JP2004357856A - 遊技盤の開閉着脱機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技盤着脱時の作業性や遊技盤単体時の取り扱い性等を改善した遊技盤の開閉着脱機構を提供する。
【解決手段】固定保持用の外枠に横開き開閉可能に組み付けられた前枠20と、前枠に設けられた収容枠21に後方から収容される遊技盤30と、前枠に横開き開閉可能に組み付けられる裏セット盤40とを備えた遊技機において、遊技盤30は収容枠21の左側縁側に設けられた収容枠側ヒンジ金具および遊技盤30の外周部に設けられた遊技盤側ヒンジ金具のヒンジピンとヒンジ溝との係合による遊技盤ヒンジ機構50により後方に横開き開閉および収容枠21の後方から水平に着脱が可能に収容され、収容枠21の右側縁側には収容枠21に閉止された遊技盤30を後方に付勢する開放保持部材55が設けられて、遊技盤の開閉着脱機構が構成される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定保持用の外枠に前方に横開き開閉可能に組み付けられた前枠と、この前枠に設けられた収容枠に後方から収容保持される遊技盤と、前枠に後方に横開き開閉可能に組み付けられる裏セット盤とを備えた遊技機における遊技盤の開閉着脱機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような外枠、前枠、遊技盤および裏セット盤を備えた遊技機として、パチンコ機やアレンジボール機、雀球機などが広く知られている。この種の遊技機の代表例とされるパチンコ機では、遊技施設の遊技島に固定される固定保持用の外枠に開閉搭載用の前枠が横開き開閉可能に取り付けられ、前面側に遊技領域を有する遊技盤が前枠に設けられた収容枠に着脱可能に収容保持され、遊技盤の前方を覆うガラス窓を通して遊技領域を遊技者に臨ませている。前枠の後方には、遊技盤から排出される遊技済み球を処理する処理機構や、入賞状態に応じて遊技球を払い出す賞球機構等を備えた裏セット盤(裏機構盤とも称される)が後方に横開き開閉可能に組み付けられ、常には遊技盤の後面を覆って閉止保持される。
【0003】
ここで、遊技盤は、パチンコ機の機種変更に対する生産対応の柔軟性を確保し、またいわゆる盤面替えや遊技盤の保守交換等に迅速に対応できるように、主要な形状寸法が共通化されており、一般的に、前枠に遊技盤の外形よりも幾分大きめな枠形状に形成された収容枠に着脱可能に収容され、各部に設けられた閉鎖クランプや固定レバー等の施錠具によってセット保持されるように構成される。なお遊技盤の着脱形態には、遊技盤を前枠の前方(前面側)から着脱する遊技盤前方着脱形態と、前枠の後方(後面側)から着脱する遊技盤後方着脱形態とがあり、いずれかの形態が採用されている。
【0004】
ところで、近年のパチンコ機では、ゲーム展開を多様化させるために液晶表示装置が採用されるとともにそのサイズが年々大型化し、また画面表示の高度化に伴って画像表示基板が大型化し、あるいは入賞装置やランプ装置が複雑化するなど、遊技盤に組み付けられる各種遊技構成部品が高度化、複雑化して遊技盤の重量が増加の一途を辿っている。このため、遊技盤の装着作業は、大型かつ重量のある遊技盤を支持して収容枠に収容し、さらに片手で遊技盤を支持しながら施錠具を固定操作しなければならず、熟練作業者にとっても煩雑で重労働であるという問題があった。また遊技盤を取り外す脱着作業は、施錠具を解放状態にして遊技盤を収容枠から引き出す操作を行うが、このときには収容枠と遊技盤との間のわずかな隙間を利用して遊技盤を注意深く引き出す必要があり、また遊技盤を収容枠から引き出す際に遊技盤の全重量が急に作用することもあって、装着作業と同様に煩雑かつ重労働とされ、適切な支持を怠ると遊技盤を落下させてしまうおそれがあるという問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決して作業性を改善するため、前述した遊技盤後方着脱形態のパチンコ機にあって、収容枠の外側(前枠の後面側)に前枠側ヒンジ部材を設けるとともに、遊技盤の後面側に後方および側方に突出する遊技盤側ヒンジ部材を設けて、これらのヒンジ部材に設けられた軸ピンと軸孔との嵌合により、遊技盤を横開き開閉および着脱可能に支持した開閉着脱機構が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−19319号公報(第3頁、第3〜7図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記特許文献1に開示された遊技盤の開閉着脱機構によれば、遊技盤を収容枠の後方に横開き開閉および着脱可能に支持させることができ、これにより従来問題とされた作業性を改善することができる。しかしながら、このような開閉着脱機構では、遊技盤を収容枠に装着する際に、遊技盤の荷重を支持した状態で上下のヒンジ部材それぞれの軸ピンと軸孔との位置合わせを行い、位置がずれないように注意しながら下動させて嵌合連結させる必要があるため、ヒンジ係合させるまでの作業が意外に煩雑であるという課題があった。また、遊技盤側ヒンジ部材が遊技盤から突出して配設されるため、遊技盤を単体で取り扱う時(例えば、遊技盤の組み立て時や保管時、搬送時、遊技盤の組み付け時など)に遊技盤側ヒンジ部材を周辺の構造物に引っ掛けて構造物に損傷を与えたりたり、遊技盤側ヒンジ部材を変形させてしまうなど、遊技盤単体時の取り扱い性の点に改善すべき課題があった。
【0008】
さらに、収容枠に収容された遊技盤を開放する際には、ヒンジ係合された側縁と反対側の側縁部を引き出せばよいものの、遊技盤と収容枠との隙間が狭く指入れ困難なことも手伝って、遊技盤に取り付けられた遊技部品やケーブルを引っ張られることがあり、これらの遊技部品やケーブル、コネクタ等を破損させるおそれがあるという課題もあった。
【0009】
本発明は、上記のような従来技術の問題や開示技術の課題に鑑みてなされたものであり、遊技盤着脱時の作業性や遊技盤単体時の取り扱い性等を改善した遊技盤の開閉着脱機構を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、固定保持用の外枠と、この外枠に前方に向けて横開き開閉可能に組み付けられた開閉搭載用の前枠と、前面に遊技領域を有し前枠に設けられた収容枠に後方から収容保持される遊技盤と、前枠に後方に向けて横開き開閉可能に組み付けられる裏セット盤とを備えた遊技機において、遊技盤は、収容枠の一側縁側の内側に設けられた収容枠側ヒンジ部材および遊技盤の外周部に設けられた遊技盤側ヒンジ部材のヒンジピンとヒンジ溝との係合による遊技盤ヒンジ機構により、収容枠の後方から水平に挿抜してヒンジピンとヒンジ溝とを係脱させ係合状態でヒンジピンの軸まわりに回動可能に支持されて、収容枠に後方に横開き開閉および着脱が可能に収容され、収容枠における上記一側縁と反対側の他側縁側に、収容枠側ヒンジ部材に遊技盤側ヒンジ部材が係合されて収容枠に閉止された遊技盤を前枠の後方に付勢する付勢手段(例えば、実施形態における開放補助部材55)を設けて遊技盤の開閉着脱機構を構成する。
【0011】
このような開閉着脱機構では、収容枠の一側縁側の内側に収容枠側ヒンジ部材が設けられ、遊技盤の外周部に遊技盤側ヒンジ部材が設けられて、これらのヒンジ部材のヒンジピンとヒンジ溝との係合による遊技盤ヒンジ機構が形成され、収容枠の後方から遊技盤を水平に挿抜することでヒンジピンとヒンジ溝とを係脱させ、係合状態でヒンジピンの軸まわりに回動させることで遊技盤を収容枠に収容させることができる。このため、収容枠に遊技盤を収容させる装着作業では、収容枠側ヒンジ部材が設けられた側の収容枠の支持面に、遊技盤側ヒンジ部材が設けられた側の遊技盤の端部を載置して仮支持させ、遊技盤の荷重を支持させた状態でヒンジピンとヒンジ溝との位置合わせを行うことができ、あとは収容枠側ヒンジ部材に向けて遊技盤を水平にスライド移動させることで遊技盤側ヒンジ部材と遊技盤側ヒンジ部材とをヒンジ係合させて遊技盤を収容枠に揺動閉止させることができる。このため、遊技盤の荷重を支持したまま軸ピンと軸孔との上下位置合わせを行うような微妙な作業を行う必要がなく、容易に遊技盤を装着することができる。
