JPH08150626A - 断熱パネルの製造方法 - Google Patents

断熱パネルの製造方法

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Publication number
JPH08150626A
JPH08150626A JP6296639A JP29663994A JPH08150626A JP H08150626 A JPH08150626 A JP H08150626A JP 6296639 A JP6296639 A JP 6296639A JP 29663994 A JP29663994 A JP 29663994A JP H08150626 A JPH08150626 A JP H08150626A
Authority
JP
Japan
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molding
molding die
foamed resin
back surface
mold
Prior art date
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Pending
Application number
JP6296639A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Nakagawa
勇二 中川
Motoji Kinoshita
元二 木下
Takuji Kono
琢二 甲野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National House Industrial Co Ltd
Original Assignee
National House Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by National House Industrial Co Ltd filed Critical National House Industrial Co Ltd
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  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡樹脂の厚みを厚く形成することができ、
また発泡樹脂の厚みや形状を均一に形成することができ
る断熱パネルの製造方法を提供する。 【構成】 面材1の背面に枠体2を取り付けてパネル本
体3を作製する。枠体2内においてパネル本体3の背面
側に発泡樹脂4を供給した後に、成形用凹部5を有する
成形型6をその成形用凹部5の開口をパネル本体3の背
面側に向けて枠体2の背面に重ね、発泡樹脂4を枠体2
内と成形用凹部5内との間で発泡させる。この後に成形
型6を脱型する。体2内においてパネル本体3の背面側
に供給した発泡樹脂4は、枠体2内と成形用凹部5内の
間に形成される空間内で、枠体2の高さよりも厚く発泡
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋の床パネルや壁パ
ネル等として使用される断熱パネルの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】床パネルや壁パネル等として使用される
断熱パネルは、面材1の背面に枠体2を取り付けてパネ
ル本体3を作製し、そしてパネル本体3の背面側に発泡
樹脂4の層を設けることによって製造されている。図1
3はその一例を示すものであり、発泡樹脂4を別途成形
すると共に枠体2に嵌め込むことができる形状に切断し
て発泡ブロック4aを作製し、この発泡ブロック4aを
パネル本体3の背面に嵌め込んで取り付けることによっ
て、断熱パネルを製造するようにしたものである。
【0003】しかしこの場合、発泡樹脂4の成形、発泡
ブロック4aの切断、パネル本体3への発泡ブロック4
aの嵌め込みの各工程が必要であって生産性に問題があ
り、また切断によるロスや廃材が発生するという問題も
ある。そこで、図14に示すような方法が検討されてい
る。すなわち、図14(a)のようにパネル本体3の背
面に枠体2内において発泡樹脂4をノズル12からスプ
レーし、図14(b)のように発泡樹脂4をパネル本体
3の背面で発泡させて発泡樹脂4の層4bをパネル本体
3に設けるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この図14の方法によ
れば、発泡樹脂4を発泡成形させる一つの工程で済むた
めに生産性が高く、また切断ロスや廃材が発生するとい
