JPH1171355A - トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤 - Google Patents

トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤

Info

Publication number
JPH1171355A
JPH1171355A JP24972297A JP24972297A JPH1171355A JP H1171355 A JPH1171355 A JP H1171355A JP 24972297 A JP24972297 A JP 24972297A JP 24972297 A JP24972297 A JP 24972297A JP H1171355 A JPH1171355 A JP H1171355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
tert
butyl
triazine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24972297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4070156B2 (ja
Inventor
Etsuo Hida
悦男 飛田
Yoko Nanbu
洋子 南部
Shinichi Ishikawa
慎一 石川
Takashi Ayabe
敬士 綾部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP24972297A priority Critical patent/JP4070156B2/ja
Publication of JPH1171355A publication Critical patent/JPH1171355A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4070156B2 publication Critical patent/JP4070156B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 紫外線吸収効果を発揮し、かつ有機材料を着
色することなく高度の耐候性を付与し、耐熱性にも優れ
るトリアジン系化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるトリアジン
系化合物、それからなる紫外線吸収剤、該紫外線吸収剤
を添加された高分子材料組成物。 (式中、Aは環Aを、XおよびYは各々独立に環Aまた
は環Bを表す。Rは(メタ)アクリロイル基又はグリ
シジルオキシ基で置換された炭素原子数1〜25のアル
キル基を表し、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基を
表し、R、R、RおよびRは水素原子、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1〜12のアルキル
基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールアルキル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1個の
2−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル基の4位でアク
リルまたはグリシジルによる反応性を有するアリール基
を分子内に有するトリアリールトリアジン化合物および
該化合物からなる紫外線吸収剤、当該紫外線吸収剤を添
加した高分子材料組成物および耐候性の改善されたフィ
ルム、シート、繊維織物および塗料などの薄膜状物に関
する。
【0002】
【従来の技術及び問題点】ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト等の高分子材料や有機顔料または染料は光の作用によ
り劣化し、変色あるいは機械的強度の低下等を引き起こ
して長期の使用に耐えないことが知られている。
【0003】これら有機材料の劣化を防止したり、透過
光の波長をコントロールするために、従来から種々の紫
外線吸収剤が用いられ、ベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系、2,4,6−トリアリールトリアジン系お
よびシアノアクリレート系の紫外線吸収剤が知られてい
る。
【0004】これら紫外線吸収剤は、その構造の違いに
由来して各々異なる紫外線吸収スペクトルを示し、有機
材料との相溶性や揮散性も異なるため用途に応じて使い
分けられている。特に、保護層に用いられる薄膜状物に
おいては、高度の紫外線遮蔽効果が要求されるため紫外
線吸収剤の添加量を多くする必要があり、基材層への相
溶性に優れ、揮散性が小さく、吸光係数の大きな紫外線
吸収剤が求められる。
【0005】2,4,6−トリアリールトリアジン系紫
外線吸収剤は吸光係数が高く、耐熱性にも優れている
が、例えば公知の2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−4,6−ジアリール−s−トリアジン化合物は極
大吸収波長が275〜290nmおよび330〜340
nmであり、300〜320nmでの吸収が小さく、3
50〜400nmでの吸収もベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤に比較して小さく実用的でなかった。
【0006】一方、特開平8−53427号公報には、
置換基によって2,4,6−トリアリールトリアジン系
紫外線吸収剤の紫外線吸収スペクトルを安定化に有効な
波長にシフトさせることが提案されている。例えば、2
−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリ
ールトリアジンの2,4−ジヒドロキシフェニル基の5
位に置換基を導入することで330〜340nmにある
極大吸収を350nm付近にシフトさせ、350〜40
0nmでの吸収を改善することで安定化効果を高めてい
る。しかし、吸収波長が可視光を含むため着色して実用
的でなかった。
【0007】また、特開昭61−24577号公報には
実施例において2,4−ビス−(2,4−ジヒドロキシ
−3−メチルフェニル)−6−フェニルトリアジンが記
載されている。しかし、ジヒドロキシフェニル基を2個
有するトリアジン化合物は、吸収波長域が400nmを
越えて有機材料を着色するため実用的でなかった。
【0008】また、特公昭42−25303号公報およ
び特開平8−259545号公報には、アクリル基を有
するトリアリールトリアジン化合物が提案されている。
反応性の基を有することで樹脂への保留性は改善されて
いるものの、アリール基に直接(メタ)アクリル酸エス
テルが結合した特公昭42−25303号公報に提案さ
れた化合物は、樹脂を著しく着色するため実用的ではな
かった。また、特開平8−259545号公報に提案さ
れた化合物は着色性は改善されているものの未だ満足の
いくものではなく、耐候性においても満足のいくもので
はなかった。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記の
現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(I)
で表される特定の位置に置換基を有する(メタ)アクリ
ル基またはグリシジル基を有するトリアジン系化合物が
紫外線吸収効果を発揮し、かつ有機材料を着色すること
なく高度の耐候性を付与し、耐熱性にも優れることを見
出し、本発明に到達した。
【0010】即ち、本発明は下記一般式(I)で表され
るトリアジン系化合物およびそれからなる紫外線吸収剤
を提供するものである。以下、上記要旨をもってなる本
発明について詳述する。
【0011】
【化2】
【0012】上記式中、R1で表される(メタ)アクリロ
イル基若しくはグリシジルオキシ基で置換されたアルキ
