JPH08151059A - チューブ容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ラミネートチューブ容器の胴部に用いられる樹
脂シート（あるいは積層シート）の構成を簡略化すると
ともに、前記樹脂シート（あるいは積層シート）の両端
部のそれぞれ端面を、互いに突き合わせて加熱融着した
際に、段差が生じることなく適正な強度の接合シールを
確保できるようにすることにある。 【構成】１層乃至複層のポリエチレンシートを主体とす
る厚さ２００μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂シー
トＳの相対する両端部に形成された垂直端面、又は両端
部に形成された同一方向に傾斜する傾斜端面１，２を、
互いに突き合わせ又は重ね合わせて加熱融着により接合
シールされた筒状胴部Ａを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、練り歯磨き等の日用
品、化粧品、医薬品、食品等の包装に使用されるチュー
ブ容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在、チューブ容器は、化粧クリーム、
練り歯磨き等のペースト状の内容物を包装する容器とし
て多用されている。

【０００３】このチューブ容器の形態としては、円筒
状に押し出した筒体をそのまま胴部として用い、その後
に首部（肩部と抽出口部）と一体化する所謂押し出しチ
ューブ容器、円筒状に押し出した筒体を胴部としてブ
ロー成形金型内で胴部と首部とを一体化するブローチュ
ーブ容器、平坦な樹脂シート（又は積層シート）の両
端部を互いに重ね合わせシールして筒体とした胴部に、
首部を一体化する所謂ラミネートチューブ容器の３種に
大別され、前記チューブ容器にはそれぞれ特徴があり、
用途に応じて利用されている。

【０００４】上記押し出しチューブ容器と、ブローチュ
ーブ容器は、円筒状に押し出した筒体を、そのまま（ブ
ローせずに）、又はブロー成形して胴部を構成してい
る。このように胴部が予め円筒状に成形されているの
で、簡単にチューブ容器を製造できる長所を有する反
面、胴部表面への印刷等の加飾手段が限定され、また、
高いガスバリア性を求められた場合におけるアルミニウ
ム箔等の押し出し使用はできないため、包装する内容物
が特定される短所がある。

【０００５】一方ラミネートチューブ容器は、一般に内
容物に応じた性能を有する樹脂シート（又は積層シー
ト）を用いることができ、積層シートであれば、十分に
内容物の保存性の優れたチューブ容器が得られ、またシ
ート状態において、印刷等による必要な装飾を施すこと
が可能であると云った長所を有する反面、前述した通り
胴部を成形するために樹脂シート（又は積層シート）の
両端部を重ね合わせて加熱融着により接合シールしなけ
ればならず、シールした部分に段差が生じたり、シール
した部分にシール跡が出る等の外観上の問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のラミネート
チューブ容器の胴部を形成する樹脂シートは、チューブ
容器に充填された内容物を押し出す押出適性（押し出し
時の内部応力に耐える強度）を維持するために、２００
μｍ以上の厚さを有し、また内容物の保存性（ガスバリ
ア性等）、印刷適性、剛性等を付与するために、アルミ
ニウム箔、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の多
種のフィルム材料の組み合わせによる積層シートが使用
され、したがって積層のために多くの工程を必要として
いた。

【０００７】ところで、上記ラミネートチューブ容器に
おいては、胴部に生ずる段差の問題を解消するために、
積層シートの両端部に同一方向に傾斜する断面（端面）
を形成して、この両端部を互いに突き合わせ、傾斜面同
士を互いに重ね合わせることによって段差を無くし接合
シールした胴部を用いることが提案されているが、上記
接合シールされた積層シートには、前述したように、ア
ルミニウム箔、ポリエチレンテレフタレートフィルム等
の異質の材料が使用されており、傾斜面の重ね合わせ部
分を加熱融着して接合シールしただけでは十分な接合強
度が得られない欠点がある。

【０００８】そこで適正な接合シール強度を得るため
に、シール部分の重ね合わせ内面に、樹脂製の補強テー
プを介在させて一体化する提案がなされているが、補強
テープ等の別部材を必要とするとともに、テープ一体化
のための設備や工程を必要とするなどの欠点がある。

