JPH08151480A - 耐候性の改善された有機材料組成物 - Google Patents

耐候性の改善された有機材料組成物

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JPH08151480A
JPH08151480A JP29513994A JP29513994A JPH08151480A JP H08151480 A JPH08151480 A JP H08151480A JP 29513994 A JP29513994 A JP 29513994A JP 29513994 A JP29513994 A JP 29513994A JP H08151480 A JPH08151480 A JP H08151480A
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JP
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tert
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butyl
bis
material composition
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JP29513994A
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English (en)
Inventor
Riyouji Kimura
凌治 木村
Yoko Nanbu
洋子 南部
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間に渡って耐候性の改善された有機材料
組成物を提供すること。 【構成】 本発明の耐光性の改善された有機材料組成物
は、有機材料100重量部に、下記〔化1〕の一般式
(I)で表される紫外線吸収剤0.001〜30重量部
を添加してなるものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性の改善された有
機材料組成物、詳しくは、特定の紫外線吸収剤を添加す
ることによって、長期間に渡って耐候性の改善された有
機材料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレン、ポリプロピレン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル等の有機材料は光の作用により劣化し、変色あるい
は機械的強度の低下等を引き起こし、染料等は褪色また
は変色して長期の使用に耐えないことが知られている。
【0003】そこで、これらの有機材料の劣化を防止す
るために、従来から種々の紫外線吸収剤が用いられてき
た。該紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、2,4,6−トリアリールトリアジ
ン系およびシアノアクリレート系の紫外線吸収剤が知ら
れている。しかし、これらの紫外線吸収剤は、加工時に
高温に曝されたり、長期の使用時に揮散してその効力を
失うため、満足のいく長期の耐候性は得られていない。
また、紫外線吸収剤は種類により吸収極大波長が異なる
ため、紫外線を有害な波長域全体で充分に吸収すること
は困難であった。そのため、揮散性が小さい高分子量
の、広い波長域で高い吸収能をもつ紫外線吸収剤が望ま
れており、該紫外線吸収剤を用いて耐候性の改善された
有機材料組成物の開発が期待されていた。
【0004】従って、本発明の目的は、長期間に渡って
耐候性の改善された有機材料組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定のカルバゾール構造を有する2,
4,6−トリアリールトリアジン系紫外線吸収剤が高分
子量で幅広い波長域で高い吸収能を示すことを見出し、
該紫外線吸収剤を有機材料に特定量添加してなる有機材
料組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、有機材料100重量部に、下記〔化2〕(前記〔化
1〕と同じ)の一般式(I)で表される紫外線吸収剤
0.001〜30重量部を添加してなる、耐候性の改善
された有機材料組成物を提供するものである。
【0007】
【化2】
【0008】以下、本発明の耐候性の改善された有機材
料組成物について詳述する。
【0009】本発明に用いられる上記一般式(I)で表
される紫外線吸収剤において、式中、R1〜R8で表される
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブ
チル、第三ブチル、イソブチル、アミル、第三アミル、
オクチル、第三オクチル、デシル等の基があげられ、ア
ルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n
−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、ter
t−ブトキシ等の基があげられる。R1〜R7で表される炭
素数1〜10のアルコキシカルボニル基としては、例え
ば、上記のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル
基があげられる。R5〜R7で表されるハロゲン原子として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげられる。
【0010】従って、上記一般式(I)で表される紫外
線吸収剤としては、例えば、下記〔化3〕〜〔化8〕の
化合物No.1〜化合物No.6等があげられる。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】上記一般式(I)で表される紫外線吸収剤
の合成方法は、特に限定されるものではなく、通常トリ
アリールトリアジンの合成に用いられる合成方法のいず
れでもよい。例えば、2,4,6−トリクロロトリアジ
ンにルイス酸触媒の存在下でフェニル化合物2モルとカ
ルバゾール化合物1モルを付加させてもよく、また、ベ
ンズアミジンのハロゲン化水素酸塩とハロゲン化ギ酸エ
ステルより2−ヒドロキシ−4,6−ジアリールトリア
ジンを合成し、次いで塩化チオニルで処理して2−クロ
ロ−4,6−ジアリールトリアジンとしたのちカルバゾ
ール誘導体とルイス酸触媒で反応してもよい。
【0018】次に、本発明に用いられる上記一般式
(I)で表される紫外線吸収剤の具体的な合成例をあげ
