、この駆動プーリと同軸に配置した
リコイルスタータから突出するラチェット爪を駆動プー
リの被係合部に係合させてエンジンを始動するものにお
いて、駆動プーリのランププレートから前記被係合部を
廃止して該ランププレートの製造コストを削減する。 【構成】 駆動プーリ51の可動側プーリ半体72の側
面からリコイルスタータ17に向けて被係合部723 を
一体に突設し、この被係合部723 をリコイルスタータ
17のラチェット爪82に係合可能に対向させる。ラン
ププレート73は被係合部を持たない単純な板状部材と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定側プーリ半体と、
固定側プーリ半体に対して接近・離間可能な可動側プー
リ半体と、固定側プーリ半体に対して固定されたランプ
プレートと、ランププレート及び可動側プーリ半体間に
配置されたウエイトローラとを備えた駆動プーリをエン
ジンのクランクシャフトに支持し、クランクシャフトと
同軸に配置したリコイルスタータにより駆動プーリを回
転駆動してエンジンを始動する車両のエンジン始動装置
に関する。
固定側プーリ半体に対して接近・離間可能な可動側プー
リ半体と、固定側プーリ半体に対して固定されたランプ
プレートと、ランププレート及び可動側プーリ半体間に
配置されたウエイトローラとを備えた駆動プーリをエン
ジンのクランクシャフトに支持し、クランクシャフトと
同軸に配置したリコイルスタータにより駆動プーリを回
転駆動してエンジンを始動する車両のエンジン始動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両のエンジン始動装置として、
特開平4−279764号公報に記載されたものが公知
である。
特開平4−279764号公報に記載されたものが公知
である。
【0003】上記特開平4−279764号公報に記載
されたものは、クランクシャフトに支持した駆動プーリ
のランププレートに突起を形成し、この突起にリコイル
スタータのラチェット爪を係合させてエンジンを始動す
るようになっている。
されたものは、クランクシャフトに支持した駆動プーリ
のランププレートに突起を形成し、この突起にリコイル
スタータのラチェット爪を係合させてエンジンを始動す
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものは、突起を有するランププレートをプレス加工
で製造することができないため、コストの嵩むアルミダ
イキャストで製造する必要があった。
来のものは、突起を有するランププレートをプレス加工
で製造することができないため、コストの嵩むアルミダ
イキャストで製造する必要があった。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ランププレートの突起を不要にして製造コストの削
減を図ることを目的とする。
で、ランププレートの突起を不要にして製造コストの削
減を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、固定側プーリ半体
と、固定側プーリ半体に対して接近・離間可能な可動側
プーリ半体と、固定側プーリ半体に対して固定されたラ
ンププレートと、ランププレート及び可動側プーリ半体
間に配置されたウエイトローラとを備えた駆動プーリを
エンジンのクランクシャフトに支持し、クランクシャフ
トと同軸に配置したリコイルスタータにより駆動プーリ
を回転駆動してエンジンを始動する車両のエンジン始動
装置において、リコイルスタータのラチェット爪が係合
可能な被係合部を駆動プーリの可動側プーリ半体に設け
たことを特徴とする。
に、請求項1に記載された発明は、固定側プーリ半体
と、固定側プーリ半体に対して接近・離間可能な可動側
プーリ半体と、固定側プーリ半体に対して固定されたラ
ンププレートと、ランププレート及び可動側プーリ半体
間に配置されたウエイトローラとを備えた駆動プーリを
エンジンのクランクシャフトに支持し、クランクシャフ
トと同軸に配置したリコイルスタータにより駆動プーリ
を回転駆動してエンジンを始動する車両のエンジン始動
装置において、リコイルスタータのラチェット爪が係合
可能な被係合部を駆動プーリの可動側プーリ半体に設け
たことを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記被係合部が可動側プーリ半体か
ら一体に突設した突起であることを特徴とする。
1の構成に加えて、前記被係合部が可動側プーリ半体か
ら一体に突設した突起であることを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された発明は、請求項
2の構成に加えて、リコイルスタータに向けて傾斜する
可動側プーリ半体のウエイトローラ案内カム面の半径方
向外端部に、リコイルスタータ側に突出する前記突起を
形成したことを特徴とする。
2の構成に加えて、リコイルスタータに向けて傾斜する
可動側プーリ半体のウエイトローラ案内カム面の半径方
向外端部に、リコイルスタータ側に突出する前記突起を
形成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の構成によれば、リコイルスタータを
作動させるとラチェット爪が可動側プーリ半体の被係合
部に係合するため、駆動プーリ及びクランクシャフトが
回転してエンジンが始動される。可動側プーリ半体に被
係合部を形成したのでランププレートは被係合部を持た
ない単純な板状部材であっても良く、そのランププレー
トをプレス成形により低コストで製造することができ
る。
作動させるとラチェット爪が可動側プーリ半体の被係合
部に係合するため、駆動プーリ及びクランクシャフトが
回転してエンジンが始動される。可動側プーリ半体に被
係合部を形成したのでランププレートは被係合部を持た
ない単純な板状部材であっても良く、そのランププレー