【0012】
また、収容枠側ヒンジ部材が収容枠の側縁の内側に配設され、遊技盤側ヒンジ部材が遊技盤の外周部に配設される構成のため、遊技盤側ヒンジ部材が遊技盤の後方や側方に突出するようなことがなく、遊技盤を単体で取り扱う時に周辺部材に引っ掛けて当該周辺部材に損傷を与えたりたり、遊技盤側ヒンジ部材を変形させてしまうおそれを低減することができる。
【0013】
さらに、本構成の開閉着脱機構では、収容枠における収容枠側ヒンジ部材が設けられた一側縁と反対側の他側縁側に、収容枠に閉止された遊技盤を前枠の後方に付勢する付勢手段が設けられており、例えば、収容枠の周囲に設けられた施錠具による遊技盤の閉止を解除したときに、付勢手段によって後方に付勢された遊技盤の他側縁側が収容枠から開方向に浮き上がって配設される。このため、遊技盤を開放する際に、浮き上がった他側縁側に指をかけて引き出すことで容易に遊技盤を開放することができる。
【0014】
従って、本発明に係る開閉着脱機構によれば、従来技術の問題および開示技術の課題を解決して遊技盤着脱時の作業性や遊技盤単体時の取り扱い性等を改善した遊技盤の開閉着脱機構を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。本発明を適用した遊技機の一例として、図1にパチンコ機PMの正面図を、図2にパチンコ機PMの背面図を、図3に外枠を取り外して裏セット盤を開放した状態におけるパチンコ機PMの背面図を示しており、まずこれらの図面を参照してパチンコ機PMの全体概要について説明する。
【0016】
パチンコ機PMは、外郭方形枠サイズに構成された固定保持用の外枠10の前面側に、この外枠10の前側開口面域に合わせた方形枠サイズに構成された開閉搭載用の前枠20が互いの左側縁上下に配設された前枠ヒンジ機構3(3U,3L)で前方に横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠10と係合された閉鎖状態に保持される。外枠10は木材や樹脂材等で成形加工された上下の枠板11,14および左右の枠板12,13を直角に枠組み連結すると共に、各隅角部に補強金具を固定して構成される。
【0017】
前枠20の前面上部には、前枠20の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が前方に横開き開閉および着脱可能に取り付けられ、その下方には遊技球を貯留する下球皿7および遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8が取り付けられている。一方、前枠20の後面側上部には、ガラス扉5の背後に位置して遊技盤30を収容保持する収容枠21が設けられている。なお、収容枠には遊技盤30を前枠20の前面側から収容する遊技盤前方着脱タイプの収容枠と後面側から収容する遊技盤後方着脱タイプの収容枠があり、また収容枠21を前枠20に一体に形成したタイプと別体で形成したタイプがあるが、本実施例では遊技盤30を前枠20の後面側から収容する遊技盤後方着脱形態の収容枠21を前枠20に一体成型したタイプを示す。
【0018】
遊技盤30は、基板となる化粧板(ベニヤとも称される)31の前面側に内外の案内レールに囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成され、その内側に多数本の遊技釘や各種入賞具34、画像表示装置35等が所定のゲージ設定に基づいて配設されている。遊技領域PAの下端にはこの領域を入賞せずに落下した遊技球を化粧板31の裏面側に排出するアウト口37が設けられている。
【0019】
遊技盤30は、収容枠21および遊技盤30の背面視左側の上下に設けられた遊技盤ヒンジ機構50(50U,50L)により前枠20の後方に横開き開閉および着脱が可能に支持され、収容枠21の周辺各部に設けられた複数の閉鎖クランプ23,23′により収容枠21に収容された閉鎖状態で係止保持され、常には遊技盤前面の遊技領域PAをガラス扉5を通して遊技者に臨ませている。前枠20の後面側下部には、発射ハンドル8の回動操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置9が設けられている。
【0020】
遊技盤30の後方に位置して裏セット盤40が配設される。裏セット盤40には、上面開放の箱状に形成されて遊技球を貯留する球貯留タンク41、球貯留タンク41から供給された遊技球を整列させて流下させるタンクレール42、整列待機された遊技球を所定の入賞状態に基づいて遊技球を払い出す球払出装置44、球払出装置から払い出された遊技球を上下の球皿6,7に導く球払出通路45などの賞球機構、および遊技盤30から裏面側に排出されたアウト球およびセーフ球を遊技施設側の回収バケットに流下させる遊技済み球排出通路46が設けられている。また裏セット盤40の後面側には電源基盤や主制御基板、払出制御基板などの各種回路基盤が取り付けられ、これらの回路基板と電気・電子部品とが配線接続されて遊技可能に構成される。
【0021】
裏セット盤40は、前枠20および裏セット盤40の背面視右側の上下に設けられた裏セット盤ヒンジ機構60(60U,60L)により前枠20の後方に横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、裏セット盤40の周縁各部に設けられた複数のロックレバー25,25…を利用して常には遊技盤30の後面側を覆って閉鎖保持される。
【0022】
さて、以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、遊技盤30は、収容枠21および遊技盤30の背面視左側の上下に設けられた遊技盤ヒンジ機構50によって前枠20の後方に横開き開閉および着脱可能に支持されており、まずこの遊技盤ヒンジ機構50について、図4〜図8を加えて参照しながら詳細に説明する。
【0023】
ここで、図4は後述する開放保持機構により裏セット盤40を開放保持した状態を示すパチンコ機PMの平面図、図5は収容枠21から遊技盤30を取り外した状態で示す遊技盤ヒンジ機構50の斜視図、図6は収容枠21に遊技盤30を収容させた状態の遊技盤ヒンジ機構50の背面図、図7は上方のヒンジ機構におけるヒンジピンとヒンジ溝との係合状態を主として示す側断面図、図8は収容枠側ヒンジ金具に遊技盤側ヒンジ金具を係脱させるときの作用を主として示す平面図である。なお、以降の説明では、各機構を前枠20の後方から見た状態を主として説明するため、図2および図3に示した背面視における左右方向をもって左右と称し説明する。
【0024】
遊技盤ヒンジ機構50は、上下一対のヒンジ機構50U,50Lからなり、それぞれ収容枠21の左側縁の内側に設けられた収容枠側ヒンジ金具51,51、および化粧板31の外周部に設けられた遊技盤側ヒンジ金具52,52のヒンジピン51c,51cとヒンジ溝52c,52cとの係脱により水平方向から着脱が可能、および係合状態で揺動開閉が可能なヒンジ機構である。
【0025】
ここで、収容枠側ヒンジ金具51は、上下に延びる帯板状の固定フランジ部51aと、この固定フランジ部の下部が直角に折り曲げられて後方に水平に延びるヒンジプレート部51bとを有し、ヒンジプレート部51bには、上方の収容枠ヒンジ金具では下方に向けて、下方の収容枠側ヒンジ金具では上方に向けて、相互に対向するようにヒンジピン51cが突出してカシメ固着されている。固定フランジ部51aには、収容枠21のヒンジ金具取付部に突出成形された位置決め突起53dと嵌脱可能な位置決めピン孔51dが形成されるとともに、その左右にサラ穴形態のネジ挿通孔が形成されている。
【0026】