るが、本発明は下記の合成例によって制限を受けるもの
ではない。
【0019】合成例1〈下記〔化9〕(前記〔化3〕と
同じ)の化合物No.1の合成〉
【0020】
【化9】
【0021】4,6−ジフェニル−2−クロロトリアジ
ン54.3g(0.2モル)をキシレン200mlに溶
解後、無水三塩化アルミニウム28g(0.21モル)
と2−ヒドロキシカルバゾール36.6g(0.2モ
ル)とを加えて85℃で5時間反応させた。得られた反
応混合物に1N塩酸水溶液250mlを添加する。有機
層より脱キシレンして得られた固体をトルエンより再結
晶して、融点331.5℃の微黄色結晶55g(収率6
6%)を得た。得られた化合物(結晶)は吸収極大波長
371nmで吸光係数2.35×104 であった。
【0022】合成例2〈下記〔化10〕(前記〔化4〕
と同じ)の化合物No.2の合成〉
【0023】
【化10】
【0024】4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニ
ル)−2−クロロトリアジン65.5g(0.2モル)
をキシレン200mlに溶解後、無水三塩化アルミニウ
ム28g(0.21モル)と2−ヒドロキシカルバゾー
ル36.6g(0.2モル)とを加えて100℃で5時
間反応させた。得られた反応混合物に1N塩酸水溶液2
50mlを添加する。有機層より脱キシレンして得られ
た固体をトルエンより再結晶し、得られた結晶をクロロ
ホルムを展開液としてシリカゲルカラムにより精製して
融点235℃の微黄色結晶77g(収率81%)を得
た。得られた化合物(結晶)は吸収極大波長367nmで
吸光係数2.10×104 であった。
【0025】上記一般式(I)で表される紫外線吸収剤
は、有機材料用の光安定剤として用いるものである。上
記一般式(I)で表される紫外線吸収剤の添加量は、有
機材料100重量部に対して、0.001〜30重量
部、好ましくは0.01〜10重量部である。上記添加
量が0.001重量部未満では、安定化効果が認められ
ず、30重量部を超えても、安定化効果はあまり変わら
ず経済的に不利になる。
【0026】本発明に用いられる有機材料としては、例
えば、合成高分子材料があげられ、具体的には、高密
度、低密度または直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン等
のα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフ
ィン及びこれらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン、ポリフッ化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩
化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−ア
クリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エ
ステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミ
ド共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共
重合体等の含ハロゲン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、
ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレ
ン及び/又はα−メチルスチレンと他の単量体(例え
ば、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル
酸メチル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重
合体(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐
熱ABS樹脂等)、ポリメチルメタクリレート、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブ
チラール、ポリエチレンテレフタレート及びポリテトラ
メチレンテレフタレート等の直鎖ポリエステル、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリカプロラクタム及びポリヘキ
サメチレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネー
ト、分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の
熱可塑性合成樹脂及びこれらのブレンド物あるいはフェ
ノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリカステル樹脂等の熱硬化性樹脂をあげる
ことができ、更に、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−
ブタジエン共重合ゴム等のエラストマーであっても良
い。
【0027】本発明の有機材料組成物には、前記一般式
(I)で表される紫外線吸収剤と共に、他の汎用の酸化
防止剤、安定剤等の添加剤を併用することができる。
【0028】上記添加剤として特に好ましいものとして
は、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防
止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤があげられ、特
に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物に
代表されるヒンダードアミン系の光安定剤は、本発明に
係る前記一般式(I)で表される紫外線吸収剤と相乗効
果を奏するので好ましい。
【0029】上記フェノール系酸化防止剤としては、例
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオ
ジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
メチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビ
ス(6−第三ブチル−m−クレゾール) 、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェ
ノール) 、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−
第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタ
レート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−
トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2
−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオ
キシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル) フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕等があげられる。
【0030】また、上記硫黄系酸化防止剤としては、例
えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、
ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及
びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプ
トプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメル
カプトプロピオン酸エステル類があげられる。
【0031】また、上記ホスファイト系酸化防止剤とし
ては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、ト
リス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、
トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフ
ェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オク
チルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニ
ルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、ジ (ノニルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−ト
リ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェ
ノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,
4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチ
ルフェノール) ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)
−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テ
トラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレ
ンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ
−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、
トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブ
チルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフ
ェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン等があげら
れる。
【0032】また、上記ヒンダードアミン系光安定剤と
しては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、
1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2
−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テ
トラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタ
ンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカル
ボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,
1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,
8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミ
ノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシ
エチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチル
アミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物等があげ
られる。
【0033】その他必要に応じて、本発明の有機材料組
成物には、重金属不活性化剤、造核剤、金属石けん、有
機錫化合物、可塑剤、エポキシ化合物、発泡剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、加工助剤等を包含させることがで
きる。
【0034】本発明の有機材料組成物は、例えば、農業
用資材、自動車用塗料等の高度の耐光性が要求される分
野に特に有用であり、例えば、フィルム、繊維、テー
プ、シート、各種成型材料、塗料、ラッカー用結合剤、
接着剤、パテ及び写真材料における基材等に用いること
ができる。
【0035】本発明の有機材料組成物において、前記一
般式(I)で表される紫外線吸収剤の有機材料への適用
方法は特に限定されるものではなく、添加する際の形態
は粉末でもエマルジョンやサスペンジョンなどの水分散
体でもよく、有機溶剤により溶液としてもよい。さら
に、添加される形態に応じて添加工程も種々可能であ
り、安定化される有機材料が高分子材料の場合は、通常
用いられる高分子材料への紫外線吸収剤の適用方法のい
