JPH1171355A - トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤 - Google Patents
トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤Info
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- JPH1171355A JPH1171355A JP24972297A JP24972297A JPH1171355A JP H1171355 A JPH1171355 A JP H1171355A JP 24972297 A JP24972297 A JP 24972297A JP 24972297 A JP24972297 A JP 24972297A JP H1171355 A JPH1171355 A JP H1171355A
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Abstract
色することなく高度の耐候性を付与し、耐熱性にも優れ
るトリアジン系化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるトリアジン
系化合物、それからなる紫外線吸収剤、該紫外線吸収剤
を添加された高分子材料組成物。 (式中、Aは環Aを、XおよびYは各々独立に環Aまた
は環Bを表す。R1は(メタ)アクリロイル基又はグリ
シジルオキシ基で置換された炭素原子数1〜25のアル
キル基を表し、R2は炭素原子数1〜8のアルキル基を
表し、R3、R4、R5およびR6は水素原子、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1〜12のアルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールアルキル基を表す。)
Description
2−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル基の4位でアク
リルまたはグリシジルによる反応性を有するアリール基
を分子内に有するトリアリールトリアジン化合物および
該化合物からなる紫外線吸収剤、当該紫外線吸収剤を添
加した高分子材料組成物および耐候性の改善されたフィ
ルム、シート、繊維織物および塗料などの薄膜状物に関
する。
ン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト等の高分子材料や有機顔料または染料は光の作用によ
り劣化し、変色あるいは機械的強度の低下等を引き起こ
して長期の使用に耐えないことが知られている。
光の波長をコントロールするために、従来から種々の紫
外線吸収剤が用いられ、ベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系、2,4,6−トリアリールトリアジン系お
よびシアノアクリレート系の紫外線吸収剤が知られてい
る。
由来して各々異なる紫外線吸収スペクトルを示し、有機
材料との相溶性や揮散性も異なるため用途に応じて使い
分けられている。特に、保護層に用いられる薄膜状物に
おいては、高度の紫外線遮蔽効果が要求されるため紫外
線吸収剤の添加量を多くする必要があり、基材層への相
溶性に優れ、揮散性が小さく、吸光係数の大きな紫外線
吸収剤が求められる。
外線吸収剤は吸光係数が高く、耐熱性にも優れている
が、例えば公知の2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−4,6−ジアリール−s−トリアジン化合物は極
大吸収波長が275〜290nmおよび330〜340
nmであり、300〜320nmでの吸収が小さく、3
50〜400nmでの吸収もベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤に比較して小さく実用的でなかった。
置換基によって2,4,6−トリアリールトリアジン系
紫外線吸収剤の紫外線吸収スペクトルを安定化に有効な
波長にシフトさせることが提案されている。例えば、2
−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリ
ールトリアジンの2,4−ジヒドロキシフェニル基の5
位に置換基を導入することで330〜340nmにある
極大吸収を350nm付近にシフトさせ、350〜40
0nmでの吸収を改善することで安定化効果を高めてい
る。しかし、吸収波長が可視光を含むため着色して実用
的でなかった。
実施例において2,4−ビス−(2,4−ジヒドロキシ
−3−メチルフェニル)−6−フェニルトリアジンが記
載されている。しかし、ジヒドロキシフェニル基を2個
有するトリアジン化合物は、吸収波長域が400nmを
越えて有機材料を着色するため実用的でなかった。
び特開平8−259545号公報には、アクリル基を有
するトリアリールトリアジン化合物が提案されている。
反応性の基を有することで樹脂への保留性は改善されて
いるものの、アリール基に直接(メタ)アクリル酸エス
テルが結合した特公昭42−25303号公報に提案さ
れた化合物は、樹脂を著しく着色するため実用的ではな
かった。また、特開平8−259545号公報に提案さ
れた化合物は着色性は改善されているものの未だ満足の
いくものではなく、耐候性においても満足のいくもので
はなかった。
現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(I)
で表される特定の位置に置換基を有する(メタ)アクリ
ル基またはグリシジル基を有するトリアジン系化合物が
紫外線吸収効果を発揮し、かつ有機材料を着色すること
なく高度の耐候性を付与し、耐熱性にも優れることを見
出し、本発明に到達した。
るトリアジン系化合物およびそれからなる紫外線吸収剤
を提供するものである。以下、上記要旨をもってなる本
発明について詳述する。
イル基若しくはグリシジルオキシ基で置換されたアルキ
ル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペ
ンチル、第二ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、イソ
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、第二オ
クチル、第三オクチル、2−エチルヘキシルなどが挙げ
られる。置換基を有するアルキル基としては、2−ヒド
ロキシプロピル、3−ブトキシプロピルなどが挙げられ
る。酸素原子などで中断されたアルキル基の構成鎖とし
ては、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコ
ールのアルキレンエーテル単位が挙げられる。
リロイルオキシエチル、メタクリロイルオキシエチル、
2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル、
2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチ
ル、2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシ
エチルオキシ)プロピルなどの(メタ)アクリロイルオ
キシアルキル基、2−グリシジルオキシエチル、2−ヒ
ドロキシ−3−グリシジルオキシプロピル、3−ブトキ
シ−2−グリシジルオキシプロピル、2−(2−グリシ
ジルオキシエチルオキシ)エチル、3−(グリシジルオ
キシヘプタプロピルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル
などのグリシジルアルキルエーテル基などが挙げられ
る。
るアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチ
ル、イソブチル、アミル、第三アミル、オクチル、第三
オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられ
る。これらの好ましいアルキル基としては、メチル基が
挙げられる。アリールアルキル基としては、1−メチル
−1−フェニルエチル、ベンジル、2−フェニルエチル
などが挙げられる。
基としては、直鎖および分岐のプロペニル、ブテニル、
ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニルが不
飽和結合の位置によらず挙げられる。
およびアルコキシカルボニル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第
三ブチル、イソブチル、アミル、第三アミル、オクチ
ル、第三オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど
のアルキル基の誘導体が挙げられる。アリールアルキル
基としては、例えば、クミル基、フェニルメチレン基な
どが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子が挙げられる。
物としては、例えば、下記の化合物No.1〜No.9
等の化合物が挙げられる。
アジン系化合物の合成方法は特に限定されるものではな
く、通常用いられる合成方法のいずれでもよい。例え
ば、塩化シアヌル1モルにフェノール1モルを付加さ
せ、さらに、キシレン2モルを三塩化アルミニウム触媒
により付加させた後、フェノールと2,6-ジヒドロキシト
ルエンと交換反応させることで2−(2,4−ジヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)−4,6−ジフェニルトリ
アジンを合成し、これとメタクリル酸グリシジルエステ
ルを反応させ、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ)プロ
ピルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチ
ルフェニル)−s−トリアジンを合成する。
化合物としては、Xが環Aである化合物が特に好まし
い。X、Yがともに環Bである化合物は、極大吸収波長
が290nmおよび340nm付近であり、極大吸収波
長の間で高い吸収を示し、340nm付近のλmaxはシ
ョルダーとなり、2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−4,6−ジアリール−s−トリアジン化合物と比
較して優れた耐候性を有機材料に付与する。しかし、X
が環Aである化合物は、λmaxが310nmおよび35
0nm付近であり、300〜320nmおよび350〜
400nmで強い吸収を示し、より優れた耐候性を付与
する。
単独で紫外線吸収剤として使用することができる。本発
明の紫外線吸収剤が適用される対象としては、高分子材
料があげられる。特に、本発明の紫外線吸収剤は、揮発
性が小さく、優れた耐光性を有するので薄膜状物におい
て有効であり、薄膜状のものであれば、合成樹脂フィル
ム、シート、塗料の他、不織布や織物などに用いられる
繊維であってもよい。具体的には、農業用資材などのフ
ィルム・シート、PETに代表されるポリエステル繊維
やナイロン繊維などの繊維材料、眼内レンズ、テープな
どの高分子材料のほか、感熱記録材料、塗料、特に自動
車用塗料、接着剤、パテ、ラッカー用結合剤、写真材料
における基材、液晶組成物などが挙げられる。特に、積
層フィルムの最外層や塗装面の保護のためのトップコー
ト層に用いられる塗料などに好適に用いられる。本発明
の紫外線吸収剤の添加量は安定化の対象が高分子材料で
ある場合、高分子材料100重量部に対して通常0.0
01〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部で
ある。
く、優れた耐光性を付与するので、農業用資材や自動車
塗料等の高度の耐光性が要求される分野に特に有用であ
り、不飽和結合を有するので、熱硬化性塗料などへの組
み込みにおいては特に優れた安定化効果が期待できる。
分子材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラ
ストマー等を挙げることができる。例えば、高密度、低
密度または直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン等のα
−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン
及びこれらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、
ポリフッ化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共
重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合
体等の含ハロゲン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリ
スチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレン及
び/又はα−メチルスチレンと他の単量体(例えば、無
水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル酸メチ
ル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合体
(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐熱A
BS樹脂等)、ポリメチルメタクリレート、ポリビニル
アルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラ
ール、ポリエチレンテレフタレート及びポリテトラメチ
レンテレフタレート等の直鎖ポリエステル、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリカプロラクタム及びポリヘキサメ
チレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネート、