トをプレス成形により低コストで製造することができ
る。
【0010】請求項2の構成によれば、可動側プーリ半
体の製造時に突起を同時に形成することができ、部品点
数の増加及び加工コストの増加を抑えることができる。
体の製造時に突起を同時に形成することができ、部品点
数の増加及び加工コストの増加を抑えることができる。
【0011】請求項3の構成によれば、突起の位置がリ
コイルスタータに接近するために該突起の長さを短くす
ることができ、これにより突起に加わる曲げモーメント
を軽減して耐久性を向上させることができる。
コイルスタータに接近するために該突起の長さを短くす
ることができ、これにより突起に加わる曲げモーメント
を軽減して耐久性を向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
する。
【0013】図1〜図11は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は自動二輪車の全体側面図、図2はパワーユ
ニットの側面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は
図2の4−4線断面図、図5は図3の要部拡大図、図6
は図5の6−6線矢視図、図7は図5の7−7線断面
図、図8は図3の要部拡大図、図9は図8の9−9線矢
視図、図10は図9の10−10線拡大断面図、図11
は図8の11−11線断面図である。
ので、図1は自動二輪車の全体側面図、図2はパワーユ
ニットの側面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は
図2の4−4線断面図、図5は図3の要部拡大図、図6
は図5の6−6線矢視図、図7は図5の7−7線断面
図、図8は図3の要部拡大図、図9は図8の9−9線矢
視図、図10は図9の10−10線拡大断面図、図11
は図8の11−11線断面図である。
【0014】図1に示すように、この自動二輪車Vは側
面視でU字状を成すメインフレーム1を備える。メイン
フレーム1の前端に設けたヘッドパイプ2に、上端にハ
ンドル3を有するとともに下端に前輪Wfを軸支したフ
ロントフォーク4が左右操舵自在に支持される。メイン
フレーム1の下端から車体後方に延びるリヤフォークロ
ア5の後端と、メインフレーム1の後端から車体後方に
延びるリヤフォークアッパ6の後端とが結合され、その
結合部にパワーユニットPにより駆動される後輪Wrが
軸支される。
面視でU字状を成すメインフレーム1を備える。メイン
フレーム1の前端に設けたヘッドパイプ2に、上端にハ
ンドル3を有するとともに下端に前輪Wfを軸支したフ
ロントフォーク4が左右操舵自在に支持される。メイン
フレーム1の下端から車体後方に延びるリヤフォークロ
ア5の後端と、メインフレーム1の後端から車体後方に
延びるリヤフォークアッパ6の後端とが結合され、その
結合部にパワーユニットPにより駆動される後輪Wrが
軸支される。
【0015】図2を併せて参照すると明らかなように、
2サイクル単気筒エンジンEを備えたパワーユニットP
の前部がリヤフォークロア5の前部に設けたブラケット
7にゴムブッシュマウント8を介して支持されるととも
に、その後部がリヤフォークロア5の中間部に設けたブ
ラケット9にゴムブッシュマウント10を介して支持さ
れる。
2サイクル単気筒エンジンEを備えたパワーユニットP
の前部がリヤフォークロア5の前部に設けたブラケット
7にゴムブッシュマウント8を介して支持されるととも
に、その後部がリヤフォークロア5の中間部に設けたブ
ラケット9にゴムブッシュマウント10を介して支持さ
れる。
【0016】パワーユニットPの上面から立ち上がる吸
気管11の上端にキャブレタ12が接続され、このキャ
ブレタ12の右側面にエアクリーナ13が接続される。
パワーユニットPの下面から後方に延びる排気管14
は、パワーユニットPの後端に吊り下げたマフラー15
に接続される。パワーユニットPの左側面にスタータグ
リップ16を有するリコイルスタータ17と、車体後上
方に立ち上がる冷却風排出ダクト18とが設けられる。
気管11の上端にキャブレタ12が接続され、このキャ
ブレタ12の右側面にエアクリーナ13が接続される。
パワーユニットPの下面から後方に延びる排気管14
は、パワーユニットPの後端に吊り下げたマフラー15
に接続される。パワーユニットPの左側面にスタータグ
リップ16を有するリコイルスタータ17と、車体後上
方に立ち上がる冷却風排出ダクト18とが設けられる。
【0017】パワーユニットPの後部上方にはオイルタ
ンク19及び燃料タンク20が配置され、またパワーユ
ニットPの前部上方にはバッテリ21が配置される。そ
してオイルタンク19、燃料タンク20及びバッテリ2
1が、メインフレーム1、リヤフォークロア5及びリヤ
フォークアッパ6に支持したカバー22によって覆われ
る。
ンク19及び燃料タンク20が配置され、またパワーユ
ニットPの前部上方にはバッテリ21が配置される。そ
してオイルタンク19、燃料タンク20及びバッテリ2
1が、メインフレーム1、リヤフォークロア5及びリヤ
フォークアッパ6に支持したカバー22によって覆われ
る。
【0018】パワーユニットPの右側面に設けた駆動ス
プロケット23と後輪Wrの車軸に設けた従動スプロケ
ット24とが無端チェーン25で接続されており、パワ
ーユニットPの駆動力が無端チェーン25を介して後輪
Wrに伝達される。
プロケット23と後輪Wrの車軸に設けた従動スプロケ
ット24とが無端チェーン25で接続されており、パワ
ーユニットPの駆動力が無端チェーン25を介して後輪
Wrに伝達される。
【0019】次に、図3に基づいてパワーユニットPの
構造を説明する。
構造を説明する。
【0020】パワーユニットPはボルト31…で一体に
結合される右ケース半体32及び左ケース半体33を備
えており、右ケース半体32の右側面にボルト34…で