ずれでもよく、例えば、加工時に添加してもよく、加工
後に吸着および含浸させてもよく、また本発明に係る前
記一般式(I)で表される紫外線吸収剤を添加したフィ
ルムなどをコーティングしてもよく、塗料においては直
接添加でもよく、保護層中に添加してもよい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例によりなんら制限される
ものではない。尚、実施例において使用した化合物No.1
〜No.6は、前記〔化3〕〜〔化8〕の化合物である。
【0037】実施例1 下記の配合により、250℃で押し出し加工してペレッ
トを作成した。次いで、これを250℃で射出成型し
て、厚さ2mmの試験片を作成し、黄色度を測定した。こ
の試験片について、サンシャインウエザオメーターを用
いて、ブラックパネル温度83℃、120分中18分間
の降雨サイクルで、耐候性試験を行った。評価方法はク
ラックの発生時間の比較で行なった。それらの結果を下
記〔表1〕に示す。
【0038】 〔配合〕 エチレン−プロピレン共重合体 100重量部 ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフ 0.1 ェニル)プロピオネート トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト 0.05 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル 0.3 )セバケート ステアリン酸カルシウム 0.05 試料化合物(下記〔表1〕参照) 0.2
【0039】
【表1】
【0040】上記〔表1〕中、比較化合物1は下記〔化
11〕に示す化合物である。
【0041】
【化11】
【0042】実施例2 下記の配合により、260℃で押し出し加工してペレッ
トを作成し、次いで、これを260℃で射出成型して、
厚さ1mmの試験片を作成した。この試験片を用いて、8
3℃のサンシャインウェザオメーター(雨なし)による
耐候性試験を行い、400時間照射後の色差を測定し
た。その結果を下記〔表2〕に示した。
【0043】 〔配合〕 耐熱ABS樹脂(α−メチルスチレン共重合体) 100重量部 マグネシウムステアレート 0.4 トリエチレングリコールビス(3−第三ブチル−4−ヒ 0.2 ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリ 0.2 トールジホスファイト 二酸化チタン 0.5 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル 0.3 )−1,2,3,4−テトラカルボキシレート 試料化合物(下記〔表2〕参照) 0.3
【0044】
【表2】
【0045】実施例3 下記配合物を70℃のロール上で5分間混練し、120
℃で5分間プレスして厚さ0.5mmの試験片を作成し
た。この試験片を用いて、フェードメーターで50時間
及び100時間照射後の伸び残率を測定した。その結果
を下記〔表3〕に示す。
【0046】 〔配合〕 ポリウレタン樹脂(旭電化製U−100) 100重量部 バリウムステアレート 0.7 亜鉛ステアレート 0.3 2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール 0.1 アデカスタブLA−62* 0.3 試料化合物(下記〔表3〕参照) 0.3 *旭電化工業製ヒンダードアミン系光安定剤
【0047】
【表3】
【0048】実施例4 下記の配合物を用い、混練ロールにより混練し厚さ0.
1mmのフィルムを作成した。このフィルムから試験片を
切取り、サンシャインウェザオメーター(雨なし)によ
る耐候性試験を行った。その結果を下記〔表4〕に示
す。
【0049】 〔配合〕 塩化ビニル樹脂(重合度1,000) 100重量部 ジオクチルフタレート 47 トリキシレニルホスフェート 3 亜鉛ステアレート 0.8 ホスホン酸ノニルフェニルエステルバリウム塩 0.8 テトラ(トリデシル)ビスフェノールAジホスファイト 0.8 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 3 メチレンビス(ステアリン酸アミド) 0.5 ソルビタンモノパルミテート 2 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル 0.5 )−1,2,3,4−テトラカルボキシレート 試料化合物(下記〔表4〕参照) 0.2
【0050】
【表4】
【0051】実施例5 紫外線吸収剤(下記〔表5〕に記載)35重量部をノニ
オン系界面活性剤(ノニルフェノールとエチレンオキシ
ドの付加物)1重量部と水64重量部に微分散させた液
30gとアントラキノン系赤色染料(Resolin Red FB:
バイエル社製)10gと酢酸0.3gを水1リットルに
分散して染液として、浴比1:10でポリエステル布1
00gを密閉容器に入れて130℃恒温槽にて30分間
染色した。冷却後水洗して、常法により還元洗浄して試
験片を得た。染液の染色前後の吸光度から紫外線吸収剤
の吸尽率を測定した。また、得られた染色布のサンシャ
インウェザオメーター83℃(散水なし)での240時
間後の試験前との色差により耐候性試験を行った。
【0052】なお、吸尽率については染料がない場合に
ついても測定した。それらの結果を下記〔表5〕に示
す。
【0053】
【表5】
【0054】上記の各実施例の結果から、本発明に係る
前記一般式(I)で表される紫外線吸収剤を用いた場合
(実施例 1-1〜1-4, 2-1〜2-4, 3-1〜3-4, 4-1〜4-4, 5
-1〜5-4 )は、従来知られていたトリアジン系紫外線吸
収剤を用いた場合(比較例 1-1,2-1,3-1,4-1,5-1)と比
較して安定化効果が著しく大きいことが明らかである。
【0055】
【発明の効果】本発明の有機材料組成物は、長期に渡っ
て耐候性の改善されたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機材料100重量部に、下記〔化1〕
    の一般式(I)で表される紫外線吸収剤0.001〜3
    0重量部を添加してなる、耐候性の改善された有機材料
    組成物。 【化1】
JP29513994A 1994-11-29 1994-11-29 耐候性の改善された有機材料組成物 Pending JPH08151480A (ja)

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