分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可
塑性合成樹脂及びこれらのブレンド物、あるいはフェノ
ール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリカステル樹脂等の熱硬化性樹脂をあげること
ができる。更に、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブ
タジエン共重合ゴム等のエラストマーであってもよい。
の汎用の酸化防止剤、安定剤等の添加剤を併用すること
ができる。
しては、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸
化防止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤があげられ、
特に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物
に代表されるヒンダードアミン系の光安定剤は本発明の
化合物と相乗効果を奏するので好ましい。
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジ
エチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘ
キサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメ
チレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス
(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチ
レンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチル
フェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−
3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコ
ールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブ
チル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス
(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチ
リデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三
ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三
ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレー
ト、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒド
ロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒド
ルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ
ス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリ
ス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テ
トラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキ
シ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
ば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジ
ステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及び
ペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプト
プロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカ
プトプロピオン酸エステル類があげられる。
ては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、ト
リス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、
トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフ
ェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オク
チルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニ
ルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−ト
リ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、テトラ(トリデシル)ビスフェノールAジホス
ファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフ
ェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,
4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチ
ルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)
−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニ
ル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メ
チレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクタデ
シルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6
−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、テト
ラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレン
ジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−
10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、ト
リス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチ
ルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェ
ピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル
−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ
第三ブチルフェノールのホスファイトなどが挙げられ
る。
しては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、
1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2
−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テ
トラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタ
ンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカル
ボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,
1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,
8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミ
ノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシ
エチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチル
アミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1−オキ
シム、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル−1−オキシム)セバケート、2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル−N−オキシムベンゾエ
ート等があげられる。
組成物には重金属不活性化剤、造核剤、金属石けん、有
機錫化合物、可塑剤、エポキシ化合物、発泡剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、加工助剤等を包含させることがで
きる。
用方法は特に限定されるものではなく、添加する際の形
態は粉末でもエマルジョンやサスペンジョンなどの水分
散体でもよく、有機溶剤により溶液としてもよい。ま
た、本発明の紫外線吸収剤は不飽和結合を有するので本
発明の紫外線吸収剤単独または他の単量体と共重合によ
りオリゴマーとしても用いることができる。
も種々可能であり、安定化される有機材料が高分子材料
の場合は通常用いられる高分子材料への紫外線吸収剤の
適用方法のいずれでもよい。例えば、加工時に添加して
もよく、加工後に吸着および含浸させてもよく、また本
発明の紫外線吸収剤を添加したフィルムなどをコーティ
ングしてもよい。加工時の添加方法においては、高濃度
に配合したマスターバッチを調製したり、顆粒化して粉
塵を抑制した後に最終的に目的とする配合において混練
されてもよい。塗料や感熱記録材料、液晶組成物などに
おいては直接添加でもよく、保護層中に添加してもよ
い。
るが、本発明は以下の実施例によりなんら制限されるも
のではない。
−メチルフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニ
ル)−s−トリアジン(以下、中間体A)を合成した。
2−ヒドロキシ−4,6−ビス(4−メチルフェニル)
−s−トリアジン277g(1.0モル)を、ジメチルホ
ルムアミド(以下DMF)/キシレン(=1/1)の混
合溶媒500mlに溶解し、塩化チオニルを滴下しなが
ら120℃で6時間反応させた。2−メチルレゾルシノ
ール124g(1.0モル)と三塩化アルミニウム147g
(1.1モル)を加え、80℃で3時間反応させた。常法
により触媒である三塩化アルミニウムを除き、減圧脱溶
媒後、イソプロパノールより再結晶して融点280.6
℃の淡黄色粉末348g(収率91%)を得た。得られた化
合物は 1H−NMR(DMSO−d6)により中間体Aと
同定した。 2.20(-CH3)、2.48(-CH3)、6.5-6.7,7.3-7.5,8.4-8.6(Ar
-H)、9.45,13.50(Ar-OH) 次いで、中間体A76.7g(0.2モル)、グリシジ
ルメタクリレート142g(1.0モル)に第三ブトキ
シカリウム0.67g(6ミリモル)を加え、キシレン
300ml中で、120℃×24時間反応させた。反応
液からキシレンおよび過剰のグリシジルメタクリレート
を減圧留去して、残渣をトルエンより再結晶して融点1
32.6℃の淡黄色粉末54.7g(収率52%)を得
た。得られた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて
λmax:295.2nmで341.0nmにショルダーを有する波形を示
し、ε295.2 :59500、ε341.0:19500であり、1H−NM
Rにより化合物No.1と同定した。 1.98,2.22,2.46(-CH3),4.1-4.5(O-CH2-,O-CH<),5.62-6.
17(=CH2),6.5-6.6,7.2-7.5,8.4-8.7(Ar-H),8.8(Ar-OH)
ール500g(4.0モル)をDMF500mlに溶解
し、80℃で40%水酸化ナトリウム水溶液140g
(1.4モル)を滴下した。続いて、80℃で1時間反
応させ、冷却後、1N塩酸水溶液100mlを加え、析
出した沈澱をろ取してイソプロパノールより再結晶して
淡黄色粉末を得た。得られた淡黄色粉末21.4g
(0.05モル)とメタクリル酸8.6g(0.1モ
ル)をキシレン中でp−トルエンスルホン酸0.43g
(2.5ミリモル)加え、2時間還流脱水して脱溶媒
後、イソプロパノール/トルエン(1/1)から再結晶
して融点181℃の微黄色粉末21.1g(収率85
%)を得た。得られた化合物は、紫外線吸収スペクトル
においてλmax:294.8nmで341.0nmにショルダーを有する
波形を示し、ε294.8:53600、ε341.0:18600であり、1
H−NMRにより化合物No.3と同定した。 1.9(CH3-C=)、2.4(Ar-CH3)、2.5(Ar-CH3)、4.3-4.6(O-C
H2CH2-O)、5.6,6.2(CH2=)、6.5-6.6,7.3-7.5,8.5-8.7(A
r-H)、13.7(Ar-OH)
ロキシ−3−メチルフェニル)−6−(2,4−ジメチ
ルフェニル)−s−トリアジン(以下、中間体B)を合
成した。2−(2’,4’−ジメチルフェニル)−4,
6−ジクロロ−s−トリアジン106g(0.42モ
ル)をクロロベンゼン530gに溶解し、2−メチルレ
ゾルシノール109.2g(0.88モル)を加えた
後、室温で攪拌しながら、三塩化アルミニウム64.0
g(0.48モル)を除々に加え、70℃で2時間反応
させた。常法により触媒である三塩化アルミニウムを除
き、水蒸気蒸留により脱溶媒後、熱水、熱キシレンで洗
浄し、融点310℃の淡黄色粉末111g(収率61.