収容枠21の左側縁側の上下には、上下の収容枠側ヒンジ金具51,51を止着するヒンジ金具取付部が形成されている。このうち、上方のヒンジ金具取付部では、段付き軸状に形成され位置決めピン穴51dと嵌合して収容枠側ヒンジ金具51を位置決め支持する位置決め突起53dが前枠20の前面側から後方に突出成形されるとともに、その左右には収容枠側ヒンジ金具のネジ挿通孔と位置整合し軸心にネジ受容孔を有する円筒状のネジボス53bが突出成型されている。また、下方のヒンジ金具取付部では、支持面および前方の壁面が収容枠側ヒンジ金具51の板厚に合わせて凹状に成型されるとともに、当該前方の壁面に位置決めピン穴51dと嵌合して収容枠側ヒンジ金具51を位置決めする位置決め突起53dおよび収容枠側ヒンジ金具のネジ挿通孔と位置整合するネジ受容孔が形成されている。
【0027】
収容枠側ヒンジ金具51は、例えば板厚1.6mm程度の冷間圧延鋼板をプレス成型等により図示する所定形状に打ち抜きおよび曲げ成形し、ヒンジピン51cをカシメ固着した後、ユニクロメッキ等の所要の表面処理を施して形成される。上下の収容枠側ヒンジ金具51は、固定フランジ部51aに形成されたピン穴51dをヒンジ金具取付部の位置決め突起53dに嵌合させて位置決めし、左右のネジ挿通孔にサラ小ネジ57を挿通させて前枠側のネジ受容孔に締め込むことにより、上下それぞれの設定位置に固定される。そして、このように収容枠側ヒンジ金具51,51が収容枠21の上下設定位置に取着されると、上下のヒンジプレート部51b,51bが所定間隔を隔てて上下平行に配設され、これらのヒンジプレート部から突出するヒンジピン51c,51cが相対向して同一軸上に配設される。
【0028】
一方、化粧板31の外周部上下に取り付けられる遊技盤側ヒンジ金具52,52は、ともに側面視L字状をなし、これら上下の遊技盤側ヒンジ金具の中間に遊技盤に直交方向に立てた面に対して面対称(ミラーイメージ)に形成される。遊技盤側ヒンジ金具52は、化粧板31の背面に固定される固定フランジ部52aと、この固定フランジ部52aの上部または下部が直角に折り曲げられて化粧板31の外周面と平行に延びるヒンジプレート52b、このヒンジプレート52bに左右方向に延びて形成されたヒンジ溝52c、固定フランジ部52aに穿設されたネジ挿通孔などからなり、収容枠側ヒンジ金具51と同様の鋼板を同様の加工手段により加工成形して形成される。
【0029】
固定フランジ部52aおよびヒンジプレート部52bは、遊技盤側ヒンジ金具52が化粧板31にネジ固定された取付状態において、平面視、化粧板31から突出しないように形成されている。具体的には、遊技盤側ヒンジ金具52の前後方向の外形寸法が化粧板31の板厚と同一またはこれより幾分小さめに形成され、遊技盤側ヒンジ金具52の前端角部には化粧板31の前端角部と同様の円弧状の逃げ面52rが形成されて、遊技盤側ヒンジ金具52の取付状態において化粧板31から前後および左右に突出しないようになっている。
【0030】
ヒンジ溝52cは、化粧板31の左側面と整合して配設されるヒンジプレート部52bの左端から化粧板31の盤面に沿って内側に延びる左端開放のU字溝状をなし、その溝幅は、左端の開口部でヒンジピン51cの直径よりも幾分大きく右端の軸受部でヒンジピン51cの外径と同一半径の円弧状に形成されている。
【0031】
一方、遊技盤30の左側縁側の上下には、遊技盤側ヒンジ金具52を収容する金具収容部32が形成されている。すなわち、遊技盤の裏面には、遊技盤側ヒンジ金具の固定フランジ部52aを収容する固定収容部32aが形成され、遊技盤30の外周角部には遊技盤側ヒンジ金具のヒンジプレート部52bを収容するプレート収容部32bが切り欠き成形されている。
【0032】
このうち固定収容部32aは、遊技盤側ヒンジ金具52の板厚と同一またはこれより幾分大きめの切り込み深さで、固定フランジ部52aの形状に合わせて化粧板31の裏面をルータ加工することにより形成され、この固定収容部32aに固定フランジ部52aをネジ固定したときに、固定フランジ部52aを収容して遊技盤側ヒンジ金具52が化粧板31の裏面から後方に突出しないようになっている。また、このように化粧板31の裏面側に固定収容部32aを設け、盤面と直交方向にねじ止めすることにより、積層合板の積層方向と直交方向にネジを打ち込んで遊技盤側ヒンジ金具52を強固に固定することができる。なお、図示するナベ頭形態のネジ58に代えてサラ頭形態のネジを用いることで化粧板31の裏面側への突出量をさらに低減させることも可能である。
【0033】
上下のプレート収容部32bは、ヒンジプレート部52bが配設される化粧板31の上下の外周部を、上下ヒンジピン51cの突出高さよりも幾分大きめの切り込み深さでルータ加工することにより形成され、遊技盤ヒンジ金具52を配置したときにヒンジプレート部52bをこのプレート収容部32b内に収容可能に構成されている。
【0034】
遊技盤側ヒンジ金具52は、ヒンジプレート部52bの左端角部を化粧板31の左端角部(遊技盤の外形輪郭線の交点)に合わせ、上下それぞれのヒンジプレート部52bを化粧板31の上面または下面に合わせて配設し、固定フランジ部52aの裏面側からネジ58を固定収容部32aにねじ込むことにより、遊技盤30の左角部上下に固定される。そしてこのように遊技盤側ヒンジ金具52が取り付けられると、遊技盤側ヒンジ金具52の固定フランジ部52aが固定収容部32aに収容され、ヒンジプレート部52bがプレート収容部32bに収容されて、遊技盤ヒンジ金具52が遊技盤30から前後および外周に突出しないように配設される。またヒンジプレート部52bとプレート収容部32bの切り欠き面との間に、ヒンジピン51cの頭部を受容可能なピン収容空間が形成される。
【0035】
こうして上下の遊技盤側ヒンジ金具52,52が化粧板31に取着されると、上下のヒンジプレート部52b,52bは、これらの外面間隔が上下の収容枠側ヒンジ金具におけるヒンジプレート部51b,51bの内面間隔よりも幾分小さめの間隔を有して上下平行に配設され、上下のヒンジ溝52c,52cが平面視において重なって配設される。
【0036】
そして、このようにして上下の収容枠側ヒンジ金具51,51が収容枠21の左側縁の内側に取り付けられ、上下の遊技盤側ヒンジ金具52,52が化粧板31の外周部に取り付けられると、ヒンジピン51cに対してヒンジ溝52cを溝の延びる方向から係脱させることができ、係合状態では上下のヒンジピン51c,51cが形成する揺動軸まわりに相対揺動させることができる。
【0037】
このため、図8に実線および二点鎖線で示すように、収容枠21に対して浅い相対角度位置から、収容枠21に対してほぼ直交する相対角度位置までの広い角度範囲内の任意位置から遊技盤30を挿抜して収容枠側ヒンジ金具51と遊技盤側ヒンジ金具52とを係脱させることができる。また、下側の収容枠側ヒンジ金具が収容枠21の支持面に沿って配設され、下側の遊技盤側ヒンジ金具が化粧板31の下面に沿って配設されているため、収容枠側ヒンジ金具51と遊技盤側ヒンジ金具52とを係脱させる際に、下側の遊技盤側ヒンジ金具を収容枠側ヒンジ金具近傍の支持面に載置して荷重を支持させた状態で、ヒンジピン51cに対するヒンジ溝52cの位置合わせを行うことができ、あとは収容枠側ヒンジ金具51に向けて遊技盤30を水平にスライド移動させることでヒンジピン51cにヒンジ溝52cを係合させることができる。このため、遊技盤30の荷重を支持したままヒンジピンとピン孔との上下位置合わせを行うような微妙な作業を行う必要がなく、遊技盤30を容易に装着することができる。
【0038】
そして、ヒンジピン51cにヒンジ溝52cを係合させた後は、遊技盤30を収容枠側ヒンジ金具51の方向に軽く押圧してヒンジピンの軸部とヒンジ溝の軸受部とを係合させ他端側を前後に揺動させることで、上下のヒンジピンを軸心とする揺動軸のまわりに遊技盤30を回動させて収容枠21に容易に開閉することができる。
【0039】
これにより、遊技盤30が収容枠21に後方に横開き開閉および着脱可能に収容され、比較的重量の遊技盤であっても収容枠21の後方から容易に着脱させることができる。また、遊技盤側ヒンジ金具52が化粧板31から外周方向に突出しないように配設されるため、遊技盤30を単体で取り扱う時に周辺部材に引っ掛けて当該周辺部材に損傷を与えたりたり、遊技盤ヒンジ金具52を変形させてしまうおそれを低減することができる。なお遊技盤30を揺動閉止させ収容枠21に収容させた状態では、化粧板31が収容枠21の左右の枠壁に挟まれて左右方向に作用する外力に抗するとともに、左右方向に配向されたヒンジ溝52cとヒンジピン51cとの係合によってヒンジ溝52cと直交する前後方向に作用する外力に対しても抗力が高い構成になっている。