【０００９】本発明の目的は、ラミネートチューブ容器
の胴部に用いられる樹脂シート（あるいは積層シート）
の構成を簡略化するとともに、前記樹脂シート（あるい
は積層シート）の両端部のそれぞれ断面を、互いに突き
合わせて加熱融着した際に、段差が生じることなく適正
な強度の接合シールを確保できるようにすることにあ
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の第１発明は、１
層乃至複層のポリエチレンシートを主体とする厚さ２０
０μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂シートＳの相対
する両端面を互いに突き合わせて加熱融着により接合シ
ールされた筒状胴部Ａを備えることを特徴とするチュー
ブ容器である。

【００１１】次に本発明の第２発明は、１層乃至複層の
ポリエチレンシートを主体とする厚さ２００μｍ以上の
概略矩形状の熱融着性樹脂シートＳの相対する両端部に
形成された同一方向に傾斜する傾斜端面を互いに重ね合
わせて加熱融着により接合シールされた筒状胴部Ａを備
えることを特徴とするチューブ容器である。

【００１２】また、本発明は、上記第１発明又は第２発
明における前記樹脂シートＳが、少なくともその表裏両
面にヒートシール性樹脂層を備えるチューブ容器であ
る。

【００１３】また、本発明は、上記第１発明又は第２発
明における前記樹脂シートＳが、少なくともその片面の
前記ヒートシール性樹脂層との間にガスバリア性樹脂層
を備えるチューブ容器である。

【００１４】また、本発明は、上記第１発明又は第２発
明における前記樹脂シートＳが、適宜色調に着色乃至絵
付されているチューブ容器である。

【００１５】

【実施例】本発明のラミネートチューブを、実施例に従
って以下に詳細に説明する。

【００１６】まず、第１発明のチューブ容器の胴部を構
成する一実施例における樹脂シートＳについて説明すれ
ば、図１に示すように、少なくとも、厚さが２００μｍ
以上（例えば２００〜３５０μｍ）のポリエチレンシー
ト３であって、そのシート両端にシート面に対して垂直
な垂直端面３ａ，３ｂを備えるものである。ここでポリ
エチレンシート３は、単層若しくは２層以上の複層構成
であってもよく、ポリエチレンシート３の材料は、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれであって
もよい。また樹脂シートＳの表面（チューブ容器の外側
相当面）又は樹脂シートＳ内層面（積層した透明若しく
は半透明なポリエチレンシート内面）には、図示しない
が、印刷等により適宜色調の着色乃至絵付がされている
ものであり、例えば内容物に対応する商品名、銘柄、デ
ザイン等が施されている。

【００１７】次に、第２発明のチューブ容器の胴部を構
成する一実施例における樹脂シートＳについて説明すれ
ば、図２に示すように、少なくとも、厚さが２００μｍ
以上（例えば２００〜３５０μｍ）のポリエチレンシー
ト３であって、そのシート両端に、同じ方向に適宜角度
（例えばシートの片面に対して作る角度が、１５°〜３
０°又は３０°〜６０°又は６０°以上９０°未満）で
傾斜する傾斜端面１，２を備えるものである。ここでポ
リエチレンシート３は、単層若しくは２層以上の複層構
成であってもよく、ポリエチレンシート３の材料は、低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれであっ
てもよい。また、樹脂シートＳの表面（チューブ容器の
外側相当面）又は樹脂シートＳ内層面（積層した透明若
しくは半透明なポリエチレンシート内面）には、図示し
ないが、印刷等により適宜色調の着色乃至絵付がされて
いるものであり、例えば内容物に対応する商品名、銘
柄、デザイン等が施されている。