右カバー35が結合されるとともに、左ケース半体33
の左側面にボルト(不図示)で左カバー36が結合され
る。右ケース半体32及び左ケース半体33の前部はエ
ンジンEのクランクケースを構成しており、その前部に
シリンダブロック37及びシリンダヘッド38が結合さ
れる。シリンダブロック37及びシリンダヘッド38は
右カバー35及び左カバー36によって覆われており、
それらの割り面の前端に挟持したキャップ39からエン
ジンEの点火プラグ40の先端が露出する。
結合される右ケース半体32及び左ケース半体33を備
えており、右ケース半体32の右側面にボルト34…で
右カバー35が結合されるとともに、左ケース半体33
の左側面にボルト(不図示)で左カバー36が結合され
る。右ケース半体32及び左ケース半体33の前部はエ
ンジンEのクランクケースを構成しており、その前部に
シリンダブロック37及びシリンダヘッド38が結合さ
れる。シリンダブロック37及びシリンダヘッド38は
右カバー35及び左カバー36によって覆われており、
それらの割り面の前端に挟持したキャップ39からエン
ジンEの点火プラグ40の先端が露出する。
【0021】右ケース半体32及び左ケース半体33に
一対のボールベアリング41,41で支持されたクラン
クシャフト42が、シリンダブロック37に形成したシ
リンダボアに摺動自在に嵌合するピストン43にコネク
ティングロッド44を介して連接される。クランクシャ
フト42の右端に配置された発電機45は、右ケース半
体32に支持したステータ46と、クランクシャフト4
2に支持したロータ47とを備えており、ロータ47の
右側面には右カバー35に形成した冷却風導入口351
から冷却風を導入するための冷却ファン48が固定され
る。左カバー36の外側面に、該左カバー36と協働し
て前記冷却風排出ダクト18を構成するダクトカバー4
9が固定される。
一対のボールベアリング41,41で支持されたクラン
クシャフト42が、シリンダブロック37に形成したシ
リンダボアに摺動自在に嵌合するピストン43にコネク
ティングロッド44を介して連接される。クランクシャ
フト42の右端に配置された発電機45は、右ケース半
体32に支持したステータ46と、クランクシャフト4
2に支持したロータ47とを備えており、ロータ47の
右側面には右カバー35に形成した冷却風導入口351
から冷却風を導入するための冷却ファン48が固定され
る。左カバー36の外側面に、該左カバー36と協働し
て前記冷却風排出ダクト18を構成するダクトカバー4
9が固定される。
【0022】左ケース半体33及び左カバー36は変速
機ケースを構成し、その内部にベルト式無段変速装置5
0が収納される。ベルト式無段変速装置50は、入力軸
であるクランクシャフト42の左端に支持した駆動プー
リ51と、左ケース半体33及び右ケース半体32に一
対のボールベアリング52,52で支持した出力軸53
の左端に支持した従動プーリ54と、駆動プーリ51及
び従動プーリ54間に巻き掛けた無端ベルト55とを備
える。
機ケースを構成し、その内部にベルト式無段変速装置5
0が収納される。ベルト式無段変速装置50は、入力軸
であるクランクシャフト42の左端に支持した駆動プー
リ51と、左ケース半体33及び右ケース半体32に一
対のボールベアリング52,52で支持した出力軸53
の左端に支持した従動プーリ54と、駆動プーリ51及
び従動プーリ54間に巻き掛けた無端ベルト55とを備
える。
【0023】クランクシャフト42の左端に対向するよ
うに、左カバー36の内面に前記リコイルスタータ17
が設けられるとともに、出力軸53の左端に従動プーリ
54の回転を出力軸53に伝達する自動遠心クラッチ5
6が設けられる。左ケース半体33及び右ケース半体3
2の後部には減速ギヤ列57が設けられており、この減
速ギヤ列57で前記出力軸53の回転を減速して前記駆
動スプロケット23に伝達する。
うに、左カバー36の内面に前記リコイルスタータ17
が設けられるとともに、出力軸53の左端に従動プーリ
54の回転を出力軸53に伝達する自動遠心クラッチ5
6が設けられる。左ケース半体33及び右ケース半体3
2の後部には減速ギヤ列57が設けられており、この減
速ギヤ列57で前記出力軸53の回転を減速して前記駆
動スプロケット23に伝達する。
【0024】図4から明らかなように、左ケース半体3
3の割り面にスタータモータ58がボルト59…で支持
される。左ケース半体33と軸受ブラケット60とに支
持したスタータ軸61に従動ギヤ62と飛び出し式のピ
ニオン63とが設けられており、スタータモータ58の
出力軸に設けた駆動ギヤ64が前記従動ギヤ62に噛合
するとともに、駆動プーリ51の固定側プーリ半体71
の外周に設けたスタータギヤ711 が前記ピニオン63
に噛合可能に対向する。従って、スタータモータ58を
駆動すると駆動ギヤ64及び従動ギヤ62を介してスタ
ータ軸61が回転し、図4において左側に飛び出したピ
ニオン63がスタータギヤ711 に噛合して駆動プーリ
51を回転させることにより、クランクシャフト42が
クランキングされてエンジンEの始動が行われる。
3の割り面にスタータモータ58がボルト59…で支持
される。左ケース半体33と軸受ブラケット60とに支
持したスタータ軸61に従動ギヤ62と飛び出し式のピ
ニオン63とが設けられており、スタータモータ58の
出力軸に設けた駆動ギヤ64が前記従動ギヤ62に噛合
するとともに、駆動プーリ51の固定側プーリ半体71
の外周に設けたスタータギヤ711 が前記ピニオン63
に噛合可能に対向する。従って、スタータモータ58を
駆動すると駆動ギヤ64及び従動ギヤ62を介してスタ
ータ軸61が回転し、図4において左側に飛び出したピ
ニオン63がスタータギヤ711 に噛合して駆動プーリ
51を回転させることにより、クランクシャフト42が
クランキングされてエンジンEの始動が行われる。