【0040】
以上では、遊技盤側ヒンジ金具52のヒンジプレート部52bに、化粧板31の盤面と平行な左右方向にヒンジ溝52cを形成した例を示したが、図9および図10に示すように、ヒンジプレート部52bに化粧板の盤面と直交する前後方向(あるいはこれらの中間的な斜め方向)にヒンジ溝を形成した遊技盤側ヒンジ金具52′を用いて遊技盤ヒンジ機構を構成してもよい。
【0041】
すなわち、この遊技盤ヒンジ機構50′では、ヒンジ溝52c′がヒンジプレート部52bの後方から前方に延びる後端開放のU字溝状に形成されている。ヒンジプレート部52bにおけるヒンジ溝52cの形成位置は、ヒンジプレート部52bの左端部からヒンジ溝52c′の中心までの距離が、収容枠21における前方枠部の支持面からヒンジピン51cの軸心までの距離よりも幾分小さめに設定され、溝幅は後端の開口部でヒンジピン51cの直径よりも幾分大きく前端の軸受部でヒンジピン51cの外径と同一半径の円弧状に形成されている。また、前述したように、下側の収容枠側ヒンジ金具は収容枠21の支持面に沿って配設され、下側の遊技盤側ヒンジ金具は化粧板31の下面に沿って配設されている。
【0042】
このため、収容枠側ヒンジ金具51と遊技盤側ヒンジ金具52′とを係脱させる際には、収容枠21に遊技盤30をほぼ直交させた配設姿勢として、ヒンジプレート部を収容枠21の支持面に載置して荷重を支持させ、化粧板31の側面を収容枠21の前方枠部に当接させた状態で、遊技盤30をそのまま左方向に水平にスライド移動させることでヒンジピン51cにヒンジ溝52を係合させることができる。このため、遊技盤30の荷重を支持してヒンジピンとピン孔との上下位置合わせを行うような微妙な作業を行う必要がなく、かつヒンジピン51cに対するヒンジ溝52c′の位置合わせを行う必要もないため、容易に遊技盤30を装着することができる。
【0043】
そして、ヒンジピン51cにヒンジ溝52c′を係合させた後は、遊技盤30の右辺側を前方に押圧して揺動させることで、ヒンジピン51cとヒンジ溝52c′との係合状態を確保しつつ上下のヒンジピン51c,51cを軸とする揺動軸のまわりに遊技盤30を回動させて収容枠21に開閉することができる。これにより、遊技盤30が収容枠21に後方に横開き開閉および着脱可能に収容され、比較的重量の遊技盤であっても収容枠21の後方から容易に着脱させることができる。
【0044】
また、本構成の遊技盤ヒンジ機構では、ヒンジピン51cにヒンジ溝52c′を係脱させる際の遊技盤30の角度姿勢に一定の制限(例えば図示した溝形態では収容枠21に対して遊技盤30をほぼ直交させた角度姿勢)が生じる一方、一旦ヒンジピン51cにヒンジ溝52c′を係合させて閉止方向に揺動させると、以降ヒンジピン51cとヒンジ溝52c′との係合が外れることがない。このため着脱角度位置〜閉止角度位置の間で遊技盤30を支えることなく自由に揺動開閉し、任意の開放角度位置で保持させることができる。また、遊技盤30を収容枠21に閉止させた状態では、前後方向に配向されたヒンジ溝52c′とヒンジピン51cとの係合によって左右方向に作用する外力に対抗し、またヒンジ溝前端の軸受部とヒンジピン51cとの係合により遊技盤30の前方から作用する外力に対して抗力が高い構成になっている。
【0045】
なお、以上では、収容枠側ヒンジ金具51にヒンジピンを設け、遊技盤側ヒンジ金具52にヒンジ溝を形成した例を示したが、ヒンジピンとヒンジ溝の配設位置は逆であってもよい。例えば、遊技盤側ヒンジ金具52に上下内向きに突出するヒンジピンを設けてプレート収容部32b内に収容させる一方、収容枠側ヒンジ金具51にヒンジピンと係脱可能なヒンジ溝を形成し、遊技盤側ヒンジ金具52のヒンジプレート部52bと化粧板31との間のプレート収容部32bに収容枠側ヒンジ金具のヒンジプレート部51bを進入させて遊技盤側のヒンジピンを収容枠側のヒンジ溝に係合させるように構成することもできる。このような構成によれば、遊技盤側ヒンジ金具が遊技盤の外周方向に突出することがなく、またヒンジプレート部52bに溝を有しないことに加えてヒンジピンがプレート収容部32b内に配設されるため、外力に対してさらに損傷を受けにくい遊技盤ヒンジ機構を構成することができる。
【0046】
次に、収容枠21における遊技盤ヒンジ機構50(または50′以下同じ)と対向する右側縁の上下中央部には、上記のようにヒンジ係合され収容枠21に閉止された遊技盤30を後方に付勢する開放補助部材55が付設され、遊技盤30の着脱をさらに容易に行えるようになっている(図3を参照)。図11に開放補助部材55の取付部近傍の斜視図を、図12に遊技盤30を開閉する際の開放補助部材55の作用を示す平断面図を、図13に開放補助部材55の取付部近傍の背面図を示す。
【0047】
開放補助部材55は、上下所定間隔をおいてネジ挿通孔が穿設された矩形フランジ状の固定部55a、固定部55aの左側縁が直角に折り曲げられて前方に延びる第1側辺部55b、第1側辺部55bの前端側が前方に凸の半円弧状に折り折り返されたアーチ部55c、アーチ部55cと繋がって第1側辺部と平行に後方に延びる第2側辺部55d、第2側辺部の後部が第1側辺部と反対側の斜め後方に折り曲げられた付勢片部55eなどからなり、例えば板厚0.5〜1mm程度のステンレス鋼板を打ち抜きおよびプレス成型して図示形状に成形して形成される。
【0048】
収容枠21には、右側方の側枠部が開放補助部材55の高さ寸法に合わせて切りか欠かれ固定部55aを取着する固定支持部21aが形成され、その前方にネジを受容するネジボスが上下所定間隔をおいて形成されるとともに、側枠部の内側の壁面が開放補助部材55の板厚および第1側辺部55bの形状に合わせてザグリ成型され第1側辺受容部21bが設けられている。また化粧板31の前面を支持する前方枠部には、付勢片部55eを収容枠21の内側に突出させる切り欠き部21eが形成されている。
【0049】
開放補助部材55は、固定部55aを固定支持部21aに支持させ、固定部に形成されたネジ挿通孔にネジ59を通してネジボスに螺合締結することで、側枠部の設定位置に固定される。開放補助部材55がネジ固定されると、第1側辺部55bが側枠部の内側にザグリ成型された第1側辺受容部21bに収容されて側枠部の壁面から内側に突出することなく配設され、アーチ部55cおよび第2側辺部55dが収容枠21の側枠部と前方枠部との間の溝部に収容され、付勢片部55eが切り欠き部21eから収容枠21の内側に斜め後方に突出して、その先端側が前後に揺動変位可能に配設される。
【0050】
ここで、第1側辺部55bおよび第2側辺部55dの外面間隔は、収容枠21における側枠部と前方枠部との間の溝幅よりも小さく設定されており、付勢片部55eが前方に押圧されたときに、第1側辺部55bから付勢辺部55eの先端に至る各部が弾性変形して弾性力を蓄積する。また、このように第1辺部55bと押圧辺部55eとの間にアーチ部55cを設けることにより、各構成部材の位置制度や形状精度のばらつきの影響を受けにくく、かつ広い範囲に弾性力を蓄積させることで安定した付勢力を発生させることができる。なお、付勢片部55eの先端部は前方に向けて緩いR状に形成されており、化粧板31の前面と滑らかに係合し得るようになっている。
【0051】
このため、遊技盤ヒンジ機構50に支持させた遊技盤30を閉止方向に揺動させると、化粧板31の前面が前方枠部の支持面と平行になる直前の相対角度位置で、化粧板31の前面が枠内に斜め後方に突出する付勢片部55eの先端部と滑らかに係合する(図12中の二点鎖線を参照)。この接触状態から化粧板31の後面を前方に押圧して遊技盤30をさらに閉止方向に揺動させると、開放補助部材55の第1側辺部55b〜付勢片部55eの先端に至る各部が弾性変形して付勢片部55eの先端側が前方に揺動変位し、化粧板31の前面が前方枠部に当接する閉鎖角度位置では、付勢片部55eが前方枠部に形成された切り欠き部21eに収容されて前方枠部と化粧板31との間に挟持されるように配設される(図12中の実線を参照)。
