JP4332320B2 - 遊技盤の着脱補助機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技釘および入賞具を有して所定の遊技領域が形成され、この遊技領域が遊技機前面のガラス扉に臨むように配設される遊技盤を備え、遊技球を遊技領域に打ち出して遊技を行う遊技機に関し、さらに詳細にはこのような遊技機において遊技盤の着脱作業を容易化する遊技盤の着脱補助機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような遊技機としてパチンコ機、アレンジボール機、いわゆる雀球遊技機などがある。この種の遊技機の代表例として例示されるパチンコ機では、案内レールで囲まれた遊技領域内に多数本の遊技釘や風車、種々の入賞具等が所定のゲージ設定で配設された遊技盤を有し、この遊技盤の遊技領域に打球発射装置から遊技球を打ち出して入賞具に落入させ入賞条件に応じた賞球の払出を受けることで、その賞球の増減を通して遊技を展開するように構成されている。
【0003】
遊技盤は、上下の球皿や打球発射装置の操作ハンドルなどが設けられた前枠の前面側もしくは後面側、または、遊技球を貯留するタンク部材や球払出装置などの賞球機構が設けられて前枠の裏側に配設される裏機構部材の前面側に取り付けられ、前枠の前面側に横開き開閉可能に取り付けられたガラス扉を通して遊技領域を遊技者に臨ませるように構成される。
【0004】
ここで、遊技盤の取付構造は、機種変更時における組み立て工程の対応の迅速化や遊技施設における遊技盤の交換作業容易化等のため着脱交換可能に構成することが望ましい。そして、遊技盤の着脱交換に当たっては遊技盤側の構成部材と前枠側の構成部材との位置関係を一定の位置精度内に維持させる構成が好ましい。このため、例えば、遊技盤を前枠の裏面側から着脱させる形態(本明細書において便宜的に「前枠後方着脱形態」という)の遊技機にあっては、前枠の裏面側に遊技盤の基板となる化粧板の外形寸法よりもわずかに(例えば巾方向に1mm程度)大きめな枠寸法を有する額縁状の収容枠を形成するとともに、収容枠には前方の支持面から裏面方向に向けて突出する位置決めピンを設け、化粧板には位置決めピンと嵌脱自在に係合する位置決め孔を形成して、これらを嵌合させることで遊技盤の着脱交換に拘わらず相互の位置関係が一定となるように構成している。収容枠にはこのようにして枠内に収容された遊技盤を固定保持する閉鎖クランプが設けられており、作業者がこの閉鎖クランプを操作することで遊技盤が収容枠に固定保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の遊技盤取付構造では、作業者が遊技盤を着脱する際に、収容枠と化粧板とのわずかな隙間を利用して遊技盤をはめ込みあるいは引き出し操作せざるを得ない。ところが、遊技盤は大きさが概ね縦470mm×横420mm程度、質量が3〜5kg程度あり、その前面側には多数本の遊技釘が突出している。このため、遊技盤を装着するときには遊技盤に前方視界が遮られて収容枠の位置を正確に認識しにくく、わずかな隙間を利用して大型かつ重量のある遊技盤を装着する作業は熟練した作業者にとっても煩雑かつ重労働であるという問題があった。
【0006】
また、遊技盤を取り外すときには、閉鎖クランプによる係止を解除して収容枠から遊技盤を手前に引き抜く作業を行うが、遊技盤の位置決め孔が収容枠側の位置決めピンに嵌合した状態にあり、大型かつ重量のある遊技盤を片手で支持しながら嵌合状態を解除させなければならないという問題があった。さらに遊技機によっては遊技盤前面のセルが収容枠の前方支持面に張り付いた状態となっている場合もあり、このような嵌合状態や張り付き状態を解除させて遊技盤を取り外す作業中に、遊技盤が収容枠から急に滑り出て遊技盤を落下させるおそれがあるという問題もあった。特に遊技機を遊技施設に設置した後の盤面交換作業は遊技盤の着脱を習熟していない作業者が行うことが多く、熟練作業者でなくても容易に遊技盤の着脱交換を行うことができる遊技機が求められていた。
【0007】
一方、上記のような問題に対処するため、前枠側に固定ヒンジ部材を固定し、遊技盤側に固定ヒンジ部材と係脱可能に係合して係合状態で相対揺動可能な揺動ヒンジ部材を固定して、これらのヒンジ部材を連結させて遊技盤を横開き開閉可能に取り付ける開閉手段を考案することができる。しかしながら、このような開閉手段では、個々の遊技盤ごとに揺動ヒンジ部材を固定配設する必要があるため遊技盤の製作コストが増大するうえ、このような揺動ヒンジ部材は一般に遊技盤から側方に突出して配設されるため、遊技盤単体の取扱時に誤って揺動ヒンジ部材をぶつけて変形させてしまうおそれがあり遊技盤の取扱が煩雑になるという課題がある。さらに、比較的質量が大きい遊技盤を開閉可能に支持させるためには、固定ヒンジ部材、揺動ヒンジ部材、および固定ヒンジ部材が固定されるヒンジ取付部などをこれに応じた強度の構成としておく必要があり、開閉機構が大型化するという課題もある。
【0008】
本発明は、上記のような問題や課題に鑑みて成されたものであり、遊技盤の取扱を煩雑化させることなくその着脱作業を容易化して作業性を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、前枠と、前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉と、遊技釘および入賞具を有して形成された遊技領域がガラス扉に臨むように配設される遊技盤とを備え、遊技球を遊技領域に打ち出して遊技を行う遊技機において、遊技盤は前枠または前枠の裏側に配設される裏機構部材(例えば実施形態における裏セット盤30)に設けられた収容枠内に前方もしくは後方から着脱可能に取り付けられる構成であって、収容枠が遊技盤を収容可能な収容空間を有した枠状に形成され、収容枠の左右方向一方側の側縁下部に固定された下部固定ヒンジ部材と、一端側において下部固定ヒンジ部材と相対揺動可能にヒンジ係合されて上下に延びる軸を中心として左右に揺動可能であり、収容空間の下縁に向く揺動位置に位置した状態において一端側から収容空間の下縁に沿って前記左右方向の他方側に延びるように形成され、遊技盤の下面を載置して支持可能な遊技盤支持部が形成された下部揺動ヒンジ部材と、収容枠の左右方向の他方側における収容空間より下部に取り付けられて垂直に延びる軸を中心として左右に揺動可能に水平方向に延び、先端部が揺動ヒンジ部材の他端側を下方から支持する仮受け部材とを備える。そして、下部揺動ヒンジ部材の遊技盤支持部上に遊技盤を載置した状態で遊技盤を一端側に向けてスライド移動させることにより、遊技盤の側縁下部に設けられた下部遊技盤側係合部が下部揺動ヒンジ部材の一端側に設けられた下部ヒンジ側係合部と係合して遊技盤を下部揺動ヒンジ部材上に保持可能に構成されており、下部揺動ヒンジ部材が下部固定ヒンジ部材とのヒンジ係合部を中心として前後揺動して、収容空間の下端に沿って収容空間内に位置する閉鎖位置とこの閉鎖位置より前方に揺動した開放位置とに揺動移動可能であり、開放位置に位置した下部揺動ヒンジ部材の上に遊技盤を載置するとともにスライド移動させて下部遊技盤側係合部を下部ヒンジ側係合部と係合させて遊技盤を下部揺動ヒンジ部材上に保持させた後、下部揺動ヒンジ部材を閉鎖位置に揺動させて遊技盤を収容空間内に収容させるように構成される。
【0010】
このような構成の遊技盤の着脱補助機構では、揺動ヒンジ部材に形成されたヒンジ係合部が固定ヒンジ部材に連結され、遊技盤が遊技盤支持部を介して仮受け部材に支持されて前枠または裏機構部材の所定位置に開閉可能に取り付けられる。このため、遊技盤の脱着作業を行う作業者はこの揺動ヒンジ部材と固定ヒンジ部材とで構成される開閉機構を利用して遊技盤の開閉を行うことができ、作業を行いやすい角度位置まで遊技盤を開放させた状態で作業に適宜な位置を把持して遊技盤の着脱を行うことができる。また本機構により脱着作業中に遊技盤が急に滑り出て落下するようなことがなく、熟練作業者でなくとも容易に盤面交換を行うことができる。
【0011】
また、本構成の着脱補助機構では、揺動ヒンジ部材の他端側に遊技盤支持部が形成されて遊技盤が着脱可能に支持される。このため、揺動ヒンジ部材を固定ヒンジ部材に係合連結させておくことで、個々の遊技盤に揺動ヒンジ部材を設ける必要がなく、遊技盤の製作コストや盤面交換時の必要コストを低減可能であるとともに、遊技盤単体の取扱時に誤って揺動ヒンジ部材をぶつけて変形させてしまうようなことがない。
【0012】
さらに、本構成の着脱補助機構では、揺動ヒンジ部材の下面が仮受け部材に支持され、遊技盤が遊技盤支持部を介して仮受け部材に支持される構成のため、比較的質量が大きい遊技盤を支持することが想定される場合であっても、固定ヒンジ部材や固定ヒンジ部材の取付部等の開閉機構を小型に構成することができ、かつ安定して開閉着脱可能な着脱補助機構を得ることができる。
【0013】
従って、このような遊技盤の着脱補助機構を備えた遊技機によれば、熟練作業者でなくとも容易に遊技盤の着脱作業を行うことができ、作業性を向上させた遊技機を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明に係る遊技盤の着脱補助機構を備えた遊技機の代表例として、遊技盤を前枠の裏面側から着脱する前枠後方着脱形態のパチンコ機PMを図1〜図3に例示しており、まず、これらの図面を参照しながらパチンコ機PMの全体構成について要約説明する。ここで、図1はパチンコ機PMを正面側から見た正面図、図2はパチンコ機PMを裏面側から見た背面図、図3は裏セット盤を取り外した状態の前枠の背面図である。なお、図2および図3では遊技盤の裏面中央部の記載を省略している。
【0015】
パチンコ機PMは、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの左側縁に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、常には右側縁に設けられた施錠装置4を利用して外枠1に閉鎖施錠された状態で保持される。
【0016】