【００１８】また、上記第２発明のチューブ容器の胴部
を構成する他の実施例における樹脂シートＳについて説
明すれば、図３に示すように、少なくとも厚さが２００
μｍ以上（例えば２００〜３５０μｍ）のポリエチレン
シート１３（単層若しくは２層以上の複層構成）の両面
に、それぞれヒートシール性を有するヒートシール性樹
脂層１４，１５が積層された積層シートであって、図２
と同様に、そのシート両端に同じ方向に傾斜した傾斜端
面１１，１２を備えるものである。またポリエチレンシ
ート１３表面（チューブ容器の外側相当面）又は積層し
た透明なヒートシール性樹脂層内面若しくは外面には、
図示しないが、印刷等により適宜色調の着色乃至絵付が
されているものであり、例えば内容物に対応する商品
名、銘柄、デザイン等が施されている。

【００１９】なお、前記ヒートシール性樹脂層１４，１
５は、ポリエチレンシート１３の接合シール適正温度
（１１０〜１５０℃、又は１５０〜１８０℃程度）と同
等、又はそれ以下の接合シール適正温度で、加熱融着に
より接合シール可能な樹脂であって、例えば同種のポリ
エチレンが適当である。

【００２０】また、前記ヒートシール性樹脂層１４、１
５のいずれか一方を、チューブ容器の胴部の外層として
使用する場合は、この外層となるヒートシール性樹脂層
（例えば図２に示すヒートシール性樹脂層１４）には静
電防止剤の添加された樹脂を用いることが適当である。

【００２１】さらに、上記第２発明のチューブ容器の胴
部を構成するその他の実施例における樹脂シートについ
て説明すれば、図４に示すように、少なくとも厚さが２
００μｍ以上（例えば２００〜３５０μｍ）のポリエチ
レンシート１３（単層若しくは２層以上の複層構成）の
両面に、それぞれヒートシール性を有するヒートシール
性樹脂層１４，１５が積層された積層シートであって、
そのうちの一方のヒートシール性樹脂層（例えば内層と
なるヒートシール性樹脂層１５）と、ポリエチレンシー
ト１３との間に、ガスバリア性のある樹脂を用いたガス
バリア層１７を積層したシートであり、そのシート両端
に、図２、図３と同様に同じ方向に傾斜した傾斜端面１
１，１２を備えるものである。また、ポリエチレンシー
ト１３表面（チューブ容器の外側相当面）又は積層した
透明なヒートシール性樹脂層内面又は外面には、図示し
ないが、印刷等により適宜色調の着色乃至絵付がされて
いるものであり、例えば内容物に対応する商品名、銘
柄、デザイン等が施されている。

【００２２】さらに、上記第２発明のチューブ容器の胴
部を構成するその他の実施例における樹脂シートについ
て説明すれば、図５に示すように、少なくとも厚さが２
００μｍ以上（例えば２００〜３５０μｍ）のポリエチ
レンシート１３（単層若しくは２層以上の複層構成）の
両面に、それぞれヒートシール性を有するヒートシール
性樹脂層１４，１５が積層された積層シートであって、
そのうちの一方のヒートシール性樹脂層（例えば外層と
なるヒートシール性樹脂層１４）と、ポリエチレンシー
ト１３との間に、ガスバリア性のある樹脂を用いたガス
バリア層１７を積層したシートであり、そのシート両端
に、図２、図３、図４と同様に、同じ方向に傾斜した傾
斜端面１１，１２を備えるものである。また、ポリエチ
レンシート１３表面（チューブ容器の外側相当面）又は
積層した透明なヒートシール性樹脂層内面又は外面に
は、図示しないが、印刷等により適宜色調の着色乃至絵
付がされているものであり、例えば内容物に対応する商
品名、銘柄、デザイン等が施されている。

【００２３】上記ガスバリア層１７は、アルミニウム
箔、エチレン−ビニルアルコール共重合体（ＥＶＯ
Ｈ）、あるいはプラスチックフィルムに酸化珪素等の無
機化合物を蒸着した蒸着フィルムを使用することができ
る。

【００２４】本発明のチューブ容器は、第１発明として
図１又は第２発明として図２〜図５にて説明した樹脂シ
ートＳ（又は積層シート）を、図６に示すように、筒状
にしてその両端部を互いに突き合わせ、その垂直端面３
ａ，３ｂ、又は傾斜端面１，２、又は傾斜端面１１，１
２を互いに重ね合わせて、加熱融着により接合シールし
て、接合シール部Ｄを形成して、チューブ容器の筒状の
胴部Ａを形成する。