【0052】
そして、このように開放補助部材55を弾性変形させた状態で、収容枠21の周辺各部に設けられた閉鎖クランプ23を回動操作し、クランプレバー23aを化粧板31の背面に係合させることで、遊技盤30が収容枠21に収容された閉鎖姿勢で収容保持される。
【0053】
閉鎖クランプ23は、化粧板31と係合する前面側に半球状の突起部をエンボス成型したクランプレバー23a、前枠20に後方に突出して植設されクランプレバーを鉛直面内に回動自在に支持する支軸23b、支軸23bに支持されたクランプレバー23aを前方に付勢するコイルバネ23c、支軸後端に螺着されてコイルバネ23cを圧縮保持させる袋ナット23dなどにより構成される。
【0054】
この閉鎖クランプ23では、レバー側部に曲げ起こされた指掛け部を利用してクランプレバー23aを回動操作することにより、クランプレバー23aを化粧板31の後面に係脱させ、コイルバネ23cの弾性を利用して化粧板31の後面を弾性的に押圧し、化粧板31の板厚のばらつきに拘わらず遊技盤30の固定を行えるようになっている。本実施例ではこのような閉鎖クランプ23を、遊技盤ヒンジ機構50が設けられた左側縁側に1箇所、開放補助機構55が設けられた右側縁側の上下に2箇所設け、さらに収容枠21の下部中央にコイルバネを有しない形態の閉鎖クランプ23′を1箇所設けた例を示している。
【0055】
一方、上記のように収容枠21に閉鎖姿勢で収容保持された遊技盤30の閉鎖クランプ23を解放方向に回動操作して閉止を解除し、化粧板31を前方に押圧する押圧力を解放すると、開放補助部材55の各部に蓄えられていた弾性力により開放補助部材55が弾性変形前の形状に自己復帰し、付勢片部55eの先端部が化粧板31の前面を後方に押圧して遊技盤30を開放方向に揺動させる。これにより、化粧板31の右辺側が収容枠21から浮き上がり、右側面に指掛け可能に配設される。このため、作業者は浮き上がった化粧板31の右側面に指を掛けて容易に遊技盤30を揺動開放させることができ、遊技盤30を適宜な開放角度位置に開放させて脱着作業容易な部位を把持し遊技盤30を取り外すことができる。
【0056】
なお、実施例では、開放補助部材55を収容枠21の右側縁中央部に一箇所設けた例を示したが、遊技盤ヒンジ機構50の揺動軸から離れた位置に配設するものであればよく、例えば右側縁の上方もしくは下方に一箇所設け、あるいは上下に複数箇所設け、または上下の枠部に設ける構成としてもよい。
【0057】
また、閉鎖クランプは、図14および図15に示すような閉鎖クランプ24を用いることもできる。この閉鎖クランプ24は、先端側が円弧状に曲げ成形され基端側に円筒状のカラーがカシメ固着されたクランププレート24aと、クランププレート24aのカラーを通して前枠側のネジブッシュに螺合されるボルト24dを主体として構成される。この閉鎖クランプ24では、ボルト24dを緩めてクランププレート24aを回動させ、化粧板31の背面に係脱させてボルト24dを締め込むことにより、クランププレート24aの弾性を利用して化粧板31の背面を弾性的に押圧し、板厚のばらつき等に拘わらず遊技盤30の固定を行えるようになっている。また、本構成の閉鎖クランプ24によれば、機構構成を簡明化してローコストな閉鎖機構を提供することができる。
【0058】
さて、以上では遊技盤30の着脱について説明してきたが、パチンコ機PMには遊技盤30の着脱作業をより容易に行えるように、裏セット盤40を開放姿勢に保持させる開放保持機構が設けられている。この開放保持機構は、前枠20および裏セット盤40の互いの右側縁側に設けられて裏セット盤40を前枠2の後方に横開き開閉および着脱可能に支持する裏セット盤ヒンジ機構60と、裏セット盤40が前枠20の後方に開放された状態で、裏セット盤を開放姿勢に係止保持する係合連結構造70とを有して構成される。以下では、まず図16〜図21の各図を参照して裏セット盤ヒンジ機構60について説明し、続いて図22〜図27を参照して係合連結構造70について説明する。
【0059】
ここで、予め図16〜図21の各図について概要説明すると、図16は裏セット盤ヒンジ機構60(60U,60L)を斜め後方から見た斜視図、図17は裏セット盤40を開放した状態における上方の裏セット盤ヒンジ機構60Uの背面図、図18は裏セット盤40を閉鎖した状態における裏セット盤ヒンジ機構60の背面図、図19は裏セット盤40を閉鎖した状態における裏セット盤ヒンジ機構60の平面図、図20は裏セット盤40を開放して前枠方向にスライドさせた状態における裏セット盤ヒンジ機構60の平面図、図21(a)(b)はそれぞれ図19および図20における裏セット盤ヒンジ機構60の位置状態を拡大して示す平面図である。
【0060】
裏セット盤ヒンジ機構60は上下一対の上下のヒンジ機構60U,60Lからなり、各ヒンジ機構60U,60Lは、それぞれ前枠20の後面側にネジ固定された前枠側ヒンジ金具61,61と、裏セット盤30の前面側にネジ固定された裏セット盤側ヒンジ金具62,62とからなり、全体としては、前枠側ヒンジ金具61と裏セット盤側ヒンジ金具62との嵌合によるヒンジ機構である。
【0061】
前枠側ヒンジ金具61は、上下に延びる帯板状の固定フランジ部61aと、この固定フランジ部の下部が直角に折り曲げられて後方に水平に延びるヒンジプレート部61bとを有し、ヒンジプレート部61bには上方に突出して先端テーパ状の軸ピン61cがカシメ固着されている。固定フランジ部61aには、前枠20のヒンジ金具取付部に後方に突出成形された位置決め突起63dと嵌脱可能な位置決めピン孔61dが形成されるとともに、その上下にサラ穴形態のネジ挿通孔が形成されている。
【0062】
前枠側ヒンジ金具61は、例えば板厚2.3mm程度の冷間圧延鋼板をプレス成型等により図示する所定形状に打ち抜きおよび曲げ成形し、軸ピン61cをヒンジプレート部61bにカシメ固着した後、ユニクロメッキ等の所要の表面処理を施して形成される。そして、固定フランジ部61aに形成された位置決めピン穴61dをヒンジ金具取付部の位置決め突起63dに嵌合させて位置決めし、上下のネジ挿通孔にサラ小ネジ68を挿通させて前枠側のネジ受容孔に締め込むことにより、前枠20の上下の設定基準位置に固定される。
【0063】
一方、裏セット盤側ヒンジ金具62は、上下に延びる帯板状の固定フランジ部62aと、この固定フランジ部62aの下部が直角に折り曲げられて前方に水平に延びるヒンジプレート部62bとを有し、ヒンジプレート部62bには軸ピン61cの軸外径よりもわずかに大きめの溝幅で固定フランジ部62aの支持面と平行に延びる長孔状のピン係合溝62cが形成されている。裏セット盤30のヒンジ金具取付部には、固定フランジ部62aの外周を取り囲むように係合して裏セット盤側ヒンジ金具62を位置決めする位置決めリブ64aおよびネジを受容する円筒状のネジボス64bが形成される一方、固定フランジ部62aにはこのように位置決めされたときに裏セット盤側のネジボスと位置整合するサラ穴形態のネジ挿通孔が形成されている。
【0064】
裏セット盤側ヒンジ金具62は、前枠側ヒンジ金具61と同様に、例えば板厚2.3mm程度の冷間圧延鋼板をプレス成型等により図示する所定形状に打ち抜きおよび曲げ成形した後、ユニクロメッキ等の所要の表面処理を施して形成される。そして、固定フランジ部62aを位置決めリブ64aに係合させて位置決めしネジ挿通孔にサラ小ネジ68をねじ込んで締め込むことにより、裏セット盤30の上下の設定位置に固定される。
【0065】
そして上下の裏セット盤側ヒンジ金具62,62のピン係合溝62c,62cを各々対応する前枠側ヒンジ金具61,61の軸ピン61c,61cに係合させることで、上下のヒンジ金具が相互に係合連結され、上下のヒンジ機構60U,60Lが形成される。ここで、図5に示すように、上下の裏セット盤側ヒンジ金具62,62の取着間隔は、上下の前枠側ヒンジ金具61,61の取着間隔よりも幾分狭く(下側の裏セット盤側ヒンジ金具62の取着位置が幾分上方に)設定されている。このため、上下のヒンジ金具を相互連結させる際に、まず上方のヒンジ機構60Uに注目して軸ピン61cにピン係合溝62cを係合させ、次いで下方のヒンジ機構60Lに注目して軸ピン61cにピン係合溝62cを係合させることで、1箇所ずつ容易に係合させることができるようになっている。