前枠2の正面側には、前枠2の前面域に合わせた方形状をなし中央部に取り付けられたポリカーボネート板やガラス板等の透明板材を通して遊技盤20を透視可能なガラス扉5、および球皿に貯留された遊技球を整列させて1個ずつ打球発射装置9に導く上球皿6が、ともに左側縁に内蔵されたヒンジ機構により横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、常には施錠装置4および図示省略するロック機構を利用して前枠2の前面を覆う閉止状態で保持される。前枠2の下部には遊技球を貯留する下球皿7設けられ、この下球皿7と並んで遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が取り付けられている。
【0017】
前枠2の上部には、遊技盤20を収容保持する収容枠11が形成されている。収容枠11は、前枠2から裏面方向に立設された壁面構成の左右ならびに下方の枠部と、これらの枠部の前方に額縁状に形成された前方支持部(図3では点線で示す)とを有して前枠2と一体に成形される。収容枠11における左右枠部の内面寸法は遊技盤20の幅寸法よりも1〜2mm程度大きく形成され、前方支持部の上下所定位置に支持面から裏面方向に突出し先端部がテーパ状に形成された位置決めピン11p,11pが突出成形されている。収容枠11の右側部には、遊技盤20および裏セット盤30をそれぞれ横開き開閉並びに着脱可能に支持する固定ヒンジ部材12,13が上下に所定間隔をおいてねじ固定されるとともに、収容枠11の周囲各部には収容枠に収容した遊技盤20を固定する閉鎖クランプ14(14a,14b,14c)が回動操作可能に取り付けられている。
【0018】
遊技盤20は板厚19mm程度の積層合板を図示する所定形状に切断およびルーター加工して、その表面に所定意匠のセルを貼り付けた化粧板(ベニヤとも称される)21を基板として構成される。化粧板21の前面側には、帯状の外レール24aおよび内レール24bが円弧状に固設され、これらの案内レール24a,24bで囲まれた内側に遊技領域PAが区画される。遊技領域PAには、多数本の遊技釘とともにランプ風車25aや一般風車25b等の風車25、一般入賞具26aや始動入賞具26b並びに大入賞口を備えたアタッカー26c等の入賞具26、および遊技の進行状況に応じて所定の図柄を表示させる図柄表示装置28などが取り付けられ、遊技領域PAの下端には入賞具26に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤20の裏面側に排出させるアウト口27が設けられている。
【0019】
化粧板21の所定位置には、収容枠11の前方支持部に突出成形された位置決めピン11p,11pと嵌脱可能な位置決め孔21p,21pが穿設されており、遊技盤20を収容枠11に収容させたときに位置決めピン11p,11pと位置決め孔21p,21pとが嵌合して遊技盤20の位置決めがなされ、閉鎖クランプ14を回動操作して遊技盤を固定することで、遊技盤20が前枠2に対して一定の位置関係にセット保持される。
【0020】
前枠2の裏面下部には、遊技球を外レール24aに向けて発射する打球発射装置9、および操作ハンドル8の回動操作を受けて打球発射装置9の作動を制御する発射装置制御基板B2が取り付けられる。前枠2におけるこれらの装置9および基板B2と収容枠11との間の上下中間領域には、遊技補助盤15と称される補助機構部が形成され、その前面側に打球発射装置9によって打ち出された遊技球を外レール24aに向けて案内する発射レールや、遊技領域PAに到達できずに打球発射装置9側に戻ってきたファール球を下球皿7に排出させるファール球回収経路部材、遊技の展開状況に応じた効果音を発生させるスピーカなどが取り付けられている。遊技補助盤15は上球皿6の背後に位置しており、常には閉鎖保持される上球皿6によりその前面側が覆われている。遊技補助盤15の右上部は上方に延出され、後述する裏セット盤30の賞球払い出し経路39と上球皿6との間を繋いで球払出装置38から払い出された遊技球を上球皿6に導く通出口2aが形成されている。
【0021】
前枠2の背後に位置して、裏セット盤(裏機構盤とも称される)30が取り付けられる。裏セット盤30は、外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめの方形状をなし中央に表裏貫通する窓口31wを有して一体成形された基枠体31をベースとして構成される。基枠体31の側縁部には上下に所定間隔をおいて裏セット盤揺動ヒンジ部材32,33が固定されており、この上下の裏セット盤揺動ヒンジ部材32,33を収容枠11側の上下の固定ヒンジ部材12,13に係合させて揺動させあるいは係脱させることで、裏セット盤30が前枠2の背後に横開き開閉および着脱可能に装備され、常には3カ所の閉鎖レバー34を利用して前枠2の背面を覆うように閉鎖保持される。
【0022】
裏セット盤30には、窓口31wを取り囲むようにして賞球を払い出すための賞球装置や遊技球の処理経路が設けられる。すなわち、基枠体31の裏面側には、遊技球の貯留・供給を行うタンク部材35、タンク部材35から供給される遊技球を整列させて流下させる整列樋部材36、整列樋部材から供給される遊技球を受けて所定数量の遊技球を待機保持させる賞球待機通路37、賞球待機通路37に待機された遊技球を所定の入賞条件等に基づいて払い出す球払出装置38、球払出装置38から払い出された遊技球を上下の球皿6,7に導く賞球払出経路39などの賞球装置よび賞球経路が設けられている。また、基枠体31の前面側には、窓口31wの下方に位置して遊技盤20の裏面側に排出されたアウト球およびセーフ球、球抜き機構によって賞球経路37の途上から排出された抜き球等を集合させる集合経路が形成され、基枠体31の裏面側には集合経路と繋がって集合された遊技球を遊技施設側の回収バケットに排出させる球排出経路が形成されている。
【0023】
また、裏セット盤30の裏面各部には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御するメイン基板B1や、メイン基板B1からの指令信号に基づいて球払出装置の作動制御を行う球払出基板B3、効果照明や効果音の作動制御を行うランプ・音声制御基板B4、これらの制御基板や各種電子機器等に電力を供給する電源基板B5などの回路基板が着脱交換可能に取り付けられ、各回路基板や電子機器が図示しないワイヤーハーネスで接続されてパチンコ機PMが構成される。
【0024】
パチンコ機PMは、ガラス扉5、上球皿6、裏セット盤30等がそれぞれ閉鎖され、前枠2が外枠1に閉鎖施錠された状態で遊技に供される。遊技は上球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより開始され、上球皿6に貯留された遊技球が1球ずつ打球発射装置9に送られ操作ハンドル8の回動操作角度に応じた強度で遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
【0025】
このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、機体の上部には図4および図5に示すように、外枠1に対して前枠2を開放状態に保持させる前枠開放保持機構150と、開放された前枠2に対して裏セット盤30を開放保持させる裏セット盤開放保持機構160とが設けられている。
【0026】
ここで、図4は、前枠開放保持機構150により外枠1に対して前枠2を開放状態に保持させ、裏セット盤開放保持機構160により前枠2に対して裏セット盤30を開放保持させた状態の平面図を示し、図5は前枠開放保持機構150により開放保持された前枠2の上部背面図を示している。なお、以降では前枠2を背面側から見た構成を主として説明するため、説明の便宜上、図3における左右方向を左方または右方と称し、紙面直交方向の向こう側(パチンコ機PMの前面側)を前方、手前側(同裏面側)を後方と称して説明する。
【0027】
前枠開放保持機構150は、基端部が外枠1に水平面内に揺動可能に取り付けられた前枠開放保持部材151と、前枠2における収容枠11の上方に取り付けられた係合部材155とからなり、前枠2を開放させて前枠開放保持部材151の先端部を係合部材155に係合させることで、外枠1に対して前枠2を開放状態に保持させる。
【0028】
前枠開放保持部材151は、例えば、所定線径のみがき鋼棒の両端に旋削や転造等によりネジ部を形成し、基端側および先端側を図示するクランク状の形状に曲げ加工し、必要に応じて所要の表面処理を施すとともに、両側の所定位置にワッシャ152(152a,152b)をカシメ締結し、あるいはスナップリング等を嵌着固定して構成する。前枠開放保持部材151は、基端側の揺動端部151aを外枠1に穿設された取付孔に外枠下面側から挿入し、外枠1の上面に設けられたザグリ穴側の上方から座金を介してナット153aを締め付けることで、この取付穴の軸まわりに水平旋回可能に取り付けられる。なお、必要に応じてナット153aまたはネジ部に緩み止め処理を施し、あるいは穴深さに応じた長さのカラー等を嵌挿してナット153aを締め付けることにより、ナット153aの緩みを防止して前枠開放保持部材151を常時滑らかに揺動させることができる。また、前枠開放保持部材の先端側の係合端部151bにはナット153bが螺合されている。
【0029】
係合部材155には前枠開放保持部材の係合端部151bを受容可能な凹状の係合部155a,155bが形成されており、例えば、ABS樹脂等の樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段で図示する形状に構成し、あるいは金属材料を用いて鋳物やダイキャスト、板金部材の溶接構造等により図示する形状に構成する。係合部材155は前枠開放保持部材の係合端部151bを係合させたときに、前枠2と外枠1とがなす開き角が所定の2段階の開放保持角となるように、係合部が2カ所に形成されており、収容枠11上方の所定位置にねじ止めされる。
【0030】