ル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペ
ンチル、第二ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、イソ
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、第二オ
クチル、第三オクチル、2−エチルヘキシルなどが挙げ
られる。置換基を有するアルキル基としては、2−ヒド
ロキシプロピル、3−ブトキシプロピルなどが挙げられ
る。酸素原子などで中断されたアルキル基の構成鎖とし
ては、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコ
ールのアルキレンエーテル単位が挙げられる。
【0013】R1で表される基は、より具体的には、アク
リロイルオキシエチル、メタクリロイルオキシエチル、
2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル、
2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチ
ル、2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシ
エチルオキシ)プロピルなどの(メタ)アクリロイルオ
キシアルキル基、2−グリシジルオキシエチル、2−ヒ
ドロキシ−3−グリシジルオキシプロピル、3−ブトキ
シ−2−グリシジルオキシプロピル、2−(2−グリシ
ジルオキシエチルオキシ)エチル、3−(グリシジルオ
キシヘプタプロピルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル
などのグリシジルアルキルエーテル基などが挙げられ
る。
【0014】上記式中、R2、R3、R4、R5及びR6で表され
るアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチ
ル、イソブチル、アミル、第三アミル、オクチル、第三
オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられ
る。これらの好ましいアルキル基としては、メチル基が
挙げられる。アリールアルキル基としては、1−メチル
−1−フェニルエチル、ベンジル、2−フェニルエチル
などが挙げられる。
【0015】R3、R4、R5およびR6で表されるアルケニル
基としては、直鎖および分岐のプロペニル、ブテニル、
ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニルが不
飽和結合の位置によらず挙げられる。
【0016】R3、R4、R5及びR6で表されるアルコキシ基
およびアルコキシカルボニル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第
三ブチル、イソブチル、アミル、第三アミル、オクチ
ル、第三オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど
のアルキル基の誘導体が挙げられる。アリールアルキル
基としては、例えば、クミル基、フェニルメチレン基な
どが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0017】本発明の上記一般式(I)で表される化合
物としては、例えば、下記の化合物No.1〜No.9
等の化合物が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】本発明の前記一般式(I)で表されるトリ
アジン系化合物の合成方法は特に限定されるものではな
く、通常用いられる合成方法のいずれでもよい。例え
ば、塩化シアヌル1モルにフェノール1モルを付加さ
せ、さらに、キシレン2モルを三塩化アルミニウム触媒
により付加させた後、フェノールと2,6-ジヒドロキシト
ルエンと交換反応させることで2−(2,4−ジヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)−4,6−ジフェニルトリ
アジンを合成し、これとメタクリル酸グリシジルエステ
ルを反応させ、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ)プロ
ピルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチ
ルフェニル)−s−トリアジンを合成する。
【0028】上記一般式(I)で表されるトリアジン系
化合物としては、Xが環Aである化合物が特に好まし
い。X、Yがともに環Bである化合物は、極大吸収波長
が290nmおよび340nm付近であり、極大吸収波
長の間で高い吸収を示し、340nm付近のλmaxはシ
ョルダーとなり、2−(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−4,6−ジアリール−s−トリアジン化合物と比
較して優れた耐候性を有機材料に付与する。しかし、X
が環Aである化合物は、λmaxが310nmおよび35
0nm付近であり、300〜320nmおよび350〜
400nmで強い吸収を示し、より優れた耐候性を付与
する。
【0029】本発明に係るトリアジン系化合物は、それ
単独で紫外線吸収剤として使用することができる。本発
明の紫外線吸収剤が適用される対象としては、高分子材
料があげられる。特に、本発明の紫外線吸収剤は、揮発
性が小さく、優れた耐光性を有するので薄膜状物におい
て有効であり、薄膜状のものであれば、合成樹脂フィル
ム、シート、塗料の他、不織布や織物などに用いられる
繊維であってもよい。具体的には、農業用資材などのフ
ィルム・シート、PETに代表されるポリエステル繊維
やナイロン繊維などの繊維材料、眼内レンズ、テープな
どの高分子材料のほか、感熱記録材料、塗料、特に自動
車用塗料、接着剤、パテ、ラッカー用結合剤、写真材料
における基材、液晶組成物などが挙げられる。特に、積
層フィルムの最外層や塗装面の保護のためのトップコー
ト層に用いられる塗料などに好適に用いられる。本発明
の紫外線吸収剤の添加量は安定化の対象が高分子材料で
ある場合、高分子材料100重量部に対して通常0.0
01〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部で
ある。
【0030】本発明の紫外線吸収剤は、揮散性が小さ
く、優れた耐光性を付与するので、農業用資材や自動車
塗料等の高度の耐光性が要求される分野に特に有用であ
り、不飽和結合を有するので、熱硬化性塗料などへの組
み込みにおいては特に優れた安定化効果が期待できる。
【0031】本発明における安定性改善の対象となる高
分子材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラ
ストマー等を挙げることができる。例えば、高密度、低
密度または直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン等のα
−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン
及びこれらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、
ポリフッ化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共
重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合
体等の含ハロゲン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリ
スチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレン及
び/又はα−メチルスチレンと他の単量体(例えば、無
水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル酸メチ
ル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合体