【0066】
こうして、上下の前枠側ヒンジ金具61,61と裏セット盤側ヒンジ金具62,62とが係合連結されると、裏セット盤40はこれら上下のヒンジ機構60U,60Lにより前枠20の後面側に横開き開閉可能に支持される。また一方で、このヒンジ機構60U,60Lでは、軸ピン61cと係合するピン係合溝62cが長孔状に形成されており、裏セット盤40はピン係合溝62cの延びる方向にこの溝の有効長さ分だけ移動させることができる。
【0067】
このため、図19および図21(a)に示す軸ピン61cとピン係合溝62cとの係合位置(以下、便宜的に「溝先端位置」という)で、裏セット盤40を任意の開放角度に開閉しまた閉鎖保持させることができるほか、裏セット盤40を開放させた状態で、裏セット盤40をヒンジ金具側に押圧して裏セット盤40を前枠20の前面方向にスライド移動させ、軸ピン61cに対するピン係合溝62cの係合位置を図20および図21(b)に示す係合位置(同様に「溝基端位置」という)に変化させて、裏セット盤40の揺動半径を低減させた状態で裏セット盤40を開閉させることもできる。
【0068】
一方、外枠10における反ヒンジ側の枠板、すなわち正面右側の右枠板13には、このように揺動半径が低減された裏セット盤40の右枠杆47の揺動軌跡に合わせて、裏セット盤40を受容するための受容切り欠き部13bが形成されている。
【0069】
このため、前枠20を外枠10の前方に開放し、裏セット盤40を前枠20の後方に開いて上下ヒンジ金具の係合位置を溝基端位置に変化させ、裏セット盤40を外枠10に向けて開放すると、裏セット盤40が右枠板13に当接することなく枠内に進入し、従来、前枠20を開放させた状態では収容困難とされた裏セット盤40の大部分を外枠10の枠内に収容させることができる。
【0070】
さて、このように開放される裏セット盤40および外枠10の反ヒンジ側に、裏セット盤40が開放された状態で裏セット盤40を開放姿勢に係止保持する係合連結構造70が設けられている。この係合連結構造70は、上下方向にかみ合い係合可能な外枠側の係止部材71と裏セット盤側の被係止部材72とを主体として構成される。以下、図22〜図25を参照して係合連結構造70について説明する。
【0071】
なお、図22は係合連結構造70を斜め後方から見た斜視図、図23は裏セット盤40を開放保持状態にしたときの球貯留タンク31の高さ位置から見た係合連結構造70の平面図、図24は裏セット盤40を開放保持状態にしたときの係合連結構造70の高さ位置の平面断面図、図25は係合連結構造70の係合過程を示す側面図である。
【0072】
この係合連結構造70における係止部材71は、図22および図24に示すように、ネジ部71a、円盤状のフランジ部71b、およびネジ部71aとフランジ部71bとの間を繋ぐ係合軸部71cを有して、全体として平頭ないしトラス頭の木ネジ状をなし、金属線材を旋削ないし転造して形成される。係止部材71が取り付けられる受容切り欠き部13bの所定位置には、ネジ部71aを導入するための下穴が予め穿設されている。
【0073】
係止部材71は、フランジ部71bをチャックして回動させる自動打ち込み機により上記下穴にねじ込まれ、フランジ部71bの座面と受容切り欠き部13bの表面との間に係合軸部71cを視認可能な一定間隔(例えば被係止部材72の板厚の2〜3倍程度の間隔)をおいた打ち込み高さに固定される。なお、フランジ部71bに六角穴や十字スリ割り等の工具係合部を設けて手動で打ち込むように構成してもよい。
【0074】
被係止部材72は、サラ穴形態のネジ挿通孔を有して矩形平板状のベース部72a、ベース部72aの右側縁が直角に折り曲げられて後方に突出するフックプレート部72b、フックプレート部72bに下方に開いて形成された係止溝72c、フックプレート部72bの後端部と係止溝72cとの間に下向き斜面状に形成されたガイド縁面72dなどからなり、例えば板厚1〜1.6mm程度の冷間圧延鋼板をプレス成型等により図示する形状に打ち抜きおよび曲げ成形し、ユニクロメッキ等の所要の表面処理を施して形成される。
【0075】
一方、係止部材71の取着位置と整合する裏セット盤40の右枠杆47の後面側には、被係止部材72の板厚およびベース部72aの形状に合わせたザグリ部が形成されるとともに、その後方にネジを受容するネジボス47aが一体成型されている。被係止部材72は、裏セット盤40の右枠杆47のザグリ部にベース部72aを嵌合させて位置決めし、上下のネジ挿通孔にサラ小ネジ78を通してネジボス47aにねじ込むことで右枠杆47に固定される。
【0076】
ここで、係止溝72cの溝幅は、係止部材71における係合軸部71cの軸径と同一若しくはこれよりわずかに大きめに設定され、また係止溝72cの上端の高さ位置は、係合軸部71cが係止溝72cの上端部と係合したときに、この係合連結構造70と他側縁側の裏セット盤ヒンジ機構60とで、裏セット盤40が左右水平に支持される高さ位置に設定されている。
【0077】
また前述したように、右枠板13に形成された受容切り欠き部13bは、上下のヒンジ金具の係合位置を溝基端位置に変位させた状態で、裏セット盤40を外枠10方向に開放したときの裏セット盤40の右枠杆47の揺動軌跡に合わせて切り欠かれており、上記のように裏セット盤40を外枠10の内方に揺動させたときに、被係止部材72のフックプレート部72bが切り受容欠き部13bの内面に沿うように枠内に進入する。一方、裏セット盤40を開放した状態では、裏セット盤40は上下のヒンジ機構60U,60Lにより片持ち支持された状態にあり、裏セット盤40の荷重に伴うヒンジ金具の撓みにより右枠杆47側がわずかに下傾した状態でフックプレート部72bが枠内に進入する。
【0078】
このため、裏セット盤40を外枠10の内方に揺動させると、被係止部材72は、図25(a)に示すように、まずフックプレート部の下向きのガイド縁面72dが係合軸部71cの外周面に当接する。そこで、裏セット盤40を外枠10の枠内に向けて押圧すると、ガイド縁面72dが係合軸部71cに乗り上げるように係合して滑り、裏セット盤40の右枠杆側をわずかに上動させながら外枠内に移動する。そして、ガイド縁面72dの端部が係合軸部71cの上端を越えると、今度は係止溝72cの溝面が係合軸部71cと係合し、裏セット盤40が引き込まれるように揺動して係合軸部71cと係止溝72cの上端部とがかみ合い係合する。
【0079】
こうして係止部材71と被係止部材72とが上下にかみ合い係合すると、係合軸部71cと係止溝72cとの係合によって裏セット盤40が前後方向に係止され、またフックプレート部72bがフランジ部71bと受容切り欠き部13bとの間に挟持されて左右方向に係止される。これにより、裏セット盤40は、この裏セット盤40の大部分が外枠10の枠内に収容された状態で前後および左右の両方向に移動が規制され、図4に示す開放姿勢に係止保持される。
【0080】
このため、例えば前述した遊技盤30の着脱作業の他、遊技盤30における各種入賞具の調整や入賞検出センサの交換作業などの保守作業、あるいは裏セット盤40における遊技済み球排出通路46の清掃作業など裏セット盤前面側の保守作業を、裏セット盤40が閉鎖方向に揺動してこない安定した開放姿勢で行うことができる。また、本構成の開放保持機構では、裏セット盤の大部分が外枠10の枠内に収容されて開放保持されるため、遊技盤30の後面と裏セット盤40の前面との間に広い作業スペースを確保することができ、上記各作業を余裕を持って容易に行うことができる。
【0081】
一方、作業終了後に裏セット盤40の開放姿勢を解除するには、裏セット盤40の右側部分を軽く持ち上げて被係止部材72を上動させ、係止溝72cと係合軸部71cとのかみ合い係合を解除させて、裏セット盤40を手前に引き出せばよい。そして適当な開放角度位置で上下のヒンジ金具を先端側係合位置に変位させて揺動閉止させ、あとはロックレバー25を回動してロック操作することで裏セット盤40が閉鎖姿勢に保持される。
