JPH08149B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、遊技盤を着脱可能に設けたパチンコ機に関
するものである。

〈従来の技術〉 遊技盤だけを交換可能とした従来の分離式パチンコ機
は、一般に、前面枠の裏面の左右に遊技盤止着用係止具
を設け、前面枠の裏側から装着した遊技盤を上記係止具
により止着するように構成されている。

一方、実公昭53−35017号公報や実開昭53−35684号公
報等によって遊技盤を前面枠の前側から装着するように
した分離式のパチンコ機が提案されている。

〈発明が解決しようとする課題〉 従来の一般的な分離式パチンコ機は、パチンコ店にお
いて遊技盤を交換する際に、前面枠を大きく開放して前
面枠の裏側と表側から作業しなければならないし、遊技
盤を所定の位置に装着し難いので、パチンコ店における
遊技盤交換作業を行い難く、多大な労力と時間を必要と
していた。

また、前面枠の前側から遊技盤を装着可能な分離式パ
チンコ機にあっても、遊技盤を前面枠に対して真直ぐに
あてがい、これを手で支えながら作業しなければならな
かったので、依然として多大な労力と時間を必要として
いた。

〈課題を解決するための手段〉 本発明は上記に鑑み提案されたもので、機枠の前面開
口部に窓部を有する額縁状の前面枠を開閉可能に蝶着
し、該前面枠の裏側に遊技盤を着脱可能に取付けたパチ
ンコ機において、前面枠の裏面に、遊技盤を収納する遊
技盤収納空間を形成したリヤフレームを固定し、該リヤ
フレームの一側に、遊技盤の一方の側縁を挟持する回動
保持具を回動可能に軸着し、リヤフレームの他側には、
遊技盤の他方の側縁を係止するロック機構を設け、前面
枠の窓部から遊技盤収納空間に向けて遊技盤を斜めに挿
入し、遊技盤の一方の側縁を回動保持具に挟持すると共
に、該回動保持具を介して遊技盤を後方へ回動させて遊
技盤の他方の側縁をロック機構に係止させることによ
り、遊技盤を前面枠に対して着脱自在に装着するように
したものである。

〈作用〉 パチンコ機の前方から前面枠に設けたリヤフレームの
遊技盤収納空間へ向けて遊技盤を斜めに挿入して一方の
側縁を回動保持具に差し込み、該回動保持具を中心にし
て遊技盤を後方へ回動させて他方の側縁をリヤフレーム
側に当接させると、ロック機構により遊技盤の他方の側
縁が係止するので、遊技盤を前面枠に対して装着するこ
とができる。一方、遊技盤の側縁に係止しているロック
機構を外すと、回動保持具を中心にして遊技盤を前方へ
回動させることができ、回動保持具から遊技盤の側縁を
引き抜けば遊技盤を斜め前方へ取り外すことができる。

〈実施例〉 以下本発明を図面の実施例にもとづいて説明する。

パチンコ機は、第１図に示すように、左右の縦材1,1
と上下の横材2,2を矩形に組み立てた機枠３と、該機枠
３の前面開口部分の一側に蝶番4,4により開閉可能に螺
着した前面枠５と、前面枠５の窓部６に臨ませて着脱可
能に取付けた遊技盤７とにより構成されている。

前面枠５は、中央部分に大きな窓部６を開設した額縁
状の板材であり、窓部６の一側には表面に上皿８を設け
たパネル９を蝶着するとともに、ガラス金枠10を蝶着し
て窓部６を塞ぎ、裏側には遊技盤７を収納するリヤフレ
ーム11を固定するとともに、該リヤフレーム11の裏側に
賞球排出装置等の裏機構12…を設けてある。

リヤフレーム11は、平面部分11′の中央部分を大きく
開口するとともに平面部分11′の周縁を起立させた枠体
であり、下方部分には上面に遊技盤７を載せる載置台13
を有し、該載置台13の上方に遊技盤７を収納する遊技盤
収納空間14を形成して成り、左右側縁及び上縁から外側
に延出した鍔部15…を前面枠５の裏面にネジ等により固
定してある。なお、載置台13は、遊技盤７の左右位置を
定める位置決め突起16を上面一側寄りに突設し、前面に
は発射レール17を取付けるとともに、ファール球回収樋
18を形成してある。そして、斯る構成からなるリヤフレ
ーム11の遊技盤収納空間14の一側に、遊技盤７の一側を
挟持する回動保持具19を回動可能に設け、他側には遊技
盤７の他側を係止するロック機構20を設ける。