ここで、上記2段階の開放保持角は、例えば、係合端部151bを一方の係合部155aに係止させたときに前枠2の開き角が90度となり、他方の係合部155bに係止させたときの開き角が、遊技島SBの配設ピッチや隣り合うパチンコ機との位置関係から開放可能な最大の開き角(例えば100度)となるように設定される。これにより作業者は係合端部151bを上記いずれかの係合部155a,155bに係合させることで、所望の開放角度で前枠2を開放保持させることができる。なお、係合部155a,155bの配設高さは遊技盤20の上面や裏セット盤30の上面よりも上方に設定されており、前枠開放保持部材151を用いて前枠2を開放保持させた状態でも、遊技盤20や裏セット盤30を自由に開放・閉鎖しあるいは着脱交換できるように構成されている。
【0031】
外枠1の上面部材の内側には、前枠開放保持部材151を格納したときに前枠開放保持部材151の先端部を掛支して収容保持する掛支部材158が設けられている(図では外枠1の上面に取り付けられた掛支部材158をその取付面側から見た状態を示している)。このため、作業を終了した作業者が、前枠開放保持部材151を揺動させて係合端部151b側を掛支部材158に掛支させることで、前枠開放保持部材151を格納姿勢に収容保持させることができ、この格納姿勢を保持させて前枠2を閉鎖することができる。
【0032】
一方、裏セット盤開放保持機構160は、正面視における外枠1の右側面部材の内側に揺動可能に枢結された裏セット盤開放保持部材161を主体として構成される。裏セット盤開放保持部材161は、図4中に部分拡大図を示すように、略円筒状に形成された基端部161aとこの基端部から延びて先端がフック状に形成された係止部161bとからなり、例えばABS樹脂等の樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段により一体成形される。
【0033】
裏セット盤開放保持部材161は、その基端部161aが、正面視における外枠1の右側面部材の内側にリベット等の締結手段により垂直面内に回動可能に枢結され、この開放保持部材161を回動させることで先端の係止部161bを外枠1の前面側に突出させ、あるいは外枠1の内側に収容させることができる。先端の係止部161bはフック状に形成されており、この係止部161bを外枠1の前方に突出させたときに、裏セット盤30のタンク部材35の後方壁面をこの係止部161bと外枠1の前端面との間に挟持するようにして係止保持可能に構成されている。
【0034】
このため、開放保持部材161を回動させて先端の係止部161bを外枠1の前面側に突出させ、開放させた裏セット盤30のタンク部材35に係止部161bを係合させることで裏セット盤30を開放状態に保持させることができ、また開放保持部材161を回動させて先端の係止部161bを下方(または上方)に位置させることで、裏セット盤開放保持部材161を外枠1の内側に収容して裏セット盤30および前枠2を閉鎖することができる。
【0035】
従って、上記のように構成される前枠開放保持機構150および裏セット盤開放保持機構160によれば、前枠2を開放して前枠開放保持部材151を揺動展開し先端の係合端部151bを左右いずれかの係合部155a,155bに係合させることで、前枠2を所望の開放角度位置に保持させることができ、またこのように前枠2を開放させた状態で裏セット盤30を後方に開き、開放保持部材の係止部161bをタンク部材35に係合させることで、裏セット盤30を開放状態に保持させることができる。これにより、前枠2の裏面側に広い作業スペースを確保することができ、遊技盤20の着脱作業等を容易に行うことができるようになる。
【0036】
なお、前枠開放保持機構150により前枠2が開放保持された状態において、係合端部151bに螺合されたナット153bを締め付けることにより、前枠2を開放状態に固定することも可能である。これにより、例えば遊技盤20の着脱交換時に作業者が誤って遊技盤20の上端部を前枠開放保持部材151に当接させ、係合端部151bと係合部(155aまたは155b)との係合を解除するような外力が作用しても、ナット153bの締結力により係合が解除されることがなく、前枠2の開放状態を強固に維持させることができる。
【0037】
さて、このようにして開放状態が保持される前枠2の裏面側に、遊技盤20を横開き開閉および着脱可能に支持する着脱補助機構が設けられている。着脱補助機構は、その配設位置及び機能から構成を大別すると、収容枠11の右側縁に配設されて遊技盤20を横開き開閉可能に枢支する開閉着脱機構40と、収容枠11の下方に位置する遊技補助盤15に配設されて遊技盤の荷重を支持する仮支持機構50(60)とから構成される。以降、これらの各機構について、まず開閉着脱機構40の構成から説明する。
【0038】
開閉着脱機構40は、図3、および図6〜図11にその具体的構成例を示すように、遊技盤20の右上方に配設される開閉着脱機構(以下、「上部開閉機構」という)40Aと、この上部開閉機構から所定間隔をおいて遊技盤20の右下方に配設される下方の開閉着脱機構(以下、「下部開閉機構」という)40Bとからなる。ここで、図6は上部開閉機構40Aを右斜め後方から見た分解斜視図、図7は下部開閉機構40Bを右斜め後方から見た分解斜視図、図8は嵌合接続前の上部開閉機構40Aの背面図、図9は嵌合接続状態にある上部開閉機構の平断面図、図10は嵌合接続状態にある下部開閉機構40Bの背面図、図11は下部開閉機構40Bと仮支持機構50との関係を示す平断面図(部分断面図)である。
【0039】
上部開閉機構40Aおよび下部開閉機構40Bは、それぞれ収容枠11の上下にねじ固定されて裏セット盤30を横開き開閉および着脱可能に支持する上下の固定ヒンジ部材12,13をベース部材として共用し、この固定ヒンジ部材12,13と遊技盤20(化粧板21)との間に、一端に固定ヒンジ部材と相対揺動可能に連結するヒンジ係合部が形成され、他端側に遊技盤と嵌脱可能に係合する遊技盤係合部が形成された揺動ヒンジ部材42,43を配設することで、遊技盤20を横開き開閉可能かつ揺動ヒンジ部材から切り離して遊技盤単体で着脱することができるように構成されている。また、下部開閉機構40Bにおける揺動ヒンジ部材43は収容枠11の形状に合わせて左方に延び、左端側で仮支持機構50の仮受け部材53と係合して遊技盤20の荷重を支持可能に構成されている。
【0040】
上部開閉機構40Aは、図3、図6、図8および図9の各図に示すように、収容枠11の上部にねじ固定される固定ヒンジ部材12と、一端が固定ヒンジ部材12に相対揺動可能に連結され他端が化粧板21と嵌脱可能に係合する揺動ヒンジ部材42とを主体とし、固定ヒンジ部材12と揺動ヒンジ部材42とがボルト44a、ナット44b、およびワッシャ44cを用いて相対揺動可能に連結される。化粧板21には揺動ヒンジ部材42と嵌合する揺動ヒンジ係合部22が形成されている。
【0041】
固定ヒンジ部材12は、収容枠11にねじ固定されるベース部12aと、このベース部12aの下部が左右に切り離されて各下端部が異なる高さ位置で折り曲げられて後方に突出する第1支持部12bおよび第2支持部12c、第1支持部12bに円孔状に穿設された支軸孔12d、第2支持部12cに上方に突出して固着された裏セットヒンジピン12eなどの各部で構成される。
【0042】
ここで、第2支持部12cおよび裏セットヒンジピン12eは、裏セット盤揺動ヒンジ部材32を揺動可能に支持して裏セット盤30を着脱および横開き開閉可能に支持する支持構造であり、遊技盤20の開閉着脱機構と裏セット盤30の開閉着脱機構とが共通の固定ヒンジ部材12を用いて構成されている。固定ヒンジ部材12は、所定板厚の冷間圧延鋼板やメッキ鋼板、ステンレス鋼板等の金属材料を用いてパンチングやベンディング、プレス成形等の公知の加工手段により成型され、裏セットヒンジピン12eをカシメ圧着させたのち、必要に応じて所要の表面処理を行って形成される。
【0043】
揺動ヒンジ部材42は、平面視において略L字状に形成された板状のアーム部42bと、このアーム部42b基端側のヒンジ係合部に穿設された円孔状のヒンジ係合孔42dと、アーム部42bの先端側に曲げ成形された遊技盤係合部(挟持係合部42f,弾性係合片42g)とからなり、上記固定ヒンジ部材12と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。
【0044】
アーム部基端側のヒンジ係合部に形成されるヒンジ係合孔42d、および第1支持部12bに形成される支軸孔12dは、ともにボルト44aのネジ外径よりも幾分大きめな内径を有して形成されており、支軸孔12dの上部にワッシャ44cを挟んで揺動ヒンジ部材42を載置し、その上方からヒンジ係合孔42d、ワッシャ44c、支軸孔12dを通してボルト44aを挿通し、ボルト先端にナット44bを螺合させることで、揺動ヒンジ部材42が揺動可能に固定ヒンジ部材12に連結され、かつ任意の揺動角度位置で係止保持可能に支持される。
【0045】
ここで、ワッシャ44cは、第1支持部12bとアーム部42bの基端部との間に挟持させることで、第1支持部12bとアーム部42bとの摺動面積を低減させ、揺動開閉時の摩擦抵抗を低減させるために挿入しており、ボルト・ナット44a,44bの締結を弱めた状態で揺動ヒンジ部材42が滑らかに揺動されるようになっている。なお、ボルト44aを溶接やカシメ等の手段により揺動ヒンジ部材42に下向きに固着し、あるいは固定ヒンジ部材12に上向きに固着するように構成してもよい。
【0046】
アーム部42bの先端側に形成される遊技盤係合部は、前後方向に延びるアーム部42bの前端部が上下に屈曲成形されて側面視下方に開く凹状の挟持係合部42fと、挟持係合部42fの左端縁部から上方に曲げ起こされて側端面を成すとともにその上部がさらに右斜め上方に折り返されて背面視U字形態の板バネ状に形成された弾性係合片42gとからなる。挟持係合部42fの前後方向寸法は、その外形寸法が化粧板21の板厚と同一または幾分小さめに設定され、弾性係合片42gは挟持係合部42fの前後方向寸法内に収められている。
【0047】
一方、化粧板21の揺動ヒンジ係合部22には、挟持係合部42fと係合する被挟持部22f、および弾性係合片42gを受容して係合する受容係合口22gがルータ加工により形成されている。揺動ヒンジ係合部22は、揺動ヒンジ部材42が固定ヒンジ部材12に取り付けられ、遊技盤20が揺動ヒンジ部材42に嵌合接続されて収容枠11に収容保持されたときの挟持係合部42fおよび弾性係合片42gの位置およびこれらの形状寸法に合わせて形成される。