う問題もない。しかし、図14の方法では発泡樹脂4の
層4bを枠体2の高さよりも厚く形成しようとすると、
発泡樹脂4が発泡する際に枠体2を越えて外方へ溢れ出
すおそれがあり、発泡樹脂4の層4bの厚みを厚く成形
することが難しいという問題があり、発泡樹脂4の層4
bの厚みを均一にしたり形状を均一にすることができ
ず、品質を安定させることが難しいという問題もあっ
た。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、発泡樹脂の厚みを厚く形成することができ、また
発泡樹脂の厚みや形状を均一に形成することができる断
熱パネルの製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る断熱パネル
の製造方法は、面材1の背面に枠体2を取り付けてパネ
ル本体3を作製し、枠体2内においてパネル本体3の背
面側に発泡樹脂4を供給した後に、成形用凹部5を有す
る成形型6をその成形用凹部5の開口をパネル本体3の
背面側に向けて枠体2の背面に重ね、発泡樹脂4を枠体
2内と成形用凹部5内との間で発泡させた後に、成形型
6を脱型することを特徴とするものである。
【0007】本発明にあって、成形型6として、成形用
凹部5の内面を発泡樹脂4との離型性が高い離型面に形
成したものを用いることができる。また本発明にあっ
て、成形型6を加熱して発泡樹脂4を発泡させることが
できる。また本発明にあって、成形型6の成形用凹部5
の開口縁に成形用凹部5を囲むように先端が尖ったシー
ル用突条7を設け、枠体2の背面にこのシール用突条7
を当接させて成形型6を枠体2の背面に重ねるようにす
ることができる。
【0008】また本発明にあって、成形用凹部5内に圧
縮空気を注入しながら成形型6を脱型するようにするこ
とができる。また本発明にあって、成形型6の成形用凹
部5の内面に可撓性を有する離型シート8を設け、成形
用凹部5の内面と離型シート8との間に圧縮空気を注入
しながら成形型6を脱型するようにすることができる。
【0009】また本発明にあって、成形型6として、成
形用凹部5内のガスを排出させるガス抜き孔9を設けた
ものを用いることができる。さらに本発明にあって、複
数枚のパネル本体3の大きさに形成した面材1の背面に
複数組の枠体2を取り付け、各枠体2の背面に成形型6
を重ねて発泡樹脂4を発泡させて成形を行なった後、枠
体2間で面材1を切断するようにすることができる。
【0010】
【作用】面材1の背面に枠体2を取り付けてパネル本体
3を作製し、枠体2内においてパネル本体3の背面側に
発泡樹脂4を供給した後に、成形用凹部5を有する成形
型6をその成形用凹部5の開口をパネル本体3の背面側
に向けて枠体2の背面に重ね、発泡樹脂4を枠体2内と
成形用凹部5内との間で発泡させた後に、成形型6を脱
型するようにすることによって、枠体2内においてパネ
ル本体3の背面側に供給した発泡樹脂4は、枠体2内と
成形用凹部5内の間に形成される空間内で、枠体2の高
さよりも厚く発泡させることができる。
【0011】また成形型6として、成形用凹部5の内面
を発泡樹脂4との離型性が高い離型面に形成したものを
用いることによって、成形用凹部5の内面に発泡樹脂4
が付着することなく成形を行なうことができる。また、
成形型6を加熱して発泡樹脂4を発泡させることによっ
て、発泡樹脂4を良好に発泡させることができる。
【0012】また、成形型6の成形用凹部5の開口縁に
成形用凹部5を囲むように先端が尖ったシール用突条7
を設け、枠体2の背面にこのシール用突条7を当接させ
て成形型6を枠体2の背面に重ねることによって、先端
が尖ったシール用突条7を枠体2に食い込ませて成形型
6をパネル本体3の背面側にセットすることができる。
【0013】また、成形用凹部5内に圧縮空気を注入し
ながら成形型6を脱型することによって、型抜きを容易
に行なうことができる。また、成形型6の成形用凹部5
の内面に可撓性を有する離型シート8を設け、成形用凹
部5の内面と離型シート8との間に圧縮空気を注入しな
がら成形型6を脱型することによって、型抜きを容易に
行なうことができる。
【0014】また成形型6として、成形用凹部5内のガ
スを排出させるガス抜き孔9を設けたものを用いること
によって、成形用凹部5内にガスが溜まるようなことが
なくなる。さらに、複数枚のパネル本体3の大きさに形
成した面材1の背面に複数組の枠体2を取り付け、各枠
体2の背面に成形型6を重ねて発泡樹脂4を発泡させて
成形を行なった後、枠体2間で面材1を切断することに
よって、生産性を高めることができる。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図1
