JPH08148864A - プリント回路基板の着脱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐ノイズ性、およびプリント基板の回路の保
護を満足し、かつ、着脱操作性のよいプリント回路基板
の着脱装置を提供する。 【構成】 回路基板５１を一側面１０５に取り付けた固
定ブロック１００をパネル８０に内装する。パネル８０
は取付部２００により筐体に固着されると共に、挿入孔
８７にハンドル９０の取付部９４が挿入される。固定ブ
ロック１００の取付軸１０２に連結されるハンドル９０
は、導電性の板体で構成され、筐体との接触点を介して
パネル８０と筐体とを電気的に接続し、かつ接触点を支
点として回動する。この回動運動に伴ってパネル８０、
固定ブロック１００、回路基板５１が移動し、筐体から
外される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回路の保護、および着
脱操作性のよいプリント回路基板の着脱装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、進歩がめざましいプリンタや複写
機などの各種機器装置には、多くのプリント回路基板が
使用されており、その処理スピードや回路集積率の向上
は、一方では機械自体のスピードアップや小型化、低コ
スト化など多くのメリットをもたらしている。しかし反
面では、外部ノイズに対する耐ノイズ性や、回路基板の
発生ノイズの問題に関しては、ますます厳しいものとな
っている。

【０００３】例えば、複数のプリント回路基板の着脱操
作性に関する機構を図７で説明すると、機器の枠体５に
第１の基板１５ａ，第２の基板１５ｂが取外し自在に取
り付けられ、さらにその下端は第３の基板１５ｃとコネ
クター７を介して取外し自由に取り付けられている。こ
のプリント基板の取外し機構は、着脱が必要なプリント
回路基板１５の端縁には、図８に示すようなハンドル８
及びラック１０が配設されており、ハンドル８は指先の
操作でプリント基板１５を着脱出来、着脱の操作性を向
上させるものとして、着脱時の補助に使用されていた。
また、てこを利用した着脱部材を配設することにより着
脱操作性を考慮したプリント基板着脱装置が特開平４−
１９６６００号公報に開示されている。さらに、図９，
図１０に示すように、配設したプリント回路基板１７の
端縁間に、間隙を被覆するようにパネル２０を配設し
て、プリント回路基板１７間の開口部を小さく構成する
ことにより、各プリント回路基板１７から発生するノイ
ズを遮断する工夫もされていた。

【０００４】ここで、プリント回路基板１７の配設部分
の構成を図１１により説明する。プリント回路基板１７
とパネル２０、およびハンドル２５は固定ブロック３０
を介して連結される。すなわち、パネル２０と固定ブロ
ック３０は下部固着部３２により固着具４０で取り付け
られる。そして、プリント回路基板１７は基板上のパタ
ーンの損傷を防止するため仮止め具３５に先ず仮止めさ
れる。それから、仮止め具３５を固定ブロック３０の上
部固着部３４に挿入し、ハンドル２５を取り付けて、固
着具４３で連結させている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、ハンドル
を設けてプリント回路基板の着脱操作性の向上を図ると
共に、パネルを配設して耐ノイズ性を考慮すると、ハン
ドル部分の配設部の構成が複雑になってしまい、部品点
数も多く組立てにも手間がかかり、コストアップを招く
という問題が生じた。また、プリント回路基板の回路の
保護としては、従来の技術だけでは充分とは言えないも
のも多数でてきた。そこで、この発明は耐ノイズ性、お
よびプリント基板の回路の保護を満足すると共に、着脱
操作性がよいプリント回路基板の着脱装置を経済的に提
供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のコネクターで連
結したプリント回路基板の筐体への着脱装置は、プリン
ト回路基板の端縁に取り付ける固定ブロックと、プリン
ト回路基板を取り付けた固定ブロックを内装し、筐体へ
の取付部を備えたパネルと、パネルを貫通して挿入さ
れ、筐体との接触点を有すると共に、固定ブロックに連
結され導電性の板体で構成されるハンドルを備え、ハン
ドルは筐体との接触点を支点として回動自在である構成
を具備する。

【０００７】

【作用】パネルはプリント回路基板間の空間を無くし
て、耐ノイズ性の向上を図る。ハンドルはパネルと筐体
とを電気的に接合し、筐体との接触点を支点にして回動
すると、プリント回路基板はコネクターとの連結を外し
て機器から取り外すことができる。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例を図面により詳細に説明す
る。図１はプリント回路基板着脱装置の平面図、図２は
その側面図、図３は着脱装置の構成説明図である。第１
のプリント回路基板５１と第２のプリント回路基板５３
はコネクター６０で連結されている。また、これらのプ
リント回路基板は筐体７０に保持されている。筐体７０
にその上下端を連結している各プリント回路基板の端縁
には、導電性材料よりなるパネル８０および導電性材料
よりなるハンドル９０が配設されている。パネル８０は
隣接するプリント回路基板間の空間を被覆する導電性の
ある金属板材（板金）よりなる板体であって、平板状の
本体８２と、その長手方向両端部を折曲した折曲部８４
とよりなり、上部と、下部は機器の筐体７０に固着する
取付部８６を形成している。取付部８６にはハンドル９
０を取り付ける挿入孔８７が穿孔されている。ハンドル
９０は導電性のある金属板材（板金）よりなり、パネル
本体８２に平行する把持部９２と、把持部９２に垂直に
延設する取付部９４とよりなり、取付部９４の先端には
嵌合孔９６を備えた嵌合部９５が形成されている。そし
て、ハンドル９０は先端の嵌合部９５をパネル８０の挿
入孔８７に挿入して固定ブロック１００に連結してい
る。