【0025】次に、図5〜図7の基づいて駆動プーリ5
1及びリコイルスタータ17の構造を詳述する。
1及びリコイルスタータ17の構造を詳述する。
【0026】駆動プーリ51はクランクシャフト42の
左端に設けられるもので、固定側プーリ半体71、可動
側プーリ半体72、ランププレート73及びウエイトロ
ーラ74…から構成される。固定側プーリ半体71はク
ランクシャフト42の外周に嵌合してランププレート7
3と共にナット75で固定されるスリーブ712 を備え
ており、このスリーブ712 の右端に溶接したプレス製
のフェース部713 の外周に前記スタータギヤ711 が
形成される。可動側プーリ半体72はダイキャスト製で
あって、自己潤滑性材料で形成したベアリング76を介
して固定側プーリ半体71のスリーブ712 の外周に軸
方向摺動自在に支持される。可動側プーリ半体72はラ
ンププレート73右側面に対向するウエイトローラ案内
カム面721 を備えており、このウエイトローラ案内カ
ム面721 とランププレート73間に前記ウエイトロー
ラ74…が配設される。
左端に設けられるもので、固定側プーリ半体71、可動
側プーリ半体72、ランププレート73及びウエイトロ
ーラ74…から構成される。固定側プーリ半体71はク
ランクシャフト42の外周に嵌合してランププレート7
3と共にナット75で固定されるスリーブ712 を備え
ており、このスリーブ712 の右端に溶接したプレス製
のフェース部713 の外周に前記スタータギヤ711 が
形成される。可動側プーリ半体72はダイキャスト製で
あって、自己潤滑性材料で形成したベアリング76を介
して固定側プーリ半体71のスリーブ712 の外周に軸
方向摺動自在に支持される。可動側プーリ半体72はラ
ンププレート73右側面に対向するウエイトローラ案内
カム面721 を備えており、このウエイトローラ案内カ
ム面721 とランププレート73間に前記ウエイトロー
ラ74…が配設される。
【0027】固定側プーリ半体71に対する可動側プー
リ半体72の軸方向の摺動を許容し且つ相対回転を規制
すべく、自己潤滑性材料で形成した3個のスライダ77
…がランププレート73の外周に120°間隔で支持さ
れる。スライダ77…はランププレート73の外周に形
成したU字状の切欠き731 …に嵌合して保持されてお
り、スライダ77…の溝部771 …が可動側プーリ半体
72の左側面に軸方向に形成した3本のガイド部722
…にそれぞれ摺動自在に係合する。
リ半体72の軸方向の摺動を許容し且つ相対回転を規制
すべく、自己潤滑性材料で形成した3個のスライダ77
…がランププレート73の外周に120°間隔で支持さ
れる。スライダ77…はランププレート73の外周に形
成したU字状の切欠き731 …に嵌合して保持されてお
り、スライダ77…の溝部771 …が可動側プーリ半体
72の左側面に軸方向に形成した3本のガイド部722
…にそれぞれ摺動自在に係合する。
【0028】可動側プーリ半体72は、前記3個のガイ
ド部722 …間に、ウエイトローラ案内カム面721 …
の半径方向外端から左向きに突設した3個の腕部723
…を備えており、各腕部723 …はランププレート73
の外周に形成した3個の切欠き732 …を通ってリコイ
ルスタータ17側に延出する。
ド部722 …間に、ウエイトローラ案内カム面721 …
の半径方向外端から左向きに突設した3個の腕部723
…を備えており、各腕部723 …はランププレート73
の外周に形成した3個の切欠き732 …を通ってリコイ
ルスタータ17側に延出する。
【0029】リコイルスタータ17は、左カバー36の
内面に突設したボス361 に回転自在に支持され、且つ
コイル状の戻しばね78によって左カバー36に接続さ
れたスタータプーリ79を備える。スタータプーリ79
の外周に巻き付けたロープ80の先端に前記スタータグ
リップ16が結着される(図2参照)。
内面に突設したボス361 に回転自在に支持され、且つ
コイル状の戻しばね78によって左カバー36に接続さ
れたスタータプーリ79を備える。スタータプーリ79
の外周に巻き付けたロープ80の先端に前記スタータグ
リップ16が結着される(図2参照)。
【0030】スタータプーリ79の側面にピン81を介
して枢支したラチェット爪82は、その先端側に可動側
プーリ半体72の腕部723 …に係合可能な係止部82
1 を備えるとともに、その基端側にスタータプーリ79
に形成したストッパ部791に係合可能なストッパ部8
22 を備える。ラチェット爪82の先端側の係止部82
1 近傍はピン81の近傍よりも厚く形成されており、そ
の厚い部分の右側面が摩擦面823 とされる。摩擦面8
23 は図7に網目を施して示される。前記ボス361 の
先端に摩擦板83がボルト84で固定されており、この
摩擦板83の摩擦面831 が前記ラチェット爪82の摩
擦面823 に摺接する。
して枢支したラチェット爪82は、その先端側に可動側
プーリ半体72の腕部723 …に係合可能な係止部82
1 を備えるとともに、その基端側にスタータプーリ79
に形成したストッパ部791に係合可能なストッパ部8
22 を備える。ラチェット爪82の先端側の係止部82
1 近傍はピン81の近傍よりも厚く形成されており、そ
の厚い部分の右側面が摩擦面823 とされる。摩擦面8
23 は図7に網目を施して示される。前記ボス361 の
先端に摩擦板83がボルト84で固定されており、この
摩擦板83の摩擦面831 が前記ラチェット爪82の摩
擦面823 に摺接する。
【0031】而して、スタータグリップ16を引いてス
タータプーリ79を図7の矢印a方向に回転させると、
ラチェット爪82がスタータプーリ79と共に矢印b方
向に回転し、その摩擦面823 がボス361 に固定した
摩擦板83の摩擦面831 に摺接する。このとき、ラチ
ェット爪82の摩擦面823 はピン81よりも半径方向
外側に位置しているため、ラチェット爪82は摩擦板8