は本発明の一実施例を示すものであり、石膏ボード等で
形成される面材1の背面に枠体2を取り付けてパネル本
体3を作製してある。枠体2は木材によって形成してあ
り、面材1の周囲に沿って取り付けられる四角枠形状に
組んだ周囲枠2aと、周囲枠2a間において取り付けら
れる中桟2bとからなっている。一方、成形型6は成形
用凹部5を設けて金属材等で形成されるものであり、成
形用凹部5はその開口が枠体2の周囲枠2aの開口と同
じ形状・寸法になるように形成してある。
【0016】しかして、断熱パネルを製造するにあたっ
ては、パネル本体3をその背面側を上にしてセットし、
先ず図1(a)のように発泡装置のノズル12から発泡
樹脂4をパネル本体3の背面の枠体2内にスプレーして
供給する。このとき、ノズル12をパネル本体3の一方
の端部から他方の端部へと移動させてパネル本体3の背
面の全面に均一に発泡樹脂4を供給するのがよい。
【0017】この発泡樹脂4としては、発泡して断熱用
の発泡樹脂層4bを形成するものであれば何でもよい
が、例えばフェノール樹脂やウレタン樹脂などに発泡剤
や硬化触媒等を配合して調製したものを使用することが
できる。例えば樹脂としてフェノール樹脂を使用する場
合、発泡剤はフロンR−11、R−113、塩化メチレ
ンなどを単独あるいは複数組み合わせて用いることがで
き、硬化触媒としては無機酸では硫酸、塩酸、リン酸等
を、有機酸ではベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、フェノールスルホン酸等を用いることができると共
に、その他必要に応じて整泡剤、難燃剤等を添加するこ
とができる。そしてフェノール樹脂、発泡剤、硬化触媒
の配合比率は、反応性や発泡後に形成される断熱材14
の密度等を考慮して決定されるものであるが、例えばフ
ェノール樹脂を100重量部、発泡剤を18重量部、硬
化触媒を23重量部の割合で混合して発泡樹脂4を調製
することができる。
【0018】このように発泡樹脂4を供給した後、図1
(b)のように成形型6をその成形用凹部5の開口を下
側にしてパネル本体3の背面に被せ、成形用凹部5の開
口縁を枠体2の背面に重ねる。このように成形型6を枠
体2の背面に重ねるようにセットすることによって、パ
ネル本体3の背面において枠体2内と成形用凹部5内の
間に密閉された空間が形成されることになり、発泡樹脂
4をこの枠体2内と成形用凹部5内との間の空間で規制
しながら発泡させることができる。
【0019】そしてこのように発泡成形が終了した後、
成形型6をパネル本体3の背面から脱型することによっ
て、パネル本体3の背面に発泡樹脂4の層4bが設けら
れた断熱パネルAを得ることができるものである。ここ
で、発泡樹脂4は上記のように枠体2内と成形用凹部5
内との間の空間で規制されながら発泡するため、枠体2
から発泡樹脂4が溢れたりするようなおそれなく、枠体
2内から成形用凹部5内へと両空間を充填するように発
泡樹脂4が発泡し、図1(c)のように枠体2の面材1
の裏面からの高さよりも厚い寸法で発泡樹脂4の層4b
を形成することができるものである。しかも、発泡樹脂
4は上記のように枠体2内と成形用凹部5内との間の空
間で規制されながら発泡するため、その厚みや形状も枠
体2内と成形用凹部5内との間の空間で規制されること
になり、厚みや形状を均一化して、品質が安定した断熱
パネルAを得ることができるものである。また、発泡樹
脂4の層4bの厚みや形状は、成形用凹部5の深さ等が
異なる成形型6と交換することによって、簡単に変更す
ることができるものである。
【0020】上記のように発泡樹脂4を発泡成形した
後、成形型6を脱型するにあたって、成形用凹部5の内
面に発泡樹脂4の層4bの表面が付着していると、成形
型6の脱型が困難になって生産性に問題が生じると共
に、発泡樹脂4の層4bの一部が成形用凹部5の内面に
付着したまま脱型されて発泡樹脂4の層4bに欠肉が生
じるおそれがある。
【0021】そこで本発明では、成形型6として、成形
用凹部5の内面を成形型6よりも発泡樹脂4の層4bと
の離型性が高い離型面に形成したものを用いるようにし
ている。例えば、発泡樹脂4の層4bと離型性が高いフ
ッ素鋼板などの板を成形用凹部5の内面に張ることによ
って、成形用凹部5の内面を成形型6よりも発泡樹脂4
の層4bとの離型性が高い離型面に形成することができ
るものであり、成形型6をパネル本体3から脱型するに
あたって、成形用凹部5の内面に発泡樹脂4の層4bの
表面が付着せず、成形型6の脱型を容易に行なうことが
できると共に、発泡樹脂4の層4bに欠肉が生じること
を防止して品質向上が可能になるものである。
【0022】ここで、このように離型性が高い板を成形
用凹部5の内面に張って成形用凹部5の内面を離型性が