(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐熱A
BS樹脂等)、ポリメチルメタクリレート、ポリビニル
アルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラ
ール、ポリエチレンテレフタレート及びポリテトラメチ
レンテレフタレート等の直鎖ポリエステル、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリカプロラクタム及びポリヘキサメ
チレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネート、
分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可
塑性合成樹脂及びこれらのブレンド物、あるいはフェノ
ール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリカステル樹脂等の熱硬化性樹脂をあげること
ができる。更に、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブ
タジエン共重合ゴム等のエラストマーであってもよい。
【0032】本発明の紫外線吸収剤は、必要に応じて他
の汎用の酸化防止剤、安定剤等の添加剤を併用すること
ができる。
【0033】これらの添加剤として特に好ましいものと
しては、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸
化防止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤があげられ、
特に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン化合物
に代表されるヒンダードアミン系の光安定剤は本発明の
化合物と相乗効果を奏するので好ましい。
【0034】上記フェノール系酸化防止剤としては、例
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジ
エチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘ
キサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメ
チレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス
(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチ
レンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチル
フェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−
3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコ
ールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブ
チル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス
(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチ
リデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三
ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三
ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレー
ト、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒド
ロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒド
ルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ
ス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリ
ス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テ
トラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキ
シ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
【0035】また、上記硫黄系酸化防止剤としては例え
ば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジ
ステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及び
ペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプト
プロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカ
プトプロピオン酸エステル類があげられる。
【0036】また、上記ホスファイト系酸化防止剤とし
ては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、ト
リス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、
トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフ
ェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オク
チルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニ
ルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトール
ジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−ト
リ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、テトラ(トリデシル)ビスフェノールAジホス
ファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフ
ェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,
4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチ
ルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)
−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニ
ル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メ
チレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクタデ
シルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6
−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、テト
ラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレン
ジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−
10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、ト
リス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチ
ルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェ
ピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル
−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ
第三ブチルフェノールのホスファイトなどが挙げられ
る。
【0037】また、上記ヒンダードアミン系光安定剤と
しては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、
1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2
−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テ
トラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタ
ンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカル
ボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,
1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,
8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミ
ノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシ
エチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチル
アミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1−オキ
シム、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル−1−オキシム)セバケート、2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル−N−オキシムベンゾエ
ート等があげられる。
【0038】その他必要に応じて、本発明の高分子材料
組成物には重金属不活性化剤、造核剤、金属石けん、有
機錫化合物、可塑剤、エポキシ化合物、発泡剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、加工助剤等を包含させることがで
きる。
【0039】本発明の紫外線吸収剤の高分子材料への適
用方法は特に限定されるものではなく、添加する際の形
態は粉末でもエマルジョンやサスペンジョンなどの水分
散体でもよく、有機溶剤により溶液としてもよい。ま
た、本発明の紫外線吸収剤は不飽和結合を有するので本
発明の紫外線吸収剤単独または他の単量体と共重合によ
りオリゴマーとしても用いることができる。
【0040】さらに、添加される形態に応じて添加工程
も種々可能であり、安定化される有機材料が高分子材料
の場合は通常用いられる高分子材料への紫外線吸収剤の
適用方法のいずれでもよい。例えば、加工時に添加して
もよく、加工後に吸着および含浸させてもよく、また本
発明の紫外線吸収剤を添加したフィルムなどをコーティ
ングしてもよい。加工時の添加方法においては、高濃度
に配合したマスターバッチを調製したり、顆粒化して粉
塵を抑制した後に最終的に目的とする配合において混練
されてもよい。塗料や感熱記録材料、液晶組成物などに
おいては直接添加でもよく、保護層中に添加してもよ
い。
【0041】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例によりなんら制限されるも
のではない。
【0042】合成実施例−1(化合物No.1の合成) まず、中間体としての2−(2,4−ジヒドロキシ−3
−メチルフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニ
ル)−s−トリアジン(以下、中間体A)を合成した。
2−ヒドロキシ−4,6−ビス(4−メチルフェニル)
−s−トリアジン277g(1.0モル)を、ジメチルホ
ルムアミド(以下DMF)/キシレン(=1/1)の混
合溶媒500mlに溶解し、塩化チオニルを滴下しなが
ら120℃で6時間反応させた。2−メチルレゾルシノ
ール124g(1.0モル)と三塩化アルミニウム147g
(1.1モル)を加え、80℃で3時間反応させた。常法
により触媒である三塩化アルミニウムを除き、減圧脱溶
媒後、イソプロパノールより再結晶して融点280.6
℃の淡黄色粉末348g(収率91%)を得た。得られた化
合物は 1H−NMR(DMSO−d6)により中間体Aと
同定した。 2.20(-CH3)、2.48(-CH3)、6.5-6.7,7.3-7.5,8.4-8.6(Ar
-H)、9.45,13.50(Ar-OH) 次いで、中間体A76.7g(0.2モル)、グリシジ
ルメタクリレート142g(1.0モル)に第三ブトキ
シカリウム0.67g(6ミリモル)を加え、キシレン
300ml中で、120℃×24時間反応させた。反応
液からキシレンおよび過剰のグリシジルメタクリレート
を減圧留去して、残渣をトルエンより再結晶して融点1
32.6℃の淡黄色粉末54.7g(収率52%)を得
た。得られた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて
λmax:295.2nmで341.0nmにショルダーを有する波形を示
し、ε295.2 :59500、ε341.0:19500であり、1H−NM
Rにより化合物No.1と同定した。 1.98,2.22,2.46(-CH3),4.1-4.5(O-CH2-,O-CH<),5.62-6.
17(=CH2),6.5-6.6,7.2-7.5,8.4-8.7(Ar-H),8.8(Ar-OH)
【0043】合成実施例−2(化合物No.3の合成) 中間体A38.4g(0.1モル)、2−ブロモエタノ
ール500g(4.0モル)をDMF500mlに溶解
し、80℃で40%水酸化ナトリウム水溶液140g
(1.4モル)を滴下した。続いて、80℃で1時間反
応させ、冷却後、1N塩酸水溶液100mlを加え、析
出した沈澱をろ取してイソプロパノールより再結晶して
淡黄色粉末を得た。得られた淡黄色粉末21.4g
(0.05モル)とメタクリル酸8.6g(0.1モ
ル)をキシレン中でp−トルエンスルホン酸0.43g
(2.5ミリモル)加え、2時間還流脱水して脱溶媒
後、イソプロパノール/トルエン(1/1)から再結晶
して融点181℃の微黄色粉末21.1g(収率85
%)を得た。得られた化合物は、紫外線吸収スペクトル
においてλmax:294.8nmで341.0nmにショルダーを有する
波形を示し、ε294.8:53600、ε341.0:18600であり、1
H−NMRにより化合物No.3と同定した。 1.9(CH3-C=)、2.4(Ar-CH3)、2.5(Ar-CH3)、4.3-4.6(O-C
H2CH2-O)、5.6,6.2(CH2=)、6.5-6.6,7.3-7.5,8.5-8.7(A
r-H)、13.7(Ar-OH)
【0044】合成実施例−3(化合物No.4の合成) まず、中間体としての、2,4−ビス(2,4−ジヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)−6−(2,4−ジメチ
ルフェニル)−s−トリアジン(以下、中間体B)を合
成した。2−(2’,4’−ジメチルフェニル)−4,
6−ジクロロ−s−トリアジン106g(0.42モ
ル)をクロロベンゼン530gに溶解し、2−メチルレ
ゾルシノール109.2g(0.88モル)を加えた
後、室温で攪拌しながら、三塩化アルミニウム64.0
g(0.48モル)を除々に加え、70℃で2時間反応
させた。常法により触媒である三塩化アルミニウムを除
き、水蒸気蒸留により脱溶媒後、熱水、熱キシレンで洗
浄し、融点310℃の淡黄色粉末111g(収率61.