3に引きずられてピン81回りに矢印c方向に回動し、
そのストッパ部822 がスタータプーリ79のストッパ
部791 に当接する鎖線位置に停止する。
タータプーリ79を図7の矢印a方向に回転させると、
ラチェット爪82がスタータプーリ79と共に矢印b方
向に回転し、その摩擦面823 がボス361 に固定した
摩擦板83の摩擦面831 に摺接する。このとき、ラチ
ェット爪82の摩擦面823 はピン81よりも半径方向
外側に位置しているため、ラチェット爪82は摩擦板8
3に引きずられてピン81回りに矢印c方向に回動し、
そのストッパ部822 がスタータプーリ79のストッパ
部791 に当接する鎖線位置に停止する。
【0032】その結果、ラチェット爪82の係止部82
1 が半径方向外側に突出して可動側プーリ半体72の腕
部723 …の何れかに係合するため、係止部821 に腕
部723 …を押圧された駆動プーリ51が回転してエン
ジンEが始動される。エンジンEが始動すると、係止部
821 を可動側プーリ半体72の腕部723 …に押され
たラチェット爪82が元位置に引っ込み、リコイルスタ
ータ17と駆動プーリ51との連結が絶たれてエンジン
Eは支障無く回転することができる。
1 が半径方向外側に突出して可動側プーリ半体72の腕
部723 …の何れかに係合するため、係止部821 に腕
部723 …を押圧された駆動プーリ51が回転してエン
ジンEが始動される。エンジンEが始動すると、係止部
821 を可動側プーリ半体72の腕部723 …に押され
たラチェット爪82が元位置に引っ込み、リコイルスタ
ータ17と駆動プーリ51との連結が絶たれてエンジン
Eは支障無く回転することができる。
【0033】上述したように、リコイルスタータ17の
ラチェット爪82に係合する腕部723 …を駆動プーリ
51の可動側プーリ半体72に一体に形成したので、前
記腕部723 …をランププレート73に設ける必要がな
くなり、その結果ランププレート73の形状が単純化さ
れて安価なプレス製品で賄うことが可能となる。また腕
部723 …はリコイルスタータ17に向けて傾斜するウ
エイトローラ案内カム面721 …に先端に連設されてい
るので、腕部723 …のリコイルスタータ17に向けて
の突出量を最小限に抑えることができる。これにより、
腕部723 …に特別の補強を施さなくとも、リコイルス
タータ17のラチェット爪82から受ける荷重に充分に
耐えることができる。しかも駆動プーリ51の可動側プ
ーリ半体72はダイキャスト製であるため、その腕部7
23 …を容易に一体成形することができる。
ラチェット爪82に係合する腕部723 …を駆動プーリ
51の可動側プーリ半体72に一体に形成したので、前
記腕部723 …をランププレート73に設ける必要がな
くなり、その結果ランププレート73の形状が単純化さ
れて安価なプレス製品で賄うことが可能となる。また腕
部723 …はリコイルスタータ17に向けて傾斜するウ
エイトローラ案内カム面721 …に先端に連設されてい
るので、腕部723 …のリコイルスタータ17に向けて
の突出量を最小限に抑えることができる。これにより、
腕部723 …に特別の補強を施さなくとも、リコイルス
タータ17のラチェット爪82から受ける荷重に充分に
耐えることができる。しかも駆動プーリ51の可動側プ
ーリ半体72はダイキャスト製であるため、その腕部7
23 …を容易に一体成形することができる。
【0034】次に、図8〜図10に基づいて従動プーリ
54の構造を詳述する。
54の構造を詳述する。
【0035】従動プーリ54は出力軸53の左端に設け
られるもので、固定側プーリ半体85、可動側プーリ半
体86、コイルスプリング87及びトルクカム機構88
を備える。ダイキャスト製の固定側プーリ半体85はフ
ェース部851 及びスリーブ852 を一体に備えてお
り、スリーブ852 が一対のボールベアリング89,8
9で出力軸53の外周に相対回転自在に支持される。ダ
イキャスト製の可動側プーリ半体86は、自己潤滑性材
料で形成したベアリング90を介して固定側プーリ半体
85のスリーブ852 の外周に軸方向摺動自在且つ相対
回転自在に支持される。
られるもので、固定側プーリ半体85、可動側プーリ半
体86、コイルスプリング87及びトルクカム機構88
を備える。ダイキャスト製の固定側プーリ半体85はフ
ェース部851 及びスリーブ852 を一体に備えてお
り、スリーブ852 が一対のボールベアリング89,8
9で出力軸53の外周に相対回転自在に支持される。ダ
イキャスト製の可動側プーリ半体86は、自己潤滑性材
料で形成したベアリング90を介して固定側プーリ半体
85のスリーブ852 の外周に軸方向摺動自在且つ相対
回転自在に支持される。
【0036】トルクカム機構88は固定側プーリ半体8
5のスリーブ852 の右端にスプライン係合してサーク
リップ91で固定されたカムプレート92を備えてお
り、このカムプレート92との間に縮設した前記コイル
スプリング87により、可動側プーリ半体86が固定側
プーリ半体85に向けて左方向に付勢される。コイルス
プリング87の右端は、カムプレート92の外周を折り
曲げて形成した係止部921 …と、カムプレート92に
切り起こしにより形成した係止部922 …とにより位置
決めされる。
5のスリーブ852 の右端にスプライン係合してサーク
リップ91で固定されたカムプレート92を備えてお
り、このカムプレート92との間に縮設した前記コイル
スプリング87により、可動側プーリ半体86が固定側
プーリ半体85に向けて左方向に付勢される。コイルス
プリング87の右端は、カムプレート92の外周を折り
曲げて形成した係止部921 …と、カムプレート92に
切り起こしにより形成した係止部922 …とにより位置
決めされる。
【0037】カムプレート92に120°間隔で形成さ
れた略L字状を成す3個の窓部92 3 …の内周縁から、