【0048】
このうち、被挟持部22fは、化粧板21の表面および裏面を挟持係合部42fの位置および形状寸法に合わせてザグリ加工することによって形成され、表裏のザグリ深さが揺動ヒンジ部材42の板厚と同一または幾分大きく、残余の板厚が挟持係合部42fの溝幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
【0049】
また受容係合口22gは、表裏貫通して化粧板21の右側縁から左方に向けてU字状に切り込まれた溝形態をなし、その溝部の上下面の位置および高さ寸法が弾性係合片42gの基端側の位置および高さ寸法に合わせて形成され、溝部の深さ寸法が弾性係合片42gの側端面の位置に合わせて形成されている。なお、受容係合口22gの溝底の上下のコーナ部は、上方コーナ部の溝内側半径が弾性係合片42gの曲げ半径と同一もしくは幾分小さめに形成され(具体的には、弾性係合片42gの曲げ半径がルータの工具半径と同一もしくは幾分大きめに形成され)、下方コーナ部における下面部には弾性係合片42gの基端部(挟持係合部42fからの曲げ起こし部)がR面と当接しないように逃げ面22sが形成されている。
【0050】
このため、揺動ヒンジ係合部22が揺動ヒンジ部材42に嵌合接続されると、挟持係合部42fが被挟持部22fを挟み込むように係合して化粧板21を前後方向に挟持保持するとともに、弾性係合片42gの側端面が受容係合口22gの奥部端面(溝部底面)に当接して化粧板21を左右方向に支持し、弾性係合片42gの上下方向への弾性力により挟持係合部24fの上辺と受容係合口22gの溝下面とが係合して化粧板21を上下方向に支持する。これにより、遊技盤20が揺動ヒンジ部材42および固定ヒンジ部材12を介して、収容枠11に横開き開閉および着脱可能に取り付けられる。
【0051】
また前述したように、挟持係合部42fの外形寸法は化粧板21の板厚と同一またはこれより幾分小さめに設定され、弾性係合片42gは挟持係合部42fの前後方向寸法内に収められている。このため、上記嵌合姿勢において遊技盤係合部の各部が化粧板21の表・裏面よりも前・後方向に突出することがなく、例えば、図9に示すように遊技盤20を閉鎖したときに、これらの各部が前方の収容枠11に当接しないようになっている。
【0052】
一方、下部開閉機構40Bは、その構成を図3、図7、図10および図11に示すように、収容枠11の下部にねじ固定される固定ヒンジ部材13と、一端が固定ヒンジ部材13に相対揺動可能に連結され他端側が左方に延びて化粧板21の下面を支持する揺動ヒンジ部材43とを主体とし、固定ヒンジ部材13と揺動ヒンジ部材43とがヒンジピン13dを用いて相対揺動可能に連結されている。化粧板21の右下端部には揺動ヒンジ部材43と嵌合する揺動ヒンジ係合部23が形成されている。
【0053】
固定ヒンジ部材13は、前述の固定ヒンジ部材12と略同様に形成されており、収容枠11にねじ固定されるベース部13aと、このベース部13aの下部が左右に切り離されて各下端部が異なる高さ位置で折り曲げられて後方に突出する第1支持部13bおよび第2支持部13c、第1支持部13bに上方に突出して固着されたヒンジピン13d、第2支持部13cに上方に突出して固着された裏セットヒンジピン13eなどの各部で構成される。ここで、第2支持部13cおよび裏セットヒンジピン13eは、裏セット盤揺動ヒンジ部材33(図2を参照)を揺動可能に支持して裏セット盤30を着脱および横開き開閉可能に支持する支持構造であり、遊技盤20の開閉着脱機構と裏セット盤30の開閉着脱機構とが共通の固定ヒンジ部材13を用いて構成されている。固定ヒンジ部材13は固定ヒンジ部材12と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。
【0054】
揺動ヒンジ部材43は、平面視において略L字状に形成された板状のアーム部43b、このアーム部43b基端側のヒンジ係合部に穿設された円孔状のヒンジ係合孔43d、アーム部43bの前方に上下に屈曲成形された遊技盤係合部(挟持係合部43f,側端係合片43g)、遊技盤係合部から収容枠11の枠形状に合わせて左方に伸びる遊技盤支持部(下面支持部43h,裏面支持部43i)および遊技盤支持部の先端側に形成された長穴状の支持孔部43jなどからなり、既述した揺動ヒンジ部材42と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。
【0055】
アーム部基端側のヒンジ係合部に形成されたヒンジ係合孔43dは、ヒンジピン13dの外径よりもわずかに大きな内径を有して嵌脱自在に形成されており、ヒンジピン13dにワッシャ44dを係合させて上方からヒンジ係合孔43dを係合させることで、揺動ヒンジ部材43が第1支持部13bに揺動可能に枢支される。ワッシャ44dは、第1支持部13bとアーム部43bの基端部との間に挟持させて第1支持部13bとアーム部43bとの摺動面積を低減させることで、揺動開閉時の摩擦抵抗を低減させるために挿入しており、揺動ヒンジ部材43がヒンジピン13dを回転軸として滑らかに揺動されるようになっている。
【0056】
アーム部43bの前端側に形成された遊技盤係合部は、前後方向に延びるアーム部43bの前端側が上下に屈曲成形されて側面視上方に開く凹状の挟持係合部43fと、挟持係合部43fの下辺右端部が上方に曲げ起こされた側端係合片43gとからなり、化粧板21の右下端部に形成された揺動ヒンジ係合部23と係合可能に形成されている。
【0057】
遊技盤係合部(43f,43g)から左方に延びて形成された遊技盤支持部は、化粧板21の下面を支持する下面支持部43hと、この下面支持部43hの後端側が曲げ起こされて化粧板21の裏面を支持する裏面支持部43iとからなり、側断面視L字状に形成されて曲げ強度を高めた構成になっている。遊技盤支持部の先端側には下面支持部43hの表裏を貫通して左右方向に延び、仮支持機構50の係合ネジ45と係合する長穴状の支持孔部43jが形成され、その右端側に格納時にネジ部を収容する収容部43kが形成されている。
【0058】
揺動ヒンジ部材43は、収容枠11の位置形状と固定ヒンジ部材13の位置形状とに合わせて形成されており、アーム部基端側のヒンジ係合部がワッシャ44dを介して第1支持部13b上に枢支され、遊技盤20が遊技盤係合部および遊技盤支持部に嵌合支持されて収容枠11に閉鎖されたときに、化粧板21の表面が収容枠11の前方支持面に当接支持されるとともに、下面支持部43hが収容枠11の下方の枠上に支持されるように形成されている。
【0059】
なお、挟持係合部43fは、次述する化粧板21の被挟持部23fの前後方向厚さよりも幾分小さめに設定されるとともに、前方の立設壁面の前端位置が上記閉鎖姿勢における化粧板21の表面と同一もしくはわずかに後方に位置するように形成されている。また下面支持部43hは化粧板21を支持したときに化粧板21の表面よりも前方に突出しないように形成されている。
【0060】
化粧板21の揺動ヒンジ係合部23には、化粧板21の右下端部に挟持係合部43fと係合する被挟持部23fが形成されている。被挟持部23fは挟持係合部43fの前方の立設壁面の位置及び形状寸法に合わせて化粧板21の表面側を揺動ヒンジ部材43の板厚分もしくは板厚よりもわずかに深くザグリ加工することによって形成され、化粧板21の製作過程においてアウト口27の形成や入賞具取付部の形成等と同一工程上で、上方の揺動ヒンジ係合部22とともにルータ加工により形成される。なお、化粧板21の下端面の高さ位置は、遊技盤20を収容枠11に閉鎖して位置決めピン11pと位置決め孔21pとを嵌合接続させたときに、化粧板21の下端面と収容枠11の枠部上面との間の間隔が揺動ヒンジ部材43の板厚と同一もしくは板厚よりもわずかに大きくなるように形成されている。
【0061】
このため、化粧板21が揺動ヒンジ部材43の遊技盤支持部に支持され遊技盤係合部に嵌合接続されると、下面支持部43hが化粧板21の下端面と係合して遊技盤20を上下方向に支持し、挟持係合部43fが被挟持部23fを挟み込むように係合して化粧板21を前後方向に挟持保持するとともに、裏面支持部43iが化粧板21の裏面と係合して前後方向に支持し、側端係合片43gが化粧板21の右側端面と係合して左右方向に支持する。これにより、遊技盤20が揺動ヒンジ部材43および固定ヒンジ部材13を介して、収容枠11に横開き開閉および着脱可能に取り付けられる。
【0062】
前述したように、挟持係合部43fの前方立設壁面の前端位置は遊技盤を閉鎖した状態における化粧板21の表面と同一もしくはわずかに後方に位置するように形成され、下面支持部43hは化粧板21を支持したときに化粧板21の表面よりも前方に突出しないように形成されている。このため、上記嵌合姿勢において挟持係合部43fや下面支持部43hが化粧板21の表面よりも前方に突出することがなく、遊技盤20を閉鎖したときに各部が前方の収容枠11に当接しないようになっている。
【0063】
さて、このように構成される下部開閉機構40Bの下方に位置して、揺動ヒンジ部材43を揺動開閉可能に支持する仮支持機構が設けられる。図3、図11、および図12〜図15に第1実施例の仮支持機構50を示しており、以下これ等の各図を参照して仮支持機構50について説明する。なお、図12は仮支持機構50およびその取付部周辺構造を示す分解斜視図、図13は図12中の矢印XIII方向に見た仮支持機構50の側面図、図14は図12中の矢印XIV方向に見た仮支持機構50の背面図(この機構部に関する正面図)、図15は遊技盤20を収容枠11に閉鎖した状態を示す仮支持機構50の平面図である。
【0064】
仮支持機構50は、前枠2における遊技補助盤15の裏面側にねじ固定されるベース部材51、ベース部材51に水平旋回可能に支持される支軸52、支軸52の上端部に結合された遊技盤仮受け部材53、支軸52に設けられた雌ネジ部52sに螺合されるサムスクリュー55などから構成される。
【0065】