高い離型面に形成するようにすれば、この板が経時使用
の結果、劣化しても新しい板と取り替えることによっ
て、成形型6を長期に亘って使用することが可能になる
ものである。また、成形用凹部5の内面にシリコン等の
離型剤をスプレー等して塗布することによって、離型性
が高い離型面に形成することもできる。この場合は成形
を行なう度に離型剤を塗布する必要があるが、テフロン
(ポリ四フッ化エチレン)塗装して焼き付けることによ
って、一回の塗装で長時間使用可能な離型性が高い離型
面を形成することもできる。
【0023】また、上記の図1(b)のようにパネル本
体3の背面に成形型6を重ねて発泡樹脂4を発泡成形す
るにあたって、成形温度が低いと発泡樹脂4の発泡不良
がおこるおそれがある。従って、成形は例えば、図1
(a)におけるパネル本体3への発泡樹脂4の供給を3
〜4秒間で行なったのち、8秒以内に成形型6をパネル
本体3の背面に重ねて約1500kgの荷重でプレスし
つつ、成形型6を150〜170℃の温度で加熱すると
共に面材1を80〜120℃に加熱する条件下で30秒
間キュアプレスすることによって、行なうようにするの
が好ましい。このように成形型6を高温に加熱すること
によって、発泡樹脂4の温度を高めて発泡を促進し、良
好な発泡を得ることができて成形不良が発生することを
防ぐことができると共に、発泡時間を短縮して生産性を
高めることができるものである。
【0024】このように成形型6を加熱するにあたって
は、図2に示すように、成形型6内に金属電熱ヒーター
14を埋め込んだりして取り付け、このヒーター14の
昇温によって成形型6を高温状態にするようにして行な
うことができる。また、図3に示すように、温風加熱機
15の温風吹き出し口16に成形型6の上面を直接当て
ることによって、温風で昇温させて成形型6を加熱する
こともできる。さらに、図4に示すように、遠赤外線加
熱機17に成形型6の上面を近付けることによって、雰
囲気温度からの熱伝達で成形型6を昇温させて、成形型
6を加熱することもできる。
【0025】また、上記の図1(b)のようにパネル本
体3の背面に成形型6を重ねて発泡樹脂4を発泡成形す
るにあたって、枠体2に反りや段差等があると、枠体2
の上面に成形型6の下面を密着させることができず、こ
の間に隙間が生じることがある。そしてこのように枠体
2と成形型6の間に隙間があると、発泡樹脂4を発泡さ
せる際にこの隙間から発泡樹脂4が漏れてバリ等が発生
する問題が生じる。
【0026】そこで図5の実施例では、成形型6にシー
ル用突条7を設けて枠体2と成形型6の間に隙間が生じ
ないようにしている。すなわち、図6に示すように、シ
ール用突条7は先端が尖る断面三角のナイフエッジ状に
形成してあり、金属で作製される成形型6の成形用凹部
5の開口縁に成形用凹部5を全周に亘って囲むように一
体的に突出させて設けてある。このものにあって、図5
のように成形型6をその成形用凹部5の開口を下側にし
てパネル本体3の背面に被せ、成形用凹部5の開口縁を
枠体2の背面に重ねてプレスすると、木材で形成される
枠体2に線接触している金属製のシール用突条7が食い
込み、枠体2に反りや段差等があってもこのシール用突
条7による食い込みで、枠体2と成形型6の間に隙間が
生じることがなくなり、発泡樹脂4が漏れるようなおそ
れなく発泡成形を行なうことができ、バリ等が発生する
ことがなくなって品質を向上させることができるもので
ある。
【0027】また、上記のように発泡樹脂4を発泡成形
させた後、パネル本体3から成形型6を脱型するにあた
って、成形金型6の成形用凹部5内と枠体2内との間は
密閉空間となっているために、成形用凹部5内が負圧に
なって成形金型6を脱型することが困難になり、場合に
よっては脱型の際に発泡樹脂4の層4bが破損されるお
それがある。
【0028】そこで図7の実施例では、成形型6に成形
用凹部5内に連通するエアー口18を複数箇所に設ける
と共にエアー口18にエアーホース19を接続し、エア
ーホース19からエアー口18を通じて成形用凹部5内
に圧縮空気を注入するようにしてある。注入は、パルス
的に圧縮空気を注入するようにしたり、連続的に圧縮空
気を注入するようにしたりして行なうことができる。こ
のとき、エアー口18から成形用凹部5内の発泡樹脂4
が逆流することが十分に考えられるので、エアー口18
にニードル弁を設けて発泡樹脂4の逆流を防ぐようにし
てある。しかしてこの実施例にあって、図7(a)のよ
うにパネル本体3の背面に成形型6を重ねて発泡樹脂4
を発泡成形した後、エアーホース19からエアー口18
を通じて成形用凹部5内に圧縮空気を注入しながら図7
(b)の矢印のように成形型6を引き上げると、成形用