それぞれ支持腕924 …が半径方向外向きに突出する。
支持腕924 …は窓部923 …の半径方向の最大幅の約
半分に長さを持ち、その半径方向外端側から自己潤滑性
材料で形成したカムフォロワ93…が挿入されて保持さ
れる。そして、可動側プーリ半体86に一体に形成した
3個のカム861 …が、前記窓部923 …内においてカ
ムフォロワ93…に当接する。
れた略L字状を成す3個の窓部92 3 …の内周縁から、
それぞれ支持腕924 …が半径方向外向きに突出する。
支持腕924 …は窓部923 …の半径方向の最大幅の約
半分に長さを持ち、その半径方向外端側から自己潤滑性
材料で形成したカムフォロワ93…が挿入されて保持さ
れる。そして、可動側プーリ半体86に一体に形成した
3個のカム861 …が、前記窓部923 …内においてカ
ムフォロワ93…に当接する。
【0038】トルクカム機構88はコイルスプリング8
7の内部に配置されており、各カムフォロワ93…の半
径方向外端はコイルスプリング87の内周面によって押
さえられている。これにより、特別の部材を用いること
なく支持腕924 …からのカムフォロワ93…の脱落を
防止することができる。またカムプレート92をプレス
成形する際に、前記係止部921 …,922 …、窓部9
23 …及び支持腕92 4 …を折り曲げ或いは打ち抜いて
同時に形成することができるので、カムプレート92の
加工コストを削減することができる。
7の内部に配置されており、各カムフォロワ93…の半
径方向外端はコイルスプリング87の内周面によって押
さえられている。これにより、特別の部材を用いること
なく支持腕924 …からのカムフォロワ93…の脱落を
防止することができる。またカムプレート92をプレス
成形する際に、前記係止部921 …,922 …、窓部9
23 …及び支持腕92 4 …を折り曲げ或いは打ち抜いて
同時に形成することができるので、カムプレート92の
加工コストを削減することができる。
【0039】さて、自動二輪車Vの発進時や登坂時等に
エンジンEを急加速すると、そのクランクシャフト42
の回転はベルト式無段変速装置50の駆動プーリ51か
ら無端ベルト55を介して従動プーリ52に伝達され
る。このとき、無端ベルト55の駆動力は先ず負荷の小
さい従動プーリ52の可動側プーリ半体86に伝達され
るため、図10に示すように可動側プーリ半体86は固
定側プーリ半体85と一体のカムプレート92に対して
矢印d方向に相対回転する。これにより可動側プーリ半
体86のカム861 …がカムプレート92に支持したカ
ムフォロワ93…に圧接されて可動側プーリ半体86は
その反力で固定側プーリ半体85に接近する矢印e方向
に付勢される。その結果、無端ベルト55が固定側プー
リ半体85及び可動側プーリ半体86間に強く挟圧さ
れ、無端ベルト55のスリップが防止され、負荷が大き
い発進時や登坂時の動力伝達がスムーズに行われる。
エンジンEを急加速すると、そのクランクシャフト42
の回転はベルト式無段変速装置50の駆動プーリ51か
ら無端ベルト55を介して従動プーリ52に伝達され
る。このとき、無端ベルト55の駆動力は先ず負荷の小
さい従動プーリ52の可動側プーリ半体86に伝達され
るため、図10に示すように可動側プーリ半体86は固
定側プーリ半体85と一体のカムプレート92に対して
矢印d方向に相対回転する。これにより可動側プーリ半
体86のカム861 …がカムプレート92に支持したカ
ムフォロワ93…に圧接されて可動側プーリ半体86は
その反力で固定側プーリ半体85に接近する矢印e方向
に付勢される。その結果、無端ベルト55が固定側プー
リ半体85及び可動側プーリ半体86間に強く挟圧さ
れ、無端ベルト55のスリップが防止され、負荷が大き
い発進時や登坂時の動力伝達がスムーズに行われる。
【0040】上述したように、可動側プーリ半体86を
固定側プーリ半体85に向けて付勢するコイルスプリン
グ87の内部空間を利用してトルクカム機構88を配置
したので、トルクカム機構88の半径方向寸法を小型化
し、従動プーリ54全体のコンパクト化に寄与すること
ができる。
固定側プーリ半体85に向けて付勢するコイルスプリン
グ87の内部空間を利用してトルクカム機構88を配置
したので、トルクカム機構88の半径方向寸法を小型化
し、従動プーリ54全体のコンパクト化に寄与すること
ができる。
【0041】次に、図8及び図11に基づいて自動遠心
クラッチ56の構造を説明する。
クラッチ56の構造を説明する。
【0042】自動遠心クラッチ56は、従動プーリ54
の固定側プーリ半体85のフェース部851 の左側面に
一体に鋳込まれた2本のクラッチウエイトピン94,9
4と、これらクラッチウエイトピン94,94に一端を
枢支された一対のクラッチウエイト95,95と、クラ
ッチウエイト95,95の外周面に設けたフェーシング
96,96と、一対のクラッチウエイト95,95を相
互に連結する2本のクラッチスプリング97,97と、
従動プーリ54の固定側プーリ半体85の左側面に一体
に突設したピン853 ,853 に支持されたラバー製の
ダンパー98,98と、出力軸53の左端にスプライン
嵌合してナット99で固定されたクラッチドラム100
とを備える。
の固定側プーリ半体85のフェース部851 の左側面に
一体に鋳込まれた2本のクラッチウエイトピン94,9
4と、これらクラッチウエイトピン94,94に一端を
枢支された一対のクラッチウエイト95,95と、クラ
ッチウエイト95,95の外周面に設けたフェーシング
96,96と、一対のクラッチウエイト95,95を相
互に連結する2本のクラッチスプリング97,97と、
従動プーリ54の固定側プーリ半体85の左側面に一体
に突設したピン853 ,853 に支持されたラバー製の
ダンパー98,98と、出力軸53の左端にスプライン
嵌合してナット99で固定されたクラッチドラム100
とを備える。
【0043】上述したように、クラッチウエイトピン9