ベース部材51は、左右のベース部51aと、左右のベース部51aの間に支軸52の軸径に合わせて円筒面状に曲げ加工され上下に延びる軸支持部51bとを主体として構成され、左右ベース部51aの所定位置にはベース部材51を固定するための取付孔51hが形成され、軸支持部51bには水平に溝加工されたガイド溝51sが形成されている。ガイド溝51sの溝幅はサムスクリュー55の雄ネジ部の外径よりもわずかに大きめに設定されており、サムスクリュー55がこのガイド溝51sを通して支軸52の雌ネジ部52sに螺合されたときに、サムスクリュー55を支持および案内して支軸52を水平旋回可能に支持する。ベース部材51は、所定板厚の冷間圧延鋼板やメッキ鋼板、ステンレス鋼板等をパンチングやプレス成形等の公知の加工手段により図示する形状に成型し、必要に応じて所要の表面処理を行って形成する。
【0066】
支軸52は、所定外径の金属パイプ(または中実丸棒)をベースとして構成され、所定の高さ位置に雌ネジ部52sが形成されている。支軸52の上端部には雌ネジ部52sの軸線に対して所定の方位角度(例えば雌ネジ部の軸線と遊技盤仮受け部材の延びる方向の相対角度が45度)を向くように、遊技盤仮受け部材53が固着される。
【0067】
遊技盤仮受け部材53は、揺動ヒンジ部材の下面支持部43hを支持する支持面部53aと、この支持面部53aから前方に延びるとともに下方にオフセット成形された逃げ部53bとを主体として構成され、ベース部材51と同様の金属材料を用いて同様の加工手段により図示する形状に形成する。
【0068】
支持面部53aは、この仮支持機構が遊技補助盤15に組み付けられ、サムスクリュー55がガイド溝51sを通して支軸52の雌ネジ部52sに螺合されたときに、その上面が収容枠11における下方枠部の上面高さと同一またはこれよりわずかに高くなるように形成され、その表裏を貫通して係合ネジ45を受容する雌ネジ部53dが形成されている。また、逃げ部53bは収容枠11の下方に位置するように支持面部53aから下方にオフセット成形されるとともに、その前端側に支軸52の内径と略同径の円孔が形成され、この円孔の上方から支軸52に段付プラグ状の固定部材を圧入する等の固定手段により、支軸52の上端部に前記所定の方位角度をもって固着される。支持面部53aと逃げ部53bとの間には、支持面部53aに作用する荷重によって遊技盤仮受け部材53が撓み変形しないように、剛性を向上させるリブ53cがプレス成形されている。
【0069】
一方、遊技補助盤15の裏面側には、仮支持機構50を取り付けるための機構取付部16が形成されている。機構取付部16には、支軸52の外周曲面に合わせた支持面を有して上下に延びる支持レール部16b、ベース部51aに形成された取付孔51hと位置整合するねじ受容部を有した円筒状の取付ボス16aが突出成型されている。また、この機構取付部16の右方(固定ヒンジ部材13側)に位置する収容枠11の下方枠部は、支持面部53aの揺動軌跡に合わせて一部切り欠かれて上下に連通する受容開口11aが形成されており、仮支持機構を折りたたんだときに支持面部53aを収容可能に構成されている(図15を参照)。
【0070】
このように構成される各部材の組み付けに当たっては、ベース部材51の軸支持部51bに支軸52を係合させ、支軸52の円筒外周面を支持レール部16bに支持させるようにベース部材51および支軸52を機構取付部16に配設する。次いでベース部材51の4カ所の取付孔51hを取付ボス16aに位置合わせし、取付孔51を通してネジ58を螺合締結させてねじ止めする。そして、サムスクリュー55の雄ネジ部をガイド溝51sを通して支軸52の雌ネジ部52sに螺合させるとともに、支持面部53a上に揺動ヒンジ部材の下面支持部43hを載置して雌ネジ部53dと支持孔部43jとを位置合わせし、上方から係合ネジ45を螺合させて遊技盤仮受け部材53と揺動ヒンジ部材43とを係合連結させる。係合ネジ45は全ネジ構成でなくネジ頭部側に雄ネジが形成されていない領域を有しており、係合ネジ45を螺合させて締め込んだたときにネジ頭部の座面と支持面部53aの上面との間に揺動ヒンジ部材43の板厚よりも幾分大きめの隙間が形成されるようになっている。
【0071】
このため、上記のようにして仮支持機構が組み付けられ、遊技盤仮受け部材53と揺動ヒンジ部材43とが連結されると、揺動ヒンジ部材43における下面支持部43hが支持面部53aに支承されて遊技盤20から作用する荷重が支持されるとともに、係合ネジ45が支持孔部43jに沿ってスライド移動可能に係合し、揺動ヒンジ部材43が閉鎖姿勢から仮受け部材53の揺動アームの長さ(すなわち支軸52と係合ネジ45との間隔)に応じた開放角度の間で揺動開閉可能に支持される。
【0072】
なお、支持孔部43jの右端部には揺動ヒンジ部材43を閉鎖角度位置まで揺動させたときに係合ネジ45の雌ネジ部を収容する収容部43kが形成されており、また化粧板の下端面には係合ネジ45のネジ頭部を受容するネジ受容溝23sが形成されている。このため、化粧板21を上下の開閉機構40A,40Bに嵌合支持させた状態で遊技盤20を揺動開閉させることができ、閉鎖姿勢にあっては係合ネジ45を収容部43kに収容させ、支持面部53aを受容開口11aに受容させて殆ど裏セット盤30側に突出することない仮支持機構を構成している。
【0073】
ところで、本実施例に示す開閉機構40A,40Bでは、図9および図11に示すように、上下の揺動ヒンジ部材42,43におけるアーム部42b,43bの基端側に、揺動ヒンジ部材42,43を所定の開放角度まで揺動させたときに、各固定ヒンジ部材のベース部12a,13aと当接して開放角度を規定する角度規定部42s,43sが形成されており、遊技盤20を装着するときに上下の揺動ヒンジ部材42,43の開放角度が同一、すなわち挟持係合部42f,43fの溝方向が同一方向に揃い、各揺動ヒンジ係合部22,23と容易に係合させることができるようように構成している。いま、このようにして規定される開放角度を便宜的に「着脱操作角度」という。
【0074】
また、仮支持機構50では、支軸52の軸心と係合ネジ45の軸心とを結ぶ揺動アームの軸線が、支持孔部43jの延びる軸線と直交する角度位置よりもさらに左方に揺動して上記両者の軸線が成す挟み角(固定ヒンジ部材側の交叉角度)が90度よりも幾分小さくなるように構成され、また係合ネジ45が支持孔部43jの左端に当接したときの揺動ヒンジ部材43の開放角度が上記着脱操作角度になるように構成されている。
【0075】
このため、遊技盤20を開放する際に、揺動ヒンジ部材43と遊技盤仮受け部材53とが相互に相対揺動して係合ネジ45が支持孔部43jの溝内を左方に向けてスライド移動する過程で、一旦着脱操作角度に相当する揺動角度に達し、揺動ヒンジ部材43をわずかに弾性変形させるようにして上記両軸線が直交する最大揺動角度を乗り越えた後、係合ネジ45が支持孔部43jの左端に到達して着脱操作角度に保持される。このようにして係合ネジ45が支持孔部43jの左端に到達した着脱操作角度では、遊技盤仮受け部材53を固定ヒンジ部材13の方向に押圧して強制的に揺動させない限り揺動ヒンジ部材43が自ら閉鎖方向に揺動するようなことがなく、遊技盤20の着脱作業時に揺動ヒンジ部材43に作用する外力に抗して開放姿勢が安定保持される。なお、サムスクリュー55を締め込むことにより上記開放姿勢をより強固に安定化させることができる。
【0076】
さて、以上のように開閉着脱機構40と仮支持機構50とから構成される着脱補助機構の作用について、遊技盤20を装着する際の操作から説明する。作業者は、予め前枠開放保持機構150および裏セット盤開放保持機構160を利用して前枠2および裏セット盤30を図4に示すように開放保持させるとともに、上下の揺動ヒンジ部材42,43を着脱操作角度に設定する。このとき上部開閉機構40Aのボルト・ナット44a,44bを締結し、揺動ヒンジ部材42が自由に揺動しないように係止させておく。そして、図4中に二点鎖線で示すように遊技盤20を斜めに搬入し、化粧板21遊の右端部を揺動ヒンジ部材42,43の挟持係合部に近接させた位置で、一旦、化粧板21を揺動ヒンジ部材43の下面支持部43h上に載置して遊技盤20を仮支持機構50に仮支持させる。このとき、係合ネジ45がネジ受容溝23sに受容されるとともに、化粧板21の裏面が裏面支持部43iに当接して遊技盤の前後方向位置がほぼ位置合わせされる。
【0077】
次いで、このように遊技盤20が仮支持された状態で、化粧板21の左側端面を固定ヒンジ12,13の方向(右方向)に押圧し、遊技盤20を裏面支持部43iに沿ってスライド移動させる。このとき、下部開閉機構40Bでは、揺動ヒンジ係合部23が右動して被挟持部23fが挟持係合部43fの溝内に嵌入し、化粧板21の右側端面が側端係合片43gに当接して嵌合接続する。一方、上部開閉機構40Aでは、揺動ヒンジ係合部22が右動して受容係合口22g内に弾性係合片42gを受容するとともに、被挟持部22fが挟持係合部42fの溝内に嵌入し、受容係合口22gの奥部端面が弾性係合片42gの側端面に当接して嵌合接続する。
【0078】
ここで、上下の揺動ヒンジ部材42,43は、ともに着脱操作角度に固定設置されており、かつ化粧板21が裏面支持部43iにガイドされてスライド移動される構成のため、被挟持部22f,23fと挟持係合部42f,43fの面方向および前後位置が整合し、容易かつ確実に嵌合接続させることができる。また、弾性係合片42gの左上端部は曲げ加工により曲面状に形成されているため、化粧板21をスライド移動させることで滑らかに嵌合接続させることができる。なお、被挟持部22f,23fの右側端角部をテーパ状に形成し、あるいは挟持係合部42f,43fの左端に左方に開く一定の導入部を設けることなどにより上記嵌合接続の確実性をさらに高めた構成とすることも可能である。
【0079】
このようにして上下の揺動ヒンジ係合部22,23と揺動ヒンジ部材42,43とがそれぞれ嵌合接続されると、化粧板21が上下の挟持係合部に挟まれるようにして固定ヒンジ部材12,13に支持される。
【0080】