凹部5内に空気が入って負圧にならず、しかも成形用凹
部5内に注入される圧縮空気で成形用凹部5の内面と発
泡樹脂4の層4bとの間が分離され、軽く成形金型6を
脱型することができるものであり、脱型の際に発泡樹脂
4の層4bが破損されることも少なくなるものである。
【0029】図8、図9の実施例では、成形型6として
成形用凹部5の内面にゴムシートなど可撓性を有し、発
泡樹脂4との離型性に優れたシートで形成した離型シー
ト8を張ったものを用いるようにしてある。この離型シ
ート8は成形用凹部5の内面に沿わせて成形用凹部5内
に配設してあり、成形用凹部5の開口縁において成形用
凹部5の全周に亘って離型シート8を止め具20で固着
することによって取り付けるようにしてある。従って、
離型シート18は周端部においてのみ成形型6に一体化
されていて、他の部分は成形用凹部5の内面から分離し
ており、成形用凹部5の内面と離型シート18との間は
密閉されている。そして成形型6にはこの密閉空間に連
通するエアー口18が設けてあり、エアー口18にエア
ーホースを設けて圧縮空気を供給できるようにしてあ
る。
【0030】しかして、先ず図8(a)のように発泡装
置のノズル12から発泡樹脂4をパネル本体3の背面の
枠体2内に供給し、次に図8(b)のように成形型6を
パネル本体3の背面に被せて成形用凹部5の開口縁を枠
体2の背面に重ね、図8(c)のように発泡樹脂4を枠
体2内と成形型6の成形用凹部5内との間の空間内で発
泡させる。このとき、成形用凹部5の内面に設けた離型
シート8を枠体2に当接させることによって、可撓性を
有する離型シート8で枠体2と成形型6との間に隙間が
生じることを防止することができ、枠体2と成形型6と
の間のシール性を高めることができる。そしてこのよう
に発泡成形が終了した後、エアー口18から圧縮空気を
成形用凹部5の内面と離型シート8との間に注入する
と、図8(c)のように成形型6が離型シート8から浮
き上がってパネル本体3から容易に脱型されるものであ
り、また離型シート8は可撓性を有するために離型シー
ト8も容易に離型することができ、発泡樹脂4の層4b
のコーナー部が破損されたりすることなく脱型を容易に
行なうことができるものである。
【0031】また上記の図1(b)のように、パネル本
体3の背面に成形型6を重ねて発泡樹脂4を発泡成形す
るにあたって、成形金型6の成形用凹部5内と枠体2内
との間は密閉空間となっているために、発泡樹脂4から
出るガスが成形用凹部5の上部内に溜まって、発泡樹脂
4の層4に欠肉が生じるおそれがある。そこで図10の
実施例では、成形型6として、成形用凹部5内のガスを
排出させるガス抜き孔9を設けたものを用いるようにし
てある。このガス抜き孔9は成形用凹部5に連通するよ
うに成形型6の両側の側面にそれぞれ設けてある。そし
て、図10(a)のようにパネル本体3の背面に成形型
6を重ねて発泡樹脂4を発泡させると、発泡樹脂4から
発生するガスはガス抜き孔9から排出されるために、ガ
スが成形用凹部5の上部内に溜まることがなくなり、発
泡樹脂4の層4bに欠肉が生じることなく成形を行なう
ことができ、安定した品質のものを得ることができるも
のである。このとき、ガス抜き孔9から発泡した発泡樹
脂4が飛び出すことがあるので、図10(a)のように
ガス抜き孔9を設けた成形型6の両側の下方にベルトコ
ンベア21を配設し、飛び出した発泡樹脂4をベルトコ
ンベア21で受けて回収するようにしてある。このよう
にして発泡成形が完了した後、図10(b)のように成
形型6をパネル本体3から脱型することによって断熱パ
ネルAを得ることができるが、ガス抜き孔9に発泡樹脂
4が残って詰まることがあるので、エアーノズル22か
らガス抜き孔9をエアーブローすることによって、ガス
抜き孔9の発泡樹脂4を吹き飛ばすようにしてある。
【0032】図11の実施例では、面材1を複数枚のパ
ネル本体3を1列に並べた大きさに形成したものを用い
るようにしてあり、まず図11(a)に示すように面材
1の背面に複数組の枠体2を取り付ける。そしてこのよ
うに面材1に取り付けた各枠体2に既述の実施例のよう
にして発泡樹脂4を成形し、図11(b)のように各枠
体2に発泡樹脂4の層4bを設けた後に、隣合う枠体2
間に沿って面材1をノコ刃等の切断装置23で切断して
分離させることによって、断熱パネルAを得ることがで
きるものである。このように、一枚の面材1に複数組の
枠体2を配列して設けてあるために、この面材1を位置
決めすることによって面材1上の複数の枠体2を総て面
材1を基準にして位置決めすることができ、例えば発泡
成形を行なう際の成形型6に対する各面材1の位置決め
が総て面材1を基準にして行なえ、位置決め機構を簡略