5%)を得た。得られた化合物は、 1H−NMRにより
中間体Bと同定した。 2.1,2.4,2.6(Ar-CH3)、6.5-6.7,7.1-7.3,7.7-7.9,8.0-
8.2(Ar-H)、10.4,13.5(Ar-OH) 次いで、中間体B42.9g(0.1モル)、2−ブロモ
エタノール27.5g(4.0モル)をDMF300m
lに溶解し、80℃で40%水酸化ナトリウム水溶液1
40g(1.4モル)を滴下した。滴下終了後、77℃
で1時間反応させた。1N塩酸100mlを加え、析出
した沈澱をイソプロパノールより再結晶して融点210
℃の淡黄色粉末50.7g(収率98%)を得た。得ら
れた粉末25.9g(0.05モル)、メタクリル酸4
3.0g(0.5モル)、p−トルエンスルホン酸0.
86g(5ミリモル)をキシレン300mlに溶解し、
2時間還流した。過剰のメタクリル酸および溶剤を減圧
留去して、イソプロパノールより再結晶して融点131
℃の淡黄色粉末21.6g(収率66%)を得た。得ら
れた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて、λmax:
313.8nm,351.0nmで、ε313.8 :46200、ε351.0:35600で
あった。また、 1H−NMRにより化合物No.4と同
定した。 1.97,2.18,2.41,2.69(-CH3),4.2-4.6(O-CH2-CH2-O),5.
6,6.16(C=CH2),6.5-6.6,7.0-7.3,7.8-8.0,8.3-8.5(Ar-
H),13.45(O-H)
【0045】合成実施例−4(化合物No.7の合成) 中間体B21.5g(0.05モル)、グリシジルオキ
シヘプタプロポキシグリシジル268g(0.5モ
ル)、第三ブトキシカリウム0.34g(3ミリモル)
をトルエン300mlに溶解し、110℃で5時間反応
させた。反応液を1N塩酸水溶液で中和後、水洗、脱溶
媒して淡黄色液体36.8g(収率49%)を得た。得
られた化合物は、紫外線吸収スペクトルにおいて、λma
x:313.2nm,348.0nmで、ε313.2:35600,ε348.0:28600で
あった。また、 1H−NMRにより化合物No.7と同
定した。 1.12,1.18(-CH3),2.18,2.41(Ar-CH3),2.5-3.2(オキシラ
ン環の水素,Ar-CH3)、3.2-4.2(O-CH-,O-CH2-),6.4-6.7,
7.0-7.3,7.7-8.4(Ar-H),13.4(O-H)
【0046】実施例−1 エチレン−プロピレン共重合体100重量部、ステアリ
ル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート0.1重量部、トリス(2,4−ジ第三
ブチルフェニル)ホスファイト0.05重量部、HAL
S−1(1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス
{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン)0.3
重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部および
表−1に記載した試料化合物0.2重量部から組成物を
得、これを250℃で押し出し加工してペレットを作製
した。次いで、250℃で射出成型して、厚さ2mmのシ
ートを作製し、黄色度を測定した。このシートについ
て、サンシャインウエザオメーターを用いて、ブラック
パネル温度83℃、120分中18分間の降雨サイクル
で、耐候性試験を行った。評価方法はクラックの発生時
間の比較で行なった。その結果を次の表−1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【化12】
【0049】
【化13】
【0050】実施例−2 ベースコート塗料として、メタクリル酸メチル100
g、アクリル酸n−ブチル66g、メタクリル酸−2−
ヒドロキシエチル30g、メタクリル酸4g、キシレン
80gおよびn−ブタノール20gを110℃に加熱し
て、これにアゾビスイソブチロニトリル2g、ドデシル
メルカプタン0.5g、キシレン80gおよびn−ブタ
ノール20gからなる溶液を3時間かけて滴下した。さ
らに2時間反応させて樹脂固形分50%のアクリル樹脂
溶液を調製した。このアクリル樹脂溶液12重量部にブ
トキシ化メチロールメラミン2.5重量部、セルロース
アセテートベチレート樹脂50重量部、アルミニウム顔
料5.5重量部、キシレン10重量部、酢酸ブチル20
重量部および銅フタロシアニンブルー0.2重量部を混
合し、ベースコート塗料とした。一方、メタクリル酸メ
チル100g、アクリル酸n−ブチル66g、メタクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル30g、メタクリル酸4
g、紫外線吸収剤(表−2参照)2g、キシレン80g
およびn−ブタノール20gを110℃に加熱し、これ
にアゾビスイソブチロニトリル2g、ドデシルメルカプ
タン0.5g、キシレン80gおよびn−ブタノール2
0gからなる溶液を3時間かけて滴下した。さらに2時
間反応させて樹脂固形分50%のアクリル樹脂溶液を調
製した。このアクリル樹脂溶液48重量部にブトキシ化
メチロールメラミン10重量部、キシレン10重量部お
よびブチルグリコールアセテート4重量部を混合しトッ
プコート塗料とした。次に、プライマー処理した鋼板に
上記ベースコート塗料を乾燥膜厚が20μmになるよう
にスプレーし、10分間放置後、上記トップコート塗料
を乾燥膜厚が30μmになるようにスプレーした。15
分放置後、140℃で30分間焼付し、試験片を作製し
た。得られた試験片をサンシャインウェザオメーターに
入れ、塗膜に割れの発生するまでの時間を測定した。そ
の結果を表−2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】実施例−3 塩化ビニル樹脂(重合度1,000)100重量部、ジオクチ
ルフタレート47重量部、トリキシレニルホスフェート
3重量部、亜鉛ステアレート0.8重量部、ホスホン酸
ノニルフェニルエステルバリウム塩0.8重量部、テト
ラ(トリデシル)ビスフェノールAジホスファイト0.
8重量部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル3重