5%)を得た。得られた化合物は、 1H−NMRにより
中間体Bと同定した。 2.1,2.4,2.6(Ar-CH3)、6.5-6.7,7.1-7.3,7.7-7.9,8.0-
8.2(Ar-H)、10.4,13.5(Ar-OH) 次いで、中間体B42.9g(0.1モル)、2−ブロモ
エタノール27.5g(4.0モル)をDMF300m
lに溶解し、80℃で40%水酸化ナトリウム水溶液1
40g(1.4モル)を滴下した。滴下終了後、77℃
で1時間反応させた。1N塩酸100mlを加え、析出
した沈澱をイソプロパノールより再結晶して融点210
℃の淡黄色粉末50.7g(収率98%)を得た。得ら
れた粉末25.9g(0.05モル)、メタクリル酸4
3.0g(0.5モル)、p−トルエンスルホン酸0.
86g(5ミリモル)をキシレン300mlに溶解し、
2時間還流した。過剰のメタクリル酸および溶剤を減圧
留去して、イソプロパノールより再結晶して融点131
℃の淡黄色粉末21.6g(収率66%)を得た。得ら
れた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて、λmax:
313.8nm,351.0nmで、ε313.8 :46200、ε351.0:35600で
あった。また、 1H−NMRにより化合物No.4と同
定した。 1.97,2.18,2.41,2.69(-CH3),4.2-4.6(O-CH2-CH2-O),5.
6,6.16(C=CH2),6.5-6.6,7.0-7.3,7.8-8.0,8.3-8.5(Ar-
H),13.45(O-H)
シヘプタプロポキシグリシジル268g(0.5モ
ル)、第三ブトキシカリウム0.34g(3ミリモル)
をトルエン300mlに溶解し、110℃で5時間反応
させた。反応液を1N塩酸水溶液で中和後、水洗、脱溶
媒して淡黄色液体36.8g(収率49%)を得た。得
られた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて、λma
x:313.2nm,348.0nmで、ε313.2:35600,ε348.0:28600で
あった。また、 1H−NMRにより化合物No.7と同
定した。 1.12,1.18(-CH3),2.18,2.41(Ar-CH3),2.5-3.2(オキシラ
ン環の水素,Ar-CH3)、3.2-4.2(O-CH-,O-CH2-),6.4-6.7,
7.0-7.3,7.7-8.4(Ar-H),13.4(O-H)
ル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート0.1重量部、トリス(2,4−ジ第三
ブチルフェニル)ホスファイト0.05重量部、HAL
S−1(1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス
{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン)0.3
重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部および
表−1に記載した試料化合物0.2重量部から組成物を
得、これを250℃で押し出し加工してペレットを作製
した。次いで、250℃で射出成型して、厚さ2mmのシ
ートを作製し、黄色度を測定した。このシートについ
て、サンシャインウエザオメーターを用いて、ブラック
パネル温度83℃、120分中18分間の降雨サイクル
で、耐候性試験を行った。評価方法はクラックの発生時
間の比較で行なった。その結果を次の表−1に示す。
g、アクリル酸n−ブチル66g、メタクリル酸−2−
ヒドロキシエチル30g、メタクリル酸4g、キシレン
80gおよびn−ブタノール20gを110℃に加熱し
て、これにアゾビスイソブチロニトリル2g、ドデシル
メルカプタン0.5g、キシレン80gおよびn−ブタ
ノール20gからなる溶液を3時間かけて滴下した。さ
らに2時間反応させて樹脂固形分50%のアクリル樹脂
溶液を調製した。このアクリル樹脂溶液12重量部にブ
トキシ化メチロールメラミン2.5重量部、セルロース
アセテートベチレート樹脂50重量部、アルミニウム顔
料5.5重量部、キシレン10重量部、酢酸ブチル20
重量部および銅フタロシアニンブルー0.2重量部を混
合し、ベースコート塗料とした。一方、メタクリル酸メ
チル100g、アクリル酸n−ブチル66g、メタクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル30g、メタクリル酸4