次いで、作業者は上部開閉機構40Aにおけるボルト44aとナット44bとの締結を緩めて揺動ヒンジ部材42の係止を解除し、遊技盤仮受け部材53の左側端面を右方に押圧して遊技盤仮受け部材53を平面視における反時計回りに揺動させる。このとき、係合ネジ45が支持孔部43jの溝内を右方にスライド移動する過程で揺動ヒンジ部材43の最大揺動角度(前述した揺動アームの軸線と支持孔部の軸線とが直交する揺動角度)を乗り越え、以降遊技盤20は遊技盤を閉鎖する閉鎖角度位置までの角度範囲で揺動開閉自在な状態に支持される。
【0081】
そこで、作業者は遊技盤20の裏面を前方に押圧して遊技盤20を収容枠11に収容させ、収容枠11の枠部後縁に配設された閉鎖クランプ14(14a,14b,14c)を回動操作して化粧板21の裏面に係合させる。これにより遊技盤20が前枠2の所定位置にセット保持され、遊技領域PAがガラス扉5に臨んで配設される。
【0082】
このとき、仮支持機構50側では、揺動移動する支持孔部43jに案内されて係合ネジ45がこの支持孔部43jの溝内を右方にスライド移動し、これに伴って遊技盤仮受け部材53および支軸52が支軸の軸まわりに回動され、サムスクリュー55がガイド溝51sに沿って移動される。そして、遊技盤20が収容枠11に閉鎖された閉鎖角度位置では、図14(二点鎖線)および図15に示すように、係合ネジ45が支持孔部43jの右端側に形成された収容部43kに収容され、遊技盤仮受け部材の支持面部53aが受容開口11a内に収容されて、遊技盤仮受け部材53が遊技補助盤15の壁面と平行に収容枠11の下方に格納される。ここでサムスクリュー55を締め込むことにより閉鎖クランプ14を回動閉鎖しなくても遊技盤20を閉鎖姿勢に仮止めすることができるとともに、振動等による仮支持機構50のがたつきや緩みを防止してこの機構を安定保持させることができる。
【0083】
一方、遊技盤20を取り外す場合には、上記同様に前枠2と裏セット盤30とを開放状態に保持させた状態で、サムスクリュー55を緩め、閉鎖クランプ14を回動操作して化粧板21裏面との係合を解除させ、化粧板21の上縁部に指をかけて遊技盤20を手前に引き出すように遊技盤20を横開き開放する。
【0084】
このとき、揺動移動する支持孔部43jに案内されて係合ネジ45がこの支持孔部43jの溝内を左方にスライド移動し、これに伴って遊技盤仮受け部材53および支軸52が支軸の軸まわりに回動される。ここで、係合ネジ45が支持孔部43jの溝内を左方にスライド移動する過程において揺動ヒンジ部材の揺動角度が着脱操作角度に到達すると、上下の揺動ヒンジ部材の角度規定部42s,43sが各固定ヒンジ部材のベース部12a,13aに当接し、開放方向への抵抗力が生じてくる。
【0085】
作業者は、この状態から揺動ヒンジ部材をわずかに弾性変形させて遊技盤20を後方に開きながら、遊技盤仮受け部材53を平面視における時計回りに回動させ、係合ネジ45を支持孔部43jの左方に移動させて揺動ヒンジ部材43の最大揺動角度を乗り越えさせる。以降遊技盤20は再び閉鎖方向に揺動し、係合ネジ45が支持孔部43jの左端に到達して着脱操作角度に保持される。着脱操作角度では、遊技盤仮受け部材53を右方に押圧して揺動させない限り遊技盤20が自ら閉鎖方向に揺動することがなく開放姿勢が安定保持される。
【0086】
そこで、作業者は遊技盤20を搬出するのに適宜な部位、例えば化粧板21の左右側縁部を把持し、化粧板21を揺動ヒンジ部材の裏面支持部43iに沿って左方に引き出すようにスライド移動させ、揺動ヒンジ部材42,43と揺動ヒンジ係合部22,23との嵌合接続を解除させる。あとは、図4中に二点鎖線で示すように遊技盤20を斜めに引き出し、遊技盤20を収容枠11から取り外す。
【0087】
従って、以上のように構成される着脱補助機構によれば、熟練作業者によることなく遊技盤20の着脱操作を容易に行うことができる。また、個々の遊技盤に揺動ヒンジ部材を固定配設する必要がなく、かつ揺動ヒンジ係合部22,23は他の盤面加工と同時にルータ加工で形成することができるため、遊技盤20の製作コストや盤面交換時の必要コストを低減させることができる。さらに、揺動ヒンジ部材42,43を切り離した状態で遊技盤の取り扱いができるため、遊技盤20の搬送や盤面交換等の取扱時に誤って揺動ヒンジ部材をぶつけて変形させてしまうようなことがない。
【0088】
また、揺動ヒンジ部材43の下面を支持して遊技盤20の荷重を支持する仮支持機構50を備え、揺動ヒンジ部材43の上面に遊技盤20を仮支持させてスライド移動および揺動開閉させるだけで着脱することができるため、大型かつ重量物の遊技盤であっても熟練者によることなく容易に着脱作業することができる。また、仮支持機構50では、遊技盤20を収容枠11に収容保持させたときに機構部材が収容枠11の下方に格納される形態のため、コンパクトで利便性の高い着脱補助機構を構成することができる。
【0089】
なお、上記実施例では揺動ヒンジ部材42,43に角度規定部42s,43sを設け、固定ヒンジ部材12,13のベース部に当接させて着脱操作角度を設定する場合を例示したが、このような揺動角度規制に替えて、例えば、ボールプランジャやインデックスプランジャ等を用いて揺動ヒンジ部材42,43を着脱操作角度に係止可能に構成してもよい。またこの場合に、着脱操作角度の揺動角度位置と遊技盤20が閉鎖された閉鎖角度位置など、複数の角度位置で係止可能に構成してもよい。
【0090】
また、本実施例では遊技盤仮受け部材53の一端が遊技補助盤15側に揺動可能に支持され、他端側が係合ネジ45を介して揺動ヒンジ部材43の支持孔部43jにスライド移動可能に係合する例を示したが、これを逆構成としてもよい。すなわち、遊技盤仮受け部材の一端を揺動ヒンジ部材の下面支持部43hに揺動可能に枢結し、他端側を遊技補助盤に左右方向にスライド移動可能に取り付けたスライドレールに支持させて、揺動ヒンジ部材の揺動開閉に応じて遊技盤仮受け部材の他端側がスライド移動するように構成することもできる。この場合に、スライドレールの左端係止位置は、遊技盤仮受け部材をその左端係止位置まで移動させたときに、遊技盤仮受け部材の揺動アームの軸線と揺動ヒンジ部材の延びる方向の軸線とがなす挟み角(固定ヒンジ部材側の交叉角度)を90度よりも幾分大きめに設定することにより、既述した仮支持機構50と同様に着脱操作角度位置での安定度が高い仮支持機構を構成することができる。
【0091】
次に、遊技盤の着脱補助機構の他の実施形態について、図16〜図18の各図を参照しながら簡潔に説明する。ここで図16は図6に対応して第2実施例の上部開閉機構40Cを示す分解斜視図、図17および図18はそれぞれ図14および図13に対応して第2実施例の仮支持機構60を示す背面図(この機構部に関する正面図)および側面図である。なお、以下では既に説明した開閉機構40A,40Bおよび仮支持機構50と同様の構成部分に同一番号を付して重複説明を省略する。
【0092】
上部開閉機構40Cは、収容枠11にねじ固定される固定ヒンジ部材112と、基端側の上下端部が固定ヒンジ部材112に相対揺動可能に連結され他端中央部が化粧板21と嵌脱可能に係合する揺動ヒンジ部材142とを主体として構成され、固定ヒンジ部材112と揺動ヒンジ部材142とが、前述したと同様のボルト・ナットを用いて相対揺動可能に連結される。また化粧板21には揺動ヒンジ部材142と嵌合する揺動ヒンジ係合部122が形成される。なお本実施例では、化粧板21の板厚中心の延長線上に固定ヒンジ部材112と揺動ヒンジ部材142との揺動連結軸を配設した例を示しており、固定ヒンジ部材112がねじ固定される収容枠11の固定部は、この揺動連結軸の配設位置に合わせて前方に凹設されている。また、下部開閉機構における揺動連結軸および収容枠の固定部もこれに合わせてオフセットされている。
【0093】
固定ヒンジ部材112は、収容枠11にねじ固定されるベース部112aと、このベース部112aの上下端部がコの字状に折り曲げられて上下平行に後方に突出する第1支持部112b,112b、ベース部112aの下部が左右に切り離されるとともに第1支持部112bと異なる高さ位置で折り曲げられて後方に突出する第2支持部112c、上下の第1支持部112bに円孔状に穿設された支軸孔112d、第2支持部112cに上方に突出して固着された裏セットヒンジピン112eなどの各部で構成される。ここで、第2支持部112cおよび裏セットヒンジピン112eは、前記同様に裏セット盤揺動ヒンジ部材32を揺動可能に支持して裏セット盤30を着脱および横開き開閉可能に支持する支持構造である。固定ヒンジ部材112は、既述した各固定ヒンジ部材と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。
【0094】
揺動ヒンジ部材142は、上下方向に延びる揺動ベース部142aと、このアーム部の上下端部がコの字状に折り曲げられて上下平行に右方に突出するアーム部142b,142b、上下のアーム部142bに穿設された円孔状のヒンジ係合孔142d、揺動ベース部142bの前後がコの字状に折り曲げられて前後平行に左方に突出する挟持係合部142f、および挟持係合部の前後の壁面間に固着され前後に延びる係合筒142gからなり、揺動ヒンジ部材42と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。挟持係合部142fの前後の壁面間隔は、その外形寸法が化粧板21の板厚と同一または幾分小さめに設定されている。
【0095】
揺動ヒンジ部材142のアーム部142b,142bの上下外面間隔は、ベース部材112の上下の第1支持部112,112bの上下内面間隔よりも幾分小さめに形成されており、揺動ヒンジ部材142bが上下の第1支持部112bの間に挟持されるように配設され、上下各支軸孔112dとヒンジ係合孔142dとがそれぞれボルト・ナット(44a,44b)で締結されて、揺動ヒンジ部材142が揺動可能に固定ヒンジ部材112に連結される。なお、上下のアーム部142bの面間と上下の第1支持部112bの面間を同一として、上下両方のアーム部を第1支持部112bの上面に支持させる構成としてもよく、また上下いずれか一方または両方の係合連結部をヒンジピンとヒンジ係合孔の構成としてもよい。
【0096】