【０００９】固定ブロック１００はパネル８０の本体８
２、両折曲部８４からなる凹型状のパネル内部に内装さ
れる凹形状をなし、その両側壁を上部に延設してハンド
ル９０の取付軸１０２を支持する支持壁１０４と、プリ
ント回路基板５１の端縁に止め具２３０で固着する取付
壁１０５を形成している。パネル８０の取付孔８７から
挿入させたハンドル９０は取付部９４の嵌合孔９６を固
定ブロック１００の取付軸１０２に嵌合連結する。この
連結によりハンドル９０はパネル８０を介してプリント
回路基板５１の端縁に配設される。そして、固定ブロッ
ク１００は、位置決めをしてパネル８０の凹型状の内部
に止め具２５０で取り付けられる。このハンドル９０を
取り付けたパネル８０を端縁に配設したプリント基板５
１は、パネル８０を介して止め具２００で機器の筐体７
０に固着される。このとき、ハンドル９０の取付部９４
の先端は筐体７０の接触点Ｆで接触する。このように構
成する機器は、各プリント回路基板がパネル８０により
その配設間隙を被覆されて耐ノイズ性を向上する。

【００１０】次に、機器中の１つのプリント回路基板を
取り外す操作を説明する。まず、止め具２００を外して
パネル８０と筐体７０との固着を開放する。そして、プ
リント回路基板５１の上下端縁に装着するハンドル９０
を矢印Ａ方向に操作すると、ハンドル９０の取付部９４
の先端の筐体７０との接触点Ｆが支点となって、ハンド
ル９０が回動する。このハンドル９０の回動に伴って、
パネル８０およびプリント回路基板５１を固着した固定
ブロック１００が移動する。そして、他端のコネクター
６０の連結を外してプリント回路基板５１を機器から取
り外す。

【００１１】この実施例に示す装置は、ハンドル９０を
一枚板で形成しているので、サイズを小さく着脱に耐え
られる強度を持たせることができる。パネル８０はシー
ルド性も考えオープン部分を少なくなるように形成し、
シールドパネル８０と筐体７０をハンドル９０にて電気
的に接合し、一体化している。また、組立て手順におい
ても、従来のパネルとハンドルをプリント回路基板に組
付ける場合には、プリント回路基板上のパターンを傷つ
けないように仮止め具を用いていたが、この実施例に示
す装置はプリント回路基板５１に固定ブロック１００を
ねじ止めした後、ハンドル９０をパネル８０の孔８７か
ら挿入しハンドルの嵌合孔９６を支持軸１０２に差し込
み固着し、最後にパネル８０と固定ブロック１００の位
置を決め、ねじ止めする構成となっているので、従来の
ようにプリント回路基板を一時的に保持する仮止め具の
必要がなくなり、プリント回路基板上のパターンを傷つ
ける心配もなく組み立てることができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によるプリント回路基板の着脱装
置はプリント回路基板間の間隙が無くノイズに強い機器
を提供でき、さらにプリント回路基板の着脱性を良く
し、着脱によるパターンの損傷をなくした。また、ハン
ドルは導電性の一枚板により形成されているので、製造
が簡単であって、かつ、ハンドルによりパネルと筐体を
電気的に接合することにより、パネル、ハンドル及び筐
体が電気的に一体のものとなり、ノイズに強いプリント
回路基板の着脱装置を提供することができる。更に、部
品点数を減らし材料も低コストの板金が使用できるの
で、経済的な着脱装置が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 プリント回路基板の側面図。

【図２】 プリント回路基板の着脱装置を筐体にとりつ
けた側面図。

【図３】 プリント回路基板着脱装置の構成説明図。

【図４】 プリント回路基板着脱装置の一部側面図。

【図５】 図４線Ｂ−Ｂ断面図。

【図６】 図４の上面図。

【図７】 プリント回路基板を配設した筐体の斜視図。

【図８】 従来のプリント回路基板の着脱装置の一部上
面図。

【図９】 プリント回路基板の着脱装置の他の従来例の
平面図。

【図１０】 図９の一部側面図。

【図１１】 従来のプリント回路基板着脱装置の構成説
明図。

【符号の説明】

５１ プリント回路基板、 ６０、コネクター、 ７０
筐体、 ８０ パネル、 ８２ パネル本体、 ８７
ハンドル挿入孔、９０ ハンドル、９２ 把持部、
９４ 取付部、 ９５ 嵌合部、 １００ 固定ブロッ
ク、 １０２取付軸、 １０４ 支持壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コネクターで連結したプリント回路基板
   を着脱自在に筐体に取り付けるプリント回路基板の着脱
   装置であって、 前記着脱装置は、プリント回路基板の端縁に取り付ける
   固定ブロックと、プリント回路基板を取り付けた固定ブ
   ロックを内装し、筐体への取付部を備えたパネルと、パ
   ネルを貫通して挿入され、筐体との接触点を有すると共
   に、固定ブロックに連結されるハンドルを備え、 前記ハンドルは導電性の板体で構成され、パネルと筐体
   とを電気的に接合すると共に、筐体との接触点を支点と
   して回動自在に形成されてなるプリント回路基板の着脱
   装置。