g、紫外線吸収剤(表−2参照)2g、キシレン80g
およびn−ブタノール20gを110℃に加熱し、これ
にアゾビスイソブチロニトリル2g、ドデシルメルカプ
タン0.5g、キシレン80gおよびn−ブタノール2
0gからなる溶液を3時間かけて滴下した。さらに2時
間反応させて樹脂固形分50%のアクリル樹脂溶液を調
製した。このアクリル樹脂溶液48重量部にブトキシ化
メチロールメラミン10重量部、キシレン10重量部お
よびブチルグリコールアセテート4重量部を混合しトッ
プコート塗料とした。次に、プライマー処理した鋼板に
上記ベースコート塗料を乾燥膜厚が20μmになるよう
にスプレーし、10分間放置後、上記トップコート塗料
を乾燥膜厚が30μmになるようにスプレーした。15
分放置後、140℃で30分間焼付し、試験片を作製し
た。得られた試験片をサンシャインウェザオメーターに
入れ、塗膜に割れの発生するまでの時間を測定した。そ
の結果を表−2に示す。
ルフタレート47重量部、トリキシレニルホスフェート
3重量部、亜鉛ステアレート0.8重量部、ホスホン酸
ノニルフェニルエステルバリウム塩0.8重量部、テト
ラ(トリデシル)ビスフェノールAジホスファイト0.
8重量部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル3重
量部、メチレンビス(ステアリン酸アミド)0.5重量
部、ソルビタンモノパルミテート2重量部、テトラ
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート0.5
重量部および表−3に示す試料化合物0.2重量部から
組成物を得、混練ロールにより混練し厚さ0.1mmの
フィルムを作製した。このフィルムから試験片を切取
り、サンシャインウェザオメーター(雨なし)による耐
候性試験を行った。その結果を表−3に示す。
界面活性剤(ノニルフェノールとエチレンオキシドの付
加物)1重量部と水64重量部に微分散させた液30g
とアントラキノン系赤色染料(Resolin Red FB:バイエ
ル社製)10gと酢酸0.3gを水1リットルに分散し
て染液として、浴比1:10でポリエステル布100g
を密閉容器に入れて130℃恒温槽にて30分間染色し
た。冷却後水洗して、常法により還元洗浄して試験片を
得た。染液の染色前後の吸光度から紫外線吸収剤の吸尽
率を測定した。また、得られた染色布のサンシャインウ
ェザオメーター83℃(散水なし)での240時間後の
試験前との色差により耐候性試験を行った。なお、吸尽
率については染料がない場合についても測定した。その
結果を次の表−4に示す。
ノールAポリカーボネート100重量部に、表−5に記
載の紫外線吸収剤10重量部を添加した保護層40μm
と、紫外線吸収剤を添加していない基材層10mmを2
80℃×80rpmで共押し出しにより積層してシート
を得た。得られたシートを高圧水銀灯で2週間照射前後
の色差により耐候性を評価した。結果を表−5に示す。
の紫外線吸収剤を用いた場合は、従来知られていたトリ
アジン系紫外線吸収剤を用いた場合と比較して高分子材
料の安定化効果が著しく大きいことが明らかである。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるトリアジン
系化合物。 【化1】 - 【請求項2】 一般式(I)で表されるトリアジン系化
合物からなる紫外線吸収剤。 - 【請求項3】 一般式(I)におけるXが環Aである請
求項2記載の紫外線吸収剤。 - 【請求項4】 一般式(I)における環AのR1が(メ
タ)アクリロイル基で置換されたアルキル基である請求
項2記載の紫外線吸収剤。 - 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の紫外線
吸収剤を添加された高分子材料組成物。 - 【請求項6】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
る薄膜状物。 - 【請求項7】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
る塗膜。 - 【請求項8】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
るフィルム。
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