一方、化粧板21の揺動ヒンジ係合部122には、挟持係合部142fと係合する被挟持部122f、および係合筒142gを受容して係合する受容係合口122gがルータ加工により形成されている。揺動ヒンジ係合部122は、揺動ヒンジ部材142が固定ヒンジ部材112に取り付けられ、遊技盤20が揺動ヒンジ部材142に嵌合接続されて収容枠11に収容保持されたときの挟持係合部142fおよび係合筒142gの位置および形状寸法に合わせて形成される。
【0097】
このうち、被挟持部122fは、化粧板21の表裏面を挟持係合部142fの位置および形状寸法に合わせてザグリ加工することによって形成され、表裏のザグリ深さが揺動ヒンジ部材142の板厚と同一または幾分大きく、残余の板厚が挟持係合部142fの前後の壁面の内面間隔よりもわずかに大きくなるように設定されている。また受容係合口122gは、表裏を貫通し化粧板21の右側端面から左方に向けて切り込まれたU字状の溝形態をなし、溝幅が係合筒142gの直径よりもわずかに大きく、溝深さが係合時の係合筒142gの配設位置よりも深く形成されている。
【0098】
このように構成される上部開閉機構40Cにおける遊技盤20の着脱操作は、既述した着脱補助機構と同様に行われる。すなわち、遊技盤20を下方の揺動ヒンジ部材の下面支持部43h上に載置して遊技盤20を仮支持させ、化粧板21の左側端面を固定ヒンジ13の方向(右方向)に押圧して遊技盤20を裏面支持部43iに沿ってスライド移動させる。このとき上部開閉機構40Cでは、挟持係合部142fが被挟持部122fを挟み込むように係合して化粧板21を前後方向に挟持保持するとともに、係合筒142gが受容係合口122gに受容されて化粧板21を上下方向に支持し、揺動ベース部142aが化粧板21の右端面に当接して化粧板21を左右方向に支持する。これにより、遊技盤20が揺動ヒンジ部材142および固定ヒンジ部材112を介して、収容枠11に横開き開閉および着脱可能に取り付けられる。
【0099】
従って、本実施例に示す上部開閉機構40Cにおいても、前示した上部開閉機構40Aと同様に容易に遊技盤20の着脱操作を行うことができ、同様の効果を得ることができる。また、本実施例の開閉機構40Cでは挟持係合部142fと被挟持部122fとの係合面積が広く、かつ揺動ヒンジ部材142が第1支持部112bに上下2カ所で支持される構成のため、比較的重量のある遊技盤等に対しても利用可能な強固な支持構造を提供することができる。
【0100】
さらに、本構成では遊技盤20をスライド移動させて嵌合接続させる際に作用する押圧力の作用線上に揺動連結軸があるため、これらがオフセットされている場合のような回転モーメントが作用することがなく、ボルトナットの締結力が弱い場合であっても装着作業中に揺動ヒンジ部材が揺動して逃げてしまうようなことがない。なお、挟持係合部142fの先端側に一定の導入部を設けること、または被挟持部122fの表裏面の右端角部にテーパ状の導入部を形成することなどにより、この効果をさらに向上させることも可能である。
【0101】
また、本実施例の開閉機構40Cでは、受容係合口122gと係合する係合部材として円筒状の係合筒142gを用いているため、嵌合接続時に円筒面が導入ガイドとして作用し、遊技盤を容易に係合させることができる。なお、係合筒142gを回転自在なローラ構成とすることにより上記効果をさらに高めることも可能である。
【0102】
なお、以上では上部開閉機構の構成例として化粧板21の右側縁部に係合する側縁係合形態の開閉機構を例示したが、遊技盤20の上下端部に同様の上下縁支持形態の開閉機構を設ける構成(例えば、開閉機構40Bと、開閉機構40Bにおける挟持係合部43fの向きを上下逆構成にした開閉機構40B′とを設ける構成)としてもよく、また下部開閉機構40A〜40Cの各構成部分を適宜組み合わせた構成としてもよい。また、各実施例では遊技盤20用の固定ヒンジ部材と裏セット盤30用の固定ヒンジ部材とを、共通のベース部12a,13aに形成した例を示したが、遊技盤用に別個独立した固定ヒンジ部材を設ける構成としてもよい。
【0103】
次に、図17および図18に示す第2実施例の仮支持機構60は、前枠2における遊技補助盤15の裏面側にねじ固定されるベース部材61、ベース部材61に水平旋回可能に支持されるとともにその上部がクランク状に折り曲げられた遊技盤仮受け部材63、遊技盤仮受け部材を閉鎖角度位置または着脱角度位置に係止保持するボルト65などから構成される。
【0104】
ベース部材61は、左右のベース部61aと、左右のベース部61aの間に支軸62の軸径に合わせて円筒面状に曲げ加工され上下に延びる軸支持部61bとを主体として構成され、左右ベース部61aにはベース部材61を位置決めする位置決め孔61cおよびネジ58を挿通させてベース部材61を固定する取付孔が形成され、軸支持部61bにはボルト65を螺合させる雌ネジ部61sが形成されている。ベース部材61は、前述したベース部材51と同様の金属材料を用いて同様の加工手段により形成される。
【0105】
遊技盤仮受け部材63は、上下方向に延びる支軸部63aとこの支軸部の上部が直角に折り曲げられて水平に延びるアーム部63b、アーム部の先端側が支軸部と平行に折り曲げられて上方に突出し揺動ヒンジ部材の支持孔部43jと係合する支持端部(支持部材63c,挟持部材63d)、遊技盤仮受け部材63を所定の高さ位置で回動可能に支持する支持板63eなどからなり、所定線径の棒材を曲げ加工してクランク状に形成したのち、先端部に支持部材63cおよび挟持部材63dをカシメ圧着やプラグ圧入等により固着して支持端部を形成し、また支軸部63aの所定高さ位置に支持板63eをカシメ圧着して形成する。
【0106】
支持端部は、仮支持機構が遊技補助盤15に組み付けられたときに、支持部材63cの上面の高さ位置が収容枠11における下方枠部の上面高さと同一またはこれよりわずかに高くなるように設定され、支持部材63cと挟持部材63dの間隔は揺動ヒンジ部材43の板厚よりも幾分大きめになるように設定されている。また、アーム部63bはその上端の高さ位置が収容枠11の下面よりも低く設定され、収容枠11の下方枠部にはアーム部を旋回させたときに支持端部を受容する受容開口11a′が形成されている。なお、支軸部63aの下方には、アーム部63bの方位角度方向およびこれと直交する方位角度方向に貫通孔ないしサラモミからなるネジ係合部63sが形成されており、ボルト65のネジ先端部を受容可能になっている。
【0107】
一方、遊技補助盤15の裏面側には、仮支持機構60を取り付けるための機構取付部17が形成されている。機構取付部17には、支軸部62aの外周曲面に合わせた支持面を有して上下に延びる支持レール部17b、ベース部61aに形成された位置決め孔61cと嵌合してベース部材61を位置決めする左右2カ所の位置決めピン17c、ベース部材61が位置決めされたときに取付孔61hと位置整合するねじ受容部が形成された円筒状の取付ボス17aなどが成型されている。また、揺動ヒンジ部材43における支持孔部43jの溝幅は遊技盤仮受け部材63の線径よりも幾分大きく、挟持部材および支持部材の直径よりも小さく形成されるとともに、収容部43kの右側に挟持部材63dが挿通可能な円孔部が形成されている。
【0108】
遊技盤仮受け部材63は、挟持部材63dを円孔部を挿通させて支持孔部43jに係合させた状態で、後方からベース部材61を覆い被せるようにしてベース部材61の軸支持部61bを支軸部63aに係合させ、またベース部材61の上端面に支持板63eを支持させて、左右2カ所の位置決め孔61cを位置決めピン17cに嵌合させる。そして取付ボス17aに位置合わせされたねじ孔からネジ58を挿入して締め込むことにより、支軸部63aが支持レール部17bと軸支持部61bとの間に前後に挟持されるように軸支され、支持板63eが支持部材61の上端面に支持されて、遊技盤仮受け部材63が機構取付部17に揺動可能に取り付けられる。
【0109】
このようにして仮支持機構60が組み付けられ、遊技盤仮受け部材63と揺動ヒンジ部材43とが連結されると、揺動ヒンジ部材43における下面支持部43hが支持面部63aに支承されて遊技盤20から作用する荷重が支持されるとともに、支持端部が支持孔部43jに沿ってスライド移動可能に係合し、揺動ヒンジ部材43が閉鎖姿勢からアーム部63bの長さに応じた開放角度の間で揺動開閉可能に支持される。そして、閉鎖角度位置または着脱角度位置ではボルト65を締め込んでネジ先端部をネジ係合部63sに係合させることで遊技盤仮受け部材63を係止保持させることができる。
【0110】
従って、以上説明した仮支持機構60においても既述した仮支持機構50と同様に容易に遊技盤20の着脱操作を行うことができ、同様の効果を得ることができる。また、本実施例の仮支持機構60によれば、遊技盤仮受け部材63が既述した支軸52および遊技盤支持部材53の両方の機能を備えた一部材で、かつ規格棒材を加工した簡明な構成で形成されているため、ローコストに仮支持機構を構成することができる。
【0111】
なお、以上説明した実施例では収容枠11が前枠2の裏面側に形成され、遊技盤20が前枠2の裏面側から着脱される前枠後方着脱形態のパチンコ機PMを例に説明したが、本発明はかかる着脱形態に限るものではなく、例えば、ガラス扉5を開いた状態で前枠2の正面側から遊技盤を着脱する形態(前枠前方着脱形態)の遊技機の場合には、同様の着脱補助機構を前枠の前面側に設けることで同様に構成し同様の効果を得ることができる。また、遊技盤が裏セット盤の前面側または裏面側に着脱可能に支持される形態(裏機構前方着脱形態または裏機構後方着脱形態)の遊技機では、これらの機構を裏セット盤の前面側または裏面側に設けることで同様に構成することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、前枠または裏機構部材に固定された固定ヒンジ部材と、一端に固定ヒンジ部材と相対揺動可能に連結するヒンジ係合部が形成され他端側に遊技盤の下面を支持する遊技盤支持部が形成された揺動ヒンジ部材と、一端が揺動ヒンジ部材と係合し他端側が前枠または裏機構部材に支持されて揺動ヒンジ部材の下面を支持する仮受け部材とを備え、ヒンジ係合部が固定ヒンジ部材に連結され、遊技盤が遊技盤支持部を介して仮受け部材に支持されて、遊技盤が前枠または裏機構部材に開閉可能に取り付けられるように遊技盤の着脱補助機構を構成する。
【0113】