【００２５】その後に、図７に示すように、肩部４とネ
ジ部５と抽出口６からなるネジキャップ（図示省略）施
封方式の首部Ｂの肩部４下端部外周面に、筒状胴部Ａの
上端内周面を、加熱融着によって（又は首部の加熱溶融
インジェクション成形と同時に）接合したものである。

【００２６】なお本発明のチューブ容器においては、首
部Ｂの方式や構造は、特に限定されるものではなく、図
示するようなネジキャップ施封方式の他に、凹凸嵌合に
よるロックキャップ施封方式、あるいは首部Ｂにキャッ
プがヒンジ等（図示せず）を介して接続されたヒンジキ
ャップ施封方式等であってもよい。

【００２７】また、上記チューブ容器の筒状胴部Ａ下端
部開口部より、練り歯磨、化粧クリーム等、あるいは練
り辛子等の粘稠性食品等の内容物を充填した後に、該開
口部を密封するものである。

【００２８】下記に本発明の具体的実施例を示す。

【００２９】＜実施例１＞チューブ容器の胴部形成用の
低密度ポリエチレンからなる厚さ２００μｍの矩形状の
樹脂シート（単体樹脂構成）の両端部にそれぞれ垂直端
面を形成した後、該シートを、その両端部の垂直端面を
互いに突き合わせるようにして筒状にし、該突き合わせ
部分を高周波により加熱した部材で押圧により融着して
接合シールし、直径４０ｍｍの筒状胴部を形成し、その
後、該胴部と首部とを加熱融着により（又は首部の加熱
溶融インジェクション成形と同時に）接合してチューブ
容器を作成した。前記胴部の接合シール部分は剥がれ
ず、シール部分の端縁が加熱により伸びて切断した。そ
の時の強度は、５．２ｋｇ／（１５ｍｍ幅）程度あって
チューブ容器の適正な胴部強度が得られた。

【００３０】＜実施例２＞チューブ容器の胴部形成用の
低密度ポリエチレンからなる厚さ２００μｍの矩形状の
樹脂シート（単体樹脂構成）の両端部にそれぞれ傾斜端
面を形成した後、該シートを、その両端部の傾斜端面を
互いに重ね合わせるようにして筒状にし、該重ね合わせ
部分を高周波により加熱した部材で押圧により融着して
接合シールし、直径４０ｍｍの筒状胴部を形成し、その
後、該胴部と首部とを加熱融着により（又は首部の加熱
溶融インジェクション成形と同時に）接合してチューブ
容器を作成した。前記胴部の接合シール部分は剥がれ
ず、シール部分の端縁が加熱により伸びて切断した。そ
の時の強度は、６．０〜６．４ｋｇ／（１５ｍｍ幅）で
あってチューブ容器の適正な胴部強度が得られた。

【００３１】＜実施例３＞厚さ２００μｍの矩形状の低
密度ポリエチレンシート（単体樹脂構成）の一面にチュ
ーブ容器の外層となる厚さ５０〜１００μｍ（例えば１
００μｍ）の静電防止剤が０．１５％含有する低密度ポ
リエチレンフィルム、他面に前記チューブ容器の内層と
なる厚さ１００μｍの低密度ポリエチレンフィルムを、
それぞれドライラミネート法により積層してチューブ容
器の胴部形成用の積層シートを形成した。次に前記積層
シートの両端部に、それぞれ傾斜端面を形成した後、該
積層シートを、その両端部の傾斜端面を互いに重ね合わ
せるようにして筒状にした後、前記重ね合わせ部分を、
高周波により加熱した部材で押圧により融着して接合シ
ールし、直径４０ｍｍの筒状胴部を形成し、その後、該
胴部と首部とを加熱融着により（又は首部の加熱溶融イ
ンジェクション成形と同時に）接合してチューブ容器を
作成した。前記胴部の接合シール部分は剥がれず、シー
ル部分の端縁が伸びて切断した。その時の強度は、５．
２〜５．５ｋｇ／（１５ｍｍ幅）あってチューブ容器の
適正な胴部強度が得られた。