回動保持具19は、縦長なベース21の上部及び下部に、
遊技盤裏面当接部22を有する断面略コ字状の受部材23を
横向きに形成するとともに、該受部材23の前側部分に遊
技盤前面規制部24を設け、両受部材23,23を配設した間
隔内にストッパ25,25を横向きに突設し、ベース21の上
端と下端を支軸26,26によりリヤフレーム11に回動可能
に軸着するとともに、該支軸26に遊嵌したスプリング27
により受部材23の先端部分が前面枠５の窓部６に近づく
ように付勢している。なお、上記遊技盤前面規制部24
は、押圧部材28を受部材23の前側部分に軸により回動可
能に軸着し、軸に遊嵌したスプリング29により押圧部材
28のベース21側の端部と遊技盤裏面当接部22との間隔が
減少する方向に付勢してある。

一方、ロック機構20は、軸孔を開設した基部から操作
片30と押出部31と作用突出部32を各々ほぼ直角に延設し
た操作レバー33と、該操作レバー33の作用突出部32に係
合する作用受部34を長さの途中に有し上端と下端に爪押
圧突起35を有するクランク型の伝達軸36と、伝達軸36の
爪押圧突起35に係合する受突起37と遊技盤７の表面に係
止する爪38を有するロックレバー39と、上記操作レバー
33と伝達軸36とロックレバー39を貫通する縦軸40とから
成り、リヤフレーム11の上部及び下部に立設した支持片
41…により縦軸40を支承し、該縦軸40に遊嵌したスプリ
ング42,42によりロックレバー39の爪38,38を付勢してあ
る。

また、図面の実施例では装着した遊技盤７の上端位置
を規制するために、リヤフレーム11の遊技盤収納空間14
の上部に遊技盤上端位置規制部43を２箇所設けてある。
この遊技盤状態位置規制部43は、リヤフレーム11の平面
部分11′から立設した支持片に押圧部材44を軸により回
動可能に軸着し、軸に遊嵌したスプリング45により、回
動保持具19側においては押圧部材44の前端が上昇して後
端が下降する方向に付勢し、ロック機構20側においては
押圧部材44の前面枠５側の端部が上昇して他方の端部が
下降する方向に付勢してある。

遊技盤７は、第１図及び第11図で示すように、左右の
側縁および上縁に付勢防止壁46…を取付けた板材であっ
て、表面にガイドレール47で囲んだ遊技部48を形成し、
該遊技部48内に中央入賞装置49、変動入賞装置50…、一
般入賞口51…、始動口52…等を配設し、裏側に枠状のセ
ット板ベース53を設けるとともに、該セット板ベース53
内にセット板54を取付け、該セット板54の裏側にコンピ
ュータ等からなる制御装置55を取付けてある。

セット板ベース53は、合成樹脂を射出成型することに
より左右の縦材部分56,56と上下の横材部材57,57を形成
してセット板54を収納する開口部を形成したもので、上
横材57の上部には配線基板取付部58を、上横材57の背面
に制御装置係止用の係止爪59を夫々形成し、左右の縦材
部分56の内側側面にセット板止着部60,60と受片61,61を
形成し、下横材部分57の下部に回動受片62、62を形成し
てある。斯るセット板ベース53を遊技盤７の裏面に取付
けるには、縦材部分56及び横材部分57の適宜箇所に開設
した止着孔63…内にビス等を差し込み、該ビス等の先端
を遊技盤７にネジ込んで固定する。

セット板ベース53の開口部に設けるセット板54は、遊
技盤７に取付けた中央入賞装置49、変動入賞装置50、一
般入賞口51等から排出された入賞球を所定の球検出器64
…に案内流下する流下案内路65…を複数形成したもの
で、中央部分には後方に膨出するセンターカバー66を設
けて遊技盤７から大きく突出する中央入賞装置49の後部
を収納するようにしてある。上記の様にして成るセット
板54をセット板ベース53に取付けるには、セット板54の
一側に形成した回動基部67,67をセット板ベース53のセ
ット板止着部60,60に軸により回動可能に軸着し、他側
をセット板ベース53の受片61,61にビス止めする。した
がって、ビスを外すと第15図鎖線で示すように、セット
板54を適宜に開閉して球詰まり等のトラブルに対処でき
る。