化して工程に要する時間を短縮することができると共に
設備コストを低減することができるものである。
【0033】図12は枠体2の組み付けに関する実施例
を示すものであり、治具パレット24の上面に4辺に沿
ってそれぞれ一対ずつ位置決め突部25が突設してあ
る。また治具パレット24の4辺のうち少なくとも一つ
の辺に嵌合突部26と嵌合凹部27が設けてある。そし
て、図12(a)のように各治具パレット24の上に位
置決め突部25で位置決めしつつ枠材を配設することに
よって枠体2を組むことができる。このように枠体2の
枠組みは一枚の治具パレット24毎に行なうことができ
るが、嵌合突部26と嵌合凹部27を相互に嵌合させる
ことによって、図12(b)のように一対の治具パレッ
ト24を接合して、一対の枠体2を一セットとして運搬
や加工をすることができ、例えば図12(b)の状態で
一対の枠体2の上に面材1を取り付けることによって、
図11(a)のように一枚の面材1に一対の枠体2を取
り付ける作業を行なうことができるものである。このよ
うに、複数枚の枠体2を治具パレット24で一セットに
した状態で位置決めを同時に行なうことができるもので
あり、位置決め機構を簡略化して工程に要する時間を短
縮することができると共に設備コストを低減することが
できるものである。
【0034】
【発明の効果】上記のように本発明は、面材の背面に枠
体を取り付けてパネル本体を作製し、枠体内においてパ
ネル本体の背面側に発泡樹脂を供給した後に、成形用凹
部を有する成形型をその成形用凹部の開口をパネル本体
の背面側に向けて枠体の背面に重ね、発泡樹脂を枠体内
と成形用凹部内との間で発泡させた後に、成形型を脱型
するようにしたので、枠体内においてパネル本体の背面
側に供給した発泡樹脂は枠体内と成形用凹部内との間の
空間で規制されながら発泡し、枠体内から発泡樹脂が溢
れたりするようなおそれなく、枠体の高さよりも厚い寸
法で発泡樹脂の層を形成することができるものであり、
しかも発泡樹脂の厚みや形状は枠体内と成形用凹部内と
の間の空間で規制されることになって均一化することが
でき、品質が安定した断熱パネルを得ることができるも
のである。
【0035】また成形型として、成形用凹部の内面を発
泡樹脂との離型性が高い離型面に形成したものを用いる
ようにしたので、成形用凹部の内面に発泡樹脂が付着す
ることなく成形を行なうことができ、成形型の脱型を容
易に行なうことができると共に、発泡樹脂の層に欠肉が
生じることを防止することができるものである。また、
成形型を加熱して発泡樹脂を発泡させるようにしたの
で、発泡樹脂の発泡を促進して成形不良が発生すること
を防ぐことができると共に、発泡時間を短縮化して生産
性を高めることができるものである。
【0036】また、成形型の成形用凹部の開口縁に成形
用凹部を囲むように先端が尖ったシール用突条を設け、
枠体の背面にこのシール用突条を当接させて成形型を枠
体の背面に重ねるようにしたので、枠体にシール用突条
の先端が食い込み、枠体に反りや段差等があってもこの
シール用突条による食い込みで枠体と成形型の間に隙間
が生じることがなくなり、発泡樹脂の漏れのおそれなく
発泡成形を行なうことができ、バリ等が発生することが
なくなって品質を向上させることができるものである。
【0037】また、成形用凹部内に圧縮空気を注入しな
がら成形型を脱型するようにしたので、軽く成形金型を
脱型することができ、脱型の際に発泡樹脂の層が破損さ
れることが少なくなるものである。また、成形型の成形
用凹部の内面に可撓性を有する離型シートを設け、成形
用凹部の内面と離型シートとの間に圧縮空気を注入しな
がら成形型を脱型するようにしたので、成形型をパネル
本体から容易に離型することができ、発泡樹脂の層が破
損されたりすることを低減することができるものであ
る。
【0038】また成形型として、成形用凹部内のガスを
排出させるガス抜き孔を設けたものを用いるようにした
ので、発泡樹脂から発生するガスをガス抜き孔から排出
して成形用凹部内にガスが溜まるようなことがなくなる
ものであり、発泡樹脂の層に欠肉が生じることなく成形
を行なうことができ、安定した品質のものを得ることが
できるものである。
【0039】さらに、複数枚のパネル本体の大きさに形
成した面材の背面に複数組の枠体を取り付け、各枠体の
背面に成形型を重ねて発泡樹脂を発泡させて成形を行な
った後、枠体間で面材を切断するようにしたので、面材
を基準にして複数組みの枠体を位置決めして成形を行な
うことができるなど、複数の枠体に対して同時に加工を
行なうことができ、生産性を高めることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、(a),