量部、メチレンビス(ステアリン酸アミド)0.5重量
部、ソルビタンモノパルミテート2重量部、テトラ
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート0.5
重量部および表−3に示す試料化合物0.2重量部から
組成物を得、混練ロールにより混練し厚さ0.1mmの
フィルムを作製した。このフィルムから試験片を切取
り、サンシャインウェザオメーター(雨なし)による耐
候性試験を行った。その結果を表−3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】実施例−4 紫外線吸収剤(表−4に記載)35重量部をノニオン系
界面活性剤(ノニルフェノールとエチレンオキシドの付
加物)1重量部と水64重量部に微分散させた液30g
とアントラキノン系赤色染料(Resolin Red FB:バイエ
ル社製)10gと酢酸0.3gを水1リットルに分散し
て染液として、浴比1:10でポリエステル布100g
を密閉容器に入れて130℃恒温槽にて30分間染色し
た。冷却後水洗して、常法により還元洗浄して試験片を
得た。染液の染色前後の吸光度から紫外線吸収剤の吸尽
率を測定した。また、得られた染色布のサンシャインウ
ェザオメーター83℃(散水なし)での240時間後の
試験前との色差により耐候性試験を行った。なお、吸尽
率については染料がない場合についても測定した。その
結果を次の表−4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】実施例−5 極限粘度0.57(ジオキサン中、30℃)のビスフェ
ノールAポリカーボネート100重量部に、表−5に記
載の紫外線吸収剤10重量部を添加した保護層40μm
と、紫外線吸収剤を添加していない基材層10mmを2
80℃×80rpmで共押し出しにより積層してシート
を得た。得られたシートを高圧水銀灯で2週間照射前後
の色差により耐候性を評価した。結果を表−5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】
【発明の効果】上記各実施例の結果から、本発明の特定
の紫外線吸収剤を用いた場合は、従来知られていたトリ
アジン系紫外線吸収剤を用いた場合と比較して高分子材
料の安定化効果が著しく大きいことが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綾部 敬士 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるトリアジン
    系化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表されるトリアジン系化
    合物からなる紫外線吸収剤。
  3. 【請求項3】 一般式(I)におけるXが環Aである請
    求項2記載の紫外線吸収剤。
  4. 【請求項4】 一般式(I)における環AのR1が(メ
    タ)アクリロイル基で置換されたアルキル基である請求
    項2記載の紫外線吸収剤。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の紫外線
    吸収剤を添加された高分子材料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
    る薄膜状物。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
    る塗膜。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の高分子材料組成物からな
    るフィルム。
JP24972297A 1997-08-29 1997-08-29 トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤 Expired - Lifetime JP4070156B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24972297A JP4070156B2 (ja) 1997-08-29 1997-08-29 トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24972297A JP4070156B2 (ja) 1997-08-29 1997-08-29 トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1171355A true JPH1171355A (ja) 1999-03-16
JP4070156B2 JP4070156B2 (ja) 2008-04-02

Family

ID=17197233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24972297A Expired - Lifetime JP4070156B2 (ja) 1997-08-29 1997-08-29 トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4070156B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11181304A (ja) * 1997-10-13 1999-07-06 Asahi Denka Kogyo Kk 高分子材料組成物
WO2000061685A1 (fr) * 1999-04-12 2000-10-19 Asahi Denka Kogyo K. K. Composition de matiere polymere
US6773861B2 (en) * 2001-05-30 2004-08-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. UV absorbent and preparation method thereof, compositions and image forming method
JP2008545865A (ja) * 2005-06-10 2008-12-18 チバ ホールディング インコーポレーテッド トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン
JP2009185291A (ja) * 2009-02-18 2009-08-20 Adeka Corp 耐熱性の改善された紫外線吸収剤組成物及びこれを含有してなる合成樹脂組成物