なお、セット板54に取付けた各球検出器64に一端を接
続した各配線68は、セット板54の配線入口孔69を通して
からセット板ベース53の配線基板取付部58のターミナル
にコネクタ70により着脱可能に接続する。

制御装置55は、第16図及び第17図に示すように、回路
ベース71に取付けた回路構成部品（図示せず）を回路カ
バー72で覆い、回路ベース71の上部に基板端子73を設け
てなる。斯る制御装置55をセット板ベース53に取付ける
には、制御装置55の下端の回転ピン74,74をセット板ベ
ース53の回動受片62,62の孔内に遊嵌し、上端をセット
板ベース53の係止爪59により係止する。そして、制御装
置55の基板端子73に一端を接続した各配線75は、セット
板ベース53の配線基板取付部58のターミナルにコネクタ
により着脱可能に接続する。なお、回路ベース71の上端
を係止爪59から外すと、回転ピン74,74を中心にして制
御装置55を後方に倒すことができる。したがって、セッ
ト板54を開放する場合にも支障がない。この様に、制御
装置55を遊技盤７に装着するようにすると、工場出荷時
に既に装着しておくことができるので、パチンコ店にお
いてその都度制御装置55を装着する手間を省くことがで
き、遊技盤７の交換作業を従来よりも簡単に行うことが
できる。

上記した遊技盤７をパチンコ機に装着するには、前面
枠５のガラス金枠10、及びパネル９を先ず開放する。遊
技盤７が装着されていない状態においては、第10図で示
すように、スプリング27,27の付勢により回動保持具19
が回動してコ字状受部材23の先端開放部分が前面枠５の
窓部６に向いて斜めに停止し、またロック機構20のロッ
クレバー39,39がスプリング42,42の付勢により回動して
爪38,38が遊技盤収納空間14内に突出するとともに、操
作レバー33が上記付勢により回動して押出部31が遊技盤
収納空間14から外れてリヤフレーム11の平面部分11′と
ほぼ平行な状態で停止している。

この状態で、遊技盤７を前面枠５の前方から窓部６内
を斜めに通し、先に通した遊技盤７の一側を回動保持具
19のコ字状受部材23に差し込み、遊技盤７の側面をスト
ッパ25,25に当接させると共に、遊技盤前面位置規制部2
4の押圧部材28とベース21の遊技盤裏面当接部22との間
に挟着する。そして、遊技盤７の他側を手で遊技盤収納
空間14側に押圧すると、遊技盤７が回動保持具19の支軸
26を中心にして後方へ回動し、更に押圧すると遊技盤７
の他側縁が爪38の先端傾斜縁に当接する。この状態で更
に遊技盤７を押圧すると、爪38が外側に回動して遊技盤
７の他側縁に係止し、遊技盤７を載置台13上に載せた状
態でロックする。この様にして遊技盤７をリヤフレーム
11の遊技盤収納空間14内に装着すると、遊技盤７の一側
がストッパ25に当接して左側の位置が規制され、また遊
技盤前面規制部24の押圧部材28が遊技盤７の前面を押圧
して遊技盤７の裏面を遊技盤当接部22に押し付けるの
で、遊技盤７の前後位置が規制され、また遊技盤上端位
置規制部43の押圧部材44が遊技盤７の上端を下方に押圧
するので遊技盤７の上端位置が規制され、また、遊技盤
７の下端縁に形成した溝内に載置台13上面の位置決め突
起16が係合するので、遊技盤７の左右位置が規制され
る。なお、上記した突起16の代りに載置台13に遊技盤の
幅の案内リブを設けて位置規制してもよい。

上記した様に、本発明においては、遊技盤７の一側を
回動保持具19のコ字状受部材23に差し込んで挟持した後
に遊技盤７の他側を手で押圧して後方へ回動させるだけ
で、容易に装着することができる。そして、遊技盤７を
装着したら、制御装置55の配線75…が既に接続されてい
るので、セット板ベース53の配線基板取付部58のターミ
ナルに電源コードを接続するなど簡単な接続作業を行う
だけで、装着作業を終了する。