4,94を従動プーリ54の固定側プーリ半体85に鋳
込みにより支持したので、クラッチウエイトピン94,
94を特別の固定部材を用いずに強固に固定することが
できるばかりか、従来クラッチウエイトピン94,94
を支持するために特別に設けられていたドライブプレー
トが不要になり、その分だけ部品点数が削減されるとと
もに従動プーリ54の軸方向寸法が削減される。
4,94を従動プーリ54の固定側プーリ半体85に鋳
込みにより支持したので、クラッチウエイトピン94,
94を特別の固定部材を用いずに強固に固定することが
できるばかりか、従来クラッチウエイトピン94,94
を支持するために特別に設けられていたドライブプレー
トが不要になり、その分だけ部品点数が削減されるとと
もに従動プーリ54の軸方向寸法が削減される。
【0044】自動遠心クラッチ56が非係合状態にある
とき、クラッチスプリング97,97の弾発力でクラッ
チウエイト95,95は相互に接近する方向に付勢さ
れ、ダンパー98,98がクラッチウエイト95,95
に形成した凹部951 ,951に当接する位置に停止し
ており、このときフェーシング96,96はクラッチド
ラム100の内周面から離間している。
とき、クラッチスプリング97,97の弾発力でクラッ
チウエイト95,95は相互に接近する方向に付勢さ
れ、ダンパー98,98がクラッチウエイト95,95
に形成した凹部951 ,951に当接する位置に停止し
ており、このときフェーシング96,96はクラッチド
ラム100の内周面から離間している。
【0045】この状態から従動プーリ54の回転数が増
加すると、遠心力によってクラッチウエイト95,95
がクラッチスプリング97,97の弾発力に抗して半径
方向外側に拡開し、そのフェーシング96,96がクラ
ッチドラム100の内周面に当接することにより、従動
プーリ54の回転が出力軸53に伝達される。その結
果、エンジンEのクランクシャフト42の回転が駆動プ
ーリ51、無端ベルト55、従動プーリ54、自動遠心
クラッチ56、出力軸53、減速ギヤ列57、駆動スプ
ロケット23、無端チェーン25及び従動スプロケット
24を介して後輪Wrに伝達される。
加すると、遠心力によってクラッチウエイト95,95
がクラッチスプリング97,97の弾発力に抗して半径
方向外側に拡開し、そのフェーシング96,96がクラ
ッチドラム100の内周面に当接することにより、従動
プーリ54の回転が出力軸53に伝達される。その結
果、エンジンEのクランクシャフト42の回転が駆動プ
ーリ51、無端ベルト55、従動プーリ54、自動遠心
クラッチ56、出力軸53、減速ギヤ列57、駆動スプ
ロケット23、無端チェーン25及び従動スプロケット
24を介して後輪Wrに伝達される。
【0046】エンジンEを更に加速すると、ベルト式無
段変速装置50の駆動プーリ51のウエイトローラ74
…が遠心力で半径方向外側に移動し、ランププレート7
3からの反力で可動側プーリ半体72を固定側プーリ半
体71に接近する方向に移動させる。両プーリ半体8
5,86の接近により両者の間に形成されるV空間の幅
が狭まり無端ベルト55は駆動プーリ51の半径方向外
側に移動する。無端ベルト55が外側に移動すると、従
動プーリ54の可動側プーリ半体86が無端ベルト55
に押圧されてコイルスプリング87に抗しながら右方に
移動して両プーリ半体40,41間に形成されるV空間
の幅が広がり、無端ベルト55は従動プーリ54の半径
方向内側に移動する。これにより、エンジンEの低速回
転域において減速比が大きく、高速回転域において減速
比が小さくなるように無段変速が行われる。
段変速装置50の駆動プーリ51のウエイトローラ74
…が遠心力で半径方向外側に移動し、ランププレート7
3からの反力で可動側プーリ半体72を固定側プーリ半
体71に接近する方向に移動させる。両プーリ半体8
5,86の接近により両者の間に形成されるV空間の幅
が狭まり無端ベルト55は駆動プーリ51の半径方向外
側に移動する。無端ベルト55が外側に移動すると、従
動プーリ54の可動側プーリ半体86が無端ベルト55
に押圧されてコイルスプリング87に抗しながら右方に
移動して両プーリ半体40,41間に形成されるV空間
の幅が広がり、無端ベルト55は従動プーリ54の半径
方向内側に移動する。これにより、エンジンEの低速回
転域において減速比が大きく、高速回転域において減速
比が小さくなるように無段変速が行われる。
【0047】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0048】例えば、実施例では車両として自動二輪車
Vを例示したが、本発明は自動三輪車や四輪車に対して
も適用することが可能である。
Vを例示したが、本発明は自動三輪車や四輪車に対して
も適用することが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、リコイルスタータのラチェット爪が係合可
能な被係合部を駆動プーリの可動側プーリ半体に設けた
ので、ランププレートを被係合部を持たない単純な板状
部材としてプレス成形により低コストで製造することが
できる。
明によれば、リコイルスタータのラチェット爪が係合可
能な被係合部を駆動プーリの可動側プーリ半体に設けた
ので、ランププレートを被係合部を持たない単純な板状
部材としてプレス成形により低コストで製造することが
できる。
【0050】また請求項2に記載された発明によれば、
被係合部が可動側プーリ半体から一体に突設した突起で
あるため、可動側プーリ半体の製造時に突起を同時に形
成することにより部品点数の増加及び加工コストの増加
を抑えることができる。
被係合部が可動側プーリ半体から一体に突設した突起で
あるため、可動側プーリ半体の製造時に突起を同時に形
成することにより部品点数の増加及び加工コストの増加
を抑えることができる。
【0051】また請求項3に記載された発明によれば、