このような構成の遊技盤の着脱補助機構では、作業者が作業を行いやすい角度位置まで遊技盤を開放させた状態で作業に適宜な位置を把持して遊技盤の着脱を行うことができるうえ、作業中に遊技盤が急に滑り出て落下させてしまうようなことがなく、熟練作業者でなくとも容易に盤面交換を行うことができる。また、揺動ヒンジ部材に遊技盤支持部が形成されて遊技盤が着脱可能に支持される構成のため、揺動ヒンジ部材を固定ヒンジ部材に係合連結させておくことで、個々の遊技盤に揺動ヒンジ部材を設ける必要がなく、遊技盤の製作コストや盤面交換時の必要コストを低減可能であるとともに、遊技盤単体の取扱時に誤って揺動ヒンジ部材をぶつけて変形させてしまうようなことがない。
【0114】
さらに、本構成の着脱補助機構では、揺動ヒンジ部材の下面が仮受け部材に支持され、遊技盤が遊技盤支持部を介して仮受け部材に支持される構成のため、比較的質量が大きい遊技盤を支持することが想定される場合であっても、固定ヒンジ部材や固定ヒンジ部材の取付部等の開閉機構を小型に構成することができ、かつ安定して開閉着脱可能な着脱補助機構を得ることができる。従って、以上のような着脱補助機構を設けることにより、遊技盤の着脱作業を容易化して作業性を向上させた遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技盤の開閉着脱機構を備える遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】上記パチンコ機の裏面側を示す背面図である。
【図3】上記パチンコ機における裏セット盤を取り外した状態の前枠の背面図である。
【図4】前枠開放保持機構および裏セット盤開放保持機構の作用を示す平面図である。
【図5】前枠開放保持機構の構成を示す背面図である。
【図6】本発明に係る着脱補助機構における第1実施例の上部開閉機構の構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明に係る着脱補助機構における下部開閉機構の構成を示す分解斜視図である。
【図8】嵌合接続前の状態にある第1実施例の上部開閉機構の背面図である。
【図9】嵌合接続状態にある第1実施例の上部開閉機構の平断面図である。
【図10】嵌合接続状態にある下部開閉機構の背面図である。
【図11】本発明に係る着脱補助機構における下部開閉機構と第1実施例の仮支持機構との関係を示す平断面図(部分断面図)である。
【図12】第1実施例の仮支持機構およびその取付部周辺構造を示す分解斜視図である。
【図13】図12中の矢印XIII方向に見た第1実施例の仮支持機構の側面図である。
【図14】図12中の矢印XIV方向に見た第1実施例の仮支持機構の背面図である。
【図15】遊技盤を収容枠に閉鎖した状態を示す第1実施例の仮支持機構の平面図である。
【図16】図6に対応して第2実施例の上部開閉機構の構成を示す分解斜視図である。
【図17】図14に対応して第2実施例の仮支持機構を示す背面図である。
【図18】図13に対応して第2実施例の仮支持機構を示す側面図である。
【符号の説明】
B1 メイン基板
B2 発射装置制御基板
B3 球払出制御基板
B4 ランプ・音声制御基板
B5 電源基板
PA 遊技領域
PM パチンコ機
SB 遊技島
1 外枠
2 前枠
3a,3b ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 上球皿
7 下球皿
8 操作ハンドル
9 打球発射装置
11 収容枠(11a,11a′ 受容開口)
12 固定ヒンジ部材(12a ベース部、12b 第1支持部、
12c 第2支持部、12d 支軸孔、12e 裏セットヒンジピン)
13 固定ヒンジ部材(13a ベース部、13b 第1支持部、
13c 第2支持部、13d ヒンジピン、13e 裏セットヒンジピン)
14a,14b,14c 閉鎖クランプ
15 遊技補助盤
16 機構取付部(16a 取付ボス、16b 支持レール)
17 機構取付部(17a 取付ボス、17b 支持レール、
17c 位置決めピン)
20 遊技盤
21 化粧板
22 揺動ヒンジ係合部(22f 被挟持部、22g 受容係合口、
22s 逃げ面)
23 揺動ヒンジ係合部(23f 被挟持部、23s ネジ受容溝)
24 案内レール(24a 外レール、24b 内レール)
25a,25b 風車
26 入賞具(26a 一般入賞具、26b 始動入賞具、
26c アタッカー)
27 アウト口
28 図柄表示装置
30 裏セット盤
31 基枠体(31w 窓口)
32,33 裏セット盤揺動ヒンジ部材
34 閉鎖レバー
35 タンク部材
36 整列樋部材
37 賞球待機通路
38 球払出装置
39 賞球払出経路
40 開閉着脱機構
40A 上部開閉機構(第1実施例)
40B 下部開閉機構
40C 上部開閉機構(第2実施例)
42 揺動ヒンジ部材(42b アーム部、42d ヒンジ係合孔、
42f 挟持係合部、 42g 弾性係合片、42s 角度規定部)
43 揺動ヒンジ部材(43b アーム部、43d ヒンジ係合孔、
43f 挟持係合部、 43g 側端係合片、43h 下面支持部、
43i 裏面支持部、 43j 支持孔部、43k 収容部、
43s 角度規定部)
44a ボルト
44b ナット
44c ワッシャ
44d ワッシャ
45 係合ネジ
50 仮支持機構(第1実施例)
51 ベース部材(51a ベース部、51b 軸支持部、
51h 取付孔、51s ガイド溝)
52 支軸(52s 雌ネジ部)
53 遊技盤仮受け部材(53a 支持面部、53b 逃げ部、
53c リブ、53d 雄ネジ部)
55 サムスクリュー
58 ネジ
60 仮支持機構(第2実施例)
61 ベース部材(61a ベース部、61b 軸支持部、
61c 位置決め孔、61s 雌ネジ部)
63 遊技盤仮受け部材(63a 支軸部、63b アーム部、
63c 支持部材、63d 挟持部材、63e 支持板)
65 ボルト
150 前枠開放保持機構
151 前枠開放保持部材(151a 揺動端部、151b 係合端部)
152a,152b ワッシャ
153a,153b ナット
155 係合部材(155a,155b 係合部)
158 掛支部材
160 裏セット盤開放保持機構
161 裏セット盤開放保持部材(161a 基端部、161b 係止部)

Claims (3)

  1. 前枠と、前記前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉と、遊技釘および入賞具を有して所定の遊技領域が形成され前記遊技領域が前記ガラス扉に臨むように配設される遊技盤とを備え、前記遊技球を前記遊技領域に打ち出して遊技を行う遊技機において、
    前記遊技盤は前記前枠または前記前枠の裏側に配設される裏機構部材に設けられた収容枠内に前方もしくは後方から着脱可能に取り付けられる構成であって、
    前記収容枠が前記遊技盤を収容可能な収容空間を有した枠状に形成され、
    前記収容枠の左右方向一方側の側縁下部に固定された下部固定ヒンジ部材と、
    一端側において前記下部固定ヒンジ部材と相対揺動可能にヒンジ係合されて上下に延びる軸を中心として左右に揺動可能であり、前記収容空間の下縁に向く揺動位置に位置した状態において前記一端側から前記収容空間の下縁に沿って前記左右方向の他方側に延びるように形成され、前記遊技盤の下面を載置して支持可能な遊技盤支持部が形成された下部揺動ヒンジ部材と、
    前記収容枠の左右方向の他方側における前記収容空間より下部に取り付けられて垂直に延びる軸を中心として左右に揺動可能に水平方向に延び、先端部が前記揺動ヒンジ部材の他端側を下方から支持する仮受け部材とを備え、
    前記下部揺動ヒンジ部材の前記遊技盤支持部上に前記遊技盤を載置した状態で前記遊技盤を前記一端側に向けてスライド移動させることにより、前記遊技盤の側縁下部に設けられた下部遊技盤側係合部が前記下部揺動ヒンジ部材の前記一端側に設けられた下部ヒンジ側係合部と係合して前記遊技盤を前記下部揺動ヒンジ部材上に保持可能に構成されており、
    前記下部揺動ヒンジ部材が前記下部固定ヒンジ部材とのヒンジ係合部を中心として前後揺動して、前記収容空間の下端に沿って収容空間内に位置する閉鎖位置と前記閉鎖位置より前方に揺動した開放位置とに揺動移動可能であり、
    前記開放位置に位置した前記下部揺動ヒンジ部材の上に前記遊技盤を載置するとともにスライド移動させて前記下部遊技盤側係合部を前記下部ヒンジ側係合部と係合させて前記遊技盤を前記下部揺動ヒンジ部材上に保持させた後、前記下部揺動ヒンジ部材を前記閉鎖位置に揺動させて前記遊技盤を前記収容空間内に収容させるように構成されたことを特徴とする遊技盤の着脱補助機構。
  2. 前記下部揺動ヒンジ部材の先端側に左右に延びて支持孔が形成され、前記仮受け部材の先端に設けられた係合部材が前記支持孔内に移動可能に挿入されて前記仮受け部材と前記下部揺動ヒンジ部材が係合されており、
    前記下部揺動ヒンジ部材の前記閉鎖位置と前記開放位置との揺動移動に応じて前記係合部材が前記支持孔内で移動し、前記下部揺動ヒンジ部材が前記閉鎖位置に位置するときには前記仮受け部材が前記収容枠の下方に格納される位置に揺動移動し、前記下部揺動ヒンジ部材が前記開放位置に位置するときには前記仮受け部材の先端が前方に突出することを特徴とする請求項1に記載の遊技盤の着脱補助機構。
  3. 前記収容枠の左右方向一方側の側縁上部に前記下部固定ヒンジ部材と上下に並んで上部固定ヒンジ部材が固定されており、
    前記上部固定ヒンジ部材と相対揺動可能にヒンジ係合されて前記下部揺動ヒンジ部材の揺動中心軸と同軸上で左右に揺動可能な上部揺動ヒンジ部材を備え、
    前記下部揺動ヒンジ部材の前記遊技盤支持部上に前記遊技盤を載置した状態で前記遊技盤を前記一端側に向けてスライド移動させたときに、前記遊技盤の側縁上部に設けられた上部遊技盤側係合部が前記上部揺動ヒンジ部材の前記一端側に設けられた上部ヒンジ側係合部と係合するように構成されたことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の遊技盤の着脱補助機構。
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