【0082】
従って、以上説明したような開放保持機構を備えたパチンコ機PMでは、裏セット盤40を外枠10の内方に押圧することで裏セット盤40を開放保持させることができ、また、開放姿勢の裏セット盤40を軽く持ち上げて前方に引き出すことで開放保持状態を解除することができる。このため、裏セット盤40を開放保持および解除させるために裏セット盤40と外枠10との隙間に指を差し入れたりレバー操作したり等の煩雑な操作を行う必要がなく、作業性が良好な開放保持機構を提供することができる。
【0083】
以上では、上下方向にかみ合い係合可能な外枠側の係止部材と裏セット盤側の被係止部材の構成例として、外枠10側の係止部材71に係合軸部71cを設け、裏セット盤40側の被係止部材72に係止溝72cを設けて、係止溝72cが移動して係合軸部71cにかみ合い係合する形態を例示したが、これらの軸部と溝部の配設位置関係を逆に構成してもよい。図26および図27には、このように軸部と溝部の配設位置を逆にした外枠側の係止部材171と裏セット盤40側の被係止部材172とからなる係合連結構造170を示しており、以下、両図を参照しながらこの係合連結構造170について簡潔に説明する。なお、図26は図22に対応して係合連結構造170を斜め後方から見た斜視図、図27は図25に対応して係合連結構造170の係合過程を示す側面図である。また係合連結構造170以外の各部の構成は既述したパチンコ機と同様であるため重複説明は省略する。
【0084】
係止部材171は、平面視クランク状に折り曲げられた板状体からなり、右枠板の受容切り欠き部13bにネジ固定される固定脚部171a、固定脚部171aと平行にオフセット成形されて前方に延びるフックプレート部171b、フックプレート部171bに上方に開いて形成された係止溝171c、フックプレート部171bの前端部と係止溝171cとの間に上向き斜面状に形成されたガイド縁面171dなどからなり、例えば板厚1〜1.6mm程度の冷間圧延鋼板をプレス成型等により図示する形状に打ち抜きおよび曲げ成形し、ユニクロメッキ等の所要の表面処理を施して形成される。
【0085】
係止部材171は、固定脚部171aに形成されたネジ挿通孔にネジ177を挿通してねじ込むことで受容切り欠き部13bの所定位置にネジ固定され、フックプレート部171bと受容切り欠き部13bの表面との間に、被係止部材172の支軸プレート部172bを受容可能な間隔(固定脚部とフックプレート部とのオフセット寸法であり、例えば被係止部材172の板厚の2〜4倍程度の間隔とされる)が形成される。
【0086】
被係止部材172は、サラ穴形態のネジ挿通孔を有して矩形平板状のベース部172a、ベース部172aの右側縁が直角に折り曲げられて後方に突出する支軸プレート部172b、支軸プレート部172bに固着されて水平内向きに突出する係合軸部172cなどからなり、係止部材171と同様の金属材を加工成形して係合軸部をカシメ固着し所要の表面処理を施して形成される。裏セット盤の右枠杆47には、既述した被係止部材72の取付部と同様にザグリ部およびネジボスが一体成型されており、被係止部材172は右枠杆47に位置決めされてサラ小ネジ78によりネジ固定される。
【0087】
ここで、係止溝171cと係合軸部172cとの関係では、係止溝171cの溝幅が係合軸部172cの軸径と同一若しくはわずかに大きめに設定され、係止溝171cの下端位置および係合軸部172cの高さ位置は、係合軸部172cが係止溝171cの下端部に係合したときに、係合連結構造170と他側縁側の裏セット盤ヒンジ機構60とで、裏セット盤40が左右水平に支持される高さ位置に設定されている。
【0088】
また前述したように、右枠板13に形成された受容切り欠き部13bは、上下のヒンジ金具を溝基端位置に係合させて裏セット盤40を揺動させたときの右枠杆47の揺動軌跡に合わせて切り欠かれており、裏セット盤40を外枠10の内方に揺動させたときに、被係止部材172の支軸プレート部172bが受容切り欠き部13bの内面に沿うように枠内に進入する。また、上下のヒンジ機構60U,60Lに片持ち支持された裏セット盤40は、その荷重に伴うヒンジ金具の撓みにより右枠杆47側がわずかに下傾した状態で支軸プレート部172bが枠内に進入する。
【0089】
このため、裏セット盤40を外枠10の内方に揺動させると、被係止部材172は、図27(a)に示すように、まず支軸プレート部172bが受容切り欠き部13bの表面とフックプレート部171bとの間に進入し、支軸プレート部に固着された係合軸部172cが上向きのガイド縁面171dに当接する。そこで、裏セット盤40を外枠10の枠内に向けて押圧すると、係合軸部172cがガイド縁面171dに乗り上げるように係合して滑り、裏セット盤40の右枠杆側をわずかに上動させながら外枠内に移動する。そして、係合軸部172cがガイド縁面171dの上端を越えると、今度は係合軸部172cが係止溝171cに落入するように係合し、裏セット盤40が引き込まれるように揺動して係止溝171cの下端部に係合軸部172cがかみ合い係合する。
【0090】
こうして係止部材171と被係止部材172とが上下にかみ合い係合すると、係止溝171cと係合軸部172cとの係合によって裏セット盤40が前後方向に係止され、また支軸プレート部172bがフックプレート部171bと受容切り欠き部13bとの間に挟持されて左右方向に係止される。これにより、裏セット盤40は、この裏セット盤40の大部分が外枠10の枠内に収容された状態で前後および左右の両方向に移動が規制され、図4に示した開放姿勢に係止保持される。
【0091】
このため、遊技盤30の着脱作業や保守作業、裏セット盤40の前面側の保守作業を、裏セット盤40が閉鎖方向に揺動してこない安定した開放姿勢で行うことができる。また、裏セット盤40の大部分が外枠10の枠内に収容されて開放保持されるため、遊技盤30の後面と裏セット盤40の前面との間に広い作業スペースを確保することができ、上記のような各作業を余裕を持って容易に行うことができる。
【0092】
一方、保守作業を終了して裏セット盤40の開放姿勢を解除するには、裏セット盤40の右側部分を軽く持ち上げて被係止部材172を上動させ、係合軸部172cと係止溝171cとのかみ合い係合を解除させて、裏セット盤40を手前に引き出せばよい。そして適当な開放角度位置で上下のヒンジ金具を先端側係合位置に変位させて揺動閉止させ、あとはロックレバー25を回動してロック操作することで裏セット盤40が閉鎖姿勢に保持される。
【0093】
従って、以上のような開放保持機構を備えたパチンコ機PMでは、裏セット盤40を外枠10の内方に押圧することで裏セット盤40を開放保持させることができ、また、開放姿勢の裏セット盤40を軽く持ち上げて前方に引き出すことで開放保持状態を解除することができる。このため、裏セット盤40を開放保持および解除させるために裏セット盤40と外枠10との隙間に指を差し入れたりレバー操作したり等の煩雑な操作を行う必要がなく、作業性が良好な開放保持機構を提供することができる。
【0094】
なお、以上では、係合連結構造を外枠10および裏セット盤40の上下中間部または上部に設けた例を示したが、配設する高さ位置は任意であり、例えば外枠10および裏セット盤40の下部に設けてもよい。また実施例では被係止部材が係止部材に乗り上げるように移動して上下にかみ合う形態を例示したが、上下のかみ合い形態は上下逆方向であってもよく、例えばヒンジ金具の弾性や裏セット盤の撓みを利用して被係止部材が係止部材の下側に沈み込んで係合するような形態であってもよい。さらに、遊技盤ヒンジ機構や閉鎖クランプ、係合連結構造などについて複数の実施形態を実施例ごとに説明したが、これらは適宜組み合わせて実施することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、固定保持用の外枠に前方に横開き開閉可能に組み付けられた前枠と、前枠に設けられた収容枠に後方から収容保持される遊技盤と、前枠に後方に横開き開閉可能に組み付けられる裏セット盤とを備えた遊技機において、遊技盤が収容枠の一側縁側の内側に設けられた収容枠側ヒンジ部材および遊技盤の外周部に設けられた遊技盤側ヒンジ部材のヒンジピンとヒンジ溝との係合による遊技盤ヒンジ機構により収容枠に後方に横開き開閉および収容枠の後方から水平に着脱が可能に収容され、収容枠における他側縁側に収容枠に閉止された遊技盤を前枠の後方に付勢する付勢手段を設けて遊技盤の開閉着脱機構を構成する。