リコイルスタータに向けて傾斜する可動側プーリ半体の
ウエイトローラ案内カム面の半径方向外端部に、リコイ
ルスタータ側に突出する前記突起を形成したので、突起
の位置がリコイルスタータに接近して該突起に加わる曲
げモーメントが軽減される。従って、突起を小型化して
重量の軽減を図っても充分な耐久性を確保することがで
きる。
リコイルスタータに向けて傾斜する可動側プーリ半体の
ウエイトローラ案内カム面の半径方向外端部に、リコイ
ルスタータ側に突出する前記突起を形成したので、突起
の位置がリコイルスタータに接近して該突起に加わる曲
げモーメントが軽減される。従って、突起を小型化して
重量の軽減を図っても充分な耐久性を確保することがで
きる。
【図1】自動二輪車の全体側面図
【図2】パワーユニットの側面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図3の要部拡大図
【図6】図5の6−6線矢視図
【図7】図5の7−7線断面図
【図8】図3の要部拡大図
【図9】図8の9−9線矢視図
【図10】図9の10−10線拡大断面図
【図11】図8の11−11線断面図
17 リコイルスタータ 42 クランクシャフト 51 駆動プーリ 71 固定側プーリ半体 72 可動側プーリ半体 721 ウエイトローラ案内カム面 723 腕部(被係合部) 73 ランププレート 74 ウエイトローラ 82 ラチェット爪 E エンジン
Claims (3)
- 【請求項1】 固定側プーリ半体(71)と、固定側プ
ーリ半体(71)に対して接近・離間可能な可動側プー
リ半体(72)と、固定側プーリ半体(71)に対して
固定されたランププレート(73)と、ランププレート
(73)及び可動側プーリ半体(72)間に配置された
ウエイトローラ(74)とを備えた駆動プーリ(51)
をエンジン(E)のクランクシャフト(42)に支持
し、クランクシャフト(42)と同軸に配置したリコイ
ルスタータ(17)により駆動プーリ(51)を回転駆
動してエンジン(E)を始動する車両のエンジン始動装
置において、 リコイルスタータ(17)のラチェット爪(82)が係
合可能な被係合部(723 )を駆動プーリ(51)の可
動側プーリ半体(72)に設けたことを特徴とする車両
のエンジン始動装置。 - 【請求項2】 前記被係合部(723 )が可動側プーリ
半体(72)から一体に突設した突起であることを特徴
とする、請求項1記載の車両のエンジン始動装置。 - 【請求項3】 リコイルスタータ(17)に向けて傾斜
する可動側プーリ半体(72)のウエイトローラ案内カ
ム面(721 )の半径方向外端部に、リコイルスタータ
(17)側に突出する前記突起を形成したことを特徴と
する、請求項2記載の車両のエンジン始動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29321094A JPH08151969A (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 車両のエンジン始動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29321094A JPH08151969A (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 車両のエンジン始動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08151969A true JPH08151969A (ja) | 1996-06-11 |
Family
ID=17791854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29321094A Pending JPH08151969A (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 車両のエンジン始動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08151969A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2741398A1 (fr) * | 1995-11-22 | 1997-05-23 | Honda Motor Co Ltd | Dispositif de demarrage pour moteur a combustion interne |
JP2007177988A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Yamada Seisakusho Co Ltd | Vベルト式自動変速機 |
JP2008185053A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-14 | Yamaha Motor Co Ltd | ベルト式無段変速装置およびそれを備えた鞍乗型車両 |
WO2017168598A1 (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 本田技研工業株式会社 | 自動二輪車用リコイルスタータのハンドル係止構造 |
WO2017168597A1 (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 本田技研工業株式会社 | 自動二輪車用リコイルスタータのハンドル係止構造 |
-
1994
- 1994-11-28 JP JP29321094A patent/JPH08151969A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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