WO2010081625A2 (en) 2009-01-19 2010-07-22 Basf Se Organic black pigments and their preparation
JP2010265460A (ja) * 2010-05-25 2010-11-25 Konica Minolta Holdings Inc セルロースエステルフィルム、長尺位相差フィルム、光学フィルムとその製造方法及びそれらを用いた偏光板と表示装置
JP2011024916A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Adeka Corp 医療用レンズ
JP2011068840A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Fujifilm Corp トリアジン化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品
JP2012201768A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Adeka Corp 蛍光部材被覆用樹脂組成物及びこれを塗布してなる蛍光部材
WO2013146119A1 (ja) 2012-03-27 2013-10-03 株式会社Adeka 光硬化性組成物及びハードコート剤
WO2014021023A1 (ja) 2012-07-31 2014-02-06 株式会社Adeka 潜在性添加剤及び該添加剤を含有する組成物
US8748520B2 (en) 2009-09-28 2014-06-10 Fujifilm Corporation Polycarbonate resin composition containing triazine compound and molded article using the same
JP2016210749A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 信越化学工業株式会社 紫外線吸収性有機ケイ素化合物、塗料、及び積層体
WO2018216750A1 (ja) * 2017-05-25 2018-11-29 株式会社Adeka トリアジン化合物、硬化性組成物、硬化物の製造方法およびその硬化物

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11181304A (ja) * 1997-10-13 1999-07-06 Asahi Denka Kogyo Kk 高分子材料組成物
WO2000061685A1 (fr) * 1999-04-12 2000-10-19 Asahi Denka Kogyo K. K. Composition de matiere polymere
US6500887B1 (en) 1999-04-12 2002-12-31 Asahi Denka Kogyo K.K. Polymeric material composition
US6773861B2 (en) * 2001-05-30 2004-08-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. UV absorbent and preparation method thereof, compositions and image forming method
JP2008545865A (ja) * 2005-06-10 2008-12-18 チバ ホールディング インコーポレーテッド トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン
US10047231B2 (en) 2005-06-10 2018-08-14 Basf Se Tris(hydroxyphenyl) triazines
WO2010081625A2 (en) 2009-01-19 2010-07-22 Basf Se Organic black pigments and their preparation
JP2009185291A (ja) * 2009-02-18 2009-08-20 Adeka Corp 耐熱性の改善された紫外線吸収剤組成物及びこれを含有してなる合成樹脂組成物
JP2011024916A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Adeka Corp 医療用レンズ
US8748520B2 (en) 2009-09-28 2014-06-10 Fujifilm Corporation Polycarbonate resin composition containing triazine compound and molded article using the same
JP2011068840A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Fujifilm Corp トリアジン化合物を含有するポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品
JP2010265460A (ja) * 2010-05-25 2010-11-25 Konica Minolta Holdings Inc セルロースエステルフィルム、長尺位相差フィルム、光学フィルムとその製造方法及びそれらを用いた偏光板と表示装置
JP2012201768A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Adeka Corp 蛍光部材被覆用樹脂組成物及びこれを塗布してなる蛍光部材
KR20140138615A (ko) 2012-03-27 2014-12-04 가부시키가이샤 아데카 광경화성 조성물 및 하드코트제
EP2842971A4 (en) * 2012-03-27 2015-12-02 Adeka Corp PHOTOPOLYMERIZABLE COMPOSITION AND AGENT FORMING PROTECTIVE COATING LAYER
CN104093748A (zh) * 2012-03-27 2014-10-08 株式会社艾迪科 光固化性组合物和硬涂剂
JP2013203758A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Adeka Corp 光硬化性組成物及びハードコート剤
TWI586727B (zh) * 2012-03-27 2017-06-11 Adeka Corp A photohardenable composition and a hard coating agent
US9982080B2 (en) 2012-03-27 2018-05-29 Adeka Corporation Photocurable composition and hard coating agent
WO2013146119A1 (ja) 2012-03-27 2013-10-03 株式会社Adeka 光硬化性組成物及びハードコート剤
US20150005441A1 (en) * 2012-03-27 2015-01-01 Adeka Corporation Photocurable composition and hard coating agent
US9777138B2 (en) 2012-07-31 2017-10-03 Adeka Corporation Latent additive and composition containing latent additive
KR20150040797A (ko) 2012-07-31 2015-04-15 가부시키가이샤 아데카 잠재성 첨가제 및 상기 첨가제를 함유하는 조성물
WO2014021023A1 (ja) 2012-07-31 2014-02-06 株式会社Adeka 潜在性添加剤及び該添加剤を含有する組成物
KR20200125749A (ko) 2012-07-31 2020-11-04 가부시키가이샤 아데카 잠재성 첨가제 및 상기 첨가제를 함유하는 조성물
EP3753997A1 (en) 2012-07-31 2020-12-23 Adeka Corporation Latent additive and composition containing latent additive
JP2016210749A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 信越化学工業株式会社 紫外線吸収性有機ケイ素化合物、塗料、及び積層体
WO2018216750A1 (ja) * 2017-05-25 2018-11-29 株式会社Adeka トリアジン化合物、硬化性組成物、硬化物の製造方法およびその硬化物
JPWO2018216750A1 (ja) * 2017-05-25 2020-03-26 株式会社Adeka トリアジン化合物、硬化性組成物、硬化物の製造方法およびその硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4070156B2 (ja) 2008-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4070157B2 (ja) トリアジン系化合物および紫外線吸収剤
ES2215996T3 (es) Acabados de capa electrodepositada/capa base/barniz transparente estabilizados con absorbentes uv del tipo s-triazina.
AU698297B2 (en) 2-Hydroxyphenyltriazines
JPH1171355A (ja) トリアジン系化合物及び紫外線吸収剤
TW512160B (en) N, N&#39;, N&#39;&#39;&#39;-tris{2,4-bis[(1-hydrocarbyloxy-2,2,6,6-tetra- methylpiperidin-4-yl)alkylamino]-s-triazin-6-yl}-3,3&#39;- ethylenediiminodipropylamines, their isomers and bridged derivatives and polymer compositions stabilized therewith
US3268474A (en) Polymers stabilized with orthohydroxyaryl-s-triazines
RU2418791C2 (ru) Гидроксифенилтриазины, содержащие ароматическую карбоциклическую конденсированную кольцевую систему
JP4907823B2 (ja) 安定剤混合物
US6500887B1 (en) Polymeric material composition
JPH10306080A (ja) 2,2’−ビス(6−ベンゾトリアゾリルフェノール)化合物
JP2004534009A (ja) ベンゾトリアゾール類及び紫外線安定剤としてのそれらの用途
KR102516905B1 (ko) 신규 트리아진 화합물 및 이것을 이용하여 이루어지는 합성수지 조성물
JP4014184B2 (ja) 高分子材料組成物
WO2019188953A1 (ja) 粒状紫外線吸収剤および樹脂組成物
JPH0952916A (ja) 紫外線吸収性組成物
JPH1017556A (ja) トリアジン系化合物、それからなる紫外線吸収剤およびそれを含む組成物
JP3932144B2 (ja) トリアジン系化合物、それからなる紫外線吸収剤及びそれを含む高分子材料組成物
JP3736814B2 (ja) トリアジン系化合物およびそれからなる紫外線吸収剤
JP3555709B2 (ja) 紫外線吸収剤およびそれを添加してなる有機材料
JPH0446136A (ja) 紫外線吸収剤およびそれを含む光感受性有機材料
JP3775844B2 (ja) ベンゾエート化合物およびそれからなる紫外線吸収剤
WO2019188987A1 (ja) 粒状紫外線吸収剤および樹脂組成物
JPH08151480A (ja) 耐候性の改善された有機材料組成物
JP3681209B2 (ja) 耐候性の改善された高分子材料組成物
JP6837148B2 (ja) 粒状紫外線吸収剤および樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040527

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term