【0096】
このため、収容枠に遊技盤を収容させる装着作業では、遊技盤の側端部を一旦収容枠に載置して荷重を支持させた状態で遊技盤側ヒンジ部材の位置合わせを行うことができ、あとは収容枠側ヒンジ部材に向けて遊技盤を水平にスライド移動させることでヒンジピンとヒンジ溝とを係合させて遊技盤を収容枠に揺動閉止させることができる。このため、遊技盤の荷重を支持したまま軸ピンと軸孔との上下位置合わせを行うような微妙な作業を行う必要がなく、容易に遊技盤を装着することができる。また、収容枠側ヒンジ部材が収容枠の側縁の内側に配設され、遊技盤側ヒンジ部材が遊技盤の外周部に配設される構成のため、遊技盤側ヒンジ部材が遊技盤の後方や側方に突出するようなことがなく、遊技盤を単体で取り扱う時に周辺部材に引っ掛けて当該周辺部材に損傷を与えたりたり、遊技盤側ヒンジ部材を変形させてしまうおそれを低減することができる。
【0097】
さらに、本構成の開閉着脱機構では、収容枠側ヒンジ部材が設けられた一側縁と反対側の他側縁側に、収容枠に閉止された遊技盤を前枠の後方に付勢する付勢手段が設けられており、遊技盤を閉止保持させる前方への押圧力を解除したときに、付勢手段によって後方に付勢された遊技盤の側縁が収容枠から開方向に浮き上がって配設される。このため、遊技盤を開放する際に、浮き上がった他側縁側に指をかけて引き出すことで容易に遊技盤を開放することができる。従って、本発明に係る開閉着脱機構によれば、遊技盤着脱時の作業性や遊技盤単体時の取り扱い性等を改善した遊技盤の開閉着脱機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】上記パチンコ機の背面図である。
【図3】外枠を取り外し裏セット盤を開放した状態におけるパチンコ機の背面図である。
【図4】開放保持機構により裏セット盤を開放保持した状態のパチンコ機の平面図である。
【図5】収容枠から遊技盤を取り外した状態で示す遊技盤ヒンジ機構の斜視図である。
【図6】収容枠に遊技盤を収容させた状態の遊技盤ヒンジ機構の背面図である。
【図7】上方のヒンジ機構におけるヒンジピンとヒンジ溝との係合状態を主として示す側断面図である。
【図8】収容枠側ヒンジ金具に遊技盤側ヒンジ金具を係脱させるときの作用を主として示す平面図である。
【図9】遊技盤ヒンジ機構の他の構成例を示す斜視図である。
【図10】上記他の構成例の遊技盤ヒンジ機構における収容枠側ヒンジ金具に遊技盤側ヒンジ金具を係脱させるときの作用を主として示す平面図である。
【図11】開放補助部材の取付部近傍の斜視図である。
【図12】遊技盤を開閉する際の開放補助部材の作用を示す平断面図である。
【図13】開放補助部材の取付部近傍の背面図である。
【図14】閉鎖クランプの他の構成例を示す斜視図である。
【図15】上記他の構成例の閉鎖クランプの取付部近傍の平断面図である。
【図16】裏セット盤ヒンジ機構を斜め後方から見た斜視図である。
【図17】裏セット盤を開放した状態における上方の裏セット盤ヒンジ機構の背面図である。
【図18】裏セット盤を閉鎖した状態における裏セット盤ヒンジ機構の背面図である。
【図19】裏セット盤を閉鎖した状態における裏セット盤ヒンジ機構の平面図である。
【図20】裏セット盤を開放して前枠方向にスライドさせた状態における裏セット盤ヒンジ機構の平面図である。
【図21】図19および図20における裏セット盤ヒンジ機構の位置状態を拡大して示す平面図である。
【図22】開放保持機構における係合連結構造を斜め後方から見た斜視図である。
【図23】裏セット盤を開放保持状態にしたときの球貯留タンクの高さ位置から見た上記係合連結構造の平面図である。
【図24】裏セット盤を開放保持状態にしたときの上記係合連結構造の高さ位置の平面断面図である。
【図25】上記係合連結構造の係合過程を示す側面図である。
【図26】係合連結構造の他の構成例を示す斜視図である。
【図27】上記他の構成例の係合連結構造の係合過程を示す側面図である。
【符号の説明】
PA 遊技領域
PM パチンコ機
3(3U,3L) 前枠ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 上球皿
7 下球皿
8 発射ハンドル
9 遊技球発射装置
10 外枠
11 上枠板
12 左枠板
13 右枠板(13b 受容切り欠き部)
14 下枠板
20 前枠
21 収容枠
(21a 固定支持部、21b 第1側辺受容部、21e切り欠き部)
23,23′ 閉鎖クランプ
(23a クランプレバー、23b 支軸、23c コイルバネ、
23d 袋ナット)
24 閉鎖クランプ
(24a クランププレート、 24d ボルト)
25 ロックレバー
30 遊技盤
31 化粧板
32 金具収容部(32a 固定収容部、32b プレート収容部)
34 入賞具
35 画像表示装置
37 アウト口
40 裏セット盤
41 球貯留タンク
42 タンクレール
44 球払出装置
45 球払出通路
46 遊技済み球排出通路
47 右枠杆(47a ネジボス)
50,50′ (50U,50L) 遊技盤ヒンジ機構
51 収容枠側ヒンジ金具
(51a 固定フランジ部、51b ヒンジプレート部、51c ヒンジピン、51d 位置決めピン孔)
52,52′ 遊技盤側ヒンジ金具
(52a 固定フランジ部、52b ヒンジプレート部、
52c,52c′ ヒンジ溝、52r 逃げ面)
53b ネジボス
53d 位置決め突起
55 開放補助部材
(55a 固定部、55b 第1側辺部、55c アーチ部、
55d 第2側辺部、55e 付勢片部)
57 サラ小ネジ
58 ネジ
59 ネジ
60(60U,60L) 裏セット盤ヒンジ機構
61 前枠側ヒンジ金具
(61a 固定フランジ部、61b ヒンジプレート部、61c 軸ピン、
61d 位置決めピン孔)
62 裏セット盤側ヒンジ金具
(62a 固定フランジ部、62b ヒンジプレート部、62c ピン係合溝、)
63d 位置決め突起
64a 位置決めリブ
64b ネジボス
68 サラ小ネジ
70 係合連結構造
71 係止部材
(71a ネジ部、71b フランジ部、71c 係合軸部)
72 被係止部材
(72a ベース部、72b フックプレート部、72c 係止溝、
72d ガイド縁面)
78 サラ小ネジ
170係合連結構造
171 係止部材
(171a 固定脚部、171b フックプレート部、171c 係止溝、
171d ガイド縁面)
172 被係止部材
(172a ベース部、172b 支軸プレート部、172c 係合軸部)
177 ネジ

Claims (1)

  1. 固定保持用の外枠と、前記外枠に前方に向けて横開き開閉可能に組み付けられた開閉搭載用の前枠と、前面に遊技領域を有し前記前枠に設けられた収容枠に前記前枠の後方から収容保持される遊技盤と、前記前枠に後方に向けて横開き開閉可能に組み付けられる裏セット盤とを備えた遊技機において、前記遊技盤は、前記収容枠の一側縁側の内側に設けられた収容枠側ヒンジ部材および前記遊技盤の外周部に設けられた遊技盤側ヒンジ部材のヒンジピンとヒンジ溝との係合による遊技盤ヒンジ機構により、前記収容枠の後方から水平に挿抜して前記ヒンジピンと前記ヒンジ溝とを係脱させ、係合状態で前記ヒンジピンの軸まわりに回動可能に支持されて、前記収容枠に後方に横開き開閉および着脱が可能に収容され、
    前記収容枠における前記一側縁と反対側の他側縁側には、前記収容枠側ヒンジ部材に前記遊技盤側ヒンジ部材が係合されて前記収容枠に閉止された遊技盤を前記前枠の後方に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする遊技盤の開閉着脱機構。
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