(b),(c)はそれぞれ各工程の斜視図である。
【図2】同上の他の実施例の斜視図である。
【図3】同上の他の実施例の斜視図である。
【図4】同上の他の実施例の斜視図である。
【図5】同上の他の実施例の断面図である。
【図6】同上の実施例に用いる成形型を示すものであ
り、(a)は平面図、(b)は(a)のイ−イ線断面図
である。
【図7】同上の他の実施例を示すものであり、(a),
(b)はそれぞれ各工程の斜視図である。
【図8】同上の他の実施例を示すものであり、(a),
(b),(c)はそれぞれ各工程の断面図である。
【図9】同上の実施例を示すものであり、(a),
(b)はそれぞれ他の工程の断面図である。
【図10】同上の他の実施例を示すものであり、
(a),(b)はそれぞれ各工程の斜視図である。
【図11】同上の他の実施例を示すものであり、
(a),(b)はそれぞれ各工程の斜視図である。
【図12】同上の他の実施例を示すものであり、
(a),(b)はそれぞれ各工程の斜視図である。
【図13】従来例の断面図である。
【図14】他の従来例を示すものであり、(a),
(b)はそれぞれ断面図である。
【符号の説明】
1 面材 2 枠体 3 パネル本体 4 発泡樹脂 5 成形用凹部 6 成形型 7 シール用突条 8 離型シート 9 ガス抜き孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面材の背面に枠体を取り付けてパネル本
    体を作製し、枠体内においてパネル本体の背面側に発泡
    樹脂を供給した後に、成形用凹部を有する成形型をその
    成形用凹部の開口をパネル本体の背面側に向けて枠体の
    背面に重ね、発泡樹脂を枠体内と成形用凹部内との間で
    発泡させた後に、成形型を脱型することを特徴とする断
    熱パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 成形型として、成形用凹部の内面を発泡
    樹脂との離型性が高い離型面に形成したものを用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の断熱パネルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 成形型を加熱することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の断熱パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 成形型の成形用凹部の開口縁に成形用凹
    部を囲むように先端が尖ったシール用突条を設け、枠体
    の背面にこのシール用突条を当接させて成形型を枠体の
    背面に重ねるようにしたことを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の断熱パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 成形用凹部内に圧縮空気を注入しながら
    成形型を脱型するようにしたことを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載の断熱パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 成形型の成形用凹部の内面に可撓性を有
    する離型シートを設け、成形用凹部の内面と離型シート
    との間に圧縮空気を注入しながら成形型を脱型するよう
    にしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の断熱パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】 成形型として、成形用凹部内のガスを排
    出させるガス抜き孔を設けたものを用いることを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれかに記載の断熱パネルの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 複数枚のパネル本体の大きさに形成した
    面材の背面に複数組の枠体を取り付け、各枠体の背面に
    成形型を重ねて発泡樹脂を発泡させて成形を行なった
    後、枠体間で面材を切断することを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれかに記載の断熱パネルの製造方法。
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