【００３２】＜実施例４＞厚さ２００μｍの矩形状の低
密度ポリエチレンシート（単体樹脂構成）の一面にチュ
ーブ容器の外層となる厚さ５０〜１００μｍ（例えば１
００μｍ）の静電防止剤が０．１５％含有する低密度ポ
リエチレンフィルム、他面に厚さ１２μｍのポリエチレ
ンテレフタレートフイルム（片面に厚さ４００Åの酸化
珪素蒸着層を設けたフィルム）と前記チューブ容器の内
層となる厚さ１００μｍの低密度ポリエチレンフィルム
を、それぞれドライラミネート法により積層して、チュ
ーブ容器の胴部形成用の積層シートを形成した。次に前
記積層シートの両端部に、それぞれ傾斜端面を形成した
後、該積層シートを、その両端部の傾斜端面を互いに重
ね合わせるようにして筒状にした後、前記重ね合わせ部
分を、高周波により加熱した部材で押圧により融着して
接合シールし、直径４０ｍｍの筒状胴部を形成し、その
後、該胴部と首部とを加熱融着により（又は首部の加熱
溶融インジェクション成形と同時に）接合してチューブ
容器を作成した。前記胴部の接合シール部分の強度は
７．０ｋｇ／（１５ｍｍ幅）程度であってチューブ容器
の適正な胴部強度が得られた。

【００３３】＜比較例＞チューブ容器の胴部形成用の積
層シートとして、ポリエチレン（３０μｍ）、ポリエチ
レン（５０μｍ）、乳白ポリエチレン（８０μｍ）、ポ
リエチレン（１５μｍ）、乳白ポリエチレン（８０μ
ｍ）、ポリエチレン（３３μｍ）、酸化珪素蒸着層４０
０Åを設けたポリエチレンテレフタレート（１２μ
ｍ、）、ポリエチレン（１００μｍ）を順に積層して形
成された積層シート（ＰＥ／ＰＥ／乳白ＰＥ／ＰＥ／乳
白ＰＥ／ＰＥ／ＰＥＴ（ＳｉＯ蒸着）／ＰＥ）の両端部
に、それぞれ傾斜端面を形成した後、該積層シートを、
その両端部の傾斜端面を互いに重ね合わせるようにして
筒状にした後、前記重ね合わせ部分を、高周波により加
熱した部材で押圧により融着して接合シールし、直径４
０ｍｍの筒状胴部を形成し、その後、該胴部と首部とを
加熱融着により（又は首部の加熱溶融インジェクション
成形と同時に）接合してチューブ容器を作成した。前記
胴部の接合シール部分の強度は５．０ｋｇ／（１５ｍｍ
幅）であって、上記実施例１〜実施例４の接合シール強
度以下の低い強度しか得られなかった。

【００３４】

【作用】上記第１発明のチューブ容器は、筒状胴部Ａ
が、１層乃至複層のポリエチレンシートを主体とする厚
さ２００μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂シートＳ
の相対する両端部端面を互いに突き合わせて加熱融着に
より接合シールされているので、厚さ２００μｍ以上の
比較的厚手のポリエチレンシートにより、熱融着性の良
好な強度のある接合シールが得られる。

【００３５】上記第２発明のチューブ容器は、筒状胴部
Ａが、１層乃至複層のポリエチレンシートを主体とする
厚さ２００μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂シート
Ｓの相対する両端部に形成した同一方向に傾斜する傾斜
端面を互いに重ね合わせて加熱融着により接合シールさ
れているので、厚さ２００μｍ以上の比較的厚手のポリ
エチレンシートにより、熱融着性の良好な強度のある接
合シールが得られるとともに、樹脂シートＳの相対する
両端部に形成した同一方向に傾斜する傾斜端面の接合シ
ールによって、胴部の接合シール部分に段差の無いチュ
ーブ容器が得られる。

【００３６】また、上記第２発明又は第２発明のチュー
ブ容器の筒状胴部Ａは、表裏両面にヒートシール性樹脂
層を備える前記樹脂シートＳにより形成することによ
り、加熱融着により接合シールした際に、樹脂シートＳ
の主体のポリエチレンシートの両端部が融着して接合す
るだけでなく、その両外側にあるヒートシール性樹脂層
も同様に融着して接合するため、接合シール強度を増大
させることができる。

【００３７】また、上記第２発明又は第２発明のチュー
ブ容器の筒状胴部Ａは、片面の前記ヒートシール性樹脂
層との間にガスバリア性樹脂層を備える前記樹脂シート
Ｓにより形成することにより、ガスバリア性のあるチュ
ーブ容器が得られる。

【００３８】また、上記第２発明又は第２発明のチュー
ブ容器の筒状胴部Ａは、グラビア印刷方式等の印刷方
式、あるいは金属蒸着方式等により適宜色調に着色、デ
ザイン絵付された前記樹脂シートＳにより形成すること
により、胴部に適宜意匠性のある着色や絵柄、デザイン
を加飾することが可能なチューブ容器が得られる。

【００３９】

【発明の効果】本発明のチューブ容器は、胴部に用いら
れる樹脂シート（又は積層シート）の構成を簡略化でき
るとともに、シート両端部のそれぞれ垂直端面又は傾斜
端面を互いに突き合わせ又は重ね合わせて加熱融着して
接合シールした際に、接合シール部分に段差が生じるこ
となく、チューブ容器の胴部接合シールにおける適正な
接合強度を確保できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１発明の一実施例におけるチューブ
容器の胴部を構成する樹脂シートの側断面図である。

【図２】本発明の第２発明の一実施例におけるチューブ
容器の胴部を構成する樹脂シートの側断面図である。

【図３】本発明の第２発明の他の実施例におけるチュー
ブ容器の胴部を構成する樹脂シートの側断面図である。

【図４】本発明の第２発明のその他の実施例におけるチ
ューブ容器の胴部を構成する樹脂シートの側断面図であ
る。

【図５】本発明の第２発明のその他の実施例におけるチ
ューブ容器の胴部を構成する樹脂シートの側断面図であ
る。

【図６】本発明のチューブ容器を構成する胴部を説明す
る斜視図である。

【図７】本発明のチューブ容器の全体側面図である。

【符号の説明】

Ａ…胴部 Ｂ…首部 Ｄ…接合シール部 Ｓ…胴部形成
用の樹脂シート １，２…傾斜端面 ３…ポリエチレンシート ３ａ，３
ｂ…傾斜端面 ４…肩部 ５…首部 ６…抽出口 １１，１２…傾斜端面 １３…ポリエチレンシート １４，１５…ヒートシール性樹脂層 １７…ガスバリア
性樹脂層

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】１層乃至複層のポリエチレンシートを主体
   とする厚さ２００μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂
   シートＳの相対する両端面を互いに突き合わせて加熱融
   着により接合シールされた筒状胴部Ａを備えることを特
   徴とするチューブ容器。
2. 【請求項２】１層乃至複層のポリエチレンシートを主体
   とする厚さ２００μｍ以上の概略矩形状の熱融着性樹脂
   シートＳの相対する両端部に形成された同一方向に傾斜
   する傾斜端面を互いに重ね合わせて加熱融着により接合
   シールされた筒状胴部Ａを備えることを特徴とするチュ
   ーブ容器。
3. 【請求項３】前記樹脂シートＳは、少なくともその表裏
   両面にヒートシール性樹脂層を備える請求項１又は請求
   項２記載のチューブ容器。
4. 【請求項４】前記樹脂シートＳは、少なくともその片面
   の前記ヒートシール性樹脂層との間にガスバリア性樹脂
   層を備える請求項３記載のチューブ容器。
5. 【請求項５】前記樹脂シートＳが適宜色調に着色乃至絵
   付されている請求項１乃至請求項４記載のチューブ容
   器。