一方、この様にして装着した遊技盤７を取り外す場合
は、先ず前面枠５を開放するとともに、ガラス金枠10、
及びパネル９を開放してから、操作片30を手で握って操
作レバー33を回動する。操作レバー33を回動すると、操
作レバー33の作用突出部32が作用受部34に作用して伝達
軸63が回動する。伝達軸36が回動すると、伝達軸36の爪
押圧突起35に係合する受突起37を有するロックレバー39
が伝達軸36と共に回動して爪を後退させ、遊技盤７のロ
ックを解除する。ロックが解除されて更に操作レバー33
を回動すると、押出部31が遊技盤７の裏面を更に前方に
押圧するとともに、回動保持具19のスプリング27の付勢
により、遊技盤７が回動保持具19の支軸26を中心にして
回動し、第10図鎖線で示すように斜めに停止する。した
がって、遊技盤７を装着したときとは反対の手順で、遊
技盤７を回動保持具19から引き抜いて、前面枠５の窓部
６を通して取り外すことができる。

なお、本発明における回動保持具19は、遊技盤７の一
側を回動可能に保持する機能を有すればどのような構成
でもよい。また、ロック機構20は、遊技盤７の他側をロ
ックする機能を有すればどのような構成でもよい。ま
た、ロック機構20は、遊技盤７の他側をロックする機能
を有すればどのような構成でもよい。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、遊技盤収納空間
に向けて斜めに挿入した遊技盤の一側を回動保持具によ
り挟持し、その後遊技盤を回動保持具を介して回動させ
てリヤフレームに対して正対状態とすると共に、ロック
機構により他側を係止させることにより、遊技盤を前面
枠に着脱自在に装着することができる。よって、従来の
パチンコ機のように、正対状態に遊技盤を手で支えるこ
となく着脱作業を行なうことができ、遊技盤の装着及び
取り外し作業が従来の分離式パチンコ機よりも著しく簡
単である。従って、パチンコ店で多数のパチンコ機の遊
技盤を入れ換える場合、この入れ換え作業を従来よりも
簡単に、しかも迅速に行うことができる。

また、制御装置を遊技盤の裏側に取付けておくと、遊
技盤を装着した後の配線作業が著しく簡単になり、遊技
盤入れ換え作業を一層合理的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図はパチン
コ機の分解斜視図、第２図は遊技盤を装着した状態にお
ける断面図、第３図はリヤフレームの正面図、第４図は
ロック機構の側面図、第５図は回動保持具の側面図、第
６図は受部材の平面図、第７図は操作レバーの平面図、
第８図は伝達軸の爪押圧突起とロックレバーの受突起と
の係合状態を示す平面図、第９図は回動保持具とロック
機構の平面図、第10図は遊技盤を外した状態における回
動保持具とロック機構の平面図、第11図は遊技盤の正面
図、第12図は遊技盤の背面図、第13図はセット板の正面
図、第14図は遊技盤の断面図、第15図は遊技盤の平面
図、第16図は制御装置の正面図、第17図は制御装置の断
面図である。 図中、３は機枠、５は前面枠、６は窓部、７は遊技盤、
９はパネル、10はガラス金枠、11はリヤフレーム、13は
載置台、14は遊技盤収納空間、17は発射レール、19は回
動保持具、20はロック機構、21はベース、23は受部材、
24は遊技盤前面規制部、25はストッパ、26は支軸、27は
スプリング、33は操作レバー、36は伝達軸、38は爪、39
はロックレバー、43は遊技盤上端位置規制部材、53はセ
ット板ベース、54はセット板、55は制御装置、59は係止
爪、64は球検出器、65は流下案内路である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】機枠の前面開口部に窓部を有する額縁状の
   前面枠を開閉可能に蝶着し、該前面枠の裏側に遊技盤を
   着脱可能に取付けたパチンコ機において、 前面枠の裏面に、遊技盤を収納する遊技盤収納空間を形
   成したリヤフレームを固定し、該リヤフレームの一側
   に、遊技盤の一方の側縁を挟持する回動保持具を回動可
   能に軸着し、リヤフレームの他側には、遊技盤の他方の
   側縁を係止するロック機構を設け、 前面枠の窓部から遊技盤収納空間に向けて遊技盤を斜め
   に挿入し、遊技盤の一方の側縁を回動保持具に挟持する
   と共に、該回動保持具を介して遊技盤を後方へ回動させ
   て遊技盤の他方の側縁をロック機構に係止させることに
   より、遊技盤を前面枠に対して着脱自在に装着するよう
   にしたことを特徴とするパチンコ機。
2. 【請求項２】遊技盤は、裏側に制御装置を取付けたもの
   である特許請求の範囲第１項に記